JP4587858B2 - 水分供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水分供給装置に関し、特に、吸放湿性水溶液を用いて空気中の水分を吸湿し、吸湿した水分を放湿することにより無給水で水分供給を行う水分供給装置に関する。
例えば、下記特許文献1に記載されているように、給水タンクや水道管に接続された給水機構を持たず、空気中の水分を吸湿し、吸湿した水分を放湿することにより室内等を加湿する無給水加湿装置が知られている。
このような無給水加湿装置は、ゼオライトやシリカゲルに代表される水分の吸放湿性(水分を吸湿する性能、及び、吸湿した水分を放湿する性能)の高い固体デシカント材により形成されたハニカム状又は多孔多粒状のロータを有している。ロータには、このロータを回転駆動させるモータが連結されている。ロータは、回転駆動されることに伴って吸湿領域と再生領域と冷却領域とを順次通過するように位置付けられている。
吸湿領域においては、ロータに向けて室外空気が送風され、空気中に含まれる水分がロータに吸湿される。
再生領域においては、ロータに向けて高温空気が送風され、吸湿領域においてロータに吸湿された水分がロータから放湿され、ロータが再生される。再生領域においてロータに向けて送風された高温空気は、ロータから放湿された水分を含む高温多湿空気となり、この高温多湿空気が室内等に供給されることにより室内等が加湿される。ロータにおける再生領域を通過した部分は、水分が放湿されることにより乾燥し、送風された高温空気が当たることにより高温になる。
冷却領域においては、ロータに向けて冷却用空気(例えば、室外空気)が送風され、再生領域において高温になったロータが冷却される。冷却領域を通過することに温度が下がったロータは、再び吸湿領域に移動し、この吸湿領域を送風される室外空気中に含まれる水分を吸湿する。
また、塩化リチウム水溶液や塩化カルシウム水溶液に代表される液体デシカント材(吸放湿性水溶液)を用いた除湿兼加湿装置、調湿装置が下記特許文献2、3に示すように提案されている。
特開2002−39575号公報 特開2004−28526号公報 特開2004−278974号公報
しかしながら、固体デシカント材のロータを用いた無給水加湿装置は、以下の点について配慮がなされていない。
再生領域においてロータから放湿される水分は、吸湿領域において吸湿された水分であり、再生領域においてロータから放湿される水分の放湿量と、吸湿領域においてロータに吸湿された水分の吸湿量とは略同じである。したがって、吸湿部の構造を、想定する最大加湿量(=最大放湿量)に見合った吸湿性能を有する構造としなければならない。吸湿部の吸湿性能を高めるためには、吸湿性能の高いロータを用い、より多くの室外空気をロータに向けて送風することが必要であり、それには、単位体積当りの吸湿性能の高いデシカント材を大量に用いた大型のロータと、大風量を得られる大型の送風機とが必要になる。そして、大型のロータと大型の送風機とを用いることにより、無給水加湿装置が大型化する。また、大型のロータや大型の送風機を駆動させることに伴う消費電力がアップする。さらに、大型の送風機を駆動させることに伴って発生する騒音が大きくなる等の問題が生じる。
また、日本において室内の加湿を行う必要が生じるのは冬季であり、冬季は室外空気が乾燥してその室外空気中に含まれる水分が少ないため、上記の問題はより深刻になる。
上記特許文献2、3に記載されている液体デシカント材(吸放湿性水溶液)を用いた装置においても、吸放湿性水溶液が吸湿する水分の吸湿量と、吸放湿性水溶液から放湿される水分の放湿量とは略同じである。このため、このような装置を無給水加湿装置として用いた場合にも、上述した固体デシカント材を使用した無給水加湿装置の場合と同じ問題が生じる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、室外空気から吸湿する水分の吸湿量が少ない場合であっても、水分の放湿量を十分に確保することができ、しかも、装置の小型化及び水分を吸湿するために送風する室外空気の送風量を少なくすることができる水分供給装置を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、水分供給装置において、吸放湿性水溶液を貯液する貯液タンクと、空気中の水分を前記吸放湿性水溶液に吸湿させる吸湿部と、前記吸放湿性水溶液から水分を放湿させる再生部と、前記貯液タンクに貯液されている前記吸放湿性水溶液を前記吸湿部と前記再生部との間に循環させる循環部と、