JP4587088B2 - 2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3h)−ピリミジノン誘導体、それらの製造方法並びにそれらを有効成分とする殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤 - Google Patents
2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3h)−ピリミジノン誘導体、それらの製造方法並びにそれらを有効成分とする殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、農園芸分野では、各種病害虫あるいは雑草の防除を目的とした殺菌剤、除草剤及び殺虫、殺ダニ剤が開発され実用に供されている。しかしながら、従来汎用されている農園芸用殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤は、効果、スペクトラム、あるいは残効性等の点において必ずしも満足すべきものではない。また、施用回数や施用薬量の低減等の社会的要請を充分満足しているとは言えない。
【0003】
また、従来汎用されてきた農薬に対して抵抗性を獲得した病害虫の出現も問題となっている。例えば、野菜、果樹、花卉、茶、ムギ類及びイネ等の栽培において、様々な系統の農薬、例えば病害の場面では、トリアゾール系(トリアジメフォン等)、ベンズイミダゾール系(ベノミル、チオファネートメチル等)、ジカルボキシイミド系(プロシミドン、イプロジオン等)、フェニルアミド系(メタラキシル、オキサジキシル等)農薬等に抵抗性を獲得した種々の病害が各地で出現している。一方害虫の場面では、有機リン剤(フェニトロチオン、マラチオン、プロチオフォス、DDVP等)、ピレスロイド系(ペルメトリン、シペルメリン、フェンバレレート、サイハロスリン等)、ベンゾイルウレア系(ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン等)、ネライストキシン系(カルタップ、ベンスルタップ等)農薬等に抵抗性を獲得した害虫の防除が年々困難になっている。
【0004】
さらに、病害虫が未だ抵抗性を獲得していない農薬(例えば、ジチオカーバメート系やフタルイミド系農薬等)もあるが、これらは一般に施用薬量や施用回数が多く、環境汚染等の観点から好ましいものではない。従って、従来汎用の農園芸用の殺菌剤や殺虫、殺ダニ剤に抵抗性を獲得した各種病害虫に対しても低薬量で十分な防除効果を示し、しかも環境への悪影響が少ない新規な殺菌剤及び殺虫剤の開発が切望されている。殺ダニ剤についても、従来汎用の殺ダニ剤に抵抗性を示すダニに対しても優れた防除効果を示し、安全性の高い殺ダニ剤の開発が期待されている。
【0005】
一方、国際特許出願WO93/21162号公報(特開平6−321913号公報)には、本発明の化合物と類似の構造を有する2−アリールアミノピリミジノン誘導体が開示されているが、本発明の一般式(1a)で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体については全く報告例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来の農園芸用殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤に抵抗性を示す各種病害虫に対して高い防除効果を示し、かつ、作物に対する高い安全性を併せ持つ新規殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式(1a)で示されるような、2位窒素原子上に芳香族基を有し、6位に水酸基あるいは置換オキシ基を有する5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体が、上記特徴を有する化合物であることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち本発明は、一般式(1a)
【0009】
【化8】
(式中、Rは置換されていてもよい芳香族基を表す。R1はハロゲン原子;C1〜C4アルキル基又はC1〜C4ハロアルキル基を表し、R2は水素原子、置換されていてもよいC1〜C6アルキル基;置換されていてもよいC3〜C8シクロアルキル基;置換されていてもよいC1〜C6ハロアルキル基;置換されていてもよいC3〜C6アルケニル基;置換されていてもよいC3〜C6アルキニル基;置換されていてもよいC7〜C11アラルキル基を表す。R3は置換されていてもよいC1〜C6アルキル基;置換されていてもよいC3〜C8シクロアルキル基;置換されていてもよいビニル基;置換されていてもよいC3〜C6アルケニル基;置換されていてもよいC3〜C6アルキニル基;置換されていてもよいC7〜C11アラルキル基;置換されていてもよいフェニル基を表す。X1及びX2は各々独立にハロゲン原子を表す。)で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体、及びそれらを有効成分とする殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤に関するものである。
【0010】
さらに本発明は、一般式(2a)
【0011】
【化9】
(式中、R、R1、R3及びX1は前記と同じ意味を表す。)で示される2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体をハロゲン化した後、一般式(3)
【0012】
【化10】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示される水あるいはアルコール類で処理することを特徴とする、一般式(1a)
【0013】
【化11】
(式中、R、R1、R2、R3、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。)で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を製造する方法、並びに、一般式(2b)
【0014】
【化12】
(式中、R、R1及びR3は前記と同じ意味を表す。)で示される2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体をハロゲン化した後、一般式(3)
【0015】
【化13】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示される水あるいはアルコール類で処理することを特徴とする、一般式(1b)
【0016】
【化14】
(式中、R、R1、R2、R3及びX1は前記と同じ意味を表す。)で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を製造する方法に関するものである。以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物である2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体において、Rで示される置換されていてもよい芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基や、フリル基、ピロリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基等の複素環式芳香族基さらにはこれらのベンゾローグ誘導体等を例示することができる。これらの芳香族基は、ハロゲン原子;C1〜C4アルキル基;C1〜C4ハロアルキル基;(C1〜C4アルコキシ)C1〜C4アルキル基;C3〜C6アルケニル基;C3〜C6アルキニル基;C1〜C5アシル基;カルボキシ基;(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基;シアノ基;水酸基;C1〜C4アルコキシ基;C1〜C4ハロアルコキシ基;(C1〜C4アルコキシ)C1〜C4アルコキシ基;カルボキシC1〜C4アルコキシ基;(C1〜C4アルコキシ)カルボニルC1〜C4アルコキシ基;C3〜C6アルケニルオキシ基;C3〜C6アルキニルオキシ基;置換されていてもよいフェニルオキシ基;C1〜C5アシルオキシ基;メルカプト基;C1〜C4アルキルチオ基;C1〜C4ハロアルキルチオ基;C1〜C4アルキルスルフィニル基;C1〜C4ハロアルキルスルフィニル基;C1〜C4アルキルスルホニル基;C1〜C4ハロアルキルスルホニル基;アミノ基;C1〜C4アルキルアミノ基;ジ(C1〜C4アルキル)アミノ基;C1〜C5アシルアミノ基;C1〜C4アルキルスルホニルアミノ基;ニトロ基等で1個以上置換されていてもよい。
【0018】
