JP4588831B2 - 光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置 - Google Patents

光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば太陽電池モジュール等の光電変換モジュールにおいて、同モジュールの基板上に設けられている正負一対のリード線に出力取出し線を夫々接続するための光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば非晶質系太陽電池モジュールは、透明ガラス等の絶縁材料製基板の一面に、透明電極層を形成しこれを複数の光起電力領域に分離した後、この透明電極層上にアモルファスシリコン等の光起電力薄膜半導体層を形成して、この半導体層を複数個の領域に分割してなる光起電力素子を、これらの素子上に形成される裏面電極層により電気的に直列に接続するとともに、その接続の終端として電力を集めるための一対のバス領域を有してなる薄膜太陽電池(光電変換部)を備えている。一対のバス領域の一方には正極のバスバー(リード線)が半田付けされ、他方には負極のバスバー(リード線)が半田付けされる。
【0003】
前記太陽電池を備えた製造途上の太陽電池モジュールの前記一面側は、前記太陽電池の絶縁及び保護をするために、真空ラミネーターを用いて封止される。そして、この封止の前準備は、従来以下のように手作業で実施されている。
【0004】
まず、太陽電池の発電出力を外部に供給するための出力取出し線の一端部を、両バスバーに個別に半田付け接続する。この半田付けは、封止前の太陽電池モジュールをその基板を下にして作業テーブル上に置くとともに、このモジュールのバスバーに対する半田付け予定位置の近傍に養生のためのフィルムを太陽電池上に配置した上で、作業テーブル上に置かれたリールから出力取出し線を引出して所定長さに切取った後、この取出し線の一端部をピンセットで掴んで前記半田付け予定位置に重ねてから、半田ごてを前記半田付け予定位置に押付けることにより実施されている。そして、半田付けされた一対の出力取出し線は、次の作業のために半田付け部を支点として基板の外側に退避するように反転される。
【0005】
次に、前記作業テーブル上において、半田付けされた2本の出力取出し線と太陽電池との間を電気的に絶縁するために、太陽電池上に後述のように配置される2本の出力取出し線が投影される領域を含む領域に、短冊状をなす多層シートを前記一対のバスバー間にわたるように前記太陽電池上に敷設する。多層シートは、例えば第1絶縁シートとこれを上下からサンドイッチした未硬化の封止用第1シートからなり、封止用第1シートにはEVA(エチレン・酢酸ビニル重合体)等の未硬化の熱可塑性シートが使用される。この多層シートのセット作業においては、予め所定の大きさに切断されたシートが枚葉状態で用意されており、それらの絶縁シート及び2枚の封止用第1シートが作業員の手作業により一枚ずつ積層される。又、このセット作業においては、積層作業後に半田ごてを用いて封止用第1シートを部分的に溶融させることにより接着させて、多層シートが所定の敷設位置から不用意に動かないように仮固定する。
【0006】
次に、敷設された多層シート上に重なるように2本の出力取出し線を手作業により前記半田付け部を支点として折り返すとともに、これら2本の出力取出し線の先端部を夫々手作業により直角に折り曲げて起立させる。
【0007】
この後、前記基板と略同じ大きさのEVA等からなる未硬化の封止用第2シートを、手作業により前記モジュールの表面全体を覆うように敷設する。この場合、出力取出し線の起立部が第2シートに予め設けられている一対の通線孔に通されるとともに、この第2シートの裏側の空気溜りを消失させるように第2シート全体を手で平らにならす。なお、第2シートも枚葉の状態で、かつ、一対の通線孔が開けられた状態で予め用意されているものである。この工程においても半田ごてを用いて第2シートを部分的に溶融させて、これが不用意に動かないように仮固定する。
【0008】
こうした第2シートの敷設後に、前記起立部が貫通した通線孔部分の絶縁を図るために、この通線孔部分に、小さな短冊状の第2絶縁シートとこれを覆うEVA等からなる未硬化の封止用第3シートを前記封止用第2シート上に敷設する。このセット作業において使用する第2絶縁シート及び第3シートは、いずれも予め所定の大きさに切断されて枚葉状態で用意されており、作業員の手作業により一枚ずつ積層される。
【0009】
この後に、前記作業テーブル上において、前記基板より大きい裏面保護シートを第3シートとともに第2シート全体を覆うように敷設する。この裏面保護シートも予め所定の大きさに切断されて枚葉状態で用意されており、作業員の手作業により積層され、その際には裏面保護シートに予め設けられている一対の通線孔に出力取出し線の起立部が通される。
【0010】
最後に、両起立部を互いに遠ざかるように反対方向に折り曲げて裏面保護シート上に重ねるとともに、接着テープを用いて前記折り曲げ状態を保持する。そして、この状態で、必要な絶縁性能が確保されているかどうかのチェックが行われる。
【0011】
以上の各工程を経ることによって封止前準備が完了する。そして封止前準備が完了した太陽電池モジュールは、前記作業テーブル上から真空ラミネーターに移し替えられ、その基板を下にした姿勢でセットされて、真空ラミネーターにより封止用の第1〜第3シートを溶融させ架橋する加熱圧着処理を受ける。それにより、太陽電池モジュールが製作される。なお、この後において基板の周辺にはみ出した封止用シートや裏面保護シートを除去するとともに、前記出力取出し線が接続される端子ボックスや周辺枠を所定の場所に取付けることにより、製品として完成される。
【0012】
以上説明したように従来は、同じ作業テーブル上で一人の作業者によって封止前準備の全作業を行っているとともに、その作業の中で、特にバスバーへの出力取出し線の接続には、正確な位置決めや半田付け等の繊細な作業が要求される。したがって、前記封止前準備作業では多くの手間が必要であり、その作業性が悪い(現状では一枚の基板上に対する封止前準備作業に約10分を必要としている。)とともに、作業者の熟練度等により封止準備作業のばらつきが大きい。
【0013】
また、前記封止前準備作業において所定の大きさの各種のシートを予め枚葉で用意するのではなく、必要とするたびにロール状の基シートから繰り出した部分を、所定の大きさにカッターナイフを用いて切り出して行う場合もある。しかし、この場合には、各種シートの切断作業が加わるために更に作業上の手間が掛かる他、シートの大きさが不揃いになる可能性が高い。そして、特に多層シートがバスバーに被る程に長過ぎる場合には、そのセットができなくなり易いとともに、無理にセットをすれば、半田付けされた出力取出し線を多層シート上に重ねる際に、その半田付け部分に大きなストレスが作用したり、大きな曲げが形成されて封止不良の原因となり易く、又、多層シートが短か過ぎる場合には、このシートにより太陽電池の裏面電極層と出力取出し線との間の電気的絶縁の信頼性が損なわれる恐れが高まるので、いずれにしても多層シートの寸法のばらつきは製品の品質低下の一因となり易い。
【0014】
このような事情から、製品の生産性を向上し、かつ、品質を向上させるために、前記封止前準備作業の自動化を促進することが望まれている。そこで、本発明者らは、封止前準備作業の自動化について研究を重ねた結果、従来の作業工程そのままでは自動化が困難であることを見出した。
【0015】
すなわち、前記封止前準備作業では、はじめに出力取出し線を半田付けしているので、この線が裏面電極層に接することがないように出力取出し線を保持しつつ半田付けを実現する機構とともに、この後に出力取出し線を半田付け部を支点として反転させるとともにふらつかないように反転させた状態を保持し、かつ、多層シートのセット後には再びこのシート上に重なるように出力取出し線を反転させる機構が必要である他、反転された2本の出力取出し線が邪魔にならないように多層シートをセットする機構も必要であり、このようなことを満たす自動機を開発することは非常な困難が伴うことが分かった。
【0016】
しかも、半田付けされた出力取出し線のハンドリングに際し、既述の反転動作や出力取出し線がふらつかないようにするためには、或る程度の張力を出力取出し線に与える必要がある。そのため、その張力に応じて半田付け部に負荷が作用することは避けられないので、半田付けされた出力取出し線が引き外されたり、前記張力に基づいて半田付け部に作用したストレスにより長期間の使用上での半田付け接続の信頼性を低下させるおそれが考えられる。したがって、自動機を開発するにあたっては、こうしたことがないようにすることが望まれる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、光電変換モジュールの生産性及び品質の向上に貢献できる光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置を得ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、一面に光電変換部が設けられているとともに正負一対のリード線が前記光電変換部のバス領域に半田付けされている基板を、前記一面を上にした姿勢で下側から支持して搬送する基板搬送路と、この基板搬送路に対しその幅方向に並べて設置され、封止用第1シートをロール状に巻かれた未硬化で軟質の熱可塑性シートからなる第1基シートの繰り出し部分から所定寸法に切断して得る第1トリミング部、及びこの第1トリミング部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第1移送ヘッドを備え、前記第1トリミング部で切断して得た前記第1シートを、その両端が前記リード線に近接するように前記第1移送ヘッドにより前記基板上に移送して前記両リード線間に敷設する第1シートセット装置と、前記基板搬送路に対しその幅方向に並べて設置され、絶縁用第2シートをロール状に巻かれた第2基シートから所定寸法に切断して得る第2トリミング部、及びこの第2トリミング部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第2移送ヘッドを備え、前記第2トリミング部で切断して得た前記第2シートを、その両端が前記リード線に近接するように前記第2移送ヘッドにより前記基板上に移送して前記両リード線間に敷設して前記第1シート上に積層する第2シートセット装置と、前記基板搬送路に対しその幅方向に並べられるとともに前記第2シートセット装置よりも基板搬送方向下流側に設置され、ロール状に巻かれた基出力取出し線の繰り出し部分を所定長さに切断するカッター、このカッターで切断して得た出力取出し線を所定形状に折り曲げるプレス部、及び半田加熱手段を有して前記プレス部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第3移送ヘッドを備え、このヘッドによりプレス加工された出力取出し線を移送して積層されている前記シート上に載置するとともに、この出力取出し線の一端部を前記半田加熱手段による加熱で前記正負一対のリード線に半田付け接続する取出し線セット装置と、を具備し、前記第1トリミング部は、上型と下型とを有して前記第1シートを打抜き加工するプレス部を備え、このプレス部の入側に、前記第1基シートの繰り出し部分を挟んで送る入側駆動ローラ及びピンチローラを有しているとともに、前記プレス部の出側に前記第1基シートの繰り出し部分を下から支えて回転する出側駆動ローラを有し、かつ、前記第1基シートの繰り出し部分に与える前記出側駆動ローラの送り速度を前記入側駆動ローラの送り速度より少し速くしたことを特徴とする。
【0019】
この発明及び以下の各発明において出力取出し線が取付けられる封止対象である光電変換モジュールは、その光電変換部が非晶質半導体を有する非晶質系のもの、又は光電変換部が単結晶半導体又は多結晶半導体を有する結晶系のものである。特に非晶質系の光電変換モジュールである場合に、その光起電力層をなす非晶質半導体には、非晶質アモルファスシリコン(a−Si)、水素化非晶質アモルファスシリコン(a−Si:H)、水素化非晶質シリコンカーバイド(a−SiC:H)、非晶質シリコンナイトライド等の他、シリコンと炭素、ゲルマニウム、錫等の他の元素との合金からなる非晶質シリコン系半導体の非晶質又は微結晶を、pin型、nip型、ni型、pn型、MIS型、ヘテロ接合型、ホモ接合型、ショットキバリア型、或いは、これらを組み合わせた型等に合成した半導体が用いることができる。又、この他に、光起電力層をなす半導体としては、CdS系、GaAs系、In系等であってもよい。又、この発明及び以下の各発明において、光電変換モジュールは、太陽電池モジュールとして使用できる他、太陽光以外の光によって電力を得る発電モジュールとして使用できる。
【0020】
又、この発明及び以下の各発明において、基板には透明合成樹脂基板や透明ガラス基板又は金属基板等を用いることができ、第1の封止用シートには1層ないしは多層構造のものを使用できるとともに、これらのシートには、エチレン・酢酸ビニール共重合体(EVA)、シリコーン、エチレンビニルアセテート、ポリビニルブチラール(PVB)等の未硬化の熱可塑性シートが使用される。第2の及絶縁用のシートには、フッソ系フィルム例えばデュポン社製のテドラー(Tedler)、又はポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂フィルムなどの単体シート、或はガラス不織布等を用いることができる。
【0021】
又、この発明及び以下の各発明において、基板に取付けられたリード線及び出力取出し線の夫々には、半田或は錫で被覆された半田メッキ銅箔等の電線を好適に用いることができ、リード線の幅は1mm〜6mm、好ましくは2mmとし、出力取出し線の幅は3mm〜10mm、好ましくは6mmとすることが適当である。
【0025】
この発明において、出力取出し線の半田付けは、スポット溶接又は超音波溶接によることができる他、電源のオン・オフに伴い昇温・冷却が速いセラミックヒータを組込んだ半田ごてに好適に用いることができ、又、クランプと半田ごて又は熱風吹付け装置を組合わせて、クランプした状態下で半田ごてへの通電又は熱風吹出しによる加熱で半田付けをするものなどの半田加熱手段を使用できる。また、この発明において第1シートセット装置と第2シートセット装置とはこの記載順に基板搬送路の搬送方向に並べて配置してもよく、或は基板搬送路の幅方向両側に配置して実施することもできる。
【0026】
この請求項1の発明で、基板搬送路はその上に供給された基板を一方向に搬送する。第1シートセット装置は、その第1トリミング部で第1基シートから封止用の第1シートを短冊状に切断し、この切断により得た第1シートを第1移送ヘッドで移送して、前記基板搬送路での搬送動作によりシートセット位置に搬送された基板上の一対のリード線間に敷設する。前記切断において、ロール状第1基シートから繰り出された繰り出し部分は、第1トリミング部においてその入口側と出口側の駆動ローラ間にわたって位置されるので、これら駆動ローラの速度差により繰り出し部分はその移動方向に沿って多少引張られ、この引張りにより例えばEVA等からなる第1基シートの繰り出し部分に張りを与えることができる。そして、このように繰り出し部分にたるみがない状態において第1トリミング部により前記繰り出し部分から所定の大きさの第1シートを切り出すことができる。次に、第2シートセット装置が、その第2トリミング部で第2基シートの繰り出し部分から短冊状に切断して得た絶縁用の第2シートを第2移送ヘッドで移送して、前記第1シート上に敷設し積層する。なお、この後において必要により再び前記第1シートセット装置を動作させて、第1シートを第2シート上に敷設し積層させて3層の多層シートとする場合もある。
