JP4593425B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は気体圧縮機に関し、詳細には、圧縮機本体を覆うハウジングに、外部の構造部材に固定される気体圧縮機の改良に関する。
従来、空気調和システム(以下、空調システムという。)には、気体(冷媒ガス)を圧縮して、空調システムに気体を循環させるための気体圧縮機(コンプレッサ)が用いられている。
例えば、ベーンロータリ形式の圧縮機本体をハウジングで覆った一般的なコンプレッサにおいては、圧縮機本体は、回転軸と一体的にこの回転軸周りに回転する略円柱状のロータと、このロータの円柱状外周面の外方を取り囲み、断面輪郭略楕円形状の内周面を有するシリンダと、ロータおよびシリンダを、これらの両端面側から挟むように配置される2つのサイドブロック(フロントサイドブロック、リヤサイドブロック等)と、ロータの略周方向の等角度間隔で例えば5枚配置され、油圧によってロータの外周面から突出自在で、その先端部がシリンダの略楕円状の内周面に当接するベーンとを備え、ロータの軸周りの回転により、ロータとシリンダと両サイドブロックとロータの回転方向に沿って互いに隣り合う2枚のベーンとにより画成された5つの圧縮室の各容積をそれぞれ変化させて、各圧縮室の内部に導入された冷媒ガス(気体)を圧縮して吐出するように構成されている。
圧縮機本体を覆うハウジングは、この圧縮機本体から吐出された高圧の冷媒ガスを空調システムに吐出する吐出ポートと、空調システムから低圧の冷媒ガスを吸入する吸入ポートとが形成されており、この吐出ポートには凝縮器が接続され、吸入ポートには蒸発器が接続されることによって、この気体圧縮機は空調システムの一部を構成する。
また、ハウジングは、内部において圧縮機本体の回転軸を回転自在に軸支する軸受ボス部を有し、一方、外部において例えば車両のエンジンなどの他の構造部材に固定される固定受け部を有している。
ここで、固定受け部は、例えばボルトなどの締結部材の、外部の構造部材に固定するための部材が配置される部分(スリーブなど)である。
ところで、上述したベーンロータリ形式の圧縮機本体は、圧縮した気体を連続的に吐出するのではなく離散的なタイミングで吐出するため、圧縮気体の吐出タイミングに対応して、気体圧縮機には周期的な振動が発生する。
そして、この気体圧縮機で生じた振動は、ハウジングの固定受け部を介して、気体圧縮機が固定されている車両のエンジン等、外部の構造部材に伝搬し、さらに、車両室内の乗員等に対しては、その伝搬した振動によって発生する異音等として認識されるものとなる。
そこで、気体圧縮機外部の構造部材に取り付ける際には、所定のブラケットを介することにより、気体圧縮機で生じた振動を、外部の構造部材に伝搬しにくくした取付構造が提案されている(特許文献1)。
特開2003−254275号公報
しかし、特に車両に搭載される気体圧縮機などは、一層の軽量化が求められているところ、薄肉化による軽量化を企図すると、気体圧縮機の剛性低下を招いて、上述した振動が増大するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、気体圧縮機の重量増大を抑制しつつ、外部の構造部材に伝搬する振動を低減することができる気体圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係る気体圧縮機は、外部の構造部材と直接的に接する固定部を含む固定受け部と軸受ボス部との間の部分にリブを形成して剛性を高めることにより、気体圧縮機の重量を大幅に増大させることなく剛性を向上させて、気体圧縮機で生じた振動が外部の構造部材に伝搬するのを低減させたものである。
すなわち、本発明に係る気体圧縮機は、回転軸回りに回転して圧縮気体を吐出する圧縮機本体と、外部の構造部材に固定される固定受け部と前記回転軸を軸支する軸受ボス部とを有する、前記圧縮機本体を覆うハウジングとを備え、前記固定受け部と前記軸受ボス部とを繋ぐリブが形成されたことを特徴とする。
ここで、固定受け部とは、実際に外部の構造部材と直接的に接する部分である固定部だけでなく、例えばボルトなどの締結部材の、外部の構造部材に固定するための部材が配置される部分(スリーブなど)も含むものである。
また、軸受ボス部とは、ハウジングにおける回転軸の周囲部分、つまりハウジングの概略中央部分で、回転軸を支持している軸受部分およびその軸受部分を形成する周壁であるボス部分である。
