JP2009026898A - 多層プリント配線板の製造方法、多層プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】多層プリント配線板について、最外層の配線層を、高い信頼性を確保しつつ薄く形成することを可能にし、高き配線密度を確保できる技術の開発。
【解決手段】最外層の絶縁層の表面に被着された導体金属箔14に、ビア穴5から連続する第1めっき層81を形成した後、貫通穴6から連続して第1めっき層81を覆う第2めっき層82を形成し、導体金属箔14、第1めっき層81、第2めっき層82が積層されてなる多層導体層16に配線パターンを形成することで、最外層の配線層21、24を形成する多層プリント配線板1の製造方法、前記第2めっき層82が前記第1めっき層81を覆うように形成されている多層プリント配線板1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】最外層の絶縁層の表面に被着された導体金属箔14に、ビア穴5から連続する第1めっき層81を形成した後、貫通穴6から連続して第1めっき層81を覆う第2めっき層82を形成し、導体金属箔14、第1めっき層81、第2めっき層82が積層されてなる多層導体層16に配線パターンを形成することで、最外層の配線層21、24を形成する多層プリント配線板1の製造方法、前記第2めっき層82が前記第1めっき層81を覆うように形成されている多層プリント配線板1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の配線層が絶縁層を介在させて多層に設けられてなる多層プリント配線板の製造方法、多層プリント配線板に関し、特に、最外層の配線層とその内側の配線層とを導通状態に接続するビア配線部と、貫通穴(スルーホール)とを具備する多層プリント配線板の製造方法、多層プリント配線板に関する。
4層以上の配線層を具備する多層プリント配線板(配線層は、配線板両面の配線層の他、絶縁層間の内層の配線層が2層以上)にあっては、配線板を構成する配線層(銅層)及び絶縁層の全層を貫通する穴(以下、貫通穴)と、最外層の配線層及びその内側の配線層との間の絶縁層に形成したビア穴をめっきで充填したビア配線部とを具備する構造のものが広く採用されている。
上述の配線板構造は、部品実装用端子部分にビア穴を設けることができることから、配線板の高密度化に必須の技術になっている。
上述の配線板構造は、部品実装用端子部分にビア穴を設けることができることから、配線板の高密度化に必須の技術になっている。
このような多層プリント配線板の製造方法としていくつかの方法が開示されている(例えば特許文献1、2)。
上述の構造の多層プリント配線板のビア穴の充填にはビア穴充填用めっき液が使用されるが、貫通穴のめっき液としては相応しくない。これに鑑みて、貫通穴の入り口を塞ぐ方法(特許文献1)や、めっき液を使い分ける方法(特許文献2)などが提案されている。
特開2002−164656号公報
特開2004−119758号公報
上述の構造の多層プリント配線板のビア穴の充填にはビア穴充填用めっき液が使用されるが、貫通穴のめっき液としては相応しくない。これに鑑みて、貫通穴の入り口を塞ぐ方法(特許文献1)や、めっき液を使い分ける方法(特許文献2)などが提案されている。
ところで、上述の構造の多層プリント配線板の製造工程において、配線層(図11中、符号101a)と絶縁層(図11中、符号101b)とを絶縁層間に配線層が介在されるようにして積層してなる積層体である多層配線板(図11中、符号101)にビア穴及び貫通穴を形成した後に、図11(a)に示すように、ビア穴充填用めっき液にて、ビア穴102及び貫通穴104の内面を含む多層配線板101の表面全体に同時にめっきを行って、めっきでビア穴102を充填する(ビア配線部103を形成する)とともに、多層プリント配線板の最外層の銅層106を形成し、その後、多層プリント配線板の最外層の配線層(図11(b)の符号107a)の配線密度を高めるために、図11(b)に示すように、前記銅層106を機械的な研磨やエッチング液と接触させることによって薄くしてから、前記銅層106に配線パターンを形成すると言う方法がある(周知例1)。
なお、図中符号105は、貫通穴104内面のめっき層であるスルーホール配線部105であり、最外層の銅層106の形成時に銅層106の一部として形成される。
最外層の配線層107aは、多層配線板101の最外層の絶縁層101bの表面に被着されている銅箔101cと、この銅箔101cを覆うように形成された銅層106とが積層されてなる積層導体層107に配線パターンを加工して形成される。前記銅層106を薄くすることは、エッチング液を用いて多層導体層107に配線パターンを形成する際の精度確保に有利であり、配線密度を高めることができる。
なお、図中符号105は、貫通穴104内面のめっき層であるスルーホール配線部105であり、最外層の銅層106の形成時に銅層106の一部として形成される。
最外層の配線層107aは、多層配線板101の最外層の絶縁層101bの表面に被着されている銅箔101cと、この銅箔101cを覆うように形成された銅層106とが積層されてなる積層導体層107に配線パターンを加工して形成される。前記銅層106を薄くすることは、エッチング液を用いて多層導体層107に配線パターンを形成する際の精度確保に有利であり、配線密度を高めることができる。
しかしながら、上述の方法は、機械的研磨によって最外層の銅層106を薄くする場合には、図11(b)に示すように、銅層106の内、貫通穴104の入り口のコーナー部分が過剰に研磨されやすく、最外層の配線層107aに対するスルーホール配線部105の接続信頼性が低くなると言う問題がある。また、エッチング液を用いたハーフエッチングによって銅層106を薄くする場合には、前記コーナー部分および貫通穴内壁のめっき膜厚が局所的に薄くなり、断線しやすくなると言う問題があった。
また、多層配線板101の貫通穴104内面及び最外層の絶縁層101bの表面の銅層(銅箔101c)にめっきを行った(図12(a)、(b)のめっき層108を形成)後に、図12(a)に示すように、ビア穴102の加工及びビア穴充填めっきを行うと言う方法もある(周知例2)。この方法の場合、ビア穴102は、銅箔101cとめっき層108の前記銅箔101cに積層された部分とを貫通して絶縁層101bに形成する。ビア穴充填めっきの際には、プリント配線板の最外層のめっき層109(銅層)が形成され、このめっき層109によって、銅箔101cに積層されためっき層108が覆われる。図12(b)に示すように、この方法の場合は、最外層のめっき層109の、めっき層108を介して銅箔101cに積層された部分を機械的な研磨やハーフエッチングによって薄くしてから、銅箔101cと前記めっき層108、109とが積層されてなる多層導体層110に配線パターンを加工して最外層の配線層111を形成して、高い配線密度の確保を図る。
なお、ビア穴用のめっきには、貫通穴用のめっきとは別のめっき液を使用できる。
なお、ビア穴用のめっきには、貫通穴用のめっきとは別のめっき液を使用できる。
この方法の場合は、貫通穴104の入り口のコーナー部に、貫通穴めっきの際に形成されるめっき層108と、ビア穴充填めっきの際に形成されるめっき層109とが積層される。しかしながら、最外層のめっき層109を薄くする工程にて、貫通穴104の入り口のコーナー部のめっき膜厚が局所的に薄くなる(局所的な薄肉化が符号108のめっき層に達してしまうケースが発生する)現象を解消できる訳ではない。これに鑑みて、貫通穴内のめっき厚を大きくすると、銅箔101cに形成されるめっき層108の膜厚も増大するため、高い配線密度の確保が困難になってしまう。
