JP4299379B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信装置同士を配線ケーブルで接続するためのコネクタに係り、特に情報配線システムにおける漏話特性を改善するためのコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ネットワークシステム全体の効率、性能は、ルータ、ハブといった通信機器の性能のみならず、通信機器や端末などを接続する全ての配線ケーブルやコネクタ等を統合化する情報配線システムの伝送特性にも深く関わっている。
【0003】
すなわち、ネットワークシステム全体の効率、性能を向上させるためには、年々飛躍的に向上する通信機器の性能だけでなく、情報配線システムの伝達性能の向上も重要なファクタとなっている。
【0004】
情報配線システムは、通常、10年以上の長期にわたるライフサイクルを持つ。通信機器としてのLAN機器の性能が向上し、LAN機器の入れ替えが行われた場合でも、情報配線システムを同時に入れ替えることはあまりない。これは、元来、情報配線システムは、先行配線により、予め、配線を敷設しておき、LAN機器のアップグレードや端末の配置の変更等による配線レイアウトの変更のためのコストを最小限に抑えるという性格を備えているためである。
【0005】
このため、LAN機器のアップグレードによる伝送帯域の拡大に予め対応しておく必要があり、情報配線システムに対する電気的特性に関する要求性能は、高くなりつつある。また、長期にわたる使用に耐えうる耐久性、信頼性も、情報配線システムに要求される重要な要素である。
【0006】
この情報配線システムに関する電気的特性の性能を決定するための一つの指標となっている国際規格に、ISO/IEC11801及びANSI/TIA/EIA−568Aがある。この規格は、情報配線システムを設計する上での基準を定めており、伝送性能、電気的特性、信頼性等の項目が含まれている。
【0007】
ISO/IEC11801及びANSI/TIA/EIA−568Aが定める非シールドより対線を接続するコネクタにおける電気的特性の主なものには、減衰量、漏話減衰量、及び反射減衰量がある。
【0008】
減衰量は、コネクタを介しての信号電力損失量である。この量は一般にデシベルで表示され、その絶対量が小さい程その伝送性能は優れている。
【0009】
漏話減衰量は、原信号電力と被誘導線に現れる漏話電力の比であり、通常これはデシベル表示され、その絶対量が大きい程その伝送性能は優れている。更に、この漏話減衰量には、近端漏話減衰量と遠端漏話減衰量がある。近端漏話減衰量は、原信号電力と近端側(送信端側)の被誘導線に現れる漏話電力の比であり、遠端漏話減衰量は、原信号電力と遠端側(受信端側)の被誘導線に現れる漏話電力の比である。
【0010】
反射減衰量は、ある周波数帯域における、コネクタと接続されるケーブルとのインピーダンスの不整合によって生じる反射量であり、通常デシベル表示され、その絶対量が大きい程、伝送性能は優れている。
【0011】
また、非シールドより対線を用いた情報配線システムにおける性能レベルも、ISO/IEC11801及びANSI/TIA/EIA−568Aに規定されている。それは、Cat.(Category)3,4,5と呼ばれるものである。この中でもCat.5は、周波数100MHzまでの電気的性能を持ち、100BASE−T、156MbpsATM等の応用システムに適用できる。
【0012】
非シールドより対線を接続する従来のコネクタには、モジュラプラグを接続するためのモジュラジャックと、ケーブルの心線を接続するためのIDC(Insulation Displacement Connection)端子とが一体となっているタイプや、モジュラジャックとIDC端子とをプリント基板を介して構成するタイプ等がある。
【0013】
このプリント基板を介して構成するタイプのコネクタは、上述した減衰量、漏話減衰量、及び反射減衰量等の電気的特性を改善し得る方策として、プリント基板に形成される信号線の形状を、様々な意匠を以て設計し、信号線間の静電結合及び電磁結合を利用することで、電気的不平衡を補償している。
【0014】
しかし、このタイプのコネクタは、ケーブルが取り付けられたモジュラプラグをモジュラジャックに接続すると、ケーブル内で対をよることによって保たれていた平衡度が、モジュラジャック及びモジュラプラグの部分では崩れ、隣接した導体(信号線)同士の静電容量は大きくなり、離れた導体同士の静電容量は小さくなる。これにより、対間の静電容量のバランスが崩れ、漏話が生じやすくなる。