さらに、これらの置換基の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基のアルキル基;フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基等のハロアルキル基;メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ブテン−3−イル基等のアルケニル基;プロパルギル基、2−ブチニル基、1−ブチン−3−イル基等のアルキニル基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基等のアシル基;カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;シアノ基;水酸基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基のアルコキシ基;トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、3−クロロプロポキシ基、2−クロロ−1−メチルエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基等のハロアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、イソプロポキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;カルボキシメトキシ基、1−(カルボキシ)エトキシ基等のカルボキシアルコキシ基;メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、1−(メトキシカルボニル)エトキシ基等のアルコキシカルボニルアルコキシ基;2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−メチル−2−ブテニルオキシ基、1−ブテン−3−イルオキシ基等のアルケニルオキシ基;2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基等のアルキニルオキシ基;フェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、2−フルオロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基等の置換されていてもよいフェニルオキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基等のアシルオキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;クロロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、トリクロロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基等のハロアルキルチオ基;メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、tert−ブチルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;クロロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、トリクロロメチルスルフィニル基、2,2,2−トリフルオロエチルスルフィニル基等のハロアルキルスルフィニル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;クロロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、トリクロロメチルスルホニル基、2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル基等のハロアルキルスルホニル基;アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等のアシルアミノ基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基及びニトロ基等を例示することができる。
【0019】
R1の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基等のハロアルキル基を例示することができ、好ましくは、ハロゲン原子特に塩素原子、ハロアルキル基特にトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基である。
【0020】
R2及びR3で表される置換されていてもよいアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2,2−ジメトキシエチル基、2,2−ジエトキシエチル基等を例示することができる。
【0021】
R2及びR3で表される置換されていてもよいシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、メチルシクロプロピル基、ジメチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基等を例示することができる。
【0022】
R2及びR3で表される置換されていてもよいアルケニル基としては、2−プロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3−クロロ−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、4−クロロ−2−ブテニル基等を例示することができる。
【0023】
R2及びR3で表される置換されていてもよいアルキニル基としては、プロパルギル基、3−ブロモプロパルギル基、1−ブチン−3−イル基、2−ブチニル基、4−ブロモ−2−ブチニル基等を例示することができる。
【0024】
R2及びR3で表される置換されていてもよいアラルキル基としては、ベンジル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、3,5−ジクロロベンジル基、3,5−ジブロモベンジル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、3,5−ジメチルベンジル基、2−トリフルオロメチルベンジル基、3−トリフルオロメチルベンジル基、4−トリフルオロメチルベンジル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−メトキシカルボニルベンジル基、3−メトキシカルボニルベンジル基、4−メトキシカルボニルベンジル基、3−カルボキシベンジル基、4−カルボキシベンジル基、3−シアノベンジル基、4−シアノベンジル基、2−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−トリフルオロメトキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、4−メチルチオベンジル基、2−ニトロベンジル基、3−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジル基、α−フェネチル基、1−(2−フルオロフェニル)エチル基、1−(2−クロロフェニル)エチル基、1−(2−ブロモフェニル)エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル基、1−(3−クロロフェニル)エチル基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、1−(4−フルオロフェニル)エチル基、1−(4−クロロフェニル)エチル基、1−(4−ブロモフェニル)エチル基、1−(2−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、β−フェネチル基、2−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基等を例示することができる。
【0025】
R3で表される置換されていてもよいビニル基としては、ビニル基、1−メチルビニル基、1−エチルビニル基、1−クロロビニル基、2−メトキシビニル基、2−エトキシビニル基等を例示することができる。
【0026】
R3で表される置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、2−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,5−トリクロロフェニル基、2,4−ジクロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−シクロペンチルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−プロパルギルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−(1−ブチン−3−イルオキシ)フェニル基、2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル基、2−フルオロ−5−ニトロフェニル基、2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、4−イソバレリルフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、2−エトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−イソプロピルオキシフェニル基、4−tert−ブチルオキシフェニル基、3−トリフルオロメチルオキシフェニル基、4−トリフルオロメチルオキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−メチルチオフェニル基、2−メチルスルフィニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルホニルフェニル基、4−トリフルオロメチルチオフェニル基、4−トリフルオロメチルスルフィニルフェニル基、4−トリフルオロメチルスルホニルフェニル基、2−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基等を例示することができる。
【0027】
X1及びX2で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができるが、合成の容易さ並びに活性の強さから、塩素原子あるいは臭素原子が好ましい。
【0028】
一般式(1a)で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体において、農薬としての観点から、好ましい置換基Rとしては、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、シアノ基、ニトロ基等で1個以上置換されているフェニル基を挙げることができる。また、好ましいR1で表される基としてはC1〜C4ハロアルキル基を挙げることができる。
【0029】
