JP4586283B2 - 信号再生方法及び信号再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は信号再生方法及び信号再生装置に関する。詳しくは、コンテンツ信号とこのコンテンツ信号をトラック毎に管理する付加情報を記録した記録媒体を用い、この付加情報にコンテンツ信号をトラック単位でグループ化するグループ管理情報が含まれている場合、記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生として、指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードを設けるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の信号再生装置では、楽曲等のオーディオコンテンツのコンテンツ信号だけでなく、所望のコンテンツ信号を容易に再生するための付加情報を記録した記録媒体の再生が行われている。例えばランダムアクセスが可能な記録媒体であるミニディスクを用いたミニディスク装置では、楽曲等の信号がトラック番号(曲番)単位で記録されたミニディスクから付加情報を読み出して、この付加情報を利用してコンテンツ信号の再生が行われている。
【0003】
付加情報は、記録媒体のタイトルや記録された楽曲の曲名、トラック毎の信号記録位置等を示すものとされおり、例えば所望の曲名のトラック番号を指定することにより、このトラック番号に関係付けられた記録位置から信号が読み出されて、所望の曲名の楽曲を簡単に再生することができる。
【0004】
また、記録媒体や信号再生装置では、高密度記録や記録する信号の高圧縮化等がはかられており、1つの記録媒体に多くの楽曲の信号等を記録すると共に、この信号を信号再生装置で正しく読み出して再生できるようになされている。例えば上述のミニディスク装置では、記録する信号の圧縮率と高めて多くの楽曲の信号を記録できる「MDLP」規格に対応した装置が実用化されている。
【0005】
ここで、1つの記録媒体に多くの楽曲を記録したときには、識別情報の数も多くなることから、いずれの識別情報を選択すれば所望の楽曲を再生できるか簡単に判別することができなくなってしまう。このため、記録された楽曲のグループ化を図り、選択したグループの中から識別情報を指定することにより、識別情報の数が多くなっても、容易に所望のコンテンツの信号を再生可能とする提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、識別情報のグループ化を図ったときには、どのようなグループ化が行われているかを示すグループ管理情報も識別情報と共に記録媒体に記録される。このため、識別情報は記録されているがグループ管理情報は記録されていない従来の記録媒体と、識別情報とグループ管理情報が記録されている記録媒体とが併存することになり、両方の記録媒体を用いて信号の再生を行うことができる信号再生装置では、記録媒体に応じた動作を行えるようにすることが望ましい。
【0007】
そこで、この発明では、記録媒体にグループ管理情報が記録されているときには、このグループ管理情報が記録された記録媒体に応じた再生動作を行うことができる信号再生方法及び信号再生装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る信号再生方法は、コンテンツ信号と該コンテンツ信号をトラック毎に管理する付加情報を記録した記録媒体を用い、前記記録媒体の付加情報に前記コンテンツ信号をトラック単位でグループ化するグループ管理情報が含まれている場合、前記記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生として、指定されたグループのグループ内番号順に楽曲の再生を行う通常再生モードと、指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードとを設け、指定されたグループにトラックが登録されているか否かを判別し、指定されたグループにトラックが登録されている場合該グループを選択して、選択されているモードで楽曲の再生を行い、指定されたグループにトラックが登録されていない場合、前記通常再生モードが選択されているとき、トラックが登録されている他のグループを選択して、前記通常再生モード楽曲の再生を行い、前記プログラム再生動作モードが選択されているとき、グループの再指定を受け付けるものである。
【0009】
