JP4581309B2 - バルブステムシール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のエンジンの吸気または排気のバルブ機構に用いられるバルブステムシールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等のエンジンの吸気または排気のバルブ機構は、シリンダヘッドに固定されたスリーブ状のバルブガイドに、一端にバルブを備えたバルブステム(弁軸)が往復動自在に挿通されて構成される。そして、バルブスプリングによってバルブステムを閉弁方向に付勢しておき、開弁する際にはカムやソレノイドでバルブステムを軸方向に移動させることでバルブの開閉を行う。
【0003】
ここで往復摺動部となるバルブステムとバルブガイドとの間に潤滑性を確保するために、バルブステムを伝わせて潤滑油を供給し、バルブステムとバルブガイドとの間に油膜を形成する必要がある。
【0004】
しかし、このときに潤滑油量が多すぎると吸気(排気)ポートに油漏れが生じ、排気ガスや排気系統の汚染を招くとともに、油消費量が大きくなり好ましくない。逆に潤滑油量が少なすぎると、バルブステムとバルブガイドとの間で焼き付き等の問題が発生するおそれがある。
【0005】
そこで、バルブガイドの潤滑油供給側にバルブステムシールを装着し、バルブガイドとバルブステムの間の環状隙間に供給される潤滑油量を適宜に調整することが行われる。
【0006】
従来、この種のバルブステムシールとしては、たとえば、図10,図11に示す構成のものが知られている。
【0007】
図10は、いわゆる金属嵌合タイプのバルブステムシール100の概略構成を示す断面図である。同図に示すように、バルブステムシール100は、バルブガイド111の一端面に装着されるゴム状弾性体製のシール本体102と、シール本体102をバルブガイド111に固定する金属環103とから構成される。金属環103の円筒部にはバルブガイド111側に折り込まれた切り欠き突起114が設けられており、この切り欠き突起114がバルブガイド111の溝に係合することでシール本体102の固定が図られている。
【0008】
一方、図11に示すバルブステムシール200は、バルブガイド211の外周面に装着されるゴム状弾性体製のシール本体202と、シール本体202をバルブガイド211に固定する金属環203とから構成されている。金属環203は外向きに広がるフランジ部を有し、このフランジ部下面をエンジンヘッド210に当接させ、上面でバルブスプリング215を支持している。すなわち、金属環203にスプリングリテーナの機能を兼ねさせることで、金属環203の固定、ひいてはシール本体202の固定を図っているのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0010】
図10のバルブステムシール100では、金属環103の剛性による締め付け効果と切り欠き突起114のストッパー効果によりシール本体102の固定を行っている。したがって、組み付け時の金属環103の変形や嵌合力不足によるバルブステムシール100の抜けを防止するために、金属環103の円筒部内径を厳密に寸法管理する必要がある。それゆえ、その円筒部に切り欠き突起114を設けることには相当の加工困難性を要する。
【0011】
また、このように切り欠き突起114を等配に加工しなければならない構成にあっては、製作工数が増してコストアップにつながる。
【0012】
さらに、金属環103をバルブガイド111に組み付ける際に、切り欠き突起114がバルブガイド111の溝に到達するまで拡張変形を受けるので、爪部にへたりが発生し、ストッパー効果が甘くなることがある。この対策としては金属環103の焼入れが考えられるが、コストが大幅にアップするため現実的ではない。
【0013】
図11のバルブステムシール200では、金属環203をエンジンヘッド210とバルブスプリング215で挟持する構成となっているため、バルブステムシール200の構造とエンジン側(取付側)の構造とが相互に密接に関連し、一方の仕様を変更するにあたって他方の構造や生産ライン等も変更しなければならなくなる。それゆえ、バルブステムシール200の適用に限りがあり、汎用性に欠けるものとなってしまう。
