JP4585157B2 - 中継コネクタ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、非シールドより対線ケーブルを使用してLANシステムを構築する際に特に好適な中継コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
非シールドより対線ケーブルによって構築するLANシステムには、ISO/IEC11801規格、TIA/EIA−568−A規格が広く適用される。
【0003】
一方、より対線ケーブルの途中にモジュラプラグ、モジュラジャックによるコネクタ部分が含まれると、各組ごとのより対線の容量の平衡性が崩れ、漏話特性、反射特性が劣化するので、その対策として、補償用の容量をプリント基板上に形成する技術が提案されている(たとえば特開平11−167959号公報)。このものは、入力端子、出力端子間を接続する導体パターンに櫛形パターンを含ませ、櫛形パターンを介して補償用の容量を実現する。なお、プリント基板は、両面プリント配線板とし、櫛形パターンは、プリント基板の片面ごとに、互いに独立に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来技術によるときは、櫛形パターンは、プリント基板の片面ごとに独立に形成されているから、基板上に占める面積が大きくなる上、基板の両面に存在する導体間の容量を全く利用しないため、低誘電率の高級な基板が必要となり、材料コストが高騰しがちであるという問題が避けられなかった。
【0005】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、両面プリント配線板の片面内の平行部分、両面間の重合部分の両者を併用すること、または補助基板を使用することによって、基板を小形化して材料コストを低減することができる中継コネクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためのこの出願に係る第1発明の構成は、導体パターンを介して複数組のより対線用の入力端子、出力端子間を個別に接続する基板を備えてなり、導体パターンは、基板の片面内の平行部分と、基板の両面間の重合部分とを利用して漏話対策用、反射対策用の容量を形成することをその要旨とする。
【0007】
なお、導体パターンは、より対線の組ごとに入力端子、出力端子間の長さを揃えることができる。
【0008】
また、導体パターンは、ループ状パターンを含んでもよく、導体パターンには、容量形成用のランドパターンを付設してもよい。
【0009】
第2発明の構成は、導体パターンを介して複数組のより対線用の入力端子、出力端子間を個別に接続する基板と、基板に搭載する補助基板とを備えてなり、導体パターンは、より対線の組ごとに長さ、間隔を揃え、補助基板は、両面のランドパターンを利用して漏話対策用の容量を形成することをその要旨とする。
【0010】
なお、補助基板は、入力端子、出力端子の一方の近傍に設けることができる。
【0011】
また、第1、第2発明において、入力端子、出力端子の一方または双方は、RJ45タイプのモジュラジャックのピン配列に適合させることができ、基板は、めっきスルーホール付きの両面プリント配線板とすることができる。
【0012】
【作用】
かかる第1発明の構成によるときは、導体パターンは、基板の片面内の平行部分に加えて、基板の両面間の重合部分を利用して、漏話対策用、反射対策用の補償用の容量を形成するから、基板の所要面積を最小に抑えることが可能である。
重合部分は、基板自体を誘電体として利用し、小面積により大容量を簡単に作ることができるからである。なお、基板は、ガラスエポキシ基板、紙エポキシ基板、紙フェノール基板、紙ポリエステル基板、ガラスポリイミド基板、ガラスビスマレイミドトリアジンレジン基板、アラミド基板、コンポジッド基板などの剛性基板の他、ポリエステル基板、ポリイミド基板などのフレキシブル基板であって、誘電率の経年変化が小さいものを選択することが好ましい。また、基板は、両面プリント配線板による他、リード線による導体パターンを支持板の両面に固定して保持させるリードフレームタイプに構成してもよい。
【0013】
導体パターンは、入力端子、出力端子間の長さをより対線の組ごとに揃えることによって、各組のより対線の等長配線を実現し、反射特性を向上させることができる。
【0014】
また、導体パターンは、ループ状パターンを含むことにより、2経路の線路を形成することができ、格別な枝分れパターンやクロスパターンを設けることなく、漏話対策用、反射対策用の容量を容易に形成することができる。さらに、導体パターンは、ランドパターンを付設することにより、大きな補償用の容量を容易に実現することができる。ただし、ランドパターンは、基板の両面の同位置に形成し、基板の両面間の重合部分により容量を形成するものとする。
