JP4590075B2 - トランスミッションのリバースシャフト潤滑構造 - Google Patents

トランスミッションのリバースシャフト潤滑構造 Download PDF

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    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/0421Guidance of lubricant on or within the casing, e.g. shields or baffles for collecting lubricant, tubes, pipes, grooves, channels or the like

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに連結されたクラッチを収納するクラッチケースに締結されるミッションケースと、そのミッションケース内に収納されると共に前記クラッチに接続されるメインシャフトと、そのメインシャフト上に設けた複数のギヤと、一部の前記ギヤと噛合するリバースギヤを外周面に支持するリバースシャフトとを含むトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造であって、前記リバースシャフトを潤滑すべく、リバースシャフトの内部に軸方向に形成した中空部を通してオイルを供給するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ミッションケースの内部に固定したリバースシャフトの外周にリバースアイドルギヤを回転自在かつ軸方向摺動自在に支持したものが、特公昭63−27212号公報により公知である。この場合、リバースシャフトとリバースアイドルギヤとの摺動面の潤滑は、ミッションケース内で回転するギヤ等に攪拌されたオイルによって行われる。
【0003】
また中空構造のリバースシャフトに半径方向に貫通する油孔を形成し、ミッションケースに形成した油路やパイプを通してオイルポンプからリバースシャフトの中空部に供給したオイルで潤滑を行うものも公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記前者の潤滑構造ではリバースシャフトの外周の摺動面に充分な量のオイルを供給できない可能性があった。また上記後者の潤滑構造ではオイルポンプからリバースシャフトにオイルを導く油路やパイプが必要となるため、構造が複雑化して部品点数や加工コストが嵩むという問題があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、トランスミッションのリバースシャフトに簡単な構造で充分な量のオイルを供給して確実に潤滑できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンに連結されたクラッチを収納するクラッチケースに締結されるミッションケースと、そのミッションケース内に収納されると共に前記クラッチに接続されるメインシャフトと、そのメインシャフト上に設けた複数のギヤと、一部の前記ギヤと噛合するリバースギヤを外周面に支持するリバースシャフトとを含むトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造であって、前記リバースシャフトを潤滑すべく、リバースシャフトの内部に軸方向に形成した中空部を通してオイルを供給するようにしたものにおいて、前記ミッションケースの内壁には、上方が開放された円孤状断面に形成されて前記リバースシャフトの端部を嵌合、支持する凹部を有したボス部と、そのボス部から放射状に延びる複数本のリブと、上面が開放され且つ前記メインシャフトに沿って延びて前記凹部に連なる樋状の油溝を形成すると共に、該油溝の端部を前記リバースシャフトの中空部に臨ませ、前記複数本のリブのうち最も上方に位置するリブは、前記凹部からミッションケースの外周壁内面まで斜め上向きに延びていることを特徴とするトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造が提案される。
【0007】
