JP4586119B2 - C型肝炎ウイルス産生抑制材料とその製法 - Google Patents

C型肝炎ウイルス産生抑制材料とその製法 Download PDF

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Description

本発明は、C型肝炎ウイルス産生抑制材料とその製法に関するものである。特に、ブルーベリー葉を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料と、その製法に関するものである。
C型肝炎ウイルス(HCV)は血液感染性ウイルスである。感染したウイルス保有者(キャリヤー)は、持続的に炎症を繰り返し、やがては慢性肝炎、肝硬変となり、発症後約30年を経て肝ガンになると言われている。治療には、インターフェロンが有効で、平均して約3割の人でウイルスが消失する。また、抗ウイルス薬リバビリンを併用すると、消失率は3割よりもややよくなる。近年、ウイルス駆逐を目的とせず、慢性肝炎、肝硬変の進行を抑制し、肝ガンの発症を遅延させる治療にも、インターフェロンが使用されてきているが、インターフェロンは、脱毛、食欲減退、鬱、血小板の減少など副作用も強く、長期にわたる継続的治療には問題もある(非特許文献1)。
一方、ブルーベリーは、優れた機能性材料として広く知られている。特に抗癌作用に限ってみても、例えば特許文献1は、ブルーベリーの果実由来のアントシアニン配糖体を有効成分とする抗癌剤を開示している。特許文献2は、抗菌性の健康食品(ニュートラシューティカル)として、ブルーベリーの抗ウイルス作用を開示している。特に、特許文献2では、大腸菌、スタフィロコッカス・エピデルミジス(Staphylococcus epidermidis)、馬心筋炎ウイルス(EMV)、シュウドモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)、S.アウレウス(aureus)、バチルス・サブチリス(Bacilus subtilis)に対する顕著な抗菌、抗ウイルス作用が具体的に述べられている。
同様に、非特許文献2は、ブルーベリーを含むVaccinium属に属する植物の果実及び葉の酢酸エチル抽出物が、ガンのプロモーター抑制の一つの指標であるキノンレダクターゼ誘導活性を有することを開示している。また非特許文献3は、Vaccinium属のビルベリー組織から誘導したカルスにより生産されたフラボノイド等を含む培養液が、乳ガン細胞の増殖を抑制することを開示している。また、非特許文献4は、ブルーベリーを含む各種食材の抗ウイルス活性に言及している。非特許文献5は、ブルーベリー含有アントシアニンに抗ウイルス活性があることを開示している。
特開平2003−277271号公報 特表2001−56565号公報 「C型慢性肝炎に対する最近の話題 IFNの副作用とその対策」Med Dig Vol.46,No.6,19−22(1997.11) J.Bomser et al"In vitro anticancer activity of fruit extracts from Vaccinium species." Planta Medica,62,212−216(1996) 浜松潮香「ブルーベリーの機能性研究;ブルーベリー培養細胞による有用物質生産」食品工業43[2]44(2000) 持田恭「島根県産食材の生理活性(抗癌活性、抗ウイルス活性)に関する研究」島根県保健環境科学研究所報[43]51−76(2002) 津志田藤二郎「注目の健康素材と機能研究:ブルーベリーの生理的機能性」食品と開発31[3]5−8(1996)
特許文献1、2は、ブルーベリーの果実に多く含まれるアントシアニン誘導体を利用した機能性飲料、抗癌剤、抗ウイルス活性に関するものである。発明者らの知見によるとブルーベリーの葉のアントシアニン含有量は果実に比べおよそ2%程度である。紅葉の時期には葉のアントシアニン含有量は増えるが、それでも果実の17%程度である。特許文献1、2ではアントシアニン誘導体含量の少ないブルーベリー葉によるC型肝炎ウイルス産生抑制という特異な抗ウイルス活性への言及はない。一方、非特許文献3は、多くの食材中のひとつとしてブルーベリーの抗ウイルス活性に言及しているが、ブルーベリーの部位は果実で、かつ対象ウイルスはA型インフルエンザである。したがって、非特許文献3にもブルーベリー葉によるC型肝炎ウイルス産生抑制機能は開示されていない。非特許文献4は、アントシアニンに関するもので、アントシアニンを含む食材の一例として、ブルーベリーに関する記述はあるが、その抗ウイルス活性への直接の記述はない。いずれにしても、ウイルスへの抗ウイルス作用が知られていても、そのことが直ちに種類の異なる他ウイルスに対しても同様の効果をもたらすとは、一概に言えない。
本発明は、天然物由来で副作用が少なく、長期の服用が可能で、かつ効果の優れたC型肝炎ウイルス産生抑制材料を提供することを目的としている。
また本発明は、C型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む医薬品を提供することを目的としている。
さらにまた本発明は、C型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む機能性飲食物を提供することを目的としている。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ブルーベリーの葉に、特異的にC型肝炎ウイルス産生抑制作用があることを見出し、本発明にいたった。
前記目的を達成した本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分とすることを特徴としている。
ブルーベリー葉の加工処理物としては、葉の粉砕物、葉の搾汁、および葉の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつが実用的である。
本発明の肝炎治療剤は、ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含むことを特徴としている。
