JP4593736B2 - 測距装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀塩カメラ、デジタルカメラ等に適用される測距センサが組み込まれた測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より測距装置として、被写体の測距を確実に行うため、複数対のラインセンサを設けた測距センサを利用したもので、例えば、複数ラインの測距エリアを設けて広い範囲での測距を行うことができる測距装置がある。この測距装置では、ラインセンサに対応する測距エリアを多く設けるほど、被写体を確実にとらえることができ、測距精度も向上する。
【0003】
このような測距装置を、ズームレンズを有する銀塩カメラ等に適用する場合の問題点として、撮影倍率が低いときには、測距エリアが撮影画面内の広範囲に配置されていたとしても、撮影倍率が高くなったときには、撮影画角が狭くなるので、撮影画面に対して測距エリアの間隔が広がり、一部の測距エリアが撮影画面からはみ出してしまうという不具合があった。
【0004】
また、近年の銀塩カメラやデジタルカメラ等はより小型化が要求されており、そのため測距装置もまた小型化が求められている。測距光学系を小型化するために、その焦点距離を短くすると、同一の受光部間隔の測距センサを用いたときは測距エリアの間隔は拡大されてしまうといった問題があった。
【0005】
そこで、上述の従来の測距装置の不具合を解決するために提案された特開平11−153751号公報の測距装置は、ラインセンサの画素毎に受光部と処理部がL字状パターンを形成するとともに、隣接画素の前記パターンがそれにかみ合うように配列した上記受光部列と処理部列とで構成する測距センサを適用している。また、上下対称となるような測距エリアの場合には、その対称軸となるところに、上記パターンが配列されたラインセンサの受光部を設けることにより、ラインセンサ間の受光部の間隔を狭くしている。
【0006】
また、特開平11−153749号公報に開示された測距装置においては、ラインセンサが仮想線に対して線対称に配置され、受光部列が処理部列よりも仮想線に近くなるように配置することにより受光部の間隔を狭くしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した上記特開平11−153751号公報の測距装置におけるラインセンサの構成を適用しても、受光部の間には処理部が入るので測距エリアの間隔は広くなり過ぎる不具合があった。
【0008】
図15(A)は、上記測距装置におけるラインセンサの配置を示した図である。本図において測距装置の測距センサ201は、中央のラインセンサ211と、上側ラインセンサ212と、下側ラインセンサ213で構成されている。上記ラインセンサ211は、受光部列211aとその上側,下側に配置される処理部列211b1,211b2とからなる。上記ラインセンサ212は、受光部列212aとその上側に配置される処理部列212bとからなる。上記ラインセンサ213は、受光部列213aとその下側に配置される処理部列213bとからなる。このように受光部列の間には処理部列が配され、受光部列の間隔が広くなっている。
【0009】
受光部の間隔をさらに狭くする方法として、処理回路部を小さくするために測距センサを作成するためのICプロセスを微細化することが考えられるが、コストアップとなり汎用的なカメラには採用できないという問題がある。
【0010】
また、特開平11−153749号公報の測距装置におけるラインセンサの構成によると、一部の受光部は近づきすぎ、その他の受光部の間は広すぎるなど測距エリアの配置バランスが悪くなるという不具合があった。
【0011】
図15(B)は、上記測距装置におけるラインセンサの配置を示した図である。本図において測距装置の測距センサ202は、中央のラインセンサ221およびラインセンサ222と、上側ラインセンサ223で構成されている。上記ラインセンサ221は、受光部列221aとその上側に配置される処理部列221bとからなる。上記ラインセンサ222は、受光部列222aとその下側に配置される処理部列222bとからなる。上記ラインセンサ223は、受光部列223aとその上側に配置される処理部列223bとからなる。本図に示すように受光部列221aと222aは近づき過ぎ、受光部列221aと223aは離れすぎで配置バランスが悪くなっている。
【0012】
本発明は、上述した不具合を解決するためになされたものであり、複数対のラインセンサを有する測距センサを適用する測距装置において、撮影倍率が上昇した場合や、測距光学系が小型化された場合でも測距エリアの密度を十分に維持するとともに適切なラインセンサの配置で確実な被写体の測距を行うことができるとともに低コストの測距センサを適用する測距装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の測距装置は、被写体像を分割して結像する光学系の略結像面に配置された複数対のラインセンサを有する測距センサを備えた測距装置において、前記複数対のラインセンサは、それぞれ前記光学系を通過した前記被写体像を受光する複数の画素よりなる受光部列およびこの受光部列で発生した電荷を処理して出力する処理部列とからなり、前記複数対のラインセンサのうち少なくとも一個は、前記受光部列を複数ブロックに分割し、前記ブロック毎に対応する処理部列を前記受光部列に近接して配置するとともに、隣接するブロックの処理部列は、それぞれ対応する前記受光部列に