JP4586058B2 - 層間接続部材 - Google Patents

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Description

本発明は、微細なビアを有する高集積度で高信頼度の層間接続部材に関する。
配線基板を高集積化するには、配線基板を多層化し、且つ上下配線膜間接続を高信頼度で且つ微細に形成する必要がある。
ところで、従来において、多層の配線基板は、例えば、両面ないし多層構成に配線膜を形成した配線板をベース(以後において「コア基板」と称する場合あり)とし、そのベースとする配線板に例えばドリル等により上下配線間接続用孔を形成し、該上下配線間接続用孔の内周面にメッキ膜を形成して該メッキ膜を上下配線間接続用配線膜として用い、必要に応じて該上下配線間接続用孔を銀ペーストあるいは絶縁ペーストで埋め、そして、そのベースとした配線板の両面に、他の層間接続用バンプを有し、かつ絶縁樹脂を積層させた銅箔、或いは、樹脂コートした銅箔を積層し、レーザー光で穿孔し、メッキ法にて、ビアを形成する技術がある。これらはビルドアップ工法と呼ばれ、基板の高集積化の手法である多層配線板の製造法であった。
尚、多層配線基板のスルーホールをレーザー(例えばエキシマレーザー)加工法により形成する技術が特開2000−326081号公報、特開2000−349437号公報に記載されている。
特開2000−326081号公報、特開2000−349437号公報
ところで、上述した従来の高密度多層配線基板の製造方法によれば、高集積化が難しいという問題があった。というのは、上記上下配線間接続用孔の径を小さくすることが難しいからである。量産性、歩留まりを考慮すると、コア基板には実際上、孔径を0.3mm以下にすることが難しく、比較的大きな孔径の上下配線間接続用孔の存在が高集積化を制約するからである。
即ち、上下配線間接続用孔は、それ自身がコア基板の一部を占有するので、孔径が大きいことは直接配線基板の集積度を制約する要因となるが、更に、上下配線間接続用孔は他の配線膜に対しては迂回を余儀なくさせる要因であり、従って、孔径が大きい程迂回を余儀なくさせる配線膜を増やし、また迂回する配線膜の迂回長さを長くする要因となり、配線基板の集積度を間接的にも制約するからである。また高密度配線化を可能とするために、回路をパターニングするための単族面は欠陥のない、清浄面である必要があるが、従来はパターニングされる金属面を裸のままプレス工程などで取り扱うため、傷、ゴミの付着、打痕などの欠陥が発生しやすいという問題があったが、微細配線化により、従来にもまして、微細の欠陥も許容できなくなるという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、微細なビアをすべての層間において実現した高集積度の多層の配線基板を得ることのできる層間接続部材を提供することを目的とする。
第1の態様の多層配線基板の製造方法は、多層金属板を用いて少なくとも一方の表面には配線膜が、他方の表面には配線膜又は配線膜形成用金属板が形成され、絶縁膜により層間絶縁が、金属からなるバンプにより層間接続が為された多層配線構造の複数種の基本的配線基板を用意し、上記複数種の基本的配線基板のうちの互いに種類の異なるものを含んだ複数の基本的配線基板を積層することを特徴とする。
第2の態様の多層配線基板の製造方法は、第1の態様記載の多層配線基板の製造方法において、積層する複数の基本的配線基板のうち最上部のものと、最下部のものとして、一方の表面に配線膜が形成され、他方の表面に配線膜形成用金属層が形成されたものを選び、上記複数の基本的配線基板のうちの最上部のものと、最下部のものは配線膜形成用金属層形成側の面が外を向くようにして該複数の基本的配線基板を積層し、その後、上記最上部と最下部の基本的配線基板の配線膜形成用金属層を同時にパターニングすることにより最上層と最下層の配線膜を形成することを特徴とする。
第3の態様の多層配線基板の製造方法は、配線基板形成用の多層金属板の一方の面に、補強層を形成する工程と、上記多層金属板の上記補強層と反対側の面からの他の部材の積層工程と、その後、上記補強層を剥離する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
第4の態様の多層配線基板の製造方法は、配線基板形成用の多層金属板の一方の面に、補強層を形成する工程と、上記多層金属板の上記補強層と反対側の面からのパターニング工程及び他の部材の積層工程と、その後、上記補強層を剥離する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
第5の態様の多層配線基板の製造方法は、第3の態様又は第4の態様記載の多層配線基板の製造方法において、剥離層を設けた耐熱性フィルムにより前記補強層を形成することを特徴とする。
第6の態様の多層配線基板の製造方法は、第5の態様記載の多層配線基板の製造方法において、前記耐熱性フィルムがポリフェニレンサルファイド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリフェニレンオキサイド樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム、ポリイミド樹脂フィルム又はポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムからなることを特徴とする。
第7の態様の配線基板形成用金属板は、3層構造からなり、片面に層間接続用の金属バンプを形成した配線基板形成用金属板に於て、前記片面とは反対面の、後で配線膜となる面に剥離層及び耐熱性フィルムをあらかじめ積層したことを特徴とする。
第8の態様の層間接続部材は、配線回路パターンを形成するためのパターニング可能な第一金属層であって、連続した平面状の第一主面、および、前記第一主面とは反対側に連続した平面状の第二主面を有する第一金属層と、前記第一主面上に横たわっており、ポリマーを含む除去可能な層であって、前記除去可能な層が、剥離層と該剥離層の上に横たわっている第二膜とを含み、該第二膜は前記剥離層によって剥離可能であり、前記剥離層が、前記第二膜を前記第一金属層に一時的に接着し、かつ前記第一金属層から剥離されるように適合されている除去可能な層と、前記第二主面の上に横たわっている第二金属から個々に形成された複数の固体金属バンプとを含むパターニング可能な層間接続部材である。