前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量を検知するセンサと、前記吸湿部と前記再生部と前記循環部とを駆動制御する制御部と、前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量が設定量以上である場合に、前記再生部における水分の放湿量が前記吸湿部における水分の吸湿量より多くなるように前記再生部と前記吸湿部とを駆動制御するとともに、水分供給運転が終了したときに、前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合に、前記再生部を駆動させずに前記吸湿部を駆動させる吸湿運転を行い貯液タンク内の吸放湿性水溶液の液量を満杯にして運転を停止する吸放湿制御手段と、を備えている。
本発明によれば、空気中から吸湿する水分の吸湿量が少ない場合であっても十分な水分の放湿量を確保することができ、しかも、装置の小型化及び水分を吸湿するために送風する室外空気の送風量を少なくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の一実施の形態に係る水分供給装置は、その一例としての無給水加湿装置に適用したものである。この無給水加湿装置1は、図1に示すように、貯液タンク2と、吸湿部3と、再生部4と、冷却部5と、循環部6とを有している。
貯液タンク2は、吸放湿性水溶液を貯液するタンクであり、貯液タンク2内に貯液された吸放湿性水溶液の液量を検知するセンサの一例としての液量センサ7を備えている。吸放湿性水溶液は、空気中の水分を吸湿する性能と、吸湿した水分を放湿する性能とを有する水溶液であり、例えば、塩化リチウム水溶液や塩化カルシウム水溶液や塩化マグネシウム水溶液を挙げることができる。
循環部6は、貯液タンク2内に貯液された吸放湿性水溶液を循環させる部分であり、始端と終端とが貯液タンク2に接続されたパイプ8と、貯液タンク2内に貯液された吸放湿性水溶液をパイプ8内を循環するように送水するポンプ9とを備えている。吸湿部3と再生部4と冷却部5とは、パイプ8の途中に接続され、配列順序は、ポンプ9によって貯液タンク2から送水される吸放湿性水溶液の送水方向に沿って吸湿部3、再生部4、冷却部5の順とされている。
吸湿部3は、室外空気中の水分を吸放湿性水溶液に吸湿させる部分である。この吸湿部3は、吸放湿性水溶液をシャワー状に噴射するチャンバー内に室外空気を送風する構造であり、室外空気をチャンバー内に送風するためのファン10を有している。吸放湿性水溶液がシャワー状に噴射されているチャンバー内に室外空気を送風することにより、室外空気中に含まれる水分が吸放湿性水溶液に吸湿される。ファン10による送風量を上げることにより、室外空気中から吸湿する水分の単位時間当りの吸湿量を増やすことができ、ファン10による送風量を下げることにより室外空気中から吸湿する水分の単位時間当りの吸湿量を減らすことができる。
再生部4は、吸放湿性水溶液を加熱することにより吸放湿性水溶液の水分を放湿させ、吸放湿性水溶液を再生する部分である。この再生部4は、吸放湿性水溶液を加熱することにより吸放湿性水溶液の水分を放湿させる構造であり、吸放湿性水溶液を加熱するためのヒータ11を有している。
冷却部5は、再生部4においてヒータ11により加熱されて温度が上昇した吸放湿性水溶液を冷却する部分である。この冷却部4は、吸放湿性水溶液が流れる複数の細管の周囲に室外空気を送風する構造であり、室外空気を送風するためのファン12を有している。吸放湿性水溶液が流れる細管の周囲に室外空気が送風されることにより、再生部4において温度が上昇した吸放湿性水溶液が冷却される。
さらに、この無給水加湿装置1には、吸湿部3と再生部4と冷却部5と循環部6とを駆動させる制御部13と、この無給水加湿装置1により加湿される室内の湿度を測定する湿度センサ14と、この無給水加湿装置1により加湿される室内の湿度を設定する湿度設定部15とが設けられている。
制御部13は、CPU、ROM、RAM等を備え、この制御部13には、ポンプ9とファン10、12とヒータ11と液量センサ7と湿度センサ14と湿度設定部15とが接続されている。制御部13は、制御部13に入力される各種の情報に基づいて各種の処理を実行する部分であり、この制御部13には、ROMに格納されたプログラムに従って吸放湿性水溶液に対する水分の吸湿と放湿とを各種のモード、例えば、「放湿量>吸湿量」モード、「放湿量≦吸湿量」モード、「吸湿」モードにおいて行う吸放湿制御手段が設けられている。
