JP4579727B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明はノズルより連続的にインクを噴出し、生産ラインで搬送される被印字物に印字を行うインクジェット記録装置に関する。
ノズルから連続的にインクを噴出し、飛翔途中のインク滴を帯電させ、電界によって前記インク滴を偏向させて印字するコンティニアス方式のインクジェット記録装置は、金属缶やプラスチック表面に数字や記号を印字する装置として、広く普及している。従来のインクジェット記録装置は、特許文献1に示されているように、本体、記録ヘッド、及び本体と記録ヘッドを連結するケーブルから構成されている。本体には、インクを貯蔵するインク容器、インク容器から記録ヘッドにインクを供給するポンプ、記録ヘッドからインク容器にインクを回収するポンプ、及び記録装置の動作を制御する制御部が備わっている。記録ヘッドには、本体から供給されるインクをインク粒子として噴出するノズル、インク粒子を帯電させる帯電電極、帯電したインクを静電界によって偏向させる偏向電極、及び使用されなかったインクを捕集するガターから構成されている。本体と記録ヘッドを連結するケーブルの中には、インクが流れるチューブと記録ヘッドに電気信号を伝送する電気配線が存在する。
特開平2000−203050号公報
上記従来の記録装置は、記録ヘッドで使用されなかったインクをインク容器に回収するポンプが本体内部に存在している。本発明が関係するインクジェット記録装置は、生産ライン用いられるため、本体と記録ヘッドとを連結するチューブの長さは、一般的に2〜4m程度に設定されている。記録ヘッドで使用されなかったインクを本体に回収するポンプは、2〜4m離れた位置からインクを回収するために十分な能力を有することが必要である。この場合、インクと共に空気が同時に回収される。ポンプを用いて液体と気体が混合したものを搬送する場合、ポンプを搬送先に比べて搬送元に近い位置に配置する方が、時間的な流量の変動が少ない安定した搬送を行うことができる。以下、流量とは液体と気体が混合した混合体の流量を指す。
従来のインクジェット記録装置は、遠い位置からインクを回収するため、流量が変動して小さくなったときでも確実に回収可能なように、流量が大きいものを使用する必要があった。また、インクは温度が低下すると粘度が大きくなるので、チューブ内を流れるときの流路抵抗が大きくなる。さらに、本体よりも記録ヘッドが低い位置に存在する場合は、回収時の流路抵抗が大きくなる。上記のような回収時の流路抵抗が大きくなる状況であっても、確実にインクを回収するためには、回収流量が大きいポンプを使用することが必要である。本発明が関係するインクジェット記録装置で使用するインクは、印字後に素早く乾燥する必要があるため、溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)などの揮発性の高い物質を使用する。この場合、回収流量を大きくすると、空気を多く吸い込むので、インク溶媒の揮発量が大きくなり、環境に悪影響を及ぼすという問題が発生する。また、生産ラインが設置されている部屋で人間が作業する場合においては、人体にも悪影響を及ぼすという問題が発生する。
そこで本発明の目的は、インクジェット記録装置を稼動させた状態において、インク溶媒の揮発量を低減し、環境や人体に悪影響を及ぼすことが少ないインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するために、インクを貯蔵するインク容器、インク容器から記録ヘッドにインクを供給する供給ポンプ、記録ヘッドからインク容器にインクを回収する回収ポンプ、前記供給ポンプによって供給されるインクをインク粒子として噴出するノズル、インク粒子を帯電させる帯電電極、帯電したインクを静電界によって偏向させる偏向電極、及び使用されなかったインクを捕集するガターを有するインクジェット記録装置において、記録ヘッドからインク容器にインクを回収する回収ポンプを記録ヘッドに配置し、この回収ポンプでの回収量をインク粒子の帯電状態を計測した結果によって変化させるようにした。また、インクの温度が変動して流体抵抗が変化した場合でも、最適な回収量となるように回収ポンプの回収流量を設定するようにした。また、インク回収路と記録ヘッドとの高低差をタッチパネル等で入力することにより、最適な回収ポンプの回収流量に設定できるようにした。
本発明によれば、記録ヘッドに回収ポンプを配置することにより、時間的な流量変動が小さいインク回収路が形成できるので、従来のインクジェット記録装置に用いていた回収ポンプよりも小さい回収流量のポンプに置き換えることができる。そのため、インク搬送時における溶媒の揮発量が低減でき、環境への悪影響を防止できるという効果がある。