上記構成によれば、ミッションケースの内壁に、上方が開放された円孤状断面に形成されてリバースシャフトの端部を嵌合、支持する凹部を有したボス部と、そのボス部から放射状に延びる複数本のリブと、上面が開放され且つメインシャフトに沿って延びて前記凹部に連なる樋状の油溝とを形成すると共に、該油溝の端部をリバースシャフトの中空部に臨ませ、前記複数本のリブのうち最も上方に位置するリブを、前記凹部からミッションケースの外周壁内面まで斜め上向きに延びるように形成したので、ミッションケースの内壁に付着したオイルを前記油溝と前記複数本のリブのうちの最も上方に位置するリブとを介してリバースシャフトの中空部に導き、リバースシャフトの外周面に支持したリバースギヤを効果的に潤滑することができる。しかも、オイルポンプからリバースシャフトの中空部にオイルを供給する特別のオイル通路が不要になるため、構造を簡素化してコストの削減を図ることができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、ミッションケースの油溝をリバースシャフトの中空部に向けて下向きに傾斜させたことを特徴とするトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造が提案される。
【0009】
上記構成によれば、油溝がリバースシャフトの中空部に向けて下向きに傾斜しているので、重力によってオイルを前記中空部に一層効果的に供給して潤滑性能を高めることができる。
【0010】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記ミッションケースの内壁に付着したオイルを、前記油溝を介して前記リバースシャフトの中空部に供給することを特徴とするトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造が提案される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図12は本発明の一実施例を示すもので、図1は図2および図3の配置を示すマップ、図2は図1のA部拡大図(図4の2−2線断面図)、図3は図1のB部拡大図(図4の3−3線断面図)、図4は図2および図3の4−4線断面図、図5は図4の要部拡大図、図6は図4の要部拡大図、図7は図4の7−7線断面図、図8は図3の8−8線断面図、図9は図8の9−9線断面図,図10は図8の10−10線断面図、図11は図10の11−11線矢視図、図12は図8の12−12線断面図である。
【0013】
図1〜図4に示すように、自動車用の前進6速、後進1速のマニュアルトランスミッションTは、複数本のボルト11…で一体に締結されたクラッチケース12およミッションケース13を備える。クラッチケース12およミッションケース13には、一対のボールベアリング14,15を介してメインシャフトSmが回転自在に支持され、ローラベアリング16およびボールベアリング17を介してカウンタシャフトScが回転自在に支持され、一対のローラベアリング18,19を介してディファレンシャルギヤDのディファレンシャルケース20が回転自在に支持され、更にリバースシャフトSrが回転不能に支持される。クラッチケース12の内部にはレリーズフォーク50で作動するクラッチCが収納されており、このクラッチCを介して図示せぬエンジンとメインシャフトSmとが接続される。
【0014】
メインシャフトSmには、メイン1速−メインリバースギヤ21およびメイン2速ギヤ22が固設され、メイン3速ギヤ23、メイン4速ギヤ24、メイン5速ギヤ25およびメイン6速ギヤ26が相対回転自在に支持される。カウンタシャフトScには、前記メイン1速−メインリバースギヤ21およびメイン2速ギヤ22にそれぞれ噛合するカウンタ1速ギヤ27およびカウンタ2速ギヤ28が相対回転自在に支持され、前記メイン3速ギヤ23、メイン4速ギヤ24、メイン5速ギヤ25およびメイン6速ギヤ26にそれぞれ噛合するカウンタ3速ギヤ29、カウンタ4速ギヤ30、カウンタ5速ギヤ31およびカウンタ6速ギヤ32が固設される。
【0015】
カウンタ1速ギヤ27およびカウンタ2速ギヤ28は、1速−2速シフトフォーク33で作動する1速−2速シンクロ機構34を介してカウンタシャフトScに選択的に結合される。メイン3速ギヤ23およびメイン4速ギヤ24は、3速−4速シフトフォーク35で作動する3速−4速シンクロ機構36を介してメインシャフトSmに選択的に結合される。メイン5速ギヤ25およびメイン6速ギヤ26は、5速−6速シフトフォーク37で作動する5速−6速シンクロ機構38を介してメインシャフトSmに選択的に結合される。
【0016】
リバースシャフトSrには、リバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40が2個のニードルベアリング41,42と4個のスラストベアリング43〜46とで相対回転自在に支持されており、リバースドリブンギヤ39は前記メイン1速−メインリバースギヤ21に常時噛合し、リバースドライブギヤ40はカウンタシャフトScに固設したカウンタリバースギヤ47に常時噛合する。リバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40はリバースシフトフォーク48で作動するスリーブ49によって相互に結合可能である。
【0017】