第1の態様の多層配線基板の製造方法によれば、多層配線構造の複数種の基本的配線基板を用意し、該複数種の基本的配線基板のうちの互いに種類の異なるものを含んだ複数の基本的配線基板を積層するので、例えば4層から10層あるいはそれ以上の多層の多層配線基板を容易に得ることができる。
第2の態様の多層配線基板の製造方法によれば、複数個の基本的配線基板を積層した後、最上層と最下層の配線膜形成用金属層に対するパターニングにより同時に最上層と最下層の配線膜を形成することができ、配線膜形成工程を一つ減らすことができ、多層配線基板の低価格化を図ることができる。
第3の態様の多層配線基板の製造方法によれば、薄くて機械的強度が低い状態の多層金属板を補強層により補強して、作業性を良くし、不良率の低減を図ることができる。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線膜形成用金属層の表面が補強層によって継続的に保護されるため、例えばバンプエッチング工程、プレス工程、検査工程などで該表面に傷が付くなどということが無く、形成される配線膜に欠陥が生じたりしない。また、配線膜形成用金属層表面が薬液から保護され、該表面へのゴミの付着も防止される。
第4の態様の多層配線基板の製造方法によれば、第3の態様の多層配線基板の製造方法が享受するのと同様の効果を享受することができる。
第5の態様の多層配線基板の製造方法によれば、第3の態様又は第4の態様の多層配線基板の製造方法が享受するのと同様の効果を享受することができる。更に、補強層がニッケル、銅などの金属から成る場合は、それらの剥離にエッチングを要するため工数が掛かるが、この第5の態様の多層配線基板の製造方法のように、剥離層と耐熱性フィルムにより補強層を構成した場合は、配線膜のパターニング工程に入るとき、この耐熱性フィルムを単に剥がすだけで足り、その分工程が簡素化される。
第6の態様の多層配線基板の製造方法によれば、第5の態様の多層配線基板の製造方法が享受するのと同様の効果を享受することができる。
第7の態様の配線基板形成用金属板によれば、薄くて機械的強度が低い状態の多層金属板を補強層により補強して、作業性を良くし、不良率の低減を図ることができる。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線膜形成用金属層の表面が耐熱性フィルムによって継続的に保護されるため、例えばプレス工程で該表面に傷が付くなどということが無く、形成される配線膜に欠陥が生じたりしない。また、配線膜形成用金属層表面が薬液から保護され、該表面へのゴミの付着も防止される。更に、補強層がニッケル、銅などの金属から成る場合、それらの剥離にはエッチングを要するため工数が掛かるが、この第7の態様の配線基板形成用金属板のように、剥離層と耐熱性フィルムで構成した場合、配線膜のパターニング工程に入るとき、この耐熱性フィルムを単に剥がすだけで足り、その分工程が簡素化される。
第8の態様の層間接続部材によれば、薄くて機械的強度が低い状態の多層金属板を補強層により補強して、作業性を良くし、不良率の低減を図ることができる。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線回路パターンを形成するためのパターニング可能で、第一主面および第二主面を有する第一金属層の表面が剥離層を介して横たわっている第二膜によって継続的に保護されるため、例えばプレス工程で該表面に傷が付くなどということが無く、形成される配線膜に欠陥が生じたりしない。また、第一金属層表面が薬液から保護され、該表面へのゴミの付着も防止される。更に、補強層がニッケル、銅などの金属から成る場合、それらの剥離にはエッチングを要するため工数が掛かるが、この第8の態様の層間接続部材のように、剥離層と剥離層の上に横たわっている第二膜で構成した場合、配線膜のパターニング工程に入るとき、この第二膜を単に剥がすだけで足り、その分工程が簡素化される
本発明の多層配線基板の製造方法の一つは、多層金属板を用いて少なくとも一方の表面には配線膜が、他方の表面には配線膜又は配線膜形成用金属板が形成され、絶縁膜により層間絶縁が、金属からなるバンプにより層間接続が為された多層配線構造の複数種の基本的配線基板を用意し、上記複数種の基本的配線基板のうちの互いに種類の異なるものを含んだ複数の基本的配線基板を積層するものであるが、そのような製造方法において、積層する複数の基本的配線基板のうち最上部のものと、最下部のものとして、一方の表面に配線膜が形成され、他方の表面に配線膜形成用金属層が形成されたものを選び、上記複数の基本的配線基板のうちの最上部のものと、最下部のものは配線膜形成用金属層形成側の面が外を向くようにして該複数の基本的配線基板を積層し、その後、上記最上部と最下部の基本的配線基板の配線膜形成用金属層を同時にパターニングすることにより最上層と最下層の配線膜を形成することが好ましい。
本発明の多層配線基板の製造方法の別のものは、配線基板形成用の多層金属板の一方の面に、補強層を形成する工程と、上記多層金属板の上記補強層と反対側の面からの他の部材の積層工程と、その後、上記補強層を剥離する工程と、を少なくとも有する、或いは、配線基板形成用の多層金属板の一方の面に、補強層を形成する工程と、上記多層金属板の上記補強層と反対側の面からのパターニング工程及び他の部材の積層工程と、その後、上記補強層を剥離する工程と、を少なくとも有するものであるが、このような製造方法において、剥離層を設けた耐熱性フィルムにより前記補強層を形成することが好ましく、更に、この耐熱性フィルムがポリフェニレンサルファイド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリフェニレンオキサイド樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム、ポリイミド樹脂フィルム又はポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムであることが最良の形態である。