【0027】
以上により少なくとも2層の多層シートが、後述の2本の出力取出し線が取り付けられた場合に投影される領域を含むセット領域に、一対のリード線間にわたるように基板の光電変換部上に敷設される。この敷設において、2本の出力取出し線は未だ一対のリード線に対して半田付け接続されていないから、出力取出し線が前記敷設作業の邪魔となることがない。しかも、第1、第2のシートはいずれもトリミング部で切断されることにより得て、その寸法のばらつきが極めて少なく所定寸法となっているとともに、移送ヘッドの移動量も一定であるから、その両端を一対のリード線に過不足なく近接させて、言い換えれば、多層シートの端部がリード線に被ったり、これらの間が大きく開いて絶縁性能を確保できなくなることがなく、光電変換部上に適正に配置することができる。
【0028】
取出し線セット装置は、そのカッターによりロール状に巻かれた出力取出し線の繰り出し部分を所定長さに出力取出し線に切断し、この線をプレス部で所定形状に折り曲げてから、折り曲げられた出力取出し線をその第3移送ヘッドで移送して、前記第1、第2のシートセット装置を経て基板搬送路により搬送された基板上の前記多層シート上に配置する。この場合、出力取出し線はリード線に対して直角な姿勢となるとともに、その半田付けされる一端部をリード線と交差させて配置される。次に、取出し線セット装置は、その半田加熱手段を動作させて、リード線及びこれに交差している出力取出し線の一端部を加熱することにより、出力取出し線をリード線に半田付けする。
【0029】
この半田付けにおいて前記多層シートは、出力取出し線の前記光電変換部への接触を妨げて、光電変換部の養生部材として使用される。しかも、既述のように多層シートは正確に位置決めされて基板上に敷設されているから、半田付けの際に加えられる熱により封止用の第1シートの端部が溶かされて、絶縁不良の原因を作ることもない。又、半田付けされた出力取出し線は、前記多層シート上に載置された位置から半田付け接続部を支点として動かされることもないから、半田付けされた出力取出し線が引張られたり半田付け接続部にストレスが加えられることがない。
【0030】
以上のように請求項1の発明においては、基板搬送路により所定姿勢で搬送される基板に対して、基板搬送路の幅方向に並べて設置した第1、第2のシートセット装置、取出し線セット装置が、夫々に定められた工程を順次自動的に行うから、手作業によることなく封止前準備における出力取出し線のリード線への取付けができる自動機を提供できる
請求項2の発明は、前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラの上端が、前記下型の上端と略同じ高さに配置され、前記第1基シートの繰り出し部分の両縁を支持する前記出側駆動ローラの端部ローラ部分が、先端側ほど径が小さくなる円錐台状に形成されていることを特徴とする。
この発明においては、第1基シートの繰り出し部分の両側縁が、出側駆動ローラの端側ローラ部分の傾斜に沿って斜め下向きに垂れるようになるから、出側駆動ローラ上において繰り出し部分はその幅方向両側に多少引張られて、幅方向にも極力たるみがないようにできる。
請求項3の発明は、前記ロール状第1基シートのロール部とそこからの繰り出し部分との間に、剥離手段を設けたことを特徴とする。
この発明においては、未硬化のロール状第1基シートのロール部での各接触面相互が密着していても、繰り出し部分を、その繰り出し方向に強く引張ることなくロール部から容易に剥離させて繰り出すことができる。
請求項4の発明は、前記下型の上面に開口される多数の噴気孔を有する空気チャンバを前記下型に設けるとともに、この空気チャンバに連通した空気供給系統を備え、この空気供給系統は、前記繰り出し部分が前記第1基シートから繰り出される度に、前記空気チャンバに空気を導いて前記噴気孔から空気を上向きに噴出させることを特徴とする。
この発明においては、空気チャンバに導かれた空気が下型上面の多数の噴気孔から上向きに噴出して、下型上の繰り出し部分と下型の上面との摩擦抵抗を小さくできるため、入側駆動ローラと出側駆動ローラとの間での第1基シートの繰り出し部分の移動を容易にでき、繰り出し部分が引き伸ばされることをより一層防止して、第1シートの寸法精度をより正確にできる。
【0031】
請求項5の発明は、前記第1、第2移送ヘッドのシート接触面は、それが移送するシートの大きさより少し小さく形成されていて、このヘッドで該当する基シートを押えた状態で前記第1、第2の各シートセット装置の前記トリミング部が前記第1、第2の基シートの切断をすることを特徴とする。
【0032】
この発明においては、移送ヘッドが基シートを押えた状態でシートを所定の大きさに切断するので、切断に先立つ基シート上への移送ヘッドの載置に伴い、このヘッドの重量により基シートをたるみのない状態に押えることができる。これとともに、移送ヘッドが押えた範囲についてはシート切断時に加わる力が波及することが防止されるので、軟質材料製である基シートの伸びを最小限に止めながら切断できる。そのため、切り出されたシートの寸法精度を高く保持でき、特に、一対の前記リード間等へのシートセットを適正に行わせ得る点で有効である。
【0033】
請求項6の発明は、前記第2トリミング部は、上型と下型とを有してシートを打抜き加工するプレス部を備えるとともに、前記第1、第2のトリミング部が備える前記プレス部の上型が、前記下型と対向しかつ前記第1、第2の移送ヘッドが挿脱される通孔を有し、前記下型上面への前記第1、第2の移送ヘッドによるシート押えを可能としたことを特徴とする。
【0034】
この発明においては、移送ヘッドが上型の通孔を通って下型上のシートを押えた状態で、プレス部を動作させてその上型と下型とによりシートを所定形状に打抜くことができる。しかも、移送ヘッドが真空吸着ヘッドである場合には、シート押えの部材と真空吸着ヘッドとを別々に用意する必要がない。その上、前記打抜き後に真空吸着ヘッドを前記打抜きにより得たシートを吸付ける位置に動かす必要がないから、前記打抜きにより得たシートと真空吸着ヘッドとの位置関係にずれを生じることなく、速やかに前記打抜きにより得たシートを真空吸着して移送できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図16を参照しながら本発明の第1実施形態を説明する。
【0038】
図12及び図16中符号1は封止前の太陽電池モジュール(光電変換モジュール)であり、このモジュール1は、板ガラス等の透明絶縁材料からなる四角形の基板2の一面に光電変換部としての薄膜太陽電池3(図12参照)を備えている。この太陽電池3は、基板2の前記一面に透明電極層を形成しこれを複数の光起電力領域に分離した後、この透明電極層上にアモルファスシリコン等の光起電力薄膜半導体層を形成して、この半導体層を複数個の領域に分割してなる光起電力素子を、これらの素子上に形成される裏面電極層により電気的に直列に接続するとともに、その接続の終端として電力を集めるための一対のバス領域を有してなる。そして、互いに平行な一対のバス領域の一方には正の電極をなすバスバー(リード線)4が半田付けされ、他方には負の電極をなすバスバー(リード線)4が半田付けされている。バスバー4には半田又は錫で被覆された銅箔等の電線が用いられ、その幅は1mm〜6mm好ましくは2mmである。
【0039】
この封止前の太陽電池モジュール1の封止前準備を行う封止前準備装置は、図1に示されるように基板搬送路11、第1シートセット装置12、第2シートセット装置13、一対の取出し線セット装置14、第3シートセット装置15、一対の第4シートセット装置16a、16b、第5シートセット装置17等を備えている。
【0040】
水平に設置された基板搬送路11は、一台又は複数台のベルトコンベアをその搬送方向に並べてなる直線状の構成であり、その無端走行するコンベアベルトの上面に封止前太陽電池モジュール1の基板2をその太陽電池3が設けられた一面を上にした姿勢で載せて、この基板2を下側から支持しつつ搬送する、この基板搬送路11の長手方向一端部は前記基板2の搬入部として使用され、かつ、同搬送路11の長手方向他端部は封止前準備が完了した太陽電池モジュール1の搬出部として使用される。前記ベルトコンベアは、間欠駆動され、その駆動の度に所定の搬送ストロークSずつ搬送をするようになっている。
【0041】
前記搬入部に対する封止前太陽電池モジュール1の基板2の搬入は、このモジュールを吸盤等によりハンドリングできる搬入ロボットを用いて自動的に又は手作業でなされる。前記搬出部は後述の第7工程を実施するための第6作業ステージとしても使用されるものであり、又、封止前準備が完了した太陽電池モジュール1の搬出部からの搬出は、このモジュール1の基板2をハンドリングできる搬出ロボットを用いて自動的に又は手作業でなされる。
【0042】
図1に示すように第1シートセット装置12は、基板搬送路11の搬入部側に位置してこの搬送路11に対してその幅方向一側に並べて設置され、同様に第2シートセット装置13も前記搬入部側に位置して基板搬送路11に対してその幅方向の他側に並べて設置されている。このように本実施形態では、第1、第2のシートセット装置12、13は、基板搬送路11を間に置いてこの搬送路11の幅方向両側に対をなして配置されている。これらが配置された第1の作業ステージAでは第1工程及び第2工程が実行される。なお、本発明において両シートセット装置12、13の配置は、基板搬送路11の搬送方向に順に並べて、第1工程と第2工程とを夫々別の作業ステージで行うようにしてもよい。
【0043】
第1シートセット装置12の構成は図2〜図6に示されている。この装置12は、第1トリミング部21と、第1移送ヘッド22を有する第1移送ユニットU1とを備えている。
【0044】
第1トリミング部21は第1基シート23から所定寸法の封止用第1シート24を切断して得るものである。基シート23には厚さ0.6mmの未硬化のEVA製のシートをロール状に巻いたものが使用され、第1シート24は基シート23の繰り出し部分23bを第1トリミング部21をなすプレス機械によりプレスして打抜かれる。封止のための接着剤及び充填材として用いられる第1シート24は、その幅が後述の出力取出し線の幅よりも大幅に広く、かつ、長さが前記一対のバスバー4同士間の間隔よりも僅かに短い短冊状に形成される。
【0045】
第1トリミング部21は、図2に示すプレス部としてのダイセット21aと、図2に示すようにダイセットの入側に配置された入側駆動ローラ25およびピンチローラ26並びにダンサローラ27と、ダイセットの出側に配置された出側駆動ローラ28とを備えている。
【0046】
図3に示すようにダイセット21aの下型ホルダ31には、下型32が固定されているとともに、この下型32の四周を取囲む四角枠状のプレッシャパッド33を下側から支持する昇降ロッド34が複数本取付けられており、各昇降ロッド34に個別に巻装したコイルばね35によりプレッシャパッド33は常に上向きに付勢されている。又、下型ホルダ31上に配置されるダイセット21aの上型ホルダ36は、下型ホルダ31から垂直上向きに突設された複数本のガイドポスト37に摺動自在に嵌合する軸受38を有して上下動自在に設けられ、図示しない昇降機構により昇降されるようになっている。上型ホルダ36の下面にはプレッシャパッド33と平面形状が同じ四角枠状の上型39が固定され、この上型39はその厚み方向に貫通する通孔39aを有している。上型ホルダ36には、その厚み方向に貫通し、かつ、通孔39aに連続する通孔36aが設けられている。通孔36aはその下側の通孔39aより一回り大きい。
【0047】
このダイセット21aの下型32及び両通孔36a、39aの平面形状は前記第1シート24の形状に対応している。下型32には空気チャンバ40が設けられているとともに、このチャンバ40と連通する多数の噴気孔41(図2参照)が設けられている。図2に示されるように各噴気孔41は下型32の上面に開口されてこの上面の周部を除く略全域にわたり設けられている。空気チャンバ40に連通する第1送気経路42はポンプ等の空気供給源43の送気口に接続されているとともに、この送気経路42の途中には第1電磁開閉弁44が取付けられている。この空気供給系統は、ダイセット21aで打抜かれた第1シート24等の切断シートに対するシート剥離手段をなし、空気供給源43の駆動下において第1電磁開閉弁44を開いた時に、多数の噴気孔41から吹き出される空気(特に乾燥空気が好ましい。)によって下型32上面に被っている切断シートを下型32の上面から円滑に剥離する。
【0048】
前記入側駆動ローラ25はその上端を下型32の上端と略同じ高さにして配置されていて、入側モータ50の動力により回転駆動される。ピンチローラ26は入側駆動ローラ25に上側から転接するように設けられていて、これらの間にはロール状第1基シート23のロール部23aから下方に繰り出された後に上向きに反転する繰り出し部分23bが通される。これら両ローラ25、26とロール部23aとの間にわたる繰り出し部分は、ダンサローラ27の下側周部に巻き付けられて、ダンサローラ27の重さによって張りを与えられている。ダンサローラ27は、一端部を枢支されて上下方向に回動可能なローラ支持アーム51の先端部に回転自在に支持されている。
【0049】
図2に示すようにロール状第1基シート23のロール部23aと、その繰り出し部分23bとの間には、繰り出し部分23bをロール部23aに対して離し易くするための剥離手段として噴気ノズル55が配置されている。このノズル55は、基シート23の幅と同等以上の長さを有していて、繰り出し部分23bとロール部23aとの境界若しくはその近傍に空気を吹付ける姿勢で設けられている。この噴気ノズル55に連通する第2送気経路56は前記空気供給源43の送気口に接続されているとともに、この送気経路56の途中には第2電磁開閉弁57が取付けられている。この空気供給系統の第2電磁開閉弁57は、空気供給源43の駆動下において基シート23の繰り出し時に開弁動作される。その開弁により、ロール部23aとこの繰り出し部分23bとの間に向けて噴気ノズル55から空気が吹き出されて、繰り出し部分23bがロール部23aから剥離される。
【0050】
なお、前記剥離手段に代えて、ロール部とそこからの繰り出し部分との境界部分において繰り出し部分の根元に押し当るようにスクレーパを配置して、このスクレーパにより繰り出し部分に剥離力を与える剥離手段、又は、周部が軟質の毛からなる回転ブラシを前記境界部分において繰り出し部分の根元に押し当るように配置して、この回転ブラシにより繰り出し部分に剥離力を与える剥離手段等を採用できる他、噴気ノズルとスクレーパ又は回転ブラシとを併用することもできる。
【0051】
ダイセット21aを間に置いて入側駆動ローラ25とは反対側に設けられた前記出側駆動ローラ28は、その上端を下型32の上面と略同じ高さにして配置されていて、出側モータ58の動力により回転駆動される。入側と出側の両モータ50、58は、基シート23の繰り出しを要する時に限って同期して運転される。この運転において、入側駆動ローラ25の回転速度よりも出側駆動ローラ28の回転速度の方が少し速くなるように両モータ50、58の運転が図示しないモータ制御装置等により制御されている。
