JP4589266B2 - 半導体超音波接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極付きの電子基板と電極及び金属バンプ付きの半導体素子とを超音波接合する半導体超音波接合方法に関する。
従来、この種の半導体超音波接合装置としては、例えば図15及び図16に示されるような従来例1の装置が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。すなわち、従来例1の半導体超音波接合装置においては、図15に示すように、粘着シート113がリング形状のウェハーリング114の上部開口を塞ぐように引き延ばされた状態でウェハーリング114に固定されている。粘着シート113の上面には、ウェハーがダイシングされて複数に分割されることにより形成され、上面の回路形成面115bに複数のバンプ115aを有する複数の半導体素子115が粘着材により一時的に固定されている。
半導体素子115は、ウェハーリング114の下方に配置された突上針上下運動部130の突上針135bが円筒状の突上針ホルダ132内より上昇することにより、粘着シート113を介して上方に突き上げられて粘着シート113から剥がされ、ウェハーリング114の上方に配置された供給ヘッド141に吸着によりピックアップされる。供給ヘッド141によりピックアップされた半導体素子115は、複数のバンプ115aが上向きの状態のままウェハーリング114の側方に配置された180°反転ヘッド140に受け渡され、吸着保持される。180°反転ヘッド140に吸着保持された半導体素子115は、吸着保持された状態で、180°反転ヘッド140に一体的に連結された反転機構142により180°反転され、反転ヘッド140の下方に配置された位置決めステージ143と複数のバンプ115aとが対向する位置まで移動されたのち、吸着保持状態を解除され、位置決めステージ143上に受け渡される。位置決めステージ143上に受け渡された半導体素子115は、位置決めステージ143上に摺動可能に設けられた位置決め用爪144によりXYθ方向の位置決めをされたのち、図16に示すように、上部がバキュームホース156を介して真空ポンプ157に接続されたマウントヘッド151に吸着によりピックアップされる。そして、マウントヘッド151に吸着によりピックアップされた半導体素子115は、マウントステージ150の上面に予めセットされ、上面に封止樹脂116を予め塗布された被装着物152に載置される。
被装着物152に載置された半導体素子115は、図16に示すように、封止樹脂116を介して被装着物152に接触した状態で、マウントヘッド151の上部に連結された超音波ホーン153を介して、加圧機構154が発生させる圧力を伝達されるとともに超音波発振器155が発振させる超音波を伝達されることで、被装着物152に超音波接合される。
しかしながら、従来例1の半導体超音波接合装置においては、半導体素子115が粘着シート113から剥がされて被装着物152に載置されるまでの受け渡し工程が複雑であるので、半導体素子115やバンプ115a等を損傷させる恐れがあるとともに、半導体素子115を被装着物152に供給するまでの時間が掛かり、また、前記受け渡し工程の途中で半導体素子115を落下させる恐れもある。
前記のような従来例1の半導体超音波接合装置の課題を解決する技術(以下、従来例2という)が、例えば特許文献3に開示されている。図17は、従来例2の半導体超音波接合装置の動作を説明するための概略図である。なお、半導体素子115が被装着物152に載置されて超音波接合されるまでの動作は、従来例1の半導体超音波接合装置と同様であり、従来例1と同様の装置に関しては、同じ符号を付している。
従来例2の半導体超音波接合装置においては、図17に示すように、回路形成面115b及び複数のバンプ115aが下向きになるように半導体素子115を保持するウェハーリング114が従来例1とは反転して位置決めされている。
半導体素子115は、ウェハーリング114の上方に配置された突下針上下移動機構110が、ウェハーリング114の図17における上部開口を塞ぐように密閉プレート112をウェハーリング114の上面に当接させるとともに真空吸引させながら突下針111を下降させることにより、粘着シート113を介して下方に突き下げられて、粘着シート113から半導体素子115が剥がされ、回路形成面115b及び複数のバンプ115aが下向きの状態で位置決めステージ120上に半導体素子115が受け渡される。位置決めステージ120上に受け渡された半導体素子115は、位置決めステージ120の下部に備えられたXYθ移動機構122によりXYθ方向の位置決めをされたのち、XYθ移動機構122を図17の左右方向に移動可能に保持する移動ステージ123によりマウントヘッド151でピックアップ可能な位置まで搬送され、マウントヘッド151に吸着によりピックアップされる。マウントヘッド151に吸着によりピックアップされた半導体素子115は、マウントヘッド151によりマウントステージ150の上面に予めセットされ、上面に封止樹脂116を予め塗布された被装着物152に載置される(図16参照)。
被装着物152に載置された半導体素子115は、図16に示すように、封止樹脂116を介して被装着物152に接触した状態で、マウントヘッド151の上部に連結された超音波ホーン153を介して、加圧機構154が発生させる圧力を伝達されるとともに超音波発振器155が発振させる超音波を伝達されることで、被装着物152に超音波接合される。
従来例2の半導体超音波接合装置は、前記のように構成されることにより、半導体素子115を180°反転させる工程をなくし、前記受け渡し工程を簡潔化したので、半導体素子115やバンプ115a等が損傷するのを抑え、半導体素子115を被装着物152に供給するまでの時間を短縮するとともに前記受け渡し工程の途中で半導体素子115が落下するのを防ぐことができる。
特開平8−130230号公報 特開平11−288975号公報 特開平11−45906号公報
近年、半導体素子を構成するウェハーの厚みは薄くなる傾向にあり、従来は一般的に100μm程度であったものが、現在は50μm以下(例えば30μm)にまでウェハーの厚みは薄くなってきている。一方、ウェハーに用いられる材料としては、動作速度を落とさずに半導体素子を微細化するために、脆い性質を有する低誘電率(Low−K)材料が使われてきている。
前記のように、ウェハーに低誘電率材料が使われたり、ウェハーの厚みが薄くなってくると、従来例2の半導体超音波接合装置においても、例えば突下針111を下降させて半導体素子115を下方に突き下げて粘着シート113から剥がすときなどに、半導体素子115に局所的に応力がかかり、半導体素子115に破損や欠け等が発生する。
従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、ウェハーに低誘電率材料が使われたり、ウェハーの厚みが薄くなっても、半導体素子の破損や欠け等の発生を防止することができる半導体超音波接合方法を提供することにある。
本発明によれば、電極付きの電子基板と電極及び金属バンプ付きの半導体素子とを超音波接合する半導体超音波接合方法であって、
裏面が熱剥離層を介してウェハーシートに接着されたウェハーの表面に、当該表面に形成された電極及び当該電極に形成された金属バンプを覆うように熱硬化シートで形成される熱硬化層を貼付又は塗布形成し、
ダイサーにより、前記熱硬化層、前記ウェハー、前記熱剥離層、及び前記ウェハーシートの一部をダイシングして、前記熱硬化層に覆われた前記電極及び前記バンプを有する半導体素子を複数形成し、
前記熱剥離層を介して前記複数の半導体素子が接着された前記ウェハーシートの周囲を前記ウェハーシート保持体に保持させ、
前記保持させた状態で、前記複数の半導体素子のうちの1つの半導体素子の前記バンプと、前記1つの半導体素子の前記バンプに対応する前記電子基板の電極とを対向させて位置決めし、
記1つの半導体素子の前記バンプと前記電子基板の前記電極とを接触させつつ、前記1つの半導体素子と前記電子基板とを加熱しながら超音波を印加して、前記1つの半導体素子の前記バンプとそれに対応する前記電子基板の前記電極とを前記熱硬化層を介して超音波接合すると同時的に、前記加熱により前記熱剥離層の接着力を弱めて、前記電子基板に接合された前記1つの半導体素子を前記ウェハーシートから離脱させることを特徴とする半導体超音波接合方法を提供する。
本発明によれば、前記ウェハーの裏面とウェハーシート保持体のウェハーシートとを熱剥離層により接着し、前記ウェハーを前記ウェハーシート保持体に保持した状態で、前記ウェハーの前記1つの半導体素子の前記バンプと、それに対応する前記電子基板の電極とを対向させ、前記1つの半導体素子の前記バンプと前記電子基板の前記電極とを接触させつつ、前記1つの半導体素子と前記電子基板とを加熱しながら前記超音波接合すると同時的に、前記加熱により前記熱剥離層の接着力を弱めて、前記電子基板に超音波接合された前記1つの半導体素子を前記ウェハーシートから離脱させるようにしている。これにより、従来例2の装置のように、半導体素子を粘着シートから剥がすときに突下針等により半導体素子に局所的に応力をかけることなく、半導体素子を容易に且つ確実に剥がすことができ、半導体素子に破損や欠け等の発生を防止することができる。また、前記1つの半導体素子と前記電子基板とを超音波接合するときに前記熱硬化層に加える熱を利用して、前記1つの半導体素子が前記熱剥離層から剥がれるようにしているので、前記1つの半導体素子と前記電子基板とを超音波接合する時間も従来例2の装置と比べて大幅に短縮することができる。
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
《第1実施形態》
本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合方法及び装置に用いられる半導体素子2について、図1A〜図1D、図2A〜図2E、及び図3A〜図3Cを参照しつつ説明する。図1Aは、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置のウェハーシート保持体1に、個々の半導体素子2に相互に分割されたウェハー2Aが保持されている状態を示す斜視図であり、図1Bは1つの半導体素子2の斜視図であり、図1Cは1つの半導体素子2の電極及び金属バンプの拡大断面図であり、図1Dは熱剥離層の一例である熱剥離シート3の断面図である。図2A〜図2Eは、個々の半導体素子2に相互に分割される前のウェハー2Aが、ウェハーシート保持体1の一部であるウェハーシート4に保持されている工程から、ウェハー2Aが個々の半導体素子2に相互に分割されて、ウェハーシート保持体1に保持されるまでの工程を説明するための概略説明図である。図3Aは、複数の半導体素子2を1つの電子基板7に超音波接合する状態を示す概略図であり、図3Bは、1つの半導体素子2を1つの電子基板7に超音波接合する状態を示す概略図であり、図3Cは、図3A及び図3Bの電極接合部分の部分拡大図である。
本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合方法及び装置に用いられる半導体素子2は、図1Aに示すように、ウェハーシート保持体1に保持されるウェハー2Aがダイシングにより相互に複数に分割されることにより形成される。各半導体素子2の電極面(表面)2bには、図1B及び図1Cに示すように、ニッケル、金、又ははんだ等で形成された複数の電極2aが設けられ、複数の電極2a上には夫々、金やはんだ等で形成された金属バンプ2cが設けられている。
ウェハーシート保持体1は、図1Dに示すように、リング形状の外側リング体1aと、外側リング体1aより直径の短いリング形状の内側リング体1bと、外側リング1aよりも長い直径を有する円形のウェハーシート4と、ウェハーシート4の表面(上面)に接着している熱剥離シート3とで構成されている。
