JP4584385B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマディスプレイパネル)用ガラス基板などの各種の被処理基板(特に、ほぼ円形の基板)に対してエッチング液による処理を施すための基板処理装置および基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面、裏面および端面の全域に銅薄膜などの金属薄膜を形成した後、この金属薄膜の不要部分をエッチング除去する処理が行われる場合がある。たとえば、配線形成のための銅薄膜は、ウエハの表面の素子形成領域に形成されていればよいから、ウエハの表面の周縁部(たとえば、ウエハの周縁から幅5mm程度の部分)、裏面および端面に形成された銅薄膜は不要となる。
【0003】
図22は、ウエハWの表面の周縁部に形成されている金属薄膜を除去するための装置の構成を図解的に示す図である。この処理装置は、ウエハWをほぼ水平に保持した状態で高速回転するスピンチャック201と、スピンチャック201に保持されているウエハWの表面の周縁部に向けてエッチング液を吐出するノズル202とを備えている。スピンチャック201は、鉛直方向に沿って配置された回転軸203と、この回転軸203の上端に水平に固定されたスピンベース204と、このスピンベース204に立設され、ウエハWの周縁部を保持する複数本のチャックピン205とを備えている。
【0004】
ウエハWに対して処理を施す際には、複数のチャックピン205によりウエハWがほぼ水平に保持された状態で、モータなどを含む回転駆動機構から入力される回転力により回転軸203が回転される。したがって、回転状態のウエハWの周縁部に向けて、ノズル202からエッチング液が供給されることになる。これにより、ウエハWの周縁部に形成されている不要な金属薄膜を除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の処理装置では、ウエハWの表面から流下するエッチング液の流れを高速回転するチャックピン205が横切ることにより大量の飛沫やミストが発生し、これらがウエハWの表面の中央部に付着して、必要な金属薄膜までがエッチングされるおそれがあった。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、基板表面の中央部にエッチング液が付着することを防止でき、かつ、基板表面の周縁部にエッチング液による処理を良好に施すことができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板の周縁部にそれぞれ当接して基板を狭持する複数の狭持部材を有し、この基板を保持する基板保持手段と、上記基板保持手段を、上記基板の表面に直交する回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、上記基板保持手段に保持された基板の表面の周縁部上に設定された供給位置に向けてエッチング液を吐出し、当該供給位置にエッチング液を入射させて、エッチング液による処理を施すための周縁部処理手段と、上記基板保持手段に保持された基板の表面の中央部に向けて純水を供給する純水供給手段と、前記周縁部処理手段によるエッチング処理の途中で、少なくとも1つの狭持部材の狭持を解除または緩和する(すなわち、挟持力を弛める)狭持部材駆動機構と、上記基板保持手段の回転が加速または減速されている状態で、上記挟持部材駆動機構により上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和させる制御手段とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
【0013】
なお、上記基板保持手段に保持された基板を回転させつつ、上記周縁部処理手段による基板表面の周縁部のエッチング処理を行う場合、上記狭持部材駆動機構は、基板の回転中に上記狭持部材の狭持力を一時的に弛めるものであってもよいし、基板の回転を中断して上記狭持部材の狭持力を弛め、その後、基板保持手段の回転再開前に再び狭持力を強めるものであってもよい。
この発明によれば、周縁部処理手段により基板表面の周縁部にエッチング液を供給して、この基板の表面の周縁部にエッチング液による処理を施すことができる。また、基板が回転されるので、周縁部処理手段からのエッチング液を、基板の表面の周縁部にむらなく供給することができる。これにより、基板の表面の周縁部にエッチング液による処理を良好に施すことができる。さらに、基板の表面から端面を伝って流下するエッチング液により、基板の端面にも処理を施すことができる。
また、基板保持手段が基板の周縁部に当接して基板を保持するものであっても、たとえば、周縁部処理手段によるエッチング処理の途中で狭持部材による狭持力が弛められて、基板の周縁部に対する狭持部材の当接位置が変化させられることにより、基板の表面から流下するエッチング液を基板の端面にむらなく供給することができ、基板の端面全体に良好な処理を施すことができる。
また、基板を回転させている途中で挟持部材の挟持を解除または緩和することにより、挟持部材の基板周縁に対する当接位置を変更できる。これにより、基板の周縁部の処理を中断することなく、挟持部材の当接位置を変更できるから、基板に対する処理を効率的に行える。
また、この構成では、基板保持手段の回転の加速または減速とともに、挟持部材の挟持を解除または緩和するので、基板保持手段の回転速度と基板の回転速度とを確実に異ならせることができる。したがって、基板周縁に対する挟持部材の当接位置を確実に変更できる。
【0014】
また、周縁部処理手段によって基板にエッチング液が供給されている間、純水供給手段により基板の表面の中心に純水を供給して、基板の表面の中央部を純水で覆った状態にしておけば、たとえ周縁部処理手段により供給されるエッチング液が基板の周縁部を保持している基板保持手段に当たることにより、エッチング液の飛沫やミストが発生しても、このようなエッチング液の飛沫やミストが、基板の表面の中央部に付着することがない。ゆえに、基板の表面の中央部はエッチング液による腐食を受けることがなく、高品質な基板を提供することができる。
【0015】
基板の周縁部に当接して基板を保持する基板保持手段の挟持部材は、基板の回転中心に対して高速な公転運動をすることにより、この挟持部材がエッチング液の飛沫やミストを大量発生させるおそれがある。このような場合に基板中央部への純水の供給が、極めて有効である。
請求項記載の発明は、上記基板保持手段に保持された基板の裏面に向けてエッチング液を供給して、エッチング液による処理を施すための裏面処理手段をさらに含むことを特徴とする請求項記載の基板処理装置である。
【0016】
この発明によれば、周縁部処理手段により基板の表面の周縁部にエッチング液を供給して処理を施しつつ、裏面処理手段により基板の裏面にエッチング液を供給して処理を施すことができる。
請求項記載の発明は、上記裏面処理手段が、上記基板保持手段に保持された基板の回転中心に近接して配置された吐出口から当該基板の回転中心に向けてエッチング液を供給する裏面処理用ノズルを含むものであることを特徴とする請求項記載の基板処理装置である。
【0017】
この構成によれば、基板の裏面へのエッチング液の供給を効率的に行えるうえ、エッチング液の飛散を効果的に抑制できる。これにより、エッチング液のミストの発生量を抑制できるので、基板の処理を良好に行える。
【0021】
請求項記載の発明は、上記挟持部材駆動機構が上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で、上記基板保持手段に保持されている基板に液体を供給する液体供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成によれば、挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で基板に液体を供給することによって、基板の回転に対する抵抗が与えられる。そのため、基板の回転を基板保持手段の回転に対して遅らせることができるので、基板の周縁部に対する挟持部材の当接位置を確実に変更させることができる。
【0022】
この場合、基板保持手段の回転の加速または減速を並行して行ってもよいが、基板保持手段を等速回転させている状態であっても、基板への液体の供給により、基板保持手段と基板との各回転速度を異ならせることができる。
なお、上記液体供給手段は、周縁部処理手段のエッチング液供給機構、純水供給手段、裏面処理手段のエッチング液供給手段など、基板に対して液体を供給することができる任意の手段と兼用することができる。
【0023】
請求項記載の発明は、上記液体供給手段は、上記純水供給手段を含み、上記挟持部材駆動機構が上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で、上記基板保持手段に保持されている基板の表面の中央部に向けて純水を供給するものを含むことを特徴とする請求項記載の基板処理装置である。
この構成によれば、挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で基板の中央部に純水を供給することによって、基板の回転に対する抵抗が与えられる。そのため、基板の回転を基板保持手段の回転に対して遅らせることができるので、基板の周縁部に対する挟持部材の当接位置を確実に変更させることができる。
請求項記載の発明は、上記複数の挟持部材は、基板の端面を定位置で規制する位置規制用挟持部材と、基板の端面に押し付け力を作用させて、上記位置規制用挟持部材と協働して基板を挟持する押し付け用挟持部材とを含み、上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材の押し付け力を解除または緩和することにより、基板の挟持を緩和または解除することができるものであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置である。
【0024】
この構成により、押し付け用挟持部材の押し付け力を解除または緩和する比較的簡単な構成で、基板の挟持を解除または緩和できる。
この場合、請求項に記載のように、上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材を基板の端面位置から退避させることにより、基板の挟持を解除するものであってもよい。また、請求項に記載のように、上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材が基板の端面に当接した状態を保持しつつ、その押し付け力を弱めることによって、基板の挟持を緩和するものであってもよい。
【0025】
より具体的には、請求項に記載のように、上記挟持部材駆動機構は、上記基板保持手段に組み込まれて上記押し付け用挟持部材を駆動するためのシリンダを含むものであってもよい。
また、請求項10に記載したように、上記基板回転手段は、上記基板保持手段に保持された基板を250〜1000rpmの回転速度で回転させるものであることが好ましい。こうすることにより、周縁部処理手段から基板に供給されるエッチング液が基板の中央部に向けて流れることを良好に防止しつつ、基板の表面の周縁部にエッチング液による処理を良好に施すことができる。
【0028】
さらに、基板の端面と保持ローラとの当接位置は刻々と変化するので、基板の表面から端面を伝って流下するエッチング液により、基板の端面全体に良好な処理を施すことができる。
請求項11記載の発明は、上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、上記基板の回転方向にほぼ沿うような方向であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0029】
また、請求項12記載の発明は、上記基板は、ほぼ円形の基板であり、上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、上記基板保持手段に保持された基板の表面上におけるエッチング液の供給位置が基板上に描く円軌跡の当該供給位置における接線よりも、当該基板の外側に向いていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の基板処理装置である。
これらの発明によれば、基板表面の周縁部に供給されたエッチング液が基板表面の中央部に向けて流れることを防止できる。
【0030】
なお、上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、請求項13に記載したように、基板表面を見下す平面視において上記接線に対して0〜60度傾いていることが好ましく、また、請求項15に記載したように、上記基板保持手段に保持された基板の表面に対して20〜70度傾いていることが好ましい。こうすることにより、周縁部処理手段から基板に供給されるエッチング液が基板の中央部に向けて流れることを良好に防止しつつ、基板の表面の周縁部にエッチング液による処理を良好に施すことができる。
【0031】
請求項14記載の発明は、上記純水供給手段は、上記基板保持手段に保持された基板の中心に関して、上記周縁部処理手段による基板上でのエッチング液供給位置とほぼ点対称となるような位置から純水を供給するものであることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の周縁部に供給されたエッチング液が基板の中央部に向けて流れることをより確実に防止できる。
【0032】
請求項16記載の発明は、上記周縁部処理手段は、エッチング液を直線状に吐出するノズルを含むことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の表面の所望する供給位置にエッチング液を精度良く供給することができる。
請求項17記載の発明は、上記基板保持手段に保持された基板の表面に対して上記ノズルを近接および離間させるためのノズル接離手段をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の基板処理装置である。
【0033】
この発明によれば、ノズルを基板の表面に近接させてエッチング液を供給することができるので、エッチング液を基板の表面の所望する供給位置に一層精度良く供給することができる。