対して反対側に配置し、前記受光部列に対して前記処理部列の反対側の位置に、前記ラインセンサとは異なるラインセンサの処理部列を挟むことなく前記受光部列に隣接して前記ラインセンサとは異なるラインセンサの受光部列を配置することを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の測距装置は、第1の測距装置において、前記受光部列と、前記処理部列の反対側の位置に配置された前記ラインセンサとは異なるラインセンサの受光部列との間隔は、前記ラインセンサとは異なるラインセンサにより異なることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の測距装置は、第1または第2の測距装置において、前記受光部列を複数ブロックに分割したラインセンサは、撮影画面の中央に位置する測距エリアに対応することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の測距装置を搭載した撮像装置の主要ブロック図である。図2は、上記撮像装置の撮影光学系と測距光学系の斜視図である。図3は、上記撮像装置における撮影画面上の測距エリアを示す図である。図4は、上記撮像装置における測距センサの内部配置を示す図である。
【0018】
撮像装置1は、例えば、銀塩カメラに適用される。その撮像装置においては、図1に示すように光軸Oを有する撮像光学系5によって被写体が銀塩フィルム等の撮像部(撮像手段)7の撮影画面10上に結像し、撮影が行われる。上記被写体までの距離(被写体距離)が測距装置8によって測距され、検出される。検出された被写体距離情報に基づきCPU(制御手段)4によってモータ等で構成される駆動部(駆動手段)6を介して撮像光学系5を光軸方向に移動させてオートフォーカス駆動が行われる。
【0019】
なお、上記撮像装置1は、電子カメラに適用してもよく、この場合は、撮像部は、撮像素子を内蔵する撮像装置で構成される。
【0020】
上記測距装置8は、光軸OS1,OS2を有し、並列して配置されている一対の測距光学系2a、2bと、上記測距光学系2a、2bからの被写体光束を受光する複数対のラインセンサを有する測距センサ3と、測距センサ3からの出力信号により被写体距離を求める演算を行ない、その演算結果により撮像光学系のオートフォーカス制御を行うCPU4とで構成される。また、測距装置8には、EEPROM9が接続されている。そのEEPROM9は、不揮発性のメモリで、測距時の補正データ等があらかじめ記憶されている。
【0021】
上記測距センサ3は、CMOSセンサあり、図4に示すように上記測距光学系2a,2bの結像面位置上に、後述する測距エリアに対応して配置される三対のラインセンサ31と41,32と42,33と43と、上記対となるラインセンサの間のスペースに配置される制御回路30とからなる。
【0022】
上記測距エリアは、図3に示すように撮影画面10上で3個のラインでなる測距エリアA1〜A3を備えている。撮影画面10の中央部の測距エリアA1と、エリアA1の右上部の測距エリアA2と、エリアA1の左下部の測距エリアA3とが配置される。
【0023】
測距センサ3の構成について、図4を用いて詳細の説明する。なお、図4の配置は、理解しやすくするために図3に示す測距エリアA1〜A3に合わせて示しており、実際のラインセンサは、図4の配置とは上下に反転して配置されている。また、センサ配置の説明も図4に合わせて行う。
【0024】
上記測距センサ3には、中央の測距エリアA1に対応してラインセンサ31,41、また、右上方の測距エリアA2に対応してラインセンサ32,42、また、左下方の測距エリアA3に対応してラインセンサ33,43の三対のラインセンサが設けられている。
【0025】
上記ラインセンサ31,32,33は、いずれも被写体像を受光する複数の画素の受光素子によりなる受光部列31a,32a,33aとこの受光部列で発生した電荷を処理して出力する処理部列31b1,31b2,32b,33bとから構成されている。なお、他方のラインセンサ41,42,43についても同様に受光部列と処理部列とから構成され、その配置状態も同様とする。なお、上記各受光部列には各画素に対応して複数の受光素子が配置されているが、その受光素子は、フォトダイオードである。
【0026】
上記ラインセンサ31は、中央部に配置される受光部列31aと、左右2ブロックに分割される処理部列31b1,31b2とからなる。上記受光部列31aも上記処理部列31b1,31b2に対応しているので同様に2ブロックに分割されることになる。そして、左半分の処理列31b1は、受光部列31aに対して上側に配置されており、右半分の処理列31b2は、受光部列31aに対して下側に配置されている。
【0027】
上記ラインセンサ32は、ラインセンサ31の2分割された受光部列,処理部列の長さに対応する受光部列32aと処理部列32bからなる。上記受光部列32aは、受光部列31aに対し、その上側(処理部列31b2の反対側)に配置され、上記受光部列32aの上側(受光部列31aの反対側)に処理部列32bが配置されている。上記受光部列31aと受光部列32aとはその間に処理部列等が介在せず、所望の距離だけ離間させることができる。
【0028】
上記ラインセンサ33は、ラインセンサ31の2分割された受光部列,処理部列の長さに対応する受光部列33aと処理部列33bからなる。上記受光部列33aは、上記受光部列31aに対し、その下側(処理部列31b1の反対側)に配置され、上記受光部列33aの下側(受光部列31aの反対側)に処理部列33bが配置されている。上記受光部列31aと受光部列33aとはその間に処理部列等が介在しないことから所望の距離だけ離間させることができる。