ウェハーシート4は、外側全周を外側リング体1aと内側リング体1bとの間に挟持されて、内側リング体1bの上面1b−1と、内側リング体1bの上面1b−1と対向する外側リング体1aの下面1a−1に挟持される位置に対する中央付近のたわみが例えば1mm以下となるように張設されている(ピンと張った状態で設けられている)。
熱剥離シート3は、図1Dに示すように、熱剥離粘着剤層3a、ポリエステルフィルム基材層3b、及び感圧粘着剤層3cの3層構造で構成されている。熱剥離シート3は、感圧粘着剤層3cでウェハーシート4の表面(上面)に接着し、熱剥離粘着剤層3aで被接着物(ウェハー2Aの裏面)を接着するように構成されている。熱剥離シート3の熱剥離粘着剤層3aは、常温では通常の粘着シートと同様に接着力を有し、加熱(例えば100℃)されるとその接着力が弱く(例えば0)なり、被接着物が熱剥離粘着剤層3aから容易に剥がれるように形成されたものである。一方、熱剥離シート3の感圧粘着剤層3cは加熱されても被粘着物との接着力は弱くならないように形成されたものである。
熱剥離シート3の熱剥離粘着剤層3aの加熱前の接着力及び感圧粘着剤層3cの接着力は夫々、ウェハーシート保持体1の各半導体素子2の電極面2bを下向きにされたり、前記下向きの状態のまま搬送されるなどしても、各半導体素子2がウェハーシート4から落下及び位置ズレしないように設定されている。
熱剥離シート3の一例としては、日東電工製、商品名リバアルファが挙げられる。このリバアルファは、加熱前の被接着物との粘着力が例えば2.5〜7.3N/20mmであり、例えば90℃〜170℃で加熱されると被接着物との粘着力がほぼ0となり、被接着物が熱剥離粘着剤層3aから容易に剥離するようになっている。なお、熱剥離シート3に代えて、熱剥離層の一例である熱剥離フィルム又は熱剥離接着剤を用いても同様の効果を得ることができる。
次に、ウェハー2Aが個々の半導体素子2に相互に分割され、ウェハーシート保持体1に保持されるまでの工程について、図1A及び図2A〜図2Eを参照しつつ説明する。
なお、初期状態においては、図2Aに示すように、ウェハー2Aの表面(上面)、つまり電極面2bには、多数の電極2aが形成されており、電極2a上には夫々、金属バンプ(例えば金バンプ)2cが形成されている。ウェハー2Aの裏面(下面)には熱剥離層3の熱剥離粘着剤層3aが接着されているものとする。つまり、ウェハー2Aと熱剥離層3との接着力は、加熱されることにより弱くなるようになっている。また、ウェハーシート4の表面(上面)には、熱剥離層3の感圧粘着剤層3cが接着されているものとする。
この初期状態から、図2Bに示すように、ウェハー2Aの電極面2b、電極2a及び金属バンプ2cを覆うように熱硬化層5が塗布形成される。熱硬化層5は、非導電性ペーストで塗布形成され、加熱されることにより熱硬化して接合力を有するようになるものである。非導電性ペーストの例としては、エポキシ樹脂系接着剤、ポリイミド樹脂系接着剤、又はシリコン樹脂系接着剤等が挙げられる。
次いで、図2Cに示すように、熱硬化シート5の上面に対してほぼ垂直に配置された円盤状のダイサー6により、熱硬化シート5、ウェハー2A、熱剥離層3及びウェハーシート4の一部がダイシングされて、図2Dに示すように複数の半導体素子2に分割される。このとき、ダイシングした後の隣り合う半導体素子2間の隙間は、例えば30μm〜50μmに形成される。
次いで、図2Eに示すように、ウェハーシート4の外側全周が外側リング体1aと内側リング体1bとの間で挟持されて、ウェハー2Aがエキスパンドされる。これにより、ウェハーシート4が外側リング体1aと内側リング体1bとで挟持される部分に対する中央付近のたわみが例えば1.0mm以下となるように張設されるとともに、隣り合う半導体素子2間の隙間が例えば0.5mm〜1.0mmに広げられる。
以上のようにして、ウェハー2Aが、図1Aに示すように個々の半導体素子2に相互に分割され、ウェハーシート保持体1に保持される。
次に、前記のようにしてウェハーシート保持体1に保持されたウェハー2Aの接合対象となる1つの半導体素子2が、電子基板7に超音波接合される原理について、図3A〜図3Cを参照しつつ説明する。
なお、電子基板7の電極面7bには、例えば金メッキで形成された複数の電極7aが設けられている。
また、図3A及び図3B中の符号8は超音波接合ツールを示している。超音波接合ツール8は、ウェハーシート保持体1の前記1つの半導体素子2が半導体素子用接合位置A1(超音波接合ツール8により半導体素子2が電子基板7に接触して金属バンプ2cを介しての電極同士の超音波接合を行うときの半導体素子2の接合位置)に位置した状態で、超音波印加位置C1(超音波接合時に超音波接合ツール8により超音波を半導体素子2の金属バンプ2cに印加するときの超音波接合ツール8の位置)に移動することで、熱剥離層3を介して接着しているウェハーシート4に対向し且つ1つの半導体素子2の裏面に対応する超音波印加領域D1(超音波接合時に超音波接合ツール8により超音波を半導体素子2の金属バンプ2cに直接印加できないため、ウェハーシート4を介して半導体素子2に超音波を印加するときに超音波接合ツール8が接触するウェハーシート4の領域)に所定の圧力で接触して、超音波印加領域D1を介して前記1つの半導体素子2に対応する熱剥離層3を加熱しながら、前記1つの半導体素子2の金属バンプ2cに超音波を印加可能に構成されている。
また、電子基板7は、初期状態において、半導体素子用接合位置A1に位置する前記1つの半導体素子2の電極面2bに対向する電子基板用接合位置B1(超音波接合ツール8により半導体素子2が電子基板7に接触して金属バンプ2cを介しての電極同士の超音波接合を行うときの電子基板7の接合位置)に、例えば図3A及び図3Bに示すように後述する吸着ヘッド51に吸着保持され、位置決め固定されているものとする。
まず、ウェハーシート保持体1に保持されたウェハー2Aの1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cとそれに対応する電子基板7に形成された電極7aとを、対向させて位置決めする。
次いで、超音波接合ツール8を上昇させて前記1つの半導体素子2を、電子基板用接合位置B1で位置決め固定された電子基板7に向けて半導体用接合位置A1まで移動させる。これにより、図3A〜図3Cに示すように前記1つの半導体素子2と電子基板7との間に熱硬化層5を介在させた状態で、前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cをそれに対応する電子基板7の電極7aに所定の圧力で接触させる。このとき、前記1つの半導体素子2は、ウェハーシート保持体1に保持されたウェハー2Aの隣接する他の半導体素子2−1よりも図3Aの上方へ(例えば0.5mm程度)突出し、他の半導体素子2−1は電子基板7と接触しないようになっている(なお、図3Aは理解を容易にするため、突出量を誇張して記載している)。
この状態で、超音波接合ツール8により、ウェハーシート4を介して熱剥離層3及び熱硬化層5を加熱するとともに、ウェハーシート4、熱剥離層3を介して熱硬化層5を加熱しながら前記1つの半導体素子2に超音波を印加する。これにより、前記1つの半導体素子2と熱剥離層3との接着力が弱まる(例えば0になる)とともに、前記1つの半導体素子2の全ての電極2a上の金属バンプ2cが熱硬化層5を貫通して電子基板7の対応する電極7aと当接する。そして、当該当接した状態で熱硬化層5が熱硬化して、前記1つの半導体素子2と電子基板7とが前記1つの半導体素子2と加熱後の熱剥離層3との接着力よりも強い力で接合される。
次いで、超音波接合ツール8による押圧状態を解除して超音波接合ツール8をウェハーシート4から離すと、ウェハーシート4の張力により熱剥離層3及びウェハーシート4は電子基板7に接合された前記1つの半導体素子2から離れて、すなわち熱剥離層3及びウェハーシート4が電子基板7に接合された前記1つの半導体素子2から離れてほぼ元に戻る程度のウェハーシート4の張力(例えば数10g程度)により、超音波接合ツール8により押圧される前の初期の位置に戻る。
以上のようにして、ウェハーシート保持体1に保持されたウェハー2Aの前記1つの半導体素子2の電子基板7への超音波接合が完了する。
次に、超音波接合ツール8の具体的構成について、図3A及び図3Bを参照しつつ説明する。
超音波接合ツール8は、超音波接合時に前記1つの半導体素子2に超音波を印加するものであって、超音波印加部8aと超音波ホーン8fと超音波発振器8gとより構成されている。
超音波印加部8aは、上部が直方体で形成されるとともに下部が細い円柱体で形成され、上部の直方体部分の上面に前記1つの半導体素子2の裏面と略同じ大きさの超音波印加面8cを持って前記1つの半導体素子2の裏面に超音波を印加する。
超音波ホーン8fは、円錘台形状に形成され且つ直径の短い側の部分が超音波印加部8aの下部の細い円柱体に連結されて超音波を伝達する。
超音波発振器8gは、超音波ホーン8fに接続されるとともに後述する制御部80に接続されて制御部80の制御の下に超音波を発振する。
超音波印加部8aの超音波印加面8cは、ウェハーシート保持体1の前記1つの半導体素子2が半導体素子用接合位置A1に位置した状態で、超音波接合ツール8が超音波印加位置C1に位置するように移動されることで、ウェハーシート4の超音波印加領域D1に接触可能に構成されている。超音波印加部8aの内部には、熱剥離層3及び熱硬化層5を加熱可能な加熱装置の一例であるヒータ300(図3B参照)が設けられている。超音波印加部8aは、制御部80により駆動を制御されたヒータ300が熱を発生させることにより、ウェハーシート4の超音波印加領域D1を介して熱剥離層3及び熱硬化層5を加熱可能に構成されている。
ヒータ300による加熱温度は、半導体素子2の電極2a及び金属バンプ2c、熱剥離層3、熱硬化層5、及び電子基板7の電極7aの材料に応じて最適温度が異なるが、熱硬化層5が熱硬化しかつ熱剥離層3が前記1つの半導体素子2から剥がれるとともに金属バンプ2cが溶融しない温度、例えば50℃から250℃の範囲で設定されることが好ましい。
なお、ヒータ300は、超音波接合ツール8の超音波印加部8aにのみ設けられることに限定されるものではなく、図3Bに示すように、超音波印加部8aに代えて、電子基板7を吸着保持する吸着ヘッド51に内蔵されてもよい。または、ヒータ300は、超音波接合ツール8の超音波印加部8a及び吸着ヘッド51の両方に設けられてもよい。
超音波ホーン8fは、制御部80により駆動を制御された超音波発振器8gが発生させる超音波を、超音波印加部8a、ウェハーシート4、及び熱剥離層3を介して半導体素子2に、半導体素子2の電極面2b沿いに伝達できるように構成されている。なお、超音波発振器8gが発生させる超音波の周波数は、超音波接合を確実に行うために20kHz〜200kHzの範囲で設定されるのが好ましい。
以上のように、超音波接合ツール8は構成されている。
なお、本第1実施形態においては、前記1つの半導体素子2の裏面と略同じ大きさの超音波印加面8cを有する超音波印加部8aのみがウェハーシート4を介して半導体素子2に接触して、前記1つの半導体素子2を電子基板7に超音波接合するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4Aに示すように、超音波印加部8aが四角筒形状の冷却ブロック8b内で上下動可能となるように構成されてもよい。このように構成されることで、前記1つの半導体素子2を電子基板7に超音波接合する際には、超音波印加部8aのみを図4Bに示すように上昇させてウェハーシート4を介して前記1つの半導体素子2に接触させ、超音波印加部8aにより前記1つの半導体素子2を電子基板7に超音波接合することができる。一方、このとき、冷却ブロック8bは、ウェハーシート4を介して他の半導体素子2−1に接触して、ヒータ300の熱が他の半導体素子2−1に伝達されないように、他の半導体素子2−1を冷却することができる。冷却ブロック8bの冷却方法としては、例えば、冷却ブロック8bの冷却面8b−1の近傍に冷却パイプを配置し、当該冷却パイプに熱剥離層3の接着力が弱くならない温度(例えば20℃)の冷却用流体を流す方法や、冷却ブロック8bが他の半導体素子2−1に伝達される熱を奪うように、冷却ブロック8bの熱容量を他の半導体素子2−1の熱容量よりも大きくする方法が挙げられる。