本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体は下記製造方法に例示した方法によって製造することができる。
【0030】
製造方法−1は、2−置換アミノ−5−ハロゲノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(2a)をハロゲン化し、次いで一般式(3)で示される水あるいはアルコール類で処理することにより、本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)を製造する工程である。
【0031】
【化15】
(式中、R、R1、R2、R3、X1及びX2は前記と同じ意味を表す。)反応は、ハロゲン化試剤を用いてハロゲン化することができる。ハロゲン化試剤としては、スルフリルクロリド、N−ブロモこはく酸イミド、N−クロロこはく酸イミド等を用いることができる。ハロゲン化試剤の使用量は等量以上用いることにより、収率よく目的とする本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)を製造することができる。
【0032】
本反応では、ハロゲン化反応の終了後、一般式(3)で示される水あるいはアルコール類と反応させることにより、目的とする本発明の化合物を製造することができる。
【0033】
アルコール類(3)としては、前述の置換基R2で説明した置換基を有するアルコール類を使用することができる。
【0034】
ハロゲン化の反応は、0℃から溶媒還流温度から適宜選ばれた温度で実施することができる。また、一般式(3)で示される水あるいはアルコール類での処理は室温から溶媒還流温度から適宜選ばれた温度で実施することができる。反応終了後は、通常の抽出操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0035】
製造方法−2は、2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(2b)をハロゲン化試剤を用いてピリミジン環5位をハロゲン化し、さらに過剰のハロゲン化試剤と一般式(3)で示される水あるいはアルコール類の存在下に反応させることにより、一段で本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1b)を製造する工程である。
【0036】
【化16】
(式中、R、R1、R2、R3及びX1は前記と同じ意味を表す。)
反応は、ハロゲン化試剤を用いてハロゲン化することができる。ハロゲン化試剤としては、スルフリルクロリド、N−ブロモこはく酸イミド、N−クロロこはく酸イミド等を用いることができる。ハロゲン化試剤の使用量は2等量以上用いる必要が有り、それ以下の場合にはピリミジン環5位がモノハロゲン化された生成物が優先的に生成し、目的とする本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1b)の収率が低下する傾向にある。
【0037】
ハロゲン化の反応は、0℃から溶媒還流温度から適宜選ばれた温度で実施することができる。また、一般式(3)で示される水あるいはアルコール類での処理は室温から溶媒還流温度から適宜選ばれた温度で実施することができる反応終了後は、通常の抽出操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0038】
上記製造方法において原料となる2−置換アミノ−5−ハロゲノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(2a)及び2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(2b)は、国際特許出願WO98/51152号、国際特許出願WO98/51675号、特願平10−119917号、特願平10−321181号、特願平10−321181号公報記載の方法により製造することができる。また、一部は下記参考例に記載した方法により製造することができる。
【0039】
本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)は、衛生害虫あるいは農園芸作物に有害な害虫、特に昆虫及びダニに対し、また農園芸作物に有害な病害に対し、低い薬剤濃度で高い防除効果を示す。
【0040】
防除対象の害虫としては、ハスモンヨトウ、コナガ、チャノコカクモンハマキ、コブノメイガ、ニカメイチュウ等の鱗翅目;トビイロウンカ、セジロウンカ等のウンカ類、ツマグロヨコバイ、チャノミドリヒメヨコバイ等のヨコバイ類、モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ等のアブラムシ類、オンシツコナジラミ等のコナジラミ類、チャバネアオカメムシ等のカメムシ類等の半翅目;キスジノミハムシ、ウリハムシ、アズキゾウムシ等の甲虫目;イエバエ、アカイエカ等の双翅目;ワモンゴキブリ等の直翅目の昆虫の幼虫及び成虫、ならびに、ナミハダニ、ミカンハダニ、ミカンサビダニ、チャノホコリダニ等のダニ目の成虫、卵及び幼虫が挙げられる。
【0041】
また、本発明化合物は、各種作物のうどんこ病菌等の子のう菌類、各種作物のさび病菌、イネ紋枯病菌等の担子菌類、各種作物のべと病菌、各種作物の疫病菌等の卵菌類の他、いもち病菌、灰色かび病菌等の各種作物に寄生する不完全菌類等広範な植物病原菌類に対して高い殺菌効果を有しており、農園芸用の殺菌剤の有効成分として有用である。
【0042】
従って、本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)は、農園芸用の殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤として有用である。もっとも、本発明の化合物の防除対象となる昆虫やダニ及び植物病原菌は上記に例示したものに限定されることはない。
【0043】
本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)を農園芸用の殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤として使用する場合には、単独で用いてもよいが、好ましくは汎用の農薬補助剤を用いて製造した組成物の形態で使用する。本発明の殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤の形態は特に限定されないが、例えば乳剤、水和剤、粉剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、細粒剤、粒剤、錠剤、油剤、噴霧剤、煙霧剤、ジャンボ剤等の形態とすることが好適である。また、本発明の2−置換アミノピリミジン誘導体(1a)の1種又は2種以上を有効成分として配合することができる。
【0044】
本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)を有効成分として含有する殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤を製造するために用いられる農薬補助剤は、例えば、殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤の効果の向上、安定化、分散性の向上等の目的で使用することができる。農薬補助剤としては、例えば、担体(希釈剤)、展着剤、乳化剤、湿展剤、分散剤、崩壊剤等を用いることができる。
【0045】
液体担体としては、水、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、ブチルアルコール、グリコール等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサン、動植物油、脂肪酸等を挙げることができる。また、固体担体としてはクレー、カオリン、タルク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリナイト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑、ニトロセルロース、デンプン、アラビアゴム等を用いることができる。
【0046】
乳化剤、分散剤としては通常の界面活性剤を使用することができ、例えば、高級アルコール硫酸ナトリウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリルベタイン等の陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤等を用いることができる。また、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル等の展着剤;ジアルキルスルホサクシネート等の湿展剤;カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の固着剤;リグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の崩壊剤を用いることができる。
【0047】
本発明の農園芸用の殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤における有効成分の含有量は0.01〜99.5%の範囲から選ばれ、製剤形態、施用方法等の種々の条件により適宜決定すればよいが、例えば、粉剤では約0.5〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%、水和剤では約1〜90重量%程度、好ましくは10〜80重量%、乳剤では約1〜90重量%程度、好ましくは10〜40重量%の有効成分を含有するように製造することが好適である。
【0048】