なお、請求項18に記載したように、上記ノズルは、エッチング液の吐出方向を予め定める範囲内で調整可能であるように設けられていることが好ましい。また、請求項19に記載したように、上記ノズルは、当該ノズルの先端と上記基板保持手段に保持された基板の表面との間隔が1〜20mmとなる位置に設けられていることが好ましい。こうすることにより、エッチング液を基板の表面の所望する供給位置に精度良く供給することができる。
【0034】
請求項20記載の発明は、上記ノズルは、このノズルから吐出されるエッチング液を層流にするためのストレート部を含むことを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の基板処理装置である。
この発明によれば、ノズルから吐出されるエッチング液はストレート部を通過する際に層流になる。したがって、基板の表面の所望する供給位置にエッチング液を精度良く供給することができる。
【0035】
なお、請求項21に記載したように、上記ストレート部は、このストレート部の先端から上記基板保持手段に保持された基板までの距離よりも長く形成されていることが好ましい。
請求項22記載の発明は、上記ストレート部は、先端部における内径が基端部における内径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項20または21に記載の基板処理装置である。
【0036】
この発明によれば、より良好に層流を形成することができる。
なお、請求項23に記載したように、上記ストレート部は、先端部における内径が0.3〜2mmに形成されていることが好ましい。こうすることにより、良好な層流を形成することができ、基板の表面の所望する供給位置にエッチング液を精度良く供給することができる。
請求項24記載の発明は、上記基板保持手段に基板を保持させるために基板を予め定める位置に位置合わせする位置合わせ手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし23のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0037】
この発明によれば、基板保持手段に対する基板の相対位置を正確に規定した状態で、基板が基板保持手段に保持されるので、基板保持位置のばらつきに起因するエッチング液供給位置のばらつきの発生を防止できる。ゆえに、所望するエッチング液供給位置に精度良くエッチング液を供給することができる。
なお、請求項25に記載したように、上記基板保持手段は、基板をほぼ水平に保持するものであり、上記位置合わせ手段は、上記基板保持手段の直上において、ほぼ水平姿勢にある基板の水平位置を上記予め定める位置に合わせるものであってもよい。
【0038】
この場合、上記位置合わせ手段は、上記基板保持手段上において基板を滑らせて位置合わせするものであってもよいし、上記基板保持手段の上方において基板を一旦保持して位置合わせを行い、その後、上記基板保持手段との相対昇降により基板を上記基板保持手段に受け渡すものであってもよい。さらには、上記位置合わせ手段は、基板保持手段の上方において、この基板保持手段に基板を搬入する基板搬入手段(ハンド)上で基板を滑らせて位置合わせするものであってもよく、この場合、上記基板搬入手段上で基板の位置合わせがなされた後に、上記基板搬入手段と上記基板保持手段とが相対昇降して、基板を上記基板保持手段に受け渡すことが好ましい。
【0039】
また、請求項26に記載したように、基板を保持しつつ搬送して、上記基板保持手段に基板を受け渡す基板搬入手段をさらに含み、上記位置合わせ手段は、上記基板搬入手段に保持される前の基板を位置合わせするプレ位置合わせ手段を含むものであってもよい。
上記第2基板保持手段に保持された基板に上記裏面処理手段による処理を先に施した後に、基板を上記基板保持手段に受け渡して上記周縁部処理手段による処理を施す場合、第2基板保持手段を、基板の周縁部に当接して基板を握持する構成とし、これを上記プレ位置合わせ手段として兼用してもよい。すなわち、第2基板保持手段による基板の握持によって基板が適切な位置に導かれるので、結果として基板の位置合わせが達成される。
【0040】
さらに、請求項27に記載したように、基板を保持しつつ搬送して、上記基板保持手段に基板を受け渡すための基板搬入手段をさらに含み、上記位置合わせ手段は、上記基板搬入手段に保持されている基板を位置合わせするプレ位置合わせ手段を含むものであってもよい。
【0043】
請求項28記載の発明は、基板の周縁部に当接する基板保持手段で基板を保持しつつ回転させる基板保持回転工程と、この基板保持手段に保持された基板の表面の周縁部上に設定された供給位置に向けてエッチング液を吐出し、当該供給位置にエッチング液を入射させて、エッチング液による処理を施す周縁部処理工程と、上記周縁部処理工程と並行して、上記基板保持手段に保持された基板の表面の中央部に向けて純水を供給する純水供給工程と、上記周縁部処理工程の途中で、上記基板保持手段の回転を加速または減速させて、上記基板保持手段による基板の保持を解除または緩和することにより、上記基板保持手段の基板の周縁部に対する当接位置を変更する工程とを含むことを特徴とする基板処理方法である。
【0044】
この方法によれば、基板の周縁部にエッチング液が供給されている間、基板の表面の中心に向けて純水が供給されることにより、基板の表面の中央部が純水で覆われた状態になる。ゆえに、たとえ基板の周縁部に向けて供給されるエッチング液が基板の周縁部を保持している基板保持手段に当たることにより、エッチング液の飛沫やミストが発生しても、そのエッチング液が、基板の表面の中央部に付着することがない。ゆえに、基板の表面の中央部がエッチング液による腐食を受けることがなく、高品質な基板を提供することができる。
また、基板保持手段の回転の加速または減速とともに、挟持部材の挟持が解除または緩和されるので、基板保持手段の回転速度と基板の回転速度とを確実に異ならせることができる。したがって、基板周縁に対する挟持部材の当接位置を確実に変更できる。
その他、請求項1の発明と同様な効果を達成できる。
【0045】
請求項29記載の発明は、上記基板保持手段に保持された基板の裏面に向けてエッチング液を供給して、エッチング液による処理を施す裏面処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項28記載の基板処理方法である。
これにより、請求項2の発明と同様な効果を奏することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板であるウエハWの表面、裏面および端面の全域に銅薄膜などの金属薄膜を形成した後、この金属薄膜の不要部分をエッチング除去するための装置である。
【0048】
この基板処理装置には、薄膜形成後のウエハWを搬入するためのローダ部1と、金属薄膜の不要部分が除去されたウエハWを搬出するためのアンローダ部2とが備えられている。ローダ部1およびアンローダ部2は、この基板処理装置の一端に並べて配置されており、ローダ部1から搬入されたウエハWは、他端に配置されたリターン部3に向かう往路4aおよびリターン部3からアンローダ部2に向かう復路4bを含むU字状の経路を通って搬送され、アンローダ部2から装置外に搬出されるようになっている。
【0049】
リターン部3からアンローダ部2に至る復路4bには、ウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている金属薄膜を除去するためのエッジ処理部5と、ウエハWの裏面に形成されている金属薄膜を除去するための裏面処理部6と、薄膜除去処理後のウエハWを純水で水洗いし、その後水分を振り切って乾燥させるための水洗・乾燥処理部7とが順に配置されている。
また、ローダ部1からリターン部3に至る往路4aにローダ搬送ロボット8aが配置され、リターン部3とエッジ処理部5との間に第1中間搬送ロボット8bが配置され、エッジ処理部5と裏面処理部6との間に第2中間搬送ロボット8cが配置され、裏面処理部6と水洗・乾燥処理部7との間に第3中間搬送ロボット8dが配置され、水洗・乾燥処理部7とアンローダ部2との間にアンローダ搬送ロボット8eが配置されている。これらの搬送ロボット8a〜8eによって、ウエハWはローダ部1からアンローダ部2に至るU字状の経路に沿って搬送され、このU字状の経路中の復路4bを搬送される際に各処理部5,6,7における処理を受け、これにより、不要部分であるウエハWの表面の周縁部、端面および裏面に形成された金属薄膜がエッチング除去される。
【0050】
図2は、エッジ処理部5を水平面に沿って切断した時の断面図であり、図3は、エッジ処理部5を鉛直面に沿って切断した時の断面図である。エッジ処理部5は、ウエハWの裏面を真空吸着して水平保持し、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転する裏面吸着チャック11と、この裏面吸着チャック11によるウエハWの保持位置を一定位置に合わせるための位置合わせ装置12と、裏面吸着チャック11を収容した有底筒状の処理カップ13と、処理カップ13の内方に設けられて、処理カップ13の内壁に沿って昇降可能な略円筒状のスプラッシュガード14と、裏面吸着チャック11に保持されたウエハWの表面の周縁部にエッチング液を供給するためのエッジリンス装置15と、処理カップ13(スプラッシュガード14)の上方に配置されて、裏面吸着チャック11に保持されたウエハWの表面のほぼ中心に純水を供給するための純水ノズル16とを備えている。純水ノズル16には、図示しない純水供給源から延びた純水配管17が接続されており、この純水配管17の途中部に介装されたバルブ18を開閉することにより、純水ノズル16から純水を吐出させたり、その純水の吐出を停止させたりできるようになっている。
【0051】
なお、エッジリンス装置15からウエハWに供給されるエッチング液としては、たとえば、HF、BHF(希フッ酸)、H3PO4、HNO3、HF+H22(フッ酸過水)、H3PO4+H22(リン酸過水)、H2SO4+H22(硫酸過水)、HCl+H22(塩酸過水)、NH4OH+H22(アンモニア過水)、H3PO4+CH3COOH+HNO3、ヨウ素+ヨウ化アンモニウム、しゅう酸系やクエン酸系の有機酸、TMAH(テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)やコリンなどの有機アルカリを例示することができる。
【0052】
裏面吸着チャック11は、処理カップ13の底面中央部に挿通されたチャック軸21と、チャック軸21の上端に水平に固定された略円板状の吸着ベース22とを含む。チャック軸21は、円筒状に形成されることによって吸気路23を内部に有しており、この吸気路23の上端は、吸着ベース22の内部に形成された吸着路に接続されている。
吸着ベース22の上面の周縁部には、複数の円弧状の吸着部24が中央部よりも一段高く形成されており、吸着ベース22の内部に形成された吸着路の先端は、吸着部24の上面に形成された吸着口に連通されている。一方、吸気路23の下端には、図示しない真空源から延びた吸気ホース25が接続されており、たとえば、この吸気ホース25の途中部には、吸気ホース25内を開閉するバルブ(図示せず)が介装されている。これにより、吸着部24上にウエハWを載置した状態で、吸気ホース25に介装されたバルブを開閉することによって、吸着ベース22にウエハWを吸着させたり、その吸着を解除したりすることができる。
【0053】
チャック軸21は、保持筒26内に回動自在に収容されており、この保持筒26は、この基板処理装置(エッジ処理部5)のフレーム31に対して昇降スライド自在に設けられている。すなわち、フレーム31には、土台板32およびこの土台板32の上面に固定された断面L字状の固定具33を介して、保持板34が鉛直面に沿った状態に取り付けられていて、保持筒26は、この保持板34の上部に固定された直動式ベアリング35に挿通されることにより昇降スライド自在に保持されている。
【0054】
保持筒26の下端は、昇降部材41に支持されている。昇降部材41には、土台板32に固定されたシリンダ42のロッド43の先端が連結されている。この構成により、シリンダ42を作動させることにより、昇降部材41が上下動し、それに応じて、保持筒26が直動式ベアリング35に案内されつつ上下動する。これにより、裏面吸着チャック11の昇降が達成されることになり、裏面吸着チャック11を上昇させるとともにスプラッシュガード14を下降させて、スプラッシュガード14の上端縁が裏面吸着チャック11によるウエハWの保持面よりも下方に位置した状態で、裏面吸着チャック11に対してウエハWを受け渡すことが可能になる。また、裏面吸着チャック11にウエハWが保持された後、裏面吸着チャック11を下降させるとともにスプラッシュガード14を上昇させて、スプラッシュガード14の上端縁を裏面吸着チャック11によるウエハWの保持面よりも上方に位置させることにより、ウエハWに供給されるエッチング液などが周囲に飛散することを防止できる。
【0055】
保持筒26の下端からは、チャック軸21が突出している。この保持筒26から突出したチャック軸21は、昇降部材41に固定されたベアリング44に挿通されている。また、保持筒26から突出したチャック軸21には、プーリ51が固定されており、このプーリ51には、モータ52の回転軸に固定された駆動プーリ53の回転が、ベルト54を介して伝達されるようになっている。したがって、モータ52を付勢すると、チャック軸21が回転し、これと一体的に吸着ベース22が回転する。なお、モータ52は、昇降部材41に固定されている。
【0056】
位置合わせ装置12は、エッジ処理部5の互いに対向する側壁5a,5bを貫通したスライド軸61a,61bと、スライド軸61a,61bの先端部(エッジ処理部5内に位置する端部)に取り付けられたベース板62a,62bと、ベース板62a,62bに立設された各々2本の位置合わせピン63a,63bと、スライド軸61a,61bの基端部(エッジ処理部5外に位置する端部)に適当な伝達機構を介して連結されたシリンダ64a,64bとを備えている。スライド軸61a,61bは、それぞれ側壁5a,5bに直交しており、シリンダ64a,64bの各ロッド65a,65bを進退させることにより、スライド軸61a,61bを処理室内に進退させることができる。
