JP4578972B2 - 圧力低下補償装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体が中を流れる製品パイプ内の圧力低下を補償する装置と、かかる装置を具備した容器に充填するシステムに関する。本発明は、特に、製品パイプに接続可能であり、つぶれ可能なチューブ部を具備したこの種の装置に関する。
液体が中を流れる製品パイプの圧力低下を補償する装置は、たとえば、充填機において容器に充填する食品産業で使用される。
充填機は、製品パイプに接続され、充填ステーションを有し、その充填ステーションで、ミルクまたはフルーツジュースのような液体内容物が空の容器に入れられる。このため、充填ステーションは、一般に、充填バルブを介して製品パイプに接続された充填パイプを具備する。容器に充填するため、充填パイプは容器に挿入され、その後充填バルブが開かれる。充填バルブが開いているとき、液体は充填バルブを通って容器に流れ込む。必要な容量が容器へ移されたとき、充填バルブは閉じられる。充填バルブは、たとえば、時間的に制御され、または、容量的に制御される。次に、充填された容器は封かんステーションへ運ばれ、新たな空の容器が充填ステーションへ運ばれる。
充填バルブが開いているとき、圧力低下が製品パイプに生じる。この圧力低下は多かれ少なかれ重大な障害を引き起こす。
圧力低下は製品パイプに接続された他の充填ステーションへ伝播するので、それぞれの充填ステーションの充填バルブによって制御される充填プロセスに影響を与える。
さらに、圧力低下は問題となっている充填バルブによって制御される充填プロセスに影響を与える可能性がある。特に、圧力低下は製品パイプの中を流れる製品の流速に影響を与える。
充填バルブが時間的に制御されるならば、圧力低下は、容器を充填し得る精度に関する不確定要素となる。容器は、過度に量の少ない液体で充填されるか、または、過度に量の多い液体で充填される。
充填バルブが容量的に制御されるならば、圧力低下は製品パイプ内の製品の流速の減少を招くので、圧力低下は容器に充填するために必要な充填時間が増加することを意味する。
バルブが充填後に閉じられるとき、サージが発生し、製品パイプの中を伝播する。このサージは充填ステーションに有害であり、また、製品パイプに接続された他の充填ステーションの充填プロセスに影響を与える。
上記圧力低下によって生じたこれらの障害を除去、または、ともかくも軽減するため、圧力変化を補償する装置は、一般に製品パイプに接続される。
圧力低下および圧力変化を補償するこのような従来の装置は、いわゆるバランス容器、すなわちレベル容器であり、液体レベルが液体の補給を制御する浮きを用いて調節される容器である。液体レベルは、容器からの液体の放出とは無関係に、常にある限界の範囲内に保たれるように調節される。液体が容器から放出されるとき、これは重力によって起こり、伝播する圧力低下またはサージは放出の始めまたは終わりに発生しない。しかし、この構造は、容器に液体食品内容物を充填するシステムにおいて重要な面である清浄および殺菌が困難であるという欠点がある。この構造は、また、製造および設置の費用が割高である。
スウェーデン特許第410,844号は、液体が中を流れる製品パイプ内のサージを補償する装置であって、清浄および殺菌に関する上記装置の問題点を一部解決する装置を開示する。この装置は、互いに隣接し、可撓性壁によって分離された第1および第2のチャンバを具備する。第1のチャンバは製品パイプに直列に接続されるべき入口および出口を有する。第2のチャンバは制御手段によって圧縮空気源に接続される。製品パイプ内のサージの場合、第1のチャンバの壁はサージに対応する形で伸ばされる。第2のチャンバ内の圧力は、第1のチャンバの容積の変化を補償するように調節される。圧力低下は、つぶされることが考慮された第1のチャンバによって対処される。
しかし、スウェーデン特許第410,844号による装置は、耐用年数が非常に制限されるという重大な欠点がある。その理由は、この装置は上記サージが原因となって第1のチャンバの壁が繰り返し伸ばされるからである。従来、このような歪みが加えられても許容可能な耐用年数が得られる材料を見つけることは困難であることが分かっている。
米国特許第6,264,069号は液体からのサージを緩和する装置を開示する。この装置は、内側チューブおよび外側チューブを含み、内側チューブは、たとえば、飲料の充填システムに接続される。この装置はシステム内のポンプからのサージの緩和を目的とする。サージは、外側チューブに接触するまで内側チューブを膨張させ、外側チューブがそれ以上の膨張を妨げる。