【0052】
ロール状基シート23の繰り出し部分23bを下側から支持して回転される出側駆動ローラ28は、図6に示すように中間ローラ部分28aと、この両側に夫々設けられた端部ローラ部分28bとを有しており、これらは夫々のローラ部分28a、28bの中心を貫通する回転軸28cによって連結されている。なお、図6中53は回転軸28cを軸支する軸受、54は出側モータ58と回転軸28cとを連結する動力伝達機構を示している。中間ローラ部分28aは径に変化がないローラで形成されている。両側の端部ローラ部分28bは、中間ローラ部分28aから次第に径が小さくなる円錐台状に形成されていて、ロール状基シート23の繰り出し部分23bの両縁を支持する。なお、中間ローラ部分28aと端部ローラ部分28bとは一体であってもよい。
【0053】
図2、図4、図5に示すようにダイセット21aの第1移送ヘッド22は、その上側に配置される昇降用エアーシリンダ61により昇降可能に支持されている。つまり、エアーシリンダ61のストローク一定の昇降ロッド61aの下端にはヘッド支持ベース62が連結されている。このべース62の下側に第1移送ヘッド22が弾性的に支持されている。詳しくは、第1移送ヘッド22の上面に設けた複数本の上向きガイド軸63の上端部を、ヘッド支持ベース62に上下動可能に貫通させるとともに、前記上端部に抜け止め用のナット64を螺合し、かつ、第1移送ヘッド22とヘッド支持ベース62との間には衝撃緩衝手段として弾性体例えばコイルばね65が挟まれていて、第1移送ヘッド22はコイルばね65の弾性力に抗して上昇できるようになっている。コイルばね65は、各ガイド軸63を個別に巻装して設けられてり、第1移送ヘッド22を常に下方へ付勢している。
【0054】
エアーシリンダ61によるヘッド支持ベース62及び第1移送ヘッド22の下方への移動速度は、その全期間にわたり同一ではなく、次第に小さくなるように図示しない速度制御手段により減速制御されている。この制御手段には、例えば第1移送ヘッド22を下げる方向にエアーシリンダ61を動作させる空気を導く給気系統に介装された電磁式流量制御弁およびこの弁のコントローラを採用でき、前記コントローラにより流量制御弁の開度を次第に小さく絞る制御をすることにより実現できる。
【0055】
図5に示すように第1移送ヘッド22は、中空形状をなすとともにその平らな下面(シート接触面)の略全域に渡り多数の吸気孔22aを有して、その内部を図示しない真空吸引源にエアーチューブを介して連通してなる真空吸着ヘッドにより形成されている。この移送ヘッド22は、第1トリミング部21の通孔36a、39aに挿脱可能な大きさであるとともに、その平面形状、言い換えれば、前記シート接触面の大きさは前記第1シート24より僅かに小さく形成されている。
【0056】
更に、移送ヘッド22には、そのシート接触面に露出して1所以上のシート加熱ごて66が組込まれている。シート加熱手段としてのシート加熱ごて66には、通電することにより発熱するセラミック製のヒータ等からなるいわゆるホットバーと通称されているヒータなどを用いることができる。
【0057】
第1移送ヘッド22は、前記通孔36a及び39aに対向してその真上に配置される第1位置から前記基板搬送路11に対向してその真上に配置される第2位置とにわたって移動可能である。この往復移動を可能とするために、水平な姿勢に配置されたストローク一定の横移動用エアーシリンダ67が昇降用エアーシリンダ61に連結されている。このシリンダ67の駆動により基板搬送路11の幅方向に往復移動される第1移送ヘッド22は、基板搬送路11上にこの搬送路11の幅方向に延びて前記第1、第2のシートセット装置12、13にわたって設けられたガイドビーム68を摺動しながら移動されるようになっている。
【0058】
前記構成の第1シートセット装置12に対するロール状基シート23のセットは手作業で行われる。つまり、この装置12のロールホルダー(図示しない)に回転自在に支持されたロール状基シート23のロール部23aからの繰り出し部分23bは、ダンサローラ27を経由して第1トリミング部21の入側駆動ローラ25とピンチローラ26との間に挟まれるように通されるとともに、出側駆動ローラ28に巻き掛けられて、このローラ28から垂れ下がるようにセットされる。このセット状態において前記繰り出された部分の中間部は下型32及びプレッシャパッド33の同一高さの各上面に載置され、出側駆動ローラ28においてはこのローラ28が備える一対の端部ローラ部分28bの上面に前記繰り出し部分23bの両側縁が夫々載置される。
【0059】
したがって、この状態で入側及び出側の両モータ50、58を運転して入側及び出側の両駆動ローラ25、28を同期回転させることにより、その間欠的な運転の度に所定寸法ずつ第1基シート23の繰り出しが行われる。この場合、第2電磁開閉弁57が同期して開くとともに空気供給源43が動作するので、第2送気経路56を経て空気供給源43から噴気ノズル55に圧縮空気が送り込まれて、このノズル55からロール状基シート23のロール部23aと繰り出し部分23bの根元との間に向けて空気が吹付けられる。
【0060】
それにより、前記繰り出し部分23bがロール部23aから離れる力を与えられるので、未硬化のEVAからなるロール状基シート23のロール部23aでの各接触面相互が密着していても、繰り出し部分23bを、その繰り出し方向に強く引張ることなくロール部23aから容易に剥離させて繰り出すことができる。
【0061】
このように繰り出し部分23bを必要以上に引き伸ばしたり、同繰り出し部分23bに静電気を発生させることが防止されるので、繰り出し部分23bが必要以上に引き伸ばされて、そこから後述のように切り出される封止用第1シート24の寸法精度を低下させることを防止できるとともに、静電気によって繰り出し部分23bに塵等が付着し易くなることも防止できる。
【0062】
以上の基シート23の繰り出し動作において、第1電磁開閉弁44を同時に開いてもよい。この場合には、第1送気経路42を介して下型32の空気チャンバ40に空気が導かれて、この空気が下型32上面の多数の噴気孔41から上向きに噴出するので、下型32上のシート部分と下型32の上面との摩擦抵抗を小さくできる。そのため、入側駆動ローラ25と出側駆動ローラ28との間での基シート23繰り出し部分23bの移動を容易にでき、繰り出し部分23bが引き伸ばされることをより一層防止して、第1シート24の寸法精度をより正確化できる点で優れている。
【0063】
しかも、基シート23の繰り出し部分23bは、入側駆動ローラ25とピンチローラ26とで挟まれているから、これらローラ25、26とロール部23aとの間の繰り出し部分の自重及びダンサローラ27の重さが、入側駆動ローラ25と出側駆動ローラ28との間にわたっている基シート23の繰り出し部分23bに波及して、この部分が引き伸ばされることもない。よって、第1シート24の寸法精度をより正確化できる点で優れている。
【0064】
又、以上の基シート23の繰り出し動作において、出側駆動ローラ28の送り速度が入側駆動ローラ25の送り速度より少し速いので、この速度差により両駆動ローラ25、28間にわたっている基シート23の繰り出し部分23bを、その移動方向に沿って僅かに引張って、この繰り出し部分23bに張りを与えることができる。それにより、繰り出し部分23bはその繰り出し方向にたるみがないようにできる。その上、図6中2点鎖線で示すように基シート23の繰り出し部分23bの両側縁が、出側駆動ローラ28の端部ローラ部分28bで支持されて、これらローラ部分28bの上面の傾斜に沿って斜め下向きに垂れるようになるから、出側駆動ローラ28上において前記繰り出し部分23bはその幅方向両側に多少引張られる。それにより、基シート23の繰り出し部分23bはその幅方向にも極力たるみがないようにできる。
【0065】
前記第1トリミング部21は以上の基シート23の繰り出し動作後に、上型ホルダ36と共に上型39を下降動作させて、基シート23の繰り出し部分23bから第1シート24の切り出しを行う。この切断は、下降する上型39がプレッシャパッド33との間に繰り出し部分23bを挟んだ直後に、上型39の下面が下型32の上面より下がることにより、これら両型39、32間で前記繰り出し部分23bが打抜かれることにより行われる。この切断後には上型ホルダ36及び上型39は上昇されて、次の切断動作に備えるとともに、再び既述の基シート23の所定量の繰り出しが行われる。前記打抜きが行われた基シート23の繰り出し部分23bは図7に示されており、この図中23cは打抜き跡の孔であり、23dは次に打抜かれる予定部分を示している。
【0066】
第1トリミング部21での前記切断は、予め昇降用エアーシリンダ61により第1移送ヘッド22を下降させた状態で実施される。すなわち、下降した第1移送ヘッド22が第1トリミング部21の通孔39aを通り抜けて通孔36aに入って、この通孔36aに対向している基シート23の繰り出し部分23bを移送ヘッド22の下面で押えた状態で前記プレス打抜き作業がなされる。
【0067】
このように第1移送ヘッド22が基シート23の繰り出し部分23bを押えた状態で、このヘッド22の回りを切断して第1シート24の打抜きをするので、既に両駆動ローラ25、28の速度差、出側駆動ローラ28の端部ローラ部分28bの形状、及びピンチローラ26の押さえにより、基シート23から切取られるべき繰り出し部分23bがたるまないようになっていることに加えて、打抜きに先立つ前記繰り出し部分23b上への第1移送ヘッド22の載置に伴い、このヘッド22の重量により基シート23の切取られるべき繰り出し部分23bをたるみのない状態に押えることができる。しかも、第1移送ヘッド22が押えた基シート23の範囲については切断時に加えられるせん断力が波及することが防止されるので、切断される繰り出し部分23bの伸びを最小限に止めながら切断できる。
【0068】
したがって、この打抜きにより基シート23から切り出された第1シート24の寸法精度を高く保持でき、後述のように一対のバスバー4間等へのシートセットにおける長さ寸法に過不足を生じることを有効に防止できる。
【0069】
しかも、以上のように第1移送ヘッド22で基シート23の繰り出し部分23bを押える際に、エアーシリンダ61による下方向への第1移送ヘッド22の移動速度は、次第に小さくなるように減速制御されるから、移送ヘッド22が急激に下型32に押し当たることが防止され、ショックを吸収できる。その上、第1移送ヘッド22とヘッド支持ベース62との間にコイルばね65が挟まれているから、移送ヘッド22が基シート23の繰り出し部分23bを押える際に、エアーシリンダ61の一定ストロークで下降される移送ヘッド22が急激に下型32に押し当たることを、コイルばね65が縮みながら弾性変形することにより緩衝して、ショックを吸収できる。そのため、第1移送ヘッド22等の損傷も防止できる。
【0070】
前記第1シート24を得るにあたり、既述のようにロール状に巻かれた基シート23を使用して、その外周側から繰り出された繰り出し部分23bを第1トリミング部21で所定の大きさに切断して得るので、基シート24に枚葉の基シートを用いる場合のように、切断の際に一枚一枚の枚葉基シートを位置決めしたり、積み重ねられた枚葉基シートの搬送に等の取扱い上において一枚一枚ハンドリングしたりする手間が必要ないとともに、そのハンドリングも容易である。このようにロール状基シート23の採用により効率的に取扱うことができるから、封止前準備装置の封止前準備に要する時間を短くする上で有利である。
【0071】
又、以上のように第1シート24を短冊状に切り出した後、第1シートセット装置12は第1シート24を、基板搬送路11の第1作業ステージAに既に搬送されている基板2上に以下のようにして移送する。
【0072】
はじめに、切り出された第1シート24を押さえつけたままの状態で第1移送ヘッド22内を負圧状態とすることにより、このヘッド22の下面の多数の吸気孔22aに第1シート24を吸着する。そして、この状態を保持したまま、エアーシリンダ61により第1移送ヘッド22を、第1トリミング部21の上方に移動させる。この上昇位置は図2に示される。次に、横移動用のエアーシリンダ67をそのロッドが突出するように動作させることにより、エアーシリンダ61、ヘッド支持ベース62、第1移送ヘッド22等を備えてなる第1移送ユニットU1を、ガイドビーム68に沿わせながら基板搬送路11上に移動させる。エアーシリンダ67のストロークは決まっているので、前記の移動により、第1作業ステージAに配置された基板2(図1では識別を容易にするために符号2Aで示す。)に対し、この基板2のシートセット予定位置上に正確に対向するように第1移送ヘッド22は位置決めされる。最後に、エアーシリンダ61により第1移送ヘッド22を下降させて、このヘッド22を基板2上に押付けた後に、第1シート24に対する真空吸着を解放して、再びエアーシリンダ61により第1移送ヘッド22を上昇させてから、第1移送ユニットU1をエアーシリンダ67を介して図2に示す第1位置に戻して、次に第1シートの切り出し及び移送に備える。
【0073】
以上により、短冊状第1シート24は基板2の所定位置、つまり、太陽電池3上に後述のように配置された2本の出力取出し線が投影される領域を含む領域に一対のバスバー4間にわたるように太陽電池3上に敷設される。この場合、短冊状第1シート24が既述のように高い寸法精度で切り出されているとともに、その伸びも極小であり、かつ、エアーシリンダ67のストロークが一定であることにより、正確な位置に敷設される。すなわち、第1シート24の長手方向両端がバスバー4に被ったり、バスバー4から必要以上に大きく離れたりすることなく、第1シート24を基板2上に適正に敷設できる。
【0074】
しかも、以上のように第1シート24を基板2上に敷設する際に、エアーシリンダ61による下方向への第1移送ヘッド22の移動速度は、次第に小さくなるように減速制御されるから、移送ヘッド22が急激に基板2に押し当たることが防止され、ショックを吸収できる。その上、第1移送ヘッド22とヘッド支持ベース62との間にコイルばね65が挟まれているから、エアーシリンダ61の一定ストロークで下降される移送ヘッド22が急激に基板2に押し当たることを、コイルばね65が縮みながら弾性変形することにより緩衝して、ショックを吸収できる。そのため、基板2及びその太陽電池3等に悪影響を与える恐れがない。しかも、コイルばね65の弾性変形による緩衝作用で、製品に応じて基板2の厚み(通常3mm〜8mm)が変った場合にも、それを吸収して既述のような第1シート24の自動敷設を行うことが可能である。
【0075】
又、前記の移送においては、第1移送ヘッド22の下面に第1シート24を真空吸着して、このシート24を基板2上に移送し敷設するから、切り出されたEVA製の第1シート24が未硬化である故に軟質であるにも拘らず、このシート24を第1移送ヘッド22の平らな下面に吸着して移送することができる。
【0076】
しかも、この移送にあたり、第1シート24を基シート23から切り出す際に第1移送ヘッド22は、基シート23から第1シート24の切り出し予定部分に予め配置されて、同予定部分上に載置されるから、第1シート24の切断の際に切断位置から退避して切断が終わるまで待機する必要がないとともに、第1シート24の切断後にこのシート24を真空吸着するために待機位置から第1移送ヘッド22を動かす必要がない。したがって、第1シート24の移送を速やか行うことができるから、封止前準備装置の封止前準備に要する時間を短くする上で有利である。