【0057】
この構成により、裏面吸着チャック11の吸着部24上にウエハWが載置された後、このウエハWがスプラッシュガード14の上端縁よりも上方に位置した状態で、シリンダ64a,64bを駆動して、スライド軸61a,61bを互いに近接する方向に移動させ、ベース板62a,62bに立設された各々2本の位置合わせピン63a,63bをウエハWの端面に当接させることにより、裏面吸着チャック11に対するウエハWの相対位置を一定位置(チャック軸21の軸線上にウエハWの中心が位置する状態)に合わせることができる。そして、こうして位置合わせされたウエハWを吸着部24に吸着させることにより、このエッジ処理部5における処理が行われている間、裏面吸着チャック11に対するウエハWの位置を常に一定に保つことができる。
【0058】
エッジリンス装置15は、裏面吸着チャック11に保持されたウエハWよりも外側に設定された鉛直軸線まわりに回動可能な支持軸71と、支持軸71の上端に取り付けられたアーム72と、アーム72の先端に固定されたエッジリンスノズル73とを有している。支持軸71の内部には、エッジリンスノズル73に供給すべきエッチング液が流通するエッチング液流通路74が形成されている。エッチング液流通路74の下端には、エッチング液供給源から延びたエッチング液配管75が接続されており、エッチング液流通路74の上端には、エッチング液流通路74とエッジリンスノズル73とを連通するエッチング液ホース76が接続されている。また、たとえば、エッチング液配管75の途中部には、バルブ77が介装されており、このバルブ77を開閉することによって、エッジリンスノズル73からエッチング液を吐出させたり、そのエッチング液の吐出を停止させたりすることができる。
【0059】
また、エッジリンス装置15には、支持軸71を回動させるための回転駆動機構が備えられていて、この回転駆動機構によって支持軸71を回動させることにより、アーム72を、図2に実線で示すホームポジションと図2に仮想線で示す内方位置との間で揺動させることができるようになっている。さらに、エッジリンス装置15には、支持軸71を昇降させるための昇降駆動機構が備えられていて、この昇降駆動機構によって支持軸71を昇降させることにより、アーム72(エッジリンスノズル73)を、図3に仮想線で示す上昇位置と図2に実線で示す下降位置との間で昇降させることができるようになっている。
【0060】
この構成により、たとえば、図2に実線で示すホームポジションにおいて下降位置にあるアーム72を、上記昇降駆動機構によって図3に仮想線で示す上昇位置まで上昇させた後、上記回転駆動機構によって図2に仮想線で示す内方位置まで移動させ、さらに、上記昇降駆動機構によって図3に実線で示す下降位置まで下降させることにより、スプラッシュガード14を回避して、エッジリンスノズル73を裏面吸着チャック11に保持されたウエハWの周縁部近傍の所定の処理位置に移動させることができる。なお、アーム72は、エッジリンスノズル73が所定の処理位置に変位された状態でスプラッシュガード14に当たらないような形状に形成されている。
【0061】
図4は、エッジリンス装置15に備えられた回転駆動機構および昇降駆動機構の構成を示す断面図である。エッジリンス装置15の支持軸71は、昇降部材81に支持されている。昇降部材81は、上下に延びて設けられた一対の案内棒82に昇降スライド自在に取り付けられている。また、支持軸71の下端部付近には、プーリ83が固定されており、このプーリ83には、図示しないモータの回転力がベルトなどの駆動伝達機構を介して伝達されるようになっている。したがって、上記モータを付勢することにより、支持軸71を回動させることができ、これに伴って、アーム72を揺動させることができる。このように、プーリ83およびこのプーリ83に上記モータの回転力を伝達する駆動伝達機構などにより、支持軸71を回動させるための回転駆動機構が構成されている。
【0062】
昇降部材81には、シリンダ84のロッド85の先端が連結されている。シリンダ84を作動させて、このシリンダ84のロッド85を進退させることにより、昇降部材81が案内棒82に案内されて上下にスライドし、それに応じて、支持軸71を昇降させることができる。このように、昇降部材81、一対の案内棒82およびシリンダ84などにより、支持軸71を昇降させるための昇降駆動機構が構成されている。
【0063】
図5は、アーム72の先端およびエッジリンスノズル73の構成を示す断面図である。エッジリンスノズル73は、アーム72の先端の上下に延びた部分に、取付具91を介して取り付けられている。
エッジリンスノズル73は、略く字状に屈曲した本体部92と、本体部92の先端に設けられたノズル部93とを有しており、本体部92の先端が支持軸71(図3参照)に向けられた状態で取付具91に固定されている。この取付具91に対するエッジリンスノズル73の取付位置は、上下方向に所定の距離(たとえば約5mm)だけ調整することができるようになっている。
【0064】
ノズル部93は、球状の方向調整部94と細い円筒状のストレート部95とからなる。ノズル部93は、キャップ96によって本体部92の先端に取り付けられている。すなわち、キャップ96には、方向調整部94の外径よりもやや小さな径の開口97が形成されている。ノズル部93は、方向調整部94を本体部92の先端に当接させた状態で、開口97にストレート部95を挿通して、キャップ96を本体部92の先端部に被せることにより本体部92に取り付けられている。この構成により、ノズル部93の向きを、所定の最大振れ角範囲内で変更することができる。この実施形態では、図5に示すように、鉛直線に対して反時計回りに約21度から約69度までの範囲内において、ノズル部93の向きを変更することができるように設計されている。
【0065】
また、本体部92およびノズル部93内には、ノズル部93が本体部92に取り付けられた状態で互いに連通する流通路98,99が形成されている。ノズル部93の流通路98は、本体部92の流通路99よりも内径が小さく形成されている。これにより、エッチング液ホース76から供給されるエッチング液は、本体部92の流通路98およびノズル部93の流通路99を通り、この流通路99を通過する際に層流になってノズル部93の先端から吐出される。したがって、ウエハWの周縁部の所望する供給位置に、エッチング液を精度良く供給することができる。
【0066】
図6および図7は、エッジ処理部5における処理について説明するための図である。このエッジ処理部5においてウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を除去する際には、上述したように、エッジリンスノズル73がウエハWの周縁部近傍の所定の処理位置に移動される。そして、その位置から、金属薄膜を残しておくべき領域(素子形成領域)SAと除去すべき領域(たとえば、ウエハWの周縁部の幅5mmの帯状領域)EAとの境界上に設定された供給位置Pに向けてエッチング液が供給される。このとき、ウエハWは所定の回転方向Dに回転されている。そして、エッチング液は、エッジリンスノズル73からウエハWの回転方向Dに沿うような方向に吐出される。また、エッチング液は、供給位置PがウエハW上に描く円軌跡の当該供給位置Pにおける接線LよりもウエハWの外側に向けて吐出される。これにより、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを防止しつつ、ウエハWの表面の金属薄膜を除去すべき領域EAにむらなくエッチング液を供給することができ、この領域EAに形成されている金属薄膜を良好に除去することができる。
【0067】
また、ウエハWは裏面吸着チャック11に裏面を吸着されることにより保持されているので、ウエハWの周縁部をチャックピンで保持する構成と異なり、エッジリンスノズル73から供給されてウエハWの表面から流下するエッチング液の流れをチャックピンが横切ったりすることがない。ゆえに、エッチング液の飛沫やミストの発生が少ないから、ウエハWの表面の中央部の領域SAに形成されている金属薄膜にエッチング液が付着するおそれがない。
【0068】
そのうえ、エッジリンスノズル73からエッチング液が供給されている間、純水ノズル16からウエハWの表面の中心に向けて純水が供給されているので、エッジリンスノズル73からウエハWの表面に供給されたエッチング液は、ウエハWの表面の中央部から周縁に向けて流れる純水により押し流される。ゆえに、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを一層防止できる。また、ウエハWの表面の中央部の領域SAは、純水ノズル16からの純水により常時覆われた状態になっている。したがって、たとえ領域SAに向けてエッチング液が飛散しても、その領域SAに向けて飛散したエッチング液は、領域SA上に形成された金属薄膜に付着することがない。ゆえに、素子形成領域である領域SAがエッチング液による腐食を受けることもない。
【0069】
しかも、純水ノズル16の吐出口は、ウエハWの中心に関して、エッジリンスノズル73からのエッチング液の供給位置Pとほぼ点対称となる位置に配置されており、この位置からウエハWの中心に向けて純水を供給する。これにより、エッジリンスノズル73から供給位置Pに供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れるのをさらに良好に防止することができる。
また、図7に示すように、エッジリンスノズル73からウエハWの表面に供給されたエッチング液は、ウエハWの周縁に向けて流れ、ウエハWの端面を伝って流下するので、ウエハWの端面に形成された不要な薄膜も除去することができる。しかも、ウエハWは裏面を吸着されることによって保持されており、ウエハWの端面には何も当接しないので、ウエハWの端面全体にエッチング液をむらなく供給することができ、ウエハWの端面全体に良好な処理を施すことができる。
【0070】
さらに、上述のような処理が施されたウエハWの表面に残る薄膜の端面は下方に向けて広がる傾斜面となるので、この基板処理装置による処理を受けたウエハWは、表面から薄膜が剥離するおそれが少ない良好なウエハWとなる。
なお、処理中におけるウエハWの回転数は約250〜1000rpmに設定されていることが好ましく、約500rpmに設定されていることがより好ましい。こうすることにより、ウエハWの表面に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを良好に防止しつつ、ウエハWの周縁部にエッチング液による処理を施すことができる。
【0071】
また、エッジリンスノズル73は、平面視において接線Lに対して約0〜60度傾けた状態に配設されていることが好ましく、約30〜40度傾けた状態に配設されていることがより好ましい。さらに、エッジリンスノズル73は、裏面吸着チャック11に保持されたウエハWの表面に対して約20〜70度傾けた状態に設けられていることが好ましく、約30度傾けて設けられていることがより好ましい。こうすることにより、ウエハWの表面に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることをより良好に防止しつつ、ウエハWの周縁部にエッチング液による処理を施すことができる。
【0072】
さらに、エッジリンスノズル73は、エッジリンスノズル73の先端と裏面吸着チャック11に保持されたウエハWの表面との鉛直方向の間隔が約1〜20mmとなる位置に設けられていることが好ましく、約2mmとなる位置に設けられていることがより好ましい。こうすることにより、エッジリンスノズル73から吐出されるエッチング液を、ウエハWの表面の所望する供給位置Pに精度良く供給することができる。
【0073】
図8は、裏面処理部6の構成を示す断面図である。裏面処理部6は、ウエハWをほぼ水平に保持し、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転する周縁部保持チャック101と、この周縁部保持チャック101を収容した有底筒状の処理カップ102と、処理カップ102の底面に配置されて、周縁部保持チャック101に保持されたウエハWの裏面にエッチング液を供給するための裏面リンスノズル103と、処理カップ102の上方に配置されて、周縁部保持チャック101に保持されたウエハWの表面に純水を供給するための純水ノズル104とを備えている。
【0074】
周縁部保持チャック101は、裏面リンスノズル103からウエハWの裏面へのエッチング液の供給を阻害しない状態でウエハWを保持することができるものであり、処理カップ102の底面中央部に挿通されたチャック軸111と、チャック軸111の上端に水平に固定されたスピンベース112と、スピンベース112に立設された複数本のチャックピン113とを有している。
たとえば、スピンベース12は、平面視において放射状に延びた複数本(たとえば、6本)のアームを有しており、各アームの先端にチャックピン113が立設されている。たとえば、一本おきのアーム(たとえば、全部で3本のアーム)の先端には、ウエハWの裏面の周縁部を受ける水平面と、ウエハWの端面に対向してウエハWの移動を規制する鉛直面とを有する固定チャックピン113が固定されている。そして、残余の一本おきのアーム(たとえば、全部で3本のアーム)の先端には、鉛直軸まわりに回転(自転)可能な可動チャックピン113が取り付けられている。この可動チャックピン113は、ウエハWの裏面の周縁部を受ける水平面と、この水平面から立ち上がり、ウエハWの端面に当接して、対向する固定チャックピン113と協働してウエハWを挟持する第1鉛直面と、同じく当該水平面から立ち上がり、第1鉛直面よりもウエハWの半径方向外方に後退してウエハWの端面を規制可能な第2鉛直面とを有している。したがって、可動チャックピン113を、鉛直軸まわりに回転させることにより、第1鉛直面または第2鉛直面をウエハWの端面に対向させることができ、これにより、ウエハWを挟持したり、ウエハWの挟持を弛めたりすることができる。
【0075】
