JP4591349B2 - 4−アミノテトラヒドロピラン化合物及びその酸塩の製法、その合成中間体およびその製法 - Google Patents
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Description
式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を表す、
で示される4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を分解反応させることを特徴とする、一般式(1):
式中、Rは、前記と同義である、
で示される4−アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩の製法に関する。
式中、Rは、前記と同義であり、Xは、脱離基を表す、
で示される4−置換テトラヒドロピラン化合物にヒドラジンを反応させて、一般式(2):
式中、Rは、前記と同義である、
で示される4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩とする第一工程、
(B)次いで、ラネーニッケル、貴金属触媒及び金属酸化物から選ばれる少なくとも1種の化合物の存在下、該反応液中の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を分解させて、一般式(1):
式中、Rは、前記と同義である、
で示される4−アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩とする第二工程
を含んでなることを特徴とする、4−アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法に関する。
R1CHO (5)
式中、R1は、前記と同義である、
で示されるアルデヒド化合物、その多量体又はアセタール体及び有機スルホン酸を反応させることを特徴とする、前記式(4)で示される2−置換テトラヒドロピラニル−4−スルホネートの製法に関する。
このような4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物としては、例えば、4−ヒドラジノテトラヒドロピラン、4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン、4−ヒドラジノ−2−エチルテトラヒドロピラン、4−ヒドラジノ−2−n−プロピルテトラヒドロピラン、4−ヒドラジノ−2−フェニルテトラヒドロピラン等が挙げられる。また、これらの塩としては、上記した酸の塩が挙げられ、好ましくは、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等が挙げられる。
本発明の第一工程は、4−置換テトラヒドロピラン化合物にヒドラジンを反応させて、4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を主生成物とする反応液を得る工程である。
第二工程は、前記4−ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物の4−アミノテトラヒドロピラン化合物への分解反応と同様に行うことができる。
(1)4−ヒドラジノテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、純度95%のテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート134.7g(710mmol)、ヒドラジン一水和物256ml(5.27mol)及びエタノール256mlを加え、窒素雰囲気下、攪拌しながら70〜80℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、8mol/l水酸化ナトリウム水溶液98ml(784mmol)を加えた後、減圧下で濃縮した。濃縮物にトルエン500mlを加えた後に濾過し、濾液を再び減圧下で濃縮した。析出した固体を濾別して、黄色液体として、純度93%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン45.0gを得た(単離収率:51%)。
CI−MS(m/e);117(M+1)
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm));1.28〜1.41(2H,m)、1.84〜1.90(2H,m)、2.69〜2.78(1H,m)、3.40〜3.45(2H,m)、3.92〜3.98(2H,m)、4.80(3H,brs)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積30mlのガラス製フラスコに、上記(1)と同様な方法で合成した、純度93%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン260mg(2.08mmol)、展開ラネーニッケル92mg及びエタノール2.5mlを加え、水素雰囲気下、75℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾渦して、濾液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが136mg生成していた(反応収率:65%)。
(1)4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、純度95%のテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート10.0g(50mmol)、ヒドラジン一水和物26ml(530mmol)及びエタノール26mlを加え、窒素雰囲気下、攪拌しながら75℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、28重量%ナトリウムメトキシドメタノール溶液14g(72.6mmol)を加えた後、減圧下で濃縮した。濃縮物にトルエン50mlを加えた後に濾過し、濾液を再び減圧下で濃縮した。濃縮物を0℃まで冷却し、メタノール50ml及び12mol/l塩酸6.5ml(78mmol)を加えた後に減圧下で濃縮した。濃縮物をエタノール及びトルエンを用いて再結晶させ、無色結晶として、純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩2.8gを得た(単離収率:34%)。
CI−MS(m/e);117(M+1−HCl)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.50(2H,brs)、1.90(2H,d,J=8.1Hz)、3.13(1H,brs)、3.28(2H,dt,J=12.0,2.4Hz)、3.88(2H,d,J=12.0Hz)、4.98(1H,brs)、10.23(3H,brs)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、上記(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩60.0g(392mmol)、展開ラネーニッケル12.0g、エタノール120ml及び水120mlを加え、水素雰囲気下、75℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。次いで、濃縮物にn−ブチルアルコール200ml及び12mol/l塩酸50ml(600mmol)を加えた後に減圧下で濃縮して、白色結晶として、純度98%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩38.5gを得た(単離収率:70%)。
CI−MS(m/e);102(M+1−HCl)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.52〜1.66(2H,m)、1.84〜1.90(2H,m)、3.15〜3.45(3H,m)、3.84〜3.89(2H,m)、8.38(3H,brs)
