JP2005147959A - 測距方法及び測距装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数組の一対のラインセンサから得られる複数の位相差の検出時間を短縮することを可能にする測距方法及び測距装置を提供する。
【解決手段】 CPU5は、結像面2を測距装置3に含まれるレンズ31L、31Rを介してラインセンサ32L、32Rで撮像して得られたL側及びR側画素データ列に基づいて相関値を算出し(ステップS105)、続いて位相差ΔX1を算出する(ステップS106)。その後、ステップS105で算出した相関値に基づいて、演算シフト量SHを設定する(ステップS108)。続く測距装置4における同様の相関値算出ステップ及び位相差算出ステップの実行の際に、予めシフト量SHだけ演算開始位置をシフトしてから実行する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、測距方法及び測距装置に関し、特にパッシブ方式による測距方法及びそれを用いた測距装置に関する。
従来、被写体の結像面等と、受光面や光源等との距離を測定する測距装置には、アクティブ方式による測距方法とパッシブ方式による測距方法との何れかが採用されている。
アクティブ方式による測距方法とは、被写体や結像面(以下、対象物という)に赤外線や可視光等を時系列に従って動的に照射し、これを撮像して得られた複数の画像に基づいて、対象物までの距離を測定する方法である。また、パッシブ方式による測距方法とは、自然光を利用して対象物を異なる位置から撮像し、得られた複数の画像に基づいて、対象物までの距離を測定する方法である。これらの測距方法では、一般的にラインセンサ等の撮像手段が用いられていた。尚、ラインセンサとは、例えばCCD(Charge-Coupled Device)を備えた複数の撮像素子がライン状に配列されたものである。
しかしながら、ラインセンサ等のような撮像素子が配列した構造の撮像手段で得られた画像を用いて対象物までの距離を測定する場合、光学系の配置方向すなわち基線方向にコントラストがない、例えば水平線等の被写体についての測定が困難であった。
このような問題については、例えば特許文献1(特に図1参照)に見られるように、互いに直交するように配置された2組の一対の光学系またはラインセンサの構成を用いることによって、被写体のコントラストが縦方向と横方向の2方向に渡って得られ、被写体距離の測定が可能となる。
特開平10−170256号公報
しかしながら、特許文献1のように、例えば2組の一対のラインセンサを備え、各々の一対のラインセンサを独立させて計測し、その各々の出力から得られる2つの位相差を別々に検出する場合は、2組の計測を順次連続的に行うため、ラインセンサの組数に比例して測距時間が長くなってしまうという問題点があった。尚、この問題点は、ラインセンサの画素数が多い場合や、測距精度を向上させるために位相差の検出を複数回行う場合等に、より顕著になる。
そこで本発明は、複数組の一対のラインセンサから得られる複数の位相差の検出時間を短縮することを可能にする測距方法及び測距装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、請求項1記載のように、複数組の一対のラインセンサによって同一平面上の異なる複数の位置から撮像し、前記複数の位置毎に得られた複数の画像に対応する複数の画素データ列群に基づいて、前記複数の位置毎での前記一対のラインセンサ間の位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記対象物までの距離を測定する測距方法であって、前記複数の位置のうちの所定の位置における位相差を検出する第1のステップと、前記第1のステップの結果に基づいて、前記複数の位置のうちの他の位置における位相差検出の演算開始位置を決定する演算シフト量を設定する第2のステップと、前記他の位置の位相差検出演算を開始する前毎に、前記位相差検出の演算開始位置を予め前記演算シフト量だけシフトさせる第3のステップと、前記他の位置における位相差を検出する第4のステップと、前記第1のステップ及び第4のステップにおいて検出された位相差に基づいて、前記対象物までの距離を算出する第5のステップとを有して構成される。このような構成によれば、所定の位置(基準位置)における画素データの相関値に基づいて、他の位置の相関値演算に対する演算開始位置を予め所定量だけシフトして実行するため、シフト量分の演算の繰り返しを削減でき、よって全体の測距時間の短縮が可能である。尚、この測距時間の短縮は、ラインセンサの画素数が多い場合や、位相差の検出を複数回行う場合等に、より顕著になる。