例えば、乳剤の場合、有効成分である本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)に対して溶剤及び界面活性剤等を混合して原液の乳剤を製造することができ、さらにこの原液を使用に際して所定濃度に水で希釈して施用することができる。水和剤の場合、有効成分の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)、固形担体及び界面活性剤等を混合して原液を製造し、さらにこの原液を使用に際して所定濃度に水で希釈して施用することができる。粉剤の場合、有効成分の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)、固形担体等を混合してそのまま施用することができ、粒剤の場合には、有効成分の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)、固形担体及び界面活性剤等を混合して造粒することにより製造し、そのまま施用することができる。もっとも、上記の各製剤形態の製造方法は上記のものに限定されることはなく、有効成分の種類や施用目的等に応じて当業者が適宜選択することができるものである。
【0049】
本発明の農園芸用殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤には、有効成分である本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体(1a)以外に、他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、昆虫生育調整剤、肥料、土壌改良剤等の任意の有効成分を配合してもよい。
【0050】
本発明の農園芸用殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤の施用方法は特に限定されるものではなく、茎葉散布、水面施用、土壌処理、種子処理等のいずれの方法でも施用することができる。例えば、茎葉散布又は土壌処理の場合、0.001〜1000ppm、好ましくは0.01〜500ppmの濃度範囲の溶液を10アール当たり0.1〜5000L好ましくは10〜2000L程度の施用量で用いることができる。水面施用の場合の施用量は、通常、有効成分が0.01〜15%の粒剤では10アール当たり0.1〜10Kgである。土壌処理の場合、5〜1000ppmの濃度範囲の溶液を1m2当たり1〜10L程度の施用量で用いることができる。種子処理の場合、種子重量1Kg当たり10〜1000ppmの濃度範囲の溶液を10〜100mL程度施用処理することができる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び参考例によりさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例及び参考例に限定されることはない。
実施例−1
【0052】
【化17】
2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5−クロロ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(1.00g, 2.20mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、スルフリルクロリド(0.30mL)を室温で加え一晩撹拌した。エタノール(10mL)を加え、さらに1時間撹拌した。反応後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣にエタノールを(10mL)を加え、再び室温で1時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−6−エトキシ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 1]の白色固体(0.82g)を得た。収率:70%;1H−NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.19(t, J=7.00Hz, 3H), 1.29(t, J=7.04Hz, 3H), 3.45〜3.73(m, 2H), 3.93〜4.30(m, 2H), 5.26(br s, 1H), 7.04(d, J=8.26Hz, 1H), 7.83(d, J=8.26Hz, 1H), 7.98(s, 1H).
実施例−2
【0053】
【化18】
2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(1.00g, 2.24mmol)を、ジクロロメタン(15mL)溶液中でスルフリルクロリド(0.18mL)と反応させ、2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5−クロロ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンが生成していることをTLCで確認した。次いで、この反応混合液に、スルフリルクロリド(0.18mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣にメタノールを(20mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:12)で精製することにより、2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5,5−ジクロロ−6−メトキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 2]の無色油状物(0.10g)及び2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 3]の無色油状物(1.10g)を得た。2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5,5−ジクロロ−6−メトキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 2]:収率:8.0%;1H−NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.97(t, J=7.25Hz, 3H), 1.30〜1.51(m, 2H), 1.55〜1.80(m, 2H), 3.42(s, 3H), 3.83〜4.30(m, 2H), 5.28(br s, 1H), 7.07(br s, 1H), 7.84(d, J=8.50Hz, 1H), 7.97(s, 1H), 2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 3 ]:収率:92%;1H−NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.95(t, J=7.23Hz, 3H), 1.30〜1.51(m, 2H), 1.56〜1.80(m, 2H), 3.90〜4.17(m, 2H), 5.11(br s, 2H), 7.08(br s, 1H), 7.80(d, J=8.25Hz, 1H), 7.94(s, 1H).
実施例−3
【0054】
【化19】
参考例−4及び5で合成した3−ブチル−5−クロロ−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.30g, 0.58mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、N−クロロこはく酸イミド(0.23g, 1.74mmol)を室温で加え、60℃で4時間撹拌した。次いで、メタノール(5mL)を加え、40分撹拌した。反応終了後、反応混合液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、水層をさらに酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。有機層を合せ、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)により精製することにより、3−ブチル−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−6−メトキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 4]の粘稠性物質(23.0mg)を得た。収率:6.7%;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.94(t, J=7.24Hz, 3H), 1.30〜1.47(m, 2H), 1.59〜1.77(m, 2H), 3.53(s, 3H), 3.80〜4.00(m, 2H), 7.35(s, 1H), 7.66(s, 1H), 9.13(s, 1H).
実施例−4
【0055】
【化20】
2−{2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(1.70g, 3.80mmol)の酢酸(20mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(1.13g, 8.34mmol)を加え、1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を水(100mL)及び飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−ブチル−5,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 5]の淡黄色固体(1.10g)を得た。収率:54%;融点:89〜90℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.96(t, J=7.5Hz, 3H), 1.40(m, 2H), 1.70(m, 2H), 4.10(m, 2H), 4.40(br s, 1H), 4.90(br s, 1H), 7.64(s, 2H).