4−アミノテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩1.0g(6.55mmol)、展開ラネーニッケル200mg及びエタノール5mlを加え、アルゴン雰囲気下、75℃で20時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが246mg生成していた(反応収率:37%)。
(1)4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、後記実施例16と同様の方法で合成した純度80%の2−メチルテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート10.0g(41.2mmol)、ヒドラジン一水和物20ml(412mmol)及びエタノール20mlを加え、窒素雰囲気下、攪拌しながら75℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、28重量%ナトリウムメトキシドメタノール溶液9.45g(49mmol)を加えた後、減圧下で濃縮した。濃縮物にトルエン200mlを加えた後に濾過し、濾液を再び減圧下で濃縮した。濃縮物を0℃まで冷却し、メタノール50ml及び12mol/l塩酸5.0ml(60mmol)を加えた後に減圧下で濃縮した。濃縮物をエタノール及びトルエンを用いて再結晶させ、無色結晶として、純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩3.82gを得た(単離収率:55%)。
融点;144〜146℃
CI−MS(m/e);131(M+1−HCl)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.04(3H,d,J=6.3Hz)、1.36〜1.46(1H,m)、1.67〜1.73(2H,m)、1.83(1H,d,J=14.1Hz)、3.33〜3.36(1H,m)、3.54〜3.80(3H,m)、7.70(4H,brs)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、上記(1)と同様な方法で合成した、純度100%の4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩65.3g(392mmol)、展開ラネーニッケル18.0g、エタノール120ml、水120ml及び8mol/l水酸化ナトリウム水溶液40ml(320mmol)を加え、水素雰囲気下、75℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。次いで、濃縮物にn−ブチルアルコール200ml及び12mol/l塩酸50ml(600mmol)を加えた後に減圧下で濃縮して、白色粉末として、純度98%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩38.2gを得た(単離収率:63%)。
CI−MS(m/e);117(M+1−HCl)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.09(3H,d,J=6.0Hz)、1.48〜1.84(4H,m)、3.47〜3.93(4H,m)、8.44(3H,brs)
4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例4(1)と同様な方法で合成した、純度100%の4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩1.0g(6.02mmol)、展開ラネーニッケル100mg、2mol/l水酸化ナトリウム水溶液3.0ml(6.0mmol)及びエタノール2.5mlを加え、水素雰囲気下、75℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピランが559mg生成していた(反応収率:82%)。
4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩30.0g(194.6mmol)、5重量%パラジウム/炭素(50%wet品)3.0g(パラジウム原子として0.70mmol)及びエタノール150mlを加え、水素雰囲気下(0.1MPa)、75℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが15.9g生成していた(反応収率:81%)。次いで、濃縮物にn−ブチルアルコール200ml及び12mol/l塩酸17.4g(166.8mmol)を加えた後に減圧下で濃縮して、白色結晶として、純度98%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩14.3gを得た(単離収率:52%)。
4−アミノテトラヒドロピラン臭化水素酸塩の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩30.0g(194.6mmol)、10重量%パラジウム/炭素(50%wet品)1.5g(パラジウム原子として0.70mmol)及びエタノール150mlを加え、水素雰囲気下(0.1MPa)、75℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが15.9g生成していた(反応収率:81%)。次いで、濃縮物にn−ブチルアルコール200ml及び47重量%臭化水素酸27.6g(160.0mmol)を加えた後に減圧下で濃縮して、白色結晶として、純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−アミノテトラヒドロピラン臭化水素酸塩17.4gを得た(単離収率:49%)。
融点;175〜180℃
CI−MS(m/e);102(M+1−HBr)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.50〜1.64(2H,m)、1.83〜1.91(2H,m)、3.20〜3.6(3H,m)、3.84〜3.89(2H,m)、8.14(3H,brs)
4−アミノテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩1.0g(6.49mmol)、5重量%白金/炭素(50%wet品)3.0g(白金原子として0.38mmol)及びエタノール5mlを加え、水素雰囲気下(0.1MPa)、75℃で72時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが0.48g生成していた(反応収率:73%)。
4−アミノテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩3.0g(19.5mmol)、5重量%白金/炭素(50%wet品)600mg(白金原子として0.08mmol)、エタノール5ml及び水6mlを加え、水素雰囲気下(1.0MPa)、75℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが1.4g生成していた(反応収率:71%)。
4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例4(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩1.0g(5.94mmol)、5重量%パラジウム/炭素(50%wet品)100mg(パラジウム原子として0.02mmol)、エタノール2.5ml及び水2.5mlを加え、水素雰囲気下(0.1MPa)、75℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピランが0.59g生成していた(反応収率:86%)。