また、図4Aに示すように、超音波接合ツール8に吸引穴8dを設けて、後述する制御部80に駆動を制御される吸引装置8eにより、吸引穴8dに前記1つの半導体素子2を吸着可能な吸引力を発生させ、その吸引力により前記1つの半導体素子2を吸着しながら、前記1つの半導体素子2を電子基板7に超音波接合するように構成してもよい。このように構成することで、前記1つの半導体素子2の位置ズレを防いで、前記1つの半導体素子2と電子基板7との超音波接合精度をより高くすることができる。
次に、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の全体構成を図5及び図6を参照しつつ説明する。図5は、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の全体構成を示す斜視図であり、図6は、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の横から見た概略説明図である。
本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、半導体素子供給装置10と、半導体素子搬送装置20と、加熱装置の一例であるヒータ300を備える超音波接合ツール8と、超音波接合ツール移動装置30と、電子基板供給装置40と、電子基板搬送装置50と、電子基板認識装置60と、半導体素子認識装置70と、制御部80と、記憶部81とを備えている。
半導体素子供給装置10は、内部に複数の段を有する立方体形状の箱体で形成され、ウェハーシート保持体1に保持されたウェハー2Aの各半導体素子2の電極面2bが夫々電子基板7の電極面7bに対向状態で配置された状態(図5及び図6では電極面2bは上向き)の複数のウェハーシート保持体1を、前記各段に収納する半導体素子収納部11と、接合対象となる1つのウェハーシート保持体1が半導体素子収納部11内の搬送可能位置10A(図6参照)に位置するように半導体素子収納部11を昇降させる上下リフター12とを有している。
上下リフター12は、上下方向(以下、±Z方向という)に延在するネジ軸13と、ネジ軸13の下端部に取り付けられ、制御部80により正逆方向の駆動を制御されることでネジ軸13を正逆方向に回転させることができる駆動用モータ14を備えている。
半導体素子収納部11は、ネジ軸13が正方向に回転することにより上方向(以下、+Z方向という)に移動可能であるとともに、ネジ軸13が逆方向に回転することにより下方向(以下、−Z方向という)に移動可能となるように、ネジ軸13の上端部に取り付けられている。
半導体素子搬送装置20は、U字状に形成されるとともに図示しない係合部で半導体素子収納部11内の搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1の外周部を保持可能に形成され、半導体素子供給装置10の搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1を引き出し、半導体素子供給装置10の搬送可能位置10Aから±Z方向と直交する±Y方向に離れた半導体素子用接合位置A1(図3A参照)まで搬送可能な保持フレーム21と、基台200上で且つ保持フレーム21の下側に配置され、保持フレーム21を半導体素子供給装置10の搬送可能位置10Aと半導体素子用接合位置A1(図3A参照)との間で±Y方向に移動させるY軸テーブル(図示せず)とを備えている。
Y軸テーブルは、±Y方向に延在し、基台200に回転自在に固定されたネジ軸(図示せず)と、前記ネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能に構成され、保持フレーム21に固定されるナット部材(図示せず)と、前記ネジ軸を回転させるモータ20Mとで構成されている。
超音波接合ツール移動装置30は、±Y方向及び±Z方向と直交する±X方向に超音波接合ツール8を移動可能なX軸テーブル31と、X軸テーブル31上に配置され且つ超音波接合ツール8を±Y方向に移動可能なY軸テーブル32と、Y軸テーブル32上に配置されるとともに一端部に超音波接合ツール8が固定されて超音波接合ツール8を±Z方向に移動可能なZ軸テーブル33とを備えている。
超音波接合ツール移動装置30の各テーブル31〜33の夫々は、X、Y、又は±Z方向に延在するネジ軸(図示せず)と、前記ネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材(図示せず)と、前記ネジ軸を回転させるモータ31M〜33Mとを備えている。X軸テーブル31のナット部材はY軸テーブル32に連結され、Y軸テーブル32のネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材はZ軸テーブル33に連結され、Z軸テーブル33のネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材は超音波接合ツール8に連結されている。これにより、超音波接合ツール8は、各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mが正逆方向に駆動されることで±X方向、±Y方向及び±Z方向に夫々移動可能となっている。
超音波接合ツール移動装置30は、各テーブル31〜33のモータ31M〜33Mが駆動することにより、半導体素子搬送装置20により搬送されて半導体素子用接合位置A1(図3A参照)に位置したウェハーシート保持体1のウェハーシート4に対向し、且つウェハーシート4に保持されたウェハー2Aの前記1つの半導体素子2の裏面に対応する超音波印加位置C1(図3A参照)に超音波接合ツール8を移動させることができるように構成されている。
なお、ウェハーシート保持体1に保持された各半導体素子2は、ダイサー6により分割された方向と、本第1実施形態の半導体接合装置におけるX方向及びY方向とが略同一方向になるように配置されて、つまり各半導体素子2がX方向に整列するとともにY方向に整列するように配置されて、半導体素子収納部11内の搬送可能位置10Aから半導体素子用接合位置A1に搬送されるのが好ましい。以下の本発明の第2実施形態等においても、同様とする。
また、ウェハーシート保持体1に保持された各半導体素子2が、ダイサー6により分割された方向と、本第1実施形態の半導体接合装置におけるX方向及びY方向とが略同一方向にならないように配置された場合には、熱超音波接合ツール移動装置30に超音波接合ツール8をXY平面上で回動可能にするθ軸(図示しない)をさらに設けて、前記分割方向と前記X方向及びY方向とが略同一方向になるように調整可能に構成されることが好ましい。以下の本発明の第2実施形態等においても、同様とする。
電子基板供給装置40は、内部に複数の段を有する直方体形状の箱体で形成され、複数の電子基板7が、電子基板7の電極面7bが半導体素子2の電極面2bに対向可能に配置された状態(ここでは電極面7bは下向き)で載置されたトレイ42を、前記各段に収納する電子基板収納部41と、接合対象となるトレイ42が電子基板収納部41内の搬送可能位置40A(図6参照)に位置するように電子基板収納部41を昇降させる上下リフター12−1とを有している。上下リフター12−1の構成は、半導体素子供給装置10の上下リフター12の構成と同様であるので説明は省略する。
電子基板搬送装置50は、基台200上に配置され、電子基板供給装置40の搬送可能位置40Aに位置するトレイ42を引き出し、電子基板収納部41の外部に搬送可能なトレイ搬送装置45と、トレイ搬送装置45により電子基板収納部41の外部に引き出されたトレイ42に載置された複数の電子基板7の中の1つの電子基板7を吸着し、電子基板用接合位置B1に搬送可能に配置された吸着ヘッド51とを備えている。また、電子基板搬送装置50は、トレイ搬送装置45より上方で基台200に立設された取付壁201に側部を固定され、吸着ヘッド51を±Y方向に移動可能なY軸テーブル53と、Y軸テーブル53上に配置され、吸着ヘッド51を±X方向に移動可能なX軸テーブル52と、X軸テーブル52上に配置され、吸着ヘッド51を±Z方向に移動可能なZ軸テーブル54と、Z軸テーブル54の下端部に配置され、別途設けられたモータ(図示せず)により吸着ヘッド51をXY平面上で回動可能にするθ軸55とを備えている。
トレイ搬送装置45は、複数の電子基板7が載置されたトレイ42を保持可能に形成された保持台46と、基台200に固定され、保持台46を±Y方向に移動可能なY軸テーブル47とを備えている。Y軸テーブル47は、±Y方向に延在するネジ軸(図示せず)と、前記ネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材(図示せず)と、前記ネジ軸を回転させるモータ47Mとを備えている。Y軸テーブル47のナット部材には保持台46が固定されている。これにより、保持台46は、Y軸テーブル47のモータ47Mが正逆方向に駆動されることで±Y方向に移動可能となっている。
トレイ搬送装置45は、前記のように±Y方向に移動可能に構成された保持台46により、電子基板供給装置40の搬送可能位置40Aに位置するトレイ42を引き出し、電子基板収納部41の外部に搬送可能に構成されている。
電子基板搬送装置50の各テーブル52〜54の夫々は、±X、±Y、又は±Z方向に延在するネジ軸(図示せず)と、前記ネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材(図示せず)と、前記ネジ軸を回転させるモータ52M〜54Mとを備えている。Y軸テーブル53のネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材はX軸テーブル52に連結され、X軸テーブル52のネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材はZ軸テーブル54に連結されている。Z軸テーブル54のネジ軸が回転することにより前記ネジ軸上を移動可能なナット部材はθ軸55に連結されている。これにより、吸着ヘッド51は、各テーブル52〜54の夫々のモータ52M〜54Mが正逆方向に駆動されることにより±X方向、±Y方向及び±Z方向に夫々移動可能となり、θ軸55のモータが正逆方向に回転駆動を制御されることによりXY平面上で正逆回動可能となっている。また、吸着ヘッド51は、吸引穴51h(図3B参照)を備え、吸引装置56が吸引穴51hに電子基板7及び、超音波接合後の電子基板7及び半導体素子2を吸着可能な吸引力を発生させることにより、電子基板7を吸着可能に構成されている。
電子基板搬送装置50は、前記のように構成された吸着ヘッド51により、トレイ搬送装置45により電子基板収納部41の外に搬送された前記1つのトレイ42に載置された前記1つの電子基板7を吸着して、半導体素子用接合位置A1に位置する前記1つの半導体素子2の電極面2bに対向する電子基板用接合位置B1(図3A参照)に搬送し、電子基板用接合位置B1で前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cに前記1つの電子基板7の電極7aを位置決め可能に構成されている。
電子基板認識装置60は、電子基板搬送装置50が吸着ヘッド51により1つの電子基板7をトレイ42より吸着し電子基板用接合位置B1に位置させる電子基板搬送経路の下方で基台200に固定されたカメラ61より構成されている。電子基板認識装置60は、電子基板搬送装置50により前記位置決めを行う前に、前記1つの電子基板7の認識対象部(図示せず、例えば電極7aの位置や電子基板7に設けられた認識マーク等の基準位置)をカメラ61で認識して、電子基板認識データを制御部80に出力するように構成されている。