【0015】
例えば、図6に示すように、モジュラジャックの導体3及び導体4間の静電容量は、それよりも間隔が離れた導体3及び導体5間の静電容量と比較し大きい。同様に、導体5及び導体6間の静電容量は、それよりも間隔が離れた導体4及び導体6間の静電容量と比較し大きい。この静電容量のアンバランスにより生じる静電結合が対間の漏話特性を悪化させていることは、一般に知られる事実である。
【0016】
このため、従来のコネクタは、静電容量のアンバランスを補正する方策として、前記に示すような静電容量のバランスが取れていない導体間に、静電容量を付加する何らかの手段が用いられている。この静電容量を付加する手段は、以下に示すような様々な方式が考えられており、実用化されている。
【0017】
図7に、スルーホールを用いて静電容量を付加する方式を示す。
【0018】
図7に示すように、スルーホールを用いる方式は、必要とされる静電容量を生じさせるために、プリント基板701の表面に形成された配線パターン703と裏面に形成された配線パターン704の両方に、スルーホール702がプリント基板701上に適当な間隔をおかれて配置されるものである。この方式は、スルーホール702の間隔、大きさを変化させることによって、静電容量を調整することが可能である。
【0019】
図8に、平行平面板を用いて静電容量を付加する方式を示す。
【0020】
図8に示すように、平行平面板を用いる方式は、配線パターンの一部又は全てを太くした平面状の導体(平行平面板)802,803をプリント基板801の両面同位置に配置し、平行平板コンデンサの原理を利用して静電容量を得るものである。この方式は、配線パターンを加工する場合と同様の製造技術で製造可能なため、コストが少なくて済む点と、静電容量の計算がしやすい点等の利点がある。
【0021】
図9に、コンデンサを用いて静電容量を付加する方式を示す。
【0022】
図9に示すように、コンデンサを用いる方式は、必要とされる静電容量を持つコンデンサ905を、プリント基板901の配線パターン904上の容量付加が必要な導体間に取り付けるものである。この方式は、付加するコンデンサ905を選択することにより、プリント基板901のレイアウト設計とは独立して付加容量を調整することが可能である。また、通常、チップコンデンサを用いるため、静電容量を得るためにプリント基板面積の利用効率が良いという利点も持つ。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7のスルーホールを用いて静電容量を付加する方法では、スルーホール702の個数を増やすほど、静電容量を増やせるが、スルーホール702は製造コストが高いため、プリント基板コストが高くなるという問題がある。また、スルーホール702を多く使用すればするほどプリント基板701の機械的強度が減少することにより、耐久性、信頼性が低下する可能性がある。
【0024】
また、図8の平行平面板を用いて静電容量を付加する方式では、平行平面板802,803の面積の拡大に伴うプリント基板801の大型化によるプリント基板コストの増大が予測される。
【0025】
更に、図9のコンデンサを用いて静電容量を付加する方式では、コンデンサ905を取り付けるためのコストが高いという問題がある。
【0026】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決し、コストの増加を防ぎ、プリント基板の小型化にも役立ち、十分な耐久性、信頼性を持ちつつ電気的不平衡を補償することにより、漏話特性を向上できるコネクタを提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、信号を入力するための複数の入力端と、前記信号を出力する複数の出力端と、前記複数の入力端及び前記複数の出力端に電気的に接続された複数の導体とが形成された基板を備えるコネクタにおいて、前記複数の入力端は、前記基板の一の辺に沿った方向にジグザクに配置されて2列に形成され、前記複数の出力端は、前記一の辺に垂直な辺に沿った方向に2列に配置され、前記複数の導体は、魚骨状パターンが形成された第1導体と櫛状パターンが形成された第2導体及び第3導体とを有し、前記第1導体の魚骨状パターンは、直線状の幹パターンと前記幹パターンの両側に所定の間隔を隔てて形成された複数の枝パターンからなり、第2導体と第3導体の櫛状パターンとの間に形成されると共に、これら櫛状パターンと互い違いに絶縁を取りながら噛み合わされており、前記魚骨状パターンと前記櫛状パターンとが前記複数の入力端及び前記複数の出力端を電気的に接続する信