JP4580699B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、特に安全機構として組み込まれる封口蓋群の構造を改良した非水電解質二次電池に係わる。
近年、携帯電話やVTRなどの電子機器の高性能化に伴い、消費電力が増大する傾向にあり、これら電子機器の電源である二次電池に対する高容量化が要求されている。また自動車からの排ガスによる大気汚染が社会問題となっており、電気自動車用電源として軽量で高性能な二次電池を用いることが期待されている。
特に、リチウムイオン二次電池は電池電圧が高く、高いエネルギー密度が得られ、電池の小型、軽量化が可能であるため、ポータブル機器用の電源として実用化され、さらにより高エネルギー密度を実現するための研究、開発が進められている。
一方、円筒形リチウムイオン二次電池において、短絡や過充電などの異常時に、電池内部に過電流が流れて非水電解液が分解され、この電解液の分解反応による発熱により電池温度が上昇し、非水電解液の漏洩が生じたり、場合によっては電池が破裂したりする問題がある。
このようなことから、従来、有底円筒状の外装缶内に電極群を収納し、この外装缶の開口部にラプチャー板、環状のPTC(Positive Temperature Coefficient)素子およびガス抜き板穴が開口された端子板をこの順序で配置すると共に絶縁ガスケットを介してカシメ固定した構造の非水電解質二次電池が知られている。このラプチャー板は、所定の内圧で電流の流れを遮断する電流遮断弁を有し、かつ電池内部の圧力が所定の圧力になると電池内部のガスを外部に放出する切込部を有する。前記PTC素子は、大電流が電池内部に流れるような場合、自身の抵抗により発熱することで電池の抵抗が上昇し、電流の流れを制限する作用を有する。
しかしながら、電池に激しい落下や振動による衝撃が加わった場合、この安全弁が開裂してしまうと、電池から電解液が漏液する。その結果、電池パックの保護回路の短絡等を引き起こし、発煙、発火に至る可能性が高くなる。また、異物が電池外部より進入し安全弁にまで達した場合、異常時の安全弁の変形を阻害する要因となり安全弁作動が正常に行われず破裂に至る可能性が有る。
また、従来の構造の非水電解質二次電池においては、過充電や外部短絡などのように大電流が電池内部に流れると、PTC素子が自身の抵抗により発熱することで作動し安全を確保するように設計されている。しかしながら、このPTC素子が作動すると、PTC素子内部の導電性樹脂層が変形を生じるため、ラプチャー板やPTC素子を含む封口部の気密性が損なわれる場合がある。
さらに、従来の構造の非水電解質二次電池においては異常発生時のラプチャー板の作動圧にばらつきがあり、非水電解質二次電池内圧が所定値に達しても安全弁が作動しないという不具合が生じる場合があった。すなわち、
従来のラプチャー板は、一極性端子(例えば正極端子)と電気的に接続されているとともに、電池内雰囲気に晒されることから、非水電解質による腐食や電気化学的な腐食を生じる虞がある。このような腐食を防ぐため、ラプチャー板は例えばアルミニウムから作られている。
しかしながら、アルミニウムは延性が高い、つまり曲げ剛性が低いことから、電池内圧が上昇し始めるとラプチャー板が押し上げられ、絶縁ガスケットでカシメ固定される部分を含む周縁が変形する。また、設計値通りの強度を有するラプチャー板を用意しても非水電解質により腐食されると、その強度が低下して周縁の変形が助長される。その結果、絶縁ガスケットによるラプチャー板周縁でのカシメ、固定力が低下するため、電池内圧が所定値に達しても、その切込部が速やかに開裂しない場合がある。
本発明は、過充電や外部短絡でPTCが作動したときの電池の気密性を高めると同時に、過充電のような異常時においてラプチャー板を安定して作動させ電池の破裂を防止し、さらに落下衝撃などによるラプチャー板の破損に伴う非水電解液の漏洩を防止することが可能な非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明によると、有底円筒状の外装缶;
前記外装缶に収納され、正極、負極、セパレータで構成される電極群;
前記外装缶に収容された非水電解質;および
前記外装缶の開口部にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部を有するラプチャー板、環状のPTC素子、導電性支持板および端子板を前記電極群側からこの順序で配置し、かつ絶縁部材を介して密閉封口された構造の封口蓋群;
を具備し、
前記導電性支持板は、リング状をなし、かつそのリング内の空間を埋めるように密着して配置される円板状高分子樹脂層を有することを特徴とする非水電解質二次電池が提供される。
また本発明によると、有底円筒状の外装缶;
前記外装缶に収納され、正極、負極、セパレータで構成される電極群;
前記外装缶に収容された非水電解質;および
前記外装缶の開口部にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部を有するラプチャー板、環状のPTC素子、導電性支持板および端子板を前記電極群側からこの順序で配置し、かつ絶縁部材を介して密閉封口された構造の封口蓋群;
を具備し、
前記導電性支持板は、リング状をなし、かつそのリング内の空間を埋めるように密着して配置される円板状電解液保持部材を有することを特徴とする非水電解質二次電池が提供される。
本発明は、過充電や外部短絡でPTCが作動したときの電池の気密性を高めると同時に、外部短絡、過充電等の異常時における安全性を確保することができ、さらに激しい落下、振動衝撃により安全弁が破損した場合の非水電解液の漏洩、これに伴う電池パックの保護回路の短絡等を防止できる非水電解質二次電池を提供できる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池を図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、この第1実施形態に係る円筒形非水電解液二次電池を示す部分断面図、図2は図1の円筒形非水電解液二次電池に組み込まれる封口蓋群の要部を示す分解斜視図である。
図1に示すように有底円筒状の外装缶1は、例えばステンレス鋼、鉄もしくはアルミニウムから作られると共に、一極性端子(例えば負極端子)を兼ね、底部に図示しない絶縁体が配置されている。電極群2は、前記外装缶1内に収納されている。この電極群2は、正極3と負極4とをその間にセパレータ5を介在させて渦巻き状に捲回することにより作製されている。2つの半円形の穴6および中心付近に小穴7が開口された絶縁押さえ板8は、前記外装缶1内の電極群2上に配置されている。
封口蓋群9は、前記外装缶1の上端開口部に絶縁部材、例えば絶縁ガスケット10を介して取付けられている。この封口蓋群9は、図1および図2に示すように前記電極群2側から金属製のストリッパー11と、絶縁シート12と、金属製のラプチャー板13と、環状のPTC素子14と、環状の導電性支持板15と、ガス抜き穴16が開口された他極性端子(例えば正極端子)となる端子板17とがこの順序でそれら周縁部を前記絶縁ガスケット10でかしめ固定して配置した構造を有する。この絶縁シート12は、皿状をなし、その立上り部付近から中心側が開口されてガス流路を形成している。
前記ストリッパー11は、図2に示すように皿状をなし、前記絶縁シート12の開口部に対応する箇所にガス流路となる例えば3つの扇状穴18が開口され、かつ中心付近に小穴19が開口されている。導電性薄膜20は、前記電極群2と対向する前記ストリッパー11の面(底面)に前記小穴19を封止するよう接合されている。この導電性薄膜20の前記電極群2と対向する面には、例えばアルミニウムなどの金属から作られる折込型のリード線21が接続されている。このリード線21は、前記電極群2の一方の電極(例えば正極3)と接続されている。前記ストリッパー11は、例えばステンレス鋼もしくはアルミニウムから作られ、0.1〜1.0mmの厚さを有する。前記導電性薄膜20は、例えばアルミニウムから作られ、0.05〜0.2mmの厚さを有する。なお、前記接続板を省略することもできる。