本発明の上記多層配線基板の製造に用いる、配線基板形成用金属板は、3層構造からなり、片面に層間接続用の金属バンプを形成した配線基板形成用金属板に於て、前記片面とは反対面の、後で配線膜となる面に剥離層及び耐熱性フィルムをあらかじめ積層した形態が最良である。
以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。
図1(A)〜(D)、図2(E)〜(H)及び図3(I)〜(K)は本発明多層配線基板の製造方法の第1の実施例の工程(A)〜(K)を順に示す断面図である。
(A)先ず、図1(A)に示すように、多層金属板1a、1bを用意する。
上記多層金属板1a、1bは、共に、厚さ例えば100μmの銅箔からなるバンプ形成用金属層2の一方の主面に、厚さ例えば2μmのニッケル層からなるエッチングストップ層3を介して厚さ例えば18μmの銅箔からなる配線膜形成用金属層4を積層してなるものである。
(B)次に、上記多層金属板1aについては、上記バンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることにより上下配線間接続用のバンプ2aを形成する。この選択的エッチングにおいて、エッチングストップ層3はバンプ形成用金属層2のエッチング時に配線膜4aがエッチングされるのを阻む。そして、バンプ形成用金属層2の選択的エッチングが済むと、バンプ形成用金属層2、配線膜形成用金属層4の形成材料である銅をマスクとするエッチングストップ層3に対するエッチングを行う。
その後、上記バンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を、該膜5表面からバンプ2aの頂部のみが露出するように接着する。
一方、上記多層金属板1bについては、その配線膜形成用金属層4をパターニングすることにより配線膜4aを形成する。このとき、エッチングストップ層3はバンプ形成用金属層2がエッチングされるのを阻む。図1(B)は配線膜4aの形成を終えた多層金属板1aと、絶縁膜5の形成を終えた多層金属板1bを示す。
尚、以後の、多層金属板1の配線膜4a、バンプ2aの形成も上述した方法で行われる。
(C)次に、多層金属板1aと、1bとを、多層金属板1aのバンプ2aを多層金属板1bの配線膜4aに接続して、積層する。図1(C)はその積層後の状態を示す。
(D)次に、上記多層金属板1bのバンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ2aを形成する。図1(D)は該バンプ2a形成後の状態を示す。
(E)次に、上記バンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を、該絶縁膜5表面から該バンプ2aの頂部のみが露出するように接着する。そして、新たな多層金属板として多層金属板1cを用意する。該多層金属板1cは図1(A)に示す三層構造の多層金属板1a、1bと同じ構造の多層金属板1の配線膜形成用金属層4を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜4aを形成してなるものである。図2(E)は配線膜4aの形成を終えた多層金属板1cの配線膜4a形成側の面に多層金属板1aと1bの積層体のバンプ2a形成側の面を臨ませた状態を示す。
(F)次に、図2(F)に示すように、多層金属板1bの配線膜4aに多層金属板1aのバンプ2aを接続させて多層金属板1bに多層金属板1cを積層する。
(G)次に、多層金属板1bのバンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ2aを形成し、その後、そのバンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を、該膜5から該バンプ2aの頂部のみが露出するように接着する。
その後、新たな多層金属板として多層金属板1dを用意する。該多層金属板1dは図1(A)に示す三層構造の多層金属板1a、1b、1cと同じ構造の多層金属板の配線膜形成用金属層4を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜4aを形成したものである。図2(G)は絶縁膜5の形成後の多層金属板1a、1b、1cの積層体のバンプ2a形成側の面をその新たな多層金属板1dの配線膜4a形成面に臨ませた状態を示す。
(H)次に、図2(H)に示すように、多層金属板1cの配線膜4aに多層金属板1bのバンプ2aを接続させて多層金属板1a、1b、1cの積層体に多層金属板1dを積層する。
(I)次に、多層金属板1eのバンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ2aを形成し、その後、そのバンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を該バンプ2aに突き破られてその先端部が突出するように接着する。
その後、新たな多層金属板として多層金属板1eを用意する。該多層金属板1eは図1(A)に示す三層構造の多層金属板1a、1bと同じ構造の多層金属板の配線膜形成用金属層4を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜4aを形成したものである。図3(I)は絶縁膜5の形成後の多層金属板1a〜1dの積層体のバンプ2a形成側の面をその新たな多層金属板1eの配線膜4a形成面を臨ませた状態を示す。
(J)次に、上記多層金属板1eのバンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ2aを形成し、その後、そのバンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を、該膜5表面から該バンプ2aの頂部のみが露出するように接着する。その後、銅からなる配線膜形成用金属薄板6をそのバンプ2aに接続して該バンプ2a形成面側に積層する。図3(J)はその積層後の状態を示す。