号伝送線に形成され、前記魚骨状パターンは前記基板の裏面に形成され、前記櫛状パターンは前記基板の表面及び裏面に形成され、前記裏面では、2列の前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列内の一の入力端から前記魚骨状パターンが延びると共に、前記魚骨状パターンは、2列の前記複数の出力端の間に配置され、かつ、2列の前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列の両端に位置する入力端からそれぞれ櫛状パターンが延び、当該櫛状パターンが前記魚骨状パターンを挟むと共に前記魚骨状パターンに交互に噛み合うように左右対称に配置され、前記表面では、前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列内の2つの入力端からそれぞれ櫛状パターンが延び、当該櫛状パターンはそれぞれ、交互に噛み合うように2列の前記複数の出力端の間に配置されるものである。
【0030】
すなわち、本発明の要点は、基板上に、少なくとも一組の信号伝送線が枝分かれした配線パターンを持ち、それら枝分かれした配線パターンが互い違いに並ぶ櫛状の配線パターンを形成し、1本の信号伝送線と他の1本以上の信号伝送線間での静電容量を生じさせることを可能にしたものである。
【0031】
上記構成によれば、入力端からの信号は、プリント基板の両面に形成された容量性結合を生じさせる機能により、信号伝送線間の静電容量のアンバランスが補正されながら、出力端に伝送される。容量性結合を生じさせる機能は、信号伝送線で形成されるので、通常の配線パターンを製造する技術をそのまま利用して形成される。また、櫛状パターンは、その櫛の本数、幅、パターン間隔を変化させることによって、生じさせる静電容量の微妙に調整される。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適一実施の形態を詳述する。
【0033】
図5に、本発明にかかるコネクタの概略図を示す。
【0034】
図5に示すように、本発明にかかるコネクタは、ケーブル端に設けられたモジュラプラグを接続するためのモジュラジャック10と、ケーブルの心線を接続するためのIDC(Insulation Displacement Connection)端子20と、これらモジュラジャック10及びIDC端子20が載置されるプリント基板30とから構成されている。
【0035】
このプリント基板30には、図示されていないが、モジュラジャック10とIDC端子20との間で信号を伝送する導体からなる信号伝送線が端子の数に合わせて形成されており、この信号伝送線には、信号伝送線間の漏話を低減すべく、容量性結合を生じさせる機能が付与されている。
【0036】
この容量性結合を生じさせる機能は、プリント基板30の表面と裏面にそれぞれ形成されている。図1に、このプリント基板30の表面側から透視した裏面図を示し、図2にその表面図を示す。
【0037】
図1に示すように、本発明のプリント基板30は、信号を入力するための8つの入力端104〜111と、それら信号を出力するための8つの出力端113〜120と、これら入出力端104〜111,113〜120をそれぞれ電気的に接続する8本の信号伝送線103,112,121,122,123とから主に構成されており、それぞれの入出力端104〜111,113〜120は、1番から8番までの番号が付されていると共に全てスルーホールで形成されている。また、プリント基板30の表裏に形成された6番の信号伝送線間にも、スルーホールが形成されている。
【0038】
モジュラジャックが接続される入力端104〜111は、1番から8番まで順にジグザグに形成されると共に、連続する三つの番号の入力端同士が等間隔となる距離を隔てて形成されている。
【0039】
また、信号伝送線103,112,121,122,123には、適宜な容量性結合を付与できるように、櫛状パターン101が形成されている。例えば、1番の信号伝送線121、2番の信号伝送線123、3番の信号伝送線112、5番の信号伝送線103、7番の信号伝送線122、及び8番の信号伝送線103に櫛状パターン101が形成されており、3番の信号伝送線112にあっては、櫛状パターンを変形させた魚骨状パターン124が形成されている。更に、2番と5番、及び5番と8番の信号伝送線に形成された櫛状パターン101は、互い違いに絶縁を取りながら噛み合わさるように対になって形成されている。特に、3番の信号伝送線112からなる第1導体は、1番の信号伝送線121に櫛状パターンが形成された第2導体と、7番の信号伝送線122に櫛状パターンが形成された第3導体とで、その魚骨状パターン124を挟んでそれと交互に噛み合うように形成されている。