「放湿量>吸湿量」モードにおいて行われる吸湿及び放湿では、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以上である場合に、再生部4における水分の放湿量が吸湿部3における水分の吸湿量より多くなるように、再生部4のヒータ11と吸湿部3のファン10と冷却部5のファン12とポンプ9とが駆動制御される。
「放湿量≦吸湿量」モードにおいて行われる吸湿及び放湿では、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合に、再生部4における水分の放湿量が吸湿部3における水分の吸湿量より少ないか同じになるように、再生部4のヒータ11と吸湿部3のファン10と冷却部5のファン12とポンプ9とが駆動制御される。
「吸湿」モードにおいて行われる吸湿では、室内に水分を供給する加湿運転が終了し、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合に、再生部4のヒータ11と冷却部5のファン12とを駆動させずに吸湿部3のファン10とポンプ9とが駆動制御される。
このような構成において、まず、この実施の形態の無給水加湿装置の原理について説明する。
吸放湿性水溶液を用いた無給水加湿装置では、吸放湿性水溶液が吸湿したり放湿したりする対象である水分は、吸放湿性水溶液が必然的に持たなければならない溶媒そのものであるという特性がある。したがって、吸湿や放湿に伴う水分の出入りが、吸放湿性水溶液の体積及び重量の変化として表れる。さらに、故意に溶質を析出させない限り吸放湿性水溶液の溶質の量は変化しないので、吸湿や放湿に伴う水分の出入りにより溶媒である水分の量が変わり、吸湿や放湿に伴う水分の出入りは吸放湿性水溶液の濃度変化としても表れる。
つまり、吸放湿性水溶液が水分を吸湿すると、吸湿した水分の量だけ吸放湿性水溶液の重量と体積とが増え、吸放湿性水溶液の濃度は低く(薄く)なる。逆に、吸放湿性水溶液が水分を放湿すると、放湿した水分の量だけ吸放湿性水溶液の重量と体積とが減り、吸放湿性水溶液の濃度は高く(濃く)なる。
そして、この吸放湿性水溶液の濃度は、吸放湿性水溶液の吸湿性能と放湿性能とに大きく関係し、吸放湿性水溶液の液温が同じであるならば、濃度が高いほど吸湿性能が高くなり、濃度が低いほど放湿性能が高くなる。
したがって、吸放湿性水溶液の濃度が高くなり過ぎると放湿性能が低くなり、十分な加湿を行えなくなる。このため、貯液タンク2に貯液される吸放湿性水溶液の濃度は或る設定値より低いことが必要であるといえる。
また、室外空気の乾燥などにより吸湿が十分に行えないことを考慮すると、貯液タンク2内に貯液される吸放湿性水溶液の液量は、吸湿部3を駆動させずに再生部4を駆動させて行う水分の放湿を一定時間継続できるだけ必要であるといえる。このため、貯液タンク2は、吸湿部3を駆動させずに再生部4を駆動させて行う水分の放湿を一定時間継続できる液量の吸放湿性水溶液を貯液する容積を有する大きさに形成されていることが必要であり、貯液タンク2はその条件を満たす容積を有している。
図3は、吸放湿性水溶液の一例である塩化リチウム水溶液の平衡状態図である。横軸は水溶液の重量濃度(%)を示し、縦軸は塩化リチウム水溶液の温度曲線と重量濃度との交点が与える露点温度を示している。
この図3において示すように、「塩化リチウム水溶液の液温と重量濃度との交点が示す露点温度」が、「吸湿対象となる水分の露点温度」より低ければ、その絶対湿度差に応じて得られる結露量と同じ量の水分を吸湿できることを意味する。この図3を見ると、塩化リチウム水溶液の重量濃度が高いほど、そして、塩化リチウム水溶液の液温が低いほど露点温度が低いので、より多くの水分を吸湿できることがわかる。
一方、放湿側から見た場合、塩化リチウム水溶液の温度が100℃であっても露点温度は100℃に満たない。つまり、塩化リチウム水溶液は、液温が100℃でも沸騰しないことを意味する。この図3を見ると、塩化リチウム水溶液の濃度が高いほど水分の放湿量が少なく、塩化リチウム水溶液の濃度が低いほど水分の放湿量が多くなることがわかる。
なお、図3において示すように、塩化リチウム水溶液の重量濃度と液温とが右下領域の点線を超えた場合は、溶質である塩化リチウムが析出する。また、図3において示すように、塩化リチウム水溶液の重量濃度と液温とが左下領域の点線を超えた場合は、塩化リチウム水溶液が凍結する。
本実施の形態の無給水加湿装置1を用いた加湿制御について図2のフローチャートを参照して説明する。