【0077】
前記第2シートセット装置13の構成は図8に示されている。この装置13は、第2トリミング部71と、第2移送ヘッド72付きの第2移送ユニットU2とを備えている。
【0078】
第2トリミング部71は第2基シート73から所定寸法の絶縁用第2シート74(図16参照)を切断して得るものである。基シート73には厚さ0.1mmのテドラーシートをロール状に巻いたものが使用され、第2シート74は基シート73のロール部73aからの繰り出し部分73bを第2トリミング部71をなすプレス機械によりプレスして打抜かれる。第2シート74は、その長さが前記第1シート24と同様に一対のバスバー線4同士間の間隔よりも僅かに短かく、かつ、幅が後述の出力取出し線の幅よりは大幅に広いが第1シート24の幅よりは狭い短冊状に形成される。
【0079】
第2トリミング部71は、以下の点を除いて第1トリミング部21と同じ構成であるから、このトリミング部21と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。第2トリミング部71が第1トリミング部21と異なる点は、基シート73が剥離し易いため、第1トリミング部21で採用した下型32の空気チャンバ、噴気孔、第1、第2の送気経路、空気供給源、及び噴気ノズルを省略した点、および切り出される第2シート74の幅に合わせて下型32、上型39の大きさとともに通孔36a、39aの大きさを、第1トリミング部21のものより小さく形成した点である。これらの点以外の構成は第1トリミング部21と同じである。
【0080】
第2移送ヘッド72付きの第2移送ユニットU2の構成も、その移送ヘッド72の大きさが第2シート74の大きさに合わせて、第1トリミング部21のものより小さく形成した点以外は、第1シートセット装置12の第1移送ユニットU1の構成と同じであるから、同一構成部分には第1移送ユニットU1と同一符号を付してその説明を省略する。又、この第2移送ユニットU2は、第2トリミング部71の真上の第1位置と基板搬送路11の真上の第2位置とにわたって、前記ガイドビーム68に案内されながら基板搬送路11の幅方向に往復移動されるとともに、この移動は前記第1移送ユニットU1の移動と交互に行われて、互いに干渉しないようになっている。
【0081】
この第2シートセット装置13は第1シートセット装置12と同様に作動する。したがって、第2シートセット装置13は、絶縁用第2シート74を第2基シート73の繰り出し部分73bから第2トリミング部71でのプレス打抜きにより高い寸法精度で所定寸法に切断して得た後、第2移送ユニットU2及び一定ストロークのエアーシリンダ67の動作により、第2移送ヘッド72を介して真空吸着して第2トリミング部71から基板搬送路11の第2作業ステージBに搬送されている基板2(図1では符号2Aで示す。)上に移送する。
【0082】
この移送により第2シート74は、基板2上に既に敷設されている封止用第1シート24上に重ねられ、したがって、太陽電池3上に配置される後述の2本の出力取出し線が投影される領域を含む領域に一対のバスバー4間にわたるように敷設される。そして、この敷設において第2シート74の両側縁は夫々第1シートの両側縁よりも内側に位置されるとともに、長手方向両端は第1シート24と同様にバスバー4に被ったり、バスバー4から必要以上に離れたりすることなく正確に位置決めされてから敷設される。
【0083】
本実施形態では、この後に再び前記第1シートセット装置12が動作されるため、第1基シート23の繰り出し部分23bから第1シート24を第1トリミング部21で所定寸法に切断して得た後、第1移送ユニットU1及び一定ストロークのエアーシリンダ67の動作により、切り出した2枚目の第1シート24を第1トリミング部21から基板搬送路11の第2作業ステージBに搬送されている基板2上に移送する。そのため、この2枚目の第1シート24が第2シート74を間に挟んで既に基板2上に敷設されている1枚目の第1シート24上に積層され、こうして3枚のシートが基板2上の所定位置に敷設される。
【0084】
この2枚目の第1シート24の敷設の終了直前、つまり、第1移送ヘッド22が基板2上に多層(3層)シート24を押付けている状態で、第1移送ヘッド22のシート加熱ごて66への通電が所定時間だけなされる。それによるシート加熱ごて66の100℃以上の発熱に伴い第1シート24が溶けて、多層シートが基板2に仮固定される。なお、第1シート24とガラス不織布等の第2シート74が1枚ずつ使用されて2層シートを形成する場合には、第2シート74を基板2上に移送した状態で、第2移送ヘッド72のシート加熱ごて(図示しない)を発熱させて前記仮固定を行えばよい。このような仮固定により、以降の基板搬送路11での基板2の搬送において前記多層シートが所定の敷設位置からずれ動くことを防止できる。
【0085】
図1に示すように前記一対の取出し線セット装置14は、第1、第2のシートセット装置12、13よりも基板搬送方向下流側に位置して基板搬送路11の幅方向両側に夫々設置されているとともに、このように基板搬送路11の幅方向両側に配置された一対の取出し線セット装置14同士は、基板搬送方向に多少位置ずれしている。これらのセット装置14が配置された第2の作業ステージBでは第3工程が実行される。
【0086】
なお、第1工程〜第3工程によりバスバー4への出力取出し線取付け方法が実現され、この方法を実施する基板搬送路11、第1、第2のシートセット装置12、13、及び以下説明する出し線セット装置14により、バスバー4への出力取出し線取付け装置が構成される。又、本発明において一対の取出し線セット装置14の配置は、基板搬送路11の幅方向片側に基板搬送方向に順に並べて、夫々別の作業ステージとしてもよい。
【0087】
両取出し線セット装置14の構成は同じであり図9〜図12に示されている。この装置14は、カッター81、プレス部82、熱圧着部83、第3移送ヘッド84、第3移送ユニットU3等を備えていて、ロール状に巻かれた基出力取出し線85の繰り出し部分85bを所定長さに切断し、この切断により得た出力取出し線86を所定形状に折り曲げて前記多層シート上に配置するとともに、この出力取出し線86の一端部を正負一対のバスバー4に夫々半田付けにより接続するものである。
【0088】
基出力取出し線85には半田又は錫で被覆された幅3mm〜10mm好ましくは幅6mmの銅箔電線をロール状に巻いたものが使用される。このロール状基出力取出し線85は、取出し線セット装置14の図示しないロール支持部に回転自在に支持されており、そのロール部85aからの繰り出し部分85bは、図9に示すようにアンコイラローラ87を通って巻癖を矯正されてから、クランプ88の固定クランプ台88aとこの台88aに上から接離するクランプ88のクランパー88bとの間を経て、プレス部82の入側に設置されたカッター81に通される。カッター81は、固定刃81aと、この刃81aに対して昇降する可動刃81bを有し、基出力取出し線85の繰り出し部分85bを前記両刃81a、81bにより切断するものである。
【0089】
プレス部82の出側には取出し線引出し機90が設置されている。この引出し機90は、ステッピングモータ91により減速歯車列92を介して駆動されるボールねじ93の往復移動されるボールナット93aに、チャックベース94を連結し、このベース94にエアーの給排気により開閉されるチャック95を取付けて構成されている。チャック95は、それを閉じることによって基出力取出し線85の繰り出し部分85bの先端を挟持するともに、開くことによって前記挟持を解放するものである。
【0090】
ロール状基出力線取出し線85からの繰り出しは、図示しない回転駆動源及びアンコイラローラ87の回転により行われる。それにより、繰り出し部分85bの先端側は、前記クランプ88及びカッター81を通り抜けるとともに、プレス部82の下型96と上型97との間を前記下型96の上面に支持されるように挿通される。この送給後にプレス部82の出側に待機している取出し線引出し機90は、前記繰り出し部分85bの先端をチャック95で掴んでから、このチャック95をプレス部82から遠ざかるように所定位置まで移動させる。
【0091】
そのため、繰り出し部分85bの所定長さの引出しがなされる。この引出し後には、繰り出し部分85bはプレス部82の入側においてクランプ88で挟まれて固定される。そして、この状態においてカッター81による切断動作がなされて、繰り出し部分85bが所定長さに切断される。
【0092】
前記プレス部82の下型96は、ベース98上に設置された下部エアーシリンダ99の昇降ロッド99aの上端部に支持されて、下部エアーシリンダ99の動作により昇降可能に設けられている。ベース98上には下型96の前後両側に配置される前型101と後型102とが夫々サポート100を介して移動不能に連結されている。下型96はこれら前後の型101、102に摺動自在にガイドされて昇降可能であり、この下型96が上昇位置にある状態では各型96、101、102の上面は面一となっている。下型96の前型101側上面には凹部96aが形成されている。
【0093】
下型96の真上に対向して配置されるプレス部82の上型97は、固定の上部エアーシリンダ103の昇降ロッド103aの上端部に支持されて、上部エアーシリンダ103の動作により昇降可能に設けられている。この上型97の下面には下型96の凹部96aに嵌合する凸部97aが突設されている。
【0094】
前記構成のプレス部82により、既に所定長さに切断された出力取出し線86は以下のようにプレス加工される。まず、取出し線引出し機90のチャック95に掴まれたままの出力取出し線86を、ボールねじ93を動作させて図10(A)中矢印方向に一定量移動させる(この移動量Lを図9に示す。)ことにより、チャック95で掴まれていない端部が、下型96の凹部96aを丁度の覆い隠すようにする。そして、この状態でチャック95が開かれて出力取出し線86から外される。
【0095】
次に、図10(B)に示すように上部エアーシリンダ103の駆動により上型97を下降させて下型96との間に出力取出し線86を挟み込み、それらの凹部96aと凸部97aとを嵌合させる。それにより、前型101側の出力取出し線86の一端部が、図16に示すように段差部86aとして折り曲げ形成されるとともに、後型102側の出力取出し線86の端子接続部86bとなる他端部側が上方に折り曲げられる。
【0096】
そして、この曲げ加工に引続いて上部エアーシリンダ103は上型97を下降させるとともに、これと同期させて下部エアーシリンダ99により下型96を下降させる。それにより、図10(C)に示すように端子接続部86bが上型97と後型102との間で挟まれて成型される。以上により所定形状の出力取出し線86がプレス成型される。なお、この後には以上と逆の動作が営まれ、下型96が上昇位置に配置されるとともに、この下型96から上型97が離され、かつ、取出し線引出し機90は次の引出し動作に備えて待機する。
【0097】
又、図11に示すようにプレス部82は下型移動用エアーシリンダ104を備えている。このシリンダ104は水平な姿勢で配置され、そのロッド104aはベース98に連結されている。このシリンダ104の駆動により、ベース98及びその上に配置された各型96、101、102は、上型97との間で前記プレス成型をする第1位置と、前記第3移送ヘッド84(図12参照)の真下に配置される第2位置とにわたって往復移動される。下型97が第2位置に移動される時には、その上面には既述のようにプレス成型された出力取出し線86が載置されている。第2位置への移動方向を図1及び図11に矢印Qで示す。
【0098】
図12に示されるように第3移送ヘッド84は移送ベース111の下側に後述のように取付けられている。このヘッド84は真空吸着ヘッドであり、その構成は既に説明した前記第1、第2の移送ヘッド84と同様であるので、その説明については省略する。第3移送ヘッド84は、ヘッド支持ベースとして用いられる移送ベース111との間に弾性体を挟んで上下動可能に支持されており、その支持構造は既に説明した前記第1、第2の移送ヘッド84の支持構造と同様であるので、その説明については省略する。
【0099】
移送ベース111はその上方に配置された昇降用シリンダ112に連結されており、このシリンダ112の駆動によって上下動され、それにより基板2上への出力取出し線86の受渡しを可能としている。昇降用シリンダ112による移送ベース11の移送についても、前記エアーシリンダ61による移送ヘッド22に対する速度制御と同様に、移送ベース111を基板2方向に移動(下降)させる際の移送速度が、次第に小さくなるように減速制御される構成となっている。
【0100】
移送ベース111は、第3移送ヘッド84が下型96上の出力取出し線86を受取る第1位置から前記基板搬送路11に対向してその真上に配置される第2位置とにわたって移動可能である。この往復移動を可能とするために、水平な姿勢に配置されたストローク一定の横移動用エアーシリンダ113が移送ベース111に連結されている。このシリンダ113の駆動により基板搬送路11の幅方向に往復移動される第3移送ヘッド84は、基板搬送路11上にこの搬送路11の幅方向に延びて設けられたガイドビーム114(図1参照)を摺動しながら移動されるようになっている。
【0101】
移送ベース111、第3移送ヘッド84、昇降用シリンダ112、及び後述する移送ベース搭載部品等は、第3移送ユニットU3を形成している。したがって、このユニットU3は上型97に対して図11中二点鎖線で示すようにずらされた下型96上の出力取出し線86を、この真上に配置された第1位置での移送ベース111の下降及び第3移送ヘッド84の真空吸着により、このヘッド84の下面に吸い付ける(なお、この吸付け箇所は出力取出し線86の段差部86aと端子接続部86bとの間の水平な中間部分である。)ことができる。
【0102】
更に、第3移送ユニットU3は、前記真空吸着状態で一定ストロークのエアーシリンダ113の駆動により、移送ベース111及び第3移送ヘッド84を、第2作業ステージBに搬送されている基板2(図1では識別を容易にするために符号2Bで示す。)の真上に移動させるとともに、この第2位置での移送ベース111の下降及び第3移送ヘッド84の真空吸着の解除により、第3移送ヘッド84を多層シート24、74上に軟着陸させながら押付けて、その下面に吸着されていた出力取出し線86を基板2の多層シート24、74上に受け渡すことができる。
【0103】
こうした移送により、出力取出し線86は、その段差部86aをバスバー4に重ねて、このバスバー4に対して直角に連なる姿勢で多層シート24、74上に載置される。この場合、段差部86aは、基板2の表面からの多層シート24、74の積厚寸法とバスバー4の高さ寸法との差を吸収する。それにより、段差部86aとバスバー4とが確実に接触されるとともに、出力取出し線86を多層シート24、74上に安定した姿勢で載置できる。こうして載置された出力取出し線86は図12中右側位置に示され、又、図12中左側位置には第2移送ヘッド84に吸着された出力取出し線86が示されている。
【0104】
図12に示すように移送ベース111には、昇降エアーシリンダ115が搭載され、このシリンダ115のロッドは移送ベース111を貫通しており、その下端に半田加熱手段としての熱圧着部83例えばセラミック半田ごてを支持している。セラミック半田ごては、約300℃に達するのに約2秒、約300℃から約100℃に下がるのに約7秒と昇温及び温度降下が速く、半田付け時間を短くできる点等において優れている。