【0029】
三対のラインセンサの各受光部列は、上述した状態で配置されているので、受光部列の間隔は所望の小さい間隔でも設定することができ、測距エリアをバランスのよい適切な位置に配置することができる。さらに、受光部の数を減少させることができ、CPU4での演算時間や読み出し時間の短縮が可能である。
【0030】
ここで、上記ラインセンサの受光部列と処理部列の回路構成と作用についてラインセンサ33の場合を例にとって図5,6を用いて説明する。なお、図5は、ラインセンサ33の受光部列と処理部列の画素毎の構成を示す図であり、図6は、その回路構成を示す図である。
【0031】
ラインセンサ33の受光部列33aは、複数のフォトダイオードの受光素子23で構成される。また、ラインセンサ33の処理部列33bは、各受光素子23毎に対応する増幅器25と、蓄積部28と、スイッチ26、シフトレジスタ27とからなる処理回路と1つの出力回路29により構成される。
【0032】
上記ラインセンサ33において、受光部列33aの受光素子23の受光により電荷が発生し、発生した電荷は、増幅器25内の蓄積部28に画素毎に蓄積される。そして、読み出しクロック信号CLKが制御回路30によりシフトレジスタ27に入力されると、シフトレジスタ27により画素毎にスイッチ26が順にオンされていき、蓄積電荷を電圧信号に変換した増幅器25の出力が順次出力回路29を介して出力される。
【0033】
その結果、出力回路29より画素毎の蓄積信号が信号電圧Voとして、順に測距センサ3から出力され、CPU4(図1参照)に入力される。CPU4において、測距センサ3からの信号に基づき、被写体までの距離を三角測量の原理を応用した演算により求める。
【0034】
すなはち、図7の測距装置8の測距光路図に示すように測距光学系2a、2bの間隔である基線長をB、測距光学系2a、2bの焦点距離をf、被写体距離をL、一対のラインセンサ上における被写体像の間隔をB+xとすると、
L=B・f/x ……(1)
の関係が成立し、(1)式より被写体距離Lが求められる。
【0035】
測距に当たってCPU4は、複数ラインセンサの信号により左,右一対のラインセンサを選び出し、測距センサ3上での被写体像の間隔を求める。なお、図7には上記一対のラインセンサ33,43を選び、一対の受光部列33a,43a上に被写体像が結像した状態を示している。
【0036】
なお、被写体距離と被写体像間隔との関係は、測距装置毎に調整され、予めEEPROM9に記憶されている。そして、CPU4は、測距の時にEEPROM9に記憶されている上記間隔の情報を読み出し、この情報に基づいて被写体距離Lを求める。
【0037】
また、複数ラインセンサから被写体像が得られている場合には、各ラインセンサの出力で被写体距離Lを求めた後、これらの演算結果を所定のアルゴリズムに基づいて処理することにより撮影に利用する最終的な被写体距離を得る。
【0038】
なお、上記測距センサ3はCMOSセンサ以外のデバイス、例えば、CCD等の他のデバイスであってもよい。
【0039】
上述したように本実施形態の測距装置8によれば、従来のように一定間隔で同一の測距エリアを設けた場合に比べ、複数のブロックに分割される受光部列,処理部列をもつラインセンサ31を中央部に配し、上記分割されたブロックに対応する他のラインセンサをその上下位置に配置したので、狭い間隔すなわち高密度、かつ、2次元的に測距エリアを配置することができる。また、測距センサ画素数を少なくすることができるので、CPU4での測距演算時間を短縮化することができる。
【0040】
また、本測距装置8では、前記図15(A)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列の間隔をより狭くすることができ、撮影倍率が高い場合でも撮影画面からはみ出すことはない。同時に前記図15(B)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列のすべての間隔を狭くすることができるとともに、上下方向に測距エリア数を増加させることができる。
【0041】
次に、本発明の第2の実施の形態である測距装置について説明する。
本実施形態の測距装置は、前記図1に示した第1の実施形態の測距装置が組み込まれる撮像装置1と同様の撮像装置に組み込まれるが、測距センサのラインセンサの配置が異なり、したがって、測距エリアが異なっている。
【0042】
図8は、本実施形態の測距装置を適用する撮像装置の撮影画面70の測距エリアを示す図である。本図に示すように撮影画面70内に4ラインの測距エリアA11〜A14を有している。撮影画面70の中央部に位置する測距エリアA11に対して、エリアA11の中央部の上方に位置する測距エリアA12と、エリアA11の左下に位置する測距エリアA13と、エリアA11の右下に位置する測距エリアA14とが配置されている。
【0043】
図9は、上記測距装置の測距センサ73の内部配置を示している。なお、図9の配置は、理解しやすくするために図8に示す測距エリアA11〜A14に合わせて示しており、実際のラインセンサは、図9の配置とは上下に反転して配置されている。また、センサ配置の説明も図9に合わせて行う。
【0044】