【0015】
第2発明の構成によるときは、導体パターンは、入力端子、出力端子間の長さ、間隔をより対線の組ごとに揃えることにより、各組ごとに等長、等間隔配線を実現し、良好な反射特性、漏話特性を実現することができる。また、基板に搭載する補助基板は、両面のランドパターンを利用して漏話対策用の容量を形成し、より対線の各組間の容量の不平衡を補償することができ、基板上に漏話対策用の容量を形成しなくてもよく、基板上の導体パターンを簡単化するとともに、基板の所要面積を小さくすることができる。なお、補助基板は、両面のランドパターン間の容量を利用するから、製造時の容量のばらつきが小さく、ランドパターンの面積を変えることにより、容量の微調整も容易である。ただし、基板、補助基板は、それぞれ第1発明の基板と同様に、誘電率の経年変化が小さい剛性基板やフレキシブル基板を使用することができる。
【0016】
補助基板を入力端子、出力端子の一方の近傍に設ければ、補助基板までの基板上の導体パターンは、その抵抗成分、インダクタンス成分を実質的に無視することができ、導体パターンの設計を一層簡単にすることができる。
【0017】
入力端子、出力端子の一方または双方をRJ45タイプのモジュラジャックのピン配列に適合させれば、同タイプのモジュラジャックと、それに適合するモジュラプラグとを介し、ケーブルを容易に中継接続することができる。ただし、入力端子、出力端子の一方は、同タイプのモジュラジャックに適合させるに代えて、他の形式のケーブルジャックのピン配列に適合させてもよく、ケーブル心線を直接接続するIDC(Insulation Displacement Connection)端子としてもよい。なお、RJ45タイプのモジュラジャックを使用しない側の入力端子または出力端子は、より対線の各組ごとの端子間隔を他の組の端子までの距離より狭くし、漏話特性を向上させることが好ましい。
【0018】
基板は、めっきスルーホール付きの両面プリント配線板とすることにより、高度の信頼性を容易に実現することができる。なお、めっきスルーホールは、入力端子部分、出力端子部分の他、導体パターンを基板の片面から他の片面に移行させる移行部分に適用することができる。また、めっきスルーホールを使用しないとき、入力端子部分、出力端子部分は、モジュラジャック、ケーブルジャック、またはIDC端子のピンをジャンパ線として使用すればよく、入力端子部分、出力端子部分以外の導体パターンの移行部分は、はと目(アイレット)やジャンパ線による機械的接続や、スクリーン印刷法による導電ペースト接続などを使用するのがよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0020】
中継コネクタは、RJ45タイプのモジュラジャック21と、ケーブルジャック22とを基板11に搭載し、モジュラジャック21、ケーブルジャック22間に導体パターン12を形成してなる(図1)。
【0021】
モジュラジャック21には、モジュラプラグ21aが着脱自在に組み合わされ(図1、図2)、ケーブルジャック22には、ケーブルプラグ22a、22aが着脱自在に組み合わされる。また、モジュラプラグ21a、またはケーブルプラグ22a、22aにそれぞれ接続するケーブル23は、たとえば4組のより対線を含む非シールドより対線ケーブルであって、各組のより対線は、互いに異なるよりピッチに撚り合わされている。なお、ケーブル23、23の各組のより対線は、モジュラプラグ21a、モジュラジャック21のピン番号1−2、3−6、5−4、7−8に対応している(図2(B))。
【0022】
基板11は、めっきスルーホール付きの両面プリント配線板である(図3、図4)。すなわち、モジュラジャック21用の入力端子T1 (端子番号1、2…8)は、それぞれめっきスルーホールによって形成され、モジュラジャック21のピン配列に適合している。また、ケーブルジャック22用の出力端子T2 (端子番号1、2…8)も、それぞれめっきスルーホールによって形成され、ケーブルジャック22のピン配列に適合している。なお、入力端子T1 の端子番号1、2…8、出力端子T2 の端子番号1、2…8は、それぞれモジュラプラグ21a、モジュラジャック21のピン番号1、2…8に対応している。
【0023】
基板11上の導体パターン12は、基板11の表面側のパターン12aと、裏面側のパターン12bとを組み合わせて形成されている。ただし、図4(A)は、基板11の表面側のパターン12aを図示しており、同図(B)は、裏面側のパターン12bを基板11の表面側から透視して図示している。また、図3は、基板11の表面側から見た表面側、裏面側のパターン12a、12bを併せて図示している。
【0024】