また、微細穴であるビア穴のめっき充填率のばらつきによって、プリント配線板の最外層の銅層(周知例1の配線層107a、周知例2の配線層111)におけるビア部に対応する部分の表面に凹所が形成されることがあるが、この凹所が大きい場合、部品のはんだ実装性に悪影響が出る。このため、ビア穴をめっきで充填してなるビア部に部品実装用端子としての機能を確保することに鑑みて、最外層の銅層のビア部に対応する部分を出来るだけ平坦化したいという要求があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、最外層の配線層のビア部に対応する部分の平坦化を容易に実現でき、接続信頼性の高い貫通穴めっきが得られ、しかも、最外層の配線層に高い配線密度(例えば、L/S:50/50μm以下)を容易に得ることができる多層プリント配線板の製造方法、多層プリント配線板を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は以下の手段を提供する。
第1の発明は、配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層の厚さを薄くする厚さ削減工程と、この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通し前記第1めっき層を貫く貫通穴をあける貫通穴形成工程と、この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第1めっき層と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第2の発明は、第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第1めっき層形成工程にて形成した無電解めっき層及び第1めっき層と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記外部配線層を形成することを特徴とする第1の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第3の発明は、前記導体金属箔の厚さが1〜5μm、厚さ削減工程の完了後の前記第1めっき層の厚さが1〜10μm、前記第2めっき層の厚さが5〜15μmであることを特徴とする第1又は第2の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第4の発明は、配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層を除去して前記ビア穴内の前記ビア配線部及び前記導体金属箔を露出させる厚さ削減工程と、この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通する貫通穴をあける貫通穴形成工程と、この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第5の発明は、第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔の表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記最外層の配線層を形成することを特徴とする第4の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第6の発明は、第2めっき層形成工程の完了によって得られる前記多層導体層の厚さが25μm以下であることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第7の発明は、前記配線パターン形成工程は、前記第2めっき層形成工程にて形成した前記第2めっき層の表面にエッチングレジストを形成した後、エッチング液と接触させることによって、前記多層導体層に配線パターンを形成する工程であることを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第8の発明は、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層されてなる多層配線基板部と、この多層配線基板部の両面あるいは片面に形成された最外層の配線層である外部配線層と、前記多層配線基板部内に該多層配線基板部の最外層の絶縁層の表面に被着された導体金属箔を貫通して形成され、前記外部配線層とその内側の配線層とを導通状態に接続するビア配線部と、前記多層配線基板部及び前記外部配線層を貫通する貫通穴とを具備し、前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記貫通穴内から連続して前記導体金属箔及び前記ビア配線部を覆うように形成されためっき層とを具備する多層導電層によって構成されていることを特徴とする多層プリント配線板を提供する。
第9の発明は、前記導体金属箔及び前記ビア配線部と、前記めっき層である貫通穴側めっき層との間に、前記ビア配線部から連続して前記導体金属箔を覆うように形成されたビア側めっき層が介在されており、前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記ビア側めっき層と、このビアめっき層を覆うように形成された前記貫通穴側めっき層とが積層されてなる多層導電層によって構成されていることを特徴とする第8の発明の多層プリント配線板を提供する。
第10の発明は、導体金属箔と前記ビア穴側めっき層との間、ビア穴側めっき層と前記貫通穴側めっき層との間に、それぞれ無電解めっき層が設けられていることを特徴とする第9の発明の多層プリント配線板を提供する。
第1の発明は、配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層の厚さを薄くする厚さ削減工程と、この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通し前記第1めっき層を貫く貫通穴をあける貫通穴形成工程と、この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第1めっき層と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第2の発明は、第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第1めっき層形成工程にて形成した無電解めっき層及び第1めっき層と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記外部配線層を形成することを特徴とする第1の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第3の発明は、前記導体金属箔の厚さが1〜5μm、厚さ削減工程の完了後の前記第1めっき層の厚さが1〜10μm、前記第2めっき層の厚さが5〜15μmであることを特徴とする第1又は第2の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第4の発明は、配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層を除去して前記ビア穴内の前記ビア配線部及び前記導体金属箔を露出させる厚さ削減工程と、この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通する貫通穴をあける貫通穴形成工程と、この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第5の発明は、第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔の表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記最外層の配線層を形成することを特徴とする第4の発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第6の発明は、第2めっき層形成工程の完了によって得られる前記多層導体層の厚さが25μm以下であることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第7の発明は、前記配線パターン形成工程は、前記第2めっき層形成工程にて形成した前記第2めっき層の表面にエッチングレジストを形成した後、エッチング液と接触させることによって、前記多層導体層に配線パターンを形成する工程であることを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の多層プリント配線板の製造方法を提供する。