測距センサ73には測距エリアA11〜A14のそれぞれに対応して四対のラインセンサ51と61,52と62,53と63,54と64、および、上記対となるラインセンサの中央部に配置される制御回路50が設けられている。そして、上記ラインセンサ51〜54と61〜64は、いずれも被写体像を受光する複数の画素よりなる受光部列とこの受光部列で発生した光電荷を処理して出力する処理部列とから構成されている。
【0045】
上記ラインセンサ51は、撮影画面の中心の測距エリアA11に対応して中央部に配置される受光部列51aと、3ブロックに分割される処理部列51b1,51b2,51b3とで構成される。上記受光部列51aも上記処理部列に対応しているので同様に3ブロックに分割されることになる。
【0046】
上記処理部列51b1は、受光部列51aの左方上側に配置され、上記処理部列51b2は、受光部列51aの中央下側に配置され、上記処理部列51b3は、受光部列51aの右方上側に配置される。
【0047】
上記ラインセンサ52は、測距エリアA12に対応して受光部列51aの中央上側(処理部列51b2の反対側)に配置され、上記ラインセンサ分割長さに対応する受光部列52aと、その受光部列52aの上側に配置される処理部列52bとからなる。上記受光部列51aと受光部列52aとはその間に処理部列等が介在せず所望の距離だけ離間させることができる。
【0048】
上記ラインセンサ53は、測距エリアA13に対応して受光部列51aの左方下側(処理部列51b1の反対側)に配置され、上記ラインセンサ分割長さに対応する受光部列53aと、その受光部列53aの下側に配置される処理部列53bとからなる。なお、上記受光部列51aと受光部列53aとはその間に処理部列等が介在せず所望の距離だけ離間させることができる。
【0049】
上記ラインセンサ54は、測距エリアA14に対応して受光部列51aの右方下側(処理部列51b3の反対側)に配置され、上記ラインセンサの分割長さに対応する受光部列54aと、その受光部列54aの下側に配置される処理部列54bとからなる。なお、上記受光部列51aと受光部列54aとはその間の処理部列が介在せず所望の距離だけ離間させることができる。
【0050】
なお、上記ラインセンサ51等に対となるとなるラインセンサ61,62,63,64の構成および配置も上記ラインセンサ51,52,53,54と同様とする。
【0051】
上述したように本実施形態の測距装置における測距センサ73においては、四対のラインセンサの受光部列は、上記図9のようにブロックで分割されたラインセンサ51の受光部列を中央に位置させ、その上下に分割ブロックに対応した他のラインセンサを配置しており、受光部列の間隔は、所望の狭い間隔に設定することができる。また、受光部列の画素数を減少させることができ、CPU4での演算時間や読み出し時間の短縮が可能である。さらに、測距エリアの配置バランスも適切にすることできる。
【0052】
従って、従来のように一定間隔で同一形状の測距エリアを配置した場合に比べ、狭い間隔、すなわち、高密度に、かつ、2次元的に測距エリアを配置することができ、また、測距によるタイムラグを短縮することができる。
【0053】
さらに、本実施形態の測距装置を適用した撮像装置では、前記図15(A)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列の間隔をより狭くすることができ、撮影倍率が高い場合でも撮影画面からはみ出すことはない。また、図15(B)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列のすべての間隔を狭くすることができるとともに、上下方向に測距エリア数を増やすことができる。
【0054】
次に、本発明の第3の実施の形態である測距装置について説明する。
本実施形態の測距装置が組み込まれる撮像装置は、前記図1に示した第1の実施形態の測距装置が組み込まれる撮像装置1とほぼ同様であるが、撮像装置は特に撮影光学系のズーミングが可能なものとする。また、本測距装置における測距センサのラインセンサの配置も異なり、撮影画面上の測距エリアがズーム状態により切り換えられるものとする。
【0055】
図10(A),(B)は、本実施形態の測距装置を適用する撮像装置のズーム状態での撮影画面の測距エリアを示す図であり、図10(A)は、撮影光学系がワイド状態にあるとき、図10(B)は、撮影光学系がテレ状態にあるときを示している。
【0056】
上記図10(A)ワイド状態での撮影画面100Aおよび図10(B)テレ状態での撮影画面100Bに設定されている測距エリアの全ては、測距エリアA21,A22,A23,A24,A25の5ラインである。それらの測距エリアは、ズーム状態により切り換えて選択される。
【0057】
すなはち、ワイド状態での撮影画面100Aにおいては、中央の測距エリアA21と、エリアA21の中央上方の測距エリアA22と、エリアA21との離間距離がエリアA22と等しい中央下方の測距エリアA23とが選択される。なお、右上方の測距エリアA24と左下方の測距エリアA25は、画面端に近く、かつ、中央の測距エリアA21に対して極めて近い位置にあることから測距エリアとしてあまり有効ではないので、ワイド状態の測距エリアとして利用せず、測距精度を低下させないようにしている。
【0058】
また、テレ状態での撮影画面100Bにおいては、中央の測距エリアA21と、エリアA21の右上方の測距エリアA24と、エリアA21との離間距離がエリアA24と等しい左下方の測距エリアA25とが選択される。なお、中央上方の測距エリアA22と左下方の測距エリアA23は、画面上下端に近い位置にあって主要被写体以外の雑被写体を捕らえる位置にあることから測距エリアとしてあまり有効ではないので、テレ状態の測距エリアとしては利用せず、主要被写体に対する測距精度を低下させないようにしている。