本発明の機能性飲食物は、ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含むことを特徴としている。
本発明の肝ガン発症予防性飲食物は、ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含むことを特徴としている。
なお、本発明が対象とする飲食物には、ブルーベリー葉の加工処理物を含有し、C型肝炎ウイルスに感染した患者を対象とした飲食物であって、その包装または広告にC型肝炎の発症若しくはその進行を抑制するため、または肝硬変若しくは肝ガンへの進行を抑制するために用いられる旨の表示を付してなる飲食物が含まれる。
さらに本発明が対象とする飲食物には、上記C型肝炎ウイルス産生抑制材料を含み、C型肝炎ウイルス担持者のC型肝炎発症、またはC型肝炎発症患者の慢性肝炎、肝硬変、肝ガンへの進行を抑制することを特徴とするC型肝炎発症進行抑制性飲食物が含まれる。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料の製法は、ブルーベリー葉の溶媒抽出に当たり、あらかじめブルーベリー葉を−30℃〜50℃の範囲内で乾燥することを特徴としている。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分として使用することにより、下記の特異的効果を奏する。
(1)ブルーベリー葉は、ブルーベリーの他の部位に比べて、特異的にC型肝炎ウイルスの産生を抑制する。
(2)C型肝炎ウイルス保有者の肝炎発症の予防、急性期および慢性期の肝炎治療、並びに慢性肝炎から肝硬変および肝ガンへの進行を抑制するのに好適である。
(3)元来食用に供することのできる天然由来のブルーベリー葉を有効成分としているので、副作用が少なく、安全に長期にわたっての服用または摂取が可能である。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、ブルーベリーの部位のなかで葉を用いることを特徴としている。後述する実施例1の試験結果を示す図1、及び比較例1の試験結果を示す図2から明らかなように、ブルーベリーの葉は、これまで広く実用されているブルーベリーの果実とは、顕著に高いC型肝炎ウイルス産生抑制作用を有している点において明白に異なっている。すなわち、ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料では、図1に示すように、濃度約10μg/mlで、相対生細胞数は80%程度に止まっているのに対して、HVCレプリコンRNAの産生量(相対ルシフェラーゼ活性)は10%以下に抑制される。
一方、ブルーベリー果実の80%エタノール抽出試料では、図2に示すように、同濃度でのHVCレプリコン産生量RNAはほとんど抑制されていない。ちなみに、ブルーベリー葉に含まれる有機酸のうち含有量が最も高いキナ酸とクロロゲン酸について同様に細胞毒性作用とHVCレプリコンRNA産生量を調べたところ、優れた抗酸化作用で知られているキナ酸やクロロゲン酸も、図3、図4に示すように、上記と同一濃度(10μg/ml)では、HVCレプリコンRNA産生量は約50%抑制するに過ぎなかった。なお、キナ酸とクロロゲン酸(10μg/ml)には、細胞毒性作用はほとんどなかった。
特にキナ酸やクロロゲン酸は、HVCレプリコンRNA産生抑制効果に濃度依存性がなく、高濃度にしても差異がなかった。特筆すべきは、本発明のブルーベリー葉は天然物であるにもかかわらず、濃度10μg/mlになると、図5に示すインターフェロン(IFN)並みのHVCレプリコンRNA産生抑制効果(抗ウイルス抑制効果)が認められることである。さらにはラットへの亜急性毒性試験において、血液および組織に異常は見らない。特に、インターフェロンはその投与により約20%血小板数が減少するとの報告があるのに対して、本発明のブルーベリー葉には、かかるインターフェロンの副作用(血小板の減少)は見られない。
具体的には、発明者らの知見によると、ラットにブルーベリーの葉を飼料の3%与えた場合、その血小板数はオスで111.1±4.1、メスで98.2±3.5(×10000/mm3)である。ブルーベリーの葉を与えなかったコントロールではオス111.5±4.5、メス102.7±3.7であることから、ブルーベリーの葉を与えることによる有意な影響は見られない。いずれにしろ、ブルーベリー葉と果実の含有化合物、作用機序の差異は、現段階では必ずしも明らかではないが、C型肝炎ウイルス産生抑制作用においては、ブルーベリー葉は果実に比べて有意に優れていることは明らかである。
本発明に用いるブルーベリーは、ツツジ科(Ericaceae)スノキ属(Vaccinium)サイアノココス節(Cyanococcus)に属するアメリカ原産の落葉性もしくは常緑性の低木または半高木果樹である。ブルーベリーはおよそ6種類からなるが、果樹園芸上重要なのは下記の三種である。本発明では、使用するブルーベリーについて、種類、由来、原産地を特に制限するものではない。
(1)ハイブッシュブルーベリー(Highbush blueberry, Vaccinium corymbosum. L):オニール、シャープブルー、ジョージア、フローダブルー、レベレイ、スパルタン、ダロウ、デューク、バークレイ、ハリソン等
(2)ラビットアイブルーベリー(Rabbiteye blueberry, V.ashei reade):ウッダード、ガーデンブルー、ティフブルー、ホームベル、マイヤー等。
(3)ローブッシュブルーベリー(Lowbush blueberry, V.angstifolium Micaux; V.myrtilloides Aition):チグネクト、ブロンズウィック、ブロミドン等。
ブルーベリーの葉は加工処理して用いる。加工処理方法としては、生葉をそのまま粉砕する方法も使用できるが、葉の乾燥粉砕、葉の搾汁、葉の溶媒抽出が実用的である。