しかし、米国特許第6,264,069号に記載された装置は、スウェーデン特許第410,844号の装置の問題点と類似した問題点、すなわち、内側チューブを繰り返し伸ばすことが内側チューブの耐用年数を短縮するという問題点を含む。
米国特許第2,838,073号は、火災用放射器内のサージを緩和するように構成された装置を開示する。米国特許第2,838,073号の装置は、重いゴム製の内側チューブと、補強された外側チューブとを含む。サージが発生したとき、サージは力を吸収するため内側チューブを膨張させる。外側チューブは所定の程度までの膨張だけが許容されることを保証する。また、この装置は、内側チューブが繰り返し伸ばされるので、耐用年数が短いという問題を有する。
米国特許第2,875,786号は、液体からのサージを緩和する装置を開示する。この装置は、内側の非可撓性有孔パイプと、そのパイプの直ぐ外側に配置された可撓性チューブと、可撓性チューブを取り囲む第2の非可撓性チューブとにより構成される。サージがシステムに発生したとき、可撓性チューブは膨張し、このようにして、サージを緩和する。他のチューブは、上記膨張が所定の程度でしか起こらないことを保証する。また、米国特許第2,875,786号は、可撓性チューブが繰り返し伸ばされるので、米国特許第6,264,069号および米国特許第2,838,073号の問題点に類似した問題点がある。
日本国特許第3,175,599号は、加圧システムのホースを開示する。ホースは内側層および外側層を含む。補強された層がそれぞれの層の対向側に配置される。プラスチック層は補強された層の間に配置される。プラスチック補強層はホースが所定の程度しか膨張できないようにするため役立つ。日本国特許第3,175,599号のホースは、システムの圧力に影響を与えることを意図していないが、それでもなお繰り返しの引き伸ばしによって耐用年数が短縮する。
したがって、製品パイプ内の圧力低下を補償可能であり、しかも十分な耐用年数が得られ、あまり費用がかからず、かつ、容易に清浄できる装置が必要である。
以上の点に鑑みて、本発明の目的は、製品パイプ内の圧力低下を補償する改良型装置および改良型システムを提供することである。
本発明の特有の目的は、比較的安価であり、十分な耐用年数があり、容易に清浄できるこの種の製品パイプ内の圧力低下を補償する装置を具備し、内容物を充填する装置並びにシステムを提供することである。
上記の目的および以下の説明から明らかであるその他の目的のうちの少なくとも一つを実現するため、本発明により提供される装置およびシステムは、請求項1および請求項11にそれぞれ記載された特徴を備え、好適な実施形態は従属請求項に記載されている。
より詳細には、本発明によれば、液体が中を流れる製品パイプ内の圧力低下を補償する装置が提供され、この装置は、上記製品パイプに接続可能であるつぶれ可能チューブ部を具備する。この装置は、円周方向におけるチューブ部の伸びを妨げるように構成され、チューブ部の自由つぶれを可能にさせるように構成された制限手段によって特徴付けられる。
この結果として、製品パイプ内の圧力低下を補償する装置は改良される。
この装置は、製品パイプに接続可能であるチューブ部を具備するので、非常に容易に清浄できる装置が実現される。この装置およびチューブ部は、より詳細には、実際の製品パイプの清浄と共に清浄することができる。
さらに、本発明の装置は十分な耐用年数を発揮するように製造可能である。引き伸ばしが妨げられ、かくして、基本的に阻止されるので、チューブ部は繰り返し伸ばされることがなくなり、これにより、上記引き伸ばしに関連した問題点が取り除かれ、すなわち、上記引き伸ばしによって生じるチューブ部の疲労の結果としての耐用年数の短縮が解消される。
またこの装置は、構造が比較的単純であり、複雑ではないので、あまり費用をかけずに製造、設置、および、維持できる。
それにもかかわらず、この装置は、制限手段がつぶれ可能チューブ部の自由なつぶれを可能にさせるように構成されているので、製品パイプ内の圧力低下を効率的に対処する能力を備えている。
自由つぶれとは、チューブが妨げられることなくつぶれた状態になり得ることを意味する。このような自由なつぶれは、チューブ部の耐用年数に悪影響を与える歪みをチューブ部に加えることなく、圧力低下を効率的に処理するために決定的に重要である。
本発明の装置の好ましい一実施形態によれば、制限手段はチューブ部のチューブ壁に組み込まれる。その結果として、設置すること、並びに、クリーン状態を維持することが容易である衛生的な装置が得られる。