ベーンロータリ形式などの、回転軸を中心とする半径方向について振動が生じる気体圧縮機では、この振動は、回転軸からハウジングの軸受ボス部に伝搬し、この軸受ボス部から固定受け部に伝わり、固定受け部から外部の構造部材に伝搬するところ、本発明の気体圧縮機は、振動が入力される軸受ボス部と外部の構造部材に出力される固定受け部との間にリブが形成され、このリブにより、軸受ボス部と固定受け部との間の部分の剛性が高められて、固定受け部への振動の伝搬を抑制することができ、したがって、外部の構造部材にその振動が伝搬するのを抑制することができる。
しかも、リブは、気体圧縮機全体を厚肉化したものよりも、重量の増大を大幅に抑制することができる。
また、剛性の向上によって、気体圧縮機の固有振動数が高くなり、この気体圧縮機が固定される外部の構造部材から入力される振動、例えば外部の構造部材が車両のエンジンなどである場合には、車両の常用範囲に対応したエンジンの周波数範囲に気体圧縮機の固有振動数が重ならなくなるため、気体圧縮機の共振を防止することもできる。
本発明に係る気体圧縮機においては、固定受け部は、回転軸が延びる方向に対して略直交する方向に延びた、外部の構造部材に固定される締結部材が通されるスリーブであり、リブは、軸受ボス部から複数個形成されていることが好ましい。
気体圧縮機に生じる周期的な振動は、主として、回転軸を中心とした半径方向について現れ、特にベーンロータリ形式の気体圧縮機では、特に半径方向に生じる振動は強いものとなるが、外部の構造部材に固定される締結部材が通されるスリーブ部分が上記固定受け部として、回転軸の延びる方向に対して略直交する方向に延びている気体圧縮機では、軸受ボス部と固定受け部とを繋ぐリブを、複数個形成することにより、気体圧縮機の回転軸回りの半径方向についての剛性を向上させるとともに、上述した振動を各リブで吸収することができ、振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
本発明に係る気体圧縮機によれば、振動が入力される軸受ボス部と外部の構造部材に出力される固定受け部(スリーブなど)との間にリブが形成され、このリブにより、軸受ボス部と固定受け部との間の部分の剛性が高められて、固定受け部への振動の伝搬を抑制することができ、したがって、外部の構造部材にその振動が伝搬するのを抑制することができるとともに、リブは、気体圧縮機全体を厚肉化したものよりも、重量の増大を大幅に抑制することができる。
また、剛性の向上によって、気体圧縮機の固有振動数が高くなり、この気体圧縮機が固定される外部の構造部材から入力される振動、例えば外部の構造部材が車両のエンジンなどである場合には、車両の常用範囲に対応したエンジンの周波数範囲に気体圧縮機の固有振動数が重ならなくなるため、気体圧縮機の共振を防止することもできる。
以下、本発明の気体圧縮機に係る最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサ100を示す外形側面図、図2は図1における矢視B方向からの図、図3は図1に示したコンプレッサ100の縦断面図、図4は図3におけるA−A線に沿った断面(ケース11を除く)を示す図である。
図示のコンプレッサ100は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空調システムの一部として構成され、この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等(いずれも図示を省略する。)とともに、冷却媒体の循環経路上に設けられている。
そして、コンプレッサ100は、空調システムの蒸発器から取り入れた気体状の冷却媒体、すなわち冷媒ガスGを圧縮し、この圧縮された冷媒ガスGを空調システムの凝縮器に供給する。凝縮器は、圧縮された冷媒ガスGを液化させ、高圧で液状の冷媒(液)として膨張弁に送出する。
高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、この気化熱との熱交換により蒸発器周囲の空気を冷却する。
また、コンプレッサ100は、回転軸51回りに回転して冷媒ガスGを圧縮する圧縮機本体と、この圧縮機本体を覆う、ケース11およびフロントヘッド12からなるハウジングと、フロントヘッド12に取り付けられ、図示しない駆動源からの駆動力を圧縮機本体に伝える伝達機構13とを備える。