また、インクの帯電状態を計測することにより、インク回収不良を早期に検出して、回収ポンプの流量を大きくするように制御するので、安定したインク回収ができるという効果がある。さらに、インクの温度に応じて回収ポンプの回収流量を変化させることにより、必要最小量の回収流量に設定するので、溶媒の揮発量の低減と安定したインク回収の両立ができるという効果がある。さらに、インク容器と記録ヘッドを連結するインク回収路の最高位置とノズル位置との高低差に応じて回収ポンプの回収流量を設定するので、溶媒の揮発量の低減と安定したインク回収の両立ができるという効果がある。
以下、発明の実施形態について図面に従って説明する。
まず、図8にインクジェット記録装置の概観を示す。本体100の内部には記録装置の制御部やインク容器やポンプ等で構成されるインク循環系が存在し、扉105を開閉することによって、保守作業ができるようになっている。また、本体100からはケーブル103が伸びており、本体100から印字ヘッド101(以下、記録ヘッドと称する場合もある)にインクを送る配管と、印字ヘッド101から本体100にインクを回収する配管と、印字ヘッド101への電気信号を送る配線を内包している。さらに、本体100には、操作者が印字内容や印字仕様等を入力するためのタッチパネル式の液晶パネル(操作パネル)40が存在する。また、操作パネル40には記録装置の制御内容や運転状況等が表示される。印字ヘッド101はステンレス製であり、その内部にはインク粒子を作成し、インク粒子の飛翔を制御する印字部が収められている。印字ヘッド101の内部で作成されたインク粒子は、底面に設けられた開口部102から吐出し、図示しない記録媒体上に付着して画像を形成する。
次に、本体100の内部構成について図9を用いて説明する。
本体100上部には、制御基板109等の電気系部品が配置されている。また、本体下部110には、電磁弁108、ポンプユニット106等の循環系制御部品が配置されており、その近くには、ノズルに供給するインクを収容するインク容器1が納められている。扉105は開閉可能で、インク容器を扉105側に引き出すことができ、インクの補給や廃棄等の保守作業が容易にできるようになっている。
次に、インクジェット記録装置のインク循環系と印字部の概略構成について図10を用いて説明する。
本体100内のインク供給経路21には、インクを収容するインク容器1と、インクを圧送する供給ポンプ2と、インク圧力を調節する調圧弁3と、供給インクの圧力を表示する圧力計4とが設けて有り、記録ヘッド101内のインク供給路21には、インク中の異物を捕らえるフィルタ5と、電磁弁32とがノズル6の手前に設けてある。ノズル6には圧電素子が付いており、70kHz程度の正弦波を圧電素子に印加することによって、ノズル6の終端に存在するオリフィスから噴出したインクは、飛翔中に粒子に分裂する。帯電電極7には、記録信号源(図示せず)が接続されており、帯電電極7に記録信号電圧を印加することによって、ノズル6より規則的に噴射するインク粒子8を帯電させる。上部偏向電極9は高電圧源(図示せず)と接続され、下部偏向電極10は接地されているので、上部偏向電極9と下部偏向電極10との間に静電界が形成される。帯電したインク粒子8は静電界中を通過する間に、インク粒子8自身が有する帯電量に応じて偏向され、図示しない記録媒体上に付着し、画像を形成する。
記録ヘッド内のインク回収経路22には、ガター11と、フィルタ12と、回収ポンプ14とが設けて有り、帯電電極7で帯電されず、前記静電界中を通過する間に偏向されなかったインク粒子8をガター11で回収し、インク容器1へ戻して再利用できるようになっている。
従来のインクジェット記録装置は、回収ポンプ14が本体100内に設けられていたため、記録ヘッドとは2〜4m離れた位置でインクを吸引する構成となっていた。これは、インク供給ポンプとインク回収ポンプを一体化して装置の小型化を図る目的であった。しかし、本実施例では、回収ポンプ14は記録ヘッド内に配置する構成とした。本実施例のようにインク回収ポンプを、記録ヘッドの近くに設けることで、後述するように従来のポンプに比べて容量の小さなポンプを用いてインクの回収がスムーズにできるために、さらなる装置の小型化図ることができる。さらに、ポンプを用いて液体と気体が混合した混合体を搬送する場合、ポンプは搬送先に比べて搬送元に近い位置に配置する方が、時間的な流量の変動が少ない安定した搬送を行うことができる。この現象を図4と図5を用いて説明する。