乾燥粉砕物の調製方法としては、ブルーベリーの葉をそのまま乾燥した後粉砕するか、または生葉を細く切断した後乾燥する方法を挙げることができる。乾燥方法は、本発明の薬理効果を損なわなければ、特に制限はなく、真空凍結乾燥、熱風乾燥、遠赤外線乾燥、減圧乾燥、マイクロ波減圧乾燥及び過熱蒸気乾燥等を広く用いることができる。なかでも、成分変化の少ない真空凍結乾燥によるのが実用的である。真空凍結乾燥条件は、原料葉の状態によって異なるので特定できないが、例えば生葉をそのまま乾燥する際、凍結温度は−30℃〜−20℃、乾燥温度は−30〜30℃、乾燥時間は15時間〜24時間の範囲が望ましい。
また加温乾燥の場合、温度は30℃〜50℃、乾燥時間は15時間〜24時間の範囲が望ましい。この場合、温度が50℃を超えると、図15に示すように、抗ウイルス機能(HCVレプリコンRNA産生抑制効果)は著しく低下する傾向にある。
溶媒抽出物の調製では、ブルーベリーの葉をそのままもしくは破砕物とした後抽出するか、または乾燥後必要に応じて粉砕して、抽出する。葉を搾って得られる搾汁を抽出原料として使用することもできる。この場合、必要に応じて原液を濃縮または乾燥してもよい。
使用する抽出溶媒も特に制限されないが、水または水と相溶性のある極性溶媒の使用が好適である。水と相溶性のある極性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルキルアルコール;エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどのグリコール類;エチルエーテル、アセトン等も使用できる。安全性の観点から、単独溶媒としては、低級アルコール、特にエタノールの使用が実際的である。
混合溶媒としては、水と前記極性溶媒を組み合わせて使用してもよいし、また前記極性溶媒を二種以上組み合わせて使用することもできる。後者の例として、例えば、アセトンとエチルエーテルの混合溶媒、好ましくはアセトンとエチルエーテルの1:1(v/v)混合液の使用も可能である。一般的には上記極性溶媒と水との混合溶媒(含水溶媒)の使用が望ましい。この含水溶媒としては、含水アルキルアルコール、より好ましくは含水エタノールである。含水アルコール中のアルコール濃度は、一般的に5〜90容量%、好ましくは30〜90容量%、より好ましくは50〜90容量%である。
抽出方法としては、溶媒中にブルーベリー葉そのままの粗末、細切物、またはそれらの乾燥粉砕物を冷浸、温浸等によって浸漬するのが一般的である。加温下で撹拌しながら抽出し、ろ過して抽出液を得ることもできる。また、パーコレーション法によってもよい。例えば、80容量%エタノール水溶液による撹拌抽出では、溶液温度は望ましくは室温、浸漬時間は温度により異なるが30秒〜1時間の範囲内が好適である。
得られた抽出物は、必要に応じてろ過または遠心分離などにより固形物を除去する。得られた濾液液は、次工程に応じて、そのまま用いるか、または溶媒を留去して一部濃縮もしくは乾燥して用いてもよい。濃縮あるいは乾燥後、適正な洗浄溶媒、例えば非溶解性溶媒で洗浄精製して用いても、またこれをさらに適当な溶剤に溶解もしくは懸濁して用いることもできる。本発明においては、上記のようにして得られた溶媒抽出液を、減圧乾燥、凍結乾燥等により、ブルーベリー葉乾燥抽出物にして使用することもできる。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、ブルーベリー葉の粉砕物、搾汁もしくは抽出物そのものを単独の固体または液体状で利用することもできるが、必要に応じて薬学的もしくは食品上許容される担体または添加剤を配合して、固体または液体状の医薬品または機能性飲食物として提供することもできる。また他の抗ウイルス剤を有効成分として配合することもできる。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を医薬品として用いる場合、その形態は特に問わないが、経口に適した形態であることが好ましい。経口投与用固形医薬製剤としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、細粒剤、顆粒剤等の形態を、また経口投与用液状医薬製剤としては、乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤などの形態を挙げることができる。これらの製剤にあたっては、各種製剤に応じた賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色料、矯味矯臭剤、pH調整剤等を適宜配合することができる。なお、本発明の医薬品の主な用途としては、C型肝炎ウイルス産生抑制剤、または慢性肝炎予防、肝硬変発症予防、若しくは肝がん発症阻止に有効に使用できる肝炎治療剤を挙げることができる。
医薬品の投与量は、所望の治療効果、投与法、治療期間、性別、投与経路、その他患者の病状等の条件に応じて異なるので特定できないが、例えば、体重60kgのヒトに対する投与量は、本発明の有効成分であるウイルス産生抑制材料(粉砕物、搾汁、抽出物)の量をブルーベリー葉の乾燥重量に換算して、1投与あたり約100〜1000mgの範囲から適宜選択するのが望ましい。
医薬品に含まれる前記有効成分の量は、その製剤形態や適用疾患の種類などによって種々異なり、一概に規定することはできないが、1投与あたりの投与量に応じて適宜設定すればよい。また投与時期は限定されないが、望ましくは肝炎の急性期、慢性期、肝硬変の時期である。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を機能性飲食物として用いる場合も、その形態は特に制限されない。例えば、上記C型肝炎ウイルス産生抑制材料を、必要に応じて食品上配合が許容される担体や添加剤とともに、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、トローチ剤、または溶液(ドリンク)等の形態に調製することができる。
機能性飲食物の適用例としては、本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を加えた次の形態のものを挙げることができる。