また信号再生装置は、コンテンツ信号と該コンテンツ信号をトラック毎に管理する付加情報を記録した記録媒体の再生を行う再生手段と、情報保持手段と、再生手段と情報保持手段を制御する動作制御手段とを有し、動作制御手段では、再生手段によって記録媒体から付加情報を読み出して情報保持手段に保持させると共に、情報保持手段に保持した付加情報に記録されたコンテンツ信号をトラック単位でグループ化するグループ管理情報が含まれていると判別した場合、記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生として、指定されたグループのグループ内番号順に楽曲の再生を行う通常再生モードと、指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードとを設け、指定されたグループにトラックが登録されている場合該グループを選択して、選択されているモードで楽曲の再生を行い、指定されたグループにトラックが登録されていない場合、前記通常再生モードが選択されているとき、トラックが登録されている他のグループを選択して、前記通常再生モード楽曲の再生を行い、前記プログラム再生動作モードが選択されているとき、グループの再指定を受け付けるものである。
【0010】
この発明においては、例えば楽曲の信号と付加情報が記録されたミニディスクを用いると共に、記録されている楽曲をグループ化して管理するためのグループ管理情報が付加情報に含まれている場合、ミニディスクに記録された楽曲の再生として、指定されたグループ内での再生順序を曲単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードが設けられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、この発明について図を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明は、信号再生装置としてミニディスク装置を用いるものとし、ミニディスクに記録されたコンテンツ信号である楽曲の信号を再生する場合を示している。
【0012】
図1は、ミニディスク装置の構成を示している。ミニディスク装置に装着されたミニディスク100はスピンドルモータ部21によって回転駆動される。このミニディスク100の一つの面(図においては上面)側には記録用の磁気ヘッド22が配され、下面側であるレーザ光照射面側には光ピックアップ部23が配されて、記録する信号に基づいて変調された磁界が磁気ヘッド22によって加えられる位置にレーザ光を照射することができるようになされている。
【0013】
光ピックアップ部23では、後述するサーボ制御部25からのレーザ制御信号CPに基づいて所定パワーのレーザ光をミニディスク100に照射すると共に、ミニディスク100からの反射光に基づき読出信号RSを生成してRFアンプ部24に供給する。RFアンプ部24では、光ピックアップ部23から供給された読出信号RSからディジタルの読出データ信号REを生成して信号処理部30に供給する。また、RFアンプ部24では、読出信号RSに基づいてフォーカス誤差信号FEやトラッキング誤差信号TEを生成して、サーボ制御部25に供給する。さらに、ミニディスク100に予め形成されているプリグルーブのウォーブルを読み取った信号であるウォーブル信号RBを生成してデコーダ部28に供給する。
【0014】
サーボ制御部25では、RFアンプ部24から供給されたフォーカス誤差信号FEやトラッキング誤差信号TEに基づき、光ピックアップ部23の対物レンズ(図示せず)の位置を調整するためのフォーカス制御信号FCやトラッキング制御信号TCを生成して、ドライバ26に供給する。
【0015】
ドライバ26では、フォーカス制御信号FCに基づいてフォーカス駆動信号FDを生成すると共に、トラッキング制御信号TCに基づいてトラッキング駆動信号TDを生成する。このフォーカス駆動信号FD及びトラッキング駆動信号TDを、光ピックアップ部23のアクチュエータ(図示せず)に供給して対物レンズの位置を調整することにより、レーザ光がミニディスク100のレーザ光照射面側の所望位置で焦点を結ぶように制御される。
【0016】
また、サーボ制御部25では、スレッド信号SSLを生成してスレッドモータ部27に供給し、レーザ光の照射位置がトラッキング制御範囲を超えないように、このスレッドモータ部27によって光ピックアップ部23をミニディスク100の径方向に移動させる。
【0017】
デコーダ部28では、ウォーブル信号RBの帯域制限を行ってウォーブル成分を取り出すと共に二値化して、さらに復調処理を行いアドレス情報信号DADを生成して動作制御部40に供給する。また、得られたアドレス情報信号DADの同期パターンを検出して、ミニディスク100の回転速度が所望の速度となるようにディスク駆動信号SSPaを生成してスピンドルモータ部21に供給し、ミニディスク100の回転速度を制御する。また、後述する信号処理部30によって読出データ信号REから検出したフレーム同期信号に基づき、ミニディスク100の回転速度が所望の速度となるようにディスク駆動信号SSPbが生成されてスピンドルモータ部21に供給されるため、ウオーブルが形成されていない再生専用のミニディスクでも、所望の速度でミニディスク100を回転させることができる。
【0018】