第8の発明は、配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層されてなる多層配線基板部と、この多層配線基板部の両面あるいは片面に形成された最外層の配線層である外部配線層と、前記多層配線基板部内に該多層配線基板部の最外層の絶縁層の表面に被着された導体金属箔を貫通して形成され、前記外部配線層とその内側の配線層とを導通状態に接続するビア配線部と、前記多層配線基板部及び前記外部配線層を貫通する貫通穴とを具備し、前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記貫通穴内から連続して前記導体金属箔及び前記ビア配線部を覆うように形成されためっき層とを具備する多層導電層によって構成されていることを特徴とする多層プリント配線板を提供する。
第9の発明は、前記導体金属箔及び前記ビア配線部と、前記めっき層である貫通穴側めっき層との間に、前記ビア配線部から連続して前記導体金属箔を覆うように形成されたビア側めっき層が介在されており、前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記ビア側めっき層と、このビアめっき層を覆うように形成された前記貫通穴側めっき層とが積層されてなる多層導電層によって構成されていることを特徴とする第8の発明の多層プリント配線板を提供する。
第10の発明は、導体金属箔と前記ビア穴側めっき層との間、ビア穴側めっき層と前記貫通穴側めっき層との間に、それぞれ無電解めっき層が設けられていることを特徴とする第9の発明の多層プリント配線板を提供する。
本発明によれば、接続信頼性の高い貫通穴めっきが得られ、しかも、最外層の配線層(以下、外部配線層とも言う)の配線密度の高密度化(例えば、L/S:50/50μm以下)を容易に実現することができる。
本発明に係る製造方法においては、厚さ削減工程を行った後に、第2めっき層形成工程によって第2めっき層を形成するため、厚さ削減工程によって貫通穴の入口のコーナー部分のめっき膜厚が局所的に薄くなってしまうといった不都合が発生せず、第2めっき層によって、貫通穴の入口のコーナー部分に、接続信頼性を確保できる充分なめっき膜厚を確実に確保できる。
また、本発明によれば、導体金属箔を覆うようにして形成される第2めっき層によって、外部配線層のビア穴に対応する部分の平坦化を図ることができ、ビア配線部に、部品実装用端子としての機能を確保することが容易となる。外部配線層の表面は、第2めっき層によって形成される。第2めっき層が、第1めっき層表面の凹所を埋める機能を果たすことで、外部配線層(詳細には、その表面)の平坦化に有効に寄与する。本発明に係る製造方法において、厚さ削減工程の完了時に、第1めっき層のビア穴に対応する位置、あるいは、厚さ削減工程によって露出されたビア配線部に微小な凹所が残っていたとしても、第2めっき層によって、外部配線層(詳細には、その表面)の平坦化を図ることができる。
本発明に係る製造方法においては、厚さ削減工程を行った後に、第2めっき層形成工程によって第2めっき層を形成するため、厚さ削減工程によって貫通穴の入口のコーナー部分のめっき膜厚が局所的に薄くなってしまうといった不都合が発生せず、第2めっき層によって、貫通穴の入口のコーナー部分に、接続信頼性を確保できる充分なめっき膜厚を確実に確保できる。
また、本発明によれば、導体金属箔を覆うようにして形成される第2めっき層によって、外部配線層のビア穴に対応する部分の平坦化を図ることができ、ビア配線部に、部品実装用端子としての機能を確保することが容易となる。外部配線層の表面は、第2めっき層によって形成される。第2めっき層が、第1めっき層表面の凹所を埋める機能を果たすことで、外部配線層(詳細には、その表面)の平坦化に有効に寄与する。本発明に係る製造方法において、厚さ削減工程の完了時に、第1めっき層のビア穴に対応する位置、あるいは、厚さ削減工程によって露出されたビア配線部に微小な凹所が残っていたとしても、第2めっき層によって、外部配線層(詳細には、その表面)の平坦化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1等に示すように、ここでは、絶縁層3を介在させて積層された4層の配線層2と、最外層の配線層2とその内側の配線層2とを導通状態に接続するビア配線部81aと、配線層2及び絶縁層3の全層を貫通する貫通穴6と、この貫通穴6内に形成されたスルーホール配線部82aとを具備する多層プリント配線板1、及び、その製造方法について、説明する。
図1等に示すように、ここでは、絶縁層3を介在させて積層された4層の配線層2と、最外層の配線層2とその内側の配線層2とを導通状態に接続するビア配線部81aと、配線層2及び絶縁層3の全層を貫通する貫通穴6と、この貫通穴6内に形成されたスルーホール配線部82aとを具備する多層プリント配線板1、及び、その製造方法について、説明する。
図1は、本発明に係る多層プリント配線板1(以下、プリント配線板と略称する場合がある)の構造を示す断面図である。
なお、図1中、区別のため、4層の配線層2に符号21、22、23、24を付す。また、このプリント配線板1の、配線層2間に介在された計3層の絶縁層3に、符号31、32、33を付す。
なお、図1中、区別のため、4層の配線層2に符号21、22、23、24を付す。また、このプリント配線板1の、配線層2間に介在された計3層の絶縁層3に、符号31、32、33を付す。
図1中、符号4は多層配線基板部である。
多層配線基板部4は、3つの絶縁層3と、4つの配線層2の内の絶縁層3間に介在された2つの配線層22、23(以下、内部配線層とも言う)とで構成されている。
前記プリント配線板1は、前記多層配線基板部4と、この多層配線基板部4の両面に設けられている配線層21、24(以下、外部配線層)と、前記多層配線基板部4の最外層の絶縁層31、33に形成されたビア穴5及び該ビア穴5内をめっきで充填してなるビア配線部81aと、前記多層配線基板部4とその両面の前記外部配線層21、24とを貫通する貫通穴6(スルーホール)及び該貫通穴6内に形成されためっき層であるスルーホール配線部82aとを具備している。
多層配線基板部4は、3つの絶縁層3と、4つの配線層2の内の絶縁層3間に介在された2つの配線層22、23(以下、内部配線層とも言う)とで構成されている。
前記プリント配線板1は、前記多層配線基板部4と、この多層配線基板部4の両面に設けられている配線層21、24(以下、外部配線層)と、前記多層配線基板部4の最外層の絶縁層31、33に形成されたビア穴5及び該ビア穴5内をめっきで充填してなるビア配線部81aと、前記多層配線基板部4とその両面の前記外部配線層21、24とを貫通する貫通穴6(スルーホール)及び該貫通穴6内に形成されためっき層であるスルーホール配線部82aとを具備している。
前記外部配線層21、24は、多層配線基板部4の最外層の絶縁層31、33の表面に被着されている導体金属箔14と、この導体金属箔14に積層した、無電解めっき層71(以下、第1無電解めっき層とも言う)と、第1めっき層81と、第2無電解めっき層72と、第2めっき層82(詳細には、後述の積層部82b)とを具備する多層構造(ここでは5層構造)となっている。この外部配線層21、24は、配線パターンを形成している。導体金属箔14も、外部配線層21、24の構成部分である。
導体金属箔14に積層された上述の4つのめっき層71、81、72、82は、導体金属箔14から、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき層82の順で積層されている。
導体金属箔14に積層された上述の4つのめっき層71、81、72、82は、導体金属箔14から、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき層82の順で積層されている。