半導体素子認識装置70は、電子基板搬送装置50のZ軸テーブル54に固定されたカメラ71より構成されている。半導体素子認識装置70は、前記1つの半導体素子2と前記1つの電子基板7の超音波接合前に、前記1つの半導体素子2の認識対象部(図示せず、例えば電極2aの位置や前記1つの半導体素子2に設けられた認識マーク等の基準位置)をカメラ71で認識して、半導体素子認識データを制御部80に出力するように構成されている。
制御部80は、半導体素子供給装置10と、半導体素子搬送装置20と、超音波接合ツール8のヒータ300及び超音波発振器8gと、超音波接合ツール移動装置30と、電子基板供給装置40と、電子基板搬送装置50と、吸着装置56と、電子基板認識装置60と、半導体素子認識装置70と、記憶部81とに接続されて、記憶部81に予め記憶された動作プログラム及び実装データに基づいて夫々の動作を制御するように構成されている。制御部80の制御動作は、以下で詳しく説明する。
なお、本第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置においては、半導体素子搬送装置20と、ヒータ300を備える超音波接合ツール8と、超音波接合ツール移動装置30と、電子基板供給装置40と、電子基板搬送装置50と、吸引装置56と、制御部80と、記憶部81とにより超音波接合部を構成している。
本第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、以上のように構成されている。
次に、本第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の接合動作を、図5、図6、図7A〜図7Fを参照しつつ説明する。図7A〜図7Fは、本第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の接合動作を示す概略説明図であって、この接合動作は制御部80の制御の下に行われる。なお、ここでは、前記1つの半導体素子2と前記1つの電子基板7とは、略同じ形状及び大きさ(例えば1mm角〜40mm角の正方形)を有しているものとする。
まず、半導体素子供給装置10の上下リフター12のモータ14の駆動を制御して、上下リフター12により半導体素子収納部11を昇降させ、半導体素子収納部11内の接合対象となる1つのウェハーシート保持体1を搬送可能位置10Aに位置させるとともに、電子基板供給装置40の上下リフター12−1のモータ14−1の駆動を制御して、上下リフター12−1を昇降させ、電子基板収納部41の接合対象となる1つのトレイ42を搬送可能位置40Aに位置させる。
次いで、半導体素子搬送装置20のY軸テーブル(図示せず)のモータ20Mの駆動を制御して、保持フレーム21により、半導体素子収納部11内で搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1を半導体素子収納部11内から引き出して、ウェハーシート保持体1内で最初に接合対象となる1つの半導体素子2を半導体素子用接合位置A1(図7A参照)に+Y方向(図5参照)に搬送して位置決めさせる。このウェハーシート保持体1が搬送可能位置10Aから半導体素子用接合位置A1に向けて+Y方向(図5参照)に移動する間に、電子基板搬送装置50の駆動により半導体素子認識装置70を移動させて、半導体素子認識装置70が、ウェハーシート保持体1のうちの前記最初に接合対象となる1つの半導体素子2の認識対象部を認識して、半導体素子認識装置70から制御部80に半導体素子認識データを出力する。
また、このとき、電子基板搬送装置50のトレイ搬送装置45のモータ47Mの駆動を制御して、保持基台46により、電子基板収納部41内で搬送可能位置40Aに位置するトレイ42を電子基板収納部41の外部に搬送させる。その後、電子基板搬送装置50の各テーブル52〜54の夫々のモータ52M〜54Mの駆動及び吸引装置56の駆動を夫々制御して、吸着ヘッド51により、トレイ42内で前記最初に接合対象となる1つの電子基板7を吸着してトレイ42から上方にピックアップし、電子基板用接合位置B1の上方の電子基板用接合準備位置B2(電子基板用接合位置B1の上方でかつ電子基板用接合位置B1から離れた位置であって次の接合対象となる電子基板7の超音波接合のための準備位置)へ搬送させる(図7A参照)。この前記最初に接合対象となる1つの電子基板7が、搬送可能位置40Aから電子基板用接合準備位置B2に移動する間に、電子基板認識装置60の上方を通過することにより、電子基板認識装置60が、電子基板7の認識対象部(図示せず)を認識して、電子基板認識装置60から制御部80に電子基板認識データを出力する。
次いで、超音波接合ツール移動装置30の各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を夫々制御して、超音波接合ツール8を、前記接合対象の1つの半導体素子2の裏面に接触するウェハーシート4の超音波印加領域D1の下方で前記超音波印加領域D1に対向する超音波印加準備位置C2(超音波印加領域D1の下方でかつ超音波印加領域D1に対向して離れた位置であって超音波印加のための超音波接合ツール8の準備位置)に移動させる(図7A参照)。
このようにして、前記接合対象となる1つの半導体素子2が半導体素子用接合位置A1に位置決めされたのち、超音波接合ツール8を超音波印加準備位置C2に位置決めするとき、制御部80に入力された半導体素子認識装置70の半導体素子認識データに基づいて、超音波接合ツール移動装置30の各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を夫々制御部80により制御されて、位置決め補正されている。また、電子基板用接合準備位置B2に、前記接合対象となる1つの電子基板7が位置決めされるとき、制御部80に入力された電子基板認識装置60の電子基板認識データに基づいて、電子基板搬送装置50のX軸テーブル52、Y軸テーブル53及びZ軸テーブル54の夫々のモータ52M〜54M、及びθ軸55のモータ(図示せず)の駆動が夫々制御部80により制御されて、位置決め補正されている。
次いで、超音波接合ツール移動装置30のZ軸テーブル33のモータ33Mの駆動を制御して、超音波接合ツール8を超音波印加準備位置C2から超音波印加位置C1に上昇させて超音波印加面8cをウェハーシート4の超音波印加領域D1に接触させるとともに、電子基板搬送装置50のZ軸テーブル54のモータ54Mの駆動を制御して、吸着ヘッド51を下降させて前記1つの電子基板7を電子基板用接合準備位置B2から電子基板用接合位置B1に下降させ、超音波接合ツール8の超音波印加面8cと吸着ヘッド51との間で、前記1つの電子基板7の複数の電極7aとそれに対応する前記1つの半導体素子2の複数の電極2a上の金属バンプ2cとを、半導体素子2上の熱硬化層5を介して、夫々所定の圧力で押圧接触させる(図7B及び図7C参照)。なお、前記所定の圧力は、超音波接合を確実に行うために、10gから50g/バンプの範囲で設定されることが好ましい。
次いで、超音波接合ツール8及び吸着ヘッド51とで前記1つの半導体素子2及び前記1つの電子基板7を挟んで所定の圧力で押圧した状態で、超音波接合ツール8の超音波発振器8g及びヒータ300の駆動を制御して、前記1つの半導体素子2と前記1つの電子基板7との超音波接合を加熱しながら行う。なお、ヒータ300は、ウェハーシート4の超音波印加領域D1に接触する前に加熱を開始されていても構わない。
この超音波接合及び加熱動作により、前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cと前記1つの電子基板7の電極7bとが超音波接合されるとともに、ウェハーシート4を介して熱剥離層3も加熱されて、前記1つの半導体素子2と熱剥離層3との接着力が弱まるとともに、ウェハーシート4、熱剥離層3及び半導体素子2を介して熱硬化層5が加熱されて、前記1つの半導体素子2の全ての電極2aが熱硬化層5を貫通して前記電子基板7の電極7aと夫々当接した状態で熱硬化層5が熱硬化して、前記1つの半導体素子2と前記電子基板7とが、前記1つの半導体素子2と加熱後の熱剥離層3との接着力よりも強い力で接合される。
次いで、超音波接合ツール移動装置30のZ軸テーブル33のモータ33Mの駆動を制御して、超音波接合ツール8を超音波印加位置C1から超音波印加準備位置C2に下降させるとともに、電子基板搬送装置50のZ軸テーブル54のモータ54Mの駆動を制御して、吸着ヘッド51で吸着保持され且つ前記1つの半導体素子2が超音波接合された前記1つの電子基板7を、電子基板用接合位置B1から電子基板用接合準備位置B2に上昇させる。このとき、前記1つの半導体素子2は、前記電子基板7との接合力が加熱後の熱剥離層3との接着力よりも強いために、熱剥離層3から離れる(図7D参照)。
次いで、電子基板搬送装置50の各テーブル52〜54の夫々のモータ52M〜54M及び吸引装置56の駆動を夫々制御して、接合後の前記1つの電子基板7及び前記1つの半導体素子2を、電子基板用接合準備位置B2からトレイ42(又は別途設けられたトレイ)の上方まで搬送し、当該トレイ42(又は別途設けられたトレイ)の接合完了部品載置スペースに載置させ、吸着ヘッド51の電子基板7の吸着状態を解除させる。
このとき、超音波接合ツール移動装置30の各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を夫々制御して、超音波接合ツール8を超音波印加準備位置C2から、次の超音波印加準備位置C2−1まで移動させる(図7E及び図7F参照)。
次いで、電子基板搬送装置50の各テーブル52〜54の夫々のモータ52M〜54M及び吸引装置56の駆動を夫々制御して、吸着ヘッド51により次に接合対象となる1つの電子基板7をトレイ42内から吸着してピックアップし、次の電子基板用接合準備位置B2−1へ搬送させる。
以下、前述したように、吸着ヘッド51により保持された電子基板7と、超音波接合ツール8の上方の半導体素子2とが、吸着ヘッド51と超音波接合ツール8との間で加熱しながら超音波接合される。
以下、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、前記と同様の動作を行うことで、複数の接合後の前記1つの電子基板7及び前記1つの半導体素子2を順に得ることができる。
なお、トレイ42に載置され且つ接合対象となる複数の電子基板7の全てが半導体素子2と接合されると、トレイ搬送装置45のモータ47Mの駆動を制御して、接合が完了したトレイ42を電子基板供給装置40の電子基板収納部41内にトレイ搬送装置45により戻し、接合前の複数の電子基板7を載置した新たな1つのトレイ42を、電子基板収納部41内の搬送可能位置40Aから電子基板収納部41外にトレイ搬送装置45により搬送させる。同様に、ウェハーシート保持体1の接合対象となる全ての半導体素子2の接合が完了した場合には、半導体素子搬送装置20のY軸テーブル(図示せず)のモータ20Mの駆動を制御して、接合が完了したウェハーシート保持体1を半導体素子供給装置10の半導体素子収納部11に戻し、接合前の複数の半導体素子2を保持した新たなウェハーシート保持体1を、半導体素子収納部11内で搬送可能位置10Aから半導体素子収納部11外の半導体素子用接合位置A1に搬送させる。
本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合方法及び装置は、ウェハーシート保持体1のウェハーシート4とウェハー2Aとを熱剥離層3により接着し、ウェハー2Aをウェハーシート保持体1に保持した状態で、ウェハー2Aの1つの半導体素子2の電極2aとそれに対応する電子基板7の電極7aとを対向させ、1つの半導体素子2の電極2aと電子基板7の電極7aとを接触させつつ、前記1つの半導体素子2と電子基板7とをヒータ300で加熱しながら超音波発振器8gにより超音波を印加して超音波接合すると同時的に、ヒータ300の熱により熱硬化層5が熱硬化されつつ熱剥離層3の接着力を弱めて、電子基板7に超音波接合された前記1つの半導体素子2がウェハーシート4から離脱させるようにしている。これにより、従来例2の装置のように、半導体素子を粘着シートから剥がすときに突下針等により半導体素子に局所的に応力をかけることなく、半導体素子を容易にかつ確実に剥がすことができ、半導体素子に破損や欠け等の発生を防止することができる。また、前記1つの半導体素子2と電子基板7とを超音波接合するときに熱硬化層5に加える熱を利用して、前記1つの半導体素子が熱剥離層3から剥がれるようにしているので、1つの半導体素子2と電子基板7とを接合する時間も従来例2の装置と比べて大幅に短縮することができる。