(1)乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り清涼飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、野菜・果実飲料、アルコール飲料、粉末飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、緑茶飲料、麦茶飲料などの飲料類。
(2)カスタードプリン、ミルクプリン、スフレプリン、果汁入りプリン等のプリン、ゼリー、ババロア、ヨーグルト等のデザート類。
(3)アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ミルクアイスクリーム、果汁入りアイスクリーム及びソフトクリーム、アイスキャンディー、シャーベット、氷菓等の冷菓類。
(4)チューインガムや風船ガム等の板状または糖衣錠ガム類。
(5)マーブルチョコレート等のコーティングチョコレートの他、イチゴチョコレート、ブルーベリーチョコレート及びメロンチョコレート等の風味を付加したチョコレート等のチョコレート類。
(6)ハードキャンディー(ボンボン、バターボール、マーブル等を含む)、ソフトキャンディー(キャラメル、ヌガー、グミキャンディー、マシュマロ等を含む)、ドロップ、タフィ等のキャラメル類
(7)ハードビスケット、クッキー、おかき、煎餅等の焼き菓子類
(8)コンソメスープ、ポタージュスープ等のスープ類
(9)味噌、醤油、ドレッシング、ケチャップ、たれ、ソース、ふりかけなどの各種調味料
(10)ストロベリージャム、ブルーベリージャム、マーマレード、リンゴジャム、杏ジャム、プレザーブ等のジャム類。
(11)赤ワイン等の果実酒。
(12)シロップ漬のチェリー、アンズ、リンゴ、イチゴ、桃等の加工果実。
(13)ハム、ソーセージ、焼き豚等の畜肉加工品。
(14)魚肉ハム、魚肉ソーセージ、魚肉すり身、蒲鉾、竹輪、はんぺん、薩摩揚げ、伊達巻き、鯨ベーコン等の水産練り製品。
(15)うどん、冷麦、そうめん、ソバ、中華そば、スパゲッティ、マカロニ、ビーフン、はるさめ及びワンタン等の麺類。
(16)その他、各種総菜及び麩、田麩等の種々の加工食品。
機能性飲食物における本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料の含有量及び摂取量は、特に限定されない。飲食物の種類、目的とする機能、効能、その他の諸条件に応じて適宜選択することができるが、望ましい摂取量はC型肝炎ウイルス産生抑制に有効な量である。特に制限はされないが、例えば、体重60kgのヒトに対して1回摂取あたり、ブルーベリー葉の乾燥重量に換算して通常0.5g以上であり、とりわけ約2〜10gの範囲が好適である。また、摂取時期は限定されないが、望ましくは肝炎発症前、肝炎の急性期、慢性期、肝硬変の時期である。
本発明の機能性飲食物は、C型肝炎ウイルス産生抑制材料を含むことに基づいて、C型肝炎ウイルス産生抑制効果、肝炎発症抑制効果、肝炎進行抑制効果、肝硬変発症予防効果、または肝ガン発症予防効果を有している。このため、本発明の機能性飲食物は、C型肝炎ウイルスに感染した患者を対象とした飲食物であり、例えば当該患者の肝炎発症前、肝炎の急性期若しくは慢性期、または肝硬変の時期に好適に摂取することのできる飲食物である。なお、本発明の機能性飲食物は、C型肝炎ウイルス産生抑制作用を有することに基づいて、その包装または容器に、C型肝炎の発症若しくはその進行を抑制するため、または肝硬変若しくは肝ガンへの進行を抑制するために用いられる旨の表示、具体的には、C型肝炎ウイルス産生抑制効果、肝炎発症抑制効果、肝炎進行抑制効果、肝硬変発症予防効果、または肝ガン発症予防効果を有している旨の表示がなされていてもよい。
以下の各実施例で用いるレプリコン細胞の調製及び試験方法は下記によった。また実施例中、「%」は特に言及しないかぎり、「W/W%」を意味する。
レプリコン細胞の調製:HCVのゲノムRNAは、ウイルス粒子を構成するコアとエンベロープの構造タンパク質翻訳領域、ウイルスゲノム複製などに機能する非構造タンパク質翻訳領域とに大別される。この構造タンパク質翻訳領域をルシフェラーゼ翻訳領域・EMCV IRES(脳心筋ウイルス内部リボゾーム結合配列)・ネオマイシン耐性遺伝子に置換したサブゲノムレプリコンRNAを作成し、得られたRNAをヒト肝がん細胞Huh-7の細胞質に導入する。サブゲノムレプリコンRNAが導入されたHuh-7は、同時にネオマイシン耐性能を有するので、ネオマイシンによる選択が可能となる。このようにして得られた細胞を、HCVレプリコンRNAの産生量の評価に供試する。なお、HCVレプリコンRNAの産生量は下記に説明するルシフェラーゼアッセイ法により測定する。この細胞の培養には、DMEM10[GIBCO社のGlutaMAX Media Dulbecco’s Modified Eagle Medium (D-MEM)(1×),liquid (High glucose,contains sodium pyruvate)]にFBS(Hyclone社)10%、Penicillin-Streptomycin(GIBCO社)1%、およびGeneticin(invitrogen社)1%を添加した培地を用いる。アッセイを行なう際のアッセイ培地には、DMEM10にFBSを5%、およびPenicillin-Streptomycinを1%添加したもの(但し、Geneticinは加えない。)を用いる。
ルシフェラーゼアッセイ法:マグネシウム存在下で、ルシフェリンとATPから酸化ルシフェリンとAMPを作る反応をルシフェラーゼが触媒する。ルシフェラーゼアッセイ法は、この時発生する光を発光検出器で検出して、得られた光量に基づいてルシフェラーゼ活性を評価する方法である。本発明では便宜上、この光量をHCVレプリコンRNA量とする。
MTTアッセイ法:MTTアッセイ法で用いるMTT[3-(4,5-dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazoliumbromide]は、黄色の化合物で脱水素酵素の基質となる。これは生細胞のミトコンドリア内脱水素酵素により青色の色素(ホルマザン)に還元される。生成したホルマザン量が生細胞の数と比例することから、本発明ではホルマザンの吸光度から生細胞数を評価し、被検試料の細胞毒性作用を判定する。