(K)次に、上記多層金属板1a(図1、2、3における最も上側の多層金属板)の配線膜形成用金属層4と、上記配線膜形成用金属薄板6を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜4a、6aを形成する。そして、この配線膜4aが最上層の配線膜、配線膜6aが最下層の配線膜となる。
本多層配線基板の製造方法を要約すると、多層金属板1aをベースとし、そのバンプ形成用金属層2、エッチングストップ層3をパターニングすることによりバンプ2aを形成し、該バンプ2a形成面に絶縁膜5を該バンプ2aにより突き破られてその先端部が該絶縁膜5表面から突出するようにして接着した後、配線膜形成用金属層4のパターニングにより配線膜4aを形成した別の多層金属板1bの該配線膜4aを多層金属板1aのバンプ2aに接続して多層金属板1aと、1bとを積層するという積層工程を、常に一つの多層金属板1のバンプ2aの形成面に、別の多層金属板1の配線膜4a形成面を重ねるという態様で繰り返して多層化し、最後に、最上面と最下面の配線膜形成用金属層4、配線膜形成用金属薄板6をパターニングして最上面と最下面の配線膜4a、配線膜形成用金属薄板6aを形成するものであり、上述した積層工程の繰り返し回数を増すことにより、配線基板の層数を増やすことができる。
本多層配線基板の製造方法によれば、上下配線間接続を、ベースを成す絶縁基板に孔を開け、その内周面に上下配線間接続用の金属めっき膜を形成し、その後、その孔を埋めるという従来の技術を踏襲せず、多層金属板1のバンプ形成用金属層2のパターニングにより形成したバンプ2aを上下配線間接続手段として用いるので、上下配線間接続に必要な部分の領域を直径例えば0.1mm或いはそれ以下と従来より極めて狭くできる。
そして、上下配線間接続部を狭くすることができることは、それ自身が専有する面積を狭くしたことによる集積度向上に対する直接効果をもたらすのみならず、迂回を余儀なくさせるという他の配線膜に対する悪影響力が低減するという間接効果をももたらす。即ち、他の配線膜に対する悪影響力が低減するという間接効果により、迂回を余儀なくされる配線膜の数の低減することができ、また、迂回を余儀なくされる配線膜についてもその迂回長さを短くすることができるので、集積度の顕著な向上を図ることができるのである。
また、一つの多層金属板1のバンプ2aの形成面に、別の多層金属板1の配線膜4a形成面を重ねるという態様で繰り返す積層工程を繰り返して順次多層化をするので、その繰り返し工程の数により多層金属板の層数を任意に増やすことができ、非常に高集積度の配線基板を提供することができる。
尚、積層する配線基板1a、1b、1c、・・・それぞれを、配線膜形成用金属層4a及びバンプ2aの形成、絶縁膜5の接着をしておいてから積層をするようにしても良い。
尚、上記第1の実施例においては、多層金属板1a或いは1b等における配線膜4aの形成は、バンプ形成用金属層2にエッチングストップ層3を介して配線膜形成用金属層3に積層したものを母体として用意し、該配線膜形成用金属層3を選択的にエッチングしてパターニングすることにより行っているが、配線膜4aをメッキにより形成するようにすることもできる。そして、メッキにより配線膜4aを形成することとすれば、フォトエッチングにより配線膜形成用金属層3をパターニングする場合におけるようなサイドエッチングが生じないので、微細で高集積度の配線膜4aの形成が可能になる。
具体的には、バンプ形成用金属層2にエッチングストップ層3を積層したものを母体として用意し、該エッチングストップ層3の反バンプ形成用金属層側の面に例えばフォトレジスト膜を選択的に形成し、該フォトレジスト膜をマスクとして例えば銅等の金属をメッキすることにより配線膜4aを形成するという方法が良い。また、エッチングストップ層の表面に直接メッキで配線膜を形成するようにしても良いが、エッチングストップ層表面に例えば銅等からなる薄いメッキ下地層を形成し、該メッキ下地層上に配線膜4aをフォトレジスト膜をマスクとするメッキにより形成するようにしても良い。この場合、配線膜4a形成後に該配線膜4aをマスクとしてその薄いメッキ下地層をエッチングする必要がある。
図4〜図11は本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施例を説明するためのものであり、本実施例は、原材料を加工して多層配線基板を構成する基本的配線基板50を複数種(例えば50α、50β、50γ、50δ)用意しておき、その複数種の基本的配線基板から任意のものを組み合わせて積層し、多層配線基板51(例えば51a、51b、51c、51d)を形成するというものであり、図4〜図7はその各別の基本的配線基板の製造方法を或いは基本的配線基板を説明するものであり、図4(A)〜(D)は基本的配線基板の第1の例50αの製造方法を工程順に示し、図5は基本的配線基板の第2の例50βを示し、図6は基本的配線基板の第3の例50γを示し、図7は基本的配線基板の第4の例50δを示すものである。
先ず、図4(A)〜(D)を参照して上記第1の例50αの製造方法を説明する。
(A)先ず、図4(A)に示すように、多層金属板1aを用意する。該多層金属板1aは、例えば、図1(A)に示す多層金属板1aと同じもので良い。即ち、厚さ100μmの銅箔からなるバンプ形成用金属層2の一方の主面に、厚さ例えば2μmのニッケル層からなるエッチングストップ層3を介して厚さ例えば18μmの銅箔からなる配線膜形成用金属層4を積層してなるものを用意する。
(B)次に、上記多層金属板1aの上記バンプ形成用金属層2及びエッチングストップ層3を選択的エッチングによりパターニングすることにより上下配線間接続用のバンプ2aを形成する。そして、バンプ形成用金属層2の選択的エッチングが済むと、バンプ形成用金属層2、配線膜形成用金属層4の形成材料である銅をマスクとするエッチングストップ層3に対するエッチングを行う。
その後、上記バンプ2aの形成面に例えば樹脂からなる絶縁膜5を該バンプ2aにバンプ頂部のみが露出するように接着する。しかる後、図4(B)に示すように、その多層金属板1aのバンプ2aの頂部が突出する側の面に例えば銅からなる配線膜形成用金属薄板6を臨ませる。
