JP4586067B2 - 感光性樹脂組成物これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野では、エッチング又はめっき等に用いられるレジスト材料として、支持体、感光性樹脂組成物からなる感光層及び保護フィルムの3層構成の感光性エレメントが広く使用されている。かかる感光性エレメントをレジスト材料として用いる場合、先ず、感光性エレメントにおける保護フィルムを剥離した後、感光層が基材(銅基板等)に接触するように圧着させる。次いで、支持フィルム上にパターン形成用のフォトツールを密着させて露光を行い、支持フィルムを剥離した後、更に現像液を噴霧することにより未露光部を除去(現像)してレジストパターンを形成させ、エッチングやめっき等のレジストとして使用する(例えば、特許文献1参照)。
最近では、安全性の向上、環境への負荷や製造コストを低減する観点から、現像液として炭酸ナトリウム等を使用するアルカリ現像型が主流であり、現像時には現像液中に感光性樹脂組成物を溶解又は分散させることにより未露光部の除去を行う。
ところが、このアルカリ現像型の現像液を用いる方法では、現像液中に溶解又は分散した感光性樹脂組成物成分が固形状のスラッジ(以下、「現像スラッジ」という)や油状物(以下、「スカム」という)として析出しやすく、この現像スラッジやスカムが基板上に再付着すると、後の工程で形成される配線に短絡等の不良が発生してしまうことがある。特に、現像時の発泡を抑制するために消泡剤を使用する場合は、現像スラッジやスカムが発生しやすい条件となる。そこで、従来、現像スラッジやスカムに起因して配線の短絡が生じることを防止するために、現像機の洗浄及び循環ポンプに使用しているフィルタの交換が高い頻度で行われている。しかし、製造コストの削減の観点からは、このような操作の頻度を減らす必要があり、アルカリ現像型の現像液を用いる場合であっても現像スラッジ及びスカムが発生しにくい感光性樹脂組成物が望まれている。
スカムの低減を図った感光性樹脂組成物としては、例えば、ポリエチレングリコール鎖を有するアクリレートを含む感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、現像スラッジの低減を図った感光性樹脂組成物としては、例えば、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートを含む感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
特開平4−195050号公報 特開平5−232699号公報 特開2000−314958号公報 特開2001−117224号公報
しかしながら、上記特許文献2〜4に記載の感光性樹脂組成物であっても、以下の理由により更なる改善が必要である。
すなわち、本発明者らの検討によると、特許文献2に記載の感光性樹脂組成物を感光性エレメントに用いた場合、スカムの発生を抑制することはできるが、現像スラッジを十分低減することができないという問題を有していることが判明した。
また、本発明者らの検討によると、上記特許文献3及び4に記載の感光性樹脂組成物を感光性エレメントに用いた場合、現像スラッジの抑制効果はある程度認められるものの、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度を十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることができないことが判明した。これは、現像スラッジの抑制効果が不十分であることと、現像時の発泡が著しいため現像液がオーバーフローして漏洩してしまう問題が発生し、これを防止するために消泡剤を使用すると現像スラッジの発生量が増加してしまうことが原因であると考えられる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、現像時の発泡を十分少なくできるとともに、現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減できる感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダポリマー、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有する光重合性化合物、及び、(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物であって、(A)成分として、下記一般式(I)で表される化合物を重合成分として含有する重合体を含み、
CH=C(L)−COOL ・・・(I)
[式(I)中、Lは、水素原子又はメチル基を示し、Lは、炭素数2〜20のアルキル基を示す。]
(B)成分として、下記一般式(II)で表される化合物を含むことを特徴とする。
Figure 0004586067
[式(II)中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、Rは、3級以上の炭素原子を2以上有する炭素数〜20のアルキル基を示し、Xは、炭素数2〜6のアルキレン基を示し、nは、1〜20の整数を示す。]
本発明の感光性樹脂組成物によれば、(A)成分として上記一般式(I)で表される化合物を重合成分として含有する重合体、(B)成分として上記一般式(II)で表される化合物、及び上記(C)成分を必須成分として含む構成とすることにより、感光性エレメントとして用いる場合に現像時の発泡を十分少なくできるとともに、現像工程における現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減できる。これにより、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることが可能となる。
また、本発明の感光性エレメントは、支持体と、この支持体上に形成された上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光層とを備えることを特徴とする。
本発明の感光性エレメントによれば、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光層を備えることにより、現像時の発泡を十分少なくできるとともに、現像工程における現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減できる。これにより、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることが可能となる。
また、本発明のレジストパターンの形成方法は、回路形成用基板上に、上記本発明の感光性エレメントにおける感光層を積層し、感光層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、露光部以外の部分を除去することを特徴とする。
かかるレジストパターンの形成方法によれば、本発明の感光性エレメントを用いているので、レジストパターンを形成する際の現像工程において発泡を少なくできるとともに現像スラッジ及びスカムの発生を十分抑制することができる。これにより、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることが可能となる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法は、上記本発明のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とする。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、本発明のレジストパターンの形成方法を用いているため、レジストパターンを形成する際の現像工程において発泡を少なくできるとともに現像スラッジ及びスカムの発生を十分抑制することができる。これにより、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることが可能となる。
