JP4579808B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カーエアコン用コンプレッサ等に用いられる動力伝達装置に関し、特に従動側機器に過負荷が加わったときに駆動側回転部材と従動側回転部材との連結を解除するようにした動力伝達装置に関するものである。
カーエアコン用コンプレッサ等に用いられているこの種の動力伝達装置としては、従来から種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の動力伝達装置の一例を図3〜図6に基づいて概略説明すると、2はカーエアコン用コンプレッサ(従動側機器)、3はコンプレサ2のハウジング、4はハウジング3の円筒部3Aにベアリング5を介して回転自在に装着されたプーリ(駆動側回転部材)、6はコンプレッサ2の回転軸、7は回転軸6に装着されたハブ(従動側回転部材)、8はプーリ4とハブ7とを連結する回転伝達部材、9はプーリ4と回転伝達部材8とを連結するダンパー機構であり、これらによってカーエアコン用コンプレッサ2の動力伝達装置1を構成している。
前記回転伝達部材8は、ばね用鋼板によって全体が略円板状に形成されており、3つのスリット13を設けることによりスリット13の内側に位置する環状の本体8Aと、この本体8Aの外周を取り囲むように延設された軸線方向に弾性変形可能な3つの連結片8Bとを備えている。
前記連結片8Bは、基端部(回転伝達部材8の回転方向側端部)が前記ダンパー機構9に固定される固定部8Cを形成し、先端部(反回転方向側端部)が前記ハブ7と挾持板12とによって離脱可能に挾持される接続部8Dを形成している。また、連結片8Bの固定部8C側は、自然状態において表面側(ハブ7側)に所要角度(β)折り曲げられている。
前記固定部8Cは本体8Aと連結片8Bとを連結する部分であり、止めねじ11によってダンパー機構9に固定されている。
前記接続部8Dはハブ7に固定される部分であって、連結片8Bとは反対方向、すなわち本体8A側に所定角度折り曲げられており、裏面中央には突状体からなる係合部15を有し、ハブ7と挾持板12とによって離脱可能に挾持されている。挾持板12には、前記係合部15が係合し過負荷に至らない程度のトルク変動によって連結片8Bの周方向への離脱を防止するための係止孔16が設けられている。
回転伝達部材8の取付けに際しては、先ず接続部8Dを僅かに弾性変形させてハブ7と挾持板12とによって挾持することにより、ハブ7と回転伝達部材8と挾持板12を一体化する。次いで、ハブ7を回転軸6に取付けて回転伝達部材8の連結片8Bをコンプレッサ2側に弾性変形させ、止めねじ11を回転伝達部材8の取付孔14に挿通してダンパー機構9のナット部材17にねじ込むことにより、回転伝達部材8の固定部8Cをナット部材17に固定する。この結果、プーリ4とハブ7が回転伝達部材8とダンパー機構9を介して連結される。
さらに詳述すると、従来の動力伝達装置1においては、ハブ7に対する回転伝達部材8の取付けに際して治具を用いてハブ7と挾持板12とで回転伝達部材8の接続部8Dを挾持し、この状態でリベット25をハブ7と挾持板12の孔に挿通してかしめることにより、ハブ7、回転伝達部材8および挾持板12を一体化している。回転伝達部材8の接続部8Dをハブ7と挾持板12とによって挟持すると、連結片8Bが本体8Aから離間する方向に弾性変形して本体8Aと連結片8Bの交差角度αが初期状態における交差角度βよりも大きくなり(α>β)、本体8Aと接続部8Dが図6(b)に示すように略平行になる。この場合、ハブ7と挾持板12によって接続部8Dを挟持するときの連結片8Bの弾性変形量を大きくすると、その復元力に見合った大きな挾持力で接続部8Dを挟持する必要があることから、従来は組立作業を容易にするために挾持力と連結片8Bの弾性変形量を小さくし、ナット部材17に回転伝達部材8の固定部8Cを固定する際に連結片8BをさらにE−B(図6(b))だけ弾性変形させていた。ここで、Eはプーリ4とハブ7の対向面間の間隔、Bは接続部8Dのみをハブ7と挾持板12とによって挟持し、固定部8Cをナット部材17に固定する前の状態における本体8Aの裏面から接続部8Dの表面までの間隔である。