【0040】
この櫛状パターン101の形状は、基本的には、本となる幹パターン101aの片側に、これと垂直に複数の枝パターン101bが平行に所定の間隔を隔てて形成されている。また、魚骨状パターン124の形状は、2つの櫛状パターンを合わせて八木アンテナのような魚骨状に形成されており、本となる幹パターン101aの両側に、これと垂直に複数の枝パターン101bが平行に所定の間隔を隔てて形成されている。更に、櫛状パターン101は、形成される信号伝送線によって、枝パターン101bの長さや間隔及び本数などが調整されて形成されている。
【0041】
また、図2に示すように、プリント基板30の表面にも、裏面と同様に、信号伝送線に櫛状パターン101が形成されている。
【0042】
表面側の信号伝送線は、3番の信号伝送線211と、5番の信号伝送線221と、8番の信号伝送線に櫛状パターン101が形成されており、3番と5番、及び5番と8番の櫛状パターン同士が、互い違いに絶縁を取りながら噛み合わさるように対になって形成されている。
【0043】
次に作用を説明する。
【0044】
モジュラジャック10を介して入力された信号は、各入力端104〜111から信号伝送線を伝送する。それぞれの信号は、プリント基板30の両面に形成された櫛状パターン101を伝送され、信号伝送線間の静電容量のアンバランスが補正されながら、各出力端113〜120に伝送された後、IDC端子20を介して出力される。
【0045】
この信号伝送線間の静電容量のアンバランスの補正は、櫛状パターン同士の結合の強弱を操作することにより行う。具体的には、枝分かれしている枝パターン101bの本数の増減や、枝パターン101bの間隔(パターンピッチ)、櫛状パターン巾、櫛状パターンの間隔(幹パターンの間隔)等を変化させ、容量を調節することにより行う。
【0046】
この櫛状パターン101と容量の関係を図3に示す。
【0047】
図3は、横軸が櫛状パターンの段数(枝パターン間のスペース数)を示し、縦軸が容量を示している。更に、図中、白抜き三角を繋いだ線は、櫛状パターンの間隔Wを5mmに形成した配線パターンの容量を示した線であり、白抜き丸を繋いだ線は、櫛状パターンの間隔Wを4mmに形成した配線パターンの容量を示した線であり、白抜き四角を繋いだ線は、櫛状パターンの間隔Wを3mmに形成した配線パターンの容量を示した線であり、白抜き菱形は、櫛状パターンの間隔Wを2mmに形成した配線パターンの容量を示した線である。尚、パターン巾wは、0.4mm、パターンピッチpは0.7mmとして、容量を図示した。
【0048】
図3に示すように、容量は、櫛状パターンの段数と櫛の幅(幹パターンの間隔)に比例して増加している。このことから、櫛の段数や櫛の幅を変化させることにより静電容量を所望の大きさに変化させることが可能であることが分かる。
【0049】
この性質を利用して、容量が小さな信号伝送線間には、大きな容量の容量性結合を生じさせて静電容量のアンバランスを補正する。
【0050】
このように、本発明は、通常の配線パターンを製造する技術をそのまま利用して漏話特性を改善できるので、コンデンサ取付けのような2次的作業が不要になり、プリント基板コストの増加を避けることが可能である。これにより、低コストでかつ、耐久性、信頼性に優れるコネクタを実現することが可能である。
【0051】
更に、容量性結合を生じさせる機能は、信号伝送線が枝分かれした櫛状パターン101によって付加されているため、櫛の本数、幅、パターン間隔を変化させることによって、生じさせる静電容量を調整してプリント基板30の最適化が容易に可能となる。
【0052】
また、櫛状パターン101と魚骨状パターン124を用いたので、複数の導体間で静電容量を生じさせることができ、効率良く静電容量を得ることができる。これにより、限られたプリント基板面積を有効に使用してプリント基板30の小型化に有効である。
【0053】
次に、本実施の形態で製作したコネクタの対間における近端漏話減衰量を測定した。その測定結果を図4に示す。
【0054】
図4は、縦軸が近端漏話減衰量の大きさ(dB)を示し、横軸が信号の周波数(MHz)を示している。
【0055】
図4に示すように、本発明にかかるコネクタの対間における近端漏話減衰量は、最悪でも10dBのマージンを以てCat.5規格値(40dB,100MHz)を満足していることが分かる。
【0056】
