JP4585055B2 - 寝台装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばX線CT装置や核磁気共鳴装置(MRI)等の医用画像撮像装置に設けて好適な寝台装置に関し、特に例えばX線管球、X線検出器、高圧発生部等の所定のユニットを容易に交換可能とした寝台装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線CT装置のガントリ部分の正面断面図を図4(a),(b)に示す。この図4(a),(b)からわかるように、X線CT装置には、ガントリの周囲にX線管44、高圧発生部(HFG)45、X線検出器46等の各ユニットがそれぞれ架台回転部42内に収納されるかたちで設けられている。
【0003】
架台固定部41の一側部には、前記各ユニットを交換する際に交換治具48を取り付けるためのホルダ49が設けられている。交換治具48は、略L字形状の支柱50と、支柱50の先端部に設けられたフック52a、フック52aに懸垂されたリール53、リール53により下降及び巻き上げが可能とされたフック52bとからなる懸垂部51とで構成されている。
【0004】
図4(a),(b)は、このような交換治具48を用いてX線管44を交換する例を示しているのであるが、まず、図4(a)からわかるように、該交換の際には、ホルダ49に交換治具48の支柱50を取り付けて回転させ、懸垂部51をX線管44に接近させると共に、X線管44をロープ54により懸垂可能な状態とする。そして、このロープ54を懸垂部51下部のフック52bに取付け、リール53のハンドル53aを操作してフック52bを巻き上げてX線管44を懸垂し、支柱50を回動させて懸垂部51を架台回転部41から離す方向に回転させる。これにより、X線管44は、懸垂部51により懸垂された状態で架台固定部41外に取り出されることとなる。
【0005】
次に、図4(b)に示すように、リール53のハンドル53aを操作してフック52bを下降させ、X線管44を床に載置する。そして、X線管44からロープ54を取り外し、該X線管44を運搬台車に載せ替え、この運搬台車によりX線管44を搬出する。なお、新たなX線管44の取付けは、このような取り外しの手順とは逆の手順で行われる。
【0006】
次に、図5(a),(b)に示すような交換治具61が設けられたX線CT装置も知られている。この図5(a),(b)は、X線CT装置のガントリ部分を側面から見た断面図なのであるが、この図5(a),(b)からわかるようにこのX線CT装置は、架台固定部41の内部に設けられたスライドレール61aと、このスライドレール61aに沿って架台固定部41の正面側にスライド可能とされたスライドフレーム61bからなる交換治具61有している。スライドフレーム61bは、前記ユニットの交換の際に後付けのかたちでスライドレール61aに設けられるようになっており、その先端部にはフック63が設けられている。
【0007】
図5(a),(b)は、このような交換治具48を用いてX線管44を交換する例を示しているのであるが、まず、図5(a)からわかるように、該交換の際には、スライドレール61aにスライドフレーム61bを取り付け、X線管44にロープ64を結びつけ、このロープ64をスライドフレーム61bのフック63に引っかけてX線管44を懸垂する。
【0008】
次に、この状態で図5(b)に示すようにスライドフレーム61bをスライドさせる。これにより、スライドフレーム61bはスライドレール61aに沿ってスライドし、これに連れて前記フック63により懸垂されたX線管44が、架台固定部41外に取り出されることとなる。この架台固定部41外に取り出されたX線管44は、ロープ64と共にフック63から外され、運搬台車に載せ換えらえれ擬運搬台車により搬出されることとなる。なお、新たなX線管44の取付けは、このような取り外しの手順とは逆の手順で行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のX線CT装置は、いずれも交換治具48,60を取り付けるために、架台固定部41にホルダ49やスライドレール61a等の交換治具の一部を設ける必要があったため、このホルダ49やスライドレール61aの設置面積の影響で架台固定部41が大型化する問題があった。
【0010】
また、いずれの交換治具48,60においても動作範囲が狭いため、架台固定部41外に取り出したユニット(X線管44等)を一旦床に降ろして運搬台車に載せ換える必要があり、多大な労力を必要とする問題があった。また、CT検査室が狭い場合には、前記取り出したユニットを床に降ろして運搬台車に載せ換える作業スペースがなく、このような交換治具48,60を用いることができない問題があった。特に、高圧発生部(HFG)45が架台回転部42内に設けられているX線CT装置においては、実装密度が高くなるため、このような作業スペースの問題は顕著なものとなる。