また、本発明は、請求項2記載のように、複数組の一対のラインセンサによって、対象物を同一平面上の異なる複数の位置から撮像し、前記複数の位置毎に得られた複数の画像に対応する複数の画素データ列群に基づいて、前記複数の位置毎での前記一対のラインセンサ間の位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記対象物までの距離を測定する測距装置であって、前記複数の位置のうちの所定の位置における位相差を検出する第1の位相差演算手段と、前記第1のステップの結果に基づいて、前記複数の位置のうちの他の位置における位相差検出の演算開始位置を決定する演算シフト量を設定し、前記他の位置の位相差検出演算を開始する前毎に、前記位相差検出の演算開始位置を予め前記演算シフト量だけシフトさせる演算開始位置設定手段と、前記他の位置における位相差をそれぞれ検出する第2の位相差演算手段と、前記第1の位相差演算手段及び第2の位相差演算手段において検出された位相差に基づいて、前記対象物までの距離を算出する距離算出手段とを有するように構成される。このような構成によれば、所定の位置(基準位置)における画素データの相関値に基づいて、他の位置の相関値演算に対する演算開始位置を予め所定量だけシフトして実行するため、シフト量分の演算の繰り返しを削減でき、よって全体の測距時間の短縮が可能である。尚、この測距時間の短縮は、ラインセンサの画素数が多い場合や、位相差の検出を複数回行う場合等に、より顕著になる。
更に、請求項2記載の前記第1の位相差演算手段は、第1の補間演算手段を有し、前記第2の位相差演算手段は、第2の補間演算手段を有するように構成することができる。
本発明によれば、複数組の一対のラインセンサを配する構成を用いた場合に、ある1組の一対のラインセンサから得られた位相差に基づいて、残りの組の位相差算出に関わる相関演算の開始位置を設定するため、全体の相関演算の演算時間及び位相差の検出時間を短縮することが可能な測距方法及び測距装置を実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。尚、本実施例では、パッシブ方式の測距方法による2組の測距装置が適用された装置を例に挙げて説明する。
図1は、本実施例による測距装置3及び4が組み込まれたプロジェクタ1を正面から見た構成を示した図である。プロジェクタ1の正面には投影レンズ8が設けられている。投影レンズ8は、投影レンズ光学系(コンデンサレンズ等を含んでもよい)に含まれ、画像が投影レンズ光学系を介して結像面(スクリーン)へ投影される。第1のライン型パッシブ測距装置3は、プロジェクタ1の正面を構成する平面上に、水平方向に延びた第1の基線長k1だけ離間して配置された一対のレンズ31L及び31Rを備えた撮像部31を有する。同じく第2のライン型パッシブ測距装置4は、プロジェクタ1の正面を構成する同じ平面上に、撮像部31の水平方向と直交する垂直方向に第2の基線長k2だけ離間して配置された一対のレンズ41L及び41Rを備えた撮像部41を有する。
図2は、図1に示されたプロジェクタ1の内部の構成を示すブロック図である。ここで、測距装置3及び4は、同一構成でありレンズの配置方向のみが異なるため、図2では測距装置3のみを示し、本例では測距装置3についてのみ説明する。測距装置3は、集光レンズで構成されたレンズ31L、31Rと、ラインセンサ32L、32Rとを有し、レンズ31L、31Rで形成される2つの光学系で撮像された画素データ列(L側画素データ列、R側画素データ列)に基づいて、撮像面から対象物(結像面2)までの距離Dを測定する。測距装置3の構成をより詳細に説明する。測距装置3は、2つの光学系を形成するレンズ31L及び31Rと、レンズ31L、31Rにそれぞれ対応づけられたラインセンサ32L、32Rと、ラインセンサ32L、32Rを構成する画素すなわち受光素子(CCD等)からアナログ信号を取り出し、これをL側画素データ列、R側画素データ列として出力する出力部33とを有する。
測距装置3及び4の出力部からそれぞれ独立して出力された出力信号は、CPU(Central Processing Unit)5に入力される。CPU5は、メモリ部6及び合焦制御部10と相互データ通信可能に接続されており、メモリ部6に格納してある種々の動作プログラムや、L側画素データ列及びR側画素データ列に基づいて撮像面から結像面2までの距離を算出する。メモリ部6は、CPU5から出力されたデータを一時格納する機能も有する。