【0014】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、製造および組み付けが容易であり、且つ汎用性に優れたバルブステムシールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、スリーブ状のバルブガイドと該バルブガイドに挿通されるバルブステムとの間をシールするものであって、前記バルブガイドの一端面から外周面に亘り装着されて、前記バルブステムの外周面に摺動自在に密封接触するゴム状弾性体製のシール本体と、該シール本体に嵌着されて該シール本体を前記バルブガイドに固定する金属製の環状部材と、を備えたバルブステムシールにおいて、前記シール本体は前記バルブガイドの外周面側に突設された凸状部を有し、前記環状部材は、前記シール本体に嵌着された際に、前記バルブガイドの外周面に設けられた嵌合溝に前記凸状部を押しつけて嵌合させる押圧部を有し、前記凸状部は、前記押圧部により内周側に倒されて前記嵌合溝内に押し付けられることを特徴とする。
【0016】
シール本体をバルブガイドの一端面から外周面に亘り装着し、これに環状部材を嵌着する構成としたので、金属嵌合タイプのように環状部材に厳密な寸法管理や加工精度が要求されず、製造が容易となる。
【0017】
また、シール本体と環状部材を別体で構成することができるので、環状部材にシール本体を加硫接着する工程が不要となり、製造の容易化およびコスト削減を図ることができる。
【0018】
そして、環状部材の押圧部によってシール本体の凸状部をバルブガイド外周面の嵌合溝に嵌合させる構成としたので、高いストッパー効果が発揮され、シール本体の抜けを確実に防止することができる。
【0019】
通常、ストッパー効果(抜け防止効果)を高めると、それが逆にシールの組み付け性を悪化させ、シールの変形や装着不具合を招いてしまうおそれが生ずる。
しかし、上記構成によれば、環状部材がシール本体に嵌着されて、その押圧部が凸状部を押圧することで初めて高いストッパー効果が発揮されるため、シール本体をバルブガイドに装着する際や環状部材をシール本体に被せる際などのシール組み付け時にはストッパー効果が作用せず、容易かつ正確に組み付けることが可能となる。
【0020】
また、取付側(エンジン側)の構造によらずシールを取り付けることができるので、汎用性に優れる。
【0021】
上記バルブステムシールにおいて、環状部材の押圧部は、シール本体側に突き出すように全周的に形成された突条であることが好ましい。かかる構成の突条は少ない製作工程で安価に製作が可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
図1は、自動車等に搭載されるエンジンのシリンダヘッドの要部断面図であり、吸気または排気に用いられるバルブ機構を示すものである。
【0024】
シリンダヘッド10には、スリーブ状のバルブガイド11が取り付けられている。バルブガイド11の一端(図1では下端)はポートPに臨み、他端(図1では上端)はシリンダヘッド10の隔壁を介して潤滑油室O側に突き出ている。そして、バルブガイド11には、バルブ14の弁軸であるバルブステム13が図示矢印方向に往復動自在に挿通されている。
【0025】
バルブステム13は、バルブスプリング15によりバルブ14が閉弁する方向に付勢されつつ支持されている。そして、所定のバルブタイミングに従って、カムまたはソレノイド(不図示)がバルブステム13をポートP側に押圧すると、バルブ14が開弁し、ポートPとシリンダ(不図示)とが連通して吸気または排気が行われる構成となっている。
【0026】
ここで、往復摺動部となるバルブステム13とバルブガイド11との間に潤滑性を確保するために、バルブステム13上部(潤滑油室O側)から潤滑油を供給し、バルブステム13とバルブガイド11との間に油膜を形成している。なお、潤滑油は潤滑油室O上部のカムシャフト等からバルブステム13を伝わって供給されるものである。
【0027】
しかし、このときに潤滑油量が多すぎるとポートPに油漏れが生じ、排気ガスや排気系統の汚染を招くとともに、油消費量が大きくなり好ましくない。逆に潤滑油量が少なすぎると、バルブステム13とバルブガイド11との間で焼き付き等の問題が発生するおそれがある。
【0028】
そこで、バルブガイド11の潤滑油室O側にバルブステムシール1を装着し、バルブガイド11とバルブステム13の間の環状隙間に供給される潤滑油量を適宜に調整している。
【0029】
図2〜図4は、本実施の形態のバルブステムシールの概略構成断面図である。