前記ラプチャー板13は、図2に示すように皿状をなし、前記ストリッパー11に前記絶縁シート12を介して重ねられている。このラプチャー板13は、中心部に前記ストリッパー11に向けて突出した逆円錐状の電流伝達・遮断部22を有する。この電流伝達・遮断部22の先端は、前記絶縁シート12の開口および前記ストリッパー11の小穴19を通して前記導電性薄膜20に接続されている。つまり、電流伝達・遮断部22は前記導電性薄膜20を通して前記折込型のリード線21に接続されている。したがって、電流遮断部材は前記ラプチャー板13、絶縁シート12およびストリッパー11により構成される。また、前記ラプチャー板13は前記PTC素子14側の面にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部である切込部、例えば前記電流伝達・遮断部22を囲む円形切込部23および円形切込部23から周縁に放射状に延出される例えば8本の線状切込部24が形成されている。前記ラプチャー板13は、例えばアルミニウムから作られ、0.1〜0.5mmの厚さを有する。
なお、前述した電流遮断部材は電池内での圧力増大に伴って、所要の電流遮断が行えるならば、前述した構成に限定されず、いずれの手段・構成でも構わない。例えば、電流の伝達および遮断をなす部材を電池内圧力の増大による圧縮で変形して接・離される折込み型のリード線とし、内圧上昇時に破断される部材を弁膜とした構造にしてもよい。
前記PTC素子14は、前記ラプチャー板13と前記導電性支持板15との間に介在、つまり正極の電流経路に介在され、過電流が流れて温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止する。PTC素子14は例えば2枚の環状金属薄板(例えばリング状ニッケル薄板)間にカーボンのような導電材を含有したポリエチレン、ポリプロピレンのような環状樹脂シートを介在した構造を有する。
前記リング状の導電性支持板15は、前記PTC素子14と前記端子板17間に介在される。この導電性支持板15は、図1および図2に示すように環状をなし、前記PTC素子14の全体を覆うように前記絶縁ガスケット10にカシメ固定されている。この導電性支持板15は、図1および図2に示すように薄膜25が前記絶縁ガスケット10による固定部を除く前記導電性支持板15の上面にその支持板15のリング内の空間を覆ように固定されている。
前記導電性支持板15は、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの範囲内の金属(以下、第1の金属と称す)、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの範囲内の合金(以下、第1の合金と称す)、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの範囲内の複合金属材料(以下、第1の複合金属材料と称す)、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素を含有する合金(以下、第2の合金と称す)および25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素を含有する複合金属材料(以下、第2の複合金属材料と称す)よりなる群から選択される少なくとも1種類の導電性材料を含むことが好ましい。この導電性支持板の25℃における弾性率(ヤング率)は、少なくとも1種類の前記導電性材料の25℃における弾性率(ヤング率)と等しくてもよいし、異なっていてもよい。
各導電性材料もしくは各金属元素の25℃における弾性率を1×1011Pa未満にすると、導電性支持板の延性が高くなるため、内圧上昇時に安全弁の周縁部が変形し易く、安全弁の作動圧のばらつきを小さくすることが困難になる。一方、25℃における弾性率が3.27×1011Paを超える導電性材料並びに25℃における弾性率が3.27×1011Paを超える金属元素を含有する導電性材料では前記導電性支持板を容易に加工することが困難であるため、二次電池の量産性が損なわれる虞がある。より好ましい25℃における弾性率(ヤング率)は、1.36×1011Pa〜2.2×1011Paである。このような範囲の弾性率(ヤング率)を有する導電性支持板は、作動圧の安定および気密性の向上の改良効果が大きいため、好ましい。
25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属としては、例えば、Co、Cr、Cu、Fe、Mo、Ni、Ta、Vなどを挙げることができる。中でも、Ni、Cuが好ましい。
25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの合金(第1の合金)は、NiおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する組成を有することが望ましい。中でも、NiとFeを含有する組成を有するものが好ましい。このような合金によると、作動圧の安定、および気密性をさらに向上することができる。
前記第1の複合金属材料としては、NiおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する組成を有することが望ましい。中でも、NiとCuの双方を含有する組成を有するものが好ましい。このような複合金属材料によると、作動圧の安定、および気密性をさらに向上することができる。前記第1の複合金属材料を含む導電性支持板としては、例えばメッキなどにより表面の少なくとも一部に金属層または合金層が形成された金属板、例えばメッキなどにより表面の少なくとも一部に金属層または合金層が形成された合金板、クラッド材、金属製メッシュに金属または合金を含有する材料が保持されたもの、金属粉末とバインダーを含有する混合物などを挙げることができる。
25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素を含有する合金(第2の合金)としては、例えば、Co、Cr、Cu、Fe、Mo、Ni、TaおよびVよりなる群から選択される少なくとも1種類の金属元素を含有する合金などを挙げることができる。中でも、Ni及びCuのうち少なくとも一方の元素を含有する合金が好ましい。
前記第2の複合金属材料を含む導電性支持板としては、例えば支持板本体とこの支持板本体の表面の少なくとも一部に形成された表面層とを備えるもの、前記金属元素を含有するクラッド材、金属製メッシュに導電性粉末が保持されたもの、25℃におけるヤング率が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属粉末とバインダーとの混合物などを挙げることができる。ただし、支持板本体および表面層のうち少なくとも一方は、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素の単体金属か、もしくは前記金属元素を含有する合金から形成される。また、金属製メッシュおよび導電性粉末のうち少なくとも一方は、25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素が含有される。
第2の複合金属材料の中でも、前記金属元素を含有する支持板本体と、前記支持板本体の表面の少なくとも一部に形成された前記金属元素を含有する表面層とを備える導電性支持板が好ましい。このような導電性支持板によると、作動圧の安定および気密性をさらに向上することができる。
前記第1、第2の複合金属材料において、NiとCuの双方を含有する複合金属材料としては、例えば、Cu含有板の少なくとも両面にNiメッキを施したものなどを挙げることができる。一方の主面に形成されたNiメッキ含有層と他方の主面に形成されたNiメッキ含有層との合計厚さは、2〜10μmであることが望ましい。Niメッキ含有層の合計厚さを2μm未満にすると、導電性支持板の非水電解質に対する耐食性が低下するため、二次電池の大電流放電特性または安全性が損なわれる恐れがある。一方、Niメッキ含有層の合計厚さが10μmを超えると、製造コストの上昇を招く可能性がある。前記Niメッキ含有層の合計厚さは、4〜6μmであることがより望ましい。