この無給水加湿装置1は、スタートスイッチがオンにされることにより始動され、まず、湿度センサ14により測定された室内湿度が、湿度設定部15において設定された設定湿度より低いか否かが判断される(S1)。
室内湿度が設定湿度より高い場合は(S1のNO)、室内の湿度は十分に高く、加湿する必要がないので、加湿運転は開始されずに待機状態となる。
室内湿度が設定湿度より低い場合は(S1のYES)、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以上であるか否かが判断される(S2)。貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以上である場合は(S2のYES)、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転が開始される(S3)。「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転が開始されることにより、吸放湿性水溶液の液量が次第に減るとともに吸放湿性水溶液の濃度が次第に高くなる。
「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転が行われることにより、室外空気が乾燥している等の理由により室外空気から吸湿される水分の量が少ない場合であっても、十分な量の放湿量を確保することができる。このため、貯液される吸放湿性水溶液の液量を少なくし、吸湿部3において送風される室外空気量を少なくして無給水加湿装置1の小型化を図った場合でも、設定した設定湿度に向けて室内湿度を速やかに上昇させることができる。
「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転が開始された後は、湿度センサ14により測定された室内湿度が、湿度設定部15において設定された設定湿度に達したか否かが判断される(S4)。室内湿度が設定湿度に達しない場合は(S4のNO)、ステップS2に戻る。
なお、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転を継続すると、吸放湿性水溶液の溶媒である水分が減少し、吸放湿性水溶液の濃度が次第に高くなる(=吸放湿性水溶液の液量が少なくなる)。そして、吸放湿性水溶液の濃度が高くなるにつれて、吸放湿性水溶液の吸湿性能が次第に高くなり、及び、吸放湿性水溶液の放湿性能が次第に低くなり、やがて、放湿量と吸湿量とが一致する場合がある。本実施の形態では、この状態は、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転の一形態とみなし、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転中に放湿量と吸湿量とが一致した場合は、室内湿度が設定湿度に達するまで「放湿量=吸湿量」の状態の加湿運転状態が継続される。
室内湿度が設定湿度に達した場合は(S4のYES)、現在の湿度を維持するように放湿量を下げた湿度維持モードでの加湿運転が開始される(S5)。この湿度維持モードでの加湿運転時には、室内湿度と設定湿度とが常時比較され、室内湿度が設定湿度より低くなった場合は放湿量を増やす制御が行われ、室内湿度が設定湿度より高くなった場合は放湿量を減らす制御が行われる。
ステップS2における貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量の判断において、吸放湿性水溶液の液量が設定量以下であると判断された場合は(S2のNO)、再生部4における水分の放湿量が吸湿部3における水分の吸湿量より少ないか同じになる「放湿量≦吸湿量」モードにおける加湿運転が開始される(S6)。「放湿量≦吸湿量」のモードでの加湿運転が開始されることにより、吸放湿性水溶液は液量を減らすことなく室内の加湿が行われる。
ステップS5の湿度維持モードにおける加湿運転が開始された後は、室内湿度と設定湿度との間に大幅な差が発生したか否かの判断(S7)と、加湿運転が終了したか否かの判断(S8)とが行われる。室内湿度と設定湿度とが大幅な差が発生する場合としては、室内換気が行われることにより室内湿度が大幅に下がった場合、湿度設定部15における設定湿度の変更が挙げられる。また、室内湿度と設定湿度との間に発生する大幅な差とは、例えば、10%以上の差を意味する。
ステップS7において、室内湿度と設定湿度とに大幅な差が発生したと判断された場合は(S7のYES)、ステップS1に戻る。