実施例1
(1)ブルーベリー葉80%エタノール抽出試料の調製
ラビットアイブルーベリー種のホームベルの生葉を凍結温度-30℃、乾燥温度30℃、乾燥時間24時間の条件で真空凍結乾燥(真空凍結乾燥機、FTS SYSTEM、Dura-Top MP&Dura-Dry MP)した。次いで、超遠心粉砕機(MRK&RETSCH、EM-1型)の0.5mmスクリーンを通して(一部糖分の多い試料は5mmスクリーン使用)で粉砕し、ブルーベリー葉の乾燥粉末物を得た。得られたホームベルの葉の凍結乾燥粉末物の約1gに、80容量%エタノール水溶液約30mlを加えて、室温で30秒間激しく撹拌した後、吸引ろ過(有限会社 桐山製作所 商品名:桐山ロート サイズ60mm ろ紙:5A)を行なって固形物を除いた。ろ液を減圧濃縮して、溶媒を留去した。最後に溶媒を完全に留去するため、真空凍結乾燥処理を行ない、ブルーベリー葉の乾燥抽出物約500mgを得た。これをDMSO(dimethylsulfoxide)で200mg/ml濃度に調整し抽出試料とした。
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
(2-1)HCVレプリコン細胞毒性試験
透明の96wellプレートに被検細胞(レプリコン細胞)の懸濁液(2.5×104 cells/ml)を90μlずつ加え、37℃、5%CO存在下、相対湿度100%の条件で24時間培養した。(1)で調製した抽出試料の終濃度が0.01、0.03、0.12、0.49、1.95、7.81、31.25、125.00μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、上記96wellプレートに10μl/wellの割合で添加した。この後、さらに72時間培養した。次いでMTT試薬(株式会社 同仁化学研究所、商品名:MTT(lyophilized))を10μl/well加えて、さらに4時間培養した。培養後、溶解液(0.04M HCl/isopropanol)を100μl/well加えて、よくピペッティングし色素を溶解した(溶解培養液)。650nmを対照波長として、抽出試料の各濃度における溶解培養液の吸光度(570nm)を吸光マイクロプレートリーダー(日本モレキュラーデバイス株式会社製 商品名:EMaxTM)で測定した。コントロールとして、上記の抽出試料の代わりに、乾燥抽出物から抽出試料の調整に使用した溶媒であるDMSOを用いて調製した溶解培養液の吸光度を測定した。
吸光度測定値から、コントロールに対する百分率を求め、抽出試料の各濃度における被検細胞の生細胞数(%)を算出した。生細胞数が50%になる値をC50(50% 生細胞数濃度:μg/ml)とした。結果を図1に示す。
(2-2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
白色の96wellプレートに被検細胞(レプリコン細胞)の懸濁液(2.5×104 cells/ml)を90μlずつ加え、37℃、5%CO存在下、相対湿度100%の条件で24時間培養した。抽出試料の終濃度が0.01、0.03、0.12、0.49、1.95、7.81、31.25、125.00μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、上記96wellプレートに10μl/wellの割合で添加した。この後、さらに72時間培養した。プレートをインキュベーターから取り出し、室温で30分以上静置後、ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega社、商品名:Steady-GloTMLuciferase Assay System)を100μl/well加えて、よくピペッティングした。5分以上放置してから発光検出器(日本モレキュラーデバイス株式会社製 商品名:LmaxII)で発光測定を行った。コントロールとして、上記抽出試料の代わりにDMSOを用いて上記と同様にして調製した反応液について、同様に発光量を測定した。
発光測定値から、コントロールに対する百分率を求め、抽出試料の各濃度における被検細胞の相対ルシフェラーゼ活性(%)を算出した。前述するように、当該相対ルシフェラーゼ活性(%)はHCVレプリコンRNA量を反映している。相対ルシフェラーゼ活性が50%になる値をL50(50% ルシフェラーゼ活性濃度:μg/ml)とした。
ルシフェラーゼ活性のL50に対する生細胞数のC50の比をSelectivity index(SI=生細胞数C50/ルシフェラーゼ活性L50)とした。この値が大きければ大きいほど細胞に障害を与えずHCVレプリコンRNA産生を抑制することを意味する。結果を図1に示す。
比較例1
(1)ブルーベリー果実
(1-1) ブルーベリー果実の80%エタノール抽出試料の調製
ラビットアイブルーベリー種のホームベル果実の凍結乾燥粉末物を実施例1に従って80容量%エタノール水溶液で抽出し、次いで真空凍結乾燥処理を行って、ブルーベリー果実の乾燥抽出物約600mgを得た。これをDMSOで200mg/ml濃度に調整し抽出試料とした。
(1-2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い上記抽出試料の終濃度が0.5、5.0、50.0、500.0μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、HCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。結果を図2に示す。
(2)キナ酸およびクロロゲン酸
実施例1で用いたラビットアイブルーベリー種のホームベル葉に含まれる様々な有機酸量を測定したところ、キナ酸とクロロゲン酸の含有量が高いことが判明した。ブルーベリー葉の凍結乾燥粉末1gに含まれるキナ酸は約6mg、クロロゲン酸は約100mgであった。そこで、キナ酸とクロロゲン酸についてHCVレプリコンRNA産生抑制効果を評価した。
(2-1)キナ酸
(i) キナ酸の試料の調製
