JP4581495B2 - ラッピング加工装置とラッピング加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークの加工面を砥粒付きのラッピングフィルム(以下単にフィルムと称することもある)によりフィルムラッピング加工(以下単にラッピング加工)するラッピング加工装置とラッピング加工方法に関する。
例えば、車両のエンジン部品であるカムシャフトのカムロブ部やジャーナル部あるいはクランクシャフトのジャーナル部や揺動ピン部等のような断面円弧状の外周面を有するワークを仕上げ加工する場合は、最近、一面に砥粒が設けられた帯状をした長尺なラッピングフィルムを用いてラッピング加工している。
このラッピング加工は、ワークの加工面をラッピングフィルムで覆い、対向配置された凹シューによりラッピングフィルムを背面側から押圧し、ラッピングフィルムをワークに押付けた状態でワークに回転を与えると同時に、ワークの軸方向にオシレーション(振動)し、ラッピングフィルムの砥粒面でワークを加工する超仕上げ加工である(例えば、下記特許文献1参照。)。
このようなラッピング加工では、ワークの軸方向に沿う加工面の形状が中凹状になる傾向がある。ワークを軸方向に往復動させるオシレーションを行なうと、ラッピングフィルムの砥粒面は、往復動するワークのエッジ部からダメージを受けて砥粒が早く摩耗したり剥離することになる。砥粒の摩耗や剥離は、ワークのエッジ部が当るラッピングフィルムの両外側縁部で生じ、ラッピングフィルムの両外側縁部での作用砥粒数が中央部の作用砥粒数より少なくなる。この結果、ワークの加工面の除去量が両端部に比べて中央部が相対的に増加し、ワークの軸線方向に沿う加工面の形状が略中凹形状になる。
例えば、中凹形状に偏摩耗したカムロブ部を用いてバルブリフターを作動させると、カムロブ部に作用する各バルブリフターの荷重バランスが崩れ、各バルブリフターが均一に作動せず、エンジンの作動特性が変化する虞がある。
また、ワーク加工面の中凹形状は、顕微鏡などにより拡大視すると、所定の曲率半径を有するきれいな円弧ではなく、比較的大きな凹部間に小さい凸部が複数存在する凹状であり、加工面に要求される所望の真直度や面粗度を得ることはできない。
特に、カムシャフトにより直接バルブリフターを作動させる直動式の動弁システムでは、カムシャフトとバルブリフターとの間に作用する摩擦力が、燃費に直接影響することから、摩擦力の低減が極めて重要であるが、最も摩擦力が発生するカムロブ部のトップ部付近が、前記小さい凸部を有する中凹形状となると、小さい凸部が平滑なバルブリフターに当接し、局部的に面圧が上がり、摩擦力が増大し、より円滑な作動が期待できない虞がある。
したがって、カムロブ部の中心部分にバルブリフターの荷重が掛かる中凸状のカムロブ部とすることが好ましいことから、ラッピングフィルムにより超仕上げ加工を行なう前に、カムノーズ部あるいはトップ部付近を中凸状、いわゆるクラウニング形状に成形することもあるが、このような中凸形状に成形する加工は、別途砥石を使用する設備が必要となり、コスト的な面で好ましくない。
最近では、シューの先端部の形状を、ワークの回転方向で中凹状とすると共に、ワーク軸方向で円弧状凹形状とし、凹シュー先端部の円弧状凹形状に倣ってワークの加工面を中凸形状に成形することもある。
しかし、ワーク軸方向形状が円弧状凹シューを使用すれば、ラッピングフィルムの外側縁部には、オシレーション時に往復動するワークのエッジ部より過大な面圧が掛かり、ラッピングフィルムの砥粒の摩耗や剥離が生じる。
また、ラッピングフィルムの砥粒が偏摩耗や部分剥離を起こすと、ラッピング加工が長期にわたり均一でなくなり、エンジン特性などに悪影響を与えない良好な中凸形状を有する製品を得ることができない。
さらに、凹シューに関しても、ラッピングフィルムとの擦れによる摩耗や、荷重による変形を受け、所定の中凹形状を維持できず、ワークの面粗度を悪化させたり、頻繁に交換する必要が生じ、これが製品に反映され、製品自体のコストが高くなる虞もある。
特開平7−237116号公報(図1、図2参照)
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、ラッピングフィルムの砥粒の摩耗や剥離する量を低減し、凹シューおよびラッピングフィルムの寿命が長い、加工の均一性を長期にわたって維持することができるラッピング加工装置と、ラッピング加工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るラッピング加工装置は、断面非真円の円弧状をしたワークの加工面を覆い、薄肉基材の一面に砥粒が設けられた長尺な帯状のラッピングフィルムと、前記ワークを回転駆動する回転駆動手段と、前記ラッピングフィルムの背面側に設けられた凹シューと、前記ワークを軸方向にオシレーションするオシレーション手段と、