信号処理部30では、RFアンプ部24から供給された読出データ信号REに対して、EFM(Eight to Fourteen Modulation)のデコード処理やCIRC(Cross Interleaved Reed Solomon Code)のデコード処理を行う。このデコード処理を行って得られた圧縮データ信号RDは、メモリコントローラ31を介して耐震用メモリ32に供給される。耐震用メモリ32は、書き換え可能な例えばダイナミックRAM等を用いて構成し、供給された圧縮データ信号RDを一時保持する。また、耐震用メモリ32でのデータ信号の書き込み位置や読み出し位置は、メモリコントローラ31で管理する。
【0019】
さらに、信号処理部30では、上述したようにディスク駆動信号SSPbを生成してスピンドルモータ部21に供給すると共に、読出データ信号REに基づいて得られた付加情報をワークメモリ41に供給する。
【0020】
耐震用メモリ32に保持されている圧縮データ信号RDは、メモリコントローラ31によって順次読み出されて圧縮伸長処理部33に供給される。圧縮伸長処理部33では、ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)やATRAC3のデコード処理を行って圧縮データ信号を復号化する。このデコード処理によって得られたデータ信号は音声データ信号DoutとしてD/A変換部34に供給される。D/A変換部34では、音声データ信号Doutをアナログの音声出力信号Soutに変換して出力する。
【0021】
また、ミニディスク装置に供給されたアナログの音声入力信号Sinは、A/D変換器35よってディジタルの音声データ信号Dinに変換されて圧縮伸長処理部33に供給される。
【0022】
圧縮伸長処理部33では、A/D変換器35から供給された音声データ信号Dinに対して、ATRACやATRAC3のエンコード処理を行い、音声データ信号Dinを符号化する。このエンコード処理によって得られたデータ信号は圧縮データ信号WDとしてメモリコントローラ31に供給される。
【0023】
メモリコントローラ31では、圧縮伸長処理部33から供給された圧縮データ信号WDを耐震用メモリ32に順次記憶させる。また耐震用メモリ32に一時保持された圧縮データ信号WDを読み出して信号処理部30に供給する。
【0024】
信号処理部30では、メモリコントローラ31から供給された圧縮データ信号WDに対してCIRCのエンコード処理やEFMのエンコード処理を行う。このエンコード処理を行って得られた信号は、記録データ信号WSとして記録アンプ38に供給される。
【0025】
記録アンプ38では、供給された記録データ信号WSを増幅して記録用の磁気ヘッド22に供給し、記録データ信号WSに応じた磁界を磁気ヘッド22で発生させる。また、このとき、サーボ制御部25からのレーザ制御信号CPによって光ピックアップ部23から所定のパワーのレーザ光がミニディスク100に照射されて、ミニディスク100には、磁気ヘッド22で発生された磁界に応じたマークが形成されて信号の記録が行われる。
【0026】
また、ミニディスク100のリードイン領域やユーザTOC領域に記録されている種々の付加情報が読み出されたときには、この読み出された付加情報が、上述したように信号処理部30から動作制御部40に接続されたワークメモリ41に供給されて保持される。
【0027】
動作制御部40はマイクロコンピュータを用いて構成されており、この動作制御部40には、上述のワークメモリ41やミニディスク装置の動作等を切り替えるための操作部42および表示部43が接続されている。動作制御部40では、ワークメモリ41に保持されている種々の情報やデコーダ部28からのアドレス情報信号DADおよび操作部42からの操作信号PSに基づき動作制御信号CTを生成して、この動作制御信号CTによってサーボ制御部25や信号処理部30及びメモリコントローラ31等の動作を制御することにより、ミニディスク100への信号の記録や記録された信号の再生及び記録された信号の編集処理を行う。
また、動作制御部40では、記録動作や編集処理に応じて、ワークメモリ41に保持されている情報の変更等も行う。
【0028】
さらに、動作制御部40には表示部43が接続されており、動作制御部40からの表示制御信号PDによってミニディスク装置の動作状態や、ミニディスクに記録されている種々の情報等が表示部43に表示される。
【0029】
図2は、ミニディスク装置で用いるミニディスク100の構成を示すものであり、ミニディスク100の中央には、ディスクを保持するためのクランピングプレート100aが設けられている。ミニディスク100のレーザ光照射面側の最内周にはリードイン領域100bが形成されており、記録再生可能なディスクでは、記録時のレーザ光の出力や後述するユーザTOC領域およびプログラム領域のアドレスなどのTOC(Table of Contents)情報が付加情報として記録される。リードイン領域100bの外周側には、ユーザTOC領域100cが形成されており、このユーザTOC領域100cには、ミニディスクのタイトルやプログラム領域100dに記録された楽曲等に関する情報、トラック毎の信号記録位置等を示す情報等が付加情報として記録可能とされている。