本発明によれば、現像時の発泡を十分少なくできるとともに、現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減できる感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の感光性エレメントの好適な一実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
1…感光性エレメント、10…支持体、14…感光層。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有する光重合性化合物、及び、(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物であって、(A)成分として、下記一般式(I)で表される化合物を重合成分として含有する重合体を含み、
CH=C(L)−COOL …(I)
[式(I)中、Lは、水素原子又はメチル基を示し、Lは、炭素数2〜20のアルキル基を示す。]
(B)成分として、下記一般式(II)で表される化合物を含むものである。
Figure 0004586067
[式(II)中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、Rは、3級以上の炭素原子を2以上有する炭素数3〜20のアルキル基を示し、Xは、炭素数2〜6のアルキレン基を示し、nは、1〜20の整数を示す。]
<(A)成分>
(A)成分はバインダーポリマーであり、上記一般式(I)で表される化合物を重合成分として含有する重合体を含む。式(I)中、Lで示される炭素数2〜20のアルキル基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、及び、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基の構造異性体等が挙げられる。
これらの中で、現像処理時のスカム量及びスラッジ量の更なる低減の観点から、アルキル基としては炭素数4〜9のアルキル基が好ましく、炭素数4〜6のアルキル基がより好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メタ)アクリル酸トリデシルエステル、(メタ)アクリル酸テトラデシルエステル、(メタ)アクリル酸ペンタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルエステル、(メタ)アクリル酸オクタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ノナデシルエステル、(メタ)アクリル酸イコシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記重合体における上記一般式(I)で表される化合物の含有量は、重合成分全量を基準として3〜70質量%とすることが好ましく、10〜40質量%とすることがより好ましく、15〜30質量%とすることが特に好ましい。この含有量が3質量%未満では、現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減することが困難となる傾向があり、70質量%を超えると、塗膜の形成に影響を与える傾向がある。
また、上記重合体の構成成分として、上記一般式(I)で表される化合物以外の化合物を用いることができる。このような化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、下記一般式(III)で表される化合物が挙げられる。
CH=C(L)−COOL …(III)
[式(III)中、Lは、水素原子又はメチル基を示し、Lは、置換基として水酸基、エポキシ基又はハロゲン基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を示す。]
上記一般式(III)で表される化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、アルカリ現像性をより良好にする観点から、上記重合体がカルボキシル基を有することが好ましい。このような重合体は、例えば、上記一般式(I)で表される化合物と、カルボキシル基を有する重合性単量体と、必要に応じてその他の重合性単量体とをラジカル重合させることにより製造することができる。カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。
また、上記重合体のカルボキシル基含有率(使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合)は、アルカリ現像性とアルカリ耐性とのバランスを図る観点から、12〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。このカルボキシル基含有率が12質量%未満ではアルカリ現像性が劣る傾向があり、50質量%を超えるとアルカリ耐性が劣る傾向がある。
また、上記重合体には、可とう性をより向上させる観点からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体としてさらに含有させることが好ましい。
上記スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として用いる場合、密着性及び剥離特性を共に良好にするには、スチレン又はスチレン誘導体の含有量が、共重合成分全量を基準として0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜28質量%であることがより好ましく、1.5〜27質量%であることが特に好ましい。この含有量が0.1質量%未満では、密着性が劣る傾向があり、30質量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。
さらに、上記重合体の重量平均分子量は、機械強度とアルカリ現像性とのバランスを図る観点から、20,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることがより好ましく、50,000〜100,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が、20,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算された値である。
上記した重合体は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。2種類以上を組み合わせて使用する場合、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上の重合体、異なる重量平均分子量の2種類以上の重合体、異なる分散度の2種類以上の重合体などが挙げられる。