を有し、前記ラッピングフィルムの砥粒面をワークの加工面に押付けてラッピング加工するラッピング加工装置であって、前記ラッピングフィルムの薄肉基材は、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した形状を有することを特徴とする。
上記のように構成した本発明では、薄肉基材は、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した断面形状を有するので、ワークをオシレーションしたときに最も荷重の掛かる幅方向両側端部が圧肉となり、荷重に対し十分対処でき、ラッピングフィルムの砥粒の摩耗や剥離する量を低減できる。この結果、凹シューおよびラッピングフィルムの寿命が長くなり、加工の均一性を長期にわたって維持することができ、良好な中凸形状に成形できることになる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
図1はラッピング加工装置の概略図、図2は図1の2−2線に沿う概略断面図で、同ラッピング加工装置の上下アーム閉状態を示し、図3は同上下アームの開状態を示す概略断面図、図4は本実施形態のワークを示し、(A)は同ワークの斜視図、(B)は同ワークの要部説明図である。なお、ワークの軸線方向(図1で左右方向)をX方向、X方向に直交する水平方向(図1で紙面直交方向)をY方向、X方向に直交する鉛直方向(図1で上下方向)をZ方向と定義する。
図1,2においてラッピング加工装置1について概説すれば、非伸縮性でかつ変形可能な薄肉基材の一面に砥粒が設けられたラッピングフィルム11と、ラッピングフィルム11の背面側に配置され、先端部の形状がワークWの回転方向に中凹状とされたシュー3(以下、凹シュー3)と、ラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付けかつ少なくともワークWの回転方向に揺動可能となるように凹シュー3を支持するシュー支持手段2と、ワークWを回転駆動する回転駆動手段40と、ワークWおよびラッピングフィルム11のうちの少なくとも一方にワークWの軸線方向に沿うオシレーションを付与するオシレーションユニット50と、を有しており、ラッピングフィルム11、凹シュー3およびシュー支持手段2は、ワークWであるカムシャフト60の軸線方向に複数設けられた各カムロブ部61を個々にラッピング加工するように設けられている。
なお、ワークWとしては、図4Aに示すカムシャフト60を挙げることができ、このカムシャフト60におけるカムロブ部61が加工面となる。カムロブ部61は、図4Bに示すように、全体的には、略卵状をした非真円の円弧状の周面を有しており、ベースサークルをなすベース部d、カムのリフトを定めるトップ部a、トップ部aの両側に連続し、エンジンのバルブを開き始めたり、閉じ始めたりするイベント部b,b、ベース部dからイベント部b,bへのアプローチをなすランプ部c,cの複数の部位を備え、軸心O(回転中心)から加工面までの半径は部位ごとに変化している。
各部の曲率半径は、ベース部dは一定であるが、イベント部b,bはほぼ直線的であるため非常に大きく、トップ部aは比較的小さい。このため、カムロブ部61では、トップ部aで最も摩擦力が発生することになるので、本来的にはトップ部aがクラウニング形状であればよい。
ここに、「断面非真円の円弧状」とは、回転中心から一の部位までの半径が他の部位までの半径と異なる円弧形状をいい、楕円形状や、図示したカムロブ部61のような卵形状が含まれることはもちろんのこと、外形は円形状であるが回転中心が円中心から偏心したものも含まれる。
さらにラッピング加工装置1につき詳述する。図1において、回転駆動手段40は、主軸41を回転自在に支持するヘッドストック42と、主軸41の先端に設けられかつワークWであるカムシャフト60の一端を把持するチャック43と、主軸41にベルト44を介して連結された主軸モータMと、カムシャフト60の他端を支持するセンタ45を備えたテールストック46と、を有している。
カムシャフト60は、主軸モータMの回転がベルト44および主軸41を介して伝達され、主軸モータMの回転速度を変えることにより、ワーク回転速度が所望の速度に設定され、加工中におけるワークWの回転位置は、主軸41に取付けられたロータリエンコーダSにより検出される。ヘッドストック42とテールストック46は、それぞれY方向に沿ってスライド移動自在なテーブル47と48上に設けられ、これらテーブル47、48は、X方向に沿ってスライド移動自在なテーブル49上に載置されている。
オシレーションユニット50は、テーブル49の端面に当接する偏心回転体51と、偏心回転体51を回転駆動するオシレーション用モータMと、テーブル49の端面を偏心回転体51に常時当接させるバネなどの弾性手段52と、を有している。