【0105】
そのため、基板2の多層シート24、74上に既述のように受け渡され、かつ、第3移送ヘッド84で押えられている出力取出し線86のバスバー4との交差部は半田付けされる。つまり、エアーシリンダ115により熱圧着部83が下降されてその真下に位置している前記交差部を上側から押えた後に、熱圧着部83がそれへの通電により温度上昇して前記交差部を加熱するから、それにより、バスバー4と出力取出し線86の段差部86aとが半田付けされる。
【0106】
更に、移送ベース111には給気経路116を介して空気供給源117に連通されたノズル118が取付けられている。給気経路116には電磁開閉弁119が介装されており、この弁119が開かれている間だけノズル118から空気が吹き出される。ノズル118は、バスバー4と出力取出し線86との半田付け部に向けて空気を吹付けるように設けられている。
【0107】
そして、前記熱圧着部83への通電が終了した約7秒経過した後には、空気供給源117が一定時間動作されるとともに電磁開閉弁119が一定時間開かれるので、その期間においては給気経路116を介して導かれる冷却空気が、ノズル118から前記交差部、言い換えれば、半田付け部に向けて吹付けられる。そのため、自然放熱では100℃以下の温度下降勾配が緩やかな前記熱圧着部83及び半田付け部を強制冷却でき、それによって、速やかに半田を固化させることができる。すなわち、半田付けに要する時間を短縮でき、それにより、封止前準備作業に要する時間を短くできる。
【0108】
このような基板2上への出力取出し線86の移送及び半田付けは、一対の取出し線セット装置14により基板搬送路11の幅方向両側から交互に行われる。又、こうした出力取出し線86の受渡しが完了した後に取出し線セット装置14は、元の状態に戻って次の出力取出し線86の受渡しに備えて待機する。
【0109】
なお、本実施形態では、移送ベース111及び第3移送ヘッド84の上下動とは別に熱圧着部83をエアーシリンダ115で上下動させたが、これに代えて移送ベース111及び第3移送ヘッド84の昇降に伴って、下降したときに熱圧着部83が前記半田付け部を押えるとともに、上昇により半田付け部から熱圧着部83が離れるように構成することもでき、この場合には、エアーシリンダ115を省略でき、移送ベース111回りの構成を簡素化できる。
【0110】
前記のように基板2のバスバー4に出力取出し線86を接続する以前に、この取出し線86を基板2に取付けた際に出力取出し線86が投影される部分を含む基板2上の領域には、2枚の第1シート24とこれが上下に積層された第2シート74との3層シートが予め敷設されており、この多層シート上に出力取出し線86を載置して半田付けが行われるから、この半田付けにおいて前記多層シートを基板2に対する養生部材として利用できる。したがって、養生のための特別な作業及び部材を省略できる。
【0111】
しかも、前記多層シート24、74がセットされた状態で基板2のバスバー4に出力取出し線86を半田付けすることにより、半田付けされた出力取出し線86を、その半田付け接続部を支点として反転させて基板2上から退避させたり基板2上に戻したりする作業を要しないとともに、前記半田付けにおいて出力取出し線86の端子接続部86bが予め所定形状に曲がっていても、半田付け作業に格別の問題を生じることがない。そのため、バスバー4への半田付け後に基板2上において出力取出し線86を垂直上方に折り曲げる作業も省略できる。
【0112】
以上のように各種の作業を省略できるので、その作業性を向上できるとともに、本実施形態に例示したように自動化できるので、更に作業性を向上できる。しかも、作業上のばらつきがなくなるとともに、既述のように半田付けされた出力取出し線86を、その半田付け部を支点として動かす必要がなく、半田付け部に引張り力等が作用して、半田付け部にストレスを与えたり出力取出し線86が引き外されたりする恐れがないので、製品の品質を向上に役立つものである。
【0113】
なお、前記構成に代えて半田ごて等の熱圧着部93及び半田付け部に空気を吹付ける空冷系統は第3移送ヘッド84とは別の移送ベースに設けてもよい。この場合、熱圧着部83は、移送ヘッド84が移動する時にはこのヘッド84の移動経路から外れて退避しており、かつ、第3移送ヘッド84による出力取出し線86の移動が完了し、かつ、第3移送ヘッドが退避した後に熱圧着部83はその移送ヘッドとともに半田付け位置に移動されて、そこで半田付け動作を行うように構成することができる。
【0114】
図1に示すように前記第3シートセット装置15は、一方の取出し線セット装置14よりも基板搬送方向下流側に位置して基板搬送路11の幅方向片側に設置されている。このセット装置15が配置された第3の作業ステージCでは、第3基シート121(図1参照)を切断して基板2と略同じ大きさの封止用第3シート(図16参照)122を得るとともに、この第3シート122に対して一対の取出し線通孔123(図16参照)を明けてから、これらの取出し線通孔123に出力取出し線86の接続されていない折り曲げ端部、つまり端子接続部86bを通して基板2の一面上に第3シート122を被せる第4工程が実行される。第3基シート121には厚さ0.6mmのテドラーシートをロール状に巻いたものが使用され、かつ、第3シート122は封止のための接着剤及び充填材として用いられる。
【0115】
この第3シートセット装置15の構成は、以下の点を除いて第1シートセット装置12と同じ構成であるから、第1シートセット装置12と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0116】
第3シートセット装置15が第1シートセット装置12と異なる第1の点は、第3基シート121から切り出される第3シート122の大きさに合わせて下型32、上型39の大きさとともに通孔36a、39aの大きさを、第1トリミング部21のものより大きく形成するとともに、この大形化に伴い上型ホルダ36の昇降を4本のガイドポスト37で案内するようにした点である。
【0117】
第2の相違点は、取出し線通孔123を開けるための構成を備えている点であり、その構成は図13に示す第3トリミング部124と第4移送ヘッド125との双方に設けられている。
【0118】
すなわち、第3基シート121を切断して基板2と略同じ大きさの封止用第3シート122を得る第3トリミング部124の下型32の所定位置には、下型32の上面に開放する一対の抜き孔126が設けられているとともに、これらの抜き孔126の下側に個別に連通して抜き滓排出孔127が設けられている。抜き滓排出孔127は抜き孔126よりも大きく、又、これら抜き孔126及び抜き滓排出孔127は図示しない噴気孔及び空気チャンバ40を避けてこれらとは独立して形成されている。
【0119】
この第3トリミング部124と基板搬送路11の第3作業ステージCに供給されている基板2(図1では識別を容易にするため符号2Cで示す。)とにわたって往復移動可能な第4移送ヘッド125には、上向きの一対のガイド軸(図示しないが第1移送ユニットU1のガイド軸63参照)間に位置して、下向きの2本の通孔打抜きポンチ128を支持したポンチ台129が、昇降可能に配置されているとともに、この台129の昇降をガイドする一対のガイド棒130が起立されている。2本の通孔打抜きポンチ128と対向して第4移送ヘッド125には一対のポンチ通孔131が開けられていて、これらの通孔131を通孔打抜きポンチ128が挿脱自在に貫通できるようになっている。
【0120】
一対のポンチ通孔131は、第4移送ヘッド125の下面への第3シート122の真空吸着を妨げないように、第4移送ヘッド125の負圧が導かれる内部空間とは独立して形成されている。又、第4移送ヘッド125上のヘッド支持ベース(図示しないが第1移送ユニットU1のヘッド支持ベース62参照)には、図示しないが打抜き用のエアーシリンダが取付けられ、その昇降ロッドは、ヘッド支持ベースを貫通してポンチ台129に連結されている。以上説明した点以外の構成は図13に図示されない部分を含めて第1シートセット装置12と同じである。
【0121】
この第3シートセット装置13は、下型32上に載せられたロール状第3基シート121のロール部からの繰り出し部分121bを第4移送ヘッド125が押え付けた状態で、図示しない打抜き用のエアーシリンダを動作させて、図13(A)中実線位置のポンチ台129及び通孔打抜きポンチ128を実線で示す位置から二点鎖線で示すように下降させる。それにより、通孔打抜きポンチ128がポンチ通孔131を通り抜けて抜き孔126に挿入されるから、これらの孔126を覆っている第3基シート121の繰り出し部分121bの一部が通孔打抜きポンチ128と同形状に打抜かれて、一対の取出し線通孔123が形成される。
【0122】
そして、ポンチ台129及び通孔打抜きポンチ128が元の位置に戻されてから、この第3シートセット装置15は第1シートセット装置12と同様に作動する。したがって、第5シートセット装置15は、第3基シート121の繰り出し部分121bから第2トリミング部124でのプレス打抜きにより、封止用第3シート122を高い寸法精度で所定寸法に切断して得た後、前記第1移送ユニットU1と同様構成の図示しない第3移送ユニット及び一定ストロークの横移動用エアーシリンダの動作により、第4移送ヘッド125を介して前記第3シート122を真空吸着して第3トリミング部124から基板搬送路11の第3作業ステージCに搬送されている基板2C上に移送する。
【0123】
この移送により第3シート122は、基板2C及びこの上に既に敷設されている多層シート24、74、並びにこれらのシート上に載置されてバスバー4に半田付けされた出力取出し線86を覆って敷設される。この場合、一対の取出し線通孔123は前記出力取出し線86の起立している端子接続部86bより大形な孔であるので、端子接続部86bが取出し線通孔123に通される。しかも、この敷設の際に第3シート122はこれと同様な大きさの第4移送ヘッド125で基板2に押付けられる。そのため、第3シート122が自然にならされて、これと基板2との間の空気が追い出されて、第3シート122を適正な状態に敷設できる。なお、この敷設においても第4移送ヘッド125が基板2上に第3シート122を押付けている状態で、第4移送ヘッド125の図示しないシート加熱ごてへの通電が所定時間だけなされるから、第3シート122の一部が溶けて基板2に仮固定される。
【0124】
図1に示すように第3シートセット装置15よりも基板搬送方向下流側に配置される一対の第4シートセット装置16のうちの一方は、基板搬送路11の幅方向の一方側に並べて設置されて、他方の第4シートセット装置16は基板搬送路11に対してその幅方向の他側に並べて設置されている。このように本実施形態では、両シートセット装置16は、基板搬送路11を間に置いてこの搬送路11の幅方向両側に対をなして配置されている。これらが配置された第4の作業ステージDでは後述の第5工程が実行される。なお、本発明において両シートセット装置16の配置は、基板搬送路11の搬送方向に順に並べて、夫々別の作業ステージとしてもよい。
【0125】
第4作業ステージDに配置された一対の第4シートセット装置16a、16bの一方の装置16aは、第3基シート141(図1参照)を切断して前記一対の取出し線通孔123を覆い隠すに足りる大きさの短冊状の絶縁用第4シート(図16参照)142を得るとともに、この第4シート142に対して一対の取出し線通し溝143(図16参照)を形成してから、この取出し線通し溝143に出力取出し線86の端子接続部86bを通して基板2の一面上に第4シート142を被せる第4工程を実行する。第4基シート141には厚さ0.1mmのテドラーシートをロール状に巻いたものが使用される。
【0126】
同様に、他方の第4シートセット装置16bは、第3基シート144(図1参照)を切断して前記絶縁用第4シートと略同じ大きさの封止用第4シート(図16参照)145を得るとともに、この第4シート145に対して一対の取出し線通し溝146(図16参照)を形成してから、この取出し線通し溝146に出力取出し線86の端子接続部86bを通して絶縁用第4シート142上に封止用第4シート144を積層する第4工程を実行する。第4基シート144には厚さ0.6mmの未硬化のEVA製シートをロール状に巻いたものが使用される
これらの第4シートセット装置16a、16bの構成は、以下の点を除いて第1シートセット装置12と同じ構成であるから、これらのシートセット装置12と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0127】
前記一方の第4シートセット装置16が第1シートセット装置12と異なる第1の点は、絶縁用の第4基シート141が剥離し易いため、第1トリミング部21で採用した下型32の空気チャンバ、噴気孔、第1、第2の送気経路、空気供給源、及び噴気ノズルを省略した点、及び第4基シート141のロール部からの繰り出し部分141bより切り出される絶縁用第4シート142の大きさに合わせて下型32、上型39の通孔36a、39aの大きさを、第1トリミング部21のものより小さく形成した点である。
【0128】
第2の相違点は、取出し線通し溝143を形成するための構成を備えている点であり、その構成は図14に示す第4トリミング部147と第5移送ヘッド148との双方に設けられている。
【0129】
すなわち、第4基シート141を切断して短冊状の絶縁用第4シート142を得る第4トリミング部147の下型32の所定位置には、下型32の上面に開放する一対の抜き孔149が設けられているとともに、これらの抜き孔149の下側に個別に連通して抜き滓排出孔150が設けられている。抜き滓排出孔150は抜き孔149よりも大きく形成されている。
【0130】
この第4トリミング部147と基板搬送路11の第4作業ステージDに供給されている基板2(図1では識別を容易にするために符号2Dで示す。)とにわたって往復移動可能な第5移送ヘッド148には、上向きの一対のガイド軸(図示しないが第1移送ユニットU1のガイド軸63参照)間に位置して、下向きの2本の通し溝打抜きポンチ151を支持したポンチ台152が、昇降可能に配置されているとともに、この台152の昇降をガイドする一対のガイド棒153が起立されている。2本の通し溝打抜きポンチ151と対向して第5移送ヘッド148には一対のポンチ通孔154が開けられていて、これらの通孔154を通し溝打抜きポンチ151が挿脱自在に貫通できるようになっている。
【0131】
一対のポンチ通孔154は、第5移送ヘッド148の下面への絶縁用第4シート142の真空吸着を妨げないように、第5移送ヘッド148の負圧が導かれる内部空間とは独立して形成されている。又、第5移送ヘッド148上のヘッド支持ベース(図示しないが第1移送ユニットU1のヘッド支持ベース62参照)には、図示しないが打抜き用のエアーシリンダが取付けられ、その昇降ロッドは、ヘッド支持ベースを貫通してポンチ台152に連結されている。以上説明した点以外の構成は図14に図示されない部分を含めて第1シートセット装置12と同じである。
【0132】
又、他方の第4シートセット装置16bの構成は、第4基シート144のロール部からの繰り出し部分144bより第4シート145を切断する第4トリミング部147の下型32に、前記第1トリミング部21と同様に下型32の空気チャンバ及び噴気孔、第1、第2の送気経路、空気供給源、及び噴気ノズルが設けられているとともに、下型32の抜き孔149及び抜き滓排出孔150が、図示しない噴気孔及び空気チャンバ40を避けてこれらとは独立して形成されている点を除いて、前記一方の第4シートセット装置16の構成と同じであるので、その説明は省略する。