また、(A)成分として、更に別のバインダーポリマーを上記重合体と組み合わせて用いてもよい。かかるバインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有する光重合性化合物であり、上記一般式(II)で表される化合物を必須成分として含む。式(II)中、Xで示される炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。これらのうち、Xは、スラッジの分散性を向上できる観点から、エチレン基が好ましい。
上記イソプロピレン基は−CH(CH)CH−で表される基であり、上記式(II)中の−(O−X)−において、酸素原子に結合するイソプロピレン基の部位はメチレン基であってもメチン基であってもよく、これらが混在していてもよい。
また、上記式(II)中、nが2以上の場合、2つ以上のXは、それぞれ同一であっても異なってもよい。さらに、Xが2種以上のアルキレン基である場合、−(O−X)−の構造単位はランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。
また、上記式(II)中、nは1〜20の整数であり、現像スラッジ及びスカムをより低減させる観点から3〜15であることが好ましく、4〜12であることがより好ましく、5〜9であることが特に好ましい。
また、上記式(II)中、Rは3級以上の炭素原子を2つ以上の有する炭素数〜20のアルキル基であり、スカム及び現像スラッジをより低減させる観点から8〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましく、13〜20であることが特に好ましい。3級以上の炭素原子を2つ以上有する炭素数〜20のアルキル基としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基の構造異性体等が挙げられる。これらのうち、スラッジの分散性を向上させる観点から、Rがトリデシル基の構造異性体のトリメチルデシル基であることが好ましい。
また、上記式(II)中、Rは本発明の効果を阻害しない範囲で置換基を有していてもよく、これら置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモイル基、複素環を含む基、これらの置換基で置換されたアリール基等が挙げられる。また、これらの置換基は縮合環を形成していてもよく、置換基中の水素原子がハロゲン原子又は上記した置換基で更に置換されていてもよい。また、Rが置換基を2以上有する場合、2以上の置換基はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、(B)成分は、上記式(II)で表される化合物以外に、分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有する光重合性化合物をさらに用いてもよい。
上記式(II)で表される化合物以外の(B)成分としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられるが、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物又はウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物が密着性及び解像度の観点から好ましい。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、「EO」はエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキシ基のブロック構造を有する。また、「PO」はプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキシ基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名「UA−11」等が商業的に入手可能である。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名「UA−13」等が商業的に入手可能である。
(C)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tertーブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3ーベンズアントラキノン、2ーフェニルアントラキノン、2,3ージフェニルアントラキノン、1ークロロアントラキノン、2ーメチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。また、密着性及び光感度の観点からは、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、30〜80質量部とすることが好ましく、50〜70質量部とすることがより好ましい。この配合量が30質量部未満では、光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合に、塗膜性が劣る傾向があり、80質量部を超えると、光感度が不十分となる傾向がある。
上記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、20〜70質量部とすることが好ましく、30〜50質量部とすることがより好ましい。この配合量が20質量部未満では、光感度が不十分となる傾向があり、70質量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。
また、一般式(II)で表される化合物の配合量は、(B)成分の総量に対して1〜95質量%とすることが好ましく、5〜60質量%とすることがより好ましく、10〜40質量%とすることが特に好ましい。一般式(II)で表される化合物の配合量が(B)成分の総量に対して1質量%未満では、現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減させることが困難となる傾向があり、95質量%を超えると密着性が低下する傾向がある。
上記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましく、0.2〜5質量部であることが特に好ましい。この配合量が0.01質量部未満では、光感度が不十分となる傾向があり、20質量部を超えると、露光の際に感光性樹脂組成物の表面での吸収が増大して、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを更に含有してもよい。これらの添加剤は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、上記の添加剤の含有割合は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度であることが好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60質量%程度の溶液として塗布することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
また、感光層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、200μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となり、レジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。