オシレーションの速度Voは、モータMの回転速度を変えることにより所望の速度(たとえば、10Hz)に設定され、振幅は、オシレーション用モータMの軸心に対する偏心回転体51の偏心量に基づいて設定される。本実施形態では、偏心量は約1mm程度であり、オシレーションの振幅は約2mm程度である。なお、偏心回転体51の偏心量の調整は、例えば調整プレート(図示せず)の挿入枚数を変えるなどの公知の手段を併用してもよい。オシレーションに伴うカムシャフト60のX方向位置の変化は、偏心回転体51の回転位置を検出するロータリエンコーダSを偏心回転体51の軸に取付け、検出する。
ラッピングフィルム11は、図2,3に示すように、図上上部の供給リール15から引き出され、上アーム22の先端に設けられた一対の第1ガイドローラRと、上アーム22の内方位置に取付けられている第2ガイドローラRと、下アーム23の内方位置に取付けられている第3ガイドローラRと、下アーム23の先端に設けられた一対の第4ガイドローラRなどにガイドされ、巻取りリール16に巻き取られる。
巻取りリール16にはモータMが連結され、モータMを作動し巻取りリール16を回転すると、供給リール15からフィルム11が順次繰り出される。フィルム11の繰り出し量は、巻取りリール16の軸に取付けられたロータリエンコーダSにより回転量を検出することにより行なう。なお、フィルム11のテンションは供給リール15および巻取りリール16の近傍に設けられたロック装置(図示せず)の作動により付与される。
対をなす上アーム22と下アーム23は、支持ピン24を中心としてZ方向に相対的に開閉自在とされ、上アーム22の後端部には、油圧あるいは空圧などにより作動する流体圧シリンダ25の一端がピン連結され、下アーム23の後端部にはロッド26の先端がピン連結されている。
流体圧シリンダ25によりロッド26を伸ばすと、上下のアーム22、23は、図2に示す閉状態となり、縮めると、図3に示す開状態となる。上下のアーム22、23の支持ピン24を中心とする回動は、ラッピングフィルム11と共に行なわれ、閉じ回動により凹シュー3がラッピングフィルム11を介してカムロブ部61に当接され、開き回動によりカムロブ部61と凹シュー3との当接が解除される。
なお、上記モータM、M、M、MおよびロータリエンコーダS、S、Sは、CPUやメモリを主体とするコントローラ200に接続されている。コントローラ200は、ロータリエンコーダS、S、Sの検出結果を監視しつつ、モータM、M、M、Mを制御し、ラッピング加工装置1の加工時および加工停止時の各構成の動作を制御している。
図5は本発明の第1の実施形態を示すシュー部分の概略断面図、図6は図5の6−6線に沿う概略断面図である。なお、図5,6においては、理解し易さを考慮し、凹シュー3、ラッピングフィルム11およびワークWは、相互に離間して示している。
シュー支持手段2は、図2、図3に示すように、上下のアーム22、23の先端部に設けられた凹シュー3をラッピングフィルム11を介してワークWであるカムロブ部61に押付けると共にワークWの回転方向に揺動可能に支持するものであるが、アーム22、23の先端部に設けられた凹部27内で昇降変位するシューケース28を有し、シューケース28内に凹シュー3が揺動ピン29を中心としてワークWの回転する方向に揺動可能に支持されている。
なお、シューケース28は、モータ駆動されるカムによりばね付勢された押圧棒を昇降させる移動手段(不図示)により凹部27内で昇降変位するようにしてもよい。この場合には、前記揺動ピン29は、各アーム22、23と長孔嵌合となる。
凹シュー3は、例えば、金属、セラミック、硬質ウレタン樹脂等により構成されているが、ワークWと接触する側、つまり先端部の形状は、ワークWの回転方向で中凹状とされ、ワークWの軸方向では、図6に示すように、直状とされている。
さらに詳述すれば、凹シュー3の先端部の形状において、ワークWの回転方向の形状は、中央に凹状部分3bが形成され、凹状部分3bと滑らかに連続するように、揺動ピン29を通る中心線を対称軸として左右対称の断面凸状の円弧面3aが形成されている。したがって、各凹シュー3がカムロブ部61の加工面に押し付けられると、フィルム11を介してではあるが、カムロブ部61の加工面とはそれぞれ2点での線接触となり、上下の凹シュー3の4点でカムロブ部61と接することになり、カムロブ部61は安定的に回転することになる。なお、本明細書では、凹シュー3がラッピングフィルム11を介してワークWの加工面と間接的に当接することを「接触」と略称する。
一方、各凹シュー3のワーク軸方向の形状は、図6に示すように、先端部3dが直状をしている。このようにすれば、後述する中凹形状としたラッピングフィルム11を使用しても、凹シュー3に大きな面圧が作用しないなどから、好ましいものとなる。
なお、凹シュー3の軸方向幅Yは、図6に示すように、ワークWが軸方向にオシレーションしても凹シュー3から逸脱しないように、左右のオシレーション幅を考慮して決定されている。つまり、ワークWの幅wに左右のオシレーション幅wを加えた程度とされている。