前記導体金属箔14はここでは銅箔である。以下、銅箔と称して説明する場合がある。
2つの内部配線層22、23も、銅箔に回路パターンを形成したものである。
導体金属箔14に積層された上述の4つのめっき層71、81、72、82の内、2つの無電解めっき層71、72は、ここでは無電解銅めっき層である。
また、第1めっき層81は、第1無電解めっき層71に積層するように形成された電解めっき層(ここでは、電解銅めっき層)、第2めっき層82は、貫通穴6内面と第1めっき層81とに形成された第2無電解めっき層72に積層するように形成した電解めっき層(ここでは、電解銅めっき層)である。
2つの内部配線層22、23も、銅箔に回路パターンを形成したものである。
導体金属箔14に積層された上述の4つのめっき層71、81、72、82の内、2つの無電解めっき層71、72は、ここでは無電解銅めっき層である。
また、第1めっき層81は、第1無電解めっき層71に積層するように形成された電解めっき層(ここでは、電解銅めっき層)、第2めっき層82は、貫通穴6内面と第1めっき層81とに形成された第2無電解めっき層72に積層するように形成した電解めっき層(ここでは、電解銅めっき層)である。
導体金属箔14,内部配線層22、23、4つのめっき層71、81、72、82は、ここでは、いずれも、プリント配線板1の銅層を形成する。
但し、導体金属箔14,内部配線層22、23、4つのめっき層71、81、72、82としては、銅に限定されず、形成材料として、プリント配線板にて用いられる周知の導体金属を採用可能である。
但し、導体金属箔14,内部配線層22、23、4つのめっき層71、81、72、82としては、銅に限定されず、形成材料として、プリント配線板にて用いられる周知の導体金属を採用可能である。
第1めっき層81は、最外層の絶縁層31、33に形成された前記ビア穴5をめっきで充填してなるビア配線部81aから連続して前記導体金属箔14を覆うように形成されている。第1めっき層81は本発明に係るビア側めっき層としても機能する。
一方、第2めっき層82は、貫通穴6内から連続して、第1めっき層81に積層するように形成されている。第1めっき層82は本発明に係る貫通穴側めっき層としても機能する。
一方、第2めっき層82は、貫通穴6内から連続して、第1めっき層81に積層するように形成されている。第1めっき層82は本発明に係る貫通穴側めっき層としても機能する。
第1無電解めっき層71は、導体金属箔14全体に該導体金属箔14に積層するようにして形成されているが、さらに、ビア穴5内面にも、該ビア穴5内面全体を被覆するように形成されている。
ビア配線部81aは、第1めっき層81からビア穴5内に突出して、ビア穴5内を埋めるように形成された突起状になっている。第1めっき層81は、ビア配線部81aの形成時に、ビア穴5の充填用のめっき液によって形成されるものであり、ビア配線部81aと連続している。
ビア配線部81aは、第1めっき層81からビア穴5内に突出して、ビア穴5内を埋めるように形成された突起状になっている。第1めっき層81は、ビア配線部81aの形成時に、ビア穴5の充填用のめっき液によって形成されるものであり、ビア配線部81aと連続している。
第2無電解めっき層72は、貫通穴6内から連続して第1めっき層81を覆うように形成されており、第2めっき層82は、この第2無電解めっき層に積層するように形成した電解めっき層である。
前記第2めっき層82は、貫通穴6内から連続して第1めっき層81を覆うように形成されており、貫通穴6内面のめっき層である前記スルーホール配線部82aと、このスルーホール配線部82aから連続して前記第1めっき層81に積層するように形成されためっき層である積層部82bとを具備している。
前記第2めっき層82は、貫通穴6内から連続して第1めっき層81を覆うように形成されており、貫通穴6内面のめっき層である前記スルーホール配線部82aと、このスルーホール配線部82aから連続して前記第1めっき層81に積層するように形成されためっき層である積層部82bとを具備している。
外部配線層21、24は、多層配線基板部4の最外層の絶縁層31、33の表面の導体金属箔14(ここでは銅箔)の厚さが1〜5μm、第1無電解めっき層71の厚さが1μm以下、第1めっき層81の厚さが1〜10μm、第2無電解めっき層72の厚さが1μm以下、第2めっき82の厚さが5〜15μmである。
また、外部配線層21、24の厚さ、すなわち、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき82の厚さの合計は、25μm以下であることが好ましい。外部配線層21、24の厚さが25μm以下であれば、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき82の積層体(多層導体層16)にエッチング法によって配線パターンを形成し、所望の配線パターンを持つ外部配線層を形成するときに、L/S:50/50μm以下の配線密度を容易に得ることができる。
また、外部配線層21、24の厚さ、すなわち、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき82の厚さの合計は、25μm以下であることが好ましい。外部配線層21、24の厚さが25μm以下であれば、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき82の積層体(多層導体層16)にエッチング法によって配線パターンを形成し、所望の配線パターンを持つ外部配線層を形成するときに、L/S:50/50μm以下の配線密度を容易に得ることができる。
次に、本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態として、図1に例示したプリント配線板1を製造する製造方法を説明する。
図2は、プリント配線板1の製造に用いる銅張積層板11を示す。
銅張積層板11は、ガラス布で強化されたエポキシ樹脂や変性エポキシ樹脂などを絶縁層とするコア基板11a(絶縁層)の両側(両面)に、電解銅箔11b(以下、単に銅箔とも言う)を接着したものである。
コア基板11aは、厚さが30μmから1mm程度のものまで使用が可能である。
図2は、プリント配線板1の製造に用いる銅張積層板11を示す。
銅張積層板11は、ガラス布で強化されたエポキシ樹脂や変性エポキシ樹脂などを絶縁層とするコア基板11a(絶縁層)の両側(両面)に、電解銅箔11b(以下、単に銅箔とも言う)を接着したものである。
コア基板11aは、厚さが30μmから1mm程度のものまで使用が可能である。
まず、図3に示すように、前記銅張積層板11の銅箔11bをエッチング法によって配線を形成し、内層配線基板12を製造する。銅箔11bのエッチングは、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。
次に、図4に示すように、この内層配線基板12の表面(両面)に、熱硬化性樹脂からなる絶縁層13を重ね、更にその外側に銅箔14(導体金属箔。ここでは電解銅箔)を重ね合わせ、加圧加熱して、導体金属層(ここでは銅層)が4層の多層配線板15(銅張多層配線板)を製造する。
多層配線板15の4層の導体金属層は、内層配線基板12の両面の銅箔11bに配線を形成してなる計2層の内部配線層22、23と、該多層配線板15の最外層の絶縁層13の表面(該多層配線板15の両面)に被着した計2層の銅箔14である。
多層配線板15の4層の導体金属層は、内層配線基板12の両面の銅箔11bに配線を形成してなる計2層の内部配線層22、23と、該多層配線板15の最外層の絶縁層13の表面(該多層配線板15の両面)に被着した計2層の銅箔14である。
多層配線板15の内、最外層の絶縁層13表面に被着されている導体金属箔14を除く部分、すなわち、複数(ここでは3層)の絶縁層11a、13と、絶縁層間の内部配線層22、23とが、プリント配線板1の多層配線基板部4を構成する。
多層配線板15は、いわば、多層配線基板部4の最外層の絶縁層表面に導体金属箔14を被着した構造のものである。