ハウジングの一方であるケース11は、一端開放の略筒状体を呈し、空調システムの蒸発器から低圧の冷媒ガスGが吸入される吸入ポート11bおよび圧縮機本体で圧縮された高圧の冷媒ガスGを空調システムの凝縮器に吐出する吐出ポート11aが形成され、吸入ポート11bとフロントヘッド12に形成された後述の吸入室34(図3)とを連通する吸入通路11cが形成されている。
ハウジングの他方であるフロントヘッド12は、ケース11の開放端面を閉じる蓋状に形成され、その略中央部分には、回転軸51が貫通する軸受ボス部12aが形成されている(図1,2,3)とともに、この軸受ボス部12aを挟んで図示上下の各端縁部には、軸受ボス部12aの貫通方向(後述する回転軸51の延びる方向)に対して直交する方向に延びた2つのボルト貫通スリーブ部12b,12d(固定受け部)が形成されている。
これらボルト貫通スリーブ部12b,12dは、互いに略平行に形成され、図2に示すように、それぞれに形成されたボルト貫通孔12c,12eに通されるボルト230,240によって、例えばエンジンブラケット200(外部の構造部材)の各対応部分210,220に締結して固定される。
さらに、このフロントヘッド12の軸受ボス部12aと、各ボルト貫通スリーブ部12b,12dとの間の部分は、軸受ボス部12aから、それぞれ2つずつのリブ12fが形成されている。
ハウジング内に収容された圧縮機本体は、図3,4に示すように、回転軸51と、この回転軸51が嵌入されて回転軸51と一体的に回転するロータ50と、ロータ50の外周面の外方を取り囲む断面輪郭略楕円形状の内周面49aを有するとともに両端が開放されたシリンダ40と、ロータ50の外周面から突出して、この突出した先端がシリンダ40の内周面49aに当接する、回転軸51回りに等角度間隔でロータ50に設けられた5枚の板状のベーン58と、シリンダ40の両側開放端面の外側からそれぞれ開放端面を覆うように固定されたフロントサイドブロック30およびリヤサイドブロック20とからなる。
そして、2つのサイドブロック20,30、ロータ50、シリンダ40、およびロータ50の回転方向(図4において時計回りの方向)について互いに隣り合う2つのベーン58,58によって5つの圧縮室48が画成され、各圧縮室48の容積が、回転軸51の回転にしたがって増減を繰り返すことにより、各圧縮室48に吸入された冷媒ガスGを圧縮して吐出するように構成されている。
ロータ50の両端面側からそれぞれ突出した回転軸51のうち一方の側の部分は、フロントサイドブロック30の軸受部32に軸支されるとともに、フロントヘッド12を貫通して外方まで延び、この貫通部分がフロントヘッド12の軸受ボス部12aにより軸支されている。
同様に、回転軸51の突出部分のうち他方の側の部分は、リヤサイドブロック20の軸受部22により軸支されている。
そして、フロントヘッド12の軸受ボス部12aによる回転軸51の支持と、両サイドブロック20,30の外周部がOリングにより、ケース11,フロントヘッド12の内周面に保持されることとによって、圧縮機本体はハウジング内の所定位置に保持されている。
なお、フロントサイドブロック30の軸受部32に支持された部分よりも外側部分には、リップシール15が配置されている。このリップシール15は、回転軸51を通じてハウジングの外部に冷凍機油Rが漏れるのを阻止している。
フロントヘッド12の軸受ボス部12aには、ラジアルボールベアリング14を介して回転自在に伝達機構13が支持されており、この伝達機構13から回転軸51に動力が供給されて、圧縮機本体の回転圧縮動作が行われる。
また、圧縮機本体がケース11の内部に収容された状態で、リヤサイドブロック20とケース11とにより吐出室21が形成され、一方、フロントサイドブロック30とフロントヘッド12とにより吸入室34が形成され、吐出室21は吐出ポート11aに連通し、吸入室34は吸入通路11cを介して吸入ポート11bに連通している。
さらに、図4に示すように、吸入室34は、フロントサイドブロック30を介して、圧縮室48に連通されている。
なお、吸入室34と吐出室21とは、前述したOリング等によって気密に隔絶されている。
また、圧縮室48により高圧に圧縮され、吐出通路42(図4参照)および吐出弁43を通って吐出チャンバ44に吐出された、冷凍機油Rが混入した高圧の冷媒ガスGから、冷凍機油Rを分離するための油分離網60aを備えたサイクロンブロック60が、リヤサイドブロック20に取り付けられている。
この油分離網60aは、冷凍機油Rが混入した冷媒ガスGを通過させることにより、冷凍機油Rの凝集を促して冷凍機油Rを冷媒ガスGから分離するものである。