(C)次に、図4(C)に示すように、上記配線膜形成用金属薄板6を上記バンプ2aに接続して該バンプ2a形成面側に積層する。
(D)次に、上記多層金属板1aの配線膜形成用金属層4と、上記配線膜形成用金属薄板6を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜4a、6aを形成する。これにより、基本的配線基板1αが出来上がり、この配線膜4aが上層の配線膜、配線膜6aが下層の配線膜となる。
図5は基本的配線基板50βを示し、これは、図4に示す製造方法における図4(D)に示す工程で、配線膜形成用金属層4に対する選択的エッチングを行わず、即ち上層の配線膜4aの形成を行わず、配線膜形成用金属薄板6に対する選択的エッチングを行って配線膜6aのみを形成することとすることによってつくることができる。
図6は基本的配線基板50γを示す。本基本的配線基板50γは、図4(A)〜(D)に示す工程と同じ工程で形成することができる。
図7は基本的配線基板50δを示す。本基本的配線基板50δは、図6に示す基本的配線基板50δのバンプ2a形成側の面に絶縁膜5を、バンプ2aの頂部のみが該絶縁膜5から露出するように形成し、更に、配線膜形成用金属層4をフォトエッチングによりパターニングすることにより配線膜4aを形成することによりつくることができる。
図8〜11は上述した上記基本的配線基板50α、50β、50γ、50δを組み合わせて積層して製造した多層配線基板の各別の例51a〜51dを説明するためのものであり、図8(A)は多層配線基板51aの構成に用いる基本的配線基板50γと、50αを示し、図8(B)は該基本的配線基板50αの上面に基本的配線基板50γを積層した状態を示す。そして、この図8(B)に示す状態の積層体の、最上層の配線膜形成用金属層4と、最下層の配線膜形成用金属薄板6を例えばフォトエッチングによりパターニングして配線膜4a、6aを形成すると、4層の多層配線基板51aができあがる。
図9(A)は多層配線基板51bの構成に用いる基本的配線基板50γと、50αと、50γを示し、図9(B)は該基本的配線基板50αを挟んでその上下に基本的配線基板50γ、50γを、そのバンプ2a側を基本的配線基板50α側に向けさせた向きで積層した状態を示す。そして、この図9(B)に示す状態の積層体の、最上層と最下層の配線膜形成用金属層4、4を例えばフォトエッチングによりパターニングして配線膜4a、4aを形成すると、6層の多層配線基板51bができあがる。
図10(A)は多層配線基板51bの構成に用いる基本的配線基板50γと、50αと、50δと、50γを示し、図10(B)はバンプ2a側の面が上を向く向きにした基本的配線基板50γに対して、バンプ2a側の面が上を向く向きにした基本的配線基板50δを積層し、その基本的配線基板50δに対して基本的配線基板50αを積層し、更に、該基本的配線基板50αに対してバンプ2a形成側が下を向く向きにした基本的配線基板50γ を積層した状態を示す。そして、この図10(B)に示す状態の積層体の、最上層と最下層のの配線膜形成用金属層4、4を例えばフォトエッチングによりパターニングして配線膜4a、4aを形成すると、8層の多層配線基板51cができあがる。
図11(A)は多層配線基板51bの構成に用いる基本的配線基板50γと、50δと、50αと、50δと、50γを示し、図11(B)はバンプ2a側の面が上を向く向きにした基本的配線基板50γに対して、バンプ2a側の面が上を向く向きにした基本的配線基板50δを積層し、その基本的配線基板50δに対して基本的配線基板50αを積層し、更に、該基本的配線基板50αに対してバンプ2a及び絶縁膜5形成側が下を向く向きにした基本的配線基板50δを積層し、更に該基本的配線基板50δにバンプ2a及び絶縁膜5形成側が下を向く向きにした基本的配線基板50γを積層した状態を示す。そして、この図11(B)に示す状態の積層体の、最上層と最下層の配線膜形成用金属層4、4を例えばフォトエッチングによりパターニングして配線膜4a、4aを形成すると、10層の多層配線基板51dができあがる。
このように、原材料を加工して多層配線基板を構成する基本的配線基板50を複数種50α、50β、50γ、50δ用意しておき、その複数種の基本的配線基板から任意のものを組み合わせて積層し、多層配線基板51a、51b、51c、51dを製造するという形態もあり得る。このようにすることにより任意の層数(例えば4層〜10)の多層配線基板51を得ることができる。
このような本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施例によっても、上記第1の実施例により得ることのできると略同様の効果を享受することができる。
図12(A)〜(E)及び図13(F)〜(I)は本発明多層配線基板の製造方法の第3の実施例の工程(A)〜(I)を順に示す断面図である。
(A)銅箔からなるバンプ形成用金属層21の一方の表面にニッケルからなるエッチングストップ層22を介して銅箔からなる配線膜形成用金属層23を積層した多層金属板20aを用意し、該配線膜形成用金属層23を選択的エッチングによりパターニングすることにより配線膜23aを形成する。その際、エッチングストップ層22はバンプ形成用金属層21がエッチングされるのを阻む役割を果たす。図12(A)は配線膜23a形成後の状態を示す。
(B)次に、図12(B)に示すように、多層金属板20aの配線膜23a形成側の面に薄い銅膜24をメッキする。該銅膜24は後で上記エッチングストップ層22を選択的エッチングするときに、該銅膜24上に次の工程で形成されるニッケルからなるエッチングストップ層(25)がエッチングされるのを阻む役割を果たす。尚、エッチングの厚さの制御を精確に行うことにより本銅膜24の形成工程を省略することは不可能ではない。従って、本工程は必須とは言えない。
(C)次に、図12(C)に示すように、上記多層金属板20aの配線膜23a形成側の表面上にニッケルからなるエッチングストップ層25をメッキにより形成する。
(D)次に、図12(D)に示すように、多層金属板20aの配線膜23a形成側の表面上に銅からなるバンプ形成用金属層26をクラッドの積層或いはメッキにより形成する。