多層配線板15は、いわば、多層配線基板部4の最外層の絶縁層表面に導体金属箔14を被着した構造のものである。
多層配線板15の両面の銅箔14としては、未硬化の絶縁性樹脂を塗布した絶縁性接着層付き銅箔も使用できる。
また、銅箔14の厚さは、配線の微細化に有利な薄いものが望ましく、例えば1μm〜5μmであることが望ましい。
厚さが1μm〜5μmの銅箔は単体での取り扱いが困難なためキャリアー箔とラミネートされた銅箔が使用される。このようなキャリアー付き銅箔は加圧加熱積層後にキャリー箔が除去される。
なお、厚さ12μm程度の銅箔を使用し、加圧加熱積層後に銅箔をハーフエッチングによって5μm以下に薄くすることもできる。
また、銅箔14の厚さは、配線の微細化に有利な薄いものが望ましく、例えば1μm〜5μmであることが望ましい。
厚さが1μm〜5μmの銅箔は単体での取り扱いが困難なためキャリアー箔とラミネートされた銅箔が使用される。このようなキャリアー付き銅箔は加圧加熱積層後にキャリー箔が除去される。
なお、厚さ12μm程度の銅箔を使用し、加圧加熱積層後に銅箔をハーフエッチングによって5μm以下に薄くすることもできる。
次に、図5に示すように、多層配線板15の所望の個所にビア穴5を形成する(ビア穴形成工程)。
ビア穴5は、多層配線板15の内部配線層22、23が露出するように、最外層の導体金属箔14と絶縁層3とを部分的に除去したものである。このビア穴5は、導体金属箔14を貫通して形成される。ビア穴5の直径は30μm〜150μmである。
このビア穴5の形成はレーザ加工が好適である。
なお、ビア穴5の穴底の内層銅箔(ここでは内部配線層22、23)の表面にはレーザ加工で樹脂が完全に除去されずに薄い膜が残る場合がある。この薄い膜の樹脂残渣を除去するためにプラズマ処理によるドライエッチングや過マンガン酸アルカリ水溶液で処理される。
ビア穴5は、多層配線板15の内部配線層22、23が露出するように、最外層の導体金属箔14と絶縁層3とを部分的に除去したものである。このビア穴5は、導体金属箔14を貫通して形成される。ビア穴5の直径は30μm〜150μmである。
このビア穴5の形成はレーザ加工が好適である。
なお、ビア穴5の穴底の内層銅箔(ここでは内部配線層22、23)の表面にはレーザ加工で樹脂が完全に除去されずに薄い膜が残る場合がある。この薄い膜の樹脂残渣を除去するためにプラズマ処理によるドライエッチングや過マンガン酸アルカリ水溶液で処理される。
次に、図6に示すように、無電解めっきプロセスによって、ビア穴5内面(ビア穴5の穴底に露出する内部配線層22、23(銅箔)の表面を含む)と導体金属箔14表面とに、厚さ0.3μm程度の薄い無電解めっき層71(第1無電解めっき層)を形成し、次いで、図7に示すように、電解めっきプロセスによって、ビア配線部81a及び該ビア配線部81aから連続する第1めっき層81を形成する(第1めっき層形成工程)。
ここでは具体的には、無電解銅めっき層と、電解銅めっき層とを形成する。無電解めっきプロセス及び電解めっきプロセスは、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。
ここでは具体的には、無電解銅めっき層と、電解銅めっき層とを形成する。無電解めっきプロセス及び電解めっきプロセスは、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。
第1めっき層81は、第1無電解めっき層71の表面に形成される。
なお、本明細書において、めっき層の形成に関して、「表面に形成」(あるいは「〜面に形成」)とは、めっき層を表面に直接被着した状態とすることを意味する。このことは、例えば、上述のビア穴5内面及び導体金属箔14表面に対する第1無電解めっき層71の形成、この第1無電解めっき層71に対する第1めっき層81(第1電解めっき層)の形成、の他、第1めっき層81に対する第2無電解めっき層72の形成、第2無電解めっき層72に対する第2めっき層82(第2電解めっき層)の形成等についても共通する。
なお、本明細書において、めっき層の形成に関して、「表面に形成」(あるいは「〜面に形成」)とは、めっき層を表面に直接被着した状態とすることを意味する。このことは、例えば、上述のビア穴5内面及び導体金属箔14表面に対する第1無電解めっき層71の形成、この第1無電解めっき層71に対する第1めっき層81(第1電解めっき層)の形成、の他、第1めっき層81に対する第2無電解めっき層72の形成、第2無電解めっき層72に対する第2めっき層82(第2電解めっき層)の形成等についても共通する。
この第1めっき層形成工程の電解めっきプロセスでは、ビア穴5をめっきで充填して、ビア配線部81aを形成する。ビア穴充填用のめっき液としては、例えば、荏原ユージライト株式会社から商品名キューブライトVFとして販売されているもの、日本エレクトロプレーティング・エンジニヤース株式会社から商品名ミクロファブCu500として販売されているもの等を使用できる。
このビア穴充填めっき工程(第1めっき層形成工程)の電解めっきプロセスによって、ビア穴5の充填とともに形成される第1めっき層81は、多層配線板15の導体金属箔14(銅箔)に積層するように形成される。第1めっき層81は、ビア穴充填用のめっきによってビア穴5を充填してなるビア配線部81a(ビア部)と連続して形成される。また、ここでは、第1めっき層81がビア配線部81aを覆っているものとして説明する。
ビア穴5の空隙へのビア穴充填めっきの充填率は80%以上が望ましい。
充填率が80%以上であれば、第1めっき層81のビア穴6に対応する部分に形成される凹所が小さくなるかあるいは凹所の形成を回避でき、ビア配線部81aの部品実装用端子としての機能の確保に有利である。
充填率が80%以上であれば、第1めっき層81のビア穴6に対応する部分に形成される凹所が小さくなるかあるいは凹所の形成を回避でき、ビア配線部81aの部品実装用端子としての機能の確保に有利である。
第1めっき層形成工程が完了すると、多層配線板15の最外層の銅箔14(導体金属箔)表面には約20μm〜35μmの第1めっき層81が積み重なる。
第1めっき層81及び第1無電解めっき層71の厚さを、導体金属箔14の厚さ1μm〜5μmと合計した導体層(銅層)厚さは、約21μm〜40μmとなる。
第1めっき層81及び第1無電解めっき層71の厚さを、導体金属箔14の厚さ1μm〜5μmと合計した導体層(銅層)厚さは、約21μm〜40μmとなる。
次に、図7に示すように、第1めっき層81の厚さを薄くする厚さ削減工程を行う。
厚さ削減工程は、ここでは、第1めっき層81にハーフエッチング液を接触させて、第1めっき層81の厚さを1μm〜10μmまで薄くする。
ハーフエッチング液としては過酸化水素と硫酸を含むエッチング液が使用できる。このようなエッチング液としては、例えば、三菱瓦斯化学株式会社から商品名SUEPとして販売されているもの等を採用できる。
厚さ削減工程は、ハーフエッチングに限定されず、例えば、機械研磨によって行うことも可能である。
厚さ削減工程は、ここでは、第1めっき層81にハーフエッチング液を接触させて、第1めっき層81の厚さを1μm〜10μmまで薄くする。
ハーフエッチング液としては過酸化水素と硫酸を含むエッチング液が使用できる。このようなエッチング液としては、例えば、三菱瓦斯化学株式会社から商品名SUEPとして販売されているもの等を採用できる。
厚さ削減工程は、ハーフエッチングに限定されず、例えば、機械研磨によって行うことも可能である。
次に、図8に示すように、貫通穴7を加工する(貫通穴形成工程)。
貫通穴7は、多層配線板15に第1めっき層81が被着されてなる積層体の全層に貫通する。
貫通穴7の加工はドリルを用いて行う。貫通穴7の直径は0.1mm〜3mmである。 レーザを使用することによっても加工が可能であるが、加工効率の点で、ドリル加工の方が適切である。
貫通穴7は、多層配線板15に第1めっき層81が被着されてなる積層体の全層に貫通する。
貫通穴7の加工はドリルを用いて行う。貫通穴7の直径は0.1mm〜3mmである。 レーザを使用することによっても加工が可能であるが、加工効率の点で、ドリル加工の方が適切である。
次に、第2めっき層形成工程を行う。