カウンタシャフトScに固設したファイナルドライブギヤ51が、ディファレンシャルギヤDのディファレンシャルケース20に設けたファイナルドリブンギヤ52に噛合する。ディファレンシャルケース20に固定したピニオンシャフト53,53に回転自在に支持した一対のディファレンシャルピニオン54,54が、ディファレンシャルケース20を貫通する左右のドライブシャフト55,55の軸端部に固定したディファレンシャルサイドギヤ56,56に噛合する。
【0018】
而して、1速−2速シフトフォーク33でカウンタ1速ギヤ27をカウンタシャフトScに締結すると1速変速段が確立され、1速−2速シフトフォーク33でカウンタ2速ギヤ28をカウンタシャフトScに締結すると2速変速段が確立され、3速−4速シフトフォーク35でメイン3速ギヤ23をメインシャフトSmに締結すると3速変速段が確立され、3速−4速シフトフォーク35でメイン4速ギヤ24をメインシャフトSmに締結すると4速変速段が確立され、5速−6速シフトフォーク37でメイン5速ギヤ25をメインシャフトSmに締結すると5速変速段が確立され、5速−6速シフトフォーク37でメイン6速ギヤ26をメインシャフトSmcに締結すると6速変速段が確立される。
【0019】
上記1速変速段〜6速変速段が確立しているとき、リバースシフトフォーク48によってリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40の締結は解除されており、メイン1速−メインリバースギヤ21に噛合するリバースドリブンギヤ39と、カウンタリバースギヤ47に噛合するリバースドライブギヤ40とは相対回転している。従って、1速−2速シフトフォーク33、3速−4速シフトフォーク35および5速−6速シフトフォーク37を中立位置にした状態から、リバースシフトフォーク48によってリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40を締結すると、メインシャフトSmの回転はメイン1速−メインリバースギヤ21→リバースドリブンギヤ39→スリーブ49→リバースドライブギヤ40→カウンタリバースギヤ47を経てカウンタシャフトScを逆回転させ、後進変速段が確立される。
【0020】
図2、図5および図7から明らかなように、リバースシャフトSrの一端はクラッチケース12に形成した円形断面のシャフト支持孔12aに嵌合して支持され、他端はミッションケース13に形成したボス部13aの、上方が開放された円弧状断面を有する凹部13bに嵌合する。上方が開放された円弧状断面の凹部13bの中心角は180°未満であるが、リバースシャフトSrはリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40がメイン1速−メインリバースギヤ21およびカウンタリバースギヤ47から受ける噛合反力により、前記凹部13bから脱落しないように保持される。
【0021】
リバースシャフトSrは軸線方向に貫通する中空部61を備えるとともに、中空部61から半径方向に貫通する複数の油孔62…を備える。ミッションケース13の内壁面には、上面が開放され且つ前記メインシャフトSmに沿って延びて前記凹部13bに連なる樋状の油溝13cが形成されており、この油溝13cはリバースシャフトSrの中空部61に連通する。ミッションケース13の油溝13cはリバースシャフトSrの中空部61の入口開口に向かって重力でオイルを導くべく、僅かな角度で下向きに傾斜している。尚、図2はトランスミッションTの展開図であるため、油溝13cの底部が上になるように上下反転して表記されている。またミッションケース13のボス部13aから6本のリブ13d〜13iが放射状に延びており、それらの外端はミッションケース13の内壁に連なっている。6本のリブ13d〜13iの内、最も上方に位置するリブ13dは、リバースシャフトSrを支持する凹部13bからミッションケース13の外周壁内面まで斜め向きに延びている。
【0022】
而して、ミッションケース13の内壁に付着したオイルの一部は下向きに傾斜した油溝13c内を重力で図7の矢印a方向に流れてリバースシャフトSrの中空部61に流入し、更にオイルの他の一部はミッションケース13の内壁から凹部13bに向けて下向きに傾斜したリブ13dを重力で図5の矢印b方向に流れ凹部13bからリバースシャフトSrの中空部61に流入する。中空部61内のオイルは油孔62…を経てリバースシャフトSrの外周部に流出し、そこにリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40を支持するニードルベアリング41,42およびスラストベアリング43〜46を効果的に潤滑することができる。
【0023】