このような動力伝達装置1において、プーリ4の回転は、ダンパー機構9、回転伝達部材8およびハブ7を介して回転軸6に伝達される。過負荷によって回転軸6が停止すると、自動車エンジン(駆動側機器)からの動力で回転伝達部材8によるプーリ4とハブ7の結合状態が解除される。すなわち、回転軸6が停止した後も、プーリ4は回転し続けているため回転伝達部材8を回転させ続けようとする。このため、接続部8Dがハブ7と挾持板12とによる挾持力に抗して両部材7,12間から離脱してプーリ4とハブ7との結合が解除され、連結片8Bが弾性復帰して接続部8Dを挾持板12の後方側に移動させる。この結果、接続部8Dが離脱した後は回転伝達部材8とハブ7とが干渉することなく、プーリ4から回転軸6への動力伝達が遮断されることになる。
特許第3421619号公報
しかしながら、上述した従来の動力伝達装置1においては、回転軸6を軸支しているベアリング(図示せず)の回転抵抗が高くなりコンプレッサ2の駆動エネルギーの損失を来すという問題があった。そこで、その原因について鋭意検討した結果、回転伝達部材8に起因して回転軸6に常時スラスト荷重が加わっていることが判明した。すなわち、従来はハブ7に回転伝達部材8を取付けるときの連結片8Bの弾性変形量を小さくし、回転伝達部材8の固定部8Cをダンパー機構9に固定する際の連結片8Bの弾性変形量E−Bを大きくしていた。このため、回転伝達部材8をダンパー機構9に固定した後の連結片8Bの弾性変形E−Bによる反力が大きくなり、この力が回転軸6を軸支しているベアリングにスラスト荷重として加わり、結果として回転軸6のベアリングの回転抵抗が高くなることが判った。なお、上記スラスト荷重は、方向が異なるがプーリ4を軸支しているベアリング5にも加わっている。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、主に回転軸を軸支するベアリングに加わるスラスト荷重を低減してベアリングの回転抵抗を低減させ、従動機器の駆動エネルギーの損失を低減させた動力伝達装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、駆動側機器の動力によって回転する駆動側回転部材と、この駆動側回転部材の回転が伝達される従動側機器の従動側回転部材と、この従動側回転部材と前記駆動側回転部材との間に介装されてこれら両部材を連結し、前記従動側機器に過負荷が加わったときに連結を解除する回転伝達部材とを備えた動力伝達装置において、前記回転伝達部材は、円板状に形成されて外周寄りに複数の連結片形成用スリットを周方向に等間隔おいて形成することにより、環状の本体と、この本体の外周を取り囲むように前記本体に延設された軸線方向に弾性変形可能な複数の連結片とからなり、前記各連結片は、前記本体の面に対して傾斜した傾斜片からなり、基端側が前記駆動側回転部材に固定される固定部を有し、先端側に前記連結片とは反対方向に傾斜し前記従動側回転部材と挾持板とによって離脱可能に挾持される接続部を有し、前記接続部を前記従動側回転部材と前記挾持板によって挾持して前記各連結片が前記駆動側回転部材側に弾性変形した状態において、前記本体と前記接続部との間隔が駆動側回転部材と従動側回転部材の間隔と略等しくなるように、前記連結片と前記接続部との折り曲げ角を設定したものである。
また、本発明は、各連結片の固定部を駆動側回転部材の代わりに従動側回転部材に固定し、接続部を従動側回転部材の代わりに駆動側回転部材に離脱可能に連結したものである。
本発明においては、回転伝達部材の接続部を従動側回転部材と挾持板とによって挾持した状態において、本体と接続部との間隔が駆動側回転部材と従動側回転部材の間隔と略等しくなるように、連結片と接続部との折り曲げ角を設定したので、固定部を駆動側回転部材に固定するときに連結片を殆ど弾性変形させる必要がなく、回転軸を軸支するベアリングおよび駆動側回転部材を軸支するベアリングに加わるスラスト荷重が低減するから、ベアリングの回転抵抗を低減することができる。また、連結片を殆ど弾性変形させなければ、小さな操作力で回転伝達部材を駆動側回転部材に取付けることができるから、駆動側回転部材に対する回転伝達部材の取付作業が容易になる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る動力伝達装置に用いられる回転伝達部材の正面図、図2(a)は同回転伝達部材の自然状態における側面図、(b)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態を示す断面図、(c)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態におけるハブの図示を省略して示す側面図、図3は同回転伝達部材を備えた動力伝達装置の一部を破断して示す正面図、図4は図3のIV−IV線断面図である。なお、従来技術と同一の構成部品、部分については同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。また、動力伝達装置1’自体の構造は上述した従来の動力伝達装置1と全く同一であり、異なる点は回転伝達部材20に起因するスラスト荷重の低減化を実現したところにあるから同一の図面を使用した。