本実施形態に係るラッピングフィルム11は、薄肉基材11aを、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した断面形状としている。例えば、ラッピングフィルム11の薄肉基材11aは、幅方向で曲率半径rの円弧状断面形状を有する弾性材料(例えば、ポリエステルなど)により形成する。そして、この円弧状面に、数μm〜200μm程度の粒径を有する多数の砥粒4(具体的には、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、ダイアモンドなどからなる)を均一な厚さで取付ける。なお、薄肉基材11aの他面には、凹シュー3との滑りを防止するため、ゴムあるいは合成樹脂等の抵抗材料(図示せず)をバックコーティングするか、あるいは滑り止め加工施すことが好ましい。
ラッピングフィルム11の断面形状を、このように円弧状にすると、ワークをオシレーションしたときに最も荷重の掛かる幅方向両側端部が圧肉となり、大きな弾性を有することになるので、荷重に対し十分対処でき、ラッピングフィルムの砥粒の摩耗や剥離する量を低減できることになる。
つまり、薄肉基材11aのワーク加工面側を、ワーク軸方向で中凹形状の弾性材料により構成すれば、機械加工が完了したままの、カムロブ部61の両側端部が略90度のエッジ部を有するワークWの場合、オシレーション時にワークWのエッジ部がラッピングフィルム11の砥粒4に激突するが、薄肉基材11aの幅方向両側端部が圧肉となっていると、この部分は大きな弾性を有することになり、この弾性により大きな力を逃すことができる。この結果、砥粒4の剥離や脱落する量を低減することができ、ラッピングフィルム11の形状に倣ってワークWの加工面の成形が容易にでき、良好な中凸形状仕上げることができる。
一方、凹シュー3に関しては、先端部3dでのワーク軸方向の形状が直状としているので、中凹形状としたラッピングフィルム11にオシレーションによりワークから大きな力を作用しても、先端部3dの直状方向に作用するので、凹シュー3の先端部3dと直交するものではなく平行に作用し、凹シュー3に対し直接大きな面圧として作用せず、凹シュー3のラッピングフィルム11による摩耗を防ぐことができ、凹シュー3の交換寿命が長くなり、コスト的に有利となる。
<変形例1>
本実施形態は、上述した例のみでなく、薄肉基材11aは、幅方向で曲率半径rの円弧状断面形状を有する金属材料、例えば、スチールなどにより構成してもよい。なお、砥粒4は、前記同様均一な厚さで設けられている。
このように薄肉基材11aのワーク加工面側を、ワークの軸方向で中凹形状の金属材料により構成すれば、オシレーション時にカムロブ部61の両側端エッジ部がラッピングフィルム11の砥粒4に激突すると、ラッピングフィルム自体がある程度ずれることになり、これにより力を吸収する。したがって、砥粒の剥離や摩耗する量が低減し、砥粒の割れも防止され、ラッピングフィルムの形状に倣ってワークの加工面の成形が容易にでき、良好な中凸形状を仕上げることができる。
また、金属製のラッピングフィルム11であれば、破断しにくく寿命も長くなり、コスト的に極めて有利となる。しかも、電着などにより砥粒をラッピングフィルム11に強固に取付けることができるので、この点でも砥粒の剥離量を低減でき、また、仮に砥粒の剥離が生じても、再度電着などにより砥粒をラッピングフィルム11に取付けることができ、ラッピングフィルム11の再利用が可能となる。
<変形例2>
図7は本実施形態に係るシュー部分の変形例2を示す、図6と同様の概略断面図、図8は砥粒部分の変形例を示す平面図、図9は図8の9−9線に沿う拡大断面図であり、図1〜6に示す部材と同様の機能を有する部材については、同一符号を使用し、その説明を省略する。
本例のラッピングフィルム11は、図7に示すように、薄肉基材11aが弾性材料から構成され、薄肉基材11aの両側端部の肉厚tが中央部の肉厚tよりも厚く形成されており、厚肉の両側端部には、均一な層状をした砥粒4が設けられている。
なお、実験によれば、両側端部の幅長yは、ラッピングフィルムの幅長Yの1/6〜1/3程度、両側端部の肉厚tは、中央部の肉厚tの1.2〜2倍程度とすることが好ましいことが判明している。
凹シュー3は、前述したものと同様、ラッピングフィルム11に当接する側の先端部3dは、ワーク回転方向で中凹状、ワーク軸方向で直状に形成され、ワークWの両エッジ部からの強い力を逃し易く、凹シュー3の劣化が防止され、寿命の長い、コスト的にも有利なものである。
このように形成されたラッピングフィルム11では、オシレーション時に、ワークWのエッジ部がラッピングフィルム11の両側端部に強力に当るが、厚肉の両側端部はその高弾性により変形し、その力を逃すことができる。
この結果、ワークエッジ部のラッピングフィルム11に対する悪影響を低減し、砥粒の脱落や剥離が防止され、エッジ部の加工が円滑に行なわれ、速やかにクラウニング部を形成することができる。