このように、ミッションケース13に形成した油溝13cおよびリブ13dによってリバースシャフトSrの中空部61にオイルを導くので、オイルポンプ等のオイル供給源からリバースシャフトSrの中空部61にオイルを供給する特別のオイル通路が不要になり、構造の簡素化およびコストの削減に寄与することができる。また本実施例の如く、リバースシャフトSrにリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40を設けたものにおいては、ベアリングの潤滑により多くのオイルが必要となるために特に有効である。更に、リバースシャフトSrを中空構造としたことにより軽量化にも寄与することができる。
【0024】
図4、図6および図7から明らかなように、クラッチケース12およびミッションケース13には1速−2速シフトフォークシャフト63、3速−4速シフトフォークシャフト64および5速−6速シフトフォークシャフト65が軸方向摺動自在に支持される。1速−2速シフトフォークシャフト63、3速−4速シフトフォークシャフト64および5速−6速シフトフォークシャフト65には1速−2速シフトシフトピース66、3速−4速シフトピース67および5速−6速シフトピース68がそれぞれ一体に固定されており、更に5速−6速シフトフォークシャフト65にはスライダ69が軸方向摺動自在に支持される。
【0025】
クラッチケース12およびミッションケース13間に固定したシフトアームシャフト70にシフトアーム71が軸方向摺動自在、かつ揺動自在に支持される。シフトアーム71の一端に設けた駆動部71aは、1速−2速シフトシフトピース66、3速−4速シフトピース67、5速−6速シフトピース68およびスライダ69に設けたリバースシフトピース69aに選択的に係合可能である。シフトアーム71の他端に設けた被駆動部71bには、ドライバーが操作するチェンジレバーに連動して作動するシフトセレクトアーム73が係合する。5速−6速シフトフォークシャフト65はディテント機構74で中立位置、5速位置および6速位置の何れかに安定的に停止可能である。尚、1速−2速シフトフォークシャフト63および3速−4速シフトフォークシャフト64にも、同様のディテント機構が設けられる。
【0026】
クラッチケース12に設けたボス部12bに支点ピン75を介してリバースシフトレバー76の中間部が枢支されており、その一端に形成した被駆動部76aがスライダ69の切欠69bに係合する。クラッチケース12およびミッションケース13間に軸方向摺動自在に支持されたリバースシフトフォークシャフト77には前記リバースシフトフォーク48が固定されており、このリバースシフトフォーク48の基部に一体に形成された被駆動部48aにリバースシフトレバー76の他端に形成した二股の駆動部76bが係合する。リバースシフトフォークシャフト77は、ディテント機構78でリバース位置およびフォワード位置の何れかに選択的に停止可能である。
【0027】
而して、シフトアーム71をシフトアームシャフト70回りに揺動させて1速−2速シフトピース66に係合させ、1速−2速シフトフォークシャフト63を中立位置から軸方向両側に移動させると、1速変速段あるいは2速変速段が確立される。シフトアーム71を3速−4速シフトピース67に係合させ、3速−4速シフトフォークシャフト64を中立位置から軸方向両側に移動させると、3速変速段あるいは4速変速段が確立される。シフトアーム71を5速−6速シフトピース68に係合させ、5速−6速シフトフォークシャフト65を中立位置から軸方向両側に移動させると、5速変速段あるいは6速変速段が確立される。そしてシフトアーム71をスライダ69のリバースシフトピース69aに係合させて図7の矢印c方向に移動させると、スライダ69の切欠69bに被駆動部76aを押圧されたリバースシフトレバー76が図7の矢印d方向に揺動し、リバースシフトレバー76の駆動部76bに被駆動部48aを押圧されたリバースシフトフォーク48が図7の矢印e方向に移動することにより、スリーブ49を介してリバースドリブンギヤ39およびリバースドライブギヤ40が結合されて後進変速段が確立される。
【0028】
更に、中間部を支点ピン75で枢支したリバースシフトレバー76を用いてリバースシフトフォーク48を駆動するので、リバースシフトフォーク48に被駆動部48aを一体に形成しても、支点ピン75の位置を変更するだけでリバースシフトレバー76の駆動部76bをリバースシフトフォーク48の被駆動部48aに係合させることが可能となり、設計自由度が向上する。
【0029】
このように、リバースシフトレバー76の駆動部76bに係合する被駆動部48aをリバースシフトフォーク48の一部で構成したので、リバースシフトフォークシャフト77から突出するように取り付けた被駆動部、あるいはリバースシフトフォークシャフト77を切り欠いた被駆動部を特別に設ける必要がなくなり、部品点数の削減や加工工数の削減に寄与することができ、しかもリバースシフトフォークシャフト77の剛性低下を回避することができる。
【0030】