【0030】
ユーザTOC領域100cの外周側にはプログラム領域100dが形成されて、このプログラム領域100dに楽曲の信号が記録される。さらに、プログラム領域100dの外周側にはリードアウト領域100eが形成される。なお、再生専用のミニディスクでは、リードイン領域の外周側にプログラム領域が設けられる。
【0031】
ここで、ユーザTOC領域100cのセクタ0には、ミニディスクのトラック毎のスタートアドレスとエンドアドレス、このトラックの信号が連続した領域に記録されていなくとも次の信号記録位置を判別して連続再生を可能とするリンク情報がトラック番号毎に記録される。また、ミニディスクの空き領域のアドレス情報も記録される。このため、選択されたトラック番号のスタートアドレスとエンドアドレスに基づいて、この選択されたトラック番号の楽曲を再生することが可能となる。また、空き領域のアドレス情報を利用して、新たな楽曲を空き領域に記録することができる。さらに、セクタ0の情報を書き換えて、トラック番号とスタートアドレスやエンドアドレスの関係を変更することで、プログラム領域100dに記録されている楽曲の信号記録位置を変更しなくとも、楽曲の分離や結合,削除,移動の編集処理を行うことができる。
【0032】
セクタ1及び/又はセクタ4(以下単に「セクタ1」という)は、ディスクネーム領域とトラックネーム領域を有しており、ディスクネーム領域にはディスクのタイトルと共にグループ管理情報も記録される。また、トラックネーム領域には、記録した楽曲のタイトルや演奏者名等がトラック番号に関係付けで記録される。さらに、セクタ2には、各楽曲の記録日時が記録される。
【0033】
グループ管理情報は、記録されている楽曲の選択を容易とするために、記録された楽曲をグループ分けして管理するための情報である。このグループ分けは、楽曲の選択が容易となるようにユーザーが行うものであり、例えば記録された楽曲をジャンル毎にグループ分けしたり、演奏者毎にグループ分けする。このグループ管理情報は、グループ名とグループに含まれる楽曲を示す情報から構成される。
【0034】
図3は、楽曲とグループ管理情報との関係を説明するための図である。ここで、ミニディスクのタイトルが「DNs」とされており、図3Aに示すように、楽曲名「P1」〜「P12」の楽曲がトラック番号「1」〜「12」として記録されている場合、グループ化を行っていないときのセクタ1の情報は、図3Bに示すようにディスクネーム領域にディスクのタイトル「DNs」が記録されると共に、トラックネーム領域には、楽曲名「P1」〜「P12」がトラック番号に関連付けて記録される。
【0035】
また、図3Aに示すように、トラック番号「1」〜「4」をグループ化してグループ名「GNa」とし、トラック番号「5」〜「9」をグループ化してグループ名「GNb」とする。さらに、トラック番号「10」〜「12」をグループ化してグループ名「GNc」とする場合、図3Cに示すように、このグループ名とトラック番号の関係を示すグループ管理情報がディスクネーム領域に記録される。
【0036】
ここで、ミニディスク装置では、ディスクネーム領域にグループ管理情報が記録されているか否かに基づいて動作モードの選択を行い、ミニディスクに応じた動作を行う。
【0037】
図4は、ミニディスク装置の動作を示すフローチャートである。ミニディスク装置にミニディスク100が装着されると、あるいはミニディスク装置の動作が開始されると、ステップST1では付加情報の読み出し処理、すなわちリードイン領域やユーザTOC領域の付加情報を読み出すと共にワークメモリ41に保持させてステップST2に進む。
【0038】
ステップST2では、ディスクネーム領域の情報にグループ管理情報が含まれているか否かを検出する。ここで、図3Cに示すようにグループ管理情報が含まれていたときにはステップST3に進み、含まれていないときにはステップST4で動作モードを非グループモードに設定する。
【0039】
ステップST3では、グループ管理情報において、トラックが登録されているグループすなわちトラック番号が示されているグループがあるか否かを判別する。ここで、単にグループ名だけが設定されており、グループに属するトラック番号が示されていないグループだけのときには、グループ管理情報に基づいて楽曲をグループ化できないことからステップST4に進み、動作モードを非グループモードに設定する。また、図3Cで示すようにトラック番号が示されたグループが設けられているときには、ステップST5に進み、動作モードをグループモードに設定する。
【0040】
このように、トラックが登録されているグループを有したグループ管理情報が付加情報として記録されているか否かによって、動作モードがグループモードあるいは非グループモードに自動的に切り換えられるので、ユーザーが操作部42を操作して動作モードを設定しなくとも、簡単にミニディスクに応じた動作モードを設定することができる。
【0041】