また、プロジェクタ1は、上記の構成の他に、合焦制御部10及び投影装置11を含んでいる。合焦制御部10は、CPU5から出力された制御データに基づいて投影装置11側の対物レンズ12を制御し、投影装置11は、対物レンズ12を介してスクリーン等の結像面2に映像を投影する。
次に、図面を用いて本実施例による測距方法の原理を説明する。図2に示したように、測距装置3は、レンズ31Lで形成される光学系とレンズ31Rで形成される光学系との2つの光学系を有する。但し、これに限らず、測距装置3には、例えば3つ以上の光学系が形成されていても良い。尚、以下の説明では、測距装置3に2つの光学系が設けられた場合を例に挙げて説明する。
それぞれのレンズ31L、31Rは、焦点距離fが同等の集光レンズであり、これらの光軸C、Cが平行となるように配置されている。ラインセンサ32L、32Rは、それぞれ対応するレンズ31L、31Rから同等の距離(焦点距離f)に配置される。従って、レンズ31Lとラインセンサ32Lとが形成する光学系と、レンズ31Rとラインセンサ32Rとが形成する光学系とは、同等で且つ光軸が平行となる。この詳細な構成を図3に示す。
図3に示す構成において、ラインセンサ32L、32Rの受光面が配置された撮像面から結像面2までの距離Dは、レンズ31L、31Rにおける光軸C、C間の距離(これを基線長k1とする)と比較して一般的に十分長い。このため、何れか一方の光学系を基準(以下の説明ではレンズ31Lを含む光学系を基準とする)とすると、結像面2における任意の点O(点Oはラインセンサ32L及び32Rに特徴点を形成することが好ましい)と、これが投影されるラインセンサ32L上の画素位置とを結ぶ直線(但し、レンズによる光軸の変化は無いと見なす)は、基準とした光学系における光軸、即ち光軸Cと一致すると近似することができる。
そこで、ラインセンサ32L、32Rそれぞれにおいて点Oが投影された画素位置の差、すなわちラインセンサ32L、32Rにおける投影された画像の位相差をΔXとすると、レンズ31Lから結像面2までの距離Dは、基線長k1と焦点距離fと位相差ΔXとに基づいて、三角形の相似の関係から容易に特定することができる。すなわち光軸方向を高さ方向とすると、底辺がΔXで高さがfの三角形と、底辺がk1で高さがDの三角形とが相似となるため、k1:ΔX=D:fの関係より、距離Dを容易に算出することができる。尚、基線長k1と焦点距離fとは、プロジェクタ1の設計時に予め定められた値である。ここで、位相差ΔXは、L側画素データ列とR側画素データ列とに基づいて、CPU5で算出される。
また、CPU5は、上述したように、基線長k1、焦点距離f及び位相差ΔXに基づいて、撮像面から結像面2までの距離の算出も実行する。この動作を実行するために、CPU5は、メモリ部6から動作プログラムを読み出して、以下の図4に示すような処理フローを実行する。
図4に示すように、CPU5は、先ず、適当な任意の方法によって入力されるデータが基準測距装置(本実施例においては測距装置3。以下基準側と称する。)のものか否かを判別する(ステップS101)。読み込むデータが基準側のものである場合、CPU5は、出力部33を介してラインセンサ32L、32Rからそれぞれ出力されたL側画素データ列及びR側画素データ列のアナログ信号を入力する(ステップS102)。次に、CPU5は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する(ステップS103)。尚、デジタルデータに変換されたL側画素データ列及びR側画素データ列は、RAM(Random Access Memory、図示せず。)等の記憶手段に一時格納される。
次にCPU5は、得られたL側画素データ列及びR側画素データ列に対してフィルタ処理を行う(ステップS104)。ここでフィルタ処理とは、L側画素データ列及びR側画素データ列に含まれるノイズ等を除去するための処理である。フィルタ処理としては、例えば画素データ(画素値ともいう)の上限を識別するための閾値(これを第1の閾値という)と、下限を識別するための閾値(これを第2の閾値という)とを予め設定しておき、第1及び第2の閾値の間に含まれる画素データのみを通過させる等の処理が挙げられる。