【0059】
上述のように撮影光学系のズーム状態に応じて撮影画面を上記図10(A)の画面と図10(B)の画面のように切り換えて測距エリアを設定する。そのため、被写体の測距精度がズーム状態によって低下しない。
【0060】
次に、本実施形態の測距装置の測距センサ103の構成について図11の測距センサの内部配置図を用いて説明する。なお、図11の配置は、理解しやすくするために図10の測距エリアに合わせて示しており、実際のラインセンサは、図11の配置とは上下に反転して配置されている。また、センサ配置の説明も図11に合わせて行う。
【0061】
上記測距センサ103には、測距エリアA21〜A25のそれぞれに対応した位置に配置される五対のラインセンサ81と91、82と92、83と93、84と94、85と95、および、上記対のラインセンサの中央部分のスペースに配置される制御回路80が設けられている。上記ラインセンサ81〜85,91〜95は、いずれも被写体像を受光する複数の画素よりなる受光部列と、この受光部列で発生した光電荷を処理して出力する処理部列とで構成されている。
【0062】
上記ラインセンサ81は、撮影画面の中心の測距エリアA21に対応して中央部に配置される受光部列81aと、4ブロックに分割される処理部列81b1,81b2,81b3,81b4とで構成される。上記受光部列81aも上記処理部列に対応しているので同様に4ブロックに分割されることになる。
【0063】
上記ラインセンサ81において、処理部列81b1と81b4は、受光部列81aの左方上側、または、右方下側に配置され、処理部列81b2と81b3は、受光部列81aの中央上側、または、中央下側に配置されている。
【0064】
なお、中央部分の受光部列81aと処理部列81b2と81b3の部分の画素毎の配置は、図12のラインセンサ81の部分拡大図に示すように処理部列81b2と81b3とがそれぞれ受光部列81aの画素毎に交互にその受光部列81aを挟んで向かい合うように配置されている。このように配置することにより、処理部列81b2と81b3の垂直方向(上下方向)占有スペ−スを短く、すなはち、片側のみに配置した上記処理部列81b1や81b4の長さに比較して約半分にすることができる。その処理部列81b2と81b3の上,下外側位置に上記ラインセンサ82と83の受光部列を適切な距離だけ離間して配置させることができる。
【0065】
上記ラインセンサ82は、撮影画面の中央上方の測距エリアA22に対応して配置され、ラインセンサ81の分割長に対応する受光部列82aと処理部列82bとで構成される。上記受光部列82aは、上記ラインセンサ81の中央上方の分割された処理部列81b2に接した状態で配置される。上記処理部列82bは、上記受光部列82aの上側位置に配置されている。なお、上記受光部列81aと受光部列82aとの離間距離は、後述する受光部列84aとの離間距離より広く、処理部列81b2の高さで決まる距離となっている。この所定の離間距離を取ることにより撮影光学系が焦点距離がワイド状態にあるときの撮影画面上の最適な測距エリアの配置が得られる。
【0066】
上記ラインセンサ83は、撮影画面の中央下方の測距エリアA23に対応して配置され、ラインセンサ81の分割長に対応する受光部列83aと処理部列83bとで構成される。上記受光部列83aは、上記ラインセンサ81の中央下側の分割された処理部列81b3に接した状態で配置される。上記処理部列83bは、受光部列83aの上側位置に配置されている。なお、上記受光部列81aと受光部列83aとの離間距離は、後述する受光部列85aとの離間距離より広く、処理部列81b3の高さで決まる距離となっている。この所定の離間距離を取ることで撮影光学系が焦点距離がワイド状態にあるとき、撮影画面上の最適な測距エリアの配置が得られる。
【0067】
上記ラインセンサ84は、撮影画面の右上方の測距エリアA24に対応して配置され、ラインセンサ81の分割長に対応する受光部列84aと処理部列84bとで構成される。上記受光部列84aは、上記ラインセンサ81の分割処理部列81b4の範囲の受光部列81aに対してその右方上側に配置される。上記処理部列84bは、受光部列84aの上側に配置されている。上記受光部列81aと受光部列84aとの離間距離は、その間に処理部列等がないので所望のより短い距離を採用できる。この所定の離間距離により撮影光学系が焦点距離がテレ状態にあるとき、撮影画面上の最適な測距エリアの配置が得られる。
【0068】
上記ラインセンサ85は、撮影画面の右方上部の測距エリアA25に対応して配置され、ラインセンサ81の分割長に対応する受光部列85aと処理部列85bとで構成される。上記受光部列85aは、上記ラインセンサ81の分割処理部列81b1の範囲の受光部列81aに対してその左方上側に配置される。上記処理部列85bは、受光部列85aの下側に配置されている。上記受光部列81aと受光部列85aとの離間距離は、その間に処理部列等がないので所望のより短い距離を採用できる。この所定の離間距離により撮影光学系が焦点距離がテレ状態にあるとき、撮影画面上の最適な測距エリアの配置が得られる。
【0069】