ここで、動作モードが非グループモードに設定されたときには、従来のミニディスク装置と同様に、トラック番号を利用して信号の再生動作等を行う。また、動作モードがグループモードに設定されたときには、グループ管理情報で示されたグループ単位で信号の再生動作等を行う。
【0043】
図5はグループモードでの動作を示すフローチャートである。ステップST11では、ワークメモリ41に保持されているグループ管理情報によって示されたグループに対して、グループ番号を割り当ててステップST12に進み、ステップST12ではグループ内番号の設定を行う。例えば、図3Aに示すようにグループ化されているときには、グループ「GNa」がグループ番号「G1」とされると共に、グループ「GNb」「GNc」がグループ番号「G2」「G3」とされる。また、グループ「GNb」のトラック番号「5」〜「9」の楽曲は、グループ内におけるトラック番号(以下「グループ内番号」という)「T1」〜「T5」となる。同様に、グループ「GNc」のトラック番号「10」〜「12」の楽曲は、グループ内番号「T1」〜「T3」となる。
【0044】
ステップST13では、楽曲の再生順序を指定したプログラム再生を行うか否かを判別する。ここで、操作部42によってプログラム再生が選択されたときには、ステップST14に進む。また、プログラム再生が選択されず、楽曲をトラック番号順に再生する通常再生とされたときには、図6のステップST31に進む。
【0045】
ステップST14では、グループ指定処理を行う。このグループ指定処理では、例えばグループ管理情報で示されているグループ名を表示部43に表示して、いずれのグループに属する楽曲の再生を行うか、ユーザーに対してグループの選択を促す。ここで、操作部42が操作されてグループが指定されるとステップST14からステップST15に進む。
【0046】
ステップST15では、指定されたグループにトラックが登録されているか否かを判別する。ここで、グループ内にトラックが登録されていないときにはステップST14に戻り、再度グループ指定処理を行う。また、グループにトラックが登録されているときにはステップST16に進む。
【0047】
ステップST16では、指定されたグループのグループ内番号を用いて再生順序をプログラムしてステップST17に進み、プロラムされた順序で楽曲の再生を開始する。
【0048】
ステップST18ではプログラム再生動作中に、グループモードでの動作を解除する操作が行われたか否かを判別し、解除操作が行われていないときにはステップST19に進み、解除操作が行われるとステップST25に進む。
【0049】
ステップST19では、再生する曲を次の楽曲に移動するスキップ操作が行われたか否かを判別する。ここで、スキップ操作が行われていないときにはステップST20に進み、スキップ操作が行われるとステップST21に進む。
【0050】
ステップST20では、再生中の楽曲が終了したか否かを判別し、終了していないときにはステップST18に戻り、再生動作を継続すると共に再生動作中にグループモードの解除操作やスキップ操作が行われたか否かを判別する。また、再生終了したときにはステップST21に進む。
【0051】
ステップST21では、プログラムされた楽曲の再生を全て完了したか否かを判別する。ここで、再生されていない楽曲が残っているときには、ステップST22に進み、次のプログラム曲の再生を開始してステップST18に戻る。また、プログラムされた楽曲の再生が全て完了したときにはステップST23に進み、ミニディスク装置でのディスク再生動作を停止させてステップST24に進む。
【0052】
ステップST24では、操作部42の所定の操作キー、例えばスキップ操作キーや数字入力キーが操作されて新たなグループの指定が行われたか否かを判別する。ここで、再生動作中にスキップ操作キーを操作したときには、上述したように次の楽曲の再生を行わせるものとし、再生動作の停止中にスキップ操作キーを操作したときには例えば次のグループを新たなグループとして指定してステップST15に戻る。あるいは数字入力キーによって新たなグループ番号が指定されたときにステップST15に戻る。また、新たなグループの指定が行われないときにはグループモードでの動作を終了させる。なお、図では示していないが、スキップ操作キーを操作して前の再生曲や前のグループに戻すこともできることは勿論である。
【0053】
また、ステップST18でグループモードでの動作の解除操作が行われたと判別されてステップST25に進むと、ステップST25では、プログラム内容消去すなわちプログラムされた楽曲の再生順序情報を消去してステップST26に進み、ステップST26では動作を非グループモードでの動作に切り換える。このため、グループモードでの再生順序情報が非グループモードでの動作で用いられてしまうことを防止できる。
【0054】
図6は、グループモードでの動作に於ける通常再生処理を示すフローチャートである。図5のステップST13でプログラム再生が選択されないときには、通常再生を行うものとして図6のステップST31に進む。
【0055】
ステップST31では、ステップST14と同様にグループ指定処理を行う。