前記第1、第2の複合金属材料において、NiとCuを含有するクラッド材としては、Cu含有層と、このCu含有層の両面に積層される2つのNi含有層とを備えるものが好ましい。ここで、クラッド材とは、2種以上の異種金属が一体化され、その界面が拡散接合によって融合した状態の複合金属材料である。クラッド材の製造方法としては、工業的には、熱間圧延または冷間圧延後、電気炉等で加熱することにより焼結もしくは拡散焼鈍させる方法を採用することができる。また、Cu含有層の厚さを1とした際に前記Ni含有層の合計厚さは、0.1以上、1以下の範囲内であることが望ましい。Cu含有層に対するNi含有層の合計厚さ比を0.1未満にすると、Cu含有層とNi含有層との界面の接合強度が弱くなり易く、接合界面にすき間が生じたり、Ni含有層がCu含有層から剥離したりしてしまう恐れがある。一方、Cu含有層に対するNi含有層の合計厚さ比が1を超えると、製造が困難になる虞がある。Cu含有層の厚さを1とした際に前記Ni含有層の合計厚さは、0.25以上、0.5以下の範囲内であることがより望ましい。
第1、第2の合金および第1、第2の複合金属材料においては、Tiのような副成分を含有させることができる。
前記導電性支持板には、第1の金属、第1の合金および第1の複合金属材料よりなる群から選択される少なくとも1種類の導電性材料が80重量%〜100重量%含有されているか、もしくは25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの金属元素の含有率が80重量%〜100重量%の範囲内であることが好ましい。導電性材料の含有量を80重量%未満にすると、内圧上昇時に安全弁周縁部の変形を十分に抑えることが困難になるため、安全弁の作動圧のばらつきが大きくなる恐れがある。より好ましい導電性材料の含有量は、90〜100重量%で、最も好ましい導電性材料の含有量は95〜100重量%である。
前記導電性支持板の好ましい厚さは、0.1mm〜0.5mmである。この導電性支持板の厚さを0.1mm未満にすると、安全性の改良効果が十分に得られない虞がある。一方、導電性支持板の厚さが0.5mmを超えると、かしめ加工に不具合が生じ電解液が漏液してしまう虞がある。より好ましい導電性支持板の厚さは、0.20mm〜0.35mmである。
本発明の第1実施形態では、前記導電性支持板15は例えばニッケル板から作られ、0.1〜0.5mmの厚さを有する。
前記薄膜25は、前記導電性支持板15のリング内の空間に対応する前記端子板17側の面にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部である切込部、例えば円形切込部26およびこの円形切込部26から周縁に放射状に延出される例えば8本の線状切込部27が形成されている。
前記薄膜25は、例えばニッケルから作られ、0.05〜0.3mmの厚さを有する。ただし、前記薄膜25は電流経路に位置されないことから硬い合成樹脂のような絶縁材料により形成してもよい。
前記薄膜25の素材としては、紙、PE、PET、ポリエチレンなどのプラスチック、木材、皮革などが使用可能である。水分が薄膜を透過して電池内部へ流入することを防ぐため、端子板側表面に防水処理を施すことが好ましい。
前記薄膜25は、図2において円形状であるが、導電性支持板15のリング内の空間部分を気密に塞ぎ、かつ外周が導電性支持板15と端子板17の間に介在させずにそれらの導通を確保できればどのような形状であってもよい。例えば三角形、四角形などの形状にすることが可能である。また、前記薄膜を導電性支持板のリング内の空間に向けて突出させてその支持板に対する密着性を高めることもできる。
前記薄膜25は、図1および図2に示すように導電性支持板15の端子板17側に配置してもよく、またその導電性支持板15の裏面のPTC素子14側でもよい。
前記導電性支持板15への前記薄膜25の固定は、例えば薄膜と導電性支持板の間に接着材を塗布し貼りつけるか、もしくはあらかじめ薄膜の片面に糊部を設けテープ状にしたものを貼りつける、などの方法を採用することができる。
前記ガス抜き穴16が開口された他極性端子(例えば正極端子)となる端子板17は、例えばステンレス鋼、鉄もしくはアルミニウムから作られ、0.2〜1.0mmの厚さを有する。
次に、前記正極3、前記負極4および非水電解液を具体的に説明する。
a)正極3
この正極3は、例えば正極活物質、導電剤および結着剤を適当な溶媒に分散させて得られる正極材ペーストを集電体に片側、もしくは両面に所望する大きさより大きな面積に、連続もしくは所望する長さと未塗布部分との交互に塗布し、乾燥して薄板状にしたものを所望する大きさに裁断することにより作製する。
前記正極活物質としては、リチウム複合金属酸化物を使用することができる。具体的にはLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24などが用いられる.前記結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−6フッ化プロピレンの3元共重合体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレンの共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレンの共重合体、あるいは他のフッ素系のモノマーとフッ化ビニリデンを共重合体させたものを挙げることができる。前記他のフッ素系モノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体としては、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−へキサフルオロプロピレン(FEP)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体、フッ化ビニル−フッ化ビニリデンの共重合体を挙げることができる。前記結着剤は、これらを単独で使用してもよい。
前記結着剤を分散させるための有機溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル等が使用される。
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト等を挙げることができる。
前記結着剤の配合量は、前記活物質と前記結着剤を合わせて100重量部(前記導電剤を含む場合には導電剤も合わせて100重量部)に対して2重量%〜8重量%の範囲にすることが好ましい。
前記導電剤の配合量は、前記活物質100重量部に対して1重量%〜15重量%の範囲にすることが好ましい。
前記有機溶媒の配合量は、前記活物質と前記結着剤を合わせて100重量部(前記導電剤を含む場合には導電剤も合わせて100重量部)に対して65重量%〜150重量%の範囲にすることが好ましい。
前記正極活物質、導電剤および結着剤を適当な溶媒に分散させる手段としては、ボールミル、ビーズミル、ディゾルバー、サンドグラインダー、ロールミル等の分散装置が用いられる。
前記集電体としては、例えば厚さ10〜40μmのアルミニウム箔、ステンレス箔、チタン箔等を挙げることができる。
b)負極4
この負極4は、例えばリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物またはカルコゲン化合物を含むもの、軽金属等から作られる。中でもリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物またはカルコゲン化合物を含む負極は、前記二次電池のサイクル寿命などの電池特性が向上するために好ましい。