基板11は、導体パターン12を介して入力端子T1 の端子番号1、2…8、出力端子T2 の端子番号1、2…8間を個別に接続している。ただし、端子番号1、1間、端子番号6、6間、端子番号8、8間の導体パターン12は、それぞれ途中のめっきスルーホールK1 、K6 、K8 によって、表面側、裏面側のパターン12a、12b間の移行部分を形成している。また、導体パターン12は、ピン番号1−2、3−6、5−4、7−8に対応するより対線の組ごとに、入力端子T1 、出力端子T2 間の長さがほぼ同一に揃えられている。たとえば、入力端子T1 、出力端子T2 の端子番号1、1間の長さは、端子番号2、2間の長さにほぼ等しく、端子番号3、3間の長さは、端子番号6、6間の長さにほぼ等しい。また、端子番号5、5間の長さは、端子番号4、4間の長さにほぼ等しく、端子番号7、7間の長さは、端子番号8、8間の長さにほぼ等しい。
【0025】
導体パターン12は、ループ状パターンを含んでいる。たとえば、端子番号3、3間の表面側のパターン12a、端子番号6、6間の裏面側のパターン12bは、それぞれ長方形のループを途中に形成している。ただし、端子番号6、6間のパターン12bは、途中のめっきスルーホールK6 を介し、パターン12aに移行している。
【0026】
また、導体パターン12は、基板11の片面内の平行部分、基板11の両面間の重合部分にそれぞれ容量Cijc (i=1、2…8、j=1、2…8、i≠j)を形成している。たとえば、表面側のパターン12aは、片面内の平行部分の容量C12c 、C13c 、C35c 、C36c 、C58c を形成し(図4(A))、裏面側のパターン12bは、片面内の平行部分の容量C14c 、C46c 、C68c 、C78c を形成している(同図(B))。また、導体パターン12は、両面間の重合部分の容量C12c 、C36c 、C78c を形成している(図3)。さらに、導体パターン12は、出力端子T2 の端子番号3、5に接続するランドパターンP3 、P5 を表面側のパターン12aに付設し(図4(A))、出力端子T2 の端子番号6、4に接続するランドパターンP6 、P4 を裏面側のパターン12bに付設することにより(同図(B))、ランドパターンP3 、P6 、ランドパターンP5 、P4 による重合部分の容量C36c 、C45c を形成している(図3)。
【0027】
なお、導体パターン12は、モジュラジャック21を使用しない出力端子T2 側において、ケーブル23のより対線の各組ごとの端子間隔d1 と、隣接する他の組の端子までの距離d2 との関係がd1 <d2 に設定されている。
【0028】
一般に、ケーブル23の各組のより対線は、モジュラプラグ21a内において撚り戻された上(図2(A)の撚り戻し範囲a)、モジュラプラグ21aの各ピンに接続され、ピンコンタクトを経てモジュラジャック21に導入される(図5)。そこで、モジュラプラグ21a、モジュラジャック21内には、より対線の各組間に容量の不平衡を生じ、漏話の原因となる容量C23a 、C34a 、C56a 、C67a 、容量C13b 、C24b 、C35b 、C46b 、C57b 、C68b がそれぞれ寄生する。よって、基板11内に形成する容量Cijc は、次の各式を満たすように設定することにより、各組間に良好な漏話特性を実現することができる。
C23a =C13b +C13c ……(1)
C34a =C35b +C35c ……(2)
C56a =C46b +C46c ……(3)
C67a =C68b +C68c ……(4)
C24b =C14c ……(5)
C57b =C58c ……(6)
【0029】
一方、容量C12c 、C36c 、C45c 、C78c は、それぞれモジュラプラグ21aからモジュラジャック21に至る間の各組のより対線間の容量の減少を補償して反射特性を向上させる。すなわち、式(1)〜(6)に表われる容量Cijc は、漏話対策用の容量であり、容量C12c 、C36c 、C45c 、C78c は、反射対策用の容量となっている。ただし、容量C12c 、C78c は、それぞれ導体パターン12の平行部分、重合部分に形成される各容量の和を利用しており、容量C36c は、導体パターン12の平行部分、重合部分の他、ランドパターンP3 、P6 による重合部分の各容量の和を利用している。また、容量C45c は、ランドパターンP5 、P4 による重合部分の容量を利用している。
【0030】
図1〜図5に示す中継コネクタの漏話特性、反射特性の一例を図6、図7に示す。ただし、図6、図7において、曲線(1)は、ISO/IEC11801規格、TIA/EIA−568−A規格のカテゴリ5の限界値を示し、曲線(2)は、それぞれより対線の組間の最悪の漏話特性、ピン番号3−6に対応するより対線の組の反射特性を示している。使用周波数100MHz のカテゴリ5の限界値に対し、漏話特性は、約6〜10dBのマージンを実現し、反射特性は、最低約12dBのマージンを実現することができた。