実施例−5
【0056】
【化21】
実施例−4と同様に、2−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−(2−フェニルエチル)−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンを酢酸溶液中でスルフリルクロリドと反応させ、同様の後処理により得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−3−(2−フェニルエチル)−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 6]の淡黄色粘稠性油状物を得た。
実施例−6
【0057】
【化22】
2−{3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}アミノ−3−シクロヘキシルメチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(1.07g, 2.35mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.64g, 4.70mmol)を加え、24時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣にエタノール(20mL)を加え、再び室温にて1時間撹拌した。反応溶液から溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、5,5−ジクロロ−2−{3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}アミノ−3−シクロヘキシルメチル−6−エトキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 7]の淡黄色粘稠性油状物(0.30g)を得た。収率:22%;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.2(m, 8H), 1.7(m, 5H), 1.90(m, 1H), 3.60(m, 1H), 3.80(m, 1H), 3.93(dd, J=7.2 and 13.0Hz, 1H), 4.20(dd, J=6.6 and 13.0Hz, 1H), 8.00(s, 1H), 8.47(s, 1H), 12.7(br s, 1H).
実施例−7
【0058】
【化23】
2−{3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}アミノ−3−シクロヘキシルメチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(1.07g, 2.35mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.64g, 4.70mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を水(100mL)及び飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}アミノ−5,5−ジクロロ−3−シクロヘキシルメチル−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 8]の淡黄色固体(0.30g)を得た。収率:24%;融点:142.5〜143.9℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.20(m, 5H), 1.70(m, 5H), 2.00(m, 1H), 4.06(d, J=7.2Hz, 2H), 4.20(br s, 1H), 8.00(d, J=1.8Hz, 1H), 8.46(m, 1H).(アミノプロトンは帰属できなかった。)
実施例−8
【0059】
【化24】
2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.75g, 1.79mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.48g, 3.68mmol)を加え、24時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣にエタノール(20mL)を加え、再び室温にて1時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−6−エトキシ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 9]の淡黄色固体(0.20g)を得た。収率:21%;融点:117.8〜119.3℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.20(t, J=7.2Hz, 3H), 1.29(br t, J=6.9Hz, 3H), 3.60(m, 2H), 4.20(m, 2H), 5.26(br s, 1H), 7.04(d, J=8.1Hz, 1H), 7.83(d, J=8.1Hz, 1H), 7.98(s, 1H).
実施例−9
【0060】
【化25】
実施例−4と同様に、3−エチル−2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンをジクロロメタン中でスルフリルクロリドと反応させ、同様の後処理により得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、5,5−ジクロロ−3−エチル−6−ヒドロキシ−2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)アミノ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 10]の淡黄色固体を得た。収率:45%;融点:51〜53℃.
実施例−10
【0061】
【化26】
2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン( 0.77g, 1.84mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.50g, 3.68mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、2−{2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−3−エチル−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 11]の淡黄色固体(0.27g)を得た。収率:19%;融点:97.0〜100.2℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.36(m, 3H), 4.00(m, 2H), 7.20(br s, 2H), 7.55(d, J=8.4Hz, 1H), 7.82(d, J=8.4Hz, 1H), 8.80(br s, 1H).
実施例−11
【0062】
【化27】
参考例−1で合成した2−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−シクロプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.50g, 1.16mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.15g, 0.09mmol)を加え、17時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(40mL)及び酢酸エチル(40mL)を加え、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合せ、水(100mL×3)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製することにより、2−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−3−シクロプロピル−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 12]の白色固体(0.35g)を得た。収率:58%;融点:110〜113℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.92〜1.07(m, 2H), 1.26〜1.41(m, 2H), 2.70〜2.85(m, 1H), 3.27(br s, 1H), 7.53(d, J=8.28Hz, 1H), 7.69(br s, 1H), 7.80(d, J=8.28Hz, 1H), 8.72(s, 1H).
実施例−12
【0063】
【化28】
参考例−2で合成した2−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−シクロプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.70g, 1.62mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.22g, 1.62mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(40mL)及び酢酸エチル(40mL)を加え、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合せ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)で精製することにより、2−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−3−シクロプロピル−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 13]の白色固体(0.44g)を得た。収率:53%;融点:138〜144℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.93〜1.06(m, 2H), 1.31〜1.43(m, 2H), 2.76〜2.89(m, 1H), 3.38(br s, 1H), 7.27(br s, 1H), 7.66(s, 1H), 8.09(s, 2H).
実施例−13
【0064】
【化29】
3−シクロプロピル−2−(4−ニトロフェニル)アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.60g, 1.76mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.23g, 0.14mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(30mL)及び酢酸エチル(30mL)を加え、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を合せ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:12)で精製することにより、5,5−ジクロロ−3−シクロプロピル−6−ヒドロキシ−2−(4−ニトロフェニル)アミノ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 14]の淡黄色固体(0.34g)を得た。収率:45%;融点:181〜184℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.93〜1.08(m, 2H), 1.30〜1.45(m, 2H), 2.77〜2.93(m, 1H), 3.34(br s, 1H), 7.30(br s, 1H), 7.76(d, J=9.18Hz, 2H), 8.26(d, J=9.18Hz, 2H).
実施例−14
【0065】
【化30】
参考例−4に準じて合成した2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.00g, 4.28mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(1.52g, 8.56mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合せ、水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、5,5−ジクロロ−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−ヒドロキシ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 15]の淡黄色粘稠性油状物(1.64g)を得た。収率:60%;1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm):δ0.89(t, J=7.5Hz, 3H), 1.60(m, 2H), 3.90(m, 2H), 7.50(br s, 1H), 7.72(br s, 1H), 8.62(br s, 1H), 8.94(br s, 1H).
実施例−15
【0066】
【化31】
参考例−4に準じて合成した2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−イソプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.85g, 6.10mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(1.41g, 7.93mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合せ、水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製することにより、5,5−ジブロモ−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−ヒドロキシ−3−イソプロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 16]の淡黄色粘稠性油状物(0.63g)を得た。収率:16%;1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm):δ1.38 and 1.38(each d, J=6.0Hz, total 6H), 5.17(sep, J=6.0Hz, 1H), 7.50(br s, 1H), 7.71(br s, 1H), 8.51(br s, 1H), 8.88(br s, 1H).