図9から明らかなように、クラッチケース12およびミッションケース13の底部にオイルパン81が形成されており、ミッションケース13にオイルパン81の内部に突出するストレーナケース13jが一体に形成される。ミッションケース13の開口13kからストレーナケース13jの内部に挿入されたオイルストレーナ82は前記開口13kにボルト83で固定された蓋体84との間に配置されたスプリング85で固定される。オイルパン81とオイルストレーナ82の入口側とは、ストレーナケース13jの下面に形成した連通孔13mを介して連通する。ストレーナケース13jの先端とクラッチケース12との間に中空のポンプシャフト86が回転自在に支持されており、このポンプシャフト86に固定したポンプ駆動ギヤ87がファイナルドリブンギヤ52に噛合する。
【0031】
図11から明らかなように、クラッチケース12のミッションケース13に対向する面に、円形のポンプ室12cを囲むように形成された第1座面12dと、第1座面12dの上方に形成された油溝80を囲むU字状の第2座面12eとが設けられる。ポンプ室12cに収納されたオイルポンプ88はトロコイドポンプから構成されるもので、内歯を有するアウターロータ89と、外歯を有するインナーロータ90とを備えており、インナーロータ90はポンプシャフト86に固定される。
【0032】
図8を併せて参照すると明らかなように、クラッチケース12の第1座面12dおよび第2座面12eを覆う平板状のカパープレート91は3本のボルト92…で第1座面12dに固定される。このカパープレート91はオイルポンプ88の一方の側板を構成しており、ポンプシャフト86はその中央部を貫通する。
【0033】
図9および図11から明らかなように、オイルポンプ88のカパープレート91と反対側の側面に円弧状の吸入ポート93および吐出ポート94が形成されており、吸入ポート93は連通溝12fを介してポンプシャフト86の出口開口に連通するとともに、吐出ポート94は連通溝12gに連通する。更に図10を参照して、吐出ポート94に連なる連通溝12gを油路12hが貫通しており、その一端が盲栓95で閉塞される。油路12hの他端は油路12iを介して、前記U字状の第2座面12eに囲まれた油溝80とカバープレート91とによって区画された油路12jに連通する。U字状の第2座面12eに囲まれた油溝80は被潤滑部であるファイナルドリブンギヤ52に向けて開放される。
【0034】
図9、図11および図12から明らかなように、吐出ポート94に連なる連通溝12gを更に他の油路12kが貫通しており、その一端が盲栓96で閉塞される。油路12kにはオイルパン81に連通するリリーフバルブ97が臨んでおり、また油路12kの上端は油路12mを介してオイル供給パイプ98に連通する。
【0035】
而して、ディファレンシャルギヤDのファイナルドリブンギヤ52によってポンプ駆動ギヤ87を介してポンプシャフト86が回転すると、相互に噛合するオイルポンプ88のインナーロータ90およびアウターロータ89が回転して吸入ポート93に負圧が発生する。その結果、オイルパン81内のオイルがストレーナケース13jの開口13k→オイルストレーナ82→ポンプシャフト86の内部→連通溝12fの経路で吸入ポート93に吸入される(図9の矢印f,g,h参照)。オイルポンプ88の吐出ポート94から吐出されたオイルは連通溝12gから油路12hに供給され、そこから油路12iおよび油路12jを経てファイナルドリブンギヤ52を潤滑する(図10および図11の矢印i,j参照)。またオイルポンプ88の吐出ポート94から吐出されたオイルは連通溝12gから油路12kに供給され、そこから油路12mおよびオイル供給パイプ98を経てトランスミッションTの他の部分を潤滑する(図11および図12の矢印m参照)。またオイルポンプ88の吐出圧が過剰になると、油路12kに臨むリリーフバルブ97が開弁し、余剰のオイルをオイルパン81に還流させる(図11および図12の矢印k参照)。
【0036】
オイルポンプ88のアウターロータ89およびインナーロータ90の側板を構成するカバープレート91でクラッチケース12に形成した油溝80を覆うことにより、オイルポンプ88が吐出するオイルを被潤滑部であるファイナルドリブンギヤ52に導く油路12jを形成したので、前記油路12jを特別の部材を用いることなく形成することが可能になって部品点数の削減に寄与することができる。しかも油溝80はクラッチケース12を鋳造する際に同時に形成されるので、ドリル加工のような特別の加工が不要になってコストダウンが可能になる。
【0037】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0038】
例えば、実施例ではリバースシャフトSrにリバースドライブギヤ39およびリバースドリブンギヤ40を支持し、両ギヤ39,40をスリーブ49で結合して後進変速段を確立するようになっているが、本発明は単一のリバースアイドルギヤをリバースシャフトSrに沿って摺動させて後進変速段を確立するものに対しても適用することができる。