4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例2(1)と同様な方法で合成した、純度99%の4−ヒドラジノテトラヒドロピラン塩酸塩1.0g(6.49mmol)、エタノール6.2ml、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液1.2ml(1.20mmol)及び酸化銅(I)1.5g(10mmol)を加え、65℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4−アミノテトラヒドロピランが0.47g生成していた(反応収率:72%)。次いで、濃縮物にn−ブチルアルコール5ml及び12mol/l塩酸10ml(12.0mmol)を加えた後に減圧下で濃縮して、白色結晶として、純度98%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩0.42gを得た(単離収率:46%)。
4−アミノテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積20Lのガラス製フラスコに、98%ヒドラジン水溶液5873g(115mol)及びエタノール2072mlを加え、攪拌しながら75℃まで昇温させた。次いで、純度97%のテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート2136g(11.5mol)をエタノール2072mlに溶解した液をゆるやかに滴下した後、攪拌しながら同温度で4時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、4−ヒドラジノテトラヒドロピランを主生成物とする反応液を得た。
4−アミノ−2−メチルテトラヒドロピラン塩酸塩の合成
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、ヒドラジン一水和物97ml(1.99mol)及びエタノール33mlを加え、攪拌しながら75℃まで昇温させた。次いで、純度85%の2−メチルテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート30.0g(0.131mol)をエタノール33mlに溶解した液をゆるやかに滴下した後、攪拌しながら同温度で8時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、4−ヒドラジノ−2−メチルテトラヒドロピランを主生成物とする反応液を得た。
4−アミノテトラヒドロピランメタンスルホン酸塩の合成
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、ヒドラジン一水和物97ml(1.99mol)及びエタノール33mlを加え、攪拌しながら75℃まで昇温させた。次いで、純度85%のテトラヒドロピラニル−4−メタンスルホネート30.0g(0.141mol)をエタノール33mlに溶解した液をゆるやかに滴下した後、攪拌しながら同温度で8時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、4−ヒドラジノテトラヒドロピランを主生成物とする反応液を得た。
融点;204〜208℃
CI−MS(m/e);102(M+1)
1H−NMR(DMSO−d6,δ(ppm));1.45〜1.60(2H,m)、1.80〜1.91(2H,m)、2.38(3H,s)、3.15〜3.36(3H,m)、3.84〜3.89(2H,m)、7.99(3H,brs)
4−アミノテトラヒドロピランの合成
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、ヒドラジン一水和物19ml(0.39mol)及びエタノール19mlを加え、攪拌しながら75℃まで昇温させた。次いで、純度100%のテトラヒドロピラニル−4−p−トルエンスルホネート10.0g(0.039mol)をエタノール19mlに溶解した液をゆるやかに滴下した後、攪拌しながら同温度で8時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、4−ヒドラジノテトラヒドロピランを主生成物とする反応液を得た。
2−メチルテトラヒドロピラン−4−メタンスルホネートの合成
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた100mlのガラス製フラスコに、3−ブテン−1−オール5.00g(69.3mmol)、パラアルデヒド(アセトアルデヒド三量体)3.67g(アセトアルデヒド換算で83.4mmol)及びトルエン50mlを加え、窒素雰囲気にて、攪拌しながらメタンスルホン酸7.99g(83.1mmol)をゆるやかに滴下し、55℃で4時間反応させた。反応終了後、得られた反応液に、飽和塩化ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチル50mlで抽出した。次いで、抽出液を1mol/l水酸化ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1→3:1)で精製し、薄黄色液体として、2−メチルテトラヒドロピラン−4−メタンスルホネート8.79gを得た(単離収率:65%)。
CI−MS(m/e);195(M+1)
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm));1.23(3H,d,J=6.0Hz)、1.44〜1.56(1H,m)、1.76〜1.81(1H,m)、2.02〜2.16(2H,m)、3.03(3H,s)、3.45〜3.51(2H,m)、4.00〜4.06(1H,m)、4.75〜4.83(1H,m)
Claims (12)
- 貴金属触媒が、パラジウム及び白金の少なくとも一方を含む触媒である請求の範囲第1項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩の製造法。
- 金属酸化物が、酸化銅(I)又は酸化銅(II)である請求の範囲第1項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩の製造方法。
- 反応を溶媒中で行う請求の範囲第1項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩の製法。
- 溶媒が水、アルコール、又はそれらの混合液である請求の範囲第4項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩の製法。
- (A)一般式(3):
で示される4-置換テトラヒドロピラン化合物にヒドラジンを反応させて、一般式(2):
で示される4-ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を主生成物とする反応液を得る第一工程、
(B)次いで、ラネーニッケルの存在下、該反応液中の4-ヒドラジノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を分解させて、一般式(1):
で示される4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩とする第二工程
を含んでなることを特徴とする、4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。 - 第一工程を溶媒中で行う請求の範囲第7項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。
- 第一工程で用いる溶媒がアルコールである請求の範囲第8項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。
- 第二工程を溶媒中で行う請求の範囲第7項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。
- 第二工程で用いる溶媒が水、アルコール又はそれらの混合液である請求の範囲第10項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。
- 第二工程の反応終了後、反応液からラネーニッケルを除去する際に、アミンを用いる請求の範囲第7項記載の4-アミノテトラヒドロピラン化合物又はその酸塩を製造する方法。
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