次に、本発明の感光性エレメントについて説明する。
図1は、本発明の感光性エレメントの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性エレメント1は、支持体10上に感光層14が積層された構造を有する。感光層14は、上述した本発明の感光性樹脂組成物からなる層である。
支持体10としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが挙げられる。透明性を得る観点からは、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。支持体の厚みは、1〜100μmであることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。支持体の厚みが、1μm未満であると、機械的強度が低下し、塗工時に重合体フィルムが破れるなどの問題が発生する傾向があり、一方、100μmを超えると、解像度が低下し、価格が高くなる傾向がある。
感光層14は、上記本発明の感光性樹脂組成物を液状レジストとして支持体10上に塗布することで形成することができる。
感光性樹脂組成物を支持体10上に塗布する際には、必要に応じて、該感光性樹脂組成物を所定の溶剤に溶解して固形分30〜60質量%の溶液としたものを塗布液として用いることができる。かかる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の有機溶剤、又はこれらの混合溶剤が挙げられる。
塗布の方法としては、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ、スレーコータ等の公知の方法が挙げられる。また、溶剤の除去は例えば加熱により行うことができ、その場合の加熱温度は約70〜150℃であると好ましく、加熱時間は約5〜30分間であると好ましい。
このようにして形成された感光層14中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下であることが好ましい。
また、感光層14の厚みは、用途により異なるが、溶剤を除去した後の厚みが1〜100μm程度であることが好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となり、レジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。
感光性エレメント1においては、必要に応じて、感光層14の支持体側と反対側の面F1を保護フィルム(図示せず)で被覆していてもよい。
保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどが挙げられる。また、保護フィルムは低フィッシュアイのフィルムであることが好ましく、保護フィルムと感光層14との間の接着力は、保護フィルムを感光層14から剥離しやすくするために、感光層14と支持体10との間の接着力よりも小さいことが好ましい。
感光性エレメント1は、例えば、そのままの平板状の形態で、又は感光層の一方の面に(保護されず露出している面に)保護フィルムを積層して、円筒状などの巻芯に巻きとり、ロール状の形態で貯蔵することができる。巻芯としては、従来用いられているものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。貯蔵時には、支持体が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。また、ロール状に巻き取られた感光性エレメント(感光性エレメントロール)の端面には、端面保護の観点から端面セパレータを設置することが好ましく、加えて耐エッジフュージョンの観点から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、感光性エレメント1を梱包する際には、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
次に、本発明のレジストパターンの形成方法について説明する。
本発明のレジストパターンの形成方法は、回路形成用基板上に、上記感光性エレメント1を、感光層14が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射して露光部を光硬化させ、未露光部(光硬化部)を現像により除去するものである。なお、「回路形成用基板」とは、絶縁層と、該絶縁層上に形成された導体層とを備える基板をいう。
回路形成用基板上への感光層14の積層方法としては、感光性エレメントが保護フィルムを備える場合には保護フィルムを除去した後、感光層14を70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着する方法等が挙げられる。かかる積層工程は減圧下で行ってもよい。感光層14が積層される基板の表面は、通常金属面であるが、特に制限されない。また、積層性をさらに向上させる観点から、予め回路形成用基板を予熱処理しておくことが好ましい。
このようにして基板上に積層された感光層14に対して、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射して露光部を形成させる。この際、感光層14上に存在する支持体10が活性光線に対して透明である場合には、支持体10を通して活性光線を照射することができ、支持体10が活性光線に対して遮光性を示す場合には、支持体10を除去した後に感光層14に活性光線を照射する。
活性光線の光源としては、従来公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。また、レーザー直接描画露光法等も用いることができる。
露光部の形成後、露光部以外の感光層(未露光部)を現像により除去することで、レジストパターンが形成される。かかる未露光部の除去方法としては、感光層14上に支持体10が存在する場合にはオートピーラー等で支持体10を除去し、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウェット現像、あるいはドライ現像等で未露光部を除去して現像する方法等が挙げられる。
アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが挙げられる。また、ウェット現像に用いるアルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすると好ましく、その温度は、感光層の現像性に合わせて調整される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。
上記水系現像液としては、水又はアルカリ水溶液と、一種以上の有機溶剤とからなる現像液が挙げられる。ここで、アルカリ水溶液に含まれる塩基化合物としては、上記アルカリ塩以外に、例えば、ホウ砂、メタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2ーアミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、3アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。有機溶剤の濃度は、2〜90質量%とすることが好ましい。