この第2めっき層形成工程では、まず、図9に示すように、無電解めっきプロセス(第2無電解めっきプロセス)によって、第1めっき層81表面と貫通穴6内面とに、厚さ0.3μm程度の薄い無電解めっき層72(第2無電解めっき層。具体的には、無電解銅めっき層)を形成する。
次に、貫通穴6のめっきを行う。この貫通穴6のめっき工程は、ここでは、電解めっきプロセスによって、第2無電解めっき層72の表面に、該第2無電解めっき層72の全体に積層するようにして、電解めっき層(具体的には電解銅めっき層)である第2めっき層82を形成する。貫通穴6内面のめっき層(スルーホール配線部82a)の他に、第1めっき層81にもめっき層(第2めっき層82の積層部82b)が形成される。この第2めっき層形成工程を完了すると、第1めっき層81の全体が、第2めっき層82(詳細には、積層部82b)によって覆われることになる。
なお、無電解めっきプロセス及び電解めっきプロセスは、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。
この第2めっき層形成工程では、まず、図9に示すように、無電解めっきプロセス(第2無電解めっきプロセス)によって、第1めっき層81表面と貫通穴6内面とに、厚さ0.3μm程度の薄い無電解めっき層72(第2無電解めっき層。具体的には、無電解銅めっき層)を形成する。
次に、貫通穴6のめっきを行う。この貫通穴6のめっき工程は、ここでは、電解めっきプロセスによって、第2無電解めっき層72の表面に、該第2無電解めっき層72の全体に積層するようにして、電解めっき層(具体的には電解銅めっき層)である第2めっき層82を形成する。貫通穴6内面のめっき層(スルーホール配線部82a)の他に、第1めっき層81にもめっき層(第2めっき層82の積層部82b)が形成される。この第2めっき層形成工程を完了すると、第1めっき層81の全体が、第2めっき層82(詳細には、積層部82b)によって覆われることになる。
なお、無電解めっきプロセス及び電解めっきプロセスは、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。
第2めっき層82の厚さは約5μm〜15μmである。
プリント配線板1の外部配線層21、24と貫通穴6内のスルーホール配線部82aとの接続信頼性の確保の点からは第2めっき層82は厚いほど良く、外部配線層21、24の配線の微細加工、高密化の点からは、第2めっき層82の厚さが薄い方が有利である。接続信頼性の確保と、配線の微細加工、高密度化とは相反する関係にあり、第2めっき層82の厚さは、両方の特性を満足する値として約5μm〜15μmが望ましい。
プリント配線板1の外部配線層21、24と貫通穴6内のスルーホール配線部82aとの接続信頼性の確保の点からは第2めっき層82は厚いほど良く、外部配線層21、24の配線の微細加工、高密化の点からは、第2めっき層82の厚さが薄い方が有利である。接続信頼性の確保と、配線の微細加工、高密度化とは相反する関係にあり、第2めっき層82の厚さは、両方の特性を満足する値として約5μm〜15μmが望ましい。
次に、図1に示すように、導体金属箔14(銅箔)と、第1無電解めっき層71と、第1めっき層81と、第2無電解めっき層72と、第2めっき層82(詳細には積層部82b)とが積層されてなる多層導体層16に、配線パターンを形成する(配線パターン形成工程)。これにより、外部配線層21、24が形成される。
また、ビア部と、外部配線層21、24の内のビア部を覆う部分とによって、部品実装用端子が形成される。
また、ビア部と、外部配線層21、24の内のビア部を覆う部分とによって、部品実装用端子が形成される。
配線パターン形成工程では、エッチング法によって配線パターンを形成する。ここで採用するエッチング法は、配線板製造工程で用いられる周知技術を適用できる。例えば、前記第2めっき層形成工程にて形成した前記第2めっき層82の表面にエッチングレジストを形成した後、エッチング液と接触させることによって配線パターンを形成する。エッチングレジストは、例えば、第2めっき層82の表面にUV硬化性樹脂膜を形成した後、選択的なUV露光により形成する。
前記導体金属箔14の厚さが1〜5μm、厚さ削減工程の完了後の前記第1めっき層81の厚さが1〜10μm、前記第2めっき層82の厚さが5〜15μmであれば、第2めっき層82の接続信頼性を確保しつつ、最外層の銅層(多層導体層16、外部配線層21、24)の厚さを無理なく25μm以下に設定でき、ビア穴の充填めっきおよび貫通穴のめっきも高い信頼性で行うことができる。その結果、最外層の配線層(外部配線層)について配線密度L/S:50/50μm以下の微細配線を無理なく実現できる。
本発明によれば、ビア穴の充填めっきおよび貫通穴のめっきに高い信頼性を確保しつつ、多層導体層16の厚さを25μm以下にすることを無理なく実現できる。その結果、微細配線の加工が容易となり、最外層の配線密度L/S:50/50μm以下の微細配線を無理なく形成できる。ビア穴5の穴底に露出する配線層(内部配線層)と、プリント配線板1の最外層の外部配線層(特に、第2めっき層82)との接続も安定に確保できる。
また、厚さ削減工程の完了後に、第2めっき層82を形成するので、厚さ削減工程によって、貫通穴入り口部分のめっき膜厚が薄くなるといった不都合が無く、所望のめっき膜厚を確保できる。このため、プリント配線板1の外部配線層21、24と貫通穴6内のスルーホール配線部82aとの接続信頼性が高い。
また、厚さ削減工程の完了後に、第2めっき層82を形成するので、厚さ削減工程によって、貫通穴入り口部分のめっき膜厚が薄くなるといった不都合が無く、所望のめっき膜厚を確保できる。このため、プリント配線板1の外部配線層21、24と貫通穴6内のスルーホール配線部82aとの接続信頼性が高い。
また、第1めっき層形成工程でのビア穴充填用めっきと、第2めっき層形成工程での貫通穴内めっきとで、個々の工程に適しためっき液を選択使用できることも、ビア穴5の充填及び貫通穴内のめっきの信頼性確保に寄与する。
また、ビア穴5の充填の確実性の向上と、厚さ削減工程とが、プリント配線板1の最外層の配線層21、24のビア穴5に対応する位置の平坦化に寄与する。さらに、本発明では、第1めっき層81を覆うようにして形成される第2めっき層82が、第1めっき層81表面の凹所を埋める機能を果たす。これにより、厚さ削減工程の完了時に、第1めっき層81のビア穴5に対応する位置に微小な凹所が残っていたとしても、第2めっき層82によって、外部配線層(詳細には、その表面)のビア穴5に対応する部分の平坦化を図ることができる。
また、本発明では、第1めっき層81の形成後に多層配線板15に貫通穴6を形成し、この貫通穴6の内壁に貫通穴内めっきを形成するので、ビア穴充填めっきによって貫通穴内にもめっき層を形成する従来技術に比べて、貫通穴内のめっき層の膜厚が必要以上に厚くならない。これによりスルーホールの小型化を容易に実現できるといった利点もある。
また、ビア穴5の充填の確実性の向上と、厚さ削減工程とが、プリント配線板1の最外層の配線層21、24のビア穴5に対応する位置の平坦化に寄与する。さらに、本発明では、第1めっき層81を覆うようにして形成される第2めっき層82が、第1めっき層81表面の凹所を埋める機能を果たす。これにより、厚さ削減工程の完了時に、第1めっき層81のビア穴5に対応する位置に微小な凹所が残っていたとしても、第2めっき層82によって、外部配線層(詳細には、その表面)のビア穴5に対応する部分の平坦化を図ることができる。
また、本発明では、第1めっき層81の形成後に多層配線板15に貫通穴6を形成し、この貫通穴6の内壁に貫通穴内めっきを形成するので、ビア穴充填めっきによって貫通穴内にもめっき層を形成する従来技術に比べて、貫通穴内のめっき層の膜厚が必要以上に厚くならない。これによりスルーホールの小型化を容易に実現できるといった利点もある。
(別実施形態)
次に、本発明に係る別実施形態を図10を参照して説明する。