(E)次に、上記多層金属板20aのバンプ形成用金属層21及びエッチングストップ層22に対する選択的エッチングによりパターニングすることにより、図12(E)に示すように、バンプ21aを形成する。
(F)次に、上記多層金属板20aのバンプ21a形成側の表面上に、絶縁膜27を該バンプ21aにそれに突き破られてその先端部が突出するように接着し、その後、その絶縁膜27上に配線膜形成用金属薄板28をバンプ21aと接続させて積層する。図13(F)は配線膜形成用金属薄板28接着後の状態を示す。
(G)次に、図13(G)に示すように、上記バンプ形成用金属層26及びエッチングストップ層25に対する選択的エッチングによるパターニングによりバンプ26aを形成する。
(H)次に、図14(H)に示すように、上記銅膜24に対するエッチングにより、各配線膜23a間を電気的に分離する。
(I)次に、多層金属板20aのバンプ26a形成側の表面上に、絶縁膜30を該バンプ21aにそれに突き破られてその先端部が突出するように接着し、その後、その絶縁膜30上に配線膜形成用金属薄板31をバンプ26aと接続させて積層する。図13(I)は配線膜形成用金属薄板31接着後の状態を示す。
その後は、図示はしないが、上記配線膜形成用金属薄板29及び31に対する選択的エッチングによるパターニングによって配線膜を形成する。すると、3層で、層間接続がバンプ21a、26aにより為された配線基板を得ることができる。ここでは3層配線板の例で説明したが、それ以上の多層配線板にも適用できる。即ち、図13(F)金属層28をパターニングしたもの(図は省略)と図13(H)のバンプ26aにそれに突き破られてその先端部が突出するように接着したもの(図は省略)を組み合わせることにより、3層以上の多層板も得ることができるのである。
本多層配線基板の製造方法によっても、上下配線間接続に必要な部分の領域を直径例えば0.1mm或いはそれ以下と従来より極めて狭くでき、上下配線間接続部それ自身が専有する面積を狭くしたことによる集積度向上に対する直接効果をもたらすのみならず、迂回を余儀なくさせるという他の配線膜に対する悪影響力が低減するという間接効果を得ることができる。即ち、他の配線膜に対する悪影響力が低減するという間接効果により、迂回を余儀なくされる配線膜の数の低減することができ、また、迂回を余儀なくされる配線膜についてもその迂回長さを短くすることができるという効果をもたらす。
(変形例)
図14(A)、(B)は図12R>2、図13に示した本発明多層配線基板の製造方法の第3の実施例を変形した変形例の一部の工程(A)、(B)を示す断面図である。本変形例は、多層金属板として、銅からなるバンプ形成用金属層21にニッケルからなるエッチングストップ層22を形成し、該エッチングストップ層22上に銅からなるメッキ下地層30を形成し、該メッキ下地層30上に選択的に形成したレジスト膜をマスクとして銅をメッキすることにより所定のパターンを有する配線膜23aを形成したもの20bを用いる。図14(A)はその多層金属板20bを示し、(B)は、その多層金属板20bにニッケルからなるエッチングストップ層25を形成した後の状態を示す。これは図12(C)に示す工程に相当する。その後は、図12、図13に示した第2の実施例における図12(D)に示す工程以降の工程を行う。
本例によっても、図12、図13に示す第3の実施例と同様の効果を奏することができると共に、よりエッチングのパターンより、より高精度のパターンが形成できる。
図15(A)〜(E)は本発明多層配線基板の製造方法の第4の実施例を工程順に示す断面図である。
(A)図15(A)に示すように、多層金属板として、銅からなるバンプ形成用金属層21にニッケルからなるエッチングストップ層22を積層し、該エッチングストップ層22上に銅からなる配線膜形成用金属層23を積層し、更に、該配線膜形成用金属層23上にニッケルからなる層41を形成し、更に、該層41上に銅層42を形成した5層の多層金属板40を用意する。該多層金属板40のニッケル層41と銅層42は後で剥離される補強層43を成すもので、多層金属板40が機械的な強度不足で撓んで曲がったりして不良になり易くするのを防止する役割を果たす。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線膜形成用金属層の表面を継続的に保護することで、例えばバンプエッチング工程、プレス工程などで該表面に傷が付くなどということを無くし、形成される配線膜に欠陥が生ずるのを防止する役割を果たす。更に、配線膜形成用金属層表面を薬液から保護する役割や、該表面へのゴミの付着を防止する役割も果たす。
尚、多層金属板40は、バンプ形成用金属層21、エッチングストップ層22、配線膜形成用金属層23からなる3層の多層金属板の該配線膜形成用金属層23の表面に、ニッケル層41をメッキし、更に該ニッケル層41の表面に銅層42をメッキすることにより形成しても良いし、バンプ形成用金属層21、エッチングストップ層22、配線膜形成用金属層23、ニッケル層41及び銅層42からなる5層のクラッドを積層することにより形成しても良い。
(B)次に、図15(B)に示すように、バンプ形成用金属層21を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ21aを形成する。
(C)次に、図15(C)に示すように、多層金属板40のバンプ21a形成面に絶縁膜44を該バンプ21aに突き破られてその先端部が突出するように接着する。
(D)その後、その絶縁膜44上に配線膜形成用金属薄板45をバンプ21aと接続させて積層する。図15(D)は配線膜形成用金属薄板28接着後の状態を示す。この状態では図15(B)に示す状態よりも多層金属板40の機械的強度は強く、撓んで曲がったりして不良になる可能性はほとんどない。
(E)その後、配線膜形成用金属層23及び配線膜形成用金属薄板45に対する選択的エッチングによるパターニングして配線膜を形成することが可能なるように、図15(E)に示すように、補強層43を選択エッチング法により、剥離する。