次にCPU5は、相関演算処理を行い(ステップS105)、L側画素データ列とR側画素データ列とで相関する画素領域を特定する。尚、相関する画素領域とは、L側画素データ列とR側画素データ列とで共に同一の対象物(例えば点O)が撮像された領域である。相関する画素領域は、例えば所定の画素数で区切られた領域(画素領域)であって、対応する画素間での画素データの差を合計した値が最小となる領域を特定することで求めることができる。尚、対応する画素とは、所定の画素数で区切られた画素領域同士において例えば左端から同一番目の画素同士を指す。また、ステップS105では、何れか一方(例えばL側画素データ列)における所定の画素領域(例えば点Oが映し出された領域)を基準とし、これと相関する画素領域をR側画素データ列において特定する。本実施例では、R側画素データ列の所定の画素領域を1画素ずつシフトさせながら、L側及びR側の画素データの差を求めて相関する画素領域を特定する。尚、所定の画素領域は、上述にもあるように、撮像した画像における特徴点(点O)を含む領域とすることが好ましい。
このように相関する画素領域を特定すると、次にCPU5は、相関する画素領域に基づいて位相差を算出する位相差算出処理を実行する(ステップS106)。この位相差算出処理は、例えば相関する画素領域同士における左端の画素番号の違い、換言すればL側画素データ列における画素領域に対するR側画素データ列における画素領域のシフト量から求めることができる。尚、本実施例において、位相差ΔXは画素数で算出しても、この画素数に画素ピッチを乗算して得られる距離で算出しても良い。ステップS106で算出された位相差の値はΔX1として保存される(ステップS107)。その後、CPU5は、上述したシフト量を、演算シフト量SHとして保存する(ステップS108)。例えば、本実施例の場合、SHは5である。
続いて、CPU5は、2組の測距装置それぞれの位相差ΔX1、ΔX2がともに算出されているか否かを判別する(ステップS109)。ここでいずれか一方のデータ処理のみ終了している場合は、そのままルーチンを終了する。
ステップS101において、入力されるデータが基準側でない(本実施例では測距装置4のデータである)と判断した場合、CPU5は、出力部43を介してラインセンサ42L、42Rからそれぞれ出力されたL側画素データ列及びR側画素データ列のアナログ信号を入力する(ステップS110)。次に、CPU5は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し(ステップS111)、得られたL側画素データ列及びR側画素データ列に対してフィルタ処理を行う(ステップS112)。
次にCPU5は、相関演算処理を行うための演算開始位置をデータ列の左端からステップS108で記憶したシフト量SHだけ右にシフトして設定する(ステップS113)。続いて、CPU5は、相関演算処理を実行する(ステップS114)、このとき、L側画素データ列では通常通りの演算領域設定動作がなされるが、R側画素データ列との相関領域特定動作の開始位置が、ステップS113で設定されたシフト位置となる。
このように相関する画素領域を特定すると、次にCPU5は、相関する画素領域に基づいて位相差を算出する位相差算出処理を実行し(ステップS115)、位相差を算出してΔX2として保存する(ステップS116)。このとき、位相差を算出するデータ基準位置は、上述のシフト位置ではなく、元のR側画素データ列の左端位置である。
ステップS116が終了すると、ステップS109の動作に移り、2組の測距装置それぞれの位相差ΔX1、ΔX2がともに算出されているか否かを判別する。ΔX1、ΔX2ともに算出が実行済みと判断された場合、CPU5は、算出した位相差ΔX1及びΔX2と基線長Xと焦点距離fとに基づいて距離Dを算出する対象物距離算出処理を実行して(ステップS117)動作を終了する。
ここで、上記において、ステップS105及びステップS114の動作の次に、CPU5が補間演算処理を実行するように構成しても良い。補間演算処理とは、L側画素データ列とR側画素データ列とにおける位相差ΔXをより正確に求めるための処理である。この補間演算処理では直線補間や曲線補間等が行われる。これにより、画素ピッチ間が補間されるため、より正確に位相差ΔXを求めることができる。
また、ステップS117の対象物距離算出処理において、算出されたΔX1、ΔX2の加算平均を更に算出するか、もしくはそれぞれの位相差に適当な重み付け処理を行って、距離Dを算出しても良い。これにより、更に正確な対象物との距離を求めることができる。
その後、CPU5は、ステップS117で算出した距離Dに基づいて、対物レンズ12を合焦制御部10に制御させるための制御データを生成し、これを合焦制御部16へ出力する。
図5及び図6に、図4のステップS104及びS112のフィルタ処理後に得られるL側画素データ列及びR側画素データ列を示す。ここで、図5は、測距装置3側すなわち基準側における画素データ列であり、図6は、測距装置4側における画素データ列である。また、データ列のセル内の数値は画素データ、すなわちラインセンサが感知した光量に対応する値である。