図4と図5は、ポンプで液体と気体の混合物をチューブで搬送する場合におけるチューブ内部の圧力を測定した結果を示している。この場合のポンプの搬送能力は、従来のインクジェット記録装置でのインク回収ポンプの約3分の1に設定した。
図4(a)は、吸入口からインク回収ポンプまでの距離が0.5m、インク回収ポンプから排出口までの距離が4mである場合のインク回収ポンプと圧力計の配置図である。図4(b)は、液体と気体の混合物を搬送している場合における、インク回収ポンプ位置を0として排出側のインク回収経路側の位置を変えて圧力の最大値と最小値の測定結果である。吸引側は0.5m短いのでその値は示していない。最大値と最小値が存在する理由は、使用したインク回収ポンプはダイヤフラムポンプであり、約30Hzで液体と気体の混合物を押し出しているので、搬送中の圧力には脈動があるためである。この場合は、インク回収ポンプからの距離が離れるにつれて圧力が徐々に低下していくので、排出側に安定した搬送が行われていることを示す。
図5(a)は、吸入口からインク回収ポンプまでの距離が4m、インク回収ポンプから排出口までの距離が0.5mである場合のインク回収ポンプと圧力計の配置図である。図5(b)は、液体と気体の混合物を搬送している場合において、インク回収ポンプ位置を0として吸入口側に圧力の測定位置を変化させた時の圧力の最大値と最小値の測定結果である。この場合は、吸入口からインク回収ポンプまでの距離が短くなるにつれて圧力の最大値と最小値の値の差が大きくなる。圧力の絶対値が大きいときは搬送速度が小さい状態であり、圧力の絶対値が小さいときは搬送速度が大きい状態であるので、流れが周期的に高速になったり、低速になったりする不安定な流れとなる。図5の状態が従来のインクジェット装置のインク回収方法、図4の状態が本発明のインク回収方法であるので、本発明の回収方法の方が低い回収能力で安定したインク回収が可能であることを示している。
以上の結果より、本実施例では従来のインクジェットプリンタで用いた回収ポンプ14よりも約3分の1の搬送能力のポンプを記録ヘッド内に配置した。搬送能力を小さくできるので、ポンプの大きさも小さくなり、記録ヘッド内に回収ポンプ14を配置することが可能である。搬送能力を低下させることにより、液体と混合する気体量が減少するので、溶剤の揮発量も低減させることができる。
次に、本実施例におけるインク回収ポンプの駆動方法について図1と図2と図3を用いて説明する。
図2はインクジェット記録装置を立ち上げる際の手順を示している。タッチパネル(操作パネル40)で操作者が運転開始の入力(立ち上げ)を行う(200)と、まずインク回収ポンプ14が運転を開始する(201)。インク回収経路22内に残っているインクが動き出して、一定の流れになるまでの所定の待機時間を経た後(202)、供給ポンプ2が運転を開始する(203)。これは、本実施例では、従来と比較して小さなポンプを使用するため、停止していたインクが一定の流れになるまでに時間を要するためである。
供給ポンプ2が運転を開始した後、記録ヘッド101内に存在する電磁弁32が開いてノズル6からインクが噴出する。その後、圧電素子に電圧を印加してインクを粒子化させる(204)。
その後、インク回収ポンプ14の搬送量を低下させる(205)。ノズル6から噴出するインクは一定量であるので、実際は空気搬送量が減少する。これは、溶剤(メチルエチルケトン(MEK)等)の揮発量を低減するために行うものであり、インクの回収には支障がない搬送量を設定する。そして、インク粒子の帯電状態を帯電センサ33で測定し(206)、帯電状態が良好であれば、印字開始モードに移行する(210)。もし、帯電状態が異常であれば、圧電素子への通電を止め、電磁弁32を閉じ(207)、供給ポンプ2を停止(208)させた後、操作パネル40でガター11に少量の溶剤を流すように操作者に指示を出して、回収系統のクリーニングを行う(209)。なお、帯電状態の異常を検出する方法は後述する。
図3はインクジェット記録装置を立ち下げる際の手順を示している。タッチパネル40で操作者が運転停止の入力を行う(300)と、まず電磁弁32が閉じられ(301)、次いで供給ポンプ2が運転停止してノズル6へのインク供給が停止する(302)。その後、インク回収路22に存在する大半のインクがインク容器1に回収されるまで待機状態となり、所定の時間が経過した後(303)、インク回収ポンプ14が停止する(304)。