前述の砥粒4に関しては、図8,9に示すように、裁頭角錐台状に積層した複数の砥粒積層体12により形成し、各砥粒積層体12相互間に隙間13を形成することが好ましい。このようにすれば、切屑の排出性、切削性が向上し、加工の均一性を長期にわたり維持でき、製品品質も向上する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、各カムロブ部61に対応する両押圧アーム22,23がそれぞれ開の状態で、供給リール15近傍に設けられたロック装置をロックし、モータMを作動すると、巻取りリール16が回転してラッピングフィルム1が所定量移動することになり、新規な砥粒面のラッピングフィルム1が、所定のテンションを付与されてセットされる。巻取りリール16近傍のロック装置をロックすると、ぴんと張った状態のラッピングフィルム1となる。
この状態でヘッドストック42とテールストック46との間にワークWであるカムシャフト60をセットし、流体圧シリンダ25を作動すると、両押圧アーム22,23は閉じ、ラッピングフィルム1は、ワークWの各カムロブ部61上にセットされ、その砥粒面が両凹シュー3により所定の押付け力でワークWの加工面である各カムロブ部61に押付けられる。
モータMを作動すると、ワークWが回転し、各加工面は、ラッピングフィルム1の砥粒面によりラッピング加工される。また、モータMを作動すると、偏心回転体51が弾性手段52の弾発力に抗して回転し、テーブル49をX方向に往復動させ、ワークWをX方向にオシレーションする。
このようにワークWを軸中心に回転すると、ワークWに押し付けられている凹シュー3は、非真円の円弧状の周面を有するカムロブ部61に倣って進退移動しながら揺動ピン29を中心に揺動しつつ、ラッピングフィルム11の砥粒面でラッピング加工を行なう。なお、カムシャフト60は、多数のカムロブ部61を有しているが、これらが一斉にラッピング加工される。
一方、ワークWを軸方向にオシレーションすると、ワークWと砥粒との接する距離が長くなり、ワークWに対する単位時間あたりの作用砥粒数は増大し、加工時間が短縮し、ワークの加工効率を高めることができるが、特に、本実施形態に係るラッピングフィルム11は、薄肉基材11aがワーク軸方向で中凹形状の弾性材料により構成されているので、左右方向にオシレーションされたカムロブ部61の両側端エッジ部がラッピングフィルム11の砥粒面に激突しても、この力がラッピングフィルム11の弾性により逃されることになる。この結果、砥粒は剥離しにくく、長期にわたり加工の均一性を保持しつつ、ラッピングフィルム11の中凹形状に倣ってワークWを中凸形状に成形できる。
また、凹シュー3の先端部3dの形状は、ワーク軸方向で直状となっているので、ラッピングフィルム11に大きな力が加わっても、前記直状と平行に作用し、ラッピングフィルム11を介して凹シュー3に大きな力が作用することはない。
前記変形例1の場合は、ラッピングフィルム11の薄肉基材11aが、ワークの軸方向で中凹形状の金属材料により構成されてので、左右方向にオシレーションされたカムロブ部61の両側端エッジ部がラッピングフィルム11の砥粒面に激突すると、ラッピングフィルム自体がある程度ずれることにより、この力を吸収する。これにより砥粒の剥離量や摩耗量の低減、砥粒の割れの防止、長期にわたるラッピング加工の均一化を図ることができ、シューの耐久性も向上し、ラッピングフィルム11の形状に倣ってワークの加工面を、良好な中凸形状を仕上げることができる。
前記変形例2の場合は、薄肉基材11aの両側端部の肉厚tが中央部の肉厚tよりも厚く形成され、この両側端部に砥粒4が設けられているので、オシレーション時にカムロブ部61の両側端エッジ部がラッピングフィルム11の砥粒面に強力に当ると、厚肉の両側端部が弾性により変形し、その力を逃す。したがって、砥粒の剥離量などが低減し、加工の均一化し、シューの耐久性が向上し、ラッピングフィルム11の形状に倣ってワークの加工面を、良好な中凸形状を仕上げることができる。
<第2の実施形態>
図10は本発明の第2の実施形態を示すシュー部分の概略断面図、図11は図10の要部拡大説明図であり、第1の実施形態と同様の機能を有する部材については、同一符号を使用し、その説明を省略する。
前記実施形態では、ラッピングフィルム11の薄肉基材11aの形状により、砥粒の剥離量の低減、ラッピング加工の均一化、シューの耐久性の向上などを図っているが、薄肉基材11aのみでなく、第2の実施形態のように砥粒自体により行なうこともできる。
第2の実施形態に係るラッピングフィルム11は、図10に示すように、薄肉基材11aを断面均一な薄板状の弾性材料あるいは金属材料により構成し、薄肉基材11aに設けられた砥粒層4Aの形状を、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した断面中凹形状としている。
このように砥粒層4Aをワーク軸方向で中凹形状に形成すれば、オシレーション時にムロブ部61の両側端エッジ部が砥粒層4Aに当ると、図11に示すように、多数の砥粒4相互を連結する接着剤、つまりバインダー4aが弾性を備えているため、この力を吸収することができる。