実施例−16
【0067】
【化32】
参考例−4に準じて合成した2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.00g, 3.91mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(0.84g, 4.69mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合せ、水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製することにより、5,5−ジブロモ−2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−ヒドロキシ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 17]の淡黄色粘稠性油状物(0.40g)を得た。収率:15%;1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm):δ0.89(t, J=7.5Hz, 3H), 1.60(m, 2H), 3.90(m, 2H), 7.44(br s, 1H), 7.68(br s, 1H), 8.57(br s, 1H), 8.92(br s, 1H).
実施例−17
【0068】
【化33】
参考例−4に準じて合成した2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−イソプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.50g, 4.88mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(0.96g, 5.37mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合せ、水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製することにより、5,5−ジブロモ−2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−ヒドロキシ−3−イソプロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 18]の淡黄色粘稠性油状物(0.40g)を得た。収率:12%;1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm):δ1.40(m, 6H), 5.15(sep, J=6.9Hz, 1H), 7.44(br s, 1H), 7.67(br s, 1H), 8.44(br s, 1H), 8.85(br s, 1H).
実施例−18
【0069】
【化34】
参考例−4に準じて合成した2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−エチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.00g, 4.41mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(0.86g, 4.85mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(100mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を合せ、水(50mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製することにより、5,5−ジブロモ−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−エチル−6−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 19]の淡黄色粘稠性油状物(0.21g)を得た。収率:8%;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.30(m, 3H), 4.10(m, 2H), 4.90(br s, 1H), 7.30(br s, 1H), 7.73(s, 1H), 9.0(br s, 1H).
実施例−19
【0070】
【化35】
参考例−4に準じて合成した2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.30g, 0.59mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、室温撹拌下でスルフリルクロリド(0.33g, 2.44mmol)を加え、24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣に重曹水(30mL)を加え酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を合せ、水(30mL)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製することにより、2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 20]の淡黄色粘稠性油状物(0.31g)を得た。収率:89%;1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm):δ0.88(t, J=7.5Hz, 3H), 1.68(m, 2H), 3.92(m, 2H), 7.50(s, 1H), 7.69(s, 1H), 7.93(s, 1H), 9.15(s, 1H).
実施例−20
【0071】
【化36】
参考例−4に準じて合成した2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(0.50g, 0.97mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、室温撹拌下でN−ブロモこはく酸イミド(0.58g, 3.25mmol)を加え、24時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣にメタノール(20mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)で精製することにより、5,5−ジブロモ−2−{2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−メトキシ−3−プロピル−6−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン[化合物No. 21]の淡黄色粘稠性油状物(0.22g)を得た。収率:32%;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.09(t, J=7.2Hz, 3H), 1.85(m, 2H), 3.64(br s, 3H), 3.96(m, 2H), 7.49(br s, 1H), 7.72(s, 1H), 9.14(s, 1H).
参考例−1
【0072】
【化37】
水素化ナトリウム(60%油性, 2.91g, 72.7mmol)のDMF(50mL)懸濁液を0℃で撹拌しながら、3−アミノ−4,4,4−トリフルオロクロトン酸エチル(9.04g, 60.6mmol)をゆっくり加えた。反応溶液を0℃に保ち30分間撹拌した後、シクロプロピルイソチオシアネート(7.21g, 72.7mmol)をゆっくりと加え、反応温度を徐々に室温に戻しながら、一晩撹拌した。反応終了後、DMFを減圧留去し、残渣に水(60mL)を加え、さらに濃塩酸(8mL)を加えた。析出した固体を水とヘキサンにより充分洗浄し、乾燥させることにより、3−シクロプロピル−2−メルカプト−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(10.3g)を得た。収率:72%;融点:174〜178℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.80〜0.93(m, 2H), 1.24〜1.37(m, 2H), 2.76〜2.90(m, 1H), 6.26(s, 1H). (チオールプロトンは帰属できなかった。)
得られた3−シクロプロピル−2−メルカプト−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(10.3g, 43.5mmol)のDMF溶液(100mL)に、炭酸カリウム(7.22g, 52.2mmol)を加えた後、氷冷下で撹拌しながらヨウ化メチル(4.06mL, 65.3mmol)を加え、氷冷下で30分間、室温で7時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(100mL)及び酢酸エチル(100mL)を加え有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、水(100mL×3)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)で精製し、3−シクロプロピル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(8.51g)を得た。収率:78%;融点:78〜80℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.95〜1.06(m, 2H), 1.26〜1.38(m, 2H), 2.57(s, 3H), 2.69〜2.77(m, 1H), 6.50(s, 1H).
水素化ナトリウム(60%油性, 0.42g, 10.4mmol)のDMF(40mL)懸濁液に、2,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン(1.08mL, 6.95mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。次いで、先に得られた3−シクロプロピル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.61g, 10.4mmol)を加え、室温で15時間、80℃で10時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、水(100mL×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、2−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−シクロプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(2.25g)を得た。収率:75%;融点:140〜145℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.02〜1.17(m, 2H), 1.41〜1.54(m, 2H), 2.72〜2.87(m, 1H), 6.41(s, 1H), 7.54(d, J=8.26Hz, 1H), 7.81(d, J=8.26Hz, 1H), 8.15(br s, 1H), 8.85(s, 1H).
参考例−2
【0073】
【化38】
水素化ナトリウム(60%油性, 0.42g, 10.4mmol)のDMF(40mL)懸濁液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン(1.07mL, 6.95mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。次いで、3−シクロプロピル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.25g, 9.03mmol)を加え室温で18時間、80℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、水(100mL×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、2−{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−3−シクロプロピル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(1.99g)を得た。収率:66%;融点:175〜176℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.05〜1.16(m, 2H), 1.48〜1.59(m, 2H), 2.79〜2.89(m, 1H), 6.41(s, 1H), 7.68(s, 1H), 7.75(br s, 1H), 8.18(s, 2H).