図2は、バルブステムシールをバルブガイドに組み付ける前の状態を示し、図3は組み付け途中の状態、図4は組み付け完了後の状態を示している。
【0030】
本実施の形態のバルブステムシール1は、概略、バルブガイド11に直に装着されるシール本体2と、このシール本体2に嵌着される外缶ケース(環状部材)3とから構成される。シール本体2と外缶ケース3とは図2に示すように別体で構成されている。
【0031】
シール本体2は、アクリルゴム,シリコーンゴム,ふっ素ゴム等のゴム状弾性体から成り、特に高温での耐油性および耐摩耗性に優れたふっ素ゴムを好適に用いることができる。
【0032】
シール本体2は、図2(b)に示すように、バルブステム13の外周面に沿って設けられた第1円筒部20と、バルブガイド11の外周面に沿って設けられた第2円筒部22の異なる径の2つの円筒部を、バルブガイド11の端面に沿って設けられた端面シール部21で接続した形状を有している。
【0033】
第1円筒部20の内周側には、バルブステム13の外周面に摺動自在に密封接触する断面くさび形のリップ部24が形成されている。リップ部24先端の内径はバルブステム13の外径よりも小さく設定されており、バルブステム13との間に適宜の締め代が作られている(図4参照)。また、第1円筒部20の外周側には、リップ部24の略背面に位置するようにスプリング25が装着され、リップ部24のバルブステム13に対する接触圧を高めるとともに、その接触圧を長期間維持できるようにしている。これにより、バルブステム13の偏心追随性の向上と併せてバルブステムシール1の長寿命化を図ることができる。
【0034】
また、第2円筒部22の端部には、ストッパー用の凸状部23が全周的に設けられている。凸状部23は、第2円筒部22の厚みtよりも大きい直径Tを有する円形断面を呈しており、第2円筒部22の外周側と内周側(バルブガイドの外周面側)の両側に突き出た構成となっている。
【0035】
外缶ケース3は、図2(a)に示すように、シール本体2の第2円筒部22に密着するケース円筒部30と、ケース円筒部30の上端部から内向きに形成されたフランジ部31と、を有する略円筒状の金属製環状部材である。
【0036】
フランジ部31の内側は開口部32となっており、外缶ケース3をシール本体2に組み付ける際に、シール本体2の第1円筒部20と干渉しない大きさに設定される。また、ケース円筒部30には、シール本体2の凸状部23に対応する位置に押圧部としての突条33が全周的に形成され、突条33からケース円筒部30の下端にかけては徐々に拡径するガイド部34が形成されている。
【0037】
次に図3を参照して、バルブステムシール1の組み付けについて説明する。
【0038】
バルブステムシール1を組み付ける際、まず最初にシール本体2のみをバルブガイド11に装着する。図3(a)に示すように、シール本体2はバルブガイド11の上端面11aから外周面11bに亘り装着される。具体的には、シール本体2の端面シール部21の下面21aがバルブガイド11の上端面11aに当接し、第2円筒部22が外周面11bを覆い、そして、凸状部23の内周側に突き出た部分がバルブガイド11外周面11bに形成された嵌合溝11cに係合することで、シール本体2がバルブガイド11に仮装着された状態となる。なお、シール本体2はゴム状弾性体製であり、拡径変形が容易であるため、容易に装着することができる。
【0039】
その後、外缶ケース3をシール本体2の上部から図示矢印A方向に挿入していく。このとき外缶ケース3の突条33がシール本体2の第2円筒部22を圧縮しながら挿入されることとなる。
【0040】
図3(b)は、同図(a)の破線円の部分を拡大して示した図である。外缶ケース3の突条33の挿入時の圧縮率(ε/H)は0%〜40%にすることが好ましい。この範囲内に設定すれば、外缶ケース3をシール本体2に被せる際の抵抗はさほど大きくなく、組み付け性を損なうことがない。
【0041】
さらに外缶ケース3を押し込み、外缶ケース3がシール本体2を覆うように嵌着され図4の状態となったところで、バルブステムシール1の組み付けが完了する。
【0042】
図4の組み付け状態においては、外缶ケース3のフランジ部31の内面31aがシール本体2の端面シール部21の上面21bに当接し、位置決めされる。また、フランジ部31で端面シール部21を押圧するので、端面シール部21の下面21aとバルブガイド11の上端面11aとの密着性が高められる。
【0043】