凹シュー3のラッピングフィルム11に当接する側の先端部3dは、ワークWの軸方向には、図10に示すように直状であり、ワークWの回転方向には、図5に示すように中凹状に形成されている。
このように形成された断面中凹形状の砥粒層4Aを有するラッピングフィルム11を凹シュー3により背面側から押圧した状態で、ワークWを回転しつつ軸方向にオシレーションすると、ワークWのエッジ部が中凹形状の砥粒層4Aに強力に当るが、両側の多数の砥粒4を重積した砥粒層4Aでは、砥粒4相互を連結するバインダー4aが弾性を発揮し、この力を吸収することになる。
この結果、ワークWのエッジ部が個々の砥粒に対し悪影響を及ぼすことが少なくなり、砥粒の剥離や摩耗する量が低減し、砥粒の割れも防止され、ラッピングフィルムの形状に倣ってワークの加工面の成形が容易にでき、速やかに良好な中凸形状を仕上げることができる。
また、凹シュー3の先端部がワークWの軸方向に平坦であるため、ワークWの両エッジ部からの強い力を逃し、凹シュー3の劣化を防止し、寿命も向上し、コスト的にも有利となる。
この砥粒層4Aも、前記図8,9に示すように、裁頭角錐台状に形成した複数の砥粒積層体12と、各砥粒積層体12相互間で縦横に走る隙間13とから形成し、ある種のパターンを有するものにすることが好ましい。このようにすれば、切屑の排出性、切削性が向上し、加工時間も短縮でき、加工の均一性を長期にわたり維持でき、製品品質も向上することになる。
<第3の実施形態>
図12は本発明の第3の実施形態を示すシュー部分の側面図、図13は図12の13−13線に沿う断面図で、押圧手段の突出前の状態を示し、図14は図13と同様の断面図で、押圧手段の突出時の状態を示し、図15はカムロブ部の回転角に対する接触力を示すグラフである。なお、前記実施形態と同様の機能を有する部材については、同一符号を使用し、その説明を省略する。
前記第1および第2の実施形態は、ワークWの加工面を全周面的に中凸状に加工するものであるが、本実施形態は、周面の一部であっても中凸状に加工することができる。つまり、カムロブにおいて最も摩擦力が発生するトップ部aを中凸状に成形するもので、トップ部aが所定の回転位置になると、凹シュー3に設けられた押圧手段5を動作し、ラッピングフィルム11をワークWの加工面に押付けて中凸状に加工するものである。ただし、いずれの実施形態も、砥粒の剥離量の低減、ラッピング加工の均一化、シューの耐久性の向上などを図る点では共通している。
本実施形態で使用するラッピングフィルム11は、薄肉基材11aが非伸縮性の高い材料で構成され、薄肉基材11aの一面には、多数の砥粒が接着剤により均一な層状に取付けられているが、前述した実施形態のようにワーク軸方向に円弧状をしたものであってもよい。なお、基材の他面には、滑り止め加工が施されている。
凹シュー3は、先の実施形態と同様、先端部3dがワーク軸方向に直状であるが、内部には、図12,図13に示すように、ワーク軸方向の両側端部位にそれぞれ押圧手段5が設けられている。
各押圧手段5は、エアシリンダ6と、エアシリンダ6により動作され凹シュー3の先端部から出没する棒状の加圧部材7とからなり、所定のタイミングでエアシリンダ6を動作し、加圧部材7によりラッピングフィルム11をワークWの加工面に押付けるものである。
エアシリンダ6を動作させるタイミングは、カムロブ部61のトップ部aが凹シュー3に対向する位置となった場合であるが、本実施形態では、カムシャフト60の回転位置を前記ロータリエンコーダSにより検知し、制御部200で演算し、トップ部aの位置を検知している。
各押圧手段5は、ラッピングフィルム11の幅方向両側に設けられているので、加圧部材7がラッピングフィルム11をワークWの加工面に押すと、図14に示すように、ラッピングフィルム11が中凹状に湾曲し、カムロブ部61のトップ部aがラッピングフィルム11の形状に倣い、中凸状に成形される。
しかし、各押圧手段5の加圧部材7が作動しないと、ラッピングフィルム11は、通常通り凹シュー3によりワークWの加工面に押付けられ、ワークWとフラットに接し、ラッピング加工し、ワークWの加工面を中凸状に成形することはない。
ここにおいて、本実施形態の凹シュー3は、先端部3dがワーク軸方向に直状であるため、イベント部b,bの面粗度が向上することになる。つまり、図15に示すように、従来から使用されているワーク軸方向断面円弧状のシューを使用しイベント部b,bをラッピング加工すると、イベント部b,bの中央部分はシューの円弧状がラッピングフィルム11をイベント部b,bに押付けるため、面圧が低下(実線で示す)し、面粗度が悪化する虞がある。
しかし、本実施形態の凹シュー3の先端部3dは、ワーク軸方向に直状であり、ワークWの加工面全面にラッピングフィルム11をフラットに押付けることができるため、面圧が低下せず(破線で示す)、良好な面粗度に仕上げることができる。