前記リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物としては、例えばコークス、炭素繊維、熱分解気相炭素物、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭素繊維またはメソフェーズ球状カーボンの焼成体などを挙げることができる。中でも、2500℃以上で黒鉛化したメソフェーズピッチ系炭素繊維を用いると電極容量が高くなるため好ましい。
前記リチウムイオンを吸蔵・放出するカルコゲン化合物としては、二硫化チタン(TiS2)、二硫化モリブデン(MoS2)、セレン化ニオブ(NbSe2)などを挙げることができる。このようなカルコゲン化合物を負極に用いると、前記二次電池の電圧は降下するものの前記負極の容量が増加するため、前記二次電池の容量が向上される。更に、前記負極はリチウムイオンの拡散速度が大きいため、前記二次電池の急速充放電性能が向上される。
前記軽金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム金属、リチウム合金などを挙げることができる。
前記結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−6フッ化プロピレンの3元共重合体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレンの共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレンの共重合体、あるいは他のフッ素系のモノマーとフッ化ビニリデンを共重合体させたものを挙げることができる。かかる他のフッ素系モノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体としては、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−へキサフルオロプロピレン(FEP)−フッ化ビニリデンの3元共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデンの共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデンの3元共重合体、フッ化ビニル−フッ化ビニリデンの共重合体、スチレンブタジエン共重合体、ニトリルブタジエン共重合体、アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロースを挙げることができる。
前記結着剤を分散させるための有機溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、水等が使用される。
前記負極(例えば炭素材からなる負極)は、具体的には前記炭素材、導電剤および結着剤を適当な溶媒に分散させて得られる負極材ペーストを集電体に片側、もしくは両面に所望する大きさより大きな面積に、連続もしくは所望する長さと未塗布部分との交互に塗布し、乾燥して薄板状にしたものを所望する大きさに裁断することにより作製する。
前記負極材料、結着剤の配合割合は、負極材料80〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲であることが好ましい。特に、前記炭素材は負極6を作製した状態で、片面当たりの塗布量として50〜200g/m2の範囲にすることが好ましい。
前記集電体としては、例えば銅箔、ニッケル箔等を用いることができるが、電気化学的な安定性および捲回時の柔軟性等を考慮すると、銅箔がもっとも好ましい。このときの箔の厚さとしては、8μm以上20μm以下であることが好ましい。
c)非水電解液
この非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解した組成を有する。
前記非水溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネート、例えばジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(THF)や2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)などの環状エーテルやクラウンエーテル、γ−ブチロラクトン(γ−BL)などの脂肪酸エステル、アセトニトリル(AN)などの窒素化合物、スルホラン(SL)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの硫黄化合物などから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
中でも、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種からなるものや、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種とDMC、MEC、DEC、DME、DEE、THF、2−MeTHF、ANから選ばれる少なくとも1種とからなる混合溶媒を用いることが好ましい。また、負極に前記リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物を含むものを用いる場合に、前記負極を備えた二次電池のサイクル寿命を向上させる観点から、ECとPCとγ−BL、ECとPCとMEC、ECとPCとDEC、ECとPCとDEE、ECとAN、ECとMEC、PCとDMC、PCとDEC、またはECとDECからなる混合溶媒を用いることが好ましい。
前記電解質としては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウフッ化リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、四塩化アルミニウムリチウム(LiAlCl4)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]などのリチウム塩を挙げることができる。中でもLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO22を用いると、導電性や安全性が向上されるために好ましい。
前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5モル/L〜2.0モル/Lの範囲にすることが好ましい。
以上のような図1、図2に示す第1実施形態に係る非水電解質二次電池において、1)異常時(外部短絡時)および2)異常時(過充電時)の動作を説明する。
1)外部短絡時
外部短絡により大電流が流れた場合、ラプチャー板13と端子板17との間に位置するPTC素子14が自身の抵抗による発熱により作動してその抵抗値が急激に増加する。このため、電流流れを抑制して大電流が流れつづけることによる発熱、内圧の上昇を回避することができる。
2)過充電時
過充電により外装缶1内の温度が上昇して電極群2と非水系電解液の反応、および非水系電解液の分解に起因するガスを発生し、内圧が上昇すると、そのガスは絶縁押え板8の穴6、7、ストリッパー11に開口された3つの扇状穴18および絶縁シート12の開口部を通してラプチャー板13に達し、そのラプチャー板13を端子板17側に押上げる。ラプチャー板13が押上げられる時には、前記ストリッパー11および導電性薄膜20が変形しないため、ラプチャー板13の逆円錐状の電流伝達・遮断部22が導電性薄膜20から離れ、正極の伝達路が電気的に遮断される。その結果、電流が流れつづけることに伴うより一層の発熱、内圧の上昇を回避することができる。