可動チャックピン113の基端部には、このチャックピン113を鉛直軸まわりに所定角度だけ回動させるためのリンクアーム114が連結されている。リンクアーム114は、図示しないチャック駆動機構によって操作されるようになっていて、リンクアーム114を操作して上記所定のチャックピン113を回動させることで、複数本のチャックピン113でウエハWを狭持したり、ウエハWの狭持を開放したりすることができる。
【0076】
また、チャック軸111には、たとえばモータなどの駆動源を含む回転駆動機構(図示せず)が結合されている。これにより、複数本のチャックピン113でウエハWを狭持した状態で、回転駆動機構によってチャック軸111を回転させることにより、ウエハWを水平面内で回転させることができる。
裏面リンスノズル103には、図示しないエッチング液供給源から延びたエッチング液配管105が接続されている。このエッチング液配管105内におけるエッチング液の流通は、たとえば、エッチング液配管105の途中部に介装されたバルブ(図示せず)を開閉することにより許可/阻止でき、これにより、裏面リンスノズル103からエッチング液を吐出させたり、そのエッチング液の吐出を停止させたりすることができるようになっている。
【0077】
なお、裏面リンスノズル103は、必ずしも処理カップ102の底面に配置されている必要はない。たとえば、チャック軸111を中空の筒状に形成して、チャック軸111の内部にエッチング液配管を非回転状態に挿通し、このエッチング液配管の先端をチャック軸111の先端付近で開口させることにより、チャック軸111の先端に、ウエハWの裏面中央にエッチング液を供給するための裏面リンスノズルを形成して、後述の第3の実施形態の装置と同様の構成としてもよい。この場合、周縁部保持チャック101のアームが、裏面リンスノズルからウエハWの裏面に向けて供給されるエッチング液を横切るといったことがないから、ウエハWの裏面にエッチング液を効率良く供給することができ、また、エッチング液のミストの発生を抑えることができる。
【0078】
純水ノズル104には、図示しない純水供給源から延びた純水配管106が接続されている。この純水配管106内における純水の流通は、たとえば、純水配管106の途中部に介装されたバルブ(図示せず)を開閉することにより許可/阻止することができ、これにより、純水ノズル104から純水を吐出させたり、その純水の吐出を停止させたりできるようになっている。
第2中間搬送ロボット8c(図1参照)によって搬入されるウエハWは、周縁部保持チャック101によって保持され、その後、このウエハWを保持した周縁部保持チャック101が上記回転駆動機構によって回転される。そして、回転中の周縁部保持チャック101に保持されているウエハWの裏面に向けて、裏面リンスノズル103からエッチング液が吐出されるとともに、ウエハWの表面に向けて純水ノズル104から純水が吐出される。これにより、ウエハWの裏面全域にまんべんなくエッチング液を供給することができ、このエッチング液により、ウエハWの裏面に形成されている薄膜を除去することができる。また、ウエハWの表面に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力でウエハWの周縁へ向かって流れ、ウエハWの周縁から流下する。ゆえに、裏面リンスノズル103から吐出されたエッチング液がウエハWの表面に回り込むことはなく、この裏面処理部6における処理で、ウエハWの表面に形成された薄膜がエッチングされることはない。
【0079】
以上のようにこの実施形態によれば、ウエハWの裏面を吸着保持して回転させつつ、その回転するウエハWの周縁部に向けてエッチング液を供給することにより、ウエハWの表面の周縁部に形成されている金属薄膜を除去する構成であるから、エッチング液の飛沫やミストがウエハWの表面の中央部に付着するおそれがない。ゆえに、ウエハWの表面の中央部の素子形成領域がエッチング液による腐食を受けるおそれがない。
【0080】
また、この実施形態によれば、エッジ処理部5における処理の後に、裏面処理部6においてウエハWの裏面に対する処理が行われる。これにより、たとえエッジ処理部5の裏面吸着チャック11でウエハWの裏面が汚染されても、その汚染は裏面処理部6における処理で除去されるから、裏面が清浄なウエハWを提供することができる。
さらに、位置合わせ装置12が備えられていることにより、裏面吸着チャック11によるウエハWの保持位置を常に一定位置に保つことができるので、基板保持位置のばらつきに起因してエッチング液の供給位置にばらつきが生じることを防止できる。ゆえに、所望する供給位置に精度良くエッチング液を供給することができる。
【0081】
図9は、この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す断面図である。この第2の実施形態に係る基板処理装置は、ウエハWの裏面に形成された薄膜とウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を同時に除去することができるものであり、上述した第1の実施形態に係るエッジ処理部5および裏面処理部6に代えて用いることができるものである。
この基板処理装置は、ウエハWをほぼ水平に保持し、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転する周縁部保持チャック121と、この周縁部保持チャック121を収容した有底筒状の処理カップ122と、処理カップ122の底面に配置されて、周縁部保持チャック121に保持されたウエハWの裏面にエッチング液を供給するための裏面リンスノズル123と、処理カップ122の上方に配置されて、周縁部保持チャック121に保持されたウエハWの表面に純水を供給するための純水ノズル124と、周縁部保持チャック121に保持されたウエハWの表面の周縁部にエッチング液を供給するためのエッジリンスノズル125とを備えている。
【0082】
なお、周縁部保持チャック121は、裏面リンスノズル123からウエハWの裏面へのエッチング液の供給を阻害しない状態でウエハWを保持することができるものであり、その構成は、上述の図8に示す周縁部保持チャック101とほぼ同様であるから、この図9において、この周縁部保持チャック121の細部には図8の場合と同一の参照符号を付すこととする。
裏面リンスノズル123には、エッチング液配管126を介してエッチング液が供給されるようになっており、このエッチング液配管126の途中部に介装されたバルブ(図示せず)を開閉することにより、裏面リンスノズル123からエッチング液を吐出させたり、その吐出を停止させたりすることができる。また、純水ノズル124には、純水配管127を介して純水が供給されるようになっており、この純水配管127の途中部に介装されたバルブ(図示せず)を開閉することにより、純水ノズル124から純水を吐出させたり、その純水の吐出を停止させたりできるようになっている。
【0083】
なお、裏面リンスノズル123は、必ずしも処理カップ122の底面に配置されている必要はない。たとえば、チャック軸111を中空の筒状に形成して、チャック軸111の内部にエッチング液配管を非回転状態に挿通し、このエッチング液配管の先端をチャック軸111の先端付近で開口させることにより、チャック軸111の先端に、ウエハWの裏面中央にエッチング液を供給するための裏面リンスノズルを形成して、後述の第3の実施形態と同様の構成としてもよい。この場合、周縁部保持チャック121のアームが、裏面リンスノズルからウエハWの裏面に向けて供給されるエッチング液を横切るといったことがないから、ウエハWの裏面にエッチング液を効率良く供給することができ、また、エッチング液のミストの発生を抑えることができる。
【0084】
エッジリンスノズル125には、エッチング液配管128を介してエッチング液が供給されるようになっている。エッチング液配管128の途中部には、図示しないバルブが介装されており、このバルブを開閉することにより、エッジリンスノズル125にエッチング液を供給したり、その供給を停止させたりすることができるようになっている。
また、エッジリンスノズル125は、取付具131を介して、周縁部保持チャック121に保持されたウエハWよりも外側に設定された鉛直軸線まわりに揺動可能なアーム132の先端に取り付けられている。アーム132には、このアーム132を揺動させるための揺動駆動機構133が結合されている。したがって、揺動駆動機構133によってアーム132を揺動させることにより、このアーム132の先端に固定されたエッジリンスノズル125を、図9に示すホームポジションと周縁部保持チャック121に保持されたウエハWの上方の所定位置との間で変位させることができる。
【0085】
エッジリンスノズル125は、取付具131に固定された本体部141と、この本体部141の先端に設けられたノズル部142とを有している。取付具131に対する本体部141の取付位置は、上下方向に所定の距離(たとえば5mm)だけ調整することができるようになっている。
ノズル部142は、球状の方向調整部143と細い円筒状のストレート部144とからなる。ノズル部142は、キャップ145によって本体部141の先端に取り付けられている。すなわち、キャップ145には、方向調整部143の外径よりもやや小さな径の開口が形成されている。ノズル部142は、方向調整部143を本体部141の先端に当接させた状態で、上記開口にストレート部144を挿通して、キャップ145を本体部141の先端部に被せることにより本体部141に取り付けられている。この構成により、上述した第1の実施形態に係るエッジリンスノズル73と同様に、ノズル部142の向きを所定の最大振れ角範囲内で変更することができる。
【0086】
図10および図11は、この基板処理装置における処理について説明するための図である。この基板処理装置に搬入されてくるウエハWは、周縁部保持チャック121によって保持される。ウエハWが周縁部保持チャック121に保持されると、このウエハWを保持した周縁部保持チャック121が回転方向Dに回転駆動される。そして、回転中の周縁部保持チャック121に保持されているウエハWの裏面に向けて、裏面リンスノズル123からエッチング液が吐出される。
【0087】
また、揺動駆動機構133によりアーム132が動かされて、エッジリンスノズル125がウエハWの上方の所定位置に変位される。そして、その位置から、金属薄膜を残しておくべき領域SAと除去すべき領域EAとの境界上に設定された供給位置Pに向けてエッチング液が供給される。この状態で、図11に示すように、エッジリンスノズル125は、周縁部保持チャック121に保持されたウエハWの表面に対して角度α(たとえば約25度)で傾斜している。また、エッジリンスノズル125のストレート部144は、エッジリンスノズル125(ストレート部144)の先端と上記供給位置Pとの距離(たとえば約54.68mm)よりも長く形成されている。これにより、エッジリンスノズル125から吐出されるエッチング液は、ストレート部144内に形成された流通路を通過する際に層流になる。ゆえに、上述した第1の実施形態と同様、ウエハWの周縁部の所望する供給位置に、エッチング液を精度良く供給することができる。
【0088】
また、エッチング液は、エッジリンスノズル125からウエハWの回転方向Dに沿うような方向で、供給位置PがウエハW上に描く円軌跡の当該供給位置Pにおける接線よりもウエハWの外側に向けて吐出される。これにより、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを防止しつつ、ウエハWの表面の金属薄膜を除去すべき領域EAにむらなくエッチング液を供給することができ、この領域EAに形成されている金属薄膜を良好に除去することができる。
【0089】
さらに、エッジリンスノズル125からエッチング液が吐出されるのと並行して、純水ノズル124からウエハWの表面に向けて純水が吐出される。これにより、ウエハWの表面に供給されたエッチング液は、ウエハWの表面の中央部から周縁に向けて流れる純水により押し流される。ゆえに、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを一層防止できる。また、ウエハWの表面の中央部の領域SAは、純水ノズル124からの純水により常時覆われた状態になっている。したがって、たとえ領域SAに向けてエッチング液が飛散しても、その領域SAに向けて飛散したエッチング液は、領域SA上に形成された金属薄膜に付着することがなく、素子形成領域である領域SAがエッチング液による腐食を受けることがない。
【0090】
しかも、この実施形態では、図10に示すように、純水ノズル124の吐出口は、ウエハWの中心に関して、エッジリンスノズル125からのエッチング液の供給位置Pとほぼ点対称となる位置に配置されており、この位置からウエハWの中心に向けて純水を供給する。これにより、エッジリンスノズル125から供給位置Pに供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れるのをさらに良好に防止することができる。
【0091】
また、エッジリンスノズル125からウエハWに供給されたエッチング液は、ウエハWの端面を伝って流下するので、ウエハWの端面に形成された不要な薄膜を除去することができる。そのうえ、ウエハWの表面に残る薄膜の端面は下方に向けて広がる傾斜面となるので、この基板処理装置による処理を受けたウエハWは、表面から薄膜が剥離するおそれが少ない良好なウエハWとなる。
なお、周縁部保持チャック121の回転によりウエハWを回転させている途中で、周縁部保持チャック121のリンクアーム114(図9参照)を操作して、チャックピン113によるウエハWの狭持を一時的にゆるめることが好ましい。こうすることにより、ウエハWの端面に対するチャックピン113の当接位置を周方向にずらすことができるから、ウエハWの表面から流下するエッチング液をウエハWの端面にむらなく供給することができ、ウエハWの端面全体に良好な処理を施すことができる。周縁部保持チャック121の回転中にウエハWの挟持を一時的に緩めるための具体的な構成については、後述の第3の実施形態において詳述する構成を採用することができる。
【0092】