オシレーション時に、エッジ部がラッピングフィルム11に衝突する場合の加工面圧は、トップ部a以外を加工する場合には大きくならない。このため、ラッピングフィルム11の破断および砥粒の剥離は、一層生じ難く、寿命も向上し、コスト的に有利となる。
なお、加圧部材は棒状をしたものであるが、これのみでなく、例えば、ワークWの回転方向に延在する幅広のプレート状をしたものでもよい。
上述したように本発明の各実施形態によれば、ラッピング加工装置において、ラッピングフィルム11の砥粒面を、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出する中凹状にしたので、ワークをオシレーションしたときに最も荷重の掛かる幅方向両側端部が圧肉となり、荷重に対し十分対処でき。この結果、砥粒の摩耗量や剥離量の低減、凹シューおよびラッピングフィルムの長寿命化、長期にわたる加工の均一性が達成でき、ワーク加工面を良好な中凸形状に成形できる。
ラッピングフィルム11の薄肉基材11aを弾性材料により構成し、ワーク軸方向断面を円弧状とすれば、薄肉基材11aの幅方向両側端部が圧肉となるので、その弾性によりオシレーション時の大きな力を逃すことができる。
弾性材料よりなる薄肉基材11aの幅方向両側端部が中央部よりも圧肉とし、両側端部に均一に砥粒を設けると、ワークのエッジ部分が衝突しても、両側端部の弾性により力を逃すことができ、砥粒が剥離や脱落しにくいものとなる。
両側端部の砥粒を、所定の間隙を介して配置された多数の砥粒積層体12とすれば、切屑の排出性、切削性が向上し、加工の均一性を長期にわたり維持でき、製品品質が向上し、ワークの加工面を円滑に中凸状に仕上げることができる。
ラッピングフィルム11の薄肉基材11aを金属材料により構成し、ワーク軸方向断面を円弧状とすれば、電着などにより砥粒をラッピングフィルムに強固に取付けることができ、ラッピングフィルム自体が破断しにくく、砥粒の剥離も生じにくく、砥粒の剥離が生じてもラッピングフィルムの再利用が可能となる。また、ラッピングフィルムの形状に倣ってワークの加工面の成形が容易にでき、良好な中凸形状を仕上げることができる。しかも、ワークの両エッジ部から大きな荷重がラッピングフィルムに加わると、ラッピングフィルム自体が荷重に対してずれ、この荷重を吸収することになり、砥粒の割れを防止し、ラッピングフィルムの寿命もさらに向上し、コスト的に有利となる。
薄肉基材11aに設ける砥粒層4Aを、ラッピングフィルム11の幅方向両側端部が中央部よりも厚く形成すれば、ワークの両エッジ部からの強い力が砥粒4のバインダー4aにより吸収され、砥粒の摩耗量や剥離量の低減、凹シューおよびラッピングフィルムの長寿命化、長期にわたる加工の均一性が達成でき、ワーク加工面を良好な中凸形状に成形できる。
凹シュー3に、ラッピングフィルム11をワーク加工面に押付ける押圧手段5を設け、ワークWが所定の回転位置になると、ラッピングフィルム11をワークWの加工面に向って押圧し変形させると、所望のワーク加工面を良好な中凸形状に成形できる。
凹シュー3の先端部をフラットにすれば、ワークWの両エッジ部からの強い力がラッピングフィルム11あるいはラッピングフィルムを介して凹シュー3に作用しても、この力を逃し易く、ラッピングフィルム11あるいは凹シュー3の劣化も防止でき、寿命が向上し、コスト的に有利となる。
本発明は、最終的にラッピング加工により仕上げ成形するカムシャフトのカムロブ部を、砥石などの付帯設備を使用することなく、ラッピング加工によりカムロブ部にクラウニング形状を創成し、短時間に所望の面粗度を有する最終製品に仕上げることができ、自動車用エンジンのカムシャフトなどの成形加工に適している。
ラッピング加工装置の概略図である。 図1の2−2線に沿う概略断面図で、同ラッピング加工装置の上下アーム閉状態を示す概略断面図である。 同上下アームの開状態を示す概略断面図である。 本実施形態のワークを示し、(A)は同ワークの斜視図、(B)は同ワークの要部説明図である。 本発明の第1の実施形態を示すシュー部分の概略断面図である。 図5の6−6線に沿う概略断面図である。 シュー部分の変形例を示す概略断面図である。 砥粒部分の変形例を示す平面図である。 図8の9−9線に沿う拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態を示すシュー部分の概略断面図である。 図10の要部拡大説明図である。 本発明の第3の実施形態を示すシュー部分の側面図である。 図12の13−13線に沿う断面図で、押圧手段の突出前の状態を示す。 図12の13−13線に沿う断面図で、押圧手段の突出時の状態を示す。 カムロブ部の回転角に対する接触力を示すグラフである。
符号の説明
3…凹シュー、
4…砥粒、
4A…砥粒層、
4a…バインダー、
5…押圧手段、
11…ラッピングフィルム、
11a…薄肉基材、
12…砥粒積層体、
13…間隙、
40…回転駆動ユニット、
50…オシレーションユニット、
60…カムシャフト、
61…カムロブ部、