【0133】
これら一対の第4シートセット装置16a、16bは、絶縁用第4シート142を得る一方の第4シートセット装置16aが動作した後に、封止のための接着剤及び充填材として用いられる封止用第4シート145を得る他方の第4シートセット装置16bが動作するという交互動作を繰り返す。
【0134】
この交互動作において、下型32上に載せられロール状第4基シート141又は144の繰り出し部分141b又は144bを第4移送ヘッド148が押え付けた状態で、図示しない打抜き用のエアーシリンダを動作させて、図14(A)中実線位置のポンチ台152及び通し溝打抜きポンチ151を実線で示す位置から二点鎖線で示すように下降させる。それにより、通し溝打抜きポンチ151がポンチ通孔154を通り抜けて抜き孔149に挿入されるから、絶縁用第4基シート141又は封止用第4シート144の抜き孔149を覆っている部分が通し溝打抜きポンチ151と同形状に打抜かれて、一対の取出し線通し溝143又は146が形成される。
【0135】
そして、ポンチ台152及び通し溝打抜きポンチ151が元の位置に戻されてから、これらの第4シートセット装置16a、16bは第1シートセット装置12と同様に作動する。したがって、第4シートセット装置16a、16bは、第4トリミング部147でのプレス打抜きにより第4基シート142又は144の繰り出し部分141b又は144bから、絶縁用第4シート141又は封止用第4シート145を、高い寸法精度で所定寸法に切断して得た後、前記第1移送ユニットU1と同様構成の図示しない第4移送ユニット及び一定ストロークの横移動用エアーシリンダの動作により、第5移送ヘッド148を介して真空吸着して第4トリミング部147から基板搬送路11の第4作業ステージDに搬送されている基板2D上に移送する。
【0136】
この移送動作により、はじめに絶縁用の第4シート142が、その一対の取出し線通し溝143に出力取出し線86の起立している端子接続部86bを通して基板2D上に既に敷設されている第3シート122上に載置され、次に、同様にして、封止用の第4シート145が、その一対の取出し線通し溝146に出力取出し線86の端子接続部86bを通して基板2上に既に敷設された前記絶縁用第4シート142上に載置される。この敷設においても必要により第5移送ヘッド148の図示しないシート加熱ごてへの通電が所定時間だけなされるから、封止用第4シート145の一部が溶けて絶縁用第4シート142を基板2上に仮固定される。
【0137】
図1に示すように前記第5シートセット装置17は、一方の第4シートセット装置16aよりも基板搬送方向下流側に位置して基板搬送路11の幅方向片側に設置されている。このセット装置17が配置された第5の作業ステージEでは、第4基シート161(図1参照)を切断して基板2より大きな保護用第5シート(図16参照)162を得るとともに、この第5シート162に対して一対の取出し線通孔163(図16参照)を明けてから、この取出し線通孔163に出力取出し線86の端子接続部86bを通して基板2の一面上に第5シート162を被せる第6工程が実行される。第5基シート161には厚さ0.1mmのテドラー/アルミ箔/テドラーの3層シートをロール状に巻いたものが使用される。
【0138】
この第5シートセット装置17の構成は、以下の点を除いて第1シートセット装置12と同じ構成であるから、第1シートセット装置12と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0139】
第5シートセット装置17が第1シートセット装置12と異なる第1の点は、第5基シート161が剥離し易いため、第1トリミング部21で採用した下型32の空気チャンバ、噴気孔、第1、第2の送気経路、空気供給源、及び噴気ノズルを省略した点、及び第5基シート161から切り出される第5シート162の大きさに合わせて下型32、上型39の大きさとともに通孔36a、39aの大きさを、第1トリミング部21のものより大きく形成するとともに、この大形化に伴い上型ホルダ36の昇降を4本のガイドポスト37で案内するようにした点である。
【0140】
第2の相違点は、取出し線通孔163を開けるための構成を備えている点であり、その構成は図15に示す第5トリミング部164と第6移送ヘッド165との双方に設けられている。
【0141】
すなわち、第5基シート161を切断して基板2より大きな第5シート162を得る第5トリミング部164の下型32の所定位置には、下型32の上面に開放する一対の抜き孔166が設けられているとともに、これらの抜き孔166の下側に個別に連通して抜き滓排出孔167が設けられている。抜き滓排出孔167は抜き孔166よりも大きく形成されている。
【0142】
この第5トリミング部164と基板搬送路11の第5作業ステージEに供給されている基板2(図1では識別を容易にするために符号2Eで示す。)とにわたって往復移動可能な第6移送ヘッド165には、上向きの一対のガイド軸(図示しないが第1移送ユニットU1のガイド軸63参照)間に位置して、下向きの2本の通孔打抜きポンチ168を支持したポンチ台169が、昇降可能に配置されているとともに、この台169の昇降をガイドする一対のガイド棒170が設けられている。2本の通孔打抜きポンチ168と対向して第6移送ヘッド165には一対のポンチ通孔171が開けられていて、これらの通孔171を通孔打抜きポンチ168が挿脱自在に貫通できるようになっている。
【0143】
一対のポンチ通孔171は、第6移送ヘッド165の下面への第5シート162の真空吸着を妨げないように、第6移送ヘッド165の負圧が導かれる内部空間とは独立して形成されている。又、第6移送ヘッド165上のヘッド支持ベース(図示しないが第1移送ユニットU1のヘッド支持ベース62参照)には、図示しないが打抜き用のエアーシリンダが取付けられ、その昇降ロッドは、ヘッド支持ベースを貫通してポンチ台169に連結されている。以上説明した点以外の構成は図15に図示されない部分を含めて第1シートセット装置12と同じである。
【0144】
この第5シートセット装置17は、下型32上に載せられたロール状第5基シート161の繰り出し部分161bを第6移送ヘッド165が押え付けた状態で、図示しない打抜き用のエアーシリンダを動作させて、図15(A)中実線位置のポンチ台169及び通孔打抜きポンチ168を実線で示す位置から二点鎖線で示すように下降させる。それにより、通孔打抜きポンチ168がポンチ通孔171を通り抜けて抜き孔166に挿入されるから、これらの孔171を覆っている繰り出し部分161bの一部が通孔打抜きポンチ168と同形状に打抜かれて、一対の取出し線通孔163が形成される。
【0145】
そして、ポンチ台169及び通孔打抜きポンチ168が元の位置に戻されてから、この第5シートセット装置17は第1シートセット装置12と同様に作動する。したがって、第5シートセット装置17は、第5基シート161の繰り出し部分161bから第5トリミング部164でのプレス打抜きにより、第5シート162を高い寸法精度で所定寸法に切断して得た後、前記第1移送ユニットU1と同様構成の図示しない第5移送ユニット及び一定ストロークの横移動用エアーシリンダの動作により、第6移送ヘッド165を介して前記第5シート162を真空吸着して第5トリミング部164から基板搬送路11の第5作業ステージEに搬送されている基板2E上に移送する。
【0146】
この移送により第5シート162は、基板2E及びこの上に既に敷設されている各種のシート24、74、122、142、145を覆って敷設される。この場合、一対の取出し線通孔163は前記出力取出し線86の端子接続部86bより大形な孔であるので、端子接続部86bが取出し線通孔163の縁に触れることなく通される。この敷設においても第6移送ヘッド165が基板2上に第5シート162を押付けている状態で、第6移送ヘッド165の図示しないシート加熱ごてへの通電が所定時間だけなされるから、封止用第4シート145の一部が溶けて第5シート162が基板2上に仮固定される。
【0147】
図1に示す符号Fで示す第6作業ステージは、第5シートセット装置17よりも基板搬送方向下流側に設定されている。このステージFでは、第5シート162の一対の取出し線通孔163に個別に通された出力取出し線86の折り曲げ端部である端子接続部86bを、第5シート162上に重なるように互いに反対向きに折り曲げて、この折り曲げ状態を図示しない接着テープで保持する第7工程が行われる。この工程は、本実施形態では手作業で行うが、これを自動化することは作業能率をより向上する上で望ましい。
【0148】
以上のように出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置は、一面に光電変換部が設けられているとともに正負一対のバスバー(リード線)4が前記光電変換部のバス領域に半田付けされている基板2を、前記一面を上にした姿勢で下側から支持して搬送する基板搬送路11と、この基板搬送路11に対しその幅方向に並べて設置され、封止用第1シート24を第1基シート23から所定寸法に切断して得る第1トリミング部21、及びこの第1トリミング部21と前記基板搬送路11に供給されている前記基板2とにわたって往復移動可能な第1移送ヘッド22を備え、前記第1トリミング部21で切断して得た前記第1シート24を、その両端が前記バスバー4に近接するように前記第1移送ヘッド22により前記基板2上に移送して前記両バスバー4間に敷設する第1シートセット装置12と、前記基板搬送路11に対しその幅方向に並べて設置され、絶縁用第2シート74を第2基シート73から所定寸法に切断して得る第2トリミング部71、及びこの第2トリミング部71と前記基板搬送路11に供給されている前記基板3とにわたって往復移動可能な第2移送ヘッド72を備え、前記第2トリミング部71で切断して得た前記第2シート74を、その両端が前記バスバー4に近接するように前記第2移送ヘッド72により前記基板3上に移送して前記両バスバー4間に配置して前記第1シート24上に積層する第2シートセット装置13と、前記基板搬送路11に対しその幅方向に並べられるとともに前記第2シートセット装置13よりも基板搬送方向下流側に設置され、ロール状に巻かれた基出力取出し線85の繰り出し部分85bを所定長さに切断するカッター81、このカッター81で切断して得た出力取出し線86を所定形状に折り曲げるプレス部82、及び熱圧着部83を有して前記プレス部82と前記基板搬送路11に供給されている前記基板3とにわたって往復移動可能な第3移送ヘッド84を備え、このヘッド84によりプレス加工された出力取出し線86を移送して積層されている前記シート74上に載置するとともに、この出力取出し線86の一端部を前記熱圧着部83による加熱で前記正負一対のバスバー4に半田付け接続する取出し線セット装置14と、前記基板搬送路11に対しその幅方向に並べられるとともに前記取出し線セット装置14よりも基板搬送方向下流側に設置され、第3基シート121を切断して前記基板2と略同じ大きさの封止用第3シート122を得るとともにこの第3シート122に対して取出し線通孔123を明ける第3トリミング部124、及びこの第3トリミング部124と前記基板搬送路11に供給されている前記基板2とにわたって往復移動可能な第4移送ヘッド125を備え、このヘッド125により前記第3シート122の取出し線通孔123に前記出力取出し線86の半田付けされていない上向きの折り曲げ端部を通して前記基板3の一面上に前記第3シートを被せる第3シートセット装置15と、前記基板搬送路11に対しその幅方向に並べられるとともに前記第3シートセット装置15よりも基板搬送方向下流側に設置され、第4基シート144を切断して前記取出し線通孔123を覆う大きさの封止用第4シート145を得るとともにこの第4シート145に取出し線通し溝146を設ける第4トリミング部147、及びこの第4トリミング部147と前記基板搬送路11に供給されている前記基板3とにわたって往復移動可能な第5移送ヘッド148を備え、このヘッド148により前記取出し線通し溝146に前記折り曲げ端部を通して前記第3シート122上に前記第4シート145を敷設する第4シートセット装置16a,16bと、前記基板搬送路11に対しその幅方向に並べられるとともに前記第4シートセット装置16a,16bよりも基板搬送方向下流側に設置され、第5基シート161を切断して前記基板3より大きい第5シート162を得るとともにこの第5シート162に取出し線通孔163を明ける第5トリミング部164、及びこの第5トリミング部164と前記基板搬送路11に供給されている前記基板3とにわたって往復移動可能な第6移送ヘッド165を備え、このヘッド165により前記第5シート162の取出し線通孔163に前記折り曲げ端部を通して前記第3、4シート122、145上に前記第5シート162を被せる第5シートセット装置17と、を具備している。
【0149】
そして、この封止前準備装置は、少なくとも一枚の封止用第1シート24及びこのシート24に積層される絶縁用第2シート74を、これらの夫々に対応する第1基シート23及び第2基シート73から個別に所定寸法に切断して得る第1工程と、一面に光電変換部が設けられているとともに正負一対のバスバー4が前記光電変換部のバス領域に半田付けされている基板2の前記一面上に、前記第1工程で得た前記両シート24、74の両端を前記バスバー4に近接させて前記両バスバー4間に前記両シート24、73を敷設する第2工程と、ロール状に巻かれた基出力取出し線85の繰り出し部分85bを所定長さに切断し、この切断により得た出力取出し線86を所定形状に折り曲げてから積層された前記シート73上に載置するとともに、この出力取出し線86の一端部を前記正負一対のバスバー4に接続する第3工程と、第3基シート121を切断して前記基板3と略同じ大きさの封止用第3シート122を得るとともに、この第3シート122に取出し線通孔123を明けてから、この取出し線通孔123に前記出力取出し線86の接続されていない折り曲げ端部を通して前記基板2の一面上に前記第3シート122を被せる第4工程と、第4基シート144を切断して前記取出し線通孔123を覆う大きさの封止用第4シート145を得るとともに、この第4シート145に取出し線通し溝146を設けてから、この取出し線通し溝146に前記折り曲げ端部を通して前記第3シート122上に前記第4シート145を敷設する第5工程と、第5基シート161を切断して前記基板2より大きい第5シート162を得るとともに、この第5シート162に取出し線通孔163を明けてから、この取出し線通孔163に前記折り曲げ端部を通して前記第3、4シート122、145上に前記第5シート162を被せる第6工程と、前記第5シート162の取出し線通孔163に通された前記折り曲げ端部を前記第5シート162に重なるように折り曲げて、この折り曲げ状態を接着テープで保持する第7工程とを、順次実行する。
【0150】
それにより、これらの封止前準備方法及び装置によれば、既に説明したように出力取出し線86を基板2上のバスバー4に半田付け接続する際の基板2に対する養生部材を、基板2上に積層された第1シート24と第2シート74の多層シートで兼ねるとともに、バスバー4に接続された出力取出し線86をその半田付け部を支点として反転させて基板2上から退避させたり基板2上に戻したりする作業を要することがなく、しかも、バスバー4への接続後に基板2上において出力取出し線86を垂直上方に折り曲げる作業も省略できる。したがって、太陽電池モジュールの生産性及び品質の向上に貢献できる。