参考例−3
【0074】
【化39】
水素化ナトリウム(60%油性, 0.53g, 13.2mmol)のDMF(40mL)懸濁液に、4−ニトロアニリン(1.22g, 8.82mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。次いで、3−シクロプロピル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.86g, 11.5mmol)を加え室温で18時間、80℃で10時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、水(100mL×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、3−シクロプロピル−2−(4−ニトロフェニル)アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの黄色固体(1.05g)を得た。収率:35%;融点:257〜258℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ0.94〜1.15(m, 2H), 1.47〜1.53(m, 2H), 2.75〜2.92(m, 1H), 6.43(s, 1H), 7.85(dd, J=2.21 and 9.17Hz, 2H), 7.86(br s, 1H), 8.29(dd, J=2.21 and 9.17Hz, 2H).
参考例−4
【0075】
【化40】
水素化ナトリウム(60%油性, 1.73g, 43.3mmol)のDMF(80mL)懸濁液に、2−クロロ−3,5−ビストリフルオロメチルアニリン(7.61g, 28.9mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。次いで、3−ブチル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(10.0g, 37.6mmol)を加え室温で15時間、80℃で5時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(100mL)及び酢酸エチル(100mL)を加え、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、水(100mL×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精製し、3−ブチル−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(6.24g)を得た。収率:45%;融点:68〜72℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.05(t, J=7.26Hz, 3H), 1.46〜1.63(m, 2H), 1.76〜1.94(m, 2H), 4.18(t, J=8.04Hz, 2H), 6.51(s, 1H), 7.63(s, 1H), 7.74(s, 1H), 9.19(s, 1H).
参考例−5
【0076】
【化41】
3−ブチル−2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(3.47g, 7.20mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、氷冷下でスルフリルクロリド(0.56mL)を加えた。氷冷下で30分間撹拌した後、室温に戻して18時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精製し、3−ブチル2−{2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ−5−クロロ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの白色固体(2.01g)を得た。収率:54%;融点:109〜110℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.05(t, J=7.36Hz, 3H), 1.47〜1.64(m, 2H), 1.78〜1.96(m, 2H), 4.23(t, J=8.19Hz, 2H), 7.64(s, 1H), 7.76(s, 1H), 9.23(s, 1H).
参考例−6
【0077】
【化42】
2−アミノ−3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.28g, 6.54mmol)のDMF(10mL)溶液に、室温撹拌下で水素化ナトリウム(60%油性, 0.34g, 8.50mmol)を加え、30分撹拌した後、3−シクロヘキシルメチル−2−メチルチオ−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノン(2.00g, 6.54mmol)を加え、60℃にて2時間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を1N塩酸水溶液(100mL)に注ぎ、析出結晶を濾過した後エタノールを用いて再結晶し、2−{3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}アミノ−3−シクロヘキシルメチル−6−トリフルオロメチル−4(3H)−ピリミジノンの淡黄色固体(2.07g)を得た。収率:69%;融点:173〜174℃;1H-NMR(CDCl3, TMS, ppm):δ1.2(m, 5H), 1.7(m, 5H), 2.0(m, 1H), 4.18(d, J=7.2Hz, 2H), 6.32(s, 1H), 7.94(s, 1H), 8.19(s, 1H).(アミノプロトンは帰属できなかった。)以下、本発明の農園芸用殺虫、殺ダニ剤の製剤例及び試験例を示す。なお、各試験に供試した化合物の「化合物No.」は実施例中に記載の「化合物No.」に対応する。
製剤例−1:水和剤
本発明化合物を20重量部、カープレックス#80(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社、商品名)20重量部、STカオリンクレー(カオリナイト、土屋カオリン社、商品名)52重量部、ソルポール9047K(アニオン性界面活性剤)、東邦化学株式会社、商品名)5重量部、ルノックスP65L(アニオン性界面活性剤、東邦化学株式会社、商品名)3重量部を配合し、均一に混合粉砕して、有効 成分20重量%の水和剤を得た。
製剤例−2:粉剤
本発明化合物を2重量部、クレー(日本タルク社製)93重量部、カープレックス#80(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社、商品名)5重量部を均一に混合粉砕して、有効成分2重量%の粉剤を製造した。
製剤例−3:乳剤
本発明化合物を20重量部に、キシレン35重量部及びジメチルホルムアミド30重量部からなる混合溶媒に添加溶解し、これにソルポール3005X(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤の混合物、東邦化学株式会社、商品名) 15重量部を加えて、有効成分20重量%の乳剤を得た。