【0031】
以上の説明において、基板11は、複数のモジュラジャック21、21…、ケーブルジャック22、22…を搭載し、各モジュラジャック21、ケーブルジャック22の間に導体パターン12、12…を形成してマルチポート形の中継コネクタを構成することができる。なお、モジュラジャック21用の入力端子T1 、ケーブルジャック22用の出力端子T2 は、それぞれ出力端子、入力端子に入れ替えて使用してもよい。また、ケーブルジャック22は、ケーブル23の心線を直接接続するIDC端子に代えてもよく、モジュラジャック21と同形のRJ45タイプのモジュラジャックに代えてもよい。
【0032】
なお、基板11上に形成する補償用の容量Cijc は、導体パターン12の平行部分の容量、重合部分の容量、ランドパターンP3 、P6 、ランドパターンP5 、P4 による重合部分の容量の組合せを任意に選択して実現することができる。
【0033】
【他の実施の形態】
基板11には、モジュラジャック21、21用の入力端子T1 、T1 の近傍に補助基板15、15を搭載することができる(図8、図9)。ただし、図8の基板11には、2個のRJ45タイプのモジュラジャック21、21と、ケーブルジャック22、22とが併せ搭載されている。
【0034】
基板11は、めっきスルーホール付きの両面プリント配線板であり、各モジュラジャック21用の入力端子T1 、ケーブルジャック22、22用の出力端子T2 、T2 …が形成され、入力端子T1 、T1 の近傍に、入力端子T1 、T1 と平行な補助基板15、15の搭載位置H、Hが設けられている。
【0035】
前後2列のケーブルジャック22、22は、ケーブル23に接続するケーブルプラグ22a、22aをそれぞれの片側に差し込み、2分割して使用されている。すなわち、ケーブルジャック22、22の各片側に対応する前後の出力端子T2 、T2 は、それぞれケーブル23のより対線の一方の組1−2、7−8と、他方の組3−6、5−4に対応している。
【0036】
補助基板15、15の搭載位置H、Hには、それぞれ補助基板15の脚15a、15b…15dを挿入する挿入孔Ha 、Hb …Hd が形成されている。また、各挿入孔Hx (x=a、b…d)には、導体パターン13を介して入力端子T1 の端子番号m、n(m=1、5、4、8、n=3、6)に接続する補助ランドHxm、Hxnが付設されている。すなわち、挿入孔Ha には、補助ランドHa1、Ha3が付設され、挿入孔Hb には、補助ランドHb5、Hb3が付設されている。また、挿入孔Hc には、補助ランドHc4、Hc6が付設され、挿入孔Hd には、補助ランドHd8、Hd6が付設されている。なお、各補助ランドHxm、Hxnは、基板11の裏面側において、はんだめっき仕上げされている。
【0037】
各入力端子T1 と、それに対応する出力端子T2 、T2 とを接続する導体パターン12は、ピン番号1−2、3−6、5−4、7−8に対応するより対線の組ごとに、入力端子T1 、出力端子T2 、T2 間の長さ、間隔がほぼ同一に揃えられている(図9、図10)。たとえば、導体パターン12は、入力端子T1 、出力端子T2 の端子番号1、1間と、端子番号2、2間との組において長さがほぼ等しく、ほぼ全長に亘って一定の間隔に保たれている。端子番号3、3間と端子番号6、6間との組、端子番号5、5間と端子番号4、4間との組、端子番号7、7間と端子番号8、8間との組においても、同様である。ただし、図9は、図3相当図であり、図10は、図9の下半部のみを示しており、同図(A)、(B)は、それぞれ図4(A)、(B)相当図である。
【0038】
補助基板15は、脚15a、15b…15dに個別に引き出す表面側のランドパターンQ1 、Q2 …Q4 、裏面側のランドパターンQ5 、Q6 …Q8 を介し、漏話対策用の容量C13c 、C35c 、C46c 、C68c が形成されている。なお、ランドパターンQ1 、Q2 …Q8 は、それぞれ少なくとも脚15a、15b…15d上において、はんだめっき仕上げされている。補助基板15は、脚15a、15b…15dをそれぞれ基板11の挿入孔Ha 、Hb …Hd に挿し込み、脚15a、15b…15c上のランドパターンQ1 、Q2 …Q8 を対応する補助ランドHxm、Hxnにはんだ付けして基板11に実装することができる。
【0039】
モジュラプラグ21a、モジュラジャック21内には、ケーブル23のより対線の各組間の容量の不平衡により、漏話の原因となる容量C23a 、C34a 、C56a 、C67a 、容量C23b 、C34b 、C56b 、C67b が寄生する(図11)。そこで、補助基板15に形成する容量C13c 、C35c 、C46c 、C68c は、次の各式を満たすように設定することにより、各組間に良好な漏話特性を実現することができる。