また、ウエハWのエッチング処理中において、周縁部保持チャック121の回転を一時停止させるとともに、裏面リンスノズル123およびエッジリンスノズル125からのエッチング液の吐出を停止させ、この状態でリンクアーム114を操作することにより、チャックピン113によるウエハWの狭持および狭持解除を複数回(たとえば3回)行わせてもよい。この場合、上述の可動チャックピン113の自転に伴ってウエハWが少しずつ回転し、これにより、ウエハWの端面に対するチャックピン113の当接位置を周方向にずらすことができる。ゆえに、ウエハWの端面全体にエッチング液による処理を良好に施すことができる。また、この場合、リンクアーム114を操作するためのシリンダなどの駆動機構を回転系と切り離して設けることができるから、周縁部保持チャック121の構成が複雑になることがない。
【0093】
以上のように、この第2の実施形態に係る基板処理装置によっても、上述した第1の実施形態に係る基板処理装置と同様な効果を奏することができる。
図12は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な断面図である。この実施形態に係る基板処理装置は、上述の第2の実施形態の装置と同じく、ウエハWの裏面に形成された薄膜とウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を同時に除去することができるものであり、上述の第1の実施形態に係るエッジ処理部5および裏面処理部6に代えて用いることができるものである。そして、第2の実施形態の装置の場合と同じく、ウエハWをほぼ水平に保持し、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転する周縁部保持チャック221を処理カップ(図示せず)の中に備えている。
【0094】
周縁部保持チャック221は、回転駆動機構としてのモータ222の駆動軸に結合されて回転されるようになっている。モータ222の駆動軸は、中空軸とされていて、その内部には、純水またはエッチング液を供給することができる裏面リンスノズル223が挿通されている。この裏面リンスノズル223は、周縁部保持チャック221に保持されたウエハWの裏面(下面)中央に近接した位置に吐出口を有しており、この吐出口からウエハWの裏面中央に向けて純水またはエッチング液を供給する中心軸ノズルの形態を有している。裏面リンスノズル223には、純水供給源に接続された純水供給バルブ201またはエッチング液供給源に接続されたエッチング液供給バルブ202を介して、純水またはエッチング液が所要のタイミングで供給されるようになっている。
【0095】
周縁部保持チャック221の側方には、先端にエッジリンスノズル225が取り付けられた揺動アーム232を揺動させるための揺動駆動機構233が設けられている。揺動アーム232が揺動駆動機構233によって水平に揺動されることにより、周縁部保持チャック221の上方において、エッジリンスノズル225は、水平面に沿う円弧軌道に従って移動する。これにより、エッジリンスノズル225は、周縁部保持チャック221の側方のホームポジションと、周縁部保持チャック221に保持されたウエハWの表面(上面)に純水またはエッチング液を供給する処理位置との間で変位することができる。ウエハWの表面の周縁部の不要な薄膜を除去するときには、薄膜を残しておくべき中央領域と当該薄膜を除去すべき周縁領域との境界位置にエッチング液を供給できるように、エッジリンスノズル225の位置が定められる。
【0096】
エッジリンスノズル225には、純水供給源に接続された純水供給バルブ203またはエッチング液供給源に接続されたエッチング液供給バルブ204を介して、純水またはエッチング液が所要のタイミングで供給されるようになっている。
エッジリンスノズル225は、上述の第2の実施形態のエッジリンスノズル125と実質的に同様な構造を有していて、純水またはエッチング液の吐出方向を鉛直面および水平面に沿う各一定角度範囲で変更することができるようになっている。なお、エッジリンスノズル225からの純水の供給は、ウエハWの周縁部や端面にある薬液のイオン成分を除去する場合などに有効である。
【0097】
揺動駆動機構233は、揺動アーム232が上端に固定された回転昇降軸234と、この回転昇降軸234を昇降自在に保持するとともに、モータ235からの回転力がタイミングベルト236などを介して与えられる回転保持筒237と、回転軸237を昇降させる昇降駆動機構240とを有している。昇降駆動機構240は、リンク機構241と、このリンク機構241に駆動力を与えるモータ242とを有する。
【0098】
リンク機構241は、フレーム243に固定された支軸243aまわりに回動する第1リンク244と、この第1リンク244の先端部を回転昇降軸234の下端に結合する第2リンク245と、第1リンク244の中間部をモータ242により回動されるレバー247に結合する第3リンク246とを含む。この構成により、モータ242によってレバー247を回転駆動すれば、回転昇降軸234が昇降して、エッジリンスノズル225を周縁部保持チャック221に保持されたウエハWに対して昇降させることができ、そのウエハWとの距離を調節できる。
【0099】
また、モータ235を正転/逆転駆動することによって、回転昇降軸234が鉛直軸まわりに回転するから、揺動アーム232を水平方向に揺動させることができる。
周縁部保持チャック221の上方には、周縁部保持チャック221に保持されたウエハWの中央に向かって純水またはエッチング液を供給することができるノズル機構を下面中央付近に備えた円板状の遮蔽板250が水平に設けられている。この遮蔽板250は、昇降駆動機構260に結合されたアーム270の先端付近に、鉛直軸まわりの回転が可能であるように取り付けられている。
【0100】
昇降駆動機構260は、支持筒261と、この支持筒261に昇降自在に保持された中空の昇降軸262と、この昇降軸262を昇降させるためのボールねじ機構263とを備えている。昇降軸262の下端は、ブラケット264に固定されており、このブラケット264は、ボールねじ機構263のナット部263aに固定されている。ボールねじ機構263のねじ軸263bは、モータ263cによって回転駆動されるようになっている。したがって、このモータ263cを正転/逆転させることにより、昇降軸262が昇降し、この昇降軸262の先端部に取り付けられたアーム270が昇降する。267は、純水やエッチング液の薬液の侵入を防ぐためのベローズである。
【0101】
昇降軸262には、回転軸271が挿通されている。この回転軸271は、昇降軸262の上端および下端にそれぞれ配置された軸受け272,273によって回転自在に保持されている。回転軸271の下端は、カップリング274を介して、ブラケット264に取り付けられたモータ275の回転軸に結合されている。また、回転軸271の上端には、プーリー276が固定されていて、このプーリー276には、アーム270の内部空間に配置されたタイミングベルト277が巻き掛けられている。このタイミングベルト277は、遮蔽板250の回転軸251に固定されたプーリー252にも巻き掛けられている。したがって、モータ275を回転駆動すれば、この回転は、回転軸271およびタイミングベルト277などを介して遮蔽板250に伝達され、この遮蔽板250が鉛直軸まわりに回転(自転)することになる。このようにして、遮蔽板250のための回転駆動機構が構成されている。
【0102】
純水またはエッチング液をウエハWに供給するときには、遮蔽板250は停止状態とされて、図示の上方位置にある。そして、純水またはエッチング液による処理後のウエハWを乾燥させるときには、昇降駆動機構260がアーム270を下降させることによって、遮蔽板250が周縁部保持チャック221に保持されたウエハWの表面(上面)に近接させられる。これとともに、モータ275が付勢されて、遮蔽板250は、ウエハWの近傍において、周縁部保持チャック221とほぼ同じ速さで、この周縁部保持チャック221と同じ方向に回転させられる。この状態で、遮蔽板250の中央付近から窒素ガスがウエハWと遮蔽板250との間の制限された空間に供給される。このようにして、周縁部保持チャック221の回転による水切りと並行して、ウエハWの表面付近を窒素雰囲気とすることにより、ウエハWの表面を効率的に乾燥させることができる。また、遮蔽板250が周縁部保持チャック221と同期回転されることにより、処理室内の気流の乱れが防がれる。
【0103】
図13は、周縁部保持チャック221に関連する構成の詳細を説明するための断面図であり、図14は、周縁部保持チャック221を駆動するための駆動機構の構成を説明するための断面図である。なお、図13において、右半分の部分については、モータ222で回転される回転部分を実線で表し、回転しない固定部分を二点鎖線で表してある。
周縁部保持チャック221は、円板状の上カバー281と、同じく円板状の下カバー282とを備え、これらは重ね合わせられて、周縁部に設けられたボルト283や内方に設けられたボルト284などを用いて互いに固定されている。
【0104】
上カバー281および下カバー282の各中央部には、挿通孔が形成されており、この挿通孔には、裏面リンスノズル223が貫通している。すなわち、裏面リンスノズル223は、周縁部保持チャック221に保持されたウエハWの中央(回転中心)に近接した位置に吐出口226aを有する吐出部226と、この吐出部226が上端に取り付けられる管部227とを有している。吐出部226の上面は、周囲に向かって下降する円錐面をなしており、その頂点に対応する位置に吐出口226aが設けられている。吐出部226の上部は、外方に張り出していて、純水またはエッチング液が上カバー281の中央の挿通孔に入り込むことを防いでいる。管部227は、保持筒228により保持された状態で、モータ222の中空駆動軸230を挿通している。
【0105】
モータ222の駆動軸230の内壁には、保持筒228との間に、樹脂製の保護管229が配置されている。駆動軸230の上部には、保護管229の外方に配置された回転筒231がボルト288によって固定されている。この回転筒231の上端は、下カバー282の中央の挿通孔を通って、上カバー281の下面に当接していて、ボルト285により、上カバー281に固定されている。286は、処理液(純水またはエッチング液)の侵入を防止するためのカバーである。回転筒231と保護管229とは、埋め込みボルト287により、相対回転しないように固定されている。289は、モータ222の本体(非回転部分)である。
【0106】
ケース290は、モータ222の本体289を覆っているとともに、ボルト303などにより、本体289に固定されている。このケース290の上方部において、回転筒231に対向する位置には、この回転筒231の周面に摺接するリップシール291が配置されている。また、下カバー282とケース290の上部との間には、下カバー282に固定された第1摺動部材301と、ケース290の上部に固定された第2摺動部材302とを摺接させる形態のピラーシール300が介装されており、これにより、ピラーシールよりも内側の機構部への処理液の侵入を防止している。
【0107】
リップシール291は、回転筒231の全周に接触していて、回転筒231の周面との間に環状の空間292を形成している。回転筒231の肉厚部には、上下方向(軸線方向)に沿って延びるエア通路293が形成されており、このエア通路293は、回転筒231の半径方向に延びた貫通孔294を介して、リップシール291の環状の空間292と連通している。この連通状態は、回転筒231がいずれの回転位置にあっても保持される。
【0108】
リップシール291には、空間292にエアを供給するためのエア供給路295が内部に形成されており、このエア供給路295は、エア供給管296に結合されている。エア供給管296には、エア供給バルブ297が介装されており、エア供給源からの圧縮エアを必要に応じて供給できるようになっている。
一方、回転筒231において、下カバー282に対向する位置には、半径方向に延びた貫通孔298が形成されている。この貫通孔298は、回転筒231のエア通路293と、下カバー282に形成されたエア通路299とを連通させる。このエア通路299は、エアシリンダ347(図15参照)へと結合されている。
【0109】
周縁部保持チャック221の周縁部には、図15に示すように、円周方向に間隔を開けて、複数個(この実施形態では4個)の挟持部材311,312,313,314が配置されている。このうちほぼ等角度間隔で配置された3個の挟持部材311,312,313は、ウエハWの処理時において、定位置でウエハWの端面を規制する位置規制用挟持部材であり、残る1個の挟持部材314は、ウエハWの処理時において、ウエハWの端面に押し付け力を作用させて、位置規制用挟持部材311〜313と協働しウエハWを挟持する押し付け用挟持部材である。なお、図15には、上カバー281および下カバー282を透視した構成を示してある。
【0110】
挟持部材311〜314は、板状のベース部320上に、ウエハWの周縁部の下面に点接触する略円錐形状の支持部321と、ウエハWの端面を規制するための円柱状の規制部322とを立設して構成されている。規制部322の上端外周には、ウエハWの飛び出しを防ぐフランジが形成されている。
ベース部320の下面には、丸軸323(図13参照)が一体的に設けられており、この丸軸323は、上カバー281および下カバー282に回転自在に取り付けられている。これにより、挟持部材311〜314は、支持部321の頂点を通る鉛直軸まわりに回転自在となっている。
【0111】
位置規制用挟持部材311〜313と押し付け用挟持部材314とは、ほぼ共通の構成を有しているが、位置規制用挟持部材311〜313のベース部320には、レバー324が一体的に設けられているのに際して、押し付け用挟持部材314のベース部320にはこのようなレバーは設けられていない。このレバー324は、ウエハWの受け渡しの際に、図示しないエアシリンダによって操作されるほか、操作者がウエハWの挟持を手動で解除する場合にも用いられる。
【0112】
位置規制用挟持部材311〜313のベース部320の下面に形成された丸軸323には、上カバー281と下カバー282との間の収容空間310内において、平面視においてほぼL字形のレバー331が固定されている。このレバー331の一端は、リンク332の一端に回動自在に連結されていて、このリンク332の他端は、レバー333の自由端に回動自在に連結されている。レバー333の基端部は、下カバー282を回転自在な状態で貫通した回動軸335(図13参照)に固定されている。これらのレバー331,333およびリンク332などからなるリンク機構330は、上下のカバー281,282間の収容空間310内に収容されている。