200…制御コントローラ、
r…曲率半径、
W…ワーク。

Claims (11)

  1. 断面非真円の円弧状をしたワークの加工面を覆い、薄肉基材の一面に砥粒が設けられた長尺な帯状のラッピングフィルムと、
    前記ワークを回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ラッピングフィルムの背面側に設けられた凹シューと、
    前記ワークを軸方向にオシレーションするオシレーション手段と、
    を有し、前記ラッピングフィルムの砥粒面をワークの加工面に押付けてラッピング加工するラッピング加工装置であって、
    前記ラッピングフィルムの薄肉基材は、幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した形状を有することを特徴とするラッピング加工装置。
  2. 前記薄肉基材は、弾性材料により構成され、前記ワークの軸方向断面が所定の曲率半径を有する円弧状としたことを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  3. 前記薄肉基材は、前記ワークの軸方向で中央部よりも幅方向両側端部所定領域の肉厚を厚くし、当該両側端部に砥粒を設けたことを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  4. 前記両側端部の砥粒は、多数の砥粒積層体が所定の間隙を介して配置されていることを特徴とする請求項3に記載のラッピング加工装置。
  5. 前記薄肉基材は、金属材料により構成され、前記ワークの軸方向断面が所定の曲率半径を有する円弧状としたことを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  6. 前記薄肉基材は、均一な厚さに砥粒を設けたことを特徴とする請求項5に記載のラッピング加工装置。
  7. 断面非真円の円弧状をしたワークの加工面を覆い、薄肉基材の一面に砥粒が設けられた長尺な帯状のラッピングフィルムと、
    前記ワークを回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ラッピングフィルムの背面側に設けられた凹シューと、
    前記ワークを軸方向にオシレーションするオシレーション手段と、
    を有し、前記ラッピングフィルムの砥粒面をワークの加工面に押付けてラッピング加工するラッピング加工装置であって、
    前記薄肉基材に設けられた砥粒層は、前記ラッピングフィルムの幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出した形状を有することを特徴とするラッピング加工装置。
  8. 前記両側端部の砥粒は、多数の砥粒積層体が所定の間隙を介して配置されていることを特徴とする請求項7に記載のラッピング加工装置。
  9. 断面非真円の円弧状をしたワークの加工面を覆い、薄肉基材の一面に砥粒が設けられた長尺な帯状のラッピングフィルムと、
    前記ワークを回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ラッピングフィルムの背面側に設けられた凹シューと、
    前記ワークを軸方向にオシレーションするオシレーション手段と、
    を有し、前記ラッピングフィルムの砥粒面をワークの加工面に押付けてラッピング加工するラッピング加工装置であって、
    前記凹シューは、前記ラッピングフィルムの砥粒面を前記ワークの加工面に押付ける押圧手段を有し、前記ワークが所定の回転位置になると、前記押圧手段により前記ラッピングフィルムの砥粒面を幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出変形させることを特徴とするラッピング加工装置。
  10. 前記凹シューは、前記ラッピングフィルムと対向する先端部がワークの軸方向では直状としたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のラッピング加工装置。
  11. 断面非真円の円弧状をしたワークの加工面を、薄肉基材の一面に砥粒が設けられた長尺な帯状のラッピングフィルムにより覆い、当該ラッピングフィルムを背面側からシューにより押圧し、前記ワークを回転駆動するとともに軸方向にオシレーションすることにより前記ワークの加工面をラッピング加工するラッピング加工方法であって、
    前記ワークの回転角度を検出し、当該ワークが所定の回転角度になると、前記シューに設けられた押圧手段により前記ラッピングフィルムを幅方向両側端部が中央部よりもワークの加工面に向って突出変形させた状態で前記ワークの加工面に押し付け、該ワークの所定の部位を中凸形状に形成することを特徴とするラッピング加工方法。
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