【0039】
また実施例ではマニュアルトランスミッションTを例示したが、本発明はオートマチックトランスミッションに対しても適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、ミッションケースの内壁に、上方が開放された円孤状断面に形成されてリバースシャフトの端部を嵌合、支持する凹部を有したボス部と、そのボス部から放射状に延びる複数本のリブと、上面が開放され且つメインシャフトに沿って延びて前記凹部に連なる樋状の油溝とを形成すると共に、該油溝の端部をリバースシャフトの中空部に臨ませ、前記複数本のリブのうち最も上方に位置するリブを、前記凹部からミッションケースの外周壁内面まで斜め上向きに延びるように形成したので、ミッションケースの内壁に付着したオイルを前記油溝と前記複数本のリブのうちの最も上方に位置するリブとを介してリバースシャフトの中空部に導き、リバースシャフトの外周面に支持したリバースギヤを効果的に潤滑することができる。しかも、オイルポンプからリバースシャフトの中空部にオイルを供給する特別のオイル通路が不要になるため、構造を簡素化してコストの削減を図ることができる。
【0041】
また請求項2に記載された発明によれば、油溝がリバースシャフトの中空部に向けて下向きに傾斜しているので、重力によってオイルを前記中空部に一層効果的に供給して潤滑性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2および図3の配置を示すマップ
【図2】図1のA部拡大図(図4の2−2線断面図)
【図3】図1のB部拡大図(図4の3−3線断面図)
【図4】図2および図3の4−4線断面図
【図5】図4の要部拡大図
【図6】図4の要部拡大図
【図7】図4の7−7線断面図
【図8】図3の8−8線断面図
【図9】図8の9−9線断面図
【図10】図8の10−10線断面図
【図11】図10の11−11線矢視図
【図12】図8の12−12線断面図
【符号の説明】
C クラッチ
Sr リバースシャフト
Sm メインシャフト
12 クラッチケース
13 ミッションケース
13c 油溝
13d リブ
39 リバースドライブギヤ(リバースギヤ)
40 リバースドリブンギヤ(リバースギヤ)
61 中空部

Claims (3)

  1. エンジンに連結されたクラッチ(C)を収納するクラッチケース(12)に締結されるミッションケース(13)と、そのミッションケース(13)内に収納されると共に前記クラッチ(C)に接続されるメインシャフト(Sm)と、そのメインシャフト(Sm)上に設けた複数のギヤ(21〜26)と、一部の前記ギヤ(21)と噛合するリバースギヤ(39)を外周面に支持するリバースシャフト(Sr)とを含むトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造であって、
    前記リバースシャフト(Sr)を潤滑すべく、リバースシャフト(Sr)の内部に軸方向に形成した中空部(61)を通してオイルを供給するようにしたものにおいて、
    前記ミッションケース(13)の内壁には、上方が開放された円孤状断面に形成されて前記リバースシャフト(Sr)の端部を嵌合、支持する凹部(13b)を有したボス部(13a)と、そのボス部(13a)から放射状に延びる複数本のリブ(13d〜13i)と、上面が開放され且つ前記メインシャフト(Sm)に沿って延びて前記凹部(13b)に連なる樋状の油溝(13c)を形成すると共に、該油溝(13c)の端部を前記リバースシャフト(Sr)の中空部(61)に臨ませ、
    前記複数本のリブ(13d〜13i)のうち最も上方に位置するリブ(13d)は、前記凹部(13b)からミッションケース(13)の外周壁内面まで斜め上向きに延びていることを特徴とするトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造。
  2. 前記ミッションケース(13)の油溝(13c)を前記リバースシャフト(Sr)の中空部(61)に向けて下向きに傾斜させたことを特徴とする、請求項1に記載のトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造。
  3. 記ミッションケース(13)の内壁に付着したオイルを、前記油溝(13c)を介して前記リバースシャフト(Sr)の中空部(61)に供給することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のトランスミッションのリバースシャフト潤滑構造。
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