図4において、プーリ4は、円板部4Aと、この円板部4Aの一側面に一体に突設された外側円筒部4Bおよび内側円筒部4Cとからなり、外側円筒部4Bの外周面には複数のV溝23が形成されており、この外側円筒部4Bに自動車エンジンの動力が図示を省略したVベルトを介して伝達される。一方、内側円筒部4Cは、コンプレッサ2のハウジング3に設けた突出部3Aにベアリング5を介して回転自在に軸支されている。
コンプレサ2の回転軸6は、一端部がハウジング3の突出部3Aより外部に突出しており、その突出端部にハブ7がボルト24によって固定されている。
図3および図4において、前記ハブ7は、回転軸6の軸端にスプライン結合されたボス部7Aと、このボス部7Aから半径方向に延びる円板状のフランジ部7Bとを一体に備えている。フランジ部7Bには、リベット25が挿通される3つの挿通孔26が形成されており、前記リベット25により挾持板12が裏面側に取付けられている。フランジ部7Bの外周には、3つの挾持部7Cが周方向に等間隔おいて一体に突設されている。
前記挾持板12は、ばね用鋼板によって形成されており、円板部12Aと、この円板部12Aの外周に前記ハブ7の挾持部7Cに対応して周方向に等間隔おいて一体に突設された3つの挾持部12Bとで構成されている。円板部12Aは、3つの挿通孔27を有し、これらの挿通孔27に挿通されるリベット25によってハブ7のフランジ部7Bの裏面側に固定されている。挾持部12Bは、ハブ7の挾持部7Cとともに回転伝達部材20の接続部20Dを離脱可能に挟持する部分であり、中央には係止孔16が形成されている。
図4において、前記プーリ4の円筒部4B,4C間には環状の空間部40が設けられており、この空間部40にダンパー機構9が組み込まれている。ダンパー機構9は、ダンパー保持部材41と、このダンパー保持部材41内に周方向に略等間隔おいて組み込まれた3つのダンパーゴム42等で構成されている。ダンパー保持部材41は、円板状の本体41Aと、この本体41Aのコンプレッサ2側の面に周方向に等間隔おいて一体に突設された3つの筒部41Bとを備え、前記本体41Aが複数のリベット43によってプーリ4の円板部4Aの内面に固定されている。前記ダンパーゴム42は、筒状体に形成されており、ナット部材17とともに前記筒部41B内に組み込まれている。ナット部材17は、内周面に雌ねじが形成された鍔付きの円筒体に形成されて外周に前記ダンパーゴム42が嵌着されており、前記回転伝達部材20の固定部20Cが止めねじ11によって固定されることにより、ダンパーゴム42を前記円板部4Aの内面に押し付けている。
図1、図2および図4において、プーリ4とハブ7との間に介装されこれら両部材を接離可能に連結する前記回転伝達部材20は、ばね用鋼板によって全体が略円板状に形成されており、3つの連結片形成用スリット13を周方向に等間隔おいて設けることにより、スリット13の内側に位置する環状の本体20Aと、この本体20Aの外周に周方向に等間隔おいて設けられた軸線方向に弾性変形可能な3つの連結片20Bとから構成されている。そして、連結片20Bの基端部(回転伝達部材20の回転方向側端部)が前記ナット部材17に固定される固定部20Cを形成し、先端部(反回転方向側端部)が前記ハブ7と挾持板12とによって離脱可能に挾持される接続部20Dを形成している。
また、連結片20Bは、表面側(ハブ7側)に所要角度(β)折り曲げ形成されていることにより本体20Aの対して傾斜している。この折り曲げ角度βは、従来の回転伝達部材8の連結片8Bの折り曲げ角度βと等しい。このため、本体20Aの表面からの連結片20Bの突出寸法も回転伝達部材8の本体8Aからの連結片8Bの突出寸法と等しい。連結片20Bの折曲部は、連結片20Bの基端31a、すなわち固定部20Cとの境部と、連結片20Bと接続部20Dとの境部31bの2箇所である。
前記固定部20Cは本体20A連結片20Bを連結する部分であって、本体20Aと同一平面をなしている。固定部20Cの中央には、止めねじ11が挿通される取付孔14が形成されている。そして、この取付孔14を使って前記止めねじ11を前記ダンパー機構9のナット部材17にねじ込むことにより、前記本体20Aおよび固定部20Cをハブ4の円板部4Aにダンパー機構9を介して固定している。