以上、説明したようにこの第3の実施形態の測距装置においては、上記複数のラインセンサのうち中央のラインセンサ81について、受光部列の両側に4ブロックに分割した処理部列を配置している。そして、上記ブロック分割された受光部列に対して上記処理部列の反対側の位置に、上記ラインセンサ81の分割ブロックに対応する他のラインセンサの受光部列を配置し、上記ブロックによって受光部列の間隔を変えている。したがって、撮影レンズのズーム位置に応じて、ラインセンサすなわち測距エリアを切り換えて採用することができ、測距精度を低下させず有効な測距を行うことができる。
【0070】
また、従来の測距装置のように同一の長さのラインセンサを配置する場合に比較して、検出精度を確保しながら測距エリア数を減らすことができる。また、測距センサの画素数を減らしてCPU4での測距演算に要する時間を短縮し、オートフォーカス処理の高速化を可能にして使い勝手を向上させることができる。
【0071】
さらに、従来の測距装置のように同一の長さのラインセンサを上下位置に配置する場合に比較して、中央部のラインセンサ81以外は分割された長さのラインセンサを適用するので、測距センサのチップサイズを大きくすることなく効率的に広視野の測距を行うことができる。
【0072】
さらに、本実施形態の測距装置を適用した撮像装置では、前記図15(A)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列の間隔をより狭くすることができ、撮影倍率が高い場合でも撮影画面からはみ出すことはない。また、図15(B)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列のすべての間隔を狭くすることができるとともに、上下方向に測距エリア数を増やすことができる。
【0073】
次に、本発明の第4の実施の形態である測距装置について説明する。
本実施形態の測距装置が組み込まれる撮像装置は、前記図1に示した第1の実施形態の測距装置が組み込まれる撮像装置1とほぼ同様であるが、撮像装置は特に撮影光学系のズーミングが可能なものとする。また、本測距装置における測距センサのラインセンサの配置も異なり、撮影画面上の測距エリアがズーム状態で切り換えられるものとする。
【0074】
図13(A),(B)は、本実施形態の測距装置を適用する撮像装置のズーム状態での撮影画面の測距エリアを示す図であり、図13(A)は、撮影光学系がワイド状態にあるとき、図13(B)は、撮影光学系がテレ状態にあるときを示している。
【0075】
上記図13(A)ワイド状態での撮影画面110Aおよび図13(B)テレ状態での撮影画面110Bに設定されている測距エリアの全ては、測距エリアA31,A32,A33,A34,A35,A36,A37,A38,A39の9ラインである。それらの測距エリアは、ズーム状態で切り換えて選択される。
【0076】
すなはち、ワイド状態での撮影画面110Aにおいては、中央の測距エリアA31と、エリアA31の上方にある測距エリアA32およびA33と、上記エリアA32とA33と等しい距離だけエリアA31の下方にある測距エリアA34およびA35とが選択される。上記測距エリアA32とA33は、互いに所定距離左右方向に離間しており、さらに、互いの中心位置がエリアA31の中心に対して左方にずれているものとする。また、上記測距エリアA34とA35は、互いに所定距離左右方向に離間しており、さらに、互いの中心位置がエリアA31の中心に対して右方にずれているものとする。
【0077】
なお、上方の測距エリアA36とA37およびA38とA39は、中央の測距エリアA31に対して極めて近い位置にあることから測距エリアとしてあまり有効ではないので、ワイド状態の測距エリアとしては利用せず、測距精度を低下させないようにしている。
【0078】
また、テレ状態での撮影画面110Bにおいては、中央の測距エリアA31と、エリアA31の上方の測距エリアA36とA37、および、上記エリアA36とA37と等しい距離だけエリアA31の下方にある測距エリアA38とA39が選択される。上記測距エリアA36とA37は、互いに所定距離左右方向に離間し、さらに、互いの中心位置がエリアA31の中心に対して左方にずれているものとする。また、上記測距エリアA38とA39は、互いに所定距離左右方向に離間し、さらに、互いの中心位置がエリアA31の中心に対して右方にずれているものとする。
【0079】
なお、上方の測距エリアA32,A33と下方の測距エリアA34,A35は、画面上下端部に近い位置にあって主要被写体以外の雑被写体を捕らえる位置にあることから測距エリアとしてあまり有効ではないので、テレ状態の測距エリアとしては利用せず、主要被写体に対する測距精度を低下させないようにしている。
【0080】
上述のように本実施形態の測距装置では、撮影光学系のズーム状態に応じて撮影画面を上記図13(A)の画面と図13(B)の画面のように切り換えて測距エリアを設定する。そのため、被写体の測距精度がズーム状態によって低下しない。
【0081】
次に、本実施形態の測距装置の測距センサ133の構成について図14の測距センサの内部配置図を用いて説明する。なお、図14の配置は、理解しやすくするために図13の測距エリアに合わせて示しており、実際のラインセンサは、図14の配置とは上下に反転して配置されている。また、配置の説明も図14に合わせて行う。
【0082】
上記測距センサ133には、測距エリアA31〜A39のそれぞれに対応した位置に配置される9対のラインセンサ111と121、112と122、113と123、114と124、115と125、116と126、117と127、118と128、119と129、および、上記対のラインセンサの中央部分のスペースに配置される制御回路120が設けられている。上記ラインセンサ111〜119,121〜129は、いずれも被写体像を受光する複数の画素よりなる受光部列とこの受光部列で発生した光電荷を処理して出力する処理部列とで構成されている。