また、外缶ケース3の突条33によりシール本体2の凸状部23が内周側(矢印B方向)に倒され、バルブガイド11の嵌合溝11c内に押し付けられるかたちとなる。これにより、凸状部23が外缶ケース3の突条33とバルブガイド11の嵌合溝11cとで挟み込まれ、嵌合溝11c内にしっかりと固定される。
【0044】
以上述べた本実施の形態の構成によれば、シール本体2をバルブガイド11の上端面11aから外周面11bに亘り装着し、これに外缶ケース3を嵌着する構成としたので、金属嵌合タイプのように外缶ケース3のケース円筒部30に厳密な寸法管理や加工精度が要求されず、製造が容易となる。
【0045】
また、シール本体2と外缶ケース3を別体で構成したので、外缶ケース3にシール本体2を加硫接着する工程が不要となり、製造の容易化およびコスト削減を図ることができる。
【0046】
そして、外缶ケース3の突条33によってシール本体2の凸状部23をバルブガイド11外周面の嵌合溝11cに嵌合させる構成としたので、高いストッパー効果が発揮され、シール本体2の抜けを確実に防止することができる。
【0047】
通常、ストッパー効果(抜け防止効果)を高めると、それが逆にシールの組み付け性を悪化させ、シールの変形や装着不具合を招いてしまうおそれが生ずるため、抜け防止と組み付け性を両立させることは困難であった。しかし、本構成によれば、外缶ケース3がシール本体2に嵌着されて、その突条33が凸状部23を押圧することで初めて高いストッパー効果が発揮されるため、シール本体2をバルブガイド11に装着する際や外缶ケース3をシール本体2に被せる際などのシール組み付け時にはストッパー効果が作用せず、容易かつ正確に組み付けることが可能となる。
【0048】
また、外缶ケース3のフランジ部31で端面シール部21を押圧し、端面シール部21とバルブガイド11との間の密着性を高めたので、この部分におけるシール性が向上する。
【0049】
また、組み付け状態において、外缶ケース3はシール本体2のみに嵌着し、エンジン本体に接することがないので、取付側(エンジン側)の構造によらずシールを取り付けることができるので、汎用性に優れる。
【0050】
さらに、外缶ケース3の突条33は全周的に形成されているため、少ない製作工程で安価に製作が可能である。
【0051】
以上、本発明の一実施の形態について説明を行ったが、本発明の範囲はこの構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。図5〜図9は、本実施の形態の変形例を示すものである。
【0052】
図5は、シール本体の第2円筒部の形状を変えたものである。すなわち、第2円筒部42の外周面と外缶ケース3のケース円筒部30の内周面30aとの間に若干の隙間を空けるような寸法に設定し、さらに、第2円筒部42の外周面に外缶ケース3の内周面30aに密着する突起43,44を設けている。これにより、シール本体2と外缶ケース3とのガタを無くし、安定したストッパー効果を得ることができる。なお、突起43,44は第2円筒部42の外周面に亘り等配に設けてもよいし、全周的に設ける構成としてもよい。
【0053】
図6は、さらに外缶ケースの突条の形状を変えたものである。上記実施の形態ではくの字状に外缶ケース3を折り曲げて突条を形成していたが、図6の構成では、円弧状に折り曲げて突条53を形成している。この場合もシール本体2の凸状部23を嵌合溝11cに押しつけて嵌合させ、ストッパー効果を得ることが可能である。要するに、外缶ケース3の突条(押圧部)は、シール本体2の凸状部23を嵌合溝11cに押しつける効果が得られれば、いかなる形状であっても構わない。
【0054】
図7は、シール本体2の凸状部の形状を変えたものである。上記実施の形態では円形断面を有する凸状部を設け、第2円筒部22の外周側と内周側の両側に凸状部が突き出た構成となっていたが、外周側には必ずしも突出させる必要はない。たとえば、図7(a)の凸状部83は半円形断面を呈し、図7(b)の凸状部84はくさび形断面を呈している。このように、バルブガイド11の外周面11b側に突設していれば、外缶ケース3の突条により背面側を押圧されることで嵌合溝11cにしっかりと嵌合し、十分なストッパー効果を得ることができるのである。
【0055】
図8は、外缶ケースのフランジ部の形状を変えたものである。ここでは外缶ケース3のフランジ部61の内面61aに突起61bを設けている。これにより、フランジ部61の押圧力が高まり、シール本体2の端面シール部21の下面21aとバルブガイド11の上端面11aとの間の密着力がさらに高まり、この部分でのシール性のさらなる向上を図ることができる。