前記接続部20Dは、固定部20Cより回転伝達部材20の回転方向(矢印方向)とは反対方向に位置し、反回転方向側の固定部20Cに近接して対向している。また、接続部20Dは、連結片20Bとは反対方向(プーリ4側)に所要角度折り曲げられることにより、図2(a)に示す自然状態において、先端が本体20Aの裏面側に位置している。連結片20Bと接続部20Dの折り曲げ角Cは、図6に示した従来の回転伝達部材8の折り曲げ角Aよりも小さく設定されている(C<A)。そして、接続部20Dの裏面中央には、挾持板12の係止孔16に係合する半球状の係合部15が突設されている。
各連結片20Bの接続部20Dをハブ7の挾持部7Cと挾持板12の挾持部12Bによって挾持して挾持部7Cの裏面に圧接すると、連結片20Bはプーリ4側に弾性変形する。このため、回転伝達部材20をハブ7に取付けた状態においては、図2(b)、(c)に示すように本体20Aと接続部20Dとが略平行な状態に変形し、ハブ7から本体20Aの裏面までの間隔、言い換えれば本体20Aから接続部20Dまでの間隔がDに広がる。この間隔Dは、連結片20Bと接続部20Dの折り曲げ角Cを従来の回転伝達部材8における折り曲げ角Aよりも小さくしたことによる効果であり(C<A)、これにより間隔Dを従来の回転伝達部材8の本体8Aと接続部8Dの間隔Bよりも大きくすることができる(B<D)。言い換えれば、間隔Dをプーリ4とハブ7の対向面間の距離Eと略等しいかまたは距離Eより若干小さくすることができる。この結果として、固定部20Cをプーリ4に固定する際の連結片20Bの弾性変形量(E−D)を従来の回転伝達部材8の連結片8Bの弾性変形量(E−B)よりも小さくすることができる(E−B>E−D)。なお、連結片20Bと接続部20Dの折り曲げ角Cは、図2(a)に示す自然状態と、図2(b)に示すハブ7に取付けた状態と殆ど同じである(従来の回転伝達部材8も同様)。
このような構造からなる動力伝達装置1’において、回転伝達部材20の取付けに際しては、予め挾持板12をハブ7のフランジ部7Bの裏面側にリベット25によって固定してハブ7の挾持部7Cと挾持板12の挾持部12Bとで回転伝達部材20の接続部20Dを挾持することにより、ハブ7と挾持板12と回転部材20を一体化する。ハブ7と挾持板12とで回転伝達部材20の接続部20Dを挾持すると、接続部20Dの係合部15は挾持板12の係止孔16に係合する。
次に、ハブ7を回転軸6にスプライン結合させた後、ボルト24を締め付けて回転伝達部材20の本体20Aと固定部20Cをナット部材17の前端面に押し付け、プーリ4とハブ7との間隔がEになるようにハブ7を回転軸6に固定する。そして、止めねじ11を取付孔14に挿通してナット部材17に螺合して固定部20Cをナット部材17に固定すると、プーリ4とハブ7がダンパー機構9および回転伝達部材20を介して連結される。これにより、連結片20BはE−Dだけハブ7側に弾性変形させられる。このときの連結片20Bの弾性変形量E−Dは、従来の回転伝達部材8の弾性変形量E−Bよりも十分に小さい。したがって、組付け後の回転伝達部材20の反力も小さく、回転軸6を軸支するベアリング(図示せず)に対するスラスト荷重を低減することができる。その結果として、ベアリングの回転抵抗の低減、さらには動力伝達装置1’の耐久性および信頼性を向上させることができる。
ここで、本実施の形態においては、間隔Dを間隔Eよりも若干小さく設定した例を示しているため、回転伝達部材20の組付け後においては、回転軸6にコンプレッサ2方向のスラスト荷重が加わるが、間隔Dを間隔Eと略等しくなるように折り曲げ角Cを決めると、回転軸6に対するスラスト荷重を略零にすることができる。
さらに、連結片20Bの弾性変形量E−Dが小さくなれば、固定部20Cをナット部材17に固定する際に大きな操作力を必要とせず、回転伝達部材20のナット部材17に対する取付作業も容易である。
エンジンからの動力がプーリ4に伝達されると、プーリ4の回転はダンパー機構9、回転伝達部材20およびハブ7を介して回転軸6に伝達される。
ダンパー機構9のダンパーゴム42は、プーリ4からハブ7に伝達されるトルク変動を効果的に緩衝する。したがって、動力伝達時の衝撃や動力伝達中におけるトルク変動により回転伝達部材20の接続部20Dに加わる張力が軽減され、接続部20Dがハブ7と挾持板12との間から抜け出るようなことはない。