尚、本実施の形態にあっては、櫛状パターン101の結合を強めるために、第2導体、第3導体の櫛状パターンの間に第1導体の魚骨状パターン124を形成したが、櫛状パターン101の結合を強める組み合せは、様々に変化させてよい。
【0057】
また、モジュラジャック10が接続されたスルーホールを入力端とし、IDC端子20が接続されたスルーホールを出力端として説明したが、反対にモジュラジャックが接続されたスルーホールを出力端とし、IDC端子が接続されたスルーホールを入力端として用いても良いことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下の如き効果をもたらす。
【0059】
(1)プリント基板上で櫛状の配線パターンを使用することにより、配線パターンの製造技術と同様の技術で静電容量を得ることが可能であり、プリント基板コストの増加を防ぐことができる。
【0060】
(2)櫛状パターンの本数、幅、間隔を変化させることにより、静電容量を調整できるため、プリント基板の最適化が容易である。
【0061】
(3)複数の導体間で静電容量を生じさせることができ、効率良く静電容量を得ることができるため、限られたプリント基板面積を有効に使用でき、プリント基板の小型化に有効である。
【0062】
(4)コンデンサ取付けのような2次的作業が不要なため、プリント基板コストの増加を避けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコネクタのプリント基板の裏面に形成されたパターンを示す図である。
【図2】本発明にかかるコネクタのプリント基板の表面に形成されたパターンを示す図である。
【図3】本発明の櫛状パターンと容量との関係を示す図である。
【図4】本発明にかかるコネクタの近端漏話減衰量の特性を示す図である。
【図5】本発明にかかるコネクタの外観を表す図である。
【図6】モジュラジャックの構造を説明するための図である。
【図7】従来のコネクタのプリント基板におけるスルーホールを用いて静電容量を得る方式を説明するための説明図である。
【図8】従来のコネクタのプリント基板における容量性パッドを用いて静電容量を得る方式を説明するための説明図である。
【図9】従来のコネクタのプリント基板におけるコンデンサを用いて静電容量を得る方式を説明するための説明図である。
【符号の説明】
30 プリント基板
101 櫛状パターン
103 信号伝送線
104〜111 スルーホール(入力端又は出力端)
113〜120 スルーホール(出力端又は入力端)
121〜123 信号伝送線
124 魚骨状パターン
Claims (1)
- 信号を入力するための複数の入力端と、前記信号を出力する複数の出力端と、前記複数の入力端及び前記複数の出力端に電気的に接続された複数の導体とが形成された基板を備えるコネクタにおいて、
前記複数の入力端は、前記基板の一の辺に沿った方向にジグザクに配置されて2列に形成され、
前記複数の出力端は、前記一の辺に垂直な辺に沿った方向に2列に配置され、
前記複数の導体は、魚骨状パターンが形成された第1導体と櫛状パターンが形成された第2導体及び第3導体とを有し、
前記第1導体の魚骨状パターンは、直線状の幹パターンと前記幹パターンの両側に所定の間隔を隔てて形成された複数の枝パターンからなり、第2導体と第3導体の櫛状パターンとの間に形成されると共に、これら櫛状パターンと互い違いに絶縁を取りながら噛み合わされており、
前記魚骨状パターンと前記櫛状パターンとが前記複数の入力端及び前記複数の出力端を電気的に接続する信号伝送線に形成され、
前記魚骨状パターンは、前記基板の裏面に形成され、前記櫛状パターンは前記基板の表面及び裏面に形成され、
前記裏面では、2列の前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列内の一の入力端から前記魚骨状パターンが延びると共に、前記魚骨状パターンは、2列の前記複数の出力端の間に配置され、かつ、2列の前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列の両端に位置する入力端からそれぞれ櫛状パターンが延び、当該櫛状パターンが前記魚骨状パターンを挟むと共に前記魚骨状パターンに交互に噛み合うように左右対称に配置され、
前記表面では、前記複数の入力端のうち、前記複数の出力端に近い側の列内の2つの入力端からそれぞれ櫛状パターンが延び、当該櫛状パターンはそれぞれ、交互に噛み合うように2列の前記複数の出力端の間に配置されるコネクタ。
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