リン酸緩衝液(PBS(-))にキナ酸を24mg/ml濃度で溶解し、キナ酸溶液を調製した。
(ii)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
上記のキナ酸溶液を用い、キナ酸の終濃度が0.1、0.4、1.5、6.0、24.0μg/ml(ブルーベリー葉抽出試料では7.81、31.25、125、500、2000μg/ml相当量となる)になるようアッセイ培地で調整し、実施例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。コントロールにはキナ酸溶液に代えてPBS(-)を用いた。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。結果を図3に示す。
(2-2)クロロゲン酸の試料の調製
(i)クロロゲン酸の試料の調製
リン酸緩衝液(PBS(-))にクロロゲン酸を40mg/ml濃度で溶解し、クロロゲン酸溶液を調製した。
(ii)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
上記のクロロゲン酸溶液を用い、クロロゲン酸の終濃度が1.56、6.25、25.00、100.00、400.00μg/ml(ブルーベリー葉抽出試料では7.81、31.25、125、500、2000ug/ml相当量となる)になるようアッセイ培地で調整し、実施例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。コントロールにはクロロゲン酸溶液に代えてPBS(-)を用いた。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。結果を図4に示す。
(3)インターフェロン
(3-1)IFNの試料の調製およびHCVレプリコンRNA産生抑制試験
インターフェロン(IFN)(フナコシ株式会社、商品名:IFN-α2(α2b),Human, Recombinant)の終濃度が0.08、0.40、2.00、10.00、50.00U/mlになるようアッセイ培地で調整し、実施例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。結果を図5に示す。
上記の実施例1と比較例1(1)〜(3)の結果から、次のことがいえる。
図1に示すように、ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料は強いHCVレプリコンRNA産生抑制効果を有する。図1にも示すように生細胞数のC50は29.24μg/ml、ルシフェラーゼ活性のL50は0.85μg/ml、SIは34であった。また抽出試料31.25μg/mlの濃度において相対生細胞数はコントロールに対して55.49%に抑制されているものの、相対ルシフェラーゼ活性は0.39%まで抑制されていた。この効果はIFNの効果に匹敵する(図5)。
図2に示すブルーベリー果実の80%エタノール抽出試料では、SIは27であり、ブルーベリー葉のSI=34と大きな違いはないが、ルシフェラーゼ活性のL50を比較すると、果実では60.71μg/mlであるのに対し、葉では0.85μg/mlと71倍の差があった。このことからもブルーベリーの葉は、果実に比べて高いHCVレプリコンRNA産生抑制効果を有することが分かる。
一方、ブルーベリーの葉に含まれるキナ酸は抗炎症作用、クロロゲン酸は抗酸化作用を持つことが知られている。そこでキナ酸とクロロゲン酸のHCVレプリコンRNA産生抑制を検討した。図3、4に示すように、両者ともHCVレプリコンRNA産生抑制効果は見られなかった。このことから、ブルーベリー葉のHCVレプリコンRNA産生抑制作用が、キナ酸やクロロゲン酸とは別の作用機序によるものと推定できる。
実施例2
(1)ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料の調製
実施例1に従い、ラビットアイブルーベリー種のホームベル葉から抽出試料(80%エタノール抽出試料)を得た。
(2)ブルーベリー葉の水抽出試料の調製
実施例1に従って調製したラビットアイブルーベリー種のホームベル葉の凍結乾燥粉末物約1gに、蒸留水約30mlを加え、4℃にてスターラーで24時間撹拌した。その後、吸引ろ過(有限会社 桐山製作所 商品名:桐山ロート サイズ60mm ろ紙:5A)を行ない固形物を除いた。ろ液を真空凍結乾燥処理して、ブルーベリー葉の乾燥抽出物約350mgを得た。これをリン酸緩衝液(PBS(-))で200mg/ml濃度に調整し水抽出試料とした。
(3)ブルーベリー葉の熱水抽出試料の調製
実施例1に従って調製したラビットアイブルーベリー種のホームベル葉の凍結乾燥粉末物約1gに、沸騰させた蒸留水約30mlを加え、95℃で湯煎をしながらスターラーで30分撹拌した。その後、氷冷し粗熱をとってから吸引ろ過(有限会社 桐山製作所 商品名:桐山ロート サイズ60mm ろ紙:5A)を行ない、固形物を除いた。ろ液を真空凍結乾燥処理して、ブルーベリー葉の乾燥抽出物約430mgを得た。これをリン酸緩衝液(PBS(-))で200mg/ml濃度に調整し熱水抽出試料とした。
(4)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い上記それぞれの抽出試料(80%エタノール抽出試料、水抽出試料、熱水抽出試料)を、終濃度が0.8、4.0、20.0、100.0、500.0μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、HCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。コントロールには、上記抽出試料に代えてPBS(-)を用いた。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。結果を図6、7、8に示す。
図6に示すように、ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料の生細胞数C50は90.52