コンプレッサ2に加わる過負荷によって回転軸6が停止すると、自動車エンジンからの動力で回転伝達部材20によるプーリ4とハブ7の結合状態が解除される。すなわち、回転軸6が停止した後も、プーリ4は回転し続けているため回転伝達部材20を回転させ続けようとする。このため、接続部20Dがハブ7と挾持板12との間から離脱してプーリ4とハブ7の結合を解除する。回転伝達部材20はプーリ4とハブ7の係合を解除すると、連結片20Bの弾性復帰により図2(a)に示す自然な状態に戻り、接続部20Dを挾持板12の後方側に位置させる。この結果、接続部20Dが離脱した後は回転伝達部材20とハブ7とが干渉することなく、プーリ4から回転軸6への動力伝達が遮断されることになる。
なお、上記した実施の形態においては、回転伝達部材20をハブ7に取付けた状態において、本体20Aから接続部20Dまでの間隔Dをプーリ4とハブ7の対向面間の距離Eより僅かに小さくした例を示したが、本発明はこれに限らず間隔Dを距離Eより僅かに大きくしてもよく(D>E)、この場合は回転軸6に加わるスラスト荷重の方向が上記実施の形態とは反対方向となる。
また、上記した実施の形態においては、ダンパー機構9を備えた動力伝達装置に適用したが、ダンパー機構9を備えない場合は、回転伝達部材20の固定部20Cをプーリ4に直接固定すればよい。
さらに、上記した実施の形態においては、回転伝達部材20の固定部20Cを駆動側回転部材であるプーリ4に固定し、接続部20Dを従動側回転部材であるハブ7に離脱可能に連結した例を示したが、本発明はこれに何ら特定されるものではなく、固定部20Cをハブ7に固定し、接続部20Dを挾持板12によってプーリ4に離脱可能に連結した構造であってもよい。
本発明に係る動力伝達装置に用いられる回転伝達部材の正面図である。 (a)は同回転伝達部材の自然状態における側面図、(b)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態を示す断面図、(c)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態におけるハブの図示を省略して示す側面図である。 同回転伝達部材を備えた動力伝達装置の一部を破断して示す正面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 回転伝達部材の従来例を示す正面図である。 (a)は従来の回転伝達部材の自然状態における側面図、(b)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態の断面図、(c)は同回転伝達部材をハブに取付けた状態におけるハブの図示を省略して示す側面図である。
符号の説明
1,1’…動力伝達装置、2…コンプレッサ、3…ハウジング、4…プーリ(駆動側回転部材)、6…回転軸、7…ハブ(従動側回転部材)、12…挾持板、20…回転伝達部材、20A…本体、20B…連結片、20C…固定部、20D…接続部。

Claims (2)

  1. 駆動側機器の動力によって回転する駆動側回転部材と、この駆動側回転部材の回転が伝達される従動側機器の従動側回転部材と、この従動側回転部材と前記駆動側回転部材との間に介装されてこれら両部材を連結し、前記従動側機器に過負荷が加わったときに連結を解除する回転伝達部材とを備えた動力伝達装置において、
    前記回転伝達部材は、円板状に形成されて外周寄りに複数の連結片形成用スリットを周方向に等間隔おいて形成することにより、環状の本体と、この本体の外周を取り囲むように前記本体に延設された軸線方向に弾性変形可能な複数の連結片とからなり、
    前記各連結片は、前記本体の面に対して傾斜した傾斜片からなり、基端側が前記駆動側回転部材に固定される固定部を有し、先端側に前記連結片とは反対方向に傾斜し前記従動側回転部材と挾持板とによって離脱可能に挾持される接続部を有し、
    前記接続部を前記従動側回転部材と前記挾持板によって挟持して前記各連結片が前記駆動側回転部材側に弾性変形した状態において、前記本体と前記接続部との間隔が駆動側回転部材と従動側回転部材の間隔と略等しくなるように、前記連結片と前記接続部との折り曲げ角を設定したことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 回転伝達部材の固定部を駆動側回転部材の代わりに従動側回転部材に固定し、接続部を従動側回転部材の代わりに駆動側回転部材に離脱可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
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