次に、インクジェット記録装置の定常運転時におけるポンプ運転方法について説明する。インクジェット記録装置の運転状態では、ガター11からはインクと共に空気を吸い込んでいる。そのため、ガター11付近に浮遊する埃を吸引している。埃は吸引ポンプ(インク回収ポンプ14)の上流側に配置してあるフィルタ12で捉えられるので、時間の経過と共に目詰まりが起こってくる。その場合は、インク回収ポンプ14の効率が低下して、ガター11でのインク回収速度が低下する。インク回収速度が低下すると、ガター11の下流位置に配置する帯電センサ33付近で検出されるインク帯電量の測定結果が変化してくる。その変化を検出することによって、インクの回収量を大きくするようにインク回収ポンプ14を制御する。これは、インクジェット記録装置を停止させずにインクの回収速度を高めることである。インク回収ポンプ14の回収流量を高めても、実際は目詰まりによって、空気の吸入量は大きく変化しないので、溶剤の揮発量を増大させることはない。フィルタ12での目詰まりが多くなって、インク回収に支障が発生した場合には、操作パネル40にフィルタ12の清掃を行うようなメッセージを表示して清掃を促すようにすれば、生産ラインの稼動状況を調整しながら、フィルタ12の清掃を行うことができる。ここで、上記インクの帯電量の検出方法について、図1、図6、図7を用いて説明する。
図1はインク帯電量を検出した結果に基づき、回収ポンプの回収量を変化させるための制御系を示した図である。この図を用いてインク回収量を変化させる方法を説明する。ガター11とフィルタ12との間には、帯電センサ33が存在し、ガター11から回収されてくるインクの帯電量を検出する。インクは帯電電極7の間を通過するときに、帯電電極7に印加される電圧値に応じて帯電するが、印字中は偏向電極9、10に電圧が印加された状態であるので、帯電量検出に用いるパルスの周波数は、インクを粒子化させるために用いる圧電素子に印加するパルスと同じであり、電圧の大きさはインク粒子がガター11からはずれない程度の低い電圧である。帯電したインク粒子はガター11で回収され、帯電センサ33を通過する。帯電センサ33で得た電圧信号をアンプ34で数千から数万倍に増幅し、バンドパスフィルタ35でノイズ成分を除去する。定期的にショートスイッチ39がオンとなって、インク帯電量を繰り返し測定する。その信号の検出結果は、マイクロプロセッサ(MPU)36に送られる。マイクロプロセッサ36はインクジェットプリンタ全体を制御する回路要素である。また、マイクロプロセッサ36には、ROM37とRAM38が接続されている。ROM37はマイクロプロセッサ36が動作するために必要なプログラムやデータ等を記憶するメモリであり、RAM38は前記マイクロプロセッサ36がプログラム実行時に扱うデータを一時的に保存するメモリである。
図6は帯電量検出に用いる電圧パルスを示している。パルスは圧電素子に印加するパルスと同じ周波数であり、圧電素子に印加するパルスとは位相がずれた8種類のパルスである。この8種類のパルスを順次に帯電電極に印加して粒子を帯電させ、帯電センサ33で帯電量を検出することにより、最適な位相のパルスを決めて粒子を帯電させて印字を実行する。ここで、最適な位相を決める方法について説明する。
上述したように、ノズル6の終端に存在するオリフィスから噴出するインクは、ノズルに取り付けられた圧電素子による振動によって振動し、帯電電極で挟まれた領域の間でインク粒子に分裂する。分裂した瞬間に帯電電極に印加されている電圧に比例して粒子は帯電する。インクが粒子に分裂する位置は、インクの粘度によって変化するので、粒子ごとに帯電信号を与える最適なタイミング(圧電素子に印加される信号との位相差)を調べることが必要である。まず、0相の一定数(一例として20個)のパルス列を帯電電極に印加する。その間に帯電電極を通過した20個のインク粒子がガターに入り、帯電センサ33によって20個分の帯電量を検出される。ショートスイッチ39をオンして初期化した後、1相の一定数のパルス列を印加し、同様にして20個分の帯電量を測定する。
これを8相分繰り返すと、図7(a)に示すような電圧波形が帯電センサで検出される。この例では3相のときが最も粒子化タイミングと合った状態であり、インク帯電量が最も大きくなっている。この状態はインクの回収が適切に行われている状態であるので、位相をずらして発生させたパルスに応じてインクの帯電量が変化している。適当なスレッショルドレベルを設定すると、そのレベルよりも電圧の大小で2値化した場合、1相から5相までが連続して2値化した結果が1となり、6相から0相までが連続して0となる。スレッショルドレベルをAからBに変化させても、この傾向が変わらないことを検知することによって、第3相が最適なパルス印加タイミングであることがわかる。印字中はこの第3相のタイミングで帯電電圧を切り替えることにより、粒子毎の帯電量を変える。この帯電量の検知は、回収ポンプでの回収状態が良好である場合に可能となる。