このグループ指定処理によってグループが指定されるとステップST31からステップST32に進む。
【0056】
ステップST32では、指定されたグループにトラックが登録されているか否かを判別する。ここで、グループにトラックが登録されていないときにはステップST33に進む。また、グループにトラックが登録されているときにはステップST34に進む。
【0057】
ステップST33では、指定されたグループにトラックが登録されていないことから、トラックが登録されているグループを自動的に選択して、この選択したグループを指定されたグループとして設定したのちステップST34に進む。例えば、図3に示すように、トラックが登録されていないグループ「GNd」は最後のグループとするように規定されている場合、グループ「GNd」が指定されたときには、このグループに代えて直前のグループ「GNc」あるいは先頭のグループ「GNa」を指定されたグループとして自動的に設定する。なお、指定されたグループにトラックが登録されておらず、異なるグループが指定されたグループとして設定されたときには、表示部43にその旨を表示するものとして、指定されたグループが自動的に変更されても判別可能とされる。
【0058】
ステップST34では、指定されたグループのグループ内番号順に楽曲の再生を開始してステップST35に進む。
【0059】
ステップST35では通常再生動作中に、グループモードでの動作を解除する操作が行われたか否かを判別し、解除操作が行われていないときにはステップST36に進み、解除操作が行われるとステップST42に進む。
【0060】
ステップST36では、スキップ操作が行われたか否かを判別し、スキップ操作が行われていないときにはステップST37に進み、スキップ操作が行われるとステップST38に進む。
【0061】
ステップST37では、再生中の楽曲が終了したか否かを判別し、終了していないときにはステップST35に戻り、再生動作を継続すると共に再生動作中にグループモードの解除操作やスキップ操作が行われたか否かを判別する。また、再生終了したときにはステップST38に進む。
【0062】
ステップST38では、グループ内の楽曲の再生を全て完了したか否かを判別する。ここで、再生が行われていない楽曲が残っているときには、ステップST39に進み、次のグループ内番号の楽曲再生を開始してステップST35に戻る。また、グループ内の楽曲の再生が全て完了したときにはステップST40に進み、ミニディスク装置でのディスク再生動作を停止させてステップST41に進む。
【0063】
ステップST41では、操作部42が操作されて新たなグループの指定が行われたか否かを判別して、新たなグループの指定が行われたときにはステップST32に戻る。また、新たなグループの指定が行われないときにはグループモードでの動作を終了させる。
【0064】
また、ステップST35でグループモードでの動作の解除操作が行われたと判別されてステップST42に進むと、ステップST42では動作を非グループモードでの動作に切り換える。
【0065】
以上のように、グループモードでの動作では、指定されたグループに登録されているトラック番号のみが再生可能となるので、ミニディスクに多くの楽曲が記録されていても、例えばグループ分けが演奏者毎に行われている場合には、グループを指定することで所望の演奏者の楽曲のみを簡単に選択することができる。
またグループモードでのプログラム再生によって、所望の演奏者の楽曲のみを所望の順序で再生させることも簡単に行うことができる。また、コンパクトディスクに記録された楽曲をミニディスクにダビングした場合には、コンパクトディスク毎にグループ化を行うことで、ミニディスクに複数のコンパクトディスクの楽曲を記録しても、1つのコンパクトディスクを再生する場合と同様な再生動作を行わせることもできる。
【0066】
次に、非グループモードでの動作では、従来のミニディスク装置と同様に、グループ管理情報を用いることなくトラック番号順の再生やプログラム再生が行われる。図7および図8は非グループモードの動作を示すフローチャートである。
【0067】
ステップST51では、楽曲の再生順序を指定したプログラム再生を行うか否かを判別する。ここで、操作部42によってプログラム再生が選択されたときには、ステップST52に進む。また、プログラム再生が選択されず、楽曲をトラック番号順に再生する通常再生とされたときには、図8のステップST71に進む。
【0068】
ステップST52では、トラック番号を用いて再生順序をプログラムしてステップST53に進み、プロクラムされた順序で楽曲の再生を開始する。
【0069】
ステップST54ではプログラム再生動作中に、非グループモードでの動作を解除する操作が行われたか否かを判別し、解除操作が行われていないときにはステップST55に進み、解除操作が行われるとステップST60に進む。
【0070】
