JP4592463B2 - 電気コネクタ - Google Patents

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本発明は、複数のコネクタを並列して使用し、そのうちのメインコネクタによって、全コネクタが相手側コネクタから外れないようにした電気コネクタに関するものである。
従来から例えば図9に示すように、ユニット1側に信号用のコネクタ2、3と電源用のコネクタ4を並列して配置し、それぞれのコネクタ2、3、4に対し電線同士を接続するための相手側コネクタ5、6、7を嵌合することが通常行われている。
そして、例えば自動車等における使用では、各コネクタ同士のロックを行わないと、振動により外れてしまうことがあり、各コネクタは例えば爪部2a、3a、4aを用いたロック機構により、それぞれ不時に外れないようにロックをする必要がある。
しかし、コネクタごとにロック機構を備えると、コネクタが大きくなって広いスペースを必要とし、特にコネクタを密接して並列配置する場合には、スペース的、操作的に問題が生ずる。
そこで、図10に示すように複数のコネクタを1つのコネクタ8に集約し、相手側コネクタ9に対することも考えられるが、別系統からの配線を1つのコネクタ8に取り込むことが無理なこともあり、また電圧、電流の違いなどによりノイズの問題などが生じ、集約が困難な場合もある。
本発明の目的は、メインコネクタに設けた押さえ部材を用いて、並列したサブコネクタが共に外れないようにし得る電気コネクタを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る電気コネクタの技術的特徴は、メインコネクタとサブコネクタとを並列してそれぞれ相手側メインコネクタ、相手側サブコネクタに対して嵌合する電気コネクタにおいて、前記サブコネクタを押さえ付ける押さえ部材を前記メインコネクタの側部に付設し、前記メインコネクタを前記相手側メインコネクタに嵌合させるためのカム作用をする溝を有する可動の操作機構を前記メインコネクタに取り付け、前記操作機構の前記溝に前記相手側メインコネクタのピンを係合し前記操作機構を操作することにより前記メインコネクタを前記相手側メインコネクタに嵌合し、前記操作機構による前記操作の終点において前記操作機構は操作のロックを行うことにより前記メインコネクタを固定して前記相手側メインコネクタに対する嵌合状態からの抜け出しを防止し、前記押さえ部材は前記サブコネクタを押さえて前記メインコネクタの固定により前記サブコネクタの前記相手側サブコネクタに対する嵌合状態からの抜け出しを防止することにある。
本発明に係る電気コネクタによれば、メインコネクタにより並列したサブコネクタも同時にロックすることができ、コネクタ構造の簡素化、スペースの節約となる。
また、ロック状態を外部から目視で確認できるようにすると、ロックの保証となり、安全性が確保できる。
本発明を図1〜図8に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はユニット11側の相手側コネクタ12、13に対し、例えば多数の信号線を接続するためのメインコネクタ14と、電源線を接続するためのサブコネクタ15とをそれぞれ嵌合する直前の状態の斜視図を示している。合成樹脂から成るそれぞれのコネクタ12〜15内には、図示しない端子金具が内装されており、更にはこれらの端子金具に接続した電線が図9に示すように取り付けられているが、これらは図示を省略している。
相手側コネクタ12、13に対し、メインコネクタ14とサブコネクタ15はそれぞれ別個に覆い被さるようにし、コネクタ同士を嵌合すると、それぞれの端子金具同士の電気的接続がなされる。
メインコネクタ14の上側部には、サブコネクタ15の肩部15aを押さえ付けるための押さえ片14aが設けられている。また、メインコネクタ14には相手側コネクタ12に対する操作機構が出し入れ自在に付設され、この操作機構には図2に示す略コ字状の押し込みレバー16が用いられている。
この押し込みレバー16の両側部には、それぞれ2個の傾斜溝16a、16bが設けられており、これらの傾斜溝16a、16bはコネクタ12の両側から突出する2個のピン12a、12bとそれぞれ係合するようにされている。また、押し込みレバー16の両側面にはロック用の凹部16cが設けられている。
サブコネクタ15をコネクタ13に嵌合した後に、図3に示すようにメインコネクタ14をコネクタ12の上部に嵌め込み、ここで押し込みレバー16を押し込む。この押し込みは、メインコネクタ14の傾斜溝16a、16bと係合するピン12a、12bとのカム作用により、メインコネクタ14を下方に押し込む力に変換され、図4に示すようにメインコネクタ14は降下し、最終的に図5に示すようにコネクタ12と嵌合し、同時に押さえ片14aによりサブコネクタ15は押さえ付けられる。
このとき、押し込みレバー16に設けた凹部16cに対するコネクタ12に設けた図示しないロック手段により、メインコネクタ14はコネクタ12に対し抜け出し防止のロックがなされる。このロックにより押し込みレバー16は不時に抜け出すことがなくなり、メインコネクタ14は相手側コネクタ12から外れることがなくなる。更に、サブコネクタ15はメインコネクタ14の押さえ片14aにより押さえ付けられているので、メインコネクタ14を外さない限り外れることはなくなる。
なお、コネクタ14、15を相手側コネクタ12、13から外すには、押し込みレバー16をロックしているロック手段を解除してから、押し込みレバー16をメインコネクタ14から引き抜く。この引き抜き過程で、メインコネクタ14は傾斜溝16a、16bの作用によって上昇するので、このままメインコネクタ14をコネクタ12から外すことができる。同時に、サブコネクタ15は押さえ片14aによる規制がなくなるので、同様にコネクタ13から外すことができる。
なお、本実施例1においては、押し込みレバー16はメインコネクタ14の外部から操作するので、ロック手段が機能しているかどうかを目視により確認可能で、コネクタロックに対する保証機能(CPA)を有している。
図6は実施例2の斜視図を示し、ユニット21側の相手側コネクタ22、23に対応してメインコネクタ24とサブコネクタ25が嵌合されるようになっている。メインコネクタ24が相手側コネクタ22と嵌合する際に、メインコネクタ24の両側から突出した押さえ片24aがサブコネクタ25の両側の肩部25aを押さえ付けるようにされ、サブコネクタ25はメインコネクタ24によってその抜け出しが規制されることにおいて、実施例1と同様である。
メインコネクタ24は手押部26aを有する回動レバー26による操作機構によって嵌合が操作されている。回動レバー26はピン24bによりメインコネクタ24に対して回動可能に取り付けられ、コネクタ22に設けたボス22aに対するカム溝26bを有している。また、ユニット21には回動レバー26を所定位置でロックするための鉤部21aが設けられている。
図7に示すように、サブコネクタ25を相手側コネクタ23に嵌合してからメインコネクタ24を相手側コネクタ22に嵌め込む。更に、図8に示すように回動レバー26の手押部26aを下方に押し込むことにより、カム溝26bのボス22aに対するカム作用により、メインコネクタ24を降下することができる。
そして、この回動レバー26の降下が終了した位置で、手押部26aは鉤部21aにより係止されることにより、回動レバー26は不時に持ち上がることがなくなって、メインコネクタ24は相手側コネクタ22に対してロックされる。同時に、サブコネクタ25も押さえ片24aを介して相手側コネクタ23に対して押さえ付けられることになる。
これらのメインコネクタ24、サブコネクタ25を相手側コネクタ22、23から外すには、回動レバー26に対する鉤部21aによるロックを解除してから、回動レバー26の手押部26aを引き上げるように回動する。これにより、メインコネクタ24を上昇させてコネクタ22から外すことができ、更にサブコネクタ25も押さえ片24aによる規制が解除され、コネクタ23から外すことができる。
なお、本実施例2においても、回動レバー26はメインコネクタ24の外部から操作するので、ロック手段の機能を目視で確認できコネクタロックに対する保証機能(CPA)を有している。
実施例1のメインコネクタ、サブコネクタの嵌合前の斜視図である。 押し込みレバーの斜視図である。 メインコネクタ、サブコネクタの嵌合過程の説明図である。 メインコネクタ、サブコネクタの嵌合過程の説明図である。 メインコネクタ、サブコネクタの嵌合時の斜視図である。 実施例2のメインコネクタ、サブコネクタの嵌合前の斜視図である。 メインコネクタ、サブコネクタの嵌合過程の説明図である。 メインコネクタ、サブコネクタの嵌合時の斜視図である。 従来の複数のコネクタの嵌合前の斜視図である。 従来の複数のコネクタを集約した状態の斜視図である。
符号の説明
11、21 ユニット
12、13、22、23 相手側コネクタ
12a、12b ピン
14、24 メインコネクタ
14a、24a 押さえ片
15、25 サブコネクタ
15a、25a 肩部
16 押し込みレバー
16a、16b 傾斜溝
21a 鉤部
26 回動レバー
26a 手押部
26b カム溝