図5(a)は、測距装置3から得られたフィルタ処理されたままのL側画素データ列とR側画素データ列とを示している。図4のステップS105の相関演算処理では、まずL側またはR側のどちらか一方を基準として(本実施例ではL側を基準とする)、その画素データ列における任意の領域(例えば画素値の変化量が大きい領域すなわち特徴点を含む領域)を演算領域と設定する。このL側演算領域の画素数は、予め定めておくと良い。尚、本実施例では、図5のL側画素データ列における左端画素から4番目〜8番目の5画素領域をL側演算領域と設定した。
続いて、図5(b)に示すように、L側とR側との同データ数の演算領域中の画素値を比較する。すなわち、初めに基準に設定したL側演算領域に含まれる画素値の合計を算出し、これを所定のメモリ等(例えばCPU5内部のキャッシュ等)に記憶しておく。次に、R側画素データ列において、その左端画素からL側演算領域と同領域数となる領域をR側演算領域と設定し、このR側演算領域に含まれる画素値の合計を求め、更に上記の如く所定のメモリに記憶されたL側演算領域の画素値の合計との差分(この値を相関値と称する)を算出する。その後、R側演算領域をR側画素データ列内で右方向に1画素分シフトし、同様にシフト後のR側演算領域に含まれる画素値の合計とL側演算領域の画素値の合計との相関値を順次算出していく。尚、この動作は、R側演算領域にR側画素データ列の右端画素が含まれるまで繰り返される。この結果、図5(c)に示すような左端画素からのシフト量Iに対応した相関値Sが得られる。ただし、本実施例では、ラインセンサ31L及び31Rの感度特性が同一でかつ位相差ΔXがラインセンサの画素ピッチの倍数である(理想的な構成)とする。また、シフト量Iとは、画素ピッチを乗算することで、長さに換算することができる値である。
以上のように求めた相関値Sにおいて、2つの画素データ列(L側及びR側)に同一箇所(例えば図3における点O近傍)が投影された場合、その演算領域(L側及びR側)に対応する相関値Sは0となる。図5(c)に示す例では、R側データ列においてR側演算領域を左端画素から右に5画素シフトしたときの相関値が0となっており、このとき、L側データ列においてL側演算領域がその左端画素から3画素シフトさせた位置となっている。従って、図5に示されたデータによって得られる位相差ΔX1は、画素数で換算すると2画素として求められ、このとき、図4で用いる演算シフト量SHは5となる。
図6(a)は、測距装置4から得られたフィルタ処理されたままのL側画素データ列とR側画素データ列とを示している。本来であれば、測距装置4から得られたデータ列についても、上述の測距装置3から得られたデータ列の場合と同様の相関演算処理を繰り返すことになるが、本発明による位相差検出装置及び測距装置の構成による本実施例によれば、2組の測距装置の構成は配置方向が異なるのみでほぼ同一であり、かつそれらは同一の対象物を測定しているため、2組の測距装置が測定する位相差はほぼ同等と考えられる。
上記のことから、測距装置4から得られたデータ列の相関演算処理においては、図4のステップS113に示すように、L側演算領域とR側演算領域との相関値算出における演算開始位置を、図6(b)に示すように図5のデータ列及びステップS108で求められた演算シフト量SHの分だけ予めシフトして演算を開始する。つまり、図5で示された基準側における演算に対して相関値算出に関わる5回の繰り返し演算の時間を省略(短縮)できることになる。
以上のような構成及び動作とすることによって、複数組の一対の測距装置を用いた場合に、複数の異なるラインセンサが順次計測を実施することによって得られる複数の位相差の検出時間を短縮することが可能となり、その結果として、測距時間全体の短縮を図ることが可能となる。この測距時間の短縮は、ラインセンサの画素数が多い場合や、測距精度を向上させるために位相差の検出を複数回行う場合等に、より効果を発揮する。
尚、上記実施例1では、2つの測距装置が直交する配置を用いているが、2つの測距装置は平行または任意の方向を取り得る。ただし、2つの測距装置は同一平面内に配置され、かつ同一の測定対象物を測距することが好ましい。
また、図6に示されるシフトされた演算開始位置は、図5の画素データの状態に応じてSH±n(nは所定値)だけシフトした位置に設定しても良い。このようにすることによって、ノイズ等により画素データに誤差が生じて相関値が最小となるシフト量がずれる場合、例えば図6(b)において、演算開始位置よりも左側で相関値が最小となる場合でも、正確に相関値が最小となるシフト量を検出できるので、より高精度に位相差を検出することが可能となる。