【0056】
図9は、シール本体の端面シール部の形状を変えたものである。ここでは端面シール部21の上面および下面にそれぞれ突起71を設けている。この構成によっても、端面シール部21の下面21aとバルブガイド11の上端面11aとの間の密着力が高まり、この部分でのシール性のさらなる向上を図ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、シール本体をバルブガイドの一端面から外周面に亘り装着し、これに環状部材を嵌着する構成としたので、金属嵌合タイプのように環状部材に厳密な寸法管理や加工精度が要求されず、製造が容易となる。
【0058】
また、シール本体と環状部材を別体で構成することができるので、環状部材にシール本体を加硫接着する工程が不要となり、製造の容易化およびコスト削減を図ることができる。
【0059】
そして、環状部材の押圧部によってシール本体の凸状部をバルブガイド外周面の嵌合溝に嵌合させる構成としたので、高いストッパー効果が発揮され、シール本体の抜けを確実に防止することができる。このとき、環状部材がシール本体に嵌着されて、その押圧部が凸状部を押圧することで初めて高いストッパー効果が発揮されるため、シール本体をバルブガイドに装着する際や環状部材をシール本体に被せる際などのシール組み付け時にはストッパー効果が作用せず、容易かつ正確に組み付けることが可能となる。
【0060】
また、取付側(エンジン側)の構造によらずシールを取り付けることができるので、汎用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンのシリンダヘッドの要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態のバルブステムシールの概略構成断面図である。
【図3】本発明の実施の形態のバルブステムシールの概略構成断面図である。
【図4】本発明の実施の形態のバルブステムシールの概略構成断面図である。
【図5】同実施の形態のバルブステムシールの変形例を示す概略構成断面図である。
【図6】同実施の形態のバルブステムシールの変形例を示す概略構成断面図である。
【図7】同実施の形態のバルブステムシールの変形例を示す概略構成断面図である。
【図8】同実施の形態のバルブステムシールの変形例を示す概略構成断面図である。
【図9】同実施の形態のバルブステムシールの変形例を示す概略構成断面図である。
【図10】従来技術に係るバルブステムシールの概略構成断面図である。
【図11】従来技術に係るバルブステムシールの概略構成断面図である。
【符号の説明】
1 バルブステムシール
2 シール本体
3 外缶ケース(環状部材)
10 シリンダヘッド
11 バルブガイド
11a バルブガイドの上端面(一端面)
11b バルブガイドの外周面
11c 嵌合溝
13 バルブステム
14 バルブ
15 バルブスプリング
20 第1円筒部
21 端面シール部
22 第2円筒部
23 凸状部
24 リップ部
25 スプリング
30 ケース円筒部
31 フランジ部
32 開口部
33 突条(押圧部)
34 ガイド部
43,44 突起
53 突条(押圧部)
61 フランジ部
61b 突起
71 突起
83 凸状部
84 凸状部
O 潤滑油室
P ポート

Claims (1)

  1. スリーブ状のバルブガイドと該バルブガイドに挿通されるバルブステムとの間をシールするものであって、
    前記バルブガイドの一端面から外周面に亘り装着されて、前記バルブステムの外周面に摺動自在に密封接触するゴム状弾性体製のシール本体と、
    該シール本体に嵌着されて該シール本体を前記バルブガイドに固定する金属製の環状部材と、
    を備えたバルブステムシールにおいて、
    前記シール本体は前記バルブガイドの外周面側に突設された凸状部を有し、
    前記環状部材は、前記シール本体に嵌着された際に、前記バルブガイドの外周面に設けられた嵌合溝に前記凸状部を押しつけて嵌合させる押圧部を有し、
    前記凸状部は、前記押圧部により内周側に倒されて前記嵌合溝内に押し付けられることを特徴とするバルブステムシール。
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