Claims (4)

  1. メインコネクタとサブコネクタとを並列してそれぞれ相手側メインコネクタ、相手側サブコネクタに対して嵌合する電気コネクタにおいて、前記サブコネクタを押さえ付ける押さえ部材を前記メインコネクタの側部に付設し、前記メインコネクタを前記相手側メインコネクタに嵌合させるためのカム作用する溝を有する可動の操作機構を前記メインコネクタに取り付け、前記操作機構の前記溝に前記相手側メインコネクタのピンを係合し前記操作機構を操作することにより前記メインコネクタを前記相手側メインコネクタに嵌合し、前記操作機構による前記操作の終点において前記操作機構は操作のロックを行うことにより前記メインコネクタを固定して前記相手側メインコネクタに対する嵌合状態からの抜け出しを防止し、前記押さえ部材は前記サブコネクタを押さえて前記メインコネクタの固定により前記サブコネクタの前記相手側サブコネクタに対する嵌合状態からの抜け出しを防止することを特徴とする電気コネクタ。
  2. 前記押さえ部材は前記メインコネクタの側部から2つの押さえ片を突出し、前記サブコネクタの両側を押さえ付けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  3. 前記メインコネクタは1個とし、前記サブコネクタを1個又は複数とした請求項1又は2に記載の電気コネクタ。
  4. 前記操作機構の状態を目視することにより、前記ロックの状態を確認できるようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載の電気コネクタ。
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