ステップS8において、加湿運転が終了したと判断された場合は(S8のYES)、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以上であるか否かが判断され(S9)、設定量以上である場合は(S9のYES)、そのまま終了する。このステップS9で判断される設定量の値は、ステップS1で判断される設定量の値と同じでもよいが、異なる値としてもよい。
ステップS9において、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以下であると判断された場合は(S9のNO)、再生部4のヒータ11や冷却部5のファン12を駆動させずに、吸湿部3のファン10とポンプ9とを駆動させる「吸湿」モードにおける運転が開始される(S10)。「吸湿」モードによる運転が開始されることにより、吸放湿性水溶液に室外空気中の水分が吸湿され、吸放湿性水溶液の量が次第に増えるとともに吸放湿性水溶液の濃度が次第に低下する。
「吸湿」モードにおける運転が開始された後は、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量に達したか否かが判断され(S11)、設定量に達した場合は「吸湿」モードにおける運転が終了する(S12)。なお、ステップS11における「設定量」とステップS9における「設定量」とは必ずしも一致させる必要はなく、及び、一致させないことが普通であり、例えば、ステップS11における「設定量」は貯液タンク2が満杯になった量とし、ステップS9における「設定量」は貯液タンク2の容積の80%の量としてもよい。
したがって、この無給水加湿装置1によれば、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以上である場合は、ステップS3において説明するように、「放湿量>吸湿量」モードにおいて加湿運転が行われる。このため、無給水加湿装置1を大型化することなく、かつ、吸湿のために吸湿部3において送風する室外空気の量を増やすことなく、十分な量の水分を放湿することができ、室内湿度を設定湿度に向けて速やかに上昇させることができる。
また、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合は、ステップS6に示すように「放湿量≦吸湿量」モードにおいて加湿運転が行われる。このため、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液を増やしながら、又は、減らさないようにしながら室内湿度を上げることができる。「放湿量>吸湿量」モードから「放湿量≦吸湿量」モードへの移行は、吸湿部3のファン10による送風量をアップさせて吸湿量を上げることにより行われる。、又は、それ以上吸湿量を上げることができない場合は、再生部4のヒータ11の発熱量を下げて放湿量を下げることにより行われる。
さらに、加湿運転が終了した後に貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合は、ステップS10に示すように、「吸湿」モードにおいて吸湿運転を行って貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量を増やすことができる。これにより、次回の運転時には速やかに「放湿量>吸湿量」モードにおいて加湿運転を開始することができる。
図4は、無給水加湿装置1において、吸放湿性水溶液として塩化リチウム水溶液を用い、「放湿量>吸湿量」モードにおいて加湿運転を行った場合における塩化リチウム水溶液の濃度の変化(=塩化リチウム水溶液の液量の変化)を測定した結果を示すグラフである。なお、この図4における説明では、吸湿部3においては塩化リチウム水溶液の液温を10℃まで下降させ、再生部4においては塩化リチウム水溶液の液温を90℃まで上昇させ、吸湿と放湿との一回のサイクルにおいて塩化リチウム水溶液が大きく濃度変化するようにした。
加湿運転のスタート直後に吸湿部3において吸湿された塩化リチウム水溶液が、液温が10℃で重量濃度が15%であるとする(1)。
この塩化リチウム水溶液が再生部4に送水され、ヒータ11に加熱されることにより90℃に温度が上昇する(2)。
再生部4では、90℃に上昇した液温に見合う量の水分が塩化リチウム水溶液から放湿され、この放湿に伴って塩化リチウム水溶液の濃度が上昇する(3)。
放湿により濃度が上昇した塩化リチウム水溶液は冷却部5に送水され、冷却部5において10℃に冷却される(4)。