製剤例−4:フロアブル剤
本発明化合物を30重量部とソルポール9047K(同上)5重量部、ソルボンT−20(非イオン性界面活性剤、東邦化学株式会社、商品名)3重量部、エチレン グリコール8重量部及び水44重量部をダイノミル(シンマルエンタープライゼ ス社製)で湿式粉砕し、このスラリー状混合物に1重量%キサンタンガム(天然高分子)水溶液10重量部を加え、良く混合粉砕して、有効成分20重量%のフロ アブル剤を得た。
試験例−1:トビイロウンカの幼虫に対する殺虫効果
ガラス円筒(内径3cm×長さ17cm)に稲の芽だし苗をセットし、トビイロウンカ4令幼虫を5頭放虫した。製剤例−3の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(乳剤)の水希釈液(0.5mL)を上記のガラス円筒に散布塔(みずほ理化製)を用いて散布した(1濃度、2反復)。処理5日後に、幼虫の生死及び苦悶を調査し、苦悶虫を1/2頭死として殺虫率(%)を求めた。結果を表−1に示す。
【0078】
試験例−2:コナガの幼虫に対する殺虫効果
製剤例−1の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(水和剤)の水希釈液中に、キャベツ切葉(直径6cm)を1分間浸漬した。浸漬後風乾しプラスチックカップ(内径7cm)にいれ、このカップ内にコナガの3令幼虫を5頭放虫した(1濃度、2反復)。放虫4日後に幼虫の生死及び苦悶を調査し、苦悶虫を1/2頭死として殺虫率(%)を求めた。結果を表−2に示す。
【0079】
試験例−3:ナミハダニの成虫に対する殺ダニ効果
インゲンの切葉上(直径3cm)に10頭のナミハダニ雌成虫を放虫した。製剤例−1の処方に従って製剤した本発明の殺ダニ剤(水和剤)を水で所定濃度に希釈した液(3.5mL)を、上記の切葉上に回転式散布搭(みずほ理化製)を用いて散布した(1濃度、2反復)。処理24時間後に成虫の生死を調査し殺ダニ率(%)を求めた。結果を表−3に示す。
試験例−4:ナミハダニの卵に対する殺ダニ効果
インゲンの切葉上(直径3cm)に5頭のナミハダニ雌成虫を放虫した。放虫後20時間切葉に産卵させ、その後、雌成虫を除去した。製剤例−1の処方に従って製剤した本発明の殺ダニ剤(水和剤)を水で所定濃度に希釈した液(3.5mL)を、上記のディスク上に回転式散布搭(みずほ理化製)を用いて散布した(1濃度、2反復)。処理8日後に未孵化卵数と孵化幼虫数を調査し殺卵率(%)を求めた。結果を表−3に示す。
【0080】
試験例−5:ハスモンヨトウの幼虫に対する殺虫効果
製剤例−1の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(水和剤)の水希釈液中に、キャベツ切葉(直径6cm)を1分間浸漬した。浸漬後風乾しプラスチックカップ(内径7cm)にいれ、このカップ内にハスモンヨトウの3令幼虫を5頭放虫した(1濃度、2反復)。これを25℃の恒温室内に保持し、放虫5日後に幼虫の生死及び苦悶を調査し、苦悶虫を1/2頭死として殺虫率(%)を求めた。結果を表−4に示す。
【0081】
試験例−6:アズキゾウムシの成虫に対する殺虫効果
ガラス円筒(内径3cm×長さ15cm)にあずき豆2個を入れ、アズキゾウムシ成虫を10頭放虫した。製剤例−3の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(乳剤)の水希釈液(0.3mL)を上記のガラス円筒に散布塔(みずほ理化製)を用いて散布した(1濃度、2反復)。これを25℃の恒温室内に保持し、処理4日後に幼虫の生死及び苦悶を調査し、苦悶虫を1/2頭死として殺虫率(%)を求めた。結果を表−5に示す。
【0082】
試験例−7:モモアカアブラムシの幼虫に対する殺虫効果
水を入れたスクリュービン(容量:10mL)に、だいこん葉の葉柄部を挿し、モモアカアブラムシを1葉当り5〜6頭接種した。接種後、ガラス円筒(径:3.5cm、高さ:15cm、メッシュの蓋付き)に入れ、3日間25℃の恒温室内でアブラムシを増殖させた。だいこん葉上のアブラムシ成虫を除去した後、葉を製剤例−3の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(乳剤)の水希釈液に浸漬処理(約5秒間)し、ガラス円筒内に戻した(1濃度、2反復)。これを25℃の恒温室内に保持し、処理後4日目にだいこん葉上のアブラムシ数を調査し、その結果に基づき殺虫率(%)を求めた。結果を表−6に示す。
【0083】
試験例−8:ツマグロヨコバイの幼虫に対する殺虫効果
ガラス円筒(内径3cm×長さ17cm)に稲の芽だし苗をセットし、ツマグロヨコバイ4令幼虫を5頭放虫した。製剤例−3の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(乳剤)の水希釈液(0.5mL)を上記のガラス円筒に散布塔(みずほ理化製)を用いて散布した(1濃度、2反復)。処理4日後に、幼虫の生死及び苦悶を調査し、苦悶虫を1/2頭死として殺虫率(%)を求めた。結果を表−7に示す。
【0084】
試験例−9:コムギうどんこ病防除効果試験
直径6cmのポットに育苗した1〜2葉期のコムギ(品種:農林61号)に製剤例−3の処方に従い調製した乳剤を所定濃度に希釈して、1ポット当たり10mLの割合で茎葉散布した。薬液風乾後、コムギうどんこ病菌(Erysiphe grami nis f.sp. tritici)に罹病したコムギ葉から得た胞子懸濁液を噴霧接種した後、22℃ の温室内に7〜10日間放置した。なお、評価は各葉の発病面積比率を査定し下記の式により防除価を算出した。結果を表−8に示す。
【0085】
防除価(%)=[1−処理区の平均発病面積比率÷無処理区の平均発病面積比率]×100
【0086】
【発明の効果】
本発明の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を有効成分とする農薬は各種の農園芸における病害、昆虫やダニに対して極めて優れた防除効果を有し、農園芸用の殺菌剤及び殺虫、殺ダニ剤として有用である。
Claims (5)
- 一般式(2a)
で示される2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体をハロゲン化した後、一般式(3)
で示される水あるいはアルコール類で処理することを特徴とする、一般式(1a)
で示される2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体の製造方法。 - 一般式(2b)
で示される2−置換アミノ−4(3H)−ピリミジノン誘導体をハロゲン化した後、一般式(3)
で示される水あるいはアルコール類で処理することを特徴とする、一般式(1b)
- 請求項1に記載の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤。
- 請求項1に記載の2−置換アミノ−5,6−ジヒドロ−4(3H)−ピリミジノン誘導体を有効成分とする殺虫、殺ダニ剤。
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