μg/ml、ルシフェラーゼ活性L50は1.46μg/ml、SIは62であった。また図7に示すように、ブルーベリー葉の水抽出試料の生細胞数C50は225.68μg/ml、HCVレプリコンRNA産生 IC50は1.46μg/ml、SIは155であった。さらに図8に示すように、ブルーベリー葉の熱水抽出の生細胞数C50は130.51μg/ml、ルシフェラーゼ活性L50は1.75μg/ml、SIは75であった。いずれもルシフェラーゼ活性L50には大きな差が見られないが、SIに注目すると水抽出試料が最も高い値を示す。このことからHCVレプリコンRNA産生成分は耐熱性であることが分かった。またウイルス産生(HCVレプリコンRNA産生)を効果的に抑制する抽出試料を得るためには水抽出が望ましい。
比較例2
(1)緑茶の水抽出試料の調製
実施例2に従い緑茶葉の凍結乾燥粉末1gについて水抽出を行ない、緑茶葉の乾燥抽出物約224mgを得た。これをリン酸緩衝液(PBS(-))で200mg/ml濃度に調整し緑茶の水抽出試料とした。
(2)緑茶の熱水抽出試料の調製
実施例2に従い緑茶葉の凍結乾燥粉末1gについて熱水抽出を行い、緑茶葉の乾燥抽出物約385mgを得た。これをリン酸緩衝液(PBS(-))で200mg/ml濃度に調整し緑茶の熱水抽出試料とした。
(3)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い、上記で調製した各抽出試料の終濃度が4、20、100、500μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、HCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。コントロールには上記抽出試料に代えてPBS(-)を用いた。発光測定にはBerthold社の発光検出器(Centro LB960)を使用した。緑茶の水抽出試料の結果を図9に、水抽出試料の結果を図10に示す。
図9および10に示すように、緑茶葉の水抽出試料の生細胞数C50は125.60μg/ml、ルシフェラーゼ活性LC50は299.26μg/ml、熱水抽出試料の生細胞数C50は118.65μg/ml、ルシフェラーゼ活性L50は359.91μg/mlと、いずれもルシフェラーゼ活性L50が生細胞数C50を上回る数値となった。このことから緑茶葉の水および熱水抽出試料にはHCVレプリコンRNA産生抑制成分(ウイルス産生抑制成分)が含まれていないことが分かった。
実施例3
(1)ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料の調製
実施例1に従いラビットアイブルーベリー種のホームベルの葉から80%エタノール抽出試料を得た。
(2)ブルーベリー葉の酢酸エチル抽出試料の調製
抽出溶媒を80容量%エタノール水溶液から酢酸エチルに変え、それ以外は実施例1と同様の方法で、ラビットアイブルーベリー種のホームベルの葉から酢酸エチル抽出物を得た。これをDMSOで200mg/ml濃度に調整し、ブルーベリー葉の酢酸エチル抽出試料とした。
(3)ブルーベリー葉のアセトン抽出試料の調製
抽出溶媒を80容量%エタノール水溶液からアセトンに変え、それ以外は実施例1と同様の方法で、ラビットアイブルーベリー種のホームベルの葉からアセトン抽出物を得た。これをDMSOで200mg/ml濃度に調整し、ブルーベリー葉のアセトン抽出試料とした。
(4)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い、ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料を終濃度が0.8、4.0、20.0、100.0、500.0μg/mlになるように、またブルーベリー葉の酢酸エチル抽出試料およびアセトン抽出試料を終濃度が0.5、5.0、50.0、500.0μg/mlになるように、それぞれアッセイ培地で調整した。コントロールには上記各抽出試料に代えてDMSOを用いた。発光測定にはPerkin Elmer社の発光検出器(ARVO Light)を使用した。結果を図11、12、13に示す。
図12および13に示すように、ブルーベリー葉の酢酸エチル抽出試料のルシフェラーゼ活性L50は61.49μg/ml、アセトン抽出試料のルシフェラーゼ活性L50は56.76μg/mlであり、SIの値も非常に低く2であった。これに対して、図11に示すようにブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料は、細胞毒性作用が低い(生細胞数C50は80.80μg/ml)一方で、HCVレプリコンRNA産生抑制効果は高く(ルシフェラーゼ活性L50は3.13μg/ml)、SIは26であった。
このことから、ブルーベリー葉に含まれているHCVレプリコンRNA産生抑制成分は80%のエタノール水溶液で効率よく抽出されることがわかった。
実施例4
ブルーベリーの品種で代表的なものとして北部ハイブッシュブルーベリー、南部ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリーの3品種があげられる。これらのブルーベリーを用いて品種間差を検討した。
(1)各ブルーベリー葉の80%エタノール抽出試料の調整
被検試料として北部ハイブッシュブルーベリーの(1)スパルタン、(2)デューク;南部ハイブッシュブルーベリーの(3)レベレイ、(4)シャープブルー;ラビットアイブルーベリーの(5)ホームベル、(6)ティフブルーの計6品種を用いた。各被検試料について、実施例1に従って80%エタノール水溶液で抽出し、次いで真空凍結乾燥処理した乾燥抽出物をDMSOで200mg/ml濃度に調整し抽出試料とした。
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い、それぞれの抽出試料を終濃度が5 、50、500μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、HCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。各抽出試料に代えてDMSOを加えたものをコントロールとした。発光測定には、Perkin Elmer社の発光検出器(ARVO Light)を使用した。結果を図14に示す。