【0151】
なお、以上のように封止前準備がされた太陽電池モジュールは、第6作業ステージFから搬出されて図示しない真空ラミネータに移し替えられ、このラミネータでの加熱圧着処理(ラミネート処理)を受ける。それにより、封止用の各シート24、122、145は溶融し架橋する。又、この後には、第3シート122及び第5シート162の基板2の周辺からはみ出した部分が除去されてから、周辺枠や端子ボックスを所定の場所に取付けることにより、製品として完成される。なお、端子ボックスの取付けに際しては、このボックス内の端子金具と前記一対の出力取出し線86の端子接続部86bとが接続される。
【0152】
図17は本発明において特に未硬化のEVA製ロール状基シートの繰り出し部分から封止用の第1、第3、第4のシートを切り出す場合の他の実施態様を示している。この図中符号181は基シートの繰り出し部分、182は切り出されたシートを真空吸着して移送可能な移送ヘッドで、切り出されるシートより一回り小さな四角形状をなしている。
【0153】
昇降する移送ヘッド182を繰り出し部分181上に押付けた状態で、このヘッド182の回りに沿って図示しない回転カッターを点線で示すように移動させて封止用シートを切り出す。それにより、移送ヘッド182で押えた部分では切断に伴う封止用シートの伸びが封止用シートの切り出される部分に波及することがなく、伸びを最小限に抑制して所定の大きさの封止用シートを切り出すことができる。この場合に、点線で示した回転カッター等の切断経路の移動順序は適宜設定できる。なお、この実施形態において、以上説明した点以外の構成は、前記第1実施形態と同じであり、もちろん、移送ヘッド182の構成は第1、第4の移動ヘッド等と同様であり、又、回転カッターはプレス部に代えて用いられるものである。
【0154】
しかも、前記切断において、移送ヘッド182の一辺182aと繰り出し部分181の一側縁181aとを一致させるとともに、移送ヘッド182の他辺182bと繰り出し部分181の先端縁182bとを一致させて、移送ヘッド182で繰り出し部分181を押える場合には、移送ヘッド182の更に他の二辺182c、182dに沿って回転カッターを移動させて、封止用シートを切り出すことができる、このようにして実施する場合には、切り出し効率を向上させることができるとともに、切断に伴って生じる滓を少なくできる。
【0155】
図18は本発明において特に未硬化のEVA製ロール状基シートの繰り出し部分から封止用の第1、第3、第4のシートを切り出す場合の更に他の実施態様を示している。この図中符号181は基シートの繰り出し部分、182は切り出されたシートを真空吸着して移送可能な移送ヘッドで、切り出されるシートより一回り小さな四角形状をなしている。又、183は繰り出し部分181の幅方向に沿って移送ヘッド182の両側に並べて設けられる切り屑除去用の一対の真空吸着ヘッドであり、これらのヘッド183は図18(B)中矢印に示すように上下方向に移動できる他、上昇位置において繰り出し部分181の幅方向にも往復移動できる。
【0156】
昇降する移送ヘッド182及びこの両側の一対の真空吸着ヘッド183を繰り出し部分181上に押付けた状態で、このヘッド182の回りに沿って図示しない回転カッターを点線で示すように移動させて封止用シートを切り出す。それにより、移送ヘッド182で押えた部分では切断に伴うシートの伸びが封止用シートの切り出される部分に波及することがなく、伸びを最小限に抑制して所定の大きさの封止用シートを切り出すことができる。点線で示した回転カッター等の切断経路の移動順序は適宜設定できる。なお、この実施形態において、以上説明した点以外の構成は、前記第1実施形態と同じであり、もちろん、移送ヘッド182の構成は第1、第4の移動ヘッド等と同様であり、又、回転カッターはプレス部に代えて用いられるものである。
【0157】
しかも、前記切断において、回転カッターは隣接した移送ヘッド182と真空吸着ヘッド183との間を切断するから、移送ヘッド182の回りでの繰り出し部分181の自由な動きが更に防止され、容易に切断することができる。その上、この切断により真空吸着ヘッド183の真下に位置する部分も繰り出し部分181から切り離されるので、この部分を真空吸着ヘッド183で吸着し図18(B)中二点鎖線に示すように移送し、そこで真空吸着を解除することにより、切り滓を自動的に取除いて、次に所定の大きさの封止用シートを切り出す際に邪魔となる恐れがないようにできる。なお、この場合にも繰り出し部分181の先端縁181bに移送ヘッド182及びを真空吸着ヘッド183の辺182b、183bを位置決めして切断を行えば、切り出し効率を向上させることができるとともに、切断に伴って生じる滓を少なくできる。
【0158】
図19は本発明において特に未硬化のEVA製ロール状基シートの繰り出し部分から封止用の第1、第3、第4のシートを切り出すのに適用できる更に他の実施態様において使用されるトリミング装置の概略を示している。
【0159】
EVA製ロール状基シート23の繰り出し部分23bから第1シート24を切り出す図19のトリミング装置210は、基シート23の繰り出し方向に順次並べられた第1切り出し機構211と、第2切り出し機構212とから形成されている。
【0160】
第1切り出し機構211は、基シート23の繰り出し部分23bの下側に配置される固定カッター台215に取付けられた固定カッター216と、固定カッター台215の上方に昇降可能に配置される昇降カッター台217に取付けられた昇降カッター218と、固定カッター216に対して昇降カッター218を上下動させて切断動作を営ませる駆動部219とを備えている。固定カッター215は図示しない固定部材に連結されている。両カッター216、218は、いずれも基シート23の繰り出し部分23bの幅よりも長く、繰り出し部分23bの繰り出し方向に直角に交差する姿勢に設けられている。
【0161】
駆動部219は、例えば固定カッター台215の下側に連結されたエアーシリンダ220と、このシリンダ220の昇降されるロッド220aの下端部に連結された昇降バー221と、このバー221の長手方向両端から夫々に起立されるとともに上端部が昇降カッター台217の両端部に夫々固定された連結軸222とを有して形成されている。左右一対の連結軸222の中間部は固定カッター台215の両端部夫々固定されたガイド筒223を摺動自在に貫通している。
【0162】
この第1切り出し機構211の上下両カッター216、218間には基シート23の繰り出し部分23bが通される。繰り出し部分23bは、その先端部を着脱自在に挟むチャック(図示しない)を有するとともに、このチャックを前記繰り出し方向に一定量だけ引き動かすように構成された引出し装置225によって引出される。繰り出し部分23bを引出し装置225が引出した後には、この装置225のチャックは繰り出し部分23bの先端部の把持を開放して次の動作の邪魔とならないように退避位置に移動される。なお、図19において繰り出し部分23bを下方から支持する受け部材は図示を省略してあるとともに、この受け部材は上下両カッター216、218による切断の邪魔とならないように切断部を避けて設けられている。
【0163】
引出し装置225での前記定量引出しにより繰り出し部分23bの先端位置は機械的に定まるから、その状態において移送用の真空吸着ヘッド228(移送ヘッド)が、その一辺228aを繰り出し部分23bの先端縁に一致させて上方から載置されて、図示しない前記受け部材との間に繰り出し部分23bの先端部を挟み込む。このヘッド228は、切り出すべき第1シート24に対し若干小さな相似形をなしており、従って、その幅は前記引出し装置225による定量引出し寸法より若干小さく、かつ、長さは基シート23の幅よりも短い。
【0164】
そして、真空吸着ヘッド228の自重で繰り出し部分23bの先端部が押えられた状態で第1切り出し機構211による切断動作が行われる。つまり、駆動部219のエアーシリンダ220がそのロッド220aを下方に突出させるから、昇降バー221及び連結軸222とともに昇降カッター218が下降され、それによって固定カッター216との間で前記繰り出し部分23bをシャーリングにより短冊状に切り離すことができる。なお、第1切り出し機構211の切り離し動作後には直ちにエアーシリンダ220のロッド220aを引上げて両カッター216、218間を開けた元の状態に戻り、次の切断動作に備える。第1切り出し機構211での切断動作により切り離される短冊状部分23cには図19中2点鎖線の平行斜線を付して示してある。以上の切り離しにおいては、真空吸着ヘッド228の前記一辺228aとは反対側の片228bに沿って切断が行われるので、真空吸着ヘッド228が押えた部分は切断に伴い伸ばされることがなく、したがって、伸びを最小限に抑制して切り出しが行われる。
【0165】
真空吸着ヘッド228は、その下面に切り離された短冊状部分23cを真空吸着して上昇してから、その高さを保持したまま第2切り出し機構212の真上に移動し、その位置で下降して切り離された短冊状部分23cを第2切り出し機構212上にセットする。なお、図19において短冊状部分23cを下方から支持する受け部材は図示を省略してあるとともに、この受け部材は後述の両カッター231、233による切断の邪魔とならないように、切断部を避けて設けられている。そして、第2切り出し機構212上への前記セットにより短冊状部分23cは図示しない前記受け部材と真空吸着ヘッド228との間に挟み込まれる。
【0166】
第2切り離し機構212は、搬入された短冊状部分23cの下側に配置されて前記繰り出し方向に延びる左右一対の互いに平行な固定カッター231と、このカッター231に枢軸232を介して枢着され起倒するように回動する左右一対の可動カッター233と、これらの可動カッター233を同期して駆動する駆動部234とを有している。両カッター231、233の刃部はいずれも前記切り離された短冊状部分23cの幅よりも長い。駆動部234は、両可動カッター233の端部に亘って架設された連結軸235に接続されたエアーシリンダにより形成され、このシリンダの下端部は図示しない固定部材に回動可能に枢着されている。この第2切り離し機構212は挟みと同様な切断作用をするように構成されている。
【0167】
真空吸着ヘッド228により第2切り離し機構212上にセットされた短冊状部分23cは、その長手方向両端部を夫々第2切り離し機構212により切り離される。すなわち、駆動部234がそのロッド234aを上方に突出させるから、可動カッター233が枢軸232を中心に図19中反時計回りに回動され、それによって、水平な姿勢の固定カッター231との間で前記短冊状部分23cの長手方向両端部が夫々シャーリングにより切り離される。第2切り出し機構において、以上の切断により切り離される部分23dには図19中2点鎖線の平行斜線を付して示してある。この場合、真空吸着ヘッド228の長手方向の両辺228cに沿って切断が行われるので、真空吸着ヘッド228が押えた部分は切断に伴う伸ばされることがなく、したがって、伸びを最小限に抑制して切り出しが行われる。もとろん、この切り出しが終了すると、直ちにエアーシリンダ234がそのロッド234aを引っ込めて、次の切り離し動作に備えて図19に示す元の状態に第2切り離し機構212が戻される。又、切り離されて廃材となった部分23dは、図18に示した実施形態で既に説明したように廃材処理用の真空吸着ヘッドを用いる等により、自動的に除去できる。
【0168】
図19に示した実施形態のトリミング装置は、以上のようにして所定の大きさの第1シート24を切り出すことができる。そして、この切り出し完了後に真空吸着ヘッド228は、その下面に切り出された第1シート24を真空吸着して上昇し、基板搬送路に供給されている基板上に移動して、この基板上の両バスバー線間に敷設し、そして、次の切り出しに備えて第1切り出し機構211上に戻って待機するものである。
【0169】
図20は、本発明において、基板2上に半田付けされた出力取出し線が投影される領域を含む領域に敷設される短冊状の多層シートを、2層にした例を示している。この多層シートのうち基板2の太陽電池3に接する第1シート24には、未硬化のEVA封止用シートが用いられ、この上に積層された第2シート74にはガラス不織布が用いられている。この第2シート74には真空ラミネータでの封止に伴って溶けるEVA封止用シートが含浸される。この第2シート74の移送は前記第2シートセット装置13で行えばよい。なお、この実施形態において、以上説明した点以外の構成は、前記第1実施形態と同じである。
【0170】
図21は、本発明において、第1作業ステージで基板上に敷設する複数枚のシートを一枚一枚敷設して多層シートとすることに代えて、予め多層シートとして敷設する際にその多層シートを得る実施形態を示している。
【0171】
すなわち、この実施形態は例えば3層の多層シートを一台のトリミング部で切断して得る例を示している。図21に示されるように第1トリミング部21のプレス部としてのダイセット21aの入側には、未硬化のEVA製シートをロール状に巻いた第1層用のロール状第1基シート23Aと、同様に未硬化のEVA製シートをロール状に巻いた第3層用のロール状第1基シート23Bと、これら両シート23A、23B間に位置してテドラーシートをロール状に巻いた第2層用のロール状第2基シート73とが夫々配置されている。
【0172】
これら各基シート23A、23B、73から繰り出された夫々の繰り出し部分23b、73bはいずれも、入側駆動ローラ25およびピンチローラ26間で合流して上下3層に重なって上型39と下型32との間に供給される。したがって、第1トリミング部21での上型39と下型32は、3層の短冊状多層シートをプレス打抜きによって一度に得ることができる。又、この多層シートは第1移送ヘッド22で下型32上に押えられた状態で、シート加熱ごて66(図示しないが図5参照)により適当時間加熱することで、3枚の各シート23b、73bを互いに接着できるので、引続く第1移送ヘッド22での真空吸着により積層状態が分離することがなく、基板搬送路の基板の所定位置に多層シートを同時に移送することが可能である。
【0173】
このような構成を採用する場合には第1作業ステージでの工程を減少できるので、より作業時間を短くするのに有効である。この構成の採用において、第2層のテドラーシートからなる第2基シート73には、第1、第3のEVA製基シート23A、23Aよりも狭い幅のものを使用して、入側駆動ローラ25およびピンチローラ26間で合流させることで、第1実施形態と同様な多層シートを得ることができるが、各シート23A、23A、73は同じ幅であってもよい。なお、以上の点以外の構成は、図21に示されない部分を含めて第1実施形態と同じ構成であるから、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0174】
図22は、本発明において、第1作業ステージで基板上に敷設する複数枚のシートを一枚一枚敷設して多層シートとすることに代えて、予め多層シートとして敷設する際にその多層シートを得る他の実施形態を示している。
【0175】