なお、本第1実施形態においては、前記1つの半導体素子2と前記1つの電子基板7とは、略同じ大きさを有しているものとしたが、本発明はこれには限定されない。例えば、半導体素子2を1つのみ、電子基板7に接合する場合には、前記1つの電子基板7のサイズが前記1つの半導体素子2のサイズよりも大きく形成されてもよい。
また、本第1実施形態においては、超音波接合ツール8と吸着ヘッド51の両方を移動させて、前記1つの半導体素子2の裏面側と前記電子基板7の裏面側の両方から押圧するように構成したが、本発明はこれには限定されない。例えば、前記1つの半導体素子2の裏面側と前記電子基板7の裏面側のいずれか一方を例えば固定台に載置するなどして固定し、その他方から押圧されるように構成されても同様の効果を得ることができる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合方法及び装置について、図8及び図9を用いて、参照しつつ説明する。図8は、本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の全体構成を示す斜視図であり、図9は、本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の横から見た概略説明図である。本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の半導体素子搬送装置20、超音波接合ツール移動装置30及び電子基板搬送装置50に代えて、半導体素子搬送装置20a、超音波接合ツール移動装置30a及び電子基板搬送装置50aを備え、さらに吸着ステージ9を備える点で、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置と異なる。それ以外の点については、本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置と同様であるので、重複する説明は省略する。
本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合方法及び装置は、電子基板7の電極面7bが上向きの状態で電子基板用接合位置B1a(超音波接合ツール8により半導体素子2が電子基板7に接触して金属バンプ2cを介しての電極同士の接合を行うときの電子基板7の接合位置)(図10A参照)に搬送されて吸着ステージ9に載置されたのち、半導体素子2の電極面2bが下向きの状態でウェハーシート保持体1に保持されて半導体素子用接合位置A1a(図9参照)(超音波接合ツール8により半導体素子2が電子基板7に接触して金属バンプ2cを介しての電極同士の接合を行うときの半導体素子2の接合位置)に搬送され、前記1つの半導体素子2の上方から超音波接合ツール8を接触させて前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cをそれに対応する電子基板7の電極7aに接触させるとともに、超音波接合ツール8と吸着ステージ9との間で挟み込んで前記1つの半導体素子2と電子基板7とを加熱しながら超音波を印加して、超音波接合するようにしたものである。
本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、半導体素子供給装置10の半導体素子収納部11は、各半導体素子2の電極面2bが下向き(−Z方向)の状態でウェハーシート保持体1を収納しており、電子基板供給装置40の電子基板収納部41は、各電子基板7の電極面7bが上向き(+Z方向)の状態でトレイ42を保持している。
半導体素子搬送装置20aは、U字状に形成されるとともに図示しない係合部で半導体素子収納部11内の搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1の外周部を保持可能に形成され、半導体素子供給装置10の搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1を引き出し、半導体素子用接合位置A1aの上方の半導体素子用接合準備位置A2a(半導体素子用接合位置A1aの上方でかつ半導体素子用接合位置A1aから離れた位置であって次の接合対象となる1つの半導体素子2の超音波接合のための準備位置)(図10B参照)を経由して、半導体素子用接合位置A1aまで搬送可能な保持フレーム21aを備えている。また、半導体素子搬送装置20aは、保持フレーム21aが固定され、保持フレーム21aをモータ(図示せず)によりXY平面上で回動可能にするθ軸25aと、保持フレーム21aをモータ24aMの正逆駆動により±Z方向に進退移動可能なZ軸テーブル24aと、Z軸テーブル24aが固定され、保持フレーム21aをモータ23aMの正逆駆動により±Y方向に進退移動可能なY軸テーブル23aと、Y軸テーブル23aが固定されるとともに一端部が基台200に立設された取付壁201に固定され、保持フレーム21aをモータ22aMの正逆駆動により±X方向に進退移動させるX軸テーブル22aとを備えている。
超音波接合ツール移動装置30aは、XYZ軸テーブル31〜33がウェハーシート保持体1の上方に配置されている以外は、半導体素子搬送装置20aと同様に構成されている。
電子基板搬送装置50aは、トレイ搬送装置45と、トレイ搬送装置45により電子基板収納部41内の搬送可能位置40Aから電子基板収納部41の外部に引き出されたトレイ42に載置された多数の電子基板7のうちから、接合対象となる1つの電子基板7を吸着保持可能であるとともに、電子基板用接合位置B1aまで搬送可能に配置された吸着ヘッド51aとを備えている。また、電子基板搬送装置50aは、下端部に吸着ヘッド51aが固定されてZ軸回転駆動モータ55aMにより吸着ヘッド51aをXY平面上で正逆回転させるZ軸55aと、Z軸55aを垂下しかつZ軸55aを介して吸着ヘッド51aをモータ54aMの正逆駆動により±Z方向に進退移動可能なZ軸テーブル54aと、Z軸テーブル54aを垂下するように支持してZ軸テーブル54aを介して吸着ヘッド51aをモータ52aMの正逆駆動により±X方向に進退移動可能なX軸テーブル52aと、基台200上に配置されるとともにX軸テーブル52aを上面側に支持し、Z軸テーブル54a及びX軸テーブル52aを介して吸着ヘッド51aを、トレイ42から前記1つの電子基板7を吸着保持可能な位置と、吸着ステージ9上の電子基板7の電子基板用接合位置B1aとの間でモータ53aMの正逆駆動により±Y方向に進退移動可能なY軸テーブル53aとを備えている。
吸着ヘッド51aは、180度位相を異ならせて配置された2つの吸引ノズル51a−1,51a−2を有している。2つの吸引ノズル51a−1,51a−2の夫々には、吸引装置56aが独立に各吸引ノズル51a−1,51a−2に働くように接続されている。
電子基板搬送装置50aは、例えば、トレイ側では、吸引ノズル51a−1,51a−2の一方の吸引ノズルにより、一方の吸引ノズルに吸着保持されかつ半導体素子2が接合された接合後の電子基板7をトレイ42に収納して吸着解除し、前記吸着解除した吸引ノズルで、トレイ搬送装置45により電子基板収納部41の外に搬送された接合対象となる1つのトレイ42に載置された多数の電子基板7の中から次に接合対象となる1つの電子基板7を吸着する。なお、前記では吸着解除した吸引ノズルで前記次に接合対象となる1つの電子基板7を吸着するようにしたが、Z軸回転駆動モータ55aMによりZ軸55aを180度回転させて、他方の吸引ノズルで前記次に接合対象となる1つの電子基板7を吸着するようにしてもよい。
また、吸着ステージ9側では、吸引ノズル51a−1,51a−2の一方の吸引ノズルにより、吸着ステージ9の電子基板用接合位置B1aに位置した、接合後の電子基板7を吸着保持し、Z軸回転駆動モータ55aMによりZ軸55aを180度回転させたのち、他方の吸引ノズルにより、トレイ側で他方の吸引ノズルに吸着保持した接合対象の電子基板7を吸着ステージ9の電子基板用接合位置B1aに載置して吸着解除する。
吸着ステージ9は、一例として前記1つの半導体素子2の電極面2bよりも大きい矩形の保持板9aと、上端部が保持板9aの下面に固定されるとともに下端部が基台200に固定されて、保持板9aを別途設けられたモータ(図示せず)が正逆方向に駆動されることにより昇降可能に構成されたZ軸テーブル9bとを備えて構成している。保持板9aには多数の吸引穴(図示せず)が形成されており、別途設けられた吸引装置(図示せず)により、前記吸引穴から吸引して保持板9a上に載置され位置決めされた電子基板7を吸着保持できるようにしている。
電子基板認識装置60aは、電子基板搬送装置50aのZ軸テーブル54の−Y方向側に固定されたカメラ61aより構成されている。電子基板認識装置60aは、電子基板搬送装置50aにより保持板9a上に載置され位置決めされ吸着保持された電子基板7の認識対象部(図示せず、例えば電極7aの位置や電子基板7に設けられた認識マーク等の基準位置)をカメラ61aで認識して、電子基板認識データを制御部80に出力するように構成されている。
半導体素子認識装置70aは、半導体素子搬送装置20aによる半導体素子搬送経路(搬送可能位置10Aと半導体素子用接合位置A1aとを通る経路)の下方でかつ吸着ステージ9の保持板9aの近傍で基台200に固定されたカメラ71aより構成されている。半導体素子認識装置70aは、前記1つの半導体素子2と前記電子基板7の接合前に、前記1つの半導体素子2の認識対象部(図示せず、例えば電極2aの位置や1つの半導体素子2に設けられた認識マーク等の基準位置)をカメラ71aで認識して、半導体素子認識データを制御部80に出力するように構成されている。
本第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、以上のように構成されている。
次に、本第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の接合動作を、図8、図9、図10A〜図10Eを参照しつつ説明する。図10A〜図10Eは、本第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の接合動作を示す概略説明図であって、この接合動作は制御部80の制御の下に行われる。なお、ここでは、前記1つの電子基板7のサイズは、前記1つの半導体素子2のサイズよりも十分大きなもの(例えば10倍のサイズ)とする。
まず、半導体素子供給装置10の上下リフター12のモータ14の駆動を制御して、上下リフター12により半導体素子収納部11を昇降させ、半導体素子収納部11内の接合対象となる1つのウェハーシート保持体1を搬送可能位置10Aに位置させるとともに、電子基板供給装置40の上下リフター12−1のモータ14−1の駆動を制御して、上下リフター12−1を昇降させ、電子基板収納部41の接合対象となる1つのトレイ42を搬送可能位置40Aに位置させる。