サイクロンブロック60は、図3に示すように、略矩形輪郭の外周枠部60bを備え、油分離網60aを通過することにより混入している冷凍機油Rのうちの一部が分離された後の冷媒ガスGが、この外周枠部60bの内周面に沿って流れ、この流れの際に生じる遠心力によって、冷媒ガスGに残存している冷凍機油Rをある程度分離するものであり、このサイクロンブロック60は、吐出室21内に露呈している。
このように、サイクロンブロック60によって分離された冷凍機油Rは、吐出室21内に滴下して、底部に溜められる。
ここで、ケース11の内面側であって吐出室21の底部近傍には、吐出室21の底部に溜められた冷凍機油Rが、吐出室21に吐出され、吐出ポート11aに向かう冷媒ガスGの気流によって巻き上げられるのを防止するための、庇状のリブ16が形成されている。
このリブ16は、吐出室21の底部に溜められた冷凍機油Rの表面油面に近接して、略水平に膨出している。
さらに、このケース11の内面には、圧縮機本体からサイクロンブロック60を通って吐出し、吐出室21から吐出ポート11aに向かう冷媒ガスGの流路上に張り出して、この冷媒ガスGを衝突させたうえで迂回させるように、冷媒ガスGの流れ方向を変化させるリブ17が形成されている。
このリブ17は、詳しくは、ケース11の内面側において、一部の開口17aを除いて吐出ポート11aを覆うように形成されている。すなわち、リブ17は、吐出ポート11aを隙間なく完全に覆い尽くすのではなく、一部に開口17aを残し、その開口17a以外の部分を覆い、未だ冷凍機油Rが残存した冷媒ガスGが衝突すると、その衝突の衝撃によって、冷媒ガスGに混入していた冷凍機油Rが冷媒ガスGから分離してリブ17の表面に凝集され、冷媒ガスGから冷凍機油Rを分離する性能を向上させることができる。
圧縮室48から吐出室21に吐出された冷媒ガスGは高圧であるため、吐出室21の内部は高圧となる。また、冷媒ガスGは、吐出ポート11aを通って、コンプレッサ100の外部の凝縮器に供給される。
これに対して、吸入ポート11bには、空調システムの蒸発器から、冷媒ガスGが供給され、この冷媒ガスGは、吸入通路11cおよび吸入室34を通って、圧縮機本体の圧縮室48に供給される。
一方、吐出室21の底部に溜められた冷凍機油Rは、このコンプレッサ100の摺動部等を潤滑・冷却・清浄する潤滑油としての機能と、ベーン58をシリンダ40の内周面49aの方向に突出させるように圧力を作用させる作動油としての機能を有している。
ここで、冷凍機油Rの作動油としての機能について説明する。リヤサイドブロック20には、軸受部22に至る油路23が形成され、また、リヤサイドブロック20の内側端面には、軸受部22における油路23の開口から、軸受部22と回転軸51との間の微小隙間を通って、ロータ50の背圧室59に連通する凹部(サライ溝)25(図4において、フロントサイドブロック30のサライ溝35と同様)が形成されている。
また、シリンダ40の底部に、油路23に接続する貫通孔46が設けられ、フロントサイドブロック30に、この貫通孔46のフロントサイドブロック30側の開口と軸受部32とを連通させる油路33が形成されて、冷凍機油Rは、軸受部32と回転軸51との間の微小隙間を通過し、フロントサイドブロック30の内側端面に形成された凹部(サライ溝)35等に導かれる。
ここで、フロントサイドブロック30のサライ溝35も、リヤサイドブロック20のサライ溝25と同様、ロータ50の背圧室59に連通している。
吐出室21の内部圧力は、コンプレッサ100の運転中においては、圧縮室48から吐出された高圧の冷媒ガスG(この冷媒ガスGに混在して吐出される冷凍機油Rを含む)によって高圧とされており、吐出室21の底部に溜まった冷凍機油Rにも高圧が作用している。
この結果、冷凍機油Rは、油路23を通り、リヤサイドブロック20の軸受け部22と回転軸51との間の微小隙間を通過することで絞りによる圧力損失を受けて、圧力損失を受ける前の高圧から受けた後の中間圧まで油圧が低下し、サライ溝25を介して、背圧室59に供給される。
一方、冷凍機油Rは、油路23、貫通孔46および油路33を通り、フロントサイドブロック30の軸受け部32と回転軸51との間の微小隙間を通過することで絞りによる圧力損失を受けて、圧力損失を受ける前の高圧から受けた後の中間圧まで油圧が低下し、サライ溝35を介して、背圧室59に供給される。