【0083】
上記ラインセンサ111は、撮影画面の中心の測距エリアA31に対応して中央部に配置される受光部列111aと、4ブロックに分割される処理部列111b1,111b2,111b3,111b4とで構成される。上記受光部列111aも上記処理部列に対応しているので同様に4ブロックに分割されている。
【0084】
上記ラインセンサ111において、処理部列111b1と111b2と111b3と111b4は、受光部列111aを4分割して受光部列111aの左方下側、その左方上側、さらにその右方下側、またさらにその右方上側にそれぞれ配置されている。
【0085】
上記ラインセンサ112,113は、撮影画面の測距エリアA32,A33に対応して配置される受光部列112a,113aと処理部列112b,113bとで構成される。
【0086】
上記受光部列112a,113aは、上記ラインセンサ111の受光部列111aの上側であって、分割された処理部列111b1、または、111b3の反対側に配置され、その長さは、それぞれ分割処理部列長さの1/2とする。上記処理部列112b,113bは、受光部列112a,113aの上側位置に配置されている。なお、上記受光部列111aと受光部列112a,113aとの離間距離は、その間に処理部列が介在しないので所望の距離k1とすることができる。この距離k1は、撮影光学系が焦点距離がワイド状態にあるとき、撮影画面上の最適の測距エリアの配置を与える距離である。
【0087】
上記ラインセンサ114,115は、撮影画面の測距エリアA34,A35に対応して配置される受光部列114a,115aと処理部列114b,115bとで構成される。
【0088】
上記受光部列114a,115aは、上記ラインセンサ111の受光部列111aの下側であって、分割された処理部列111b2、または、111b4の反対側に配置され、その長さは、それぞれ分割処理部列長さの1/2とする。上記処理部列114b,115bは、受光部列114a,115aの下側に配置されている。なお、上記受光部列111aと受光部列114a,115aとの離間距離は、その間に処理部列が介在しないので上述した所望の距離k1とすることができる。
【0089】
上記ラインセンサ116,117は、撮影画面の測距エリアA36,A37に対応して配置される受光部列116a,117aと処理部列116b,117bとで構成される。
【0090】
上記受光部列116a,117aは、上記ラインセンサ111の受光部列111aの上側であって、分割された処理部列111b1、または、111b3の反対側に配置され、その長さは、それぞれ分割処理部列長さの1/2とする。上記処理部列116b,117bは、受光部列116a,117aの上側位置に配置されている。なお、上記受光部列111aと受光部列116a,117aとの離間距離は、その間に処理部列が介在しないので所望の距離k2とすることができる。但し、距離k2は、上記距離k1よりも小さく、受光部列111aにより近い距離とする。この距離k2は、撮影光学系が焦点距離がテレ状態にあるとき、撮影画面において最適の測距エリアの配置を与える距離である。
【0091】
上記ラインセンサ118,119は、撮影画面の測距エリアA38,A39に対応して配置される受光部列118a,119aと処理部列118b,119bとで構成される。
【0092】
上記受光部列118a,119aは、上記ラインセンサ111の受光部列111aの下側であって、分割された処理部列111b2、または、111b4の反対側に配置され、その長さは、それぞれ分割処理部列長さの1/2とする。上記処理部列118b,119bは、受光部列118a,119aの下側に配置されている。なお、上記受光部列111aと受光部列118a,119aとの離間距離は、その間に処理部列が介在しないので上述した所望の距離k2とすることができる。
【0093】
なお、ラインセンサ111〜119に対となるラインセンサ121〜129の受光部列と処理部列の配置も上記ラインセンサ111〜119の場合と同様の配置である。
【0094】
以上、説明したようにこの第4の実施の形態の測距装置によれば、中央のラインセンサ111について、その受光部列の両側に複数のブロックに分割した処理部列を配置し、分割ブロックの受光部列に対して上記処理部列の反対側の位置に、上記ラインセンサの分割されたブロックと対応する他のラインセンサの受光部列を配置し、配置スペ−スを有効に利用している。さらに、ブロックによって上記受光部列の間隔を変化させ、撮影レンズのズーム位置に応じて、受光部列の間隔が異なる測距エリアを切り換えて選択するので測距精度が低下せず測距を行うことができる。
【0095】
また、従来の測距装置で同一の長さのラインセンサを複数配置する場合に比較して、測距センサの画素数を減らすことができるので、CPU4の測距演算時間を短縮でき、オートフォーカスを高速化して使い勝手を向上させることができる。また、従来の測距装置で同一の長さのラインセンサを上下方向に配置する場合に比較して、測距センサのチップサイズを大きくすることなく効率的に、広視野の測距を行うことができる。
【0096】