次いで、電子基板搬送装置50aのトレイ搬送装置45のモータ47Mの駆動を制御して、保持台46により、電子基板収納部41内で搬送可能位置40Aに位置するトレイ42を電子基板収納部41の外部に搬送する。その後、電子基板搬送装置50aの各テーブル52a〜54aの夫々のモータ52aM〜54aMの駆動及び吸引装置56aの駆動を制御して、吸着ヘッド51aの吸引ノズル51a−1により、トレイ42内で接合対象となる1つの電子基板7を吸着してトレイ42から上方にピックアップし、電子基板用接合位置B1aへ搬送させる(図10A参照)。なお、最初に接合対象となる電子基板7を電子基板用接合位置B1aに移動させる時には、吸引ノズル51a−1,51a−2の両方にトレイ42から最初に接合対象となる電子基板7又は次に接合対象となる電子基板7を吸着させて動作するようにし、一方の吸引ノズルに吸着された最初に接合対象となる電子基板7と前記1つの半導体素子2が接合されたときには、次に接合対象となる接合前の電子基板7が他方の吸引ノズルに吸着されている状態にしておく。
このとき、吸着ステージ9のZ軸テーブル9bのモータ(図示せず)の駆動及び吸引装置(図示せず)の駆動を制御して、保持板9aを電子基板用接合位置B1aの下方の電子基板保持準備位置E2(電子基板用接合位置B1aの下方でかつ電子基板用接合位置B1aから離れた位置であってかつ保持板9aにより電子基板7の下面を支持するための準備位置)から電子基板保持位置E1(電子基板用接合位置B1aの下方でかつ電子基板用接合位置B1aの電子基板7の下面を保持板9aにより支持して保持する位置)に上昇させ、電子基板保持位置E1に位置した保持板9aに、吸引ノズル51a−1に吸着保持されて電子基板用接合位置B1aまで移動して当該電子基板用接合位置B1aに位置決めされた接合対象となる1つの電子基板7を、吸着保持させる。また、このとき、電子基板搬送装置50aの吸引装置56aの駆動を制御して、吸引ノズル51a−1による前記最初に接合対象となる1つの電子基板7の吸着保持状態を解除する。
次いで、電子基板搬送装置50aの駆動を制御して、吸着ステージ9上に吸着保持された前記接合対象となる1つの電子基板7の上方に、電子基板搬送装置50aに固定される電子基板認識装置60aを移動させることにより、電子基板認識装置60aが、前記接合対象となる1つの電子基板7の認識対象部(図示せず)を認識して、電子基板認識装置60aから制御部80に電子基板認識データを出力する。
次いで、半導体素子搬送装置20aの各テーブル22a〜24aの夫々のモータ22aM〜24aM及びθ軸25aのモータの駆動を夫々制御して、保持フレーム21aにより、半導体素子保管庫11内で搬送可能位置10Aに位置するウェハーシート保持体1を半導体素子保管庫11内から引き出して、ウェハーシート保持体1内で最初に接合対象となる1つの半導体素子2を半導体素子用接合準備位置A2aに+Y方向に搬送して位置決めさせる(図10B参照)。このウェハーシート保持体1が搬送可能位置10Aから半導体素子用接合準備位置A2aに向けて移動する間に、ウェハーシート保持体1が半導体素子認識装置70a上を通過して、半導体素子認識装置70aが、ウェハーシート保持体1のうちの前記最初に接合対象となる1つの半導体素子2の認識対象部(図示せず)を認識して、半導体素子認識装置70aから制御部80に半導体素子認識データを出力する。
また、このとき、超音波接合ツール移動装置30aの各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を夫々制御して、超音波接合ツール8を、前記接合対象の1つの半導体素子2の裏面に接触するウェハーシート4の超音波印加領域D1aの上方で対向する超音波印加準備位置C2a(超音波印加領域D1aの上方でかつ超音波印加領域D1aから離れた位置であって超音波接合ツール8により超音波を印加するための準備位置)に向けて搬送させる(図10B参照)。
このようにして、前記接合対象となる1つの半導体素子2が半導体素子用接合準備位置A2aに位置決めされたのち、超音波接合ツール8を超音波印加準備位置C2aに位置決めするとき、超音波接合ツール8は、制御部80に入力された半導体素子認識装置70aの半導体素子認識データに基づいて、超音波接合ツール移動装置30aの各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を夫々制御部80により制御されて、位置決め補正されている。
次いで、半導体素子搬送装置20aの各テーブル22a〜24aの夫々のモータ22aM〜24M及びθ軸25aのモータの駆動を夫々制御して、ウェハーシート保持体1を半導体素子用接合準備位置A2aから半導体素子用接合位置A1aに下降させて、前記接合対象となる1つの半導体素子2の複数の電極2a上の金属バンプ2cとそれに対応する電子基板7の複数の電極7aとを夫々接触させる(図10C参照)。このとき同時に、超音波接合ツール移動装置30aのZ軸テーブル33のモータ33Mの駆動を制御して、超音波接合ツール8を超音波接合準備位置C2aから超音波印加位置C1a(超音波接合時に超音波接合ツール8により超音波を半導体素子2の金属バンプ2cに印加するときの超音波接合ツール8の位置)に下降させて、超音波接合ツール8の超音波印加面8cを、ウェハーシート4の超音波印加領域D1aを介して前記接合対象となる1つの半導体素子2の裏面に接触させる(図10C参照)。なお、図10C中の右側の2つの半導体素子2は、前記1つの電子基板7に接触していない。
次いで、超音波接合ツール8及び保持板9aとで前記1つの半導体素子2及び前記1つの電子基板7を挟んで押圧した状態で、超音波接合ツール8の超音波発振器8g及びヒータ300の駆動を制御して、前記1つの半導体素子2と前記1つの電子基板7との超音波接合を加熱しながら行う。なお、ヒータ300は、ウェハーシート4の超音波印加領域D1aに接触する前に加熱を開始されていても構わない。
この超音波接合及び加熱動作により、前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cと前記1つの電子基板7の電極7bとが超音波接合されるとともに、ウェハーシート4を介して熱剥離層3も加熱されて、前記1つの半導体素子2と熱剥離層3との接着力が弱まるとともに、ウェハーシート4、熱剥離層3及び半導体素子2を介して熱硬化層5が加熱されて、前記1つの半導体素子2の全ての電極2aが熱硬化層5を貫通して前記電子基板7の電極7aと夫々当接し、当該当接した状態で熱硬化層5が熱硬化して前記1つの半導体素子2と前記電子基板7とが、前記1つの半導体素子2と加熱後の熱剥離層3との接着力よりも強い力で接合される。
次いで、超音波接合ツール移動装置30aのZ軸テーブル33のモータ33Mの駆動を制御して、超音波接合ツール8を超音波印加位置C1aから超音波印加準備位置C2aに上昇させるとともに、半導体素子搬送装置20aのZ軸テーブル24aのモータ24aMの駆動を制御して、ウェハーシート保持体1を半導体素子用接合位置A1aから半導体素子用接合準備位置A2aに上昇させる。これにより、吸着ステージ9の保持板9a上に吸着保持され且つ前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7は、前記半導体素子2との接合力が加熱後の熱剥離層3との接着力よりも強いために熱剥離層3から離れる(図10D参照)。
次いで、超音波接合ツール移動装置30aの各テーブル31〜33の夫々のモータ31M〜33Mの駆動を制御するとともに、半導体素子搬送装置20aの各テーブル22a〜24aの夫々のモータ22aM〜24aMの駆動を制御して、電子基板搬送装置50aが吸着ステージ9の保持板9a上に吸着保持された前記1つの半導体素子が接合された前記電子基板7を搬送できるように、超音波接合ツール8及びウェハーシート保持体1を移動させる。
次いで、電子基板搬送装置50aの各テーブル52a〜54aの夫々のモータ52aM〜54aMの駆動及び吸引装置56aの駆動を制御して、吸引ノズル51a−2により、前記次の接合対象となる1つの電子基板7を吸着保持させたままで、もう一方の吸引ノズル51a−1により、前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7を吸着保持させると同時的に、又はその吸着保持の直前に、吸着ステージ9の吸引装置(図示せず)の駆動を制御して、前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7の吸着ステージ9による吸着を解除する。
次いで、吸着ステージ9のZ軸テーブル9bのモータの駆動を制御して、保持板9aを電子基板保持位置E1から電子基板保持準備位置E2に下降させ、前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7と保持板9aとの接触状態を解除させる。このとき、一方の吸引ノズル51a−1により、前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7を吸着保持された状態が維持されている。
次いで、電子基板搬送装置50aのZ軸55aのZ軸回転駆動モータ55aMの駆動を制御して、吸着ヘッド51aを180°回転させ、他方の吸引ノズル51a−2に吸着保持され且つ前記次の接合対象となる1つの電子基板7を電子基板用接合位置B1aに移動させる(図10E参照)とともに、一方の吸引ノズル51a−1に吸着保持され且つ前記半導体素子2が接合された前記電子基板7を電子基板用接合位置B1aから退避させる。このとき同時的に、吸着ステージ9のZ軸テーブル9bのモータ(図示せず)の駆動及び吸引装置(図示せず)の駆動を制御して、保持板9aを電子基板保持準備位置E2から電子基板保持位置E1に上昇させて、前記電子基板用接合位置B1aで前記次の接合対象となる1つの電子基板7を保持板9aに吸着保持させるとともに、電子基板搬送装置50aの吸引装置56aの駆動を制御して、吸引ノズル51a−2による前記次の接合対象となる1つの電子基板7の吸着保持状態を解除させる。
次いで、電子基板搬送装置50aの駆動を制御して、吸着ステージ9上に吸着保持された前記次の接合対象となる1つの電子基板7の上方に、電子基板搬送装置50aに固定される電子基板認識装置60aを移動させることにより、電子基板認識装置60aが、前記次の接合対象となる1つの電子基板7の認識対象部(図示せず)を認識して、電子基板認識装置60aから制御部80に電子基板認識データを出力する。この後、電子基板搬送装置50aの吸着ヘッド51aを、吸着ノズル51a−2により前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7を吸着保持させたまま、トレイ42の方に移動させる。
電子基板搬送装置50aの吸着ヘッド51aがトレイ42の方に移動した後、又は移動すると同時に、半導体素子搬送装置20aの各テーブル22a〜24aの夫々のモータ22aM〜24aMの駆動を制御してウェハーシート保持体1を半導体素子認識装置70aの上方に移動させ、半導体素子認識装置70aにより、次の接合対象となる1つの半導体素子2の認識対象部(図示せず)を認識させて、制御部80に半導体素子認識データを出力させたのち、次の1つの半導体素子2を半導体素子用接合準備位置A2aに位置させる。
次いで、前記次の接合対象となる1つの電子基板7に前記1つの半導体素子2が超音波接合されるまでの間に、電子基板搬送装置50aの各テーブル52a〜54aの夫々のモータ52aM〜54aMの駆動及び吸引装置56aの駆動を制御して、吸引ノズル51a−1により吸着保持された前記1つの半導体素子2が接合された前記電子基板7をトレイ42上で吸着保持状態を解除して載置するとともに、吸引ノズル51a−1によりトレイ42のさらに次の接合対象となる1つの電子基板7を吸着保持し、前記さらに次の接合対象となる電子基板7を電子基板用接合位置B1aの近傍まで移動させておく。
以下、本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置は、前記と同様の動作を行うことで、複数の接合後の1つの電子基板7及び1つの半導体素子2を得ることができる。
なお、トレイ42に載置された多数の電子基板7の全てが半導体素子2と超音波接合される場合、及びウェハーシート保持体1の複数の半導体素子2の超音波接合が完了した場合の動作は、第1実施形態の半導体超音波接合装置と同様であるので説明は省略する。