この実施形態では、厚さ削減工程にて、第1めっき層81を除去して導体金属箔14及びビア配線部81aを露出させた後、第2めっき層82(貫通穴側めっき層)を形成して、この第2めっき層82のスルーホール配線部82aから連続して導体金属箔14に沿って延在形成した部分によって、導体金属箔14及びビア配線部81aを覆う。
厚さ削減工程の前の、多層配線板15に第1めっき層81を形成する第1めっき層形成工程までの工程は、上述の実施形態と同様である。
次に、本発明に係る別実施形態を図10を参照して説明する。
この実施形態では、厚さ削減工程にて、第1めっき層81を除去して導体金属箔14及びビア配線部81aを露出させた後、第2めっき層82(貫通穴側めっき層)を形成して、この第2めっき層82のスルーホール配線部82aから連続して導体金属箔14に沿って延在形成した部分によって、導体金属箔14及びビア配線部81aを覆う。
厚さ削減工程の前の、多層配線板15に第1めっき層81を形成する第1めっき層形成工程までの工程は、上述の実施形態と同様である。
厚さ削減工程では、第1めっき層81と、第1無電解めっき層71の内の第1めっき層81と導体金属箔14との間に形成されている部分とを除去して、導体金属箔14を露出させる。このとき、厚さ削減工程にて、導体金属箔14の厚さも削減することがより好ましい。この厚さ削減工程によって、プリント配線板1(図中、符号1Aを付す)の多層導体層16a、外部配線層21a、24aを薄くすることができ、25μm以下の厚さを容易に実現できる。厚さ削減工程によってビア配線部81aも露出される。また、ビア配線部81aと導体金属箔14とが面一となる。
なお、導体金属箔14の厚さを削減する際には、ビア配線部81aの内、ビア穴5の導体金属箔14に貫通させた部分に形成された部位も、導体金属箔14の厚さ削減とともに除去されることとなることは言うまでも無い。
なお、導体金属箔14の厚さを削減する際には、ビア配線部81aの内、ビア穴5の導体金属箔14に貫通させた部分に形成された部位も、導体金属箔14の厚さ削減とともに除去されることとなることは言うまでも無い。
貫通穴形成工程では、前記多層配線板15を貫通する貫通穴6をあけることとなる。
第2めっき層82の形成は、まず、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部81aの表面及び前記導体金属箔14の表面と貫通穴6内面とに、無電解めっきプロセスによって第2無電解めっき層72を形成した後に、電解めっきプロセスによって、第2無電解めっき層72全体に積層するように前記第2めっき層82を形成する(第2めっき層形成工程)。これにより、貫通穴6内面のめっき層であるスルーホール配線部81aと、このスルーホール配線部81aから連続して、前記ビア配線部81a及び前記導体金属箔14を覆う積層部82cとを具備する第2めっき層82が形成される。
第2めっき層82の形成は、まず、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部81aの表面及び前記導体金属箔14の表面と貫通穴6内面とに、無電解めっきプロセスによって第2無電解めっき層72を形成した後に、電解めっきプロセスによって、第2無電解めっき層72全体に積層するように前記第2めっき層82を形成する(第2めっき層形成工程)。これにより、貫通穴6内面のめっき層であるスルーホール配線部81aと、このスルーホール配線部81aから連続して、前記ビア配線部81a及び前記導体金属箔14を覆う積層部82cとを具備する第2めっき層82が形成される。
この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔14と前記第2無電解めっき層72と前記第2めっき層82(詳細には積層部82c)とが積層状態となっている多層導体層16aに配線パターンを形成することで、最外層の配線層21a、24aが形成(配線パターン形成工程)される。これにより、プリント配線板1Aが得られる。
なお、外部配線層21a、24aには、ビア配線部81aの内、ビア穴5の導体金属箔14に貫通させた部分に形成された部位も含まれる。
なお、外部配線層21a、24aには、ビア配線部81aの内、ビア穴5の導体金属箔14に貫通させた部分に形成された部位も含まれる。
この実施形態の場合、プリント配線板1Aの外部配線層21a、24aにおいては、第2無電解めっき層72が、厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部81aの表面及び前記導体金属箔14の表面に直接被着され、第2めっき層82が前記第2無電解めっき層72の表面に直接被着される。このため、図1〜図9を参照して説明した実施形態との対比で、外部配線層21a、24aの厚さを薄くすることが一層容易になる、といった利点がある。
また、厚さ削減工程にて、第1めっき層81と、第1無電解めっき層71の内の第1めっき層81と導体金属箔14との間に形成されている部分とを除去(さらに、導体金属箔14の削減も可能)することで、ビア配線部81a表面を平坦化できるため、外部配線層21a、24aのビア配線部81aに対応する部分の平坦化をより確実に実現できる。
また、厚さ削減工程にて、第1めっき層81と、第1無電解めっき層71の内の第1めっき層81と導体金属箔14との間に形成されている部分とを除去(さらに、導体金属箔14の削減も可能)することで、ビア配線部81a表面を平坦化できるため、外部配線層21a、24aのビア配線部81aに対応する部分の平坦化をより確実に実現できる。
(比較試験)
図1の構成のプリント配線板1(実施例)、図11(b)の構成のプリント配線板(比較例1)、図12(b)の構成のプリント配線板(比較例2)について、貫通穴めっきの接続信頼性の比較試験を行った。
実施例のプリント配線板、及び、比較例1、2のプリント配線板として、貫通穴径が0.3mm、総板厚が0.4mm、最外層の配線層の厚さが20μmのものを用い、冷熱サイクル試験を行って1000穴のシリーズ抵抗を測定した。
前記冷熱サイクル試験は、−65℃での維持時間30分、125℃での維持時間30分とを1サイクルとして行い、冷熱サイクル試験の前後の抵抗測定値から抵抗変化率(増加率)を算出した。実施例、比較例1,2について、それぞれ20個の試験片を用いて抵抗変化率を得た。
実施例の場合は、全ての試験片について、1000サイクル後の抵抗変化率が10%未満であった。一方、比較例1、2は、全ての試験片について、200サイクル後に抵抗変化率が10%を超えた。
この結果、実施例は、比較例1、2に比べて、高い接続信頼性を確保できることを確認できた。
図1の構成のプリント配線板1(実施例)、図11(b)の構成のプリント配線板(比較例1)、図12(b)の構成のプリント配線板(比較例2)について、貫通穴めっきの接続信頼性の比較試験を行った。
実施例のプリント配線板、及び、比較例1、2のプリント配線板として、貫通穴径が0.3mm、総板厚が0.4mm、最外層の配線層の厚さが20μmのものを用い、冷熱サイクル試験を行って1000穴のシリーズ抵抗を測定した。
前記冷熱サイクル試験は、−65℃での維持時間30分、125℃での維持時間30分とを1サイクルとして行い、冷熱サイクル試験の前後の抵抗測定値から抵抗変化率(増加率)を算出した。実施例、比較例1,2について、それぞれ20個の試験片を用いて抵抗変化率を得た。
実施例の場合は、全ての試験片について、1000サイクル後の抵抗変化率が10%未満であった。一方、比較例1、2は、全ての試験片について、200サイクル後に抵抗変化率が10%を超えた。
この結果、実施例は、比較例1、2に比べて、高い接続信頼性を確保できることを確認できた。
なお、上述の実施形態では、4層配線板で説明したが、例えば、5層以上の配線板においても同様に実施が可能であり、上記と同様の効果が得ることができる。
また、上述の実施形態では、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき層82として、銅で形成されたものを説明したが、これらは金属導体で形成されているものであれば良く、必ずしも、銅に限定されるものではない。
第1めっき層、第2めっき層は、電解めっきによって形成された金属めっき層に限定されず、電解めっき以外のめっきによって形成されたものであっても良い。