【0113】
この回動軸335の下面には、さらに、別のレバー336が固定されている。このレバー336の先端は、ドーナツ板状の連結部材337に、ピン338によって回動自在に連結されている。この連結部材337には、周方向に間隔を開けた位置で、3つの位置規制用挟持部材311〜313に対応したレバー336の先端部が共通に連結されている。そして、連結部材337は、下カバー282の下面に形成された環状の案内溝339(図13参照)に案内されて、その周方向に回動変位することができるようになっている。
【0114】
図16は、連結部材337の近傍の構成を抽出して描いた底面図である。連結部材337の下面に立設された3本のピン338には、3本の引っ張りコイルばね340の一端がそれぞれ引っ掛けられている。これらのコイルばね340の他端は、下カバー282の下面に立設された3本のばね掛けピン341に引っ掛けられている。これにより、レバー336は、図16において、時計回り方向に付勢されている。この方向は、位置規制用挟持部材311〜313の規制部322がウエハWの端面に向かう方向に相当する。
【0115】
さらに、レバー336の図16における時計まわり方向への回動は、ストッパ342によって規制されるようになっている。これにより、位置規制用挟持部材311〜313の規制部322は、ベース部320のレバー324に外力が加えられていない通常状態においては、定位置においてウエハWの端面を規制することになる。
いずれかの位置規制用挟持部材311〜313のベース部320のレバー324に外力を加え、コイルばね340のばね力に抗してこれを回動させると、リンク機構330および連結部材337の働きによって、3つの位置規制用挟持部材311〜313が連動し、それぞれの規制部322はウエハWの端面から退避する。このとき、支持部321は回動中心に位置していて、ウエハWの下面の支持状態を保持する。なお、図16において、下方側に描かれた1つのレバー336は、位置規制用挟持部材311〜313のベース部320のレバー324を回動させたときの状態で描かれている。ただし、実際には、連結部材327の周囲の3つのレバー336は、連結部材327によって連動させられ、常にほぼ同様な状態をとる。
【0116】
レバー336の位置を検出するために、レバー336の基端部には、水平方向に突出したセクタ336aが形成されている。このセクタ336aの位置は、周縁部保持チャック221が回転停止したときに、図13に示すセンサSa,Sbによって検出されるようになっている。すなわち、センサSaは、レバー336がストッパ342に当接した状態におけるセクタ336aを検出し、センサSbは、レバー336がストッパ342から離間した状態(すなわち、位置規制用挟持部材311〜313のベース部320のレバー324を回動させたときの状態)におけるセクタ336aを検出する。このようなセクタ336aの位置検出を通じて、位置規制用挟持部材311〜313の状態が検出されることになる。
【0117】
未処理のウエハWを当該基板処理装置に搬入したり、処理済みのウエハWを当該基板処理装置から搬出したりするときには、周縁部保持チャック221と基板搬送ロボット(図示せず)との間でのウエハWの受け渡しが必要になる。この場合には、周縁部保持チャック221は、予め定められた回転位置で停止させられる。このとき、いずれかの位置規制用挟持部材311〜333のレバー324が、レバー駆動用のエアシリンダ(図示せず)のロッドに対向するとともに、3つのレバー336のうちのいずれかのセクタ336aがセンサSa,Sbの直上に位置する。この状態において、上記のエアシリンダのロッドによって、これに対向しているいずれかの位置規制用挟持部材311〜313のレバー324が内方に押し込まれる。これにより、位置規制用挟持部材311〜313が回動し、規制部322がウエハWの端面から大きく退避した位置へと変位する。この状態で、搬送ロボットが周縁部保持チャック221との間でウエハWの受け渡しを行うことになる。
【0118】
押し付け用挟持部材314のベース部320の下面の丸軸は、上カバー281に回転自在に取り付けられていて、図15に示すように、その下部には、回転時の遠心力により大きなモーメントが生じないようにほぼL字形に成形されたレバー345が固定されている。このレバー345の一端は、取り付け部材346を介して、エアシリンダ347のロッド348に結合されている。エアシリンダ347は、いわゆる単動型のシリンダであり、圧縮エアの供給により、ロッド348が本体部349から進出し、圧縮エアの開放に伴って、内蔵のばねの働きによって、ロッド348が本体部349内に没入するものである。
【0119】
この実施形態では、ロッド348が本体部349に没入すると、押し付け用挟持部材314のベース部320が、図15において反時計回り方向に回動して、規制部322がウエハWの端面に押し付けられる。また、ロッド348が本体部349から進出すると、押し付け用挟持部材314の規制部322はウエハWの端面から退避する(ウエハWの受け渡し時にはこの状態となる。)。ロッド348の本体部349からの進出は、取り付け部材346がストッパ350に当接することによって規制されるようになっている。
【0120】
エアシリンダ347の本体部349の前方端は、ブラケット351によって固定されており、本体部349の後方側は、ホルダ352の取り付け凹所353に嵌入されている。本体部349の後端には、エア導入口(図示せず)が形成されており、ホルダ352には、当該エア導入口に連通するようにエア供給路354が形成されている。
このエア供給路354は、下カバー282に形成された上述のエア通路299(図13参照)と結合されている。したがって、エア供給源からエア供給バルブ297を介して供給される圧縮エアは、エア供給管296、リップシール291のエア供給路295および環状空間292、回転筒231のエア通路293、下カバー282のエア通路299、ならびにホルダ352のエア供給路354を順に通ってエアシリンダ347に供給される。リップシール291の環状空間292と回転筒231のエア通路293との連通状態は、回転筒231の回転位置によらずに常時確立されているから、周縁部保持チャック221の回転中においても、エアシリンダ347に駆動用の圧縮エアを供給することが可能である。
【0121】
エアシリンダ347に圧縮エアを供給しない状態では、押し付け用挟持部材314の規制部322はウエハWの端面に押し付けられる。このとき、押し付け用挟持部材314は、定位置においてウエハWの端面を規制する位置規制用挟持部材311〜313と協働して、ウエハWを挟持する。
この挟持状態は、エアシリンダ347に圧縮エアを供給して押し付け用挟持部材314の規制部322をウエハWの端面から退避させることによって、解除される。このようにウエハWの挟持が解除された状態では、周縁部保持チャック221の回転を加速または減速することにより、ウエハWの周縁部保持チャック221に対する相対回転位置をずらすことができる。また、周縁部保持チャック221が等速回転しているときであっても、ウエハWの表面(上面)または裏面(下面)に純水またはエッチング液などの何らかの液を供給してウエハWの回転に対して抵抗を与えることによっても、周縁部保持チャック221に対するウエハWの相対回転位置をずらすことができる。したがって、これらの現象を利用することによって、挟持部材311〜314によるウエハWの保持位置を回転中に変更することとすれば、ウエハWの端面の全域に対して、エッチング処理などを行うことができる。
【0122】
図17は、遮蔽板250の近傍の構成を示す断面図である。タイミングベルト277からの駆動力が与えられるプーリー252は、中空の回転軸251に固定されている。回転軸251は、一対の軸受け253などを介してホルダ部254に回転自在に保持された外筒255と、この外筒255に内嵌された内筒256とからなる。ホルダ部254は、アーム270に固定され、その下面から垂下している。
【0123】
内筒256の下端部は、外筒255よりも下方に張り出していて、外筒255の外方に広がるフランジ257を形成している。このフランジ257に、遮蔽板250が、ボルト258を用いて固定されている。この遮蔽板250の中央には、内筒256の内部空間と連通する開口259が形成されている。
アーム270の上面には、内筒256の薄肉にされた上端部を全周に渡って非接触状態で覆うとともに、中央に貫通孔361が形成された取り付けブロック360が固定されている。この取り付けブロック360には、側面から貫通孔361まで貫通するガス通路362が形成されており、また、その上面には、貫通孔361との間に段部363が形成されている。ガス通路362には、管継ぎ手364により、窒素ガス供給管365が接続されている。この窒素ガス供給管365には、窒素ガス供給源から、窒素ガス供給バルブ366を介して、所要のタイミングで窒素ガスが供給される。
【0124】
一方、内筒256には、処理液供給ノズル370が、内筒256とは非接触状態で挿通している。より具体的には、処理液供給ノズル370は、内筒256を挿通する管部371と、この管部371の上端部に形成されたフランジ部372と、このフランジ部372の下面に形成された段部373と、フランジ部372の上面に形成された純水パイプ取り付け部374とを有している。そして、段部373を取り付けブロック360の段部363に嵌合させて内筒256に対する位置合わせが行われた状態で、ボルト375によってフランジ部372を取り付けブロック360の上面に固定することによって、その取り付けが達成されるようになっている。管部371の下端は、遮蔽板250の中央の開口259のやや上方に位置していて、周縁部保持チャック221に保持された状態のウエハWの中心に向かって処理液(純水またはエッチング液)を供給できるようになっている。
【0125】
純水パイプ取り付け部374には、純水供給パイプ378の一端部が取り付けられている。この純水供給パイプ378には、純水供給源からの純水を純水供給バルブ379を介して供給することができ、エッチング液供給源からのエッチング液をエッチング液供給バルブ380を介して供給できるようになっている。
窒素ガス供給管365からの窒素ガスは、取り付けブロック360のガス通路362から、内筒256と処理液供給ノズル370の管部371との間に形成されたガス通路381に導かれ、さらに、遮蔽板250の中央の開口259からウエハWの表面に向かって吹き出される。
【0126】
図18は、上記の基板処理装置の制御系統の構成を説明するためのブロック図である。マイクロコンピュータなどを含む制御装置400は、周縁部保持チャック221を回転駆動するためのモータ222、および周縁部保持チャック221に組み込まれたエアシリンダ347への圧縮エアの供給を切り換えるエア供給バルブ297を制御する。さらに、制御装置400は、エッジリンスノズル225の水平移動のためのモータ235、エッジリンスノズル225の昇降のためのモータ242、エッジリンスノズル225への純水供給のための純水供給バルブ203、およびエッジリンスノズル225へのエッチング液供給のためのエッチング液供給バルブ204を制御する。また、制御装置400は、遮蔽板250を昇降させるためにボールねじ機構263のモータ263cを制御し、遮蔽板250の回転駆動のためにモータ275を制御する。また、制御装置400は、処理液供給ノズル370への純水の供給を純水供給バルブ379の開閉により制御し、処理液供給ノズル370へのエッチング液の供給をエッチング液供給バルブ380の開閉により制御する。さらに、制御装置400は、窒素ガス供給バルブ366の開閉により、ウエハWへの窒素ガスの供給を制御する。また、制御装置400は、純水供給バルブ201およびエッチング液供給バルブ202を開閉制御して、裏面リンスノズル223への純水およびエッチング液の供給を制御する。
【0127】
ウエハ処理プロセスの一例を示せば、次のとおりである。
すなわち、まず、ウエハWの表面周縁部および端面の不要薄膜を除去するためのベベルエッチング工程が行われる。これと同時に、あるいは、これに前後して、ウエハWの裏面の不要薄膜のエッチングが行われてもよい。また、このベベルエッチング工程の後、ウエハWの表面(上面)および裏面(下面)をエッチング液で洗浄する両面洗浄工程が行われてもよい。次いで、ウエハWの表裏面を純水で洗浄する水洗工程が行われる。そして、最後に、ウエハWのとくに表面を乾燥させるための乾燥工程が行われる。
【0128】
ベベルエッチング工程では、制御装置400は、モータ222を付勢して周縁部保持チャック221を回転駆動し、これに保持されたウエハWを回転させる。一方、制御装置400は、モータ235およびモータ242を制御することにより、エッジリンスノズル225を、ウエハWから所定の高さにおいて、ウエハWの周縁部に向けて処理液を吐出する位置へと導く。エッジリンスノズル225が適切に配置された後、制御装置400は、エッチング液供給バルブ204を開成してエッジリンスノズル225からエッチング液を吐出させる。これと同時に、あるいはこの直前に、制御装置400は、純水供給バルブ379,201を開成して、ウエハWの表裏面の中央に純水を供給させる。
【0129】
このようにして、上述の第2の実施形態の場合と同じく、ウエハWの表面の中央領域が、エッチング液のミストの付着による腐食から保護される。
なお、ウエハWの裏面の不要薄膜を除去する場合には、純水供給バルブ201は閉成状態として、エッチング液供給バルブ202を開成し、裏面リンスノズル223からエッチング液をウエハWの裏面中央に向けて吐出させればよい。
また、ベベルエッチング工程の後に両面洗浄工程を行う場合、この両面洗浄工程では、制御装置400は、モータ222を付勢して周縁部保持チャック221を回転駆動し、これに保持されたウエハWを回転させる。この状態で、制御装置400は、エッチング液供給バルブ380,202を開成させる。これにより、ウエハWの表裏面には、各中央からエッチング液が供給され、このエッチング液が遠心力によってウエハWの表裏面の全域へと広がることになる。こうして、両面洗浄処理が達成される。なお、このとき、バルブ297,203、204,379,366,201は、閉成状態とされる。また、遮蔽板250は、ウエハWから離間した上方位置(図12に示す位置)にある。