冷却された塩化リチウム水溶液は吸湿部3に送水され、吸湿部3において室外空気中の水分を吸湿することにより濃度が下がる(5)。ここで、「放湿量>吸湿量」のモードで加湿運転が行われているため、(2)→(3)の過程で放湿された放湿量は、(4)→(5)の過程で吸湿された吸湿量に比べて多いので、(5)における塩化リチウム水溶液の濃度は(1)における塩化リチウム水溶液の濃度に比べて高くなる。そして、水分の放湿量と吸湿量との差により、塩化リチウム水溶液の液量は、(1)の時点に比べて(5)の時点では少なくなっている。
このようにして、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(7)→(8)→…に示すように吸湿と放湿とを繰り返すことにより、塩化リチウム水溶液の濃度は次第に高くなるとともに塩化リチウム水溶液の液量は次第に少なくなる。この加湿運転状態が、図2のフローチャートにおいて示すステップS1〜ステップS4の状態である。
塩化リチウム水溶液の濃度が高くなることにより、吸湿部3を同じ条件で駆動した場合でも、吸湿部3における吸湿量が増大し、また、再生部4を同じ条件で駆動した場合でも、再生部における放湿量が減少する。そして、設定された吸湿量と放湿量との運転条件によっては、(18)→(19)における放湿量と、(20)→(17)の吸湿量とが一致することが発生する。この場合は、(17)→(18)→(19)→(20)→(17)に示すように吸湿と放湿とが繰り返され、吸放湿性水溶液の液量が一定に維持される。
また、設定された吸湿量と放湿量との運転条件によっては、「放湿量>吸湿量」モードにおいて運転を継続するうちに、「放湿量=吸湿量」となる前に、塩化リチウム水溶液の液量が溶質である塩化リチウムが析出する値まで減少することがある。そこで、塩化リチウム水溶液の液量が設定量まで減少したときに、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転から「放湿量≦吸湿量」モードにおける加湿運転に切り替え、塩化リチウム水溶液が減少して塩化リチウムが析出することを防止するようにする。この加湿運転状態が、図2のフローチャートに示すステップS6の状態である。
「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転から「放湿量≦吸湿量」モードにおける加湿運転に切り替える基準について、具体的な数字を挙げて説明する。まず、塩化リチウム水溶液において、溶質である塩化リチウムが析出する上限濃度が40%(重量濃度)であるとする。このときの塩化リチウム水溶液の重量が1000gであれば、溶質である塩化リチウムは400g、溶媒である水は600gとなる。そして、溶液タンク2の満液時の塩化リチウム水溶液の下限濃度を20%とした場合は、溶質量は同じ400gなので、塩化リチウム水溶液の液量は2000gで、水は1600gとなる。
つぎに、満液時の状態から上限濃度までに使える水の量は1000gなので、400g/hの放湿量(≒加湿量)の加湿運転を行って、かつ、吸湿量=0g/hの加湿運転であっても、2.5時間の加湿運転が可能であることがわかる。
これらを踏まえて、0g/hの吸湿量で400g/hの放湿量の加湿運転を行える所定時間を1時間とするならば、「放湿量>吸湿量」のモードでの加湿運転を開始するために必要な塩化リチウム水溶液は、1400g(溶質400g、水分1000g)となり、濃度で言えば約28.6%に相当する。
なお、通常は、吸湿量>0g/hであるので、その分運転時間が延びることになり、しかも、吸放湿性水溶液の濃度が高くなることによりその分吸湿量が増えるので、実質は、設定時間を超えて加湿運転を延長することができる。この延長時間は、室外空気の絶対湿度量と、吸湿部3の設計で決まることになる。
例えば、室外空気がある絶対湿度の状況下で、限界濃度を超えないある濃度で、吸湿量が400g/hが得られるならば、その濃度で放湿量と吸湿量とがバランスし、それ以上塩化リチウム水溶液の液量が減りも増えもしない安定した状態となり、その時の延長時間は計算上では無限となる。この場合は、放湿量>吸湿量なる加湿運転状態が自動的に解消され、放湿量=吸湿量という加湿運転状態へ移行したことになる。
加湿運転時における塩化リチウム水溶液の液量と濃度との関係を図5及び図6に示す。いずれも、満液時(=上限液量)が2000gで20%からスタートしている。放湿量も400g/hと同じであるが、図6は、図5より吸湿量が効率的に劣る設計とした場合である。但し、液温、室外空気の湿度は同じであり、濃度の関数で吸湿量が変化するモデルを組み込んである。