本発明の第2実施形態の半導体超音波接合装置は、電子基板7の電極面7bが上向きの状態で電子基板用接合位置B1aに搬送され、半導体素子2の電極面2bが下向きの状態でウェハーシート保持体1に保持されて半導体素子用接合位置A1aに搬送され、1つの半導体素子2の上方から超音波接合ツール8を接触させて前記1つの半導体素子2の電極2a上の金属バンプ2cをそれに対応する電子基板7の電極7aに接触させるとともに電子基板7の裏面(下面)から吸着ステージ9を接触させて、半導体素子2と電子基板7とをヒータ300で加熱しながら超音波発振器8gにより超音波を印加して、超音波接合するように構成されることにより、本発明の第1実施形態の半導体超音波接合装置と同様の効果を得ることができる。すなわち、従来例2の装置のように、半導体素子を粘着シートから剥がすときに突下針等により半導体素子に局所的に応力をかけることなく、半導体素子を容易に剥がすことができ、半導体素子に破損や欠け等が発生するのを抑えることができる。また、前記1つの半導体素子2と電子基板7とを超音波接合するときに熱硬化層5に加える熱を利用して、前記1つの半導体素子2が熱剥離層3から剥がれるようにしているので、前記1つの半導体素子2と電子基板7とを接合する時間も従来例2の装置と比べて大幅に短縮することができる。
また、本発明の第2実施形態の半導体超音波接合装置によれば、吸着ヘッド51aを180°回転させるだけの動作で、2つの吸引ノズル51a−1,51a−2により、接合前の1つの電子基板7と接合後の1つの電子基板7とを同時に吸着できるようにしたので、本発明の第1実施形態の半導体超音波接合装置のように、1つの電子基板7に1つの半導体素子2を接合する毎に吸着ヘッド51aを±Y方向に移動させる必要がなく、短時間で複数の電子基板7と複数の半導体素子2とを接合することができる。
なお、本発明の第2実施形態の半導体超音波接合装置においては、前記接合対象となる電子基板7を、電子基板搬送装置50aにより、トレイ42の中から吸着ステージ9上に搬送し、電子基板用接合位置B1aに位置させるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えばコンベアのような搬送装置によって、前記接合対象となる電子基板7を吸着ステージ9上に位置決めするようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、本発明の第1及び第2実施形態の第1変形例として、本発明の第1及び第2実施形態の半導体超音波接合装置においては、前記電子基板7に前記1つの半導体素子2を接合する毎に吸着ヘッド51,51aを上下方向(±Z方向)に移動させたが、本発明はこれには限定されるものではない。例えば、ウェハーシート保持体1のウェハーシート4と電子基板7との隙間寸法を大略一定に(例えば1mm)維持した状態で、ウェハーシート4と電子基板7との隙間寸法をほとんど変えることなく(言い換えれば、ウェハーシート4と電子基板7とを相対的に離すようにいずれか一方の部材を他方の部材に対して上昇又は下降させることなく)、1つの電子基板7に複数の半導体素子2を超音波接合ツール8で連続的に超音波接合するように制御部80で動作制御させてもよい。
なお、前記のように動作させる場合、ウェハーシート保持体1又は電子基板7の移動の方向によっては、電子基板7に接合後の半導体素子2に、ウェハーシート保持体1に保持された接合前の半導体素子2が接触することが有り得る。そのため、制御部80が、前記ウェハーシート保持体1の前記ウェハーシート4に保持された前記隣接する複数の半導体素子2のうちの先に接合する半導体素子2から見た、次に接合する半導体素子2の配列方向と、前記1つの電子基板7に前記複数の半導体素子2を接合するときの先に半導体素子2を接合する接合位置から見た、次に半導体素子2を接合する接合位置との配列方向とが180度とならないように(0度以上でかつ180度より小さい角度をなすように)、前記複数の半導体素子2を電子基板7に超音波接合するようにすればよい。
このように構成される例を以下に説明する。
ここで、ウェハー2Aは、図11Aに上から見た透視図として示すように、±y方向(前記±Y方向と同一の方向でもよいし、前記±Y方向とは全く異なる方向でもよい。)に3列、±x方向(前記±X方向と同一の方向でもよいし、前記±X方向とは全く異なる方向でもよい。)に3行の合計9つの半導体素子S11〜S13,S21〜S23,S31〜S33に分割されてウェハーシート保持体1に保持されているものとする。すなわち、図11Aのウェハー2Aにおいて、+x方向の最も上流側でかつ+y方向の最も上流側には半導体素子S11が配置され、+y方向の最も上流側の列には、半導体素子S11,S21,S31が+x方向の上流側から下流側に向けて夫々順に配置され、次いで、+y方向の上流側と下流側の中間の列には、半導体素子S12,S22,S32が+x方向の上流側から下流側に向けて夫々順に配置され、次いで、+y方向の最も下流側には、半導体素子S13,S23,S33が+x方向の上流側から下流側に向けて夫々順に配置されているとする。
前記したようなウェハー2Aにおいて、例えば、図11B及び図11Cに示すように、半導体素子用接合位置A1−1〜A1−3が+y方向の上流側から下流側に向けて直列に配列されている場合には、ウェハーシート保持体1が+y方向にのみ搬送されれば、半導体素子S11〜S13を電子基板7の半導体素子用接合位置A1−1〜A1−3に順に超音波接合可能である。
このような場合には、以下のように制御部80で動作制御する。
例えば、まず、図11Dに示すように、ウェハー2Aの+y方向の最も上流側に位置する半導体素子S11を、電子基板7の+y方向の最も上流側に位置する半導体素子用接合位置A1−1に前記したように超音波接合する。
次いで、図11Eに示すように、ウェハー2Aの+y方向の2番目に上流側に位置する半導体素子S12を、電子基板7の+y方向の2番目に上流側に位置する半導体素子用接合位置A1−2に前記したように超音波接合する。
次いで、図11Fに示すように、ウェハー2Aの+y方向の最も下流側に位置する半導体素子S13を、電子基板7の+y方向の最も下流側に位置する半導体素子用接合位置A1−3に前記したように超音波接合する。
すなわち、ウェハーシート保持体1の単一の搬送方向である+y方向の上流側に位置する半導体素子2から下流側に向けて順に、複数の半導体素子2を、電子基板7の搬送方向と同一方向に配列された複数の接合位置のうちの搬送方向である+y方向の上流側に位置する接合位置から順に複数の接合位置に夫々超音波接合するように動作制御すればよい。
言い換えれば、隣接する複数の半導体素子S11〜S13の内の先に超音波接合した半導体素子S11から見た、次に接合対象となる半導体素子S12の配列方向(例えば図11Aの半導体素子S11からS12の右方向)と、前記1つの電子基板7に前記複数の半導体素子S11とS12を順に超音波接合するときの先に半導体素子S11を超音波接合する半導体素子用接合位置A1−1から見た、次に半導体素子S12を超音波接合する半導体素子用接合位置A1−2の配列方向(例えば図11Cの電子基板7の半導体素子用接合位置A1−1からA1−2の右方向)とが同じ方向になるようにすればよい。逆に言えば、まず、半導体素子S12を半導体素子用接合位置A1−1に超音波接合したのち、半導体素子S11を超音波接合するために、例えば固定された電子基板7に対してウェハーシート保持体1を図11Aの+y方向(右方向)に搬送しようとすると、ウェハーシート保持体1に保持された半導体素子S11が、半導体素子用接合位置A1−1に超音波接合された半導体素子S12と接触することになり、このような超音波接合動作を避ける必要がある。
先に超音波接合された半導体素子と、ウェハーシート保持体1に保持された半導体素子との接触を避けるためには、図11A〜図11Fで説明したように、半導体素子2の配列方向と半導体素子用接合位置の配列方向とを同一にするものに限られるものではなく、本発明の第1及び第2実施形態の第2変形例として図12A〜図12Dに示すように、半導体素子2の配列方向と半導体素子用接合位置の配列方向とが、ある所定の角度をなすようにしてもよい。
すなわち、例えば、図11Aのウェハー2Aを使用する場合であって、図12Aに示すように、半導体素子用接合位置が一列に配列されているのではなく、半導体素子用接合位置A1−4,A1−5が、+x方向の上流側から下流側に向けて直線的に配置され、半導体素子用接合位置A1−6が、半導体素子用接合位置A1−4,A1−5の中間位置から+y方向の下流側に離れて配置されていると仮定する。
このような場合に超音波接合動作時間を短縮化するためには、まず、ウェハーシート保持体1を+x方向に搬送して半導体素子用接合位置A1−4,A1−5で夫々半導体素子2を超音波接合したのち、+x方向及び+y方向に搬送して半導体素子用接合位置A1−6で半導体素子2を超音波接合すればよい。
より具体的には、図12Bに示すように、図11Aのウェハー2Aにおいて+x方向の最も上流側で且つ+y方向の最も上流側に位置する半導体素子S11を、電子基板7の+x方向の最も上流側で且つ+y方向の最も上流側に位置する半導体素子用接合位置A1−4に前記したように超音波接合する。
次いで、図12Cに示すように、図11Aのウェハー2Aにおいて+x方向の2番目に上流側で且つ+y方向の最も上流側に位置する半導体素子S21を、電子基板7の+x方向の2番目に上流側で且つ+y方向の最も上流側に位置する半導体素子用接合位置A1−5に超音波接合する。
次いで、図12Dに示すように、図11Aのウェハー2Aにおいて+x方向の最も下流側で且つ+y方向の最も上流側に位置する半導体素子S31を、電子基板7の+y方向の最も下流側に位置する半導体素子用接合位置A1−6に超音波接合する。
すなわち、ウェハーシート保持体1の半導体素子S11,S21,S31の配列方向(図12B〜図12Dの下方向)と、電子基板7の接合位置の配列方向(接合位置A1−4と接合位置A1−5とでの配列方向は図12B〜図12Dの下方向、接合位置A1−5と接合位置A1−6とでの配列方向は図12B〜図12Dの斜め右上方向)とが同一及び所定の角度をなすように配置されている。
従って、半導体素子2の配列方向と半導体素子用接合位置の配列方向とが、逆方向(180度位相が異なる方向)以外の方向にすれば、すなわち、0度以上でかつ180度より小さい角度をなすようにすれば、ウェハーシート保持体1に保持された半導体素子2が、半導体素子用接合位置に超音波接合された半導体素子2と接触することを避けることができる。
なお、1つの電子基板7に対して1つの半導体素子2のみを接合するようにすれば、次に接合対象となる半導体素子2が接合後の半導体素子2と接触する恐れがないので、制御部80の制御を簡潔にすることができる。
以上のように、1つの電子基板7における、先に半導体素子2を接合する位置と次に半導体素子2を接合する位置との関係と、ウェハーシート保持体1に保持されている、先に接合する半導体素子2と次に接合する半導体素子2との位置との関係から、前記1つの電子基板7に複数の半導体素子2を超音波接合するときには、ウェハーシート保持体1に保持され且つ前記1つの電子基板7に接合されていない半導体素子2と、前記1つの電子基板7に既に接合された半導体素子2とが、接触しないように制御部80で制御するようにして、超音波接合を繰り返していくようにする。
言い換えれば、前記1つの電子基板7にウェハーシート保持体1に保持されている複数の半導体素子2を超音波接合するときには、前記接合する半導体素子2以外の前記ウェハーシート4上に残された半導体素子2と、前記1つの電子基板に既に接合されている半導体素子2とが、干渉関係にならないように超音波接合を行うようにする。このようにすれば、前記1つの電子基板7に複数の半導体素子2を超音波接合できる。
一方、本発明の第1及び第2実施形態の第3変形例として、ウェハーシート保持体1に保持される複数の半導体素子2の中には、製造不良等で、超音波接合すべきではない半導体素子(以下、不良半導体素子という)S100が含まれる場合がある。ウェハーシート保持体1のどの半導体素子2が不良半導体素子S100であるかどうかは、一般的に、例えば半導体素子2を製造した半導体製造装置で生成された不良半導体素子の検出情報や、他の検査装置などにより検出されて上位コンピュータ等に記憶された不良半導体素子の検出情報が、データ(以下、ウェハーマッピングデータという)として、制御部80に予め送られて記憶部81に記憶されたり、半導体素子2上に不良マークを直接つけるという形で示される。