前記正極の電流伝達路の遮断後にも内圧上昇が生じると、前記ラプチャー板13に前記ガス経路を通してさらに高いガス圧力が加わる。この時、ラプチャー板13には図2に示すように切込部23、24が形成されているため、ガスの加圧力によりそのラプチャー板13が切込部23、24を起点にして破断される。このラプチャー板13の破断に伴って前記ガスはさらに環状のPTC素子14の空間を通して導電性支持板15に向かって流れる。この導電性支持板15には、例えば円形の切込部26およびこの切込部26から外側に放射状に延出する8本の線状切込部27を有する円形薄板25が導電性支持板15のリング内の空間を覆うように固定されているため、その支持板15にガス圧力が加わると、前記薄板25に形成された切込部26,27を起点として破断され、外装缶1内で発生したガスはこの破断箇所を通して外部に円滑に開放される。その結果、過度な内圧上昇による電池の破裂を未然に防止することができる。
特に、導電性支持板15として25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの導電材料から作ることによって、ラプチャー板13の周縁での絶縁ガスケット10に対するかしめ固定性をより一層向上できるため、さらに安定的なラプチャー機能を働かせることが可能になる。また、導電性支持板15自体もその周縁での絶縁ガスケット10に対するかしめ固定性が向上されるため、導電性支持板15の薄膜25における切込部26,27によるラプチャー機能を安定化させることが可能になる。
さらに、図1、図2に示す構成の非水電解質二次電池において、激しい落下、振動衝撃によりラプチャー板13が破損した場合、外装缶1内の非水電解液はストリッパー11に開口された扇状穴18、絶縁リング12の開口部、ラプチャー板13の破損箇所およびPTC素子14のリング内空間を通して導電性支持板15に達する。この導電性支持板15には、前述のようにそのリング内の空間を覆うようにに薄膜25がそのリングを覆うように配置されているため、従来のリング状PTC素子のようにそのリング内の空間から非水電解液が漏洩するのを防ぐことができる。
したがって、本発明の第1実施形態によれば外部短絡、過充電のような異常時において発熱(温度上昇)、内圧上昇を防ぎ、さらに温度上昇によるガス発生、内圧上昇が起こっても前記PTC素子でのガス流路を確保してガスを速やかに逃散させて破裂等を未然に防止できるため、電池特性と安全性の優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
また、激しい落下、振動衝撃によりラプチャー板が破損した場合、非水電解液の漏洩を防いで、電池パックの保護回路が非水電解液の漏洩に伴って短絡するのを防止して発煙、発火に至る事故を阻止できる。
(第2実施形態)
この第2実施形態の円筒形非水電解液二次電池は、前述した図1に示す構造を有し、PTC素子と端子板との間に介在されるリング状の導電性支持板15は図3に示すようにそのリング内の空間に円板状高分子樹脂層28がその空間内面の支持板15に密着するように埋め込まれている。
前記円板状高分子樹脂層28は、非水電解液の漏洩を防止する作用と、高温異常時に大量のガスが発生した場合、ガス流路を確保するために、100〜200℃程度で溶融する高分子樹脂から作ることが好ましい。この高分子樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。
なお、前記円板状高分子樹脂層28を有するリング状導電性支持板15は例えばこの支持板15のリング内空間に高分子樹脂を射出成形機等で注入する方法、または同リング内空間に予め成形した円板状高分子樹脂層を圧入する方法により製作することが可能である。
このような図3に示す封口蓋群9が組み込まれた円筒形非水電解液二次電池において、外部短絡により大電流が流れた場合、過充電により外装缶内の温度が上昇して電極群と非水系電解液の反応、および非水系電解液の分解に起因するガスを発生し、内圧が上昇した場合には前記第1実施形態で説明したようにそれぞれリング状のPTC素子14により電流流れを抑制し、正極の伝達路を電気的に遮断する。
一方、前記正極の電流伝達路の遮断後にも発熱を伴って内圧上昇が生じると、前記第1実施形態で説明したようにラプチャー板13が破断され、このラプチャー板13の破断に伴って前記ガスは環状状PTC素子14の空間を通して導電性支持板15に向かって流れる。この導電性支持板15には、そのリング内の空間に円板状高分子樹脂層28が埋め込まれているため、その支持板15に高温のガス圧力が加わると、その熱により円板状高分子樹脂層28が溶融してガス流路を形成するため、外装缶1内で発生したガスはこのガス流路を通して外部に円滑に開放される。その結果、過度な内圧上昇による電池の破裂を未然に防止することができる。
このようなラプチャー板13の破断において、導電性支持板15によりラプチャー板13の周縁での絶縁ガスケット10に対するかしめ固定性が向上されるため、ラプチャー板13の周縁がガス発生に伴う外装缶1の内圧上昇の圧力で変形するのを防止できる。その結果、ラプチャー板13が破断される作動圧のばらつきを抑制できるため、安定的なラプチャー機能を働かせることが可能になる。
特に、導電性支持板15として25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの導電材料から作ることによって、ラプチャー板13の周縁での絶縁ガスケット10に対するかしめ固定性をより一層向上できるため、さらに安定的なラプチャー機能を働かせることが可能になる。また、導電性支持板15自体もその周縁での絶縁ガスケット10に対するかしめ固定性が向上されるため、導電性支持板15の円板状高分子樹脂層28の溶融によるラプチャー機能を安定化させることが可能になる。
さらに、図3に示す封口蓋群9が組み込まれた非水電解質二次電池において、激しい落下、振動衝撃によりラプチャー板13が破損した場合、前記第1実施形態で説明したように外装缶1内の非水電解液はストリッパー11に開口された扇状穴18、絶縁リング12の開口部、ラプチャー板13の破損箇所およびPTC素子14のリング内空間を通して導電性支持板15に達する。この導電性支持板15には、前述のようにそのリング内に円板状高分子樹脂層28が埋め込まれているため、非水電解液が漏洩するのを前記円板状高分子樹脂層28で防ぐことができる。
したがって、本発明の第2実施形態によれば外部短絡、過充電のような異常時において発熱(温度上昇)、内圧上昇を防ぎ、さらに温度上昇によるガス発生、内圧上昇が起こっても前記PTC素子でのガス流路を確保してガスを速やかに逃散させて破裂等を未然に防止できるため、電池特性と安全性の優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
また、激しい落下、振動衝撃によりラプチャー板が破損した場合、非水電解液の漏洩を防いで、電池パックの保護回路が非水電解液の漏洩に伴って短絡するのを防止して発煙、発火に至る事故を阻止できる。
なお、前述した第2実施形態では導電性支持板15のリング内の空間に円板状高分子樹脂層28を直接固定したが、これに限定されない。例えば、図4に示すようにPTC素子14側に位置する導電性支持板15の空間に延出してリング状の鍔部29を形成し、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状高分子樹脂層28をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部20に支持して配置してもよい。また、図5に示すようにPTC素子14側の導電性支持板15の空間に金属メッシュ30をその導電性支持板15と一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状高分子樹脂層28をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記金属メッシュ30に支持して配置してもよい。
このような図4または図5に示す構成によれば、導電性支持板15のリング内の空間に円板状高分子樹脂層28をより一層良好に固定させることができる。
(第3実施形態)