いずれも、単純予想の2.5倍以上の運転が行われるが、吸湿量が高い図5は、濃度が上がることで吸湿量が放湿量の400g/hに追いつき、バランスしたので、濃度が約33%の状態で液化リチウム水溶液の液量が減りも増えもしない状態になり、延長時間は計算上では無限となる。
一方、吸湿量が劣る図6の例では、4.5時間経過後に、限界液量の1000gを切る(限界濃度の40%を超える)ので、「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転を続けることが不可能になり、吸湿量を上げるか放湿量を下げて、「放湿量≦吸湿量」モードにおける加湿運転へ移行しなくてはならない。いずれにしても、吸湿がない場合に比べて、長時間の「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転が成立している。
なお、本実施の形態では、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の液量を検知するセンサとして液量センサ7を例に挙げて説明したが、この液量センサ7の具体的な検知方式としては、貯液タンク2内の液面の高さを検知する方式、貯液タンク2内の吸放湿性水溶液の重量を検知する方式、貯液タンク2内の底部において吸放湿性水溶液の水圧を検知する方式を挙げることができる。さらに、このセンサとしては、吸放湿性水溶液の密度や導電率から吸放湿性水溶液の濃度を検知し、その検知結果から液量に換算する方式のセンサを用いることができる。
また、本実施の形態においては、水分供給装置の一例として無給水加湿装置を例に挙げて説明したが、本発明の水分供給装置が適用されるのは前述の無給水加湿装置に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において他の実施の形態においても適用できることは勿論である。
本発明の一実施の形態に係る無給水加湿装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す無給水加湿装置における加湿運転の制御内容を示すフローチャートである。
防犯システムの第一記録装置の内部構成を示す概略図である。
吸放湿性水溶液の一例である塩化リチウム水溶液の平衡状態図である。 塩化リチウム水溶液を用いて「放湿量>吸湿量」モードにおける加湿運転を行った場合における塩化リチウム水溶液の濃度の変化を示すグラフである。 吸湿性能を高くして加湿運転を行った場合における塩化リチウム水溶液の液量と濃度との関係を示すグラフである。 吸湿性能を低くして加湿運転を行った場合における塩化リチウム水溶液の液量と濃度との関係を示すグラフである。
符号の説明
2 貯液タンク
3 吸湿部
4 再生部
6 循環部
7 液量センサ(センサ)
13 制御部

Claims (2)

  1. 吸放湿性水溶液を貯液する貯液タンクと、
    空気中の水分を前記吸放湿性水溶液に吸湿させる吸湿部と、
    前記吸放湿性水溶液から水分を放湿させる再生部と、
    前記貯液タンクに貯液されている前記吸放湿性水溶液を前記吸湿部と前記再生部との間に循環させる循環部と、
    前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量を検知するセンサと、
    前記吸湿部と前記再生部と前記循環部とを駆動制御する制御部と、
    前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量が設定量以上である場合に、前記再生部における水分の放湿量が前記吸湿部における水分の吸湿量より多くなるように前記再生部と前記吸湿部とを駆動制御するとともに、水分供給運転が終了したときに、前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合に、前記再生部を駆動させずに前記吸湿部を駆動させる吸湿運転を行い貯液タンク内の吸放湿性水溶液の液量を満杯にして運転を停止する吸放湿制御手段と、
    を備えていることを特徴とする水分供給装置。
  2. 前記吸放湿制御手段は、前記貯液タンク内の前記吸放湿性水溶液の液量が設定量以下である場合に、前記再生部における水分の放湿量が前記吸湿部における水分の吸湿量より少ないか同じになるモードにおいて前記再生部と前記吸湿部とを駆動制御することを特徴とする請求項1記載の水分供給装置。
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