【0011】
また、いずれの交換治具48,60においても、X線管44に結び付けたロープ54,64をフック52b,63に引っかけ、X線管44を吊り下げて交換作業を行なうようになっているため、交換作業の安全性に問題があるうえ、ユニット着脱時の位置決めが困難となる問題があった。
【0012】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、架台固定部等の架台に設ける交換治具を省略して架台の小型化を図ることができるうえ、X線管球やX線検出器等のユニットを、省スペースで正確、安全かつ容易に交換可能とすることができるような寝台装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る寝台装置は、上述の課題を解決するための手段として、天板の昇降を行う昇降手段と、床に対して平行に前記天板を移動させる進退手段と、X線CT装置における被検体周りを回転する回転部に設けられた所定の対象物を支持可能な形状を有し、前記天板に固定して設けられる支持手段と、前記昇降手段及び進退手段を制御して、前記天板と共に前記支持手段を昇降制御及び進退制御する制御手段とを備え、前記支持手段は、前記天板に対して幅方向にずれた位置で前記回転部に位置する前記所定の対象物を支持する。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明に係る寝台装置は、X線CT装置の主に寝台に適用することができる。図1(a)〜(c)は、この本発明の第1の実施の形態となる寝台装置の要部の上面図、背面図、及び当該寝台装置を構成する交換治具の側面図である。この図1(a)〜(c)からわかるように、当該実施の形態の寝台装置は、交換治具1を寝台の天板2に取り付けることで構成されている。寝台は、天板2を床に対して平行な方向に進退させる進退機構と、天板2を上昇及び下降させる昇降機構とを有しており、この進退機構及び昇降機構により、天板2に取り付けられた交換治具1を上下動及び進退動させるようになっている。
【0018】
〔天板の構成〕
天板2は、図1(b)に示すように、背面側から見て断面略半円弧状となっており、患者が搭乗する搭乗面2aは、搭乗した患者が安定するように多少の凹みが設けられている。この搭乗面2aの一端部(架台回転部側)には、図1(a)に示すように患者の頭を載せるヘッドレストを固定保持するためのヘッドレスト取付部5が設けられている。
【0019】
略半円弧状の下面2bには、天板2の両側面側に設けられた支持ローラ4a,4cと、天板2の底面側に設けられた支持ローラ4bとが設けられており、この各支持ローラ4a〜4cで天板2がスライド可能に支持されている。この支持ローラ4a〜4cのうち、天板2の両側面側にそれぞれ設けられた支持ローラ4a,4cは、天板2の搭乗面2a上での重量負荷の偏りに拘わらず天板2を安定して支持し横揺れを防止するようになっている。後に説明するが、当該寝台装置においては、交換治具1で所定のユニットを支持した際に一側面側に負荷が掛かることとなるが、この支持ローラ4a,4cにより、天板2と共に交換治具1が安定した状態で保持されるようになっている。
【0020】
〔交換治具の構成〕
次に、交換治具1は、天板2の長手方向と直交する幅方向に沿って固定して取り付けられる固定レール11と、この固定レール11にスライド自在に設けられるスライドレール16と、スライドレール16の一端部に回転自在に設けられた支持アーム22とで構成されている。
【0021】
〔固定レールの構成〕
固定レール11は、図1(a)に示すように天板2の幅程度の長さを有し、両側部11aがそれぞれ略直角に折曲加工された略コの字状を有している。また、固定レール11の底面部には、図1(b)に示すようにスライドレール16を固定するためのナットが溶接されている。
【0022】
固定レール11の両端部は、図1(b)に示すように、それぞれ天板2方向に折曲された取付部11bとされており、この取付部11bには天板2の形状に沿った取付金具12が蝶ネジ等の固定ネジ13を介して取り付けられるようになっている。取付金具12には、固定ネジ13を取り付けるための所定の長さの長溝が、天板2の高さ方向に沿って設けられている。このため、この取付金具12を介して固定レール11を天板2に固定することで、天板2の形状に合わせて固定レール11を固定可能となっている。
【0023】
なお、この固定レール11を天板2に固定する際に、該天板2に直接固定してもよいが、図1(b)に示すように天板2と固定レール11との間に所定の硬度を有する硬性パッド14を挟み込むかたちで固定レール11を固定することにより、固定レール11により天板2が傷つく不都合を防止することができるうえ、後に説明するユニットの交換作業の際にユニットの負荷による偏りを防止することができ、安定した状態での交換作業を可能とすることができる。