図14に示すように、スパルタン、デューク、レベレイ、シャープブルーのSIは順に13、12、13、12であるのに対し、ホームベル、ティフブルーでは245、175と非常に高い数値となった。このことから、HCVレプリコンRNA産生抑制成分(ウイルス産生抑制成分)は北部ハイブッシュブルーベリー、南部ハイブッシュブルーベリーよりもラビットアイブルーベリーに多く含まれることが示唆される。
実施例5
(1)ブルーベリー葉の乾燥温度の検討
ブルーベリーの生葉処理方法の違いが、ブルーベリー葉の加工処理物のHCVレプリコンRNA産生抑制機能に影響を及ぼすかを検討した。被検試料としてラビットアイブルーベリー種のホームベル葉を用いた。生葉乾燥の方法として(1)-30℃で凍結後、30℃で24時間乾燥する方法(凍結乾燥)、(2)45℃で19時間乾燥する方法、(3)65℃で5時間乾燥する方法、および(4)85℃で3.5時間乾燥する方法を採用した。各被検試料は上記各種の乾燥処理を行なった後、粉砕した。これらの粉砕物を実施例1に従って80容量%エタノール水溶液で抽出し、次いで真空凍結乾燥処理した乾燥抽出物をDMSOで200mg/ml濃度に調整し抽出試料とした。
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実施例1に従い、それぞれの抽出試料を終濃度が5 、50、500μg/mlになるようアッセイ培地で調整し、HCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。発光測定には、Perkin Elmer社の発光検出器(ARVO Light)を使用した。結果を図15に示す。
図15に示すように、凍結乾燥処理、及び乾燥温度45℃で処理したブルーベリー葉80%エタノール抽出試料のSIはそれぞれ245、及び298であった。これに対し、乾燥温度65℃および85℃で処理したブルーベリー葉80%エタノール抽出試料のSIの値はそれぞれ71および63と下がる傾向にあった。このことからブルーベリー生葉の乾燥処理は凍結乾燥か乾燥温度45℃以下で行うことが望ましいと思われる。
本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、医薬及び機能性飲食物として利用可能である。医薬としては、従来から治療が難しいとされている肝ガン、特に慢性肝炎から肝硬変、肝ガンへの進行抑制に有効に利用できる。また機能性飲食物としても、同様の効果が期待できる。本発明のC型肝炎ウイルス産生抑制材料は、ブルーベリーの葉という天然食用植物を有効成分とするため、IFNに比べると副作用が少ないため、安全に長期にわたって服用できる飲食物の分野での利用可能性が、特に高い。
ブルーベリー葉80%エタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。グラフ中、縦軸はコントロール試料のHCVレプリコンRNA産生量または生細胞数を100%とした場合の、被検試料のHCVレプリコンRNA産生量または生細胞数を百分率で示したものである(以下、図2〜13において同じ)。 ブルーベリー果実80%エタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 キナ酸によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 クロロゲン酸によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 インターフェロンによるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉80%エタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉水抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉熱水抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 緑茶葉水抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 緑茶葉熱水抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉80%エタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉酢酸エチル抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉アセトン抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。 ブルーベリー葉の品種間によるHCVレプリコンRNA産生抑制効果と細胞毒性作用を比較した結果を示したグラフである。 ブルーベリー生葉の乾燥温度の違いによるHCVレプリコンRNA産生抑制効果と細胞毒性作用を比較した結果を示したグラフである。

Claims (3)

  1. ブルーベリー葉の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材。
  2. ブルーベリー葉の加工処理物が、葉の粉砕物、葉の搾汁、および葉の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつである請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材。
  3. ブルーベリー葉を溶媒抽出して、C型肝炎ウイルス産生抑制材を製造する方法であって、溶媒抽出前にあらかじめブルーベリー葉を−30〜50℃の範囲内で乾燥することを特徴とするC型肝炎ウイルス産生抑制材の製法。
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