ステップST55では、再生する曲を次の楽曲に移動するスキップ操作が行われたか否かを判別する。ここで、スキップ操作が行われていないときにはステップST56に進み、スキップ操作が行われるとステップST57に進む。
【0071】
ステップST56では、再生中の楽曲が終了したか否かを判別し、終了していないときにはステップST54に戻り、再生動作を継続すると共に再生動作中に非グループモードの解除操作やスキップ操作が行われたか否かを判別する。また、再生終了したときにはステップST57に進む。
【0072】
ステップST57では、プログラムされた楽曲の再生を全て完了したか否かを判別する。ここで、再生が行われていない楽曲が残っているときには、ステップST58に進み、次のプログラム曲の再生を開始してステップST54に戻る。
また、プログラムされた楽曲の再生が全て完了したときにはステップST59に進み、ミニディスク装置でのディスク再生動作を停止させて非グループモードでの動作を終了する。
【0073】
ステップST54でグループモードでの動作の解除操作が行われたと判別されてステップST60に進むと、ステップST60では、グループモードから移行して非グループモードの動作が行われているか否かを判別する。ここで、図4に示すモード選択動作によって非グループモードとされているときには、グループモードでの動作を行うことができないことからステップST55に進み、解除操作を無効とする。また、グループモードから移行して非グループモードの動作が行われているときには、グループモードでの動作を行うことができることからステップST61に進む。
【0074】
ステップST61ではプログラム内容消去すなわちプログラムされた楽曲の再生順序情報を消去してステップST62に進み、ステップST62では動作をグループモードでの動作に切り換える。このため、非グループモードでの再生順序情報がグループモードでの動作で用いられてしまうことを防止できる。
【0075】
ステップST51でプログラム再生が選択されないときには、通常再生を行うものとして図8のステップST71に進む。
【0076】
ステップST71では、トラック番号順に楽曲の再生を開始してステップST72に進む。
【0077】
ステップST72では通常再生動作中に、非グループモードでの動作を解除する操作が行われたか否かを判別し、解除操作が行われていないときにはステップST73に進み、解除操作が行われるとステップST78に進む。
【0078】
ステップST73では、スキップ操作が行われたか否かを判別し、スキップ操作が行われていないときにはステップST74に進み、スキップ操作が行われるとステップST75に進む。
【0079】
ステップST74では、再生中の楽曲が終了したか否かを判別し、終了していないときにはステップST72に戻り、再生動作を継続すると共に再生動作中に非グループモードの解除操作やスキップ操作が行われたか否かを判別する。また、再生終了したときにはステップST75に進む。
【0080】
ステップST75では、全ての楽曲の再生を完了したか否かを判別する。ここで、再生が行われていない楽曲が残っているときには、ステップST76に進み、次のトラック番号の楽曲再生を開始してステップST72に戻る。また、全ての楽曲の再生が完了したときにはステップST77に進み、ミニディスク装置でのディスク再生動作を停止させて、非グループモードでの動作を終了させる。
【0081】
ステップST72で非グループモードでの動作の解除操作が行われたと判別されてステップST78に進むと、ステップST78では、ステップST60と同様に、グループモードから移行して非グループモードの動作が行われているか否かを判別する。ここで、グループモードからの移行でないときにはステップST73に進み、解除操作を無効とする。また、グループモードからの移行であるときにはステップST79に進み、動作をグループモードでの動作に切り換える。
【0082】
また、上述のステップST26やステップST42で、グループモードでの動作が解除されて非グループモードの動作に移行する場合には、図8のステップST72に進み、再生中の楽曲に続けてトラック番号順に再生動作を行う。さらに、ステップST62やステップST79でグループモードに戻す場合には、再生中の楽曲のグループ内番号とグループ番号を判別してから図6のステップST35に進み、再生中の楽曲に続けて、この再生中の楽曲が登録されているグループのグループ内番号順に再生動作を行う。このため、動作モードの切り換えを行っても、それぞれの動作モードに応じた順序で正しく楽曲を再生できる。
【0083】
このように上述の実施の形態によれば、付加情報にグループ管理情報が含まれていると判別されたとき、ミニディスクに記録された楽曲の再生動作として、指定されたグループ内での再生順序を曲単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードが設けられる。このため、グループ内の楽曲のみを所望の順序で再生することが可能となり、グループ管理情報が記録されているミニディスクに応じた再生動作を行うことができる。なお、上述の実施の形態ではミニディスク装置を用いてミニディスクに楽曲を記録する場合について説明したが、コンテンツ信号と上述のような付加情報が記録されている記録媒体あれば、記録媒体はミニディスクに限られるものではない。またコンテンツ信号もオーディオコンテンツの信号に限られるものではなく、ビデオコンテンツの信号等であっても良いことは勿論である。