【0024】
〔スライドレールの構成〕
次に、このように天板2に固定して取り付けられる固定レール11には、同じく略コ字状で両側部16aが直角に折曲加工されたスライドレール16が、固定レール11に沿ってスライド自在に嵌合されるかたちで設けられている。このスライドレール16は、固定レール11よりも長さが長く、前記固定レール11に設けられたナット11cに対応する位置に例えば2つの長溝16cが開孔されている。このスライドレール16に設けられた長溝16c、及び固定レール11に設けられた長溝11cにより、固定レール11に対するスライドレール16の取り付け位置が長溝16cの長さの範囲で調整可能となっており、スライドレール16を固定レール11に嵌合させ、図1(a),(b)に示すように長溝16cを介して固定ネジ18により両者を固定することで、所望の位置にスライドレール16が取り付けられるようになっている。
【0025】
〔支持アームの構成〕
次に、スライドレール16の一端部には、図1(a)〜(c)に示すような支持アーム22が設けられている。この支持アーム22は、図1(c)に示すように略カギ状に折曲加工された取付片21と、取付片21の一端部の外側面に直交するように突出して設けられた一対のアーム片22aとを有している。各アーム片22aは、丸棒状に形成されており、それぞれが平行な状態で所定間隔を開けて取付片21にボルト22bで固定されている。また、このアーム片22aは、例えばゴム等の弾性部材で被覆されており、交換対象であるユニットの下部を、いわばフォークリフトのように支持するようになっている。
【0026】
取付片21の他端部は、前記スライドレール16の一端部との接続部となっており、所定のスペーサ23を介して固定ネジ24によりネジ止めすることで、スライドレール16の一端部に支持アーム22が取り付けられている。従って、この固定ネジ24を緩めることで支持アーム22の回転角度を調整可能となっている。
【0027】
〔第1の実施の形態の動作〕
次に、このような構成を有する当該第1の実施の形態の寝台装置の所定のユニットの交換動作を説明する。なお、交換するユニットとしては、X線管、X線検出器、高圧発生部(HFG)等があるが、以下、X線管の交換を例にとって説明を行うこととする。
【0028】
まず、X線管の交換を行う場合、図1(a),(b)を用いて説明したように取付部11b、取付金具12及び固定ネジ13により、固定レール11を天板2に固定し、この固定レール11にスライドレール16を嵌合させて位置調整を行い、固定ネジ18で固定レール11にスライドレール16を固定する。そして、図1(a)に示すようにアーム片22aが例えば寝台の頭方向(ヘッドレスト取付部5が設けられている方向=架台回転部のガントリの方向)を向くように支持アーム22の回転角度を調整し、この状態で固定ネジ24で支持アーム22をスライドレール16に固定する。これにより、交換治具1が天板2に固定されX線管の交換作業が可能となる。
【0029】
図2(a)〜(c)は、このX線管の交換作業における当該寝台装置の経時的動作を示す図である。なお、この交換作業の際には、X線CT装置の架台回転部の前面カバーは取り外され、該架台回転部30内のユニットが交換可能な状態となっていることとする。
【0030】
まず、前述のように交換治具1を天板2に固定した後に、図2(a)に示すように支持アーム22のアーム片22aの高さ位置が、架台回転部30内に設けられているX線管31の底部よりも若干下に位置するように、寝台内部に設けられている昇降機構32を上昇操作する。これにより、図2(a)中矢印Uで示すように天板2と共に、この天板2に設けられた交換治具1がX線管31の位置まで上昇することとなる。
【0031】
次に、図2(a)中矢印Fで示すように、天板2が架台回転部30の方向に移動するように、寝台内部に設けられている進退機構33をスライド操作する。これにより、アーム片22aにより架台回転部30内に設けられているX線管31の底部が支持されることとなる。
【0032】
次に、図2(b)中矢印Rで示すように、天板2が架台回転部30とは反対の方向に移動するように、寝台内部に設けられている進退機構33をスライド操作する。これにより、図2(c)に示すようにアーム片22aにより支持された状態で、X線管31が、架台回転部30外に取り出されることとなる。
【0033】