C13c =C23a +C23b ……(1)
C35c =C34a +C34b ……(2)
C46c =C56a +C56b ……(3)
C68c =C67a +C67b ……(4)
【0040】
図8〜図11に示す中継コネクタの漏話特性、反射特性の一例を図12、図13に示す。ただし、図12、図13の曲線(1)、(2)は、それぞれ図6、図7の曲線(1)、(2)に対応している。すなわち、使用周波数100MHz のカテゴリ5の限界値に対し、漏話特性として約8〜12dBのマージンを実現し、反射特性として約12dB以上のマージンを実現することができた。
【0041】
なお、図8、図9において、モジュラジャック21用の入力端子T1 、T1 、ケーブルジャック22、22用の出力端子T2 、T2 …は、それぞれ出力端子、入力端子として使用することができ、このときの補助基板15、15は、出力端子の近傍に設けられている。また、ケーブルジャック22をモジュラジャック21と同形にするとき、補助基板15は、入力端子T1 、出力端子T2 のそれぞれの近傍に設け、各モジュラジャック21用に使用することができる。なお、図8、図9の基板11は、補助基板15、15を省略し、単純な中継基板として使用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この出願に係る第1発明によれば、基板の導体パターンの片面内の平行部分、両面間の重合部分の双方を利用することによって、基板は、それ自体を誘電体として利用して、漏話対策用、反射対策用の補償用の容量を小さな面積内に形成することができるから、十分小形化して材料コストを低減することができるという優れた効果がある。
【0043】
第2発明によれば、基板上のより対線の組ごとの導体パターンの長さ、間隔を揃えるとともに、漏話対策用の容量を形成する補助基板を設けることによって、基板上の導体パターンは、漏話対策を必要とせず、形状を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体構成斜視説明図
【図2】使用状態説明図
【図3】基板の平面説明図(1)
【図4】基板の平面説明図(2)
【図5】等価回路図
【図6】特性線図(1)
【図7】特性線図(2)
【図8】他の実施の形態を示す図1相当図
【図9】図3相当図
【図10】図4相当図
【図11】図5相当図
【図12】図6相当図
【図13】図7相当図
【符号の説明】
T1 …入力端子
T2 …出力端子
K1 、K6 、K8 …めっきスルーホール
Cijc (i=1、2…8、j=1、2…8)…容量
P3 、P4 …P6 、Q1 、Q2 …Q8 …ランドパターン
11…基板
12…導体パターン
15…補助基板
21…モジュラジャック
Claims (8)
- 導体パターンを介して複数組のより対線用の入力端子、出力端子間を個別に接続する基板を備えてなり、前記導体パターンは、前記基板の片面内の平行部分と、前記基板の両面間の重合部分とを利用して漏話対策用、反射対策用の容量を形成することを特徴とする中継コネクタ。
- 前記導体パターンは、より対線の組ごとに前記入力端子、出力端子間の長さを揃えることを特徴とする請求項1記載の中継コネクタ。
- 前記導体パターンは、ループ状パターンを含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の中継コネクタ。
- 前記導体パターンには、容量形成用のランドパターンを付設することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の中継コネクタ。
- 導体パターンを介して複数組のより対線用の入力端子、出力端子間を個別に接続する基板と、該基板に搭載する補助基板とを備えてなり、前記導体パターンは、より対線の組ごとに長さ、間隔を揃え、前記補助基板は、両面のランドパターンを利用して漏話対策用の容量を形成することを特徴とする中継コネクタ。
- 前記補助基板は、前記入力端子、出力端子の一方の近傍に設けることを特徴とする請求項5記載の中継コネクタ。
- 前記入力端子、出力端子の一方または双方は、RJ45タイプのモジュラジャックのピン配列に適合させることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記載の中継コネクタ。
- 前記基板は、めっきスルーホール付きの両面プリント配線板とすることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか記載の中継コネクタ。
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