この第3実施形態の円筒形非水電解液二次電池は、前述した図1に示す構造を有し、PTC素子と端子板との間に介在されるリング状の導電性支持板15は図6に示すようにそのリング内の空間に円板状電解液保持部材、例えば連通気孔を有する円板状多孔質体31が配置されている。具体的には、PTC素子側に位置する導電性支持板15のリング内の空間に延出してリング状の鍔部29を形成し、円板状多孔質体31は前記導電性支持板15のリング内の空間にその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部29に支持して配置されている。
前記多孔質体31は、無機系、有機系のいずれの材料からも作ることができる。無機系多孔質体としては、例えば、連続気孔を有するシリカ多孔質体、アルミナ多孔質体等を挙げることができる。なお、無機系多孔質体を用いる場合にはその多孔質体の外周面と導電性支持板15のリング内面の間に接着剤層を介して相互に密着させることが好ましい。有機系多孔質体としては、連続気孔を有するポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体などの高分子樹脂発泡体を挙げることができる。
このような図6に示すリング状の導電性支持板15が組み込まれた円筒形非水電解液二次電池において、外部短絡により大電流が流れた場合、過充電により外装缶内の温度が上昇して電極群と非水系電解液の反応、および非水系電解液の分解に起因するガスを発生し、内圧が上昇した場合には前記第1実施形態で説明したようにリング状のPTC素子により電流流れを抑制し、正極の伝達路を電気的に遮断する。
一方、前記正極の電流伝達路の遮断後にも発熱を伴って内圧上昇が生じると、ラプチャ−板が破断され、このラプチャ−板の破断に伴って前記ガスは環状状PTC素子14の空間を通して導電性支持板15に向かって流れる。このとき、リング状の導電性支持板15はそのリング内の空間に円板状電解液保持部材(例えば連続気孔を有する円板状シリカ多孔質体)31が配置されているため、前記ガスはその円板状シリカ多孔質体31の連続気孔(ガス流路)を通して外部に円滑に開放される。その結果、過度な内圧上昇による電池の破裂を未然に防止することができる。
特に、導電性支持板15として25℃における弾性率(ヤング率)が1×1011Pa〜3.27×1011Paの導電材料から作ることによって、ラプチャー板の周縁での絶縁ガスケットに対するかしめ固定性をより一層向上できるため、さらに安定的なラプチャー機能を働かせることが可能になる。また、導電性支持板15自体もその周縁での絶縁ガスケットに対するかしめ固定性が向上されるため、導電性支持板15の円板状シリカ多孔質体31によるラプチャー機能を安定化させることが可能になる。
さらに、図6に示す導電性支持板15を組み込んだ非水電解質二次電池において、激しい落下、振動衝撃によりラプチャ−板が破損した場合、前記第1実施形態で説明したように外装缶1内の非水電解液はストリッパー11に開口された扇状穴18、絶縁リング12の開口部、ラプチャー板13の破損箇所およびPTC素子14のリング内空間を通して導電性支持板15に達する。このリング状の導電性支持板15には、前述のようにそのリング内の空間に円板状電解液保持部材(例えば連続気孔を有するシリカ多孔質体)31が配置されているため、その非水電解液を前記円板状シリカ多孔質体31で気孔内に保持して漏洩を防ぐことができる。
したがって、本発明の第3実施形態によれば外部短絡、過充電のような異常時において発熱(温度上昇)、内圧上昇を防ぎ、さらに温度上昇によるガス発生、内圧上昇が起こっても前記PTC素子でのガス流路を確保してガスを速やかに逃散させて破裂等を未然に防止できるため、電池特性と安全性の優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
また、激しい落下、振動衝撃によりラプチャ−板が破損した場合、非水電解液が漏洩するのを防いで、電池パックの保護回路が非水電解液の漏洩に伴って短絡するのを防止して発煙、発火に至る事故を阻止することができる。
なお、前述した第3実施形態ではリング状の導電性支持板15のリング内空間に円板状電解液保持部材31をリング状鍔部28で支持したが、これに限定されない。例えば、図7に示すようにPTC素子側に位置するリング状の導電性支持板15リング内の空間に金属メッシュ29を一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内空間に円板状電解液保持部材31をその外周面がリング状の導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記金属メッシュ29に支持して配置してもよい。
また、前述した第3実施形態では円板状電解液保持部材31として多孔質体を用いたが、多孔質体の代わりに無機系繊維または有機系繊維からなる円板状不織布層を用いてもよい。例えば、図8に示すようにPTC素子側に位置するリング状の導電性支持板15のリング内空間に延出してリング状の鍔部28を形成し、このリング状の導電性支持板15のリング内空間に円板状不織布層32をその外周面がリング状の導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部28に支持して配置する。また、図9に示すようにPTC素子側に位置するリング状の導電性支持板15リング内の空間に金属メッシュ29を一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内空間に円板状不織布層32をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記金属メッシュ29に支持して配置する。
前記各繊維は、非水電解液に対して親和性を有することが好ましく、無機系繊維としては例えばガラス繊維を、有機系繊維としてはポリメチルメタクリレート繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維を挙げることができる。
以下,本発明の実施例を前述した図面を参照して説明する。
(実施例1)
LiCoO2粉末100重量部、平均粒径50nmのアセチレンブラック2量部および平均粒径1μmの燐片状黒鉛(人造黒鉛)3重量部とをミキサで混合し、得られた混合物に結着剤であるポリフッ化ビニリデン5重量部を加えた後、N−メチルピロリドンに分散させて正極ペーストを調製した。つづいて、このペーストを集電体としてのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥した後、圧延して正極を作製した。この後、正極のペースト未塗布部にリードタブを接続した。
また、メソフェーズピッチを原料としたメソフェーズピッチ炭素繊維を黒鉛化することによりメソフェーズピッチ系炭素繊維を製造した。つづいて、このメソフェーズピッチ系炭素繊維90重量部、天然黒鉛10重量部およびポリフッ化ビニリデン7重量部からなる混合物をN−メチルピロリドンに分散させて負極ペーストを調製した。このペーストを集電体である銅箔の両面に塗布し、乾燥した後、ロールプレスを行い充填密度1.4g/cm3の負極を作製した。この後、負極のペースト未塗布部にリードタブを接続した。
さらに、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)の混合溶媒(混合体積比1:2)に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1M/L溶解することにより非水電解液を調製した。
次いで、前記正極、ポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータ(シャットダウン温度135℃)および前記負極をそれぞれこの順序で積層した後、前記負極が外側に位置するように渦巻き状に捲回して電極群を作製した。この電極群をステンレス製の有底円筒状外装缶に収納し、さらに前記非水電解液を前記外装缶内に注入し、その外装缶の上端開口部に封口蓋群を絶縁ガスケットを介して絶縁的に密閉することにより前述した図1、図2に示す構造を有し、設計定格容量2000mAhの円筒形リチウムイオン二次電池(18650サイズ)を組み立てた。