ここで、図1(a),(b)に示したように支持アーム22は、寝台の横側に位置しているため、アーム片22aでX線管31を支持した際に、X線管31の重量で天板2が支持アーム22側に傾くことが懸念されるが、図1(b)を用いて説明したように天板2は寝台の内部において支持ローラ4a,4cにより支持されている。このため、X線管31をアーム片22aで支持した際に、X線管31の重量で天板2が傾くようなことはない。逆にいえば、天板2は、あらゆるユニット交換の際に掛かる負荷に耐えられるように支持ローラ4a,4cにより支持されている。
【0034】
次に、X線管31が架台回転部30外に取り出された後に、図2(c)中矢印Dで示すように、天板2が下降するように、寝台内部に設けられている昇降機構32を下降操作する。これにより、図2(d)に示すようにアーム片22aにより支持された状態で、X線管31が、床近辺まで下ろされることとなる。この際、X線管31が下ろされる位置に運搬台車34を用意しておき、この台車上にX線管31を載置することで、運搬台車34でX線管31を搬出することができる。
【0035】
なお、新たなX線管を取り付ける際には、運搬台車34で新たなX線管を搬入し、上述とは逆の図2(d)→(c)→(b)→(a)の手順、すなわち、支持アーム22を運搬台車34の高さまで下降させ、新たなX線管を支持アーム22に載置し、この後、支持アーム22を所定の高さまで上昇操作する。そして、この状態で支持アーム22を架台回転部30方向にスライド操作する。これにより、新たなX線管を架台回転部30内に簡単に取り付けることができる。
【0036】
〔第1の実施の形態の効果〕
以上の説明から明らかなように、当該第1の実施の形態の寝台装置は、寝台の天板2に交換治具1を取り付けるようになっている。このため、架台固定部に交換治具を設けなくてもよい分、架台固定部の小型化を図ることができる。
【0037】
また、寝台の昇降動作及び進退動作を用いてユニットの交換を行うことができる。この昇降動作及び進退動作は、X線CT装置の動作であるため、X線CT装置が載置されているスペースでユニットの交換を行うことができ、ユニットの交換に余分なスペースを必要とする不都合を防止することができる。
【0038】
また、支持アーム22のアーム片22aにより、いわばフォークリフトのようにユニットを支持して運搬移動することができるため、正確、安全かつ容易にユニットの交換を可能とすることができる。
【0039】
さらに、寝台内部に設けられた支持ローラ4a,4cにより天板2が支持されているため、X線管31をアーム片22aで支持した際の重量負荷で天板2が傾く不都合を防止することができ、正確かつ安全にユニットの交換作業を行うことができる。
【0040】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態の寝台装置の説明をする。上述の第1の実施の形態の寝台装置は、固定レール11により交換治具1を天板2に取り付けるものであったが、この第2の実施の形態の寝台装置は、寝台の天板に設けられているヘッドレスト取付部を利用して交換治具1を天板2に取り付けるようにしたものである。なお、上述の第1の実施の形態と当該第2の実施の形態とでは、この点のみが異なるため、以下、この差異の説明のみ行い、重複した説明は省略することとする。
【0041】
〔第2の実施の形態の構成〕
図3(a)は当該第2の実施の形態の寝台装置に設けられる交換治具1の背面図、図3(b)は天板2のヘッドレストの取付部分の横断面図、図3(c)は天板2のヘッドレストの取付部分に前記交換治具1が取り付けられる様子を示す図であり、これを天板の上面側から見た図である。
【0042】
まず、当該第2の実施の形態の寝台装置の交換治具1は、図3(a)及び図3(c)に示すように、両側部35aがそれぞれ略直角に折曲加工された略コの字状を有するスライドレール35と、このスライドレール35の一端部に設けられた支持アーム22と、天板2のヘッドレスト取付部5に嵌合する断面略台形状の取付片36とを有している。支持アーム22は、上述と同様にスペーサ23を介して固定ネジ23によりスライドレール35の一端部に設けられている。スライドレール35の底面部の他端部近辺には、長さ方向に沿って所定の長溝37が開孔されており、この長溝37を介して固定ネジ38により前記取付片36が当該スライドレール35に取り付けられている。
【0043】
天板2のヘッドレスト取付部5は、図3(b)及び図3(c)に示すように横断面が略台形状、上面が凸形状を有しており、前記取付片36がスライドして嵌合することで、上方向及び横方向への抜け落ちが防止されるようになっている。また、このヘッドレスト取付部5には、架台回転部方向の力が加わった際にヘッドレスト取付部5から交換治具1が、架台回転部側に抜け落ちないように、前記スライド嵌合した取付片36が当接して止まるストッパ5aが設けられている。
【0044】
〔第2の実施の形態の動作〕