制限手段はチューブ壁に組み込まれた補強部を具備する。補強部は、チューブ部の引き伸ばしが妨げられ、同時にチューブ部の自由なつぶれを可能にさせるように容易に調節可能であり、これにより、十分な耐用年数を備えた耐久性のあるチューブ部が得られる。
別の好適な実施形態によれば、制限手段はチューブ部の外部に配置される。これは制限手段が消防ホースのような従来の補強されたチューブにより構成できることを確保する。その結果として、本発明の装置は、比較的安価な標準的な部品で作ることが可能であり、上記チューブ部は製品と接触する唯一の部分であるため、このチューブ部だけが食品用として認められることを要する。
制限手段は円周方向に非弾性である方が有利である。これは、チューブ部の円周方向における引き伸ばしをそれが完全に阻止される程度まで妨げる。
制限手段は、チューブ部に広がる大気圧よりも高い1から10バールの範囲内の圧力でのチューブ部の円周方向の引き伸ばしを阻止するような引張強さをもつ。
制限手段は、有利的には、可撓性であり、チューブ部の自由なつぶれが確保される。
さらなる実施形態によれば、この装置は上記チューブ部および上記制限手段が内部に配置されたケーシングを具備し、加圧手段が、ケーシング内に広がる圧力であって、動作中のチューブ部に広がる通常の圧力よりも僅かに低い圧力を加えるために配置される。これにより、圧力低下が起こり結果としてチューブ部に生じる圧力が大気圧を上回る場合にもチューブ部は確実につぶされる。
加圧手段は、簡単かつ費用のかからない方式で上記圧力をケーシング内に加えることができる圧縮空気手段でもよい。
装置のチューブ部は、好ましくは、上記つぶれる可能性を実現するため可撓性および伸張性がある。
さらに、本発明によれば、少なくとも1個の充填バルブを備えた少なくとも1台の充填ステーションへつながる製品パイプを具備し、容器に液体内容物を充填するシステムが提供される。本発明によるシステムは、上記少なくとも1台の充填ステーションの上流に置かれ、上記製品パイプに接続され、製品パイプ内の圧力低下を補償するように構成された上記装置のいずれか一つの装置によって特徴付けられる。
これにより、上記の装置の利点による恩恵を受ける改良型の充填システムが得られる。
本発明のシステムの好ましい一実施形態によれば、チューブ部は本質的に直線状に延ばされ、水平面に対してある角度で配置される。これは、圧力低下のある場合に、チューブ部がチューブ部を通る製品の放出を促進するように確実につぶされるようにする。より詳細には、つぶれは、製品が十分にチューブ部を通して放出されることを保証する圧迫充填動作の形態で生じる。
装置のチューブ部は、好ましくは、5から90度の範囲、より好ましくは、10から45度の範囲、最も好ましくは、25から35度の範囲の角度で配置される。
次に、一例として、その例に限定されることなく、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。両方の実施形態における等価的な部品は同じ参照符号が与えられている。
本発明によれば、製品パイプ内の圧力低下を補償する装置が提供される。このような装置は、上記製品パイプを通して供給される液体食品内容物を容器に充填するシステムにおいて非常に有利である。
以下、本発明の複数の好適な実施形態が説明され、等価的で類似した機能を有する部品は全体を通じて同じ参照符号が付与されている。
図1を参照すると、本発明の装置1の第1実施形態が示されている。
装置1は、主要な構成要素として、可撓性チューブ部2と、可撓性チューブ部の外側に配置された制限手段3と、上記チューブ部2および上記制限手段3を囲むケーシング4とを具備する。
図示された本発明の装置1の実施形態は、入口5および出口6を具備し、装置1は入口および出口を介して製品パイプ7に接続され、装置1のチューブ部2が製品パイプ7の流路の一部分を形成する。装置1の出口6から延びる製品パイプ7の部分は、充填バルブ9の形で概略的に示された充填ステーション8へつながる。充填バルブ9は、製品パイプ7内を流れる製品を放出するため開けることが可能であり、たとえば、容器10に充填する。
チューブ部2は、円周方向に伸縮性があり、チューブ部2内に大気圧よりも低い圧力を加えたときにつぶれる傾向がある可撓性材料で作られる。装置1は、上記のように、製品パイプ7に接続可能であり、このため、上記入口5および出口6を具備し、それらを介して、装置1のチューブ部2は製品パイプ7に接続され、製品パイプの一部分を形成するように作られる。
チューブ部2の外側に配置された制限手段3は、半径方向でチューブ部2を取り囲み、円周方向におけるチューブ2の伸びを妨げる。