そこで、例えば、図13に示すように、不良半導体素子S100の廃棄箱90を(例えば半導体素子搬送装置20による半導体素子搬送経路(搬送可能位置10Aと接合位置A1との間)の下方)にさらに設けて、制御部80が、ウェハーマッピングデータ又は、半導体素子認識装置70が認識した前記不良マークに基づいて、不良半導体素子S100を廃棄箱90に入れるように各装置を制御するよう構成されるのが好ましい。
つまり、制御部80が、次に超音波接合される半導体素子2が不良半導体素子S100である場合には、不良半導体素子S100が廃棄箱90の上方に位置する廃棄位置までウェハーシート保持体1を搬送し、超音波接合ツール8で不良半導体素子S100の裏面から加熱しながら超音波を印加して、不良半導体素子S100の裏面とウェハーシート4の熱剥離層3の熱剥離粘着剤層3aとの間の接着力を弱めて、不良半導体素子S100をウェハーシート4の熱剥離層3から離脱させて廃棄箱90に入れるように各装置を制御するよう構成されるのが好ましい。このように構成されることにより、ウェハーシート保持体1に保持される複数の半導体素子2の中に不良半導体素子S100が含まれていても、不良半導体素子S100を電子基板7に超音波接合せずに容易にかつ確実に廃棄することができる。なお、この廃棄動作は、超音波接合動作開始前に、予め、不良半導体素子S100のみを廃棄するようにしてもよい。
また、本発明の第1及び第2実施形態の第4変形例として、本発明の第1又は2実施形態の半導体超音波接合装置においては、熱硬化層5を、一例として、半導体素子2の電極面2b上又は電子基板7の電極面7b上に予め塗布して形成することについても言及しているが、この塗布形成について、以下に、詳細に説明する。
例えば、図14A〜図14Fに示されるように、熱硬化接着剤5aを収納保持する熱硬化接着剤注入器91を別途備えて、XYZ軸テーブルなどによりXYZ方向に夫々熱硬化接着剤注入器91を移動可能に構成している。そして、半導体素子2と電子基板7とを超音波接合する直前に、熱硬化接着剤注入器91により熱硬化接着剤5aを電子基板7の電極面7b上(又は半導体素子2の電極面2b上)に塗布して熱硬化層5を形成するように構成されてもよい。なお、この場合、熱硬化接着剤5aを電子基板7に塗布する前に、熱硬化接着剤5aの温度を超音波接合ツール8の加熱設定温度近くまで予め引き上げておくと、半導体素子2と電子基板7との超音波接合時に、熱硬化接着剤5aを溶融させるのに要する加熱時間を短縮することができる。したがって、1つの又は複数の電子基板7に複数の半導体素子2を超音波接合するのに要する時間を短縮することができる。
また、本発明の第1又は2実施形態の半導体超音波接合装置においては、超音波接合ツール8を半導体素子2の裏面側に対応するウェハーシート4の超音波印加領域D1に接触させて、半導体素子2の裏面側から熱及び超音波を加えるように構成したが、本発明はこれには限定されない。例えば、電子基板7の裏面側、又は半導体素子2の裏面側及び電子基板7の裏面側の両方から熱及び超音波を加えるように構成されても同様の効果を得ることができる。
また、前記各実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、夫々の有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の半導体超音波接合方法は、ウェハーに低誘電率材料が使われたり、ウェハーの厚みが薄くなっても、半導体素子の破損や欠け等が発生するのを抑えることができるので、電極付きの電子基板と電極及び金属バンプ付きの半導体素子とを超音波接合する半導体超音波接合方法に有用である。
本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置のウェハーシート保持体に、個々の半導体素子に相互に分割されたウェハーが保持されている状態を示すウェハーシート保持体の斜視図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置のウェハーシート保持体内に保持される1つの半導体素子の拡大斜視図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置のウェハーシート保持体内に保持される1つの半導体素子の電極及び金属バンプの拡大断面図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置のウェハーシート保持体内に半導体素子が保持された状態を示すウェハーシート保持体の概略断面図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、個々の半導体素子に相互に分割される前のウェハーが、ウェハーシート保持体の一部であるウェハーシートに保持されている工程を説明するための概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、図2Aに続いて、ウェハーの上面に熱硬化層が配置される工程を説明するための概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、図2Bに続いて、ウェハーが個々の半導体素子に相互に分割される工程を説明するための概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、図2Cに続いて、ウェハーが個々の半導体素子に相互に分割された状態を説明するための概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、図2Dに続いて、ウェハーが個々の半導体素子に相互に分割されたウェハーが、ウェハーシート保持体に保持される工程を説明するための概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、複数の半導体素子を1つの基板に超音波接合する状態を示す概略図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置において、1つの半導体素子を1つの電子基板に超音波接合する状態を示す概略図 図3A又は図3Bの電極接合部分の部分拡大図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の超音波接合ツールの変形例を示す斜視図 図4Aの本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の超音波接合ツールの変形例を示す断面図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の全体構成の示す斜視図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置の横から見た概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の全体構成を示す斜視図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置の横から見た概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第2実施形態にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 本発明の第1及び第2実施形態の第1及び第2変形例にかかる半導体超音波接合装置において複数の半導体素子を保持するウェハーシート保持体の透視説明図 前記第1変形例にかかる半導体超音波接合装置において半導体素子用接合位置を示す概略平面図 前記第1変形例にかかる半導体超音波接合装置において半導体素子用接合位置を示す概略側面図 本前記第1変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第1変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第1変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第2変形例にかかる半導体超音波接合装置において半導体素子用接合位置を示す概略平面図 前記第2変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す透視説明図 前記第2変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す透視説明図 前記第2変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す透視説明図 前記第3変形例にかかる半導体超音波接合装置において不良半導体素子の廃棄動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 前記第4変形例にかかる半導体超音波接合装置による超音波接合動作を示す概略説明図 従来例1の半導体超音波接合装置の動作を説明するための概略図 従来例1又は2の半導体超音波接合装置の動作を説明するための他の概略図 従来例2の半導体超音波接合装置の動作を説明するための概略図
符号の説明
1 ウェハーシート保持体
2 半導体素子
2A ウェハー
3 熱剥離層
4 ウェハーシート
5 熱硬化層
6 ダイサー
7 電子基板
8 超音波接合ツール
8a 超音波印加部
8b 冷却ブロック
8c 超音波印加面
8d 吸引穴
8e 吸引装置
8f 超音波ホーン
8g 超音波発振器
8h 加圧機構
9 吸着ステージ
10 半導体素子供給装置
11 半導体素子収納部
12 上下リフター
13 ネジ軸
14 駆動用モータ
20 半導体素子搬送装置
21 保持フレーム
31,52 X軸テーブル
32,47,53 Y軸テーブル
33,54 Z軸テーブル
30 超音波接合ツール移動装置
40 電子基板供給装置
41 電子基板収納部
42 トレイ
45 トレイ搬送装置
46 保持台
50 電子基板搬送装置
51 吸着ヘッド
55 θ軸
60 電子基板認識装置
70 半導体素子認識装置
80 制御部
81 記憶部
90 廃棄箱
91 熱硬化接着剤注入器

Claims (1)

  1. 電極付きの電子基板と電極及び金属バンプ付きの半導体素子とを超音波接合する半導体超音波接合方法であって、
    裏面が熱剥離層を介してウェハーシートに接着されたウェハーの表面に、当該表面に形成された電極及び当該電極に形成された金属バンプを覆うように熱硬化シートで形成される熱硬化層を貼付又は塗布形成し、
    ダイサーにより、前記熱硬化層、前記ウェハー、前記熱剥離層、及び前記ウェハーシートの一部をダイシングして、前記熱硬化層に覆われた前記電極及び前記バンプを有する半導体素子を複数形成し、
    前記熱剥離層を介して前記複数の半導体素子が接着された前記ウェハーシートの周囲をウェハーシート保持体に保持させ、
    前記保持させた状態で、前記複数の半導体素子のうちの1つの半導体素子の前記バンプと、前記1つの半導体素子の前記バンプに対応する前記電子基板の電極とを対向させて位置決めし、
    記1つの半導体素子の前記バンプと前記電子基板の前記電極とを接触させつつ、前記1つの半導体素子と前記電子基板とを加熱しながら超音波を印加して、前記1つの半導体素子の前記バンプとそれに対応する前記電子基板の前記電極とを前記熱硬化層を介して超音波接合すると同時的に、前記加熱により前記熱剥離層の接着力を弱めて、前記電子基板に接合された前記1つの半導体素子を前記ウェハーシートから離脱させることを特徴とする半導体超音波接合方法。
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