水系現像液のpHは、レジストの現像が十分にできる範囲であればより小さくすることが好ましく、具体的には、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。また、水系現像液の温度は、感光層の現像性に合わせて調整される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。
有機溶剤を単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤には、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。
上記した現像液は、必要に応じて、2種以上を併用してもよい。
上記現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。これらのうち、高圧スプレー方式を用いることが、解像度向上の観点から好ましい。
なお、現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
次に、本発明のプリント配線板の製造方法について説明する。
本発明のプリント配線板の製造方法は、上記本発明のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とする方法である。
回路形成用基板のエッチング及びめっきは、形成されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の導体層等に対して行われる。エッチング液としては、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液等が挙げられ、これらの中では、エッチファクタが良好である点から、塩化第二鉄溶液を用いると好ましい。また、めっきを行う場合のめっきの種類としては、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどが挙げられる。
エッチング又はめっき終了後、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。かかる強アルカリ性水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方式としては、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられる。これらの剥離方式は、単独で使用してもよいし、併用してもよい。
このようにしてプリント配線板が得られるが、本発明のプリント配線板の製造方法においては、現像時の発泡が十分少なく、スカムや現像スラッジの発生が十分低減された本発明の感光性エレメント1を用いることによって、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ、配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく製造することが可能となる。なお、本発明に係るプリント配線板は、多層プリント配線板であってもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<バインダーポリマーの合成>
(バインダーポリマー1)
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、メチルセロソルブとトルエンとの混合溶液(メチルセロソルブ/トルエン=3:2(質量比)、以下、「溶液A−1」という)600質量部を加え、窒素ガスを吹き込みながら、撹拌して、85℃まで加熱した。一方、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、及び、スチレンを質量比25:50:20:5で混合した溶液(以下、「溶液B−1」という)を用意し、85℃に加熱された溶液A−1に溶液B−1を600質量部4時間かけて滴下した後、85℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、100質量部の溶液A−1にアゾビスイソブチロニトリル1質量部を溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら85℃で5時間保温した後、冷却してバインダーポリマーを得た。バインダーポリマーの不揮発分は50質量%であり、重量平均分子量は80,000であった。得られたポリマーをバインダーポリマー1とした。
(バインダーポリマー2)
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、メチルセロソルブとトルエンとの混合溶液(メチルセロソルブ/トルエン=3:2(質量比)、以下、「溶液A−2」という)600質量部を加え、窒素ガスを吹き込みながら、撹拌して、85℃まで加熱した。一方、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、及び、スチレンを質量比25:50:20:5で混合した溶液(以下、「溶液B−2」という)を用意し、85℃に加熱された溶液A−2に溶液B−2を600質量部4時間かけて滴下した後、85℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、100質量部の溶液A−2にアゾビスイソブチロニトリル1質量部を溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら85℃で5時間保温した後、冷却してバインダーポリマーを得た。バインダーポリマーの不揮発分は50質量%であり、重量平均分子量は80,000であった。得られたポリマーをバインダーポリマー2とした。
(バインダーポリマー3)
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、メチルセロソルブとトルエンとの混合溶液(メチルセロソルブ/トルエン=3:2(質量比)、以下、「溶液A−3」という)600質量部を加え、窒素ガスを吹き込みながら、撹拌して、85℃まで加熱した。一方、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及び、アクリル酸エチルを質量比20:55:25で混合した溶液(以下、「溶液B−3」という)を用意し、85℃に加熱された溶液A−3に溶液B−3を600質量部4時間かけて滴下した後、85℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、100質量部の溶液A−3にアゾビスイソブチロニトリル1質量部を溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら85℃で5時間保温した後、冷却してバインダーポリマーを得た。バインダーポリマーの不揮発分は50質量%であり、重量平均分子量は80,000であった。得られたポリマーをバインダーポリマー3とした。
<光重合性化合物の準備>
光重合性化合物1〜5を下記のとおり準備した。
(光重合性化合物1)
2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)(新中村化学工業(株)製、商品名「BPE−500」)
(光重合性化合物2)
ポリオキシエチレントリメチルデシルエーテルモノアクリレート(ローディア日華(株)製、サンプル名「RE−279」、上記一般式(II)における、Rが水素原子、Rが3級以上の炭素原子を3有する炭素数13のアルキル基、Xがエチレン基、nが5である化合物)