すなわち、この実施形態は例えば3層の多層シートを一台のトリミング部で切断して得る例を示している。図22に示されるように第1トリミング部21のプレス部としてのダイセット21aの入側には、予め3層にした基シートをロール状に巻いた多層基シート191が配置されている。この3層の基シート191は、テドラーシート製の第2層用第2基シート73を、その両面から未硬化のEVA製の第1層、第3層用の第1、第3の基シート23A、23Aでサンドイッチした構成であり、その多層の繰り出し部分は入側駆動ローラ25およびピンチローラ26間を通って上型39と下型32との間に供給される。したがって、第1トリミング部21での上型39と下型32は、3層の短冊状多層シートをプレス打抜きによって一度に得ることができる。又、この多層シートは第1移送ヘッド22で下型32上に押えられた状態で、シート加熱ごて66(図示しないが図5参照)により適当時間加熱することで、3枚の各シートを互いに接着できるので、引続く第1移送ヘッド22での真空吸着により積層状態が分離することがなく、基板搬送路の基板の所定位置に多層シートを同時に移送することが可能である。
【0176】
このような構成を採用する場合には第1作業ステージでの工程を減少できるので、より作業時間を短くするのに有効である。この構成の採用において、第2層のテドラーシートからなる第2基シート73には、第1、第3のEVA製基シート23A、23Aよりも狭い幅のものを使用すると、第1実施形態と同様な多層シートを得ることができるが、各シート23A、23A、73は同じ幅であってもよい。なお、以上の点以外の構成は、図22に示されない部分を含めて第1実施形態と同じ構成であるから、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0177】
なお、本発明において、封止用の軟質な第1、第3、第4のロール状基シート23、73、145、又は前記多層基シート191を繰り出す際の剥離性をよりよくするために、剥離シートを積層したものをロール状に巻いた構成の基シートとすることができる。又、本発明において曲げ成型された出力取出し線は真空吸着ヘッドではなく、チャッキング機構を用いて、それにより出力取出し線を掴んで移送し基板に敷設された多層シート上に載置させてもよい。又、本発明において、基板上に短冊状の封止用又は絶縁用のシートを敷設する際に、画像処理により得た移送ヘッド又は基板搬送路上に基板の位置のデータに基づいて、これら移送ヘッド又は基板の位置を補正して、より正確にシートを基板上に敷設できるようにすることもできる。
【0178】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した形態で実施され、以下に記載される効果を奏する。
【0179】
請求項1の発明によれば、第1トリミング部の入側と出側の駆動ローラの速度差により、ロール状第1基シートの繰り出し部分にその移動方向に沿う張りを与えた状態で、この繰り出し部分から所定の大きさの第1シートを切り出すことができるので、切断される第1シートの大きさに不揃いが生じることが少なく、第1シートを所定の大きさに切り出し易い。そして、出力取出し線を基板上のリード線に接続する際の基板に対する養生部材を、第1、第2のトリミング装置で切り出して基板上に積層された第1シートと第2シートの多層シートで兼ねるとともに、リード線に接続された出力取出し線をその接続部を支点として反転させ基板上から退避させたり基板上に戻したりする作業を要することがなく、しかも、リード線への接続後に基板上において出力取出し線を垂直上方に折り曲げる作業も省略できるから、生産性及び品質の向上に貢献できる光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、第1基シートの繰り出し部分の両側縁が、出側駆動ローラの端側ローラ部分の傾斜に沿って斜め下向きに垂れるようになるから、出側駆動ローラ上において繰り出し部分はその幅方向両側に多少引張られて、幅方向にも極力たるみがないようにできる光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置を提供できる。
請求項3の発明によれば、未硬化のロール状第1基シートのロール部での各接触面相互が密着していても、繰り出し部分を、その繰り出し方向に強く引張ることなくロール部から容易に剥離させて繰り出すことができる光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置を提供できる。
請求項4の発明によれば、空気チャンバに導かれた空気が下型上面の多数の噴気孔から上向きに噴出して、下型上の繰り出し部分と下型の上面との摩擦抵抗を小さくできるため、入側駆動ローラと出側駆動ローラとの間での第1基シートの繰り出し部分の移動を容易にでき、繰り出し部分が引き伸ばされることをより一層防止して、第1シートの寸法精度をより正確にできる光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置を提供できる。
【0181】
請求項5の発明によれば、基シートを所定の大きさに切断する際に、移送ヘッドの重量により基シートをたるみのない状態に押えて切断できるとともに、基シートが軟質材料である場合にも、その切断に伴う伸びを最小限に止めて切り出されたシートの寸法精度を高く保持できる。
【0182】
請求項6の発明によれば、移送ヘッドによりシートを抑えた状態でプレス部の上型と下型とによりシートを所定形状に打抜くことができるとともに、移送ヘッドが真空吸着ヘッドである場合には、プレス部での打抜きにより得たシートと真空吸着ヘッドとの位置関係にずれを生じることなく、速やかに前記打抜きにより得たシートを真空吸着して移送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置のレイアウトを示す平面図。
【図2】図1の封止前準備装置が備える第1シートセット装置を概略的に示す図。
【図3】(A)は図2の第1シートセット装置が備える第1トリミング部を図2中Z−Z線に沿って示す断面図。(B)は同第1トリミング部の平面図。
【図4】図2の第1シートセット装置が備える第1移送ヘッドを図2中矢印Y方向から見て示す図。
【図5】(A)は図2の第1シートセット装置が備える第1移送ヘッドを一部断面して示す側面図。(B)は同第1移送ヘッドの下面図。
【図6】図2の第1シートセット装置が備える出側駆動ローラを示す正面図。
【図7】図2の第1シートセット装置により打抜きが施された第1基シートの繰り出し部分を示す平面図。
【図8】図1の封止前準備装置が備える第2シートセット装置を概略的に示す図。
【図9】図1の封止前準備装置が備える取出し線セット装置を概略的に示す断面図。
【図10】(A)(B)(C)は図9の取出し線セット装置による出力取出し線の折り曲げ加工をその加工順序にしたがって示す断面図。
【図11】図10(A)中X−X線に沿って示す断面図。
【図12】第1及び第2のシートセット装置を経た基板の断面とともに図9の取出し線セット装置が備える第3移送ヘッドを示す図。
【図13】(A)は図1の封止前準備装置が備える第4シートセット装置の第3トリミング部を示す断面図。(B)は同第3トリミング部の平面図。
【図14】(A)は図1の封止前準備装置が備える第3シートセット装置の第4トリミング部を示す断面図。(B)は同第4トリミング部の平面図。
【図15】(A)は図1の封止前準備装置が備える第5シートセット装置の第5トリミング部を示す断面図。(B)は同第5トリミング部の平面図。
【図16】太陽電池モジュールの基板とこの基板上に形成された太陽電池上に積層される各部品とを分解して示す斜視図。
【図17】(A)は本発明の第2実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置において、基シートの繰り出し部分から所定の大きさのシートを切り出す際の手順を示す概略平面図。(B)は図17(A)中矢印W方向から見て示す図。
【図18】(A)は本発明の第3実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置において、基シートの繰り出し部分から所定の大きさのシートを切り出す際の他の手順を示す概略平面図。(B)は図18(A)中矢印V方向から見て示す図。
【図19】本発明の第4実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置において、基シートの繰り出し部分から所定の大きさのシートを切り出すのに使用するトリミング装置の概略を示す斜視図。
【図20】本発明の第5実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置において、第1及び第2のシートセット装置を経た基板の断面とともに取出し線セット装置が備える第3移送ヘッドを示す図。
【図21】本発明の第6実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置の第1シートセット装置を概略的に示す図。
【図22】本発明の第7実施形態に係る太陽電池モジュールの出力取出し線取付け装置を備える封止前準備装置の第1シートセット装置を概略的に示す図。
【符号の説明】
1…太陽電池モジュール(光電変換モジュール)
…太陽電池(光電変換部)
…基板
4…バスバー(リード線)
11…基板搬送路
12…第1シートセット装置
13…第2シートセット装置
14…取出し線セット装置
21…第1トリミング装置
21a…第1トリミング装置のダイセット(プレス部)
22…第1移送ヘッド
22a…第1移送ヘッドの吸気孔
23、23A、23B…第1基シート
23a…第1基シートのロール部
23b…第1基シートの繰り出し部分
24…封止用第1シート
25…入側駆動ローラ
26…ピンチローラ
28…出側駆動ローラ
28a…出側駆動ローラの中間ローラ部分
28b…出側駆動ローラの端部ローラ部分
32…下型
36…上型ホルダ
36a…上型ホルダの通孔
39…上型
39a…上型の通孔
40…空気チャンバ
41…噴気孔
42…第1送気経路(空気供給系統)
43…空気供給源(空気供給系統)
44…第1電磁開閉弁(空気供給系統)
55…噴気ノズル(剥離手段)
71…第2トリミング部
72…第2移送ヘッド
73…第2基シート
73a…第2基シートのロール部
73b…第2基シートの繰り出し部分
74…絶縁用第2シート
81…カッター
82…プレス部
83…熱圧着部(半田加熱手段)
84…第3移送ヘッド
85…基出力取出し線
85a…基出力取出し線のロール部
85b…基出力取出し線の繰り出し部分
86…出力取出し線
86a…出力取出し線の段差部
86b…出力取出し線の端子接続部

Claims (6)

  1. 一面に光電変換部が設けられているとともに正負一対のリード線が前記光電変換部のバス領域に半田付けされている基板を、前記一面を上にした姿勢で下側から支持して搬送する基板搬送路と、
    この基板搬送路に対しその幅方向に並べて設置され、封止用第1シートをロール状に巻かれた未硬化で軟質の熱可塑性シートからなる第1基シートの繰り出し部分から所定寸法に切断して得る第1トリミング部、及びこの第1トリミング部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第1移送ヘッドを備え、前記第1トリミング部で切断して得た前記第1シートを、その両端が前記リード線に近接するように前記第1移送ヘッドにより前記基板上に移送して前記両リード線間に敷設する第1シートセット装置と、
    前記基板搬送路に対しその幅方向に並べて設置され、絶縁用第2シートをロール状に巻かれた第2基シートから所定寸法に切断して得る第2トリミング部、及びこの第2トリミング部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第2移送ヘッドを備え、前記第2トリミング部で切断して得た前記第2シートを、その両端が前記リード線に近接するように前記第2移送ヘッドにより前記基板上に移送して前記両リード線間に敷設して前記第1シート上に積層する第2シートセット装置と、
    前記基板搬送路に対しその幅方向に並べられるとともに前記第2シートセット装置よりも基板搬送方向下流側に設置され、ロール状に巻かれた基出力取出し線の繰り出し部分を所定長さに切断するカッター、このカッターで切断して得た出力取出し線を所定形状に折り曲げるプレス部、及び半田加熱手段を有して前記プレス部と前記基板搬送路に供給されている前記基板とにわたって往復移動可能な第3移送ヘッドを備え、このヘッドによりプレス加工された出力取出し線を移送して積層されている前記シート上に載置するとともに、この出力取出し線の一端部を前記半田加熱手段による加熱で前記正負一対のリード線に半田付け接続する取出し線セット装置と、
    を具備し、
    前記第1トリミング部は、上型と下型とを有して前記第1シートを打抜き加工するプレス部を備え、このプレス部の入側に、前記第1基シートの繰り出し部分を挟んで送る入側駆動ローラ及びピンチローラを有しているとともに、前記プレス部の出側に前記第1基シートの繰り出し部分を下から支えて回転する出側駆動ローラを有し、かつ、前記第1基シートの繰り出し部分に与える前記出側駆動ローラの送り速度を前記入側駆動ローラの送り速度より少し速くしたことを特徴とする光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
  2. 前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラの上端が、前記下型の上端と略同じ高さに配置され、前記第1基シートの繰り出し部分の両縁を支持する前記出側駆動ローラの端部ローラ部分が、先端側ほど径が小さくなる円錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
  3. 前記ロール状第1基シートのロール部とそこからの繰り出し部分との間に、剥離手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
  4. 前記下型の上面に開口される多数の噴気孔を有する空気チャンバを前記下型に設けるとともに、この空気チャンバに連通した空気供給系統を備え、この空気供給系統は、前記繰り出し部分が前記第1基シートから繰り出される度に、前記空気チャンバに空気を導いて前記噴気孔から空気を上向きに噴出させることを特徴とする請求項1から3の内のいずれか一項に記載の光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
  5. 前記第1、第2の移送ヘッドのシート接触面は、それが移送するシートの大きさより少し小さく形成されていて、このヘッドで該当する基シートを押えた状態で前記第1、第2の各シートセット装置の前記トリミング部が前記第1、第2の基シートの切断をすることを特徴とする請求項1から4の内のいずれか一項に記載の光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
  6. 前記第2トリミング部は、上型と下型とを有してシートを打抜き加工するプレス部を備えるとともに、前記第1、第2のトリミング部が備える前記プレス部の上型が、前記下型と対向しかつ前記第1、第2の移送ヘッドが挿脱される通孔を有し、前記下型上面への前記第1、第2の移送ヘッドによるシート押えを可能としたことを特徴とする請求項1から5の内のいずれか一項に記載の光電変換モジュールの出力取出し線取付け装置。
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