また、本実施例では、測距装置3及び4で算出した2つの位相差ΔX1及びΔX2に基づいて距離Dを算出したが、各々の測距装置毎に距離(例えばD1及びD2)を算出しても良い。
更に、複数組の測距装置のデータ計測は、1つずつ順次行っても、複数同時に行っても良い。ただし、相関値演算処理及び位相差検出処理に関しては、基準側の測定データを最初に演算するものとする。このようにすることによって、CPU5の負荷を軽減するとともに更なる測距時間の短縮を図ることが可能になる。
以上、説明した実施例1は、本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変化及び変形して実施可能である。
本発明の実施例1による測距装置3及び4が組み込まれた投影装置(プロジェクタ)1を正面から見た構成を示す図である。 本発明の実施例1におけるプロジェクタ1の構成を示す図である。 本発明の実施例1において適用されたパッシブ方式の測距方法を説明するための原理図である。 本発明の実施例1におけるCPU5の動作フローを示すフローチャートである。 (a)は測距装置3に対して、図4に示すステップS102で入力される画素データ列(L側及びR側)の一例を示す図であり、(b)は画素データ列(L側及びR側)からシフト量I毎の相関値Sを算出する動作の流れを説明するための図であり、(c)は算出されたシフト量I毎の相関値Sのテーブルを示す図である。 (a)は測距装置4に対して、図4に示すステップS111で入力される画素データ列(L側及びR側)の一例を示す図であり、(b)は画素データ列(L側及びR側)からシフト量I毎の相関値Sを算出する動作の流れ、及び本発明の特徴である相関演算開始位置のシフトの様子を説明するための図である。
符号の説明
1 プロジェクタ
2 結像面
3、4 測距装置
5 CPU
6 メモリ部
8 投影レンズ
10 合焦制御部
11 投影装置
12 対物レンズ
31L、31R、41L、41R レンズ
32L、32R、42L、42R ラインセンサ
33、43 出力部
D 距離
f 焦点距離
k1、k2 基線長
ΔX 位相差

Claims (3)

  1. 複数組の一対のラインセンサによって同一平面上の異なる複数の位置から撮像し、前記複数の位置毎に得られた複数の画像に対応する複数の画素データ列群に基づいて、前記複数の位置毎での前記一対のラインセンサ間の位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記対象物までの距離を測定する測距方法であって、
    前記複数の位置のうちの所定の位置における位相差を検出する第1のステップと、
    前記第1のステップの結果に基づいて、前記複数の位置のうちの他の位置における位相差検出の演算開始位置を決定する演算シフト量を設定する第2のステップと、
    前記他の位置の位相差検出演算を開始する前毎に、前記位相差検出の演算開始位置を予め前記演算シフト量だけシフトさせる第3のステップと、
    前記他の位置における位相差を検出する第4のステップと、
    前記第1のステップ及び第4のステップにおいて検出された前記位相差に基づいて、前記対象物までの距離を算出する第5のステップと
    を有することを特徴とする測距方法。
  2. 複数組の一対のラインセンサによって同一平面上の異なる複数の位置から撮像し、前記複数の位置毎に得られた複数の画像に対応する複数の画素データ列群に基づいて、前記複数の位置毎での前記一対のラインセンサ間の位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記対象物までの距離を測定する測距装置であって、
    前記複数の位置のうちの所定の位置における位相差を検出する第1の位相差演算手段と、
    前記第1のステップの結果に基づいて、前記複数の位置のうちの他の位置における位相差検出の演算開始位置を決定する演算シフト量を設定し、前記他の位置の位相差検出演算を開始する前毎に、前記位相差検出の演算開始位置を予め前記演算シフト量だけシフトさせる演算開始位置設定手段と、
    前記他の位置における位相差をそれぞれ検出する第2の位相差演算手段と、
    前記第1の位相差演算手段及び第2の位相差演算手段において検出された前記位相差に基づいて、前記対象物までの距離を算出する距離算出手段と
    を有することを特徴とする測距装置。
  3. 前記第1の位相差演算手段は、第1の補間演算手段を含み、前記第2の位相差演算手段は、第2の補間演算手段を含むことを特徴とする請求項2記載の測距装置。
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