なお、前記封口蓋群に組み込まれる導電性支持板は、前述した図1、図2に示すように0.1mmの厚みを有するリング状のニッケル板で、かつリング内空間を覆うように0.1mmの厚みを有し、かつ円形切込部および円形切込部から周縁に放射状に延出される8本の線状切込部が形成されたニッケル板を載せた構造を有する。
(実施例2)
図3に示すように前記封口蓋群に組み込まれる導電性支持板15はリング状のニッケル薄板からなり、そのリング内空間にポリフッ化ビニリデンからなる円盤状高分子樹脂層28を圧入してリング内面に密着させた構造を有すること以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例3)
図4に示すようにPTC素子側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板をその導電性支持板15のリング内の空間に延出してリング状の鍔部29を形成し、この導電性支持板15のリング内の空間にポリフッ化ビニリデンからなる円盤状高分子樹脂層28をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部29に支持して配置した構造を有すること以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例4)
図5に示すようにPTC素子側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板にニッケルメッシュ30を導電性支持板15のリング内の空間に位置するように一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内の空間にポリフッ化ビニリデンからなる円板状高分子樹脂層24をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記ニッケルメッシュ30に支持して配置した構造のものを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例5)
図6に示すようにPTC素子側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板をその導電性支持板15のリング内の空間に延出してリング状の鍔部29を形成し、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状シリカ多孔質体31をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部27に支持して配置した構造のものを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例6)
図7に示すようにPTC素子板側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板にニッケルメッシュ29を導電性支持板15のリング内の空間に位置するように一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状シリカ多孔質体31をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記ニッケルメッシュ29に支持して配置した構造のものを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例7)
図8に示すようにPTC素子側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板をその導電性支持板15のリング内の空間に延出してリング状の鍔部29を形成し、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状ガラス繊維不織布層32をその外周面がPTC素子14のリング内面に密着するように、かつ前記鍔部27に支持して配置した構造のものを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(実施例8)
図9に示すようにPTC素子側に位置する導電性支持板15のリング状ニッケル薄板にニッケルメッシュからなる支持部材30を導電性支持板15のリング内の空間に位置するように一体的に取り付け、この導電性支持板15のリング内の空間に円板状ガラス繊維不織布層32をその外周面が導電性支持板15のリング内面に密着するように、かつ前記支持部材30に支持して配置した構造のものを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(比較例1)
リング状導電性支持板のみを封口蓋群に組み込んだ以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
(比較例2)
リング状導電性支持板を封口蓋群に組み込まなかった以外、実施例1と同様な構成の円筒形非水電解液二次電池を組み立てた。
得られた実施例1〜8および比較例1、2の円筒形非水電解液二次電池について以下に示す4つの評価試験を行った。
1)評価試験1
各二次電池について20℃において充電電流2000mA(1C)、4.4Vの定電圧で保持する充電を計4時間行った。その後、各二次電池を0Ωの抵抗に接続する外部短絡試験を行い、非水電解液が漏洩するか確認した。試験に供した二次電池の個数は、各100個とし、漏洩した割合(百分率)を下記表1に示す。
2)評価試験2
1)の試験を終えた各二次電池を3日放置後、20℃において充電電流200mA(0.1C)、4.2Vの定電圧で保持する充電を計15時間行った。その後、各二次電池を20℃において充電電流2000mA(1C)、15Vの定電圧で保持する過充電試験を計3時間行った。試験に供した二次電池の個数は、各50個とし、漏洩した割合(百分率)を下記表1に示す。
3)評価試験3
各二次電池について20℃において充電電流1600mA(1C)、4.2Vの定電圧で保持する充電を計3時間行った。その後、各二次電池を3.0m上からコンクリート板に対して落下試験を行った。電池の落下方向は、電池の落下方向は、3方向、つまり上部、底、横とし、これらの方向での落下をそれぞれ10回繰り返し、各100個の電池について実施した。この落下試験における3回目および10回目の終了後に、各電池の外観確認を行った。漏洩した割合(百分率)を下記表1に示す。
4)評価試験4
各二次電池について20℃において充電電流1600mA(1C)、4.4Vの定電圧で保持する充電を計5時間行った。その後、各二次電池を250℃のホットプレート上に保持し、破裂に至るか否かを試験した。試験に供した二次電池の個数は、各100個とし、破裂した割合(百分率)を下記表1に示す。
Figure 0004580699
前記表1から明らかなように実施例1〜8および比較例1,2の二次電池は評価試験1において、いずれも非水電解液の漏洩がなく、高い信頼性を有することがわかる。
また、実施例1〜8および比較例1の二次電池は評価試験2(過充電試験)において、いずれも非水電解液の漏洩がなく、高い信頼性を有することがわかる。
これに対し、リング状導電性支持板を組み込まなかった比較例2の二次電池は、70%の電池で非水電解液の漏洩を生じた。
さらに、実施例1〜8および比較例1、2の二次電池は評価試験3(落下試験)の3回の繰る返し(3回目)において、いずれも非水電解液の漏洩がなく、高い信頼性を有することがわかる。
さらに実施例1〜8の二次電池は評価試験3(落下試験)の10回の繰り返し(10回目)でも、いずれも非水電解液の漏洩がなく、高い信頼性を有することがわかる。
これに対し、リング状導電性支持板のみを封口蓋群に組み込んだ比較例1の二次電池、およびリング状導電性支持板を組み込まなかった比較例2の二次電池は、10回の落下試験の繰り返しにおいてそれぞれ80%、70%の電池で非水電解液の漏洩を生じた。
さらに、実施例1〜8および比較例1,2の二次電池は評価試験4(強制加熱試験)において、いずれも破裂がなく、高い安全性を有することがわかる。