【0130】
ここで、ベベルエッチング工程についてさらに説明すると、エッジリンスノズル225から一定時間に渡ってエッチング液が供給されると、制御装置400は、エア供給バルブ297を開いて、エアシリンダ347に駆動用の圧縮エアを供給する。これにより、押し付け用挟持部材314の規制部322がウエハWの端面から退避し、ウエハWの挟持状態が解除される。
ウエハWの挟持を解除した状態で、制御装置400は、モータ222を制御することにより、周縁部保持チャック221の回転を、たとえば1000〜1500rpmの範囲で、加速または減速する。これにより、慣性により等速回転を継続しようとするウエハWは、周縁部保持チャック221よりも遅くまたは速く回転する。そこで、制御装置400は、一定時間(たとえば、1秒間)だけエア供給バルブ297を開き、その後、エア供給バルブ297を閉じる。これにより、挟持部材311〜314によるウエハWの挟持位置(当接位置)が当初の位置から変更されることになるから、ウエハWの端面の全域にエッチング液による処理を施すことができる。
【0131】
なお、ウエハWの表面または裏面にエッチング液や純水を供給している状態でウエハWの挟持を解除する場合には、ウエハWに供給された液体がウエハWの回転に対する抵抗として働くため、周縁部保持チャック221を加速または減速しなくとも、周縁部保持チャック221に対するウエハWの回転位置を変更することができる。したがって、ウエハWの表裏面への純水の供給およびウエハWの表面の周縁部へのエッチング液の供給のうちのいずれか一方を継続しておけば、周縁部保持チャック221を加速または減速しなくとも、エアシリンダ347の作動によるウエハWの挟持の解除のみで、ウエハWの挟持位置を変更することができる。
【0132】
ベベルエッチング工程におけるエッチング液の吐出方向などの処理条件については、上述の第2の実施形態の場合と同様にすればよい。
続く水洗工程では、制御装置400は、エッチング液供給バルブ204を閉じてエッジリンスノズル225からのエッチング液を停止させるとともに、モータ235およびモータ242を駆動して、エッジリンスノズル225を周縁部保持チャック221の側方に退避させる。
【0133】
そして、制御装置400は、純水供給バルブ379,201を開成状態として、ウエハWの表裏面の中央に純水を供給する。
こうして水洗工程が終了すると、純水供給バルブ379,201が閉じられ、制御装置400は、モータ263cを駆動して遮蔽板250をウエハWの近傍の高さまで下降させるとともに、モータ275を駆動して遮蔽板250を周縁部保持チャック221の回転方向と同方向に高速回転させる。このとき、制御装置400は、モータ222を制御することによって周縁部保持チャック221を高速回転させ、その回転と遮蔽板250の回転とをほぼ同期させる。さらに、制御装置400は、窒素ガス供給バルブ366を開成して、遮蔽板250とウエハWとの間の制限された空間に窒素ガスを充満させる。
【0134】
このようにして、ウエハWの高速回転による水切り乾燥が、窒素ガスで満たされた酸素の少ない空間で効率的に行われる。この場合に、遮蔽板250がウエハWとほぼ同期して回転させられることにより、処理室内における気流の乱れを防止でき、ウエハWの処理を良好に行うことができる。
図19は、この発明の第4の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な平面図である。この第4の実施形態に係る基板処理装置は、ウエハWの裏面に形成された薄膜とウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を同時に除去することができるものであり、上述した第1の実施形態に係るエッジ処理部5および裏面処理部6に代えて用いることができるものである。
【0135】
この基板処理装置は、ウエハWをほぼ水平に保持し、この状態で、ウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりにウエハWを回転させることができるローラ保持チャック151と、このローラ保持チャック151に保持されたウエハWの表面の周縁部に向けてエッチング液を供給するためのエッジリンスノズル152と、ウエハWの裏面中央にエッチング液を供給するための裏面リンスノズル(図示せず)を備えている。エッジリンスノズル152は、たとえば、上述の第2の実施形態に係るエッジリンスノズル125(図9参照)と同様な構成であり、ウエハWの上方から退避したホームポジションとローラ保持チャック151に保持されたウエハWの上方の所定位置との間で変位させることができるようになっている。また、裏面リンスノズルは、たとえば上述の第2実施形態に係る裏面リンスノズル123と同様な構成であるから、その詳細な説明を省略する。
【0136】
ローラ保持チャック151は、ウエハWを挟んで対向する一対の保持ハンド161a,161bを有している。保持ハンド161a,161bは、互いに近接および離間可能に構成されており、ベース部162a,162bと、ベース部162a,162bに立設された各々3つの保持ローラ163a,163bとが備えられている。これらの保持ローラ163a,163bは、ウエハWの端面形状に対応した円周上に配置されており、保持ハンド161a,161bを互いに近接する方向に移動させて、保持ローラ163a,163bの側面をウエハWの端面に当接させることにより、ウエハWを保持ローラ163a,163bの間に挟持した状態に保持することができる。
【0137】
ウエハWを水平に保持した状態で回転させるために、保持ローラ163a,163bは、ベース部162a,162b上に回転可能に設けられており、少なくとも1つの所定の保持ローラには、モータなどで構成されるローラ回転駆動機構(図示せず)から回転力が入力されるようになっている。これにより、保持ローラ163a,163bによりウエハWを保持した状態で上記ローラ回転駆動機構から回転力が与えられると、その回転力が与えられた保持ローラが、たとえば図12における時計回りに回転する。そして、保持ローラ163a,163bに保持されているウエハWは図中反時計回りである回転方向Dに沿って回転し、残りの保持ローラはウエハWの回転に従動して回転する。このとき、ウエハWは、たとえば約20rpmで低速回転される。
【0138】
そして、金属薄膜を残しておくべき領域SAと除去すべき領域EAとの境界上に設定された供給位置Pに向けて、エッジリンスノズル152からエッチング液が供給される。このとき、エッチング液は、エッジリンスノズル152からウエハWの回転方向Dに沿うような方向に吐出される。また、エッチング液は、供給位置PがウエハW上に描く円軌跡の当該供給位置Pにおける接線よりもウエハWの外側に向けて吐出される。これにより、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液がウエハWの中央部に向けて流れることを防止しつつ、ウエハWの表面の金属薄膜を除去すべき領域EAにむらなくエッチング液を供給することができ、この領域EAに形成されている金属薄膜を良好に除去することができる。
【0139】
また、保持ローラ163a,163bの位置は変化しないから、エッジリンスノズル152から吐出されてウエハWの表面から流下するエッチング液の流れを保持ローラ163a,163bが横切ることはないから、エッチング液の飛沫やミストが大量に発生することもない。ゆえに、素子形成領域である領域SAがエッチング液による腐食を受けるおそれはなく、上述した第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0140】
さらに、ウエハWの端面と保持ローラ163a,163bとの当接位置は刻々と変化するので、ウエハWの端面に形成されている薄膜を残すことなく良好に除去することができる。
なお、上述の第1、第2および第3の実施形態と同様に、ローラ保持チャック151に保持されたウエハWの表面のほぼ中心に向けて純水を供給する純水ノズルが設けられてもよい。この場合、エッジリンスノズル152からウエハWの表面にエッチング液が供給されている間、純水ノズルからウエハWの表面に純水を供給して、ウエハWの表面の中央部を純水で覆った状態にしておけば、ウエハWの表面の領域SAがエッチング液による腐食を受けることを確実に防止でき、より高品質な基板を提供することができる。
【0141】
また、ローラ保持チャック151は、この実施形態では合計6個の保持ローラ163a,163bを有しているとしたが、ウエハWを保持して回転させるためには、少なくとも3個の保持ローラを有していればよい。
この発明の4つの実施形態の説明は以上の通りであるが、この発明は、上述の各実施形態に限定されるものではない。たとえば、エッジリンスノズルのストレート部95,144は、図20に示すように、内径がほぼ一様な円筒状に形成されていてもよいが、図21に示すように、先端部の内径が基端部の内径よりも小さく形成されていてもよい。この図21に示す構成の場合、ストレート部95,144は、外径(外周面の直径)が約4mmであり、先端部における内径が約0.3〜2mm(好ましくは約0.5mm)であり、基端部における内径が約2mmに形成されることが好ましい。また、内径が変化する部分の内周面の母線がなす角度βは、たとえば120度に設定されることが好ましい。このように、ストレート部95,144の先端部における内径が狭められていることにより、このストレート部95,144から吐出されるエッチング液をより良好な層流にすることができ、ウエハWの表面の所望の位置にエッチング液を精度良く供給することができる。
【0142】
一方、図20に示す構成の場合には、ストレート部95,144は、外径が約4mm、先端部における内径が約0.3〜2mmに形成されることが好ましい。また、ストレート部95,144は、先端部における内径が0.5mmに形成されることがより好ましい。
なお、エッジリンスノズルから吐出されるエッチング液の流量および圧力は、ストレート部95,144の先端部における内径に応じて変化することが実験から判っている。たとえば、ストレート部95,144の先端部における内径を約0.5mmに形成した場合、エッチング液の流量の実験値は約49.0ml/minであり、圧力の実験値は約0.6〜0.8kgf/cm2であった。また、ストレート部95,144の先端部における内径が約1.0mmに形成されている場合、エッチング液の流量の実験値は約152.7ml/minであり、圧力の実験値は約0.3〜0.4kgf/cm2であった。また、ストレート部95,144の先端部における内径が約2.0mmに形成されている場合、エッチング液の流量の実験値は約463.3ml/minであり、圧力の実験値は約0.1kgf/cm2であった。この実験結果から、エッチング液の流量を少なくするためには、ストレート部95,144の先端部における内径を約0.5mmに形成することが好ましいとわかる。
【0143】
また、上述の第1の実施形態では、ウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている金属薄膜を除去した後に、ウエハWの裏面に形成されている金属薄膜を除去する構成がとられているが、たとえば、エッジ処理部5と裏面処理部6の配置が逆にされて、ウエハWの裏面に形成されている金属薄膜を除去した後に、ウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている金属薄膜を除去する構成が採用されてもよい。この場合、裏面処理部6で周縁部保持チャック101に保持されることにより位置合わせされるので、エッジ処理部5から位置合わせ装置12を省略することができる。
【0144】
また、上述の第1の実施形態では、裏面吸着チャック11によるウエハWの保持位置を一定位置に保つために位置合わせ装置12が備えられているが、この位置合わせ装置12を省略して、たとえば、エッジ処理部5にウエハWを搬入する第1中間搬送ロボット8bが、ウエハWの保持位置を一定位置に位置合わせするための位置合わせ機構を備え、この位置合わせ機構によりウエハWの保持位置を調整した後、エッジ処理部5の裏面吸着チャック11に対してウエハWを精度良く受け渡すようにしてもよい。この場合にも、裏面吸着チャック11によるウエハWの保持位置を常に一定位置に保つことができ、ウエハWの表面の所望する供給位置にエッチング液を供給することができる。
【0145】
また、エッジ処理部5の手前にウエハ載置台を設け、このウエハ載置台にウエハWを一旦載置して、ウエハ載置台上でウエハWの位置を予め定める位置に位置合わせした後に、ウエハWをエッジ処理部5に搬入するようにしてもよい。
また、上述の第2の実施形態においては、押し付け用挟持部材314をウエハWの端面から退避させることによって、ウエハWの挟持を回転中に解除して、挟持部材311〜314によるウエハWの挟持位置を変更しているが、ウエハWの挟持を緩和することによっても、同様の目的を達成できる。この場合には、たとえば、単動型のエアシリンダ347に代えて複動型のエアシリンダを用いて、ウエハWの端面に対する押し付け力を調整できるようにしておき、その押し付け力を弱めることにより、ウエハWの挟持を緩和するようにすればよい。
【0146】
さらに、上述の実施形態では、半導体ウエハに対してエッチング液を用いた処理を施すための装置を例にとったが、この発明は、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディプレイパネル用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板などの他の被処理基板(特に、ほぼ円形の場合)に対して周縁部エッチング処理を施すための装置にも適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。
【図2】エッジ処理部を水平面に沿って切断した時の断面図である。
【図3】エッジ処理部を鉛直面に沿って切断した時の断面図である。
【図4】エッジリンス装置に備えられた回転駆動機構および昇降駆動機構の構成を示す断面図である。
【図5】アームの先端およびエッジリンスノズルの構成を示す断面図である。
【図6】エッジ処理部における処理について説明するための図解的な平面図である。