ロータ50には、スリット状のベーン溝56が放射状に、かつロータ50の回転中心回りに等角度間隔で5つ形成され、これらのベーン溝56に、前述のベーン58が挿入され、各ベーン58は、ロータ50の回転によって生じる遠心力と、ベーン溝56およびベーン58の底面によって画成された背圧室59に加えられる冷凍機油Rの油圧(中間圧)とにより、シリンダ40の内周面49a方向へ突出し、このベーン58の突出した先端がシリンダ40の内周面49aに当接した状態に付勢される。
これにより、シリンダ40と、ロータ50と、ロータ50の回転方向について相前後する2つのベーン58,58と、フロントサイドブロック30と、リヤサイドブロック20とにより画成された各圧縮室48は、ロータ50の回転にしたがって容積の変化を繰り返す。
本実施形態に係るコンプレッサ100は、運転中、高圧に圧縮された冷媒ガスGが圧縮室48から吐出チャンバ44に所定の周期で吐出されるため、回転軸51を中心とする半径方向について振動を生じるが、この振動は、回転軸51からリップシール15や伝達機構13(アーマチュア→プーリ)を介してハウジングの軸受ボス部12aに伝搬し、この軸受ボス部12aからボルト貫通スリーブ部12b,12dに伝わり、ボルト貫通スリーブ部12b,12dからエンジンブラケット200の各対応部分210,220に伝搬することになるが、振動が入力される軸受ボス部12aとボルト貫通スリーブ部12b,12dとの間にリブ12fが形成されて、これらのリブ12fによって、軸受ボス部12aとボルト貫通スリーブ部12b,12dとの間の部分の剛性が高められて、ボルト貫通スリーブ部12b,12dへの振動の伝搬を抑制することができ、したがって、エンジンブラケット200にその振動が伝搬するのを抑制することができる。
しかも、リブ12fは、ハウジング全体を厚肉化したものよりも、重量の増大を大幅に抑制することができる。
また、本実施形態に係るコンプレッサ100は、ボルト貫通スリーブ部12b,12dが、回転軸51が延びる方向に対して略直交する方向に延びて、リブ12fが、軸受ボス部12aから複数(本実施形態においては4つ)形成されている。
ここで、本実施形態のコンプレッサ100に生じる周期的な振動は、回転軸51を中心とした半径方向について特に強く現れるが、ボルト230,240を通されるボルト貫通スリーブ部12b,12dが、回転軸51の延びる方向に対して略直交する方向に延びているため、軸受ボス部12aとボルト貫通スリーブ部12b,12dとを繋ぐリブ12fを複数形成することにより、コンプレッサ100の回転軸51回りの半径方向についての剛性を向上させるとともに、上述した振動を各リブ12fで分散して吸収することができ、振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
なお、コンプレッサ100の剛性が向上することによって、コンプレッサ100の固有振動数が高くなり、このコンプレッサ100が固定されるエンジンブラケット200から入力されるエンジンからの振動(車両の常用範囲に対応したエンジンの周波数範囲)によって、コンプレッサ100が共振するのも防止することができる。
本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサを示す外形側面図である。 図1における矢視B方向からの図である。 図1に示したコンプレッサの縦断面図である。 図3におけるA−A線に沿った断面を示す図である。
符号の説明
11 ケース(ハウジング)
12 フロントヘッド(ハウジング)
12a 軸受ボス部
12b,12d ボルト貫通スリーブ部(固定受け部)
12c,12e ボルト貫通孔
12f リブ
100 コンプレッサ(気体圧縮機)
200 エンジンブラケット

Claims (2)

  1. 回転軸回りに回転して圧縮気体を吐出する圧縮機本体と、
    外部の構造部材に固定される固定受け部と前記回転軸を軸支する軸受ボス部とを有する、前記圧縮機本体を覆うハウジングとを備え、
    前記固定受け部と前記軸受ボス部とを繋ぐリブが形成されたことを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記固定受け部は、前記回転軸が延びる方向に対して略直交する方向に延びた、前記外部の構造部材に固定される締結部材が通されるスリーブであり、
    前記リブは、前記軸受ボス部から複数個形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。

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