このような寝台装置は、例えばX線管等のユニットの交換の際に、天板2のヘッドレスト取付部5に取り付けられているヘッドレストを取り外し、代わりに前記交換治具1のスライドレール35に設けられた取付片36をこのヘッドレスト取付部5に嵌合させる。また、この状態で、スライドレール35の底面部に設けられた長溝37により天板2の幅方向に突出するスライドレール35の長さを調整すると共に、例えば架台回転部の方向を向くように支持アーム22の回転角度を調整する。そして、図2(a)〜(d)を用いて説明したように、寝台を昇降制御及び進退制御して架台回転部内に設けられているX線管の交換を行う。
【0045】
〔第2の実施の形態の効果〕
以上の説明から明らかなように、当該第2の実施の形態の寝台装置は、天板2に設けられているヘッドレスト取付部5を利用して交換治具1を取り付けることができるため、上述の第1の実施の形態で説明した固定レール11を用いることなく交換治具1を天板2に取り付けることができ、構成の簡略化及び部品点数の削減を通じてローコスト化を図ることができる他、上述の第1の実施の形態と同じ効果を得ることができる。
【0046】
〔本発明の他の適用例〕
なお、上述の実施の形態の説明は本発明の一例である。このため、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。例えば、上述の各実施の形態の説明では、本発明に係る寝台装置をX線CT装置の寝台に適用することとしたが、これは、例えばMRI装置やX線診断装置等の他のモダリティの寝台に適用してもよい。また、支持アーム22は、丸棒状のアーム片22aが一対で設けられている構成としたが、これは、交換ユニットの形状に合わせて安定した支持が可能な形状であればどのような形状であってもよい。そして、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施の形態以外であっても、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る寝台装置は、例えばX線CT装置の架台固定部に設ける交換治具を省略して架台固定部の小型化を図ることができる。また、X線管球やX線検出器等の対象物を、省スペースで正確、安全かつ容易に交換可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の寝台装置を示す図である。
【図2】前記第1の実施の形態の寝台装置によるX線管の交換動作を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の寝台装置を示す図である。
【図4】従来のX線CT装置の架台回転部に取り付けられる交換治具を説明するための図である。
【図5】従来のX線CT装置の架台回転部に取り付けられる他の交換治具を説明するための図である。
【符号の説明】
1…交換治具、2…天板、2a…天板の搭乗面、4a〜4c…天板の支持ローラ、5…ヘッドレスト取付部、11…固定レール、16…スライドレール、16c…長溝、18,24…固定ネジ、22…支持アーム、22a…アーム片、30…架台回転部、31…X線管、32…昇降機構、33…進退機構、35…スライドレール、36…取付片
Claims (5)
- 天板の昇降を行う昇降手段と、
床に対して平行に前記天板を移動させる進退手段と、
X線CT装置における被検体周りを回転する回転部に設けられた所定の対象物を支持可能な形状を有し、前記天板に固定して設けられる支持手段と、
前記昇降手段及び進退手段を制御して、前記天板と共に前記支持手段を昇降制御及び進退制御する制御手段とを備え、
前記支持手段は、前記天板に対して幅方向にずれた位置で前記回転部に位置する前記所定の対象物を支持することを特徴とする寝台装置。 - 前記支持手段は、
天板に対して固定して設けられるスライドレールと、
前記スライドレールに沿ってスライド可能に嵌合するスライドアームと、
前記スライドアームの一端部に設けられた、対象物を支持するための支持アームと
を有することを特徴とする請求項1記載の寝台装置。 - 前記天板は、ヘッドレストを取り付けるためのヘッドレスト取付部を有し、
前記支持手段は、ヘッドレスト取付部に嵌合する嵌合部を有する支軸アームと、
前記支軸アームの一端に設けられた、対象物を支持するための支持アームと
を有することを特徴とする請求項1記載の寝台装置。 - 前記天板は、幅方向の横揺れに対して該天板を支持する幅方向支持手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項記載の寝台装置。
- 前記支持手段は、前記回転部の回転中心を通る水平面内に位置する前記対象物を支持するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の寝台装置。
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