インクの回収状態が低下しているときに、帯電センサ33で検出される電圧波形は、図7(b)のようになる。これは、インクの回収状態が悪いので、位相をずらしてパルスを発生させても、先に回収されたインクの帯電量の影響が残っているため、位相をずらして発生させたパルスに応じてインクの帯電量の変化が少ない。スレッショルドレベルAの場合は、2値化した結果が連続して1にならず、スレッショルドレベルBの場合は、2値化した値がすべて1になる。このような状態を検出することによって、インク回収状態が低下していると判断される。
インク回収状態の悪化を検出することにより、インク回収ポンプでの回収量を大きくするように制御して、安定した装置の運転を行うようにする。
ところで、インクの回収状態を変化させる因子として、インクの温度がある。インクの温度が低下すると粘度が大きくなるので、流路抵抗が大きくなり、インクの搬送量が低下する。そのため、インク容器付近の温度を測定することにより、インクの温度が変動して流体抵抗が変化した場合でも、最適な回収状態となるようにインク回収ポンプの回収流量を設定する。
また、本発明に関係するインクジェット記録装置は生産ラインで使用されるので、インク容器と記録ヘッドを連結するチューブは2〜4mの長さを有する。インク回収路の最高位置が記録ヘッドの位置よりも高い場合、流路抵抗が増加する。このため記録ヘッドに対して、インク回収路の位置が高く、その高低差が大きくなった場合には流路抵抗が大きくなり、インクの搬送量が低下する。回収ポンプの回収量が適切な量になるように、タッチパネルからインク回収路の最高位置と記録ヘッドの位置との高低差を入力することにより、安定したインク回収が可能となる。
本発明になるインクジェットプリンタのポンプ制御方法を説明する図である。 本発明になるインクジェット記録装置の立ち上げ方法を示す図である。 本発明になるインクジェット記録装置の立ち下げ方法を示す図である。 ポンプに接続される配管の第一の状態と配管内での圧力との関係を示す図である。 ポンプに接続される配管の第二の状態と配管内での圧力との関係を示す図である。 粒子化するインク液滴の帯電量状態を検査するために用いるパルス列を示す図である。 図6に示したパルス列を印加した場合に帯電センサで検出される電圧波形の例である。 インクジェット記録装置の概観図である インクジェット記録装置の本体内部を示す図である インクジェット記録装置でのインク循環の様子を説明する図であるである
符号の説明
1…インク容器、2…供給ポンプ、6…ノズル、7…帯電電極、8…インク粒子、9…偏向電極、11…ガター、14…回収ポンプ、33…帯電センサ。

Claims (4)

  1. インクを貯蔵するインク容器、インク容器から記録ヘッドにインクを供給する供給ポンプ、記録ヘッドからインク容器にインクを回収する回収ポンプ、インク容器と記録ヘッドを結ぶインク供給路前記供給ポンプによって供給されるインクをインク粒子として噴出するノズル、インク粒子を帯電させる帯電電極、帯電したインクを静電界によって偏向させる偏向電極、及び記録に使用されなかった前記インク粒子を捕集する前記記録ヘッド内に設けたガター、前記ガターとインク容器を結ぶインク回収路を有するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッド内の前記インク回収路に前記回収ポンプと前記ガターから吸い込まれた埃をガターの下流側で捉えるフィルタが存在し、かつ、フィルタが回収ポンプの上流側であるとともに、前記帯電電極での帯電タイミングを段階的に変化させながら前記ガターで捕集されたインクの帯電量を測定し、その帯電量の変化量が所定の変化量よりも小さい場合には、前記回収ポンプでの回収量を大きくするように設定する手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、インク回収路とノズル位置との高低差に応じて回収ポンプの回収量を変化させる手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、インク容器の周囲温度を測定し、その測定結果に基づいて、回収ポンプの回収量を変化させる手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、起動時の回収ポンプでの回収量は印字時の回収量よりも大きいことを特徴とするインクジェット記録装置。
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