【0084】
【発明の効果】
この発明によれば、付加情報にグループ管理情報が含まれていると判別されたとき、記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生動作として、指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードが設けられる。このため、グループ内のコンテンツ信号のみを所望のトラック順序で再生することが可能となり、グループ管理情報が記録されているミニディスクに応じた再生動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミニディスク装置の構成を示す図である。
【図2】ミニディスクの領域構成を示す図である。
【図3】曲のグループ化とグループ管理情報を説明するための図である。
【図4】モード選択動作を示すフローチャートである。
【図5】グループモードの動作(1/2)を示すフローチャートである。
【図6】グループモードの動作(2/2)を示すフローチャートである。
【図7】非グループモードの動作(1/2)を示すフローチャートである。
【図8】非グループモードの動作(2/2)を示すフローチャートである。
【符号の説明】
21 スピンドルモータ部
22 磁気ヘッド
23 光ピックアップ部
24 RFアンプ部
25 サーボ制御部
26 ドライバ
27 スレッドモータ部
30 信号処理部
31 メモリコントローラ
32 耐震用メモリ部
33 圧縮伸長処理部
34 D/A変換部
35 A/D変換器
38 記録アンプ
40 動作制御部
41 ワークメモリ
42 操作部
43 表示部
100 ミニディスク

Claims (3)

  1. コンテンツ信号と該コンテンツ信号をトラック毎に管理する付加情報を記録した記録媒体を用い、
    前記記録媒体の付加情報に前記コンテンツ信号をトラック単位でグループ化するグループ管理情報が含まれている場合、
    前記記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生では、
    指定されたグループのグループ内番号順に楽曲の再生を行う通常再生モードと、
    指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードとを設け、
    指定されたグループにトラックが登録されているか否かを判別し、指定されたグループにトラックが登録されている場合該グループを選択して、選択されているモードで楽曲の再生を行い、指定されたグループにトラックが登録されていない場合、前記通常再生モードが選択されているとき、トラックが登録されている他のグループを選択して、前記通常再生モード楽曲の再生を行い、前記プログラム再生動作モードが選択されているとき、グループの再指定を受け付けることを特徴とする信号再生方法。
  2. 前記指定されたグループにトラックが登録されていない場合に、トラックが登録されている他のグループを選択したとき、前記記録媒体に記録されている種々の情報を表示する表示部に他のグループを選択した旨を表示することを特徴とする請求項1に記載の信号再生方法。
  3. コンテンツ信号と該コンテンツ信号をトラック毎に管理する付加情報を記録した記録媒体の再生を行う再生手段と、
    情報保持手段と、
    前記再生手段と前記情報保持手段を制御する動作制御手段とを有し、
    前記動作制御手段では、前記再生手段によって前記記録媒体から前記付加情報を読み出して前記情報保持手段に保持させると共に、前記情報保持手段に保持した付加情報に前記記録されたコンテンツ信号をトラック単位でグループ化するグループ管理情報が含まれていると判別した場合、前記記録媒体に記録されたコンテンツ信号の再生として、
    指定されたグループのグループ内番号順に楽曲の再生を行う通常再生モードと、
    指定されたグループ内での再生順序をトラック単位で切り換え可能とするプログラム再生動作モードとを設け、
    指定されたグループにトラックが登録されているか否かを判別し、指定されたグループにトラックが登録されている場合該グループを選択して、選択されているモードで楽曲の再生を行い、指定されたグループにトラックが登録されていない場合、前記通常再生モードが選択されているとき、トラックが登録されている他のグループを選択して、前記通常再生モード楽曲の再生を行い、前記プログラム再生動作モードが選択されているとき、グループの再指定を受け付けることを特徴とする信号再生装置。
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