このような第4の実施例によれば、薄くて機械的強度が低い状態の多層金属板を補強層43により補強して、作業性を良くし、不良率の低減を図ることができる。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線膜形成用金属層の表面を継続的に保護することで、例えばバンプエッチング工程、プレス工程、検査工程などで該表面に傷が付くなどということを無くし、形成される配線膜に欠陥が生ずるのを防止することができる。更に、配線膜形成用金属層表面を薬液から保護することや、該表面へのゴミの付着を防止することもできる。
図16(A)〜(E)は本発明多層配線基板の製造方法の第5の実施例を工程順に示す断面図である。
(A)図16(A)に示すように、多層金属板として、銅からなるバンプ形成用金属層21にニッケルからなるエッチングストップ層22を積層し、該エッチングストップ層22上に銅からなる配線膜形成用金属層23を積層した多層金属板60を用意する。この多層金属板60の配線膜形成用金属層23上に、剥離層61を有する耐熱性フィルム62を積層する。
この剥離層61と耐熱性フィルム62は後で剥離される補強層63を成すもので、多層金属板60が機械的な強度不足で撓んで曲がったりして不良になり易くするのを防止する役割を果たす。また、最初の工程から配線膜パターニング工程に至るまでの間、配線膜形成用金属層の表面を継続的に保護することで、例えばプレス工程で該表面に傷が付くなどということを無くし、形成される配線膜に欠陥が生ずるのを防止する役割を果たす。更に、配線膜形成用金属層表面を薬液から保護する役割や、該表面へのゴミの付着を防止する役割も果たす。
尚、剥離層61は有機系剤を用い例えば1〜3μmの厚さに形成される。有機系剤としては、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物及びカルボン酸あるいは高分子化合物の中から選択される1種又は2種以上からなるものがある。
このうち、窒素含有有機化合物には置換基を有する窒素含有有機化合物が含まれ、この窒素含有有機化合物として具体的には、置換基を有するトリアゾール化合物である1,2,3−ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールなどを用いるのが好ましい。また、硫黄含有有機化合物としては、メルカプトベンゾチアゾール、チオシアヌル酸などを用いるのが好ましい。また、カルボン酸は、特にモノカルボン酸を用いることが好ましく、中でもオレイン酸、リノール酸及びリノレイン酸等を用いることが好ましい。また耐熱性があり、且つ剥離性もあるシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などでもよい。
また、耐熱性フィルム62は、ポリマーを用い、例えば10〜100μmの厚さに形成される。ポリマーとしては、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリフェニレンオキサイド樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム、ポリイミド樹脂フィルム又はポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムなどが本目的に適している。
(B)次に、図16(B)に示すように、バンプ形成用金属層21を選択的エッチングによりパターニングすることによりバンプ21aを形成する。
(C)次に、図16(C)に示すように、多層金属板40のバンプ21a形成面に絶縁膜44を該バンプ21aに突き破られてその先端部が突出するように接着する。
(D)その後、その絶縁膜44上に配線膜形成用金属薄板45をバンプ21aと接続させて積層する。図16(D)は配線膜形成用金属薄板28接着後の状態を示す。この状態では図16(B)に示す状態よりも多層金属板40の機械的強度は強く、撓んで曲がったりして不良になる可能性はほとんどない。
(E)その後、配線膜形成用金属層23及び配線膜形成用金属薄板45に対する選択的エッチングによるパターニングをして配線膜を形成することが可能なるように、図16(E)に示すように、補強層63を剥離する。
このような第5の実施例によれば、第4の実施例と同様の効果を享受できるほか、特に工程が簡素化されるという効果を享受できる。即ち、第4の実施例のように、補強層43がニッケル、銅などの金属から成る場合には、それらの剥離にエッチングを要するため工数が掛かるが、この第5の実施例のように、補強層63を剥離層61と耐熱性フィルム62とで構成したときは、配線膜のパターニング工程に入るとき(図16(D)から同図(E)に移行するとき)、この耐熱性フィルムを単に剥がすだけで足り、その分工程が簡素化される。
本発明は、微細なビアを有する高集積度で高信頼度の配線基板を製造する多層配線基板の製造方法及び微細なビアを有する高集積度で高信頼度の配線基板形成用金属板に広く産業上の利用可能性がある。
(A)〜(D)は本発明多層配線基板の製造方法の第1の実施例の工程(A)〜(K)のうちの(A)〜(D)を工程順に示す断面図である。 (E)〜(H)は本発明多層配線基板の製造方法の第1の実施例の工程(A)〜(K)のうちの(E)〜(H)を工程順に示す断面図である。 (I)〜(K)は本発明多層配線基板の製造方法の第1の実施例の工程(A)〜(K)のうちの(I)〜(K)を工程順に示す断面図である。 (A)〜(D)は本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施の形態に用いる基本的配線基板の一例の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施の形態に用いる基本的配線基板の別の例を示す断面図である。 本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施の形態に用いる基本的配線基板の更に別の例を示す断面図である。 本発明多層配線基板の製造方法の第2の実施の形態に用いる基本的配線基板の更に別の例を示す断面図である。 (A)、(B)は4層の多層配線基板の一例を説明するためのもので、(A)はその多層配線基板を構成する2個の基本的配線基板を示し、図8(B)は該2個の基本的配線基板を積層した状態を示す。 (A)、(B)は6層の多層配線基板の一例を説明するためのもので、(A)はその多層配線基板を構成する3個の基本的配線基板を示し、図8(B)は該3個の基本的配線基板を積層した状態を示す。 (A)、(B)は8層の多層配線基板の一例を説明するためのもので、(A)はその多層配線基板を構成する4個の基本的配線基板を示し、図8(B)は該4個の基本的配線基板を積層した状態を示す。 (A)、(B)は10層の多層配線基板の一例を説明するためのもので、(A)はその多層配線基板を構成する5個の基本的配線基板を示し、図8(B)は該5個の基本的配線基板を積層した状態を示す。 (A)〜(E)は本発明多層配線基板の製造方法の第3の実施例の工程(A)〜(I)のうちの(A)〜(E)を工程順に示す断面図である。 (F)〜(I)は本発明多層配線基板の製造方法の第3の実施例の工程(A)〜(I)のうちの(F)〜(I)を工程順に示す断面図である。 (A)、(B)は上記第3の実施例の変形例の工程(A)、(B)を順に示す断面図である。 (A)〜(E)は本発明多層配線基板の製造方法の第4の実施例の工程(A)〜(E)を順に示す断面図である。 (A)〜(E)は本発明多層配線基板の製造方法の第5の実施例の工程(A)〜(E)を順に示す断面図である。
符号の説明
1a〜1e・・・多層金属板、2・・・バンプ形成用金属層、
2a・・・上下配線間接続用のバンプ、3・・・エッチングストップ層、
4・・・配線膜形成用金属層、4a・・・配線膜、5・・・絶縁膜、
8・・・配線膜形成用金属薄板、8a・・・配線膜、20a・・・多層金属板、
21・・・バンプ形成用金属層、21a・・・バンプ、22・・・エッチングストップ層、23a・・・配線膜、26・・・バンプ形成用金属層、26a・・・バンプ、
27・・・絶縁膜、28・・・配線膜形成用金属薄板、28a・・・配線膜、
30・・・絶縁膜、31・・・配線膜形成用金属薄板、31a・・・配線膜、
50α〜50δ・・・基本的配線基板、51a〜d・・・多層配線基板、
60・・・多層金属板、61・・・剥離層、62・・・耐熱性フィルム、
63・・・補強層。

Claims (16)

  1. 配線回路パターンを形成するためのパターニング可能な第一金属層であって、連続した平面状の第一主面、および、前記第一主面とは反対側に連続した平面状の第二主面を有する第一金属層と、
    前記第一主面上に横たわっており、ポリマーを含む除去可能な層であって、前記除去可能な層が、剥離層と該剥離層の上に横たわっている第二膜とを含み、
    該第二膜は前記剥離層によって剥離可能であり、前記剥離層が、前記第二膜を前記第一金属層に一時的に接着し、かつ前記第一金属層から剥離されるように適合されている除去可能な層と、
    前記第二主面の上に横たわっている第二金属から個々に形成された複数の固体金属バンプとを含むパターニング可能な層間接続部材。
  2. 前記第二主面上に配置された絶縁層であって、前記絶縁層が前記第一金属層から見て外方に向く外表面を有し、前記バンプの頂面が前記絶縁層の前記外表面で露出している請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  3. 前記バンプの頂面が、前記絶縁層の前記外表面を突出している請求項2に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  4. さらに、前記第一金属層と前記複数のバンプの各々との間に配置された第三金属層を含む請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  5. 前記第三金属層が、前記第二金属を攻撃するエッチング液に実質的に侵されないエッチングストップ層である請求項4に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  6. 前記第二金属が、前記第一金属層に含まれる第一金属と同じである請求項5に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  7. 前記剥離層が、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、液晶ポリマーフィルム、または、ポリエーテルエーテルケトン樹脂のうち少なくとも1つを含む請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  8. 前記第二膜が、耐熱性フィルムを含む請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  9. 前記剥離層が、前記第一金属層上に積層されている請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  10. 前記バンプが、前記第二主面上に位置する前記第二金属の層をエッチングすることにより形成される請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  11. 前記第二膜が、10μmより大きい厚さを有する請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  12. 前記第二膜が、10μm〜100μmの厚さを有する請求項11に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  13. 前記剥離層が、約1μmから約3μmの厚さを有する請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  14. 前記第二膜が、少なくとも約10μmの厚さを有する請求項13に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  15. さらに前記第二主面上に配置された絶縁層を含み、該絶縁層の前記第一金属層とは反対側の面に、連続した平面状の第四金属層が横たわっている請求項1に記載のパターニング可能な層間接続部材。
  16. 前記バンプの頂面が、前記第四金属層に隣接している請求項15に記載のパターニング可能な層間接続部材。
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