(光重合性化合物3)
ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート(共栄社化学(株)製、商品名「NP−8EA」)
(光重合性化合物4)
γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート(日立化成工業(株)製、商品名「FA−MECH」)
(光重合性化合物5)
2−エチルへキシルカルビトールアクリレート(東亜合成化学工業(株)製、商品名「アロニックスM−120」、上記一般式(II)における、Rが水素原子、Rが3級以上の炭素原子を1有する炭素数8のアルキル基、Xがエチレン基、nが2である化合物)
<光重合開始剤の準備>
光重合開始剤1及び2を下記のとおり準備した。
(光重合開始剤1)
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体
(光重合開始剤2)
N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
(A)成分としてのバインダーポリマー1〜3、(B)成分としての光重合性化合物1〜5、(C)成分としての光重合開始剤、添加剤、及び、溶剤を、表1に示すように混合し、実施例1〜3及び比較例1〜4の感光性樹脂組成物の溶液を得た。なお、溶液の調製は、先ず(B)成分以外のものを混合し、次に(B)成分を混合することにより行った。なお、表1中の配合量は質量部で示されている。また、(A)成分については固形分の配合量を示す。
Figure 0004586067
<感光性エレメントの作製>
実施例1〜3及び比較例1〜4の感光性樹脂組成物の溶液を用い、以下の手順に従って感光性エレメントを作製した。まず、幅380mm、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、商品名「G2−16」)(以下、「PETフィルム」という)上に、感光性樹脂組成物の溶液を均一に塗布し、100℃に設定した熱風対流式乾燥機内に10分間保持して感光層を形成させた。その際、加熱後の感光層の膜厚が40μmとなるようにした。そして、形成された感光層上に、保護フィルムとしての厚さ22μmのポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製、商品名「NF−13」)を載せてロールで加圧することにより、感光層が保護フィルムで被覆された実施例1〜3及び比較例1〜4の感光性エレメントを得た。
[発泡性、現像スラッジ及びスカム分散性の評価]
1.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液100mlが入った大きさ1000mlのメスシリンダーに上記で得られた感光性エレメントの感光層を、炭酸ナトリウム水溶液1L当り、感光層が0.25mとなる割合で溶解させた。次に、この溶液に対して、30℃で、1L/分の空気を3時間送り込みバブリングを行った。このときの液面からの泡の高さを測定した。さらに、溶液の表面に発生したスカム(油状物)の量を表3に示す判定基準に基づいて目視により評価した。次に、溶液中に発生した現像スラッジを遠心分離機により分離、濾過し、次いで150℃で4時間乾燥した後、現像スラッジの重量を測定した。得られた結果を表2に示す。
[密着性の評価]
密着性を調べるため、上記で得られた感光性エレメントを銅張り積層板上に、ラミネートした。次に、21段ステップタブレットを有するフォトツールと、密着性評価用ネガとしてライン幅が6〜47(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールとを感光層に密着させ、ストーファの21段ステップタブレットにおける現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った。そして、現像後に剥離せずに密着しているライン幅の最小値により密着性を評価した。その結果を表2に示す。表2中、ライン幅の最小値が小さいほど、密着性が良好であることを意味する。
[解像度]
まず、密着性の評価と同様にして、銅張り積層板上への感光性エレメントのラミネートを行った。次に、21段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が30/30〜200/200(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールとを感光層に密着させ、21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った。ここで、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。その結果を表2に示す。解像度の評価は、数値が小さいほど良好な値である。
Figure 0004586067
Figure 0004586067
表2に示される結果から明らかなように、実施例1〜3の感光性エレメントは、比較例1〜4の感光性エレメントと比較して、現像時の発泡が少なく、現像液により発生する現像スラッジ量が十分少ないことが確認された。また、実施例1〜3の感光性エレメントによれば、スカムの発生を十分抑制できることが分かった。したがって、本発明によれば、現像機の洗浄頻度やフィルタの交換頻度の減少により製造コストを十分低減しつつ配線不良のないプリント配線板を歩留まりよく得ることが可能である。
本発明によれば、現像時の発泡を十分少なくできるとともに、現像スラッジ及びスカムの発生量を十分低減できる感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. (A)バインダポリマー、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有する光重合性化合物、及び、(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物であって、
    前記(A)成分として、下記一般式(I)で表される化合物を重合成分として含有する重合体を含み、
    CH=C(L)−COOL ・・・(I)
    [式(I)中、Lは、水素原子又はメチル基を示し、Lは、炭素数2〜20のアルキル基を示す。]
    前記(B)成分として、下記一般式(II)で表される化合物を含む、感光性樹脂組成物。
    Figure 0004586067
    [式(II)中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、Rは、3級以上の炭素原子を2以上有する炭素数〜20のアルキル基を示し、Xは、炭素数2〜6のアルキレン基を示し、nは、1〜20の整数を示す。]
  2. 支持体と、該支持体上に形成された請求項1記載の感光性樹脂組成物からなる感光層と、を備える、感光性エレメント。
  3. 回路形成用基板上に、請求項2記載の感光性エレメントにおける前記感光層を積層し、該感光層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、該露光部以外の部分を除去する、レジストパターンの形成方法。
  4. 請求項3記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきする、プリント配線板の製造方法。
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