また、上述の実施形態では、導体金属箔14、第1無電解めっき層71、第1めっき層81、第2無電解めっき層72、第2めっき層82として、銅で形成されたものを説明したが、これらは金属導体で形成されているものであれば良く、必ずしも、銅に限定されるものではない。
第1めっき層、第2めっき層は、電解めっきによって形成された金属めっき層に限定されず、電解めっき以外のめっきによって形成されたものであっても良い。
1、1A…多層プリント配線板、2…配線層、21、21a、24、24a…配線層(外部配線層)、22、23…配線層(内部配線層)、3、31、32、33…絶縁層、4…多層配線基板部、5…ビア穴、6…貫通穴、71…無電解めっき層(第1無電解めっき層)、72…無電解めっき層(第2無電解めっき層)、81…第1めっき層(第1電解めっき層、ビア側めっき層)、81a…ビア配線部、82…第2めっき層(第2電解めっき層、貫通穴側めっき層)、82a…スルーホール配線部、82b…積層部、11…銅張積層板、11a…コア基板、11b…銅箔(電解銅箔)、12…内層配線基板、13…絶縁層、14…導体金属箔(銅箔)、15…多層配線板(銅張多層配線板)、16、16a…多層導体層。
Claims (10)
- 配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、
配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、
このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、
この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層の厚さを薄くする厚さ削減工程と、
この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通し前記第1めっき層を貫く貫通穴をあける貫通穴形成工程と、
この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、
この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第1めっき層と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程
とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、
第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程を完了済みの前記第1めっき層表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、
第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第1めっき層形成工程にて形成した無電解めっき層及び第1めっき層と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記最外層の配線層を形成することを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。 - 前記導体金属箔の厚さが1〜5μm、厚さ削減工程の完了後の前記第1めっき層の厚さが1〜10μm、前記第2めっき層の厚さが5〜15μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 配線層を複数具備する多層プリント配線板の製造方法であって、
配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層され最外層の絶縁層の表面に導体金属箔が被着されてなる多層配線板に、前記導体金属箔を貫通して前記導体金属箔からその内側の配線層に到達するビア穴を加工するビア穴形成工程と、
このビア穴形成工程の後に、ビア穴をめっきで充填してなるビア配線部を形成するとともに、導体金属箔を覆うようにして前記ビア配線部から連続するめっき層である第1めっき層を形成する第1めっき層形成工程と、
この第1めっき層形成工程の後、前記第1めっき層を除去して前記ビア穴内の前記ビア配線部及び前記導体金属箔を露出させる厚さ削減工程と、
この厚さ削減工程の後、前記多層配線板を貫通する貫通穴をあける貫通穴形成工程と、
この貫通穴形成工程の後、前記貫通穴内面から連続して、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔を覆うめっき層である第2めっき層を形成する第2めっき層形成工程と、
この第2めっき層形成工程の後、前記導体金属箔と前記第2めっき層とが積層状態となっている多層導体層に配線パターンを形成することで、最外層の配線層を形成する配線パターン形成工程
とを具備することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 第1めっき層形成工程は、ビア穴形成工程の後に、前記多層配線板の前記導体金属箔表面とビア穴内面とに無電解めっき層を形成する無電解めっきプロセスを行い、この無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記ビア配線部と前記第1めっき層とを形成する工程であり、
第2めっき層形成工程は、貫通穴形成工程の後に、前記厚さ削減工程にて露出させた前記ビア配線部及び前記導体金属箔の表面と貫通穴内面とに第2無電解めっき層を形成する第2無電解めっきプロセスを行い、この第2無電解めっきプロセスの後に、電解めっきプロセスによって、前記第2めっき層を形成する工程であり、
第2めっき層形成工程の後、配線パターン形成工程にて、前記導体金属箔と、前記第2めっき層形成工程にて形成した第2無電解めっき層及び第2めっき層、とが積層されてなる多層導体層に配線パターンを形成することで、前記最外層の配線層を形成することを特徴とする請求項4記載の多層プリント配線板の製造方法。 - 第2めっき層形成工程の完了によって得られる前記多層導体層の厚さが25μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記配線パターン形成工程は、前記第2めっき層形成工程にて形成した前記第2めっき層の表面にエッチングレジストを形成した後、エッチング液と接触させることによって、前記多層導体層に配線パターンを形成する工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 配線層と絶縁層とが絶縁層間に配線層が介在するように積層されてなる多層配線基板部と、この多層配線基板部の両面あるいは片面に形成された最外層の配線層である外部配線層と、前記多層配線基板部内に該多層配線基板部の最外層の絶縁層の表面に被着された導体金属箔を貫通して形成され、前記外部配線層とその内側の配線層とを導通状態に接続するビア配線部と、前記多層配線基板部及び前記外部配線層を貫通する貫通穴とを具備し、
前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記貫通穴内から連続して前記導体金属箔及び前記ビア配線部を覆うように形成されためっき層とを具備する多層導電層によって構成されていることを特徴とする多層プリント配線板。 - 前記導体金属箔及び前記ビア配線部と、前記めっき層である貫通穴側めっき層との間に、前記ビア配線部から連続して前記導体金属箔を覆うように形成されたビア側めっき層が介在されており、
前記外部配線層が、前記導体金属箔と、前記ビア側めっき層と、このビアめっき層を覆うように形成された前記貫通穴側めっき層とが積層されてなる多層導電層によって構成されていることを特徴とする請求項8記載の多層プリント配線板。 - 導体金属箔と前記ビア穴側めっき層との間、ビア穴側めっき層と前記貫通穴側めっき層との間に、それぞれ無電解めっき層が設けられていることを特徴とする請求項9記載の多層プリント配線板。
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