さらに、本実施形態の測距装置を適用した撮像装置では、前記図15(A)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列の間隔をより狭くすることができ、撮影倍率が高い場合でも撮影画面からはみ出すことはない。また、図15(B)に示した従来のラインセンサ配列に比較して、受光部列のすべての間隔を狭くすることができるとともに、上下に測距エリア数を増やすことができる。
【0097】
なお、上述した各実施の形態における測距センサに適用された複数のブロック分割の受光部列,処理部列をもつラインセンサは、上述のように必ずしも測距センサの中央部に位置するラインセンサに限定せず、上、または、下位置に偏倚して配置されるラインセンサであってもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数対のラインセンサを有する測距センサを備えた測距装置において、撮影倍率が大きくなった場合や、測距光学系が小型化された場合でも適切な測距エリアの配置をとることができて、確実な被写体への測距を行う測距センサ、または、測距装置を提供することができる。また、画素数の減少により距離のための演算時間も短縮され、カメラのオートフォーカス等でのタイムラグの小さい、使い勝手のよい測距センサ、または、測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の撮像装置の主要ブロック図。
【図2】上記第1の実施形態の撮像装置における撮影光学系と測距光学系の斜視図。
【図3】上記第1の実施形態の撮像装置における撮影画面上の測距エリアを示す図。
【図4】上記第1の実施形態の撮像装置における測距センサの内部配置を示す図。
【図5】上記第1の実施形態の撮像装置におけるラインセンサの受光部列と処理部列の画素毎の構成を示す図。
【図6】上記第1の実施形態の撮像装置におけるラインセンサの回路構成を示す図。
【図7】上記第1の実施形態の撮像装置における測距装置の測距光路図。
【図8】本発明の第2の実施形態の撮像装置における撮影画面の測距エリアを示す図。
【図9】上記第2の実施形態の撮像装置に適用される測距センサの内部配置を示す図。
【図10】本発明の第3の実施形態の撮像装置の各ズーム状態での撮影画面の測距エリアを示す図であり、図10(A)は、ワイド状態にあるとき、図10(B)は、テレ状態にあるときを示している。
【図11】上記第3の実施形態の撮像装置に適用される測距センサの内部配置を示す図。
【図12】上記第3の実施形態の撮像装置に適用される測距センサにおけるラインセンサの拡大図。
【図13】本発明の第4の実施形態の撮像装置の各ズーム状態での撮影画面の測距エリアを示す図であり、図13(A)は、ワイド状態にあるとき、図13(B)は、テレ状態にあるときを示している。
【図14】上記第4の実施形態の撮像装置に適用される測距センサの内部配置を示す図。
【図15】従来の測距装置におけるラインセンサの配置を示した図であって、図15(A)と図15(B)は、それぞれ異なる従来の測距装置のラインセンサの配置を示す。。
【符号の説明】
3,73,103,133
……測距センサ
10,70,100A,100B,110A,
110B
……撮影画面
31,32,33,41,42,43,51,
52,53,54,61,62,63,64,
81,82,83,84,85,91,92,
93,94,95,111,112,113,
114,115,116,117,118,
119,121,122,123,124,
125,126,127,128,129
……ラインセンサ
31a,32a,33a,43a,51a,
52a,53a,54a,81a,82a,
83a,84a,85a,111a,112a,
113a,114a,115a,116a,
117a,118a,119a
……受光部列
31b1,31b2,32b,33b,51b1,
51b2,51b3,52b,53b,54b,
81b1,81b2,81b3,81b4,82b,
83b,84b,85b,111b1,
111b2,111b3,111b4,112b,
113b,114b,115b,116b,
117b,118b,119b
……処理部列
Claims (3)
- 被写体像を分割して結像する光学系の略結像面に配置された複数対のラインセンサを有する測距センサを備えた測距装置において、
前記複数対のラインセンサは、それぞれ前記光学系を通過した前記被写体像を受光する複数の画素よりなる受光部列およびこの受光部列で発生した電荷を処理して出力する処理部列とからなり、
前記複数対のラインセンサのうち少なくとも一個は、前記受光部列を複数ブロックに分割し、前記ブロック毎に対応する処理部列を前記受光部列に近接して配置するとともに、隣接するブロックの処理部列は、それぞれ対応する前記受光部列に対して反対側に配置し、前記受光部列に対して前記処理部列の反対側の位置に、前記ラインセンサとは異なるラインセンサの処理部列を挟むことなく前記受光部列に隣接して前記ラインセンサとは異なるラインセンサの受光部列を配置する
ことを特徴とする測距装置。 - 前記受光部列と、前記処理部列の反対側の位置に配置された前記ラインセンサとは異なるラインセンサの受光部列との間隔は、前記ラインセンサとは異なるラインセンサにより異なる
ことを特徴とする請求項1に記載の測距装置。 - 前記受光部列を複数ブロックに分割したラインセンサは、撮影画面の中央に位置する測距エリアに対応する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の測距装置。
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