なお、前述した実施例においては、2000mAhの円筒形非水電解液二次電池に適用した例を説明したが、さらに高容量、高出力の大型電池についても十分適用できる。
本発明に係る非水電解質二次電池によれば、極めて高い信頼性および安全性を有する非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る非水電解質二次電池(円筒形非水電解液二次電池)を示す部分断面図。 図1の円筒形非水電解液二次電池の要部分解斜視図。 本発明の第2実施形態に係る円筒形非水電解液二次電池の要部分解斜視図。 本発明の第2実施形態に係る円筒形非水電解液二次電池に組み込まれるリング状導電性支持板の他の形態を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る円筒形非水電解液二次電池に組み込まれるリング状導電性支持板の他の形態を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る非水電解質二次電池に組み込まれるリング状導電性支持板を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る非水電解質二次電池に組み込まれるPTC素子の他の形態を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る非水電解質二次電池に組み込まれるPTC素子の他の形態を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る非水電解質二次電池に組み込まれるPTC素子の他の形態を示す断面図。
符号の説明
1…外装缶、2…電極群、3…正極、4…負極、5…セパレータ、9…封口蓋群、10…絶縁ガスケット、11…ストリッパー、13…ラプチャ−板、14…PTC素子、15…リング状の導電性支持板、17…端子板、22…電流伝達・遮断部、25…薄膜、28…円板状高分子樹脂層、29…リング状鍔部、30…金属メッシュ、31…円板状多孔質体(円板状電解液保持部材)、32…円板状不織布層(円板状電解液保持部材)。

Claims (16)

  1. 有底円筒状の外装缶;
    前記外装缶に収納され、正極、負極、セパレータで構成される電極群;
    前記外装缶に収容された非水電解質;および
    前記外装缶の開口部にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部を有するラプチャー板、環状のPTC素子、導電性支持板および端子板を前記電極群側からこの順序で配置し、かつ絶縁部材を介して密閉封口された構造の封口蓋群;
    を具備し、
    前記導電性支持板は、リング状をなし、かつそのリング内の空間を埋めるように密着して配置される円板状高分子樹脂層を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記導電性支持板は、その一部がリング内の空間に延出して環状の鍔部を形成し、さらに前記円板状高分子樹脂層は前記導電性支持板の前記空間内面に密着するとともに、前記鍔部に支持されて前記空間に配置されることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記導電性支持板は、金属メッシュがリング内の空間に位置するように取付けられ、さらに前記円板状高分子樹脂層は前記導電性支持板の前記空間に密着するとともに、前記支持部材に支持されて前記空間に配置されることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  4. 有底円筒状の外装缶;
    前記外装缶に収納され、正極、負極、セパレータで構成される電極群;
    前記外装缶に収容された非水電解質;および
    前記外装缶の開口部にガス発生に伴う内圧上昇で破断可能な易破断部を有するラプチャー板、環状のPTC素子、導電性支持板および端子板を前記電極群側からこの順序で配置し、かつ絶縁部材を介して密閉封口された構造の封口蓋群;
    を具備し、
    前記導電性支持板は、リング状をなし、かつそのリング内の空間を埋めるように密着して配置される円板状電解液保持部材を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 前記円板状電解液保持部材は、連通気孔を有する円板状多孔質体であることを特徴とする請求項4記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記円板状電解液保持部材は、円板状不織布層であることを特徴とする請求項4記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記導電性支持板は、その一部がリング内の空間に延出して環状の鍔部を形成し、さらに前記円板状電解液保持部材は前記導電性支持板の前記空間内面に密着するとともに、前記鍔部に支持されて前記空間に配置されることを特徴とする請求項4ないし6いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記導電性支持板は、金属メッシュがリング内の空間に位置するように取付けられ、さらに前記円板状電解液保持部材は前記導電性支持板の前記空間に密着するとともに、前記支持部材に支持されて前記空間に配置されることを特徴とする請求項4ないし6いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記導電性支持板は、25℃における弾性率(ヤング率)が1×10 11 Pa〜3.27×10 11 Paの範囲内の金属、金属元素を含有する合金、複合金属材料よりなる群から選択される少なくとも1種類の導電性材料を含むことを特徴とする請求項1または4記載の非水電解質二次電池。
  10. 前記25℃における弾性率(ヤング率)が1×10 11 Pa〜3.27×10 11 Paの金属あるいは金属元素には、Co、Cr、Cu、Fe、Mo、Ni、TaおよびVが含まれることを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  11. 前記導電性支持板は、少なくとも1種類の導電性材料または金属元素の含有率が80重量%〜100重量%の範囲内であることを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  12. 前記複合金属材料を含有する導電性支持板は、Cu含有層と、このCu含有層の少なくとも主面に形成されるNiメッキ含有層とを有ることを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  13. 前記複合金属材料を含有する導電性支持板は、Cu含有層と、このCu含有層の両面に形成されるNiメッキ含有層とを有し、かつこれらNiメッキ含有層の合計厚さは2〜10μmであることを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  14. 記複合金属材料を含有する導電性支持板は、Cu含有層と、このCu含有層の両面にそれぞれ形成されるNi含有層とを有するクラッド材から作られ、かつ前記Cu含有層の厚さを1としたとき、前記各Ni含有層の合計厚さは0.1〜1であることを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  15. 前記導電性支持板は、0.1mm〜0.5mmの厚さを有することを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池。
  16. 前記封口蓋群は、電流遮断部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または4記載の非水電解質二次電池。
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