【図7】エッジ処理部における処理について説明するための図解的な断面図である。
【図8】裏面処理部の構成を示す断面図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す断面図である。
【図10】図9に示す基板処理装置における処理について説明するための図解的な平面図図である。
【図11】図9に示す基板処理装置における処理について説明するための図解的な断面図である。
【図12】この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図13】上記第3の実施形態の装置における周縁部保持チャックに関連する構成の詳細を説明するための断面図である。
【図14】上記周縁部保持チャックを駆動するための駆動機構の構成を説明するための断面図である。
【図15】上記周縁部保持チャックの挟持部材を駆動するための構成を説明するための平面図である。
【図16】挟持部材を駆動するための構成の一部の底面図である。
【図17】上記周縁部保持チャックの上方に設けられた遮蔽板の近傍の構成を示す断面図である。
【図18】上記第3の実施形態に係る基板処理装置の制御系統の構成を説明するためのブロック図である。
【図19】この発明の第4の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な平面図である。
【図20】エッジリンスノズルのストレート部の構成例を示す断面図である。
【図21】エッジリンスノズルのストレート部の他の構成例を示す断面図である。
【図22】ウエハの表面の周縁部に形成されている金属薄膜を除去するための装置の構成を図解的に示す図である。
【符号の説明】
5 エッジ処理部
6 裏面処理部
8b 中間搬送ロボット(基板搬入手段)
8c 第2中間搬送ロボット(基板搬送手段)
11 裏面吸着チャック(基板保持手段)
12 位置合わせ装置(位置合わせ手段)
15 エッジリンス装置(周縁部処理手段)
16 純水ノズル(純水供給手段)
51 プーリ(基板回転手段)
52 モータ(基板回転手段)
53 駆動プーリ(基板回転手段)
54 ベルト(基板回転手段)
73 エッジリンスノズル(周縁部処理手段)
84 シリンダ(ノズル接離手段)
95 ストレート部
101 周縁部保持チャック(第2基板保持手段)
103 裏面リンスノズル(裏面処理手段)
113 チャックピン(狭持部材)
114 リンクアーム(狭持部材駆動機構)
121 周縁部保持チャック(基板保持手段)
123 裏面リンスノズル(裏面処理手段)
124 純水ノズル(純水供給手段)
125 エッジリンスノズル(周縁部処理手段)
144 ストレート部
151 ローラ保持チャック(基板保持手段)
152 エッジリンスノズル(周縁部処理手段)
163a,163b 保持ローラ
D 回転方向
L 接線
P エッチング液供給位置
W ウエハ
201 純水供給バルブ
202 エッチング液供給バルブ
203 純水供給バルブ
204 エッチング液供給バルブ
221 周縁部保持チャック(基板保持手段)
222 モータ(基板回転手段)
223 裏面リンスノズル(裏面処理手段、裏面処理用ノズル、液体供給手段)
225 エッジリンスノズル(周縁部処理手段、液体供給手段)
226 吐出部
226a 吐出口
230 駆動軸
232 揺動アーム
233 揺動駆動機構
235 モータ
240 昇降駆動機構
250 遮蔽板
251 回転軸
260 昇降駆動機構
263 ボールねじ機構
263a ナット部
263b ねじ軸
263c モータ
270 アーム
275 モータ
281 上カバー
282 下カバー
291 リップシール
292 環状空間
293 エア通路
294 貫通孔
295 エア供給路
296 エア供給管
297 エア供給バルブ
298 貫通孔
299 エア通路
310 収容空間
311〜313 位置規制用挟持部材
314 押し付け用挟持部材
320 ベース部
321 支持部
322 規制部
324 レバー
327 連結部材
330 リンク機構
342 ストッパ
347 エアシリンダ(挟持部材駆動機構)
354 エア供給路
365 窒素ガス供給管
366 窒素ガス供給バルブ
370 処理液供給ノズル(純水供給手段、液体供給手段)
378 純水供給パイプ
379 純水供給バルブ
380 エッチング液供給バルブ
381 ガス通路
400 制御装置(制御手段)

Claims (29)

  1. 基板の周縁部にそれぞれ当接して基板を狭持する複数の狭持部材を有し、この基板を保持する基板保持手段と、
    上記基板保持手段を、上記基板の表面に直交する回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    上記基板保持手段に保持された基板の表面の周縁部上に設定された供給位置に向けてエッチング液を吐出し、当該供給位置にエッチング液を入射させて、エッチング液による処理を施すための周縁部処理手段と、
    上記基板保持手段に保持された基板の表面の中央部に向けて純水を供給する純水供給手段と、
    前記周縁部処理手段によるエッチング処理の途中で、少なくとも1つの狭持部材の狭持を解除または緩和する狭持部材駆動機構と、
    上記基板保持手段の回転が加速または減速されている状態で、上記挟持部材駆動機構により上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和させる制御手段と
    を含むことを特徴とする基板処理装置。
  2. 上記基板保持手段に保持された基板の裏面に向けてエッチング液を供給して、エッチング液による処理を施すための裏面処理手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 上記裏面処理手段は、上記基板保持手段に保持された基板の回転中心に近接して配置された吐出口から当該基板の回転中心に向けてエッチング液を供給する裏面処理用ノズルを含むものであることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
  4. 上記挟持部材駆動機構が上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で、上記基板保持手段に保持されている基板に液体を供給する液体供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 上記液体供給手段は、上記純水供給手段を含み、上記挟持部材駆動機構が上記少なくとも1つの挟持部材の挟持を解除または緩和した状態で、上記基板保持手段に保持されている基板の表面の中央部に向けて純水を供給するものを含むことを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
  6. 上記複数の挟持部材は、基板の端面を定位置で規制する位置規制用挟持部材と、
    基板の端面に押し付け力を作用させて、上記位置規制用挟持部材と協働して基板を挟持する押し付け用挟持部材とを含み、
    上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材の押し付け力を解除または緩和することにより、基板の挟持を緩和または解除することができるものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材を基板の端面位置から退避させることにより、基板の挟持を解除するものであることを特徴とする請求項6記載の基板処理装置。
  8. 上記挟持部材駆動機構は、上記押し付け用挟持部材が基板の端面に当接した状態を保持しつつ、その押し付け力を弱めることによって、基板の挟持を緩和するものであることを特徴とする請求項6記載の基板処理装置。
  9. 上記挟持部材駆動機構は、上記基板保持手段に組み込まれて上記押し付け用挟持部材を駆動するためのシリンダを含むものであることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の基板処理装置。
  10. 上記基板回転手段は、上記基板保持手段に保持された基板を250〜1000rpmの回転速度で回転させるものであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の基板処理装置。
  11. 上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、上記基板の回転方向にほぼ沿うような方向であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の基板処理装置。
  12. 上記基板は、ほぼ円形の基板であり、
    上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、上記基板保持手段に保持された基板の表面上におけるエッチング液の供給位置が基板上に描く円軌跡の当該供給位置における接線よりも、当該基板の外側に向いていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の基板処理装置。
  13. 上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、基板表面を見下す平面視において上記接線に対して0〜60度傾いていることを特徴とする請求項12記載の基板処理装置。
  14. 上記純水供給手段は、上記基板保持手段に保持された基板の中心に関して、上記周縁部処理手段による基板上でのエッチング液供給位置とほぼ点対称となるような位置から純水を供給するものであることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の基板処理装置。
  15. 上記周縁部処理手段によるエッチング液の供給方向は、上記基板保持手段に保持された基板の表面に対して20〜70度傾いていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の基板処理装置。
  16. 上記周縁部処理手段は、エッチング液を直線状に吐出するノズルを含むことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の基板処理装置。
  17. 上記基板保持手段に保持された基板の表面に対して上記ノズルを近接および離間させるためのノズル接離手段をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の基板処理装置。
  18. 上記ノズルは、エッチング液の吐出方向を予め定める範囲内で調整可能であるように設けられていることを特徴とする請求項16または17に記載の基板処理装置。
  19. 上記ノズルは、当該ノズルの先端と上記基板保持手段に保持された基板の表面との間隔が1〜20mmとなる位置に設けられていることを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載の基板処理装置。
  20. 上記ノズルは、このノズルから吐出されるエッチング液を層流にするためのストレート部を含むことを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の基板処理装置。
  21. 上記ストレート部は、このストレート部の先端から上記基板保持手段に保持された基板までの距離よりも長く形成されていることを特徴とする請求項20記載の基板処理装置。
  22. 上記ストレート部は、先端部における内径が基端部における内径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項20または21に記載の基板処理装置。
  23. 上記ストレート部は、先端部における内径が0.3〜2mmに形成されていることを特徴とする請求項20ないし22のいずれかに記載の基板処理装置。
  24. 上記基板保持手段に基板を保持させるために基板を予め定める位置に位置合わせする位置合わせ手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし23のいずれかに記載の基板処理装置。
  25. 上記基板保持手段は、基板をほぼ水平に保持するものであり、
    上記位置合わせ手段は、上記基板保持手段の直上において、ほぼ水平姿勢にある基板の水平位置を上記予め定める位置に合わせるものであることを特徴とする請求項24記載の基板処理装置。
  26. 基板を保持しつつ搬送して、上記基板保持手段に基板を受け渡す基板搬入手段をさらに含み、
    上記位置合わせ手段は、上記基板搬入手段に保持される前の基板を位置合わせするプレ位置合わせ手段を含むものであることを特徴とする請求項24記載の基板処理装置。
  27. 基板を保持しつつ搬送して、上記基板保持手段に基板を受け渡すための基板搬入手段をさらに含み、
    上記位置合わせ手段は、上記基板搬入手段に保持されている基板を位置合わせするプレ位置合わせ手段を含むものであることを特徴とする請求項24記載の基板処理装置。
  28. 基板の周縁部に当接する基板保持手段で基板を保持しつつ回転させる基板保持回転工程と、
    この基板保持手段に保持された基板の表面の周縁部上に設定された供給位置に向けてエッチング液を吐出し、当該供給位置にエッチング液を入射させて、エッチング液による処理を施す周縁部処理工程と、
    上記周縁部処理工程と並行して、上記基板保持手段に保持された基板の表面の中央部に向けて純水を供給する純水供給工程と、
    上記周縁部処理工程の途中で、上記基板保持手段の回転を加速または減速させて、上記基板保持手段による基板の保持を解除または緩和することにより、上記基板保持手段の基板の周縁部に対する当接位置を変更する工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。
  29. 上記基板保持手段に保持された基板の裏面に向けてエッチング液を供給して、エッチング液による処理を施す裏面処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項28記載の基板処理方法。
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