図示された実施形態において、制限手段3は、たとえば、消防ホースタイプのチューブ12の形に作られ、このチューブは図中11で概略的に表された非弾性繊維で織られ、上記チューブ12は上記チューブ部2の周りを滑り、これにより、チューブ部2の円周方向の伸びを効率的に妨げる。これは、次に参照する図4により明瞭に示されている。
制限手段3は、また、たとえば、10から20バールまでの範囲で大気圧を上回る、チューブ部2内に広がる圧力を加えるとき、チューブ部2の円周方向の伸びを妨げるようにも設計され得る。
重要なことは、制限手段3がチューブ部2の自由なつぶれを可能にさせることである。すなわち、制限手段3はチューブ部2のつぶれを阻止しないようにすべきである。以下で詳述される本発明の装置1の機能を確保するため、実際に最も重要なことは、チューブ部2が妨げられることなくつぶされた状態をとることを許容されることである。
このため、制限手段3をチューブ部2の外側に密着するように配置された剛性円筒体の形に作ることは不可能である。チューブ部2がつぶされるとき、その断面は、実際には、チューブ部2の長手方向に垂直な平面内で見たときに、一方向で圧縮され、別の方向で伸張されるように変化するであろう。制限手段3が密着した形で外側に配置された剛性円筒体で作られるならば、この断面の引き伸ばしは阻止される。
したがって、制限手段3は、チューブ部2と一体的につぶれることが可能であり、チューブ部2が、妨げられることなくそのつぶれた状態をとることが許容されるように、可撓性がなければならない。
制限手段3はその他の方法でも設けられることが分かるであろう。たとえば、図5に示されるように、制限手段3をチューブ部2に組み入れることが可能である。より詳細には、制限手段3はチューブ部2内の補強部13で作られ、上記補強部13は、チューブ部2の壁14に組み入れられた非弾性繊維11を含み、上記繊維11は円周方向におけるチューブ部2の伸びを妨げるように向けられる。
再度参照して図1からも明らかであるように、装置1は圧縮空気手段15を具備し、圧縮空気手段はケーシング4内に広がる圧力に影響を与えるように構成されている。ケーシング4内の圧力は、チューブ部2の外部および制限手段3に影響を与え、製品パイプ7内の現在の通常の圧力に応じて変化し得る。かくして、圧縮空気手段15はケーシング4内の圧力を調節し、装置1の上流に配置され、製品パイプ7内の圧力を感知するセンサ16によって制御される。
装置1のケーシング4は開口部17、18を含み、この開口部を通ってチューブ部2の入口5および出口6が延び、装置1、より詳細には、装置のチューブ部2の製品パイプ7への接続を可能にさせる。
次に、図2を参照して、図1に示された装置1の機能を説明する。
充填バルブ9が、たとえば、容器10に充填するため開かれるとき、圧力低下が起こり、圧力低下が製品パイプ7の中を通って伝播する。この圧力低下に応答して、チューブ部2が図2に示されるようにつぶれる。上記のように、制限手段3は、チューブ部2が自由につぶれるように配置される。充填バルブ9の開きによって起こる圧力低下は、このようにして、チューブ部2のつぶれによって補償され、チューブ部2は、つぶれると同時に、圧力低下に対応するようにその内容積を変える。これにより、製品パイプ7内の圧力は本質的にそのままの状態で維持されることが確実であり、その結果として、製品が充填バルブ9を通して必要な精度で放出される。
チューブ部2は自由につぶれることが許容されるので、完全につぶれた状態において、チューブ部2は平らな形状になる。チューブ部2がこのような形でつぶれることが許容されるとき、チューブ部2の耐用年数に悪影響を与える可能性がある折れ曲がりは起こらない。
たとえば、容器10が所要の程度まで充填されたときに、充填バルブ9が閉じられると、サージが生じる。このサージは、チューブ2が、図1に示されるように、その最初のつぶれていない状態になり、その容積が再び増加すると、チューブ2によって少なくとも部分的に吸収され、すなわち、緩和される。
制限手段3は半径方向の僅かな程度の膨張を可能にするように構成してもよく、すなわち、チューブ部2は、図3に示されるように、円周方向にわずかな量だけ、たとえば、数パーセントだけ伸びることが許容される。この結果として、充填バルブ9の閉鎖によって生じるサージがさらに緩和される。しかし、円周方向のこの引き伸ばしは、チューブ部2の必要な耐用年数を保証するために小さく抑えることが不可欠である。小さい引き伸ばしとは、円周方向に5%未満の引き伸ばしを意味する。
図6は、容器10に充填する本発明のシステム19の好ましい一実施形態を示す。システム19は、特に図1を参照して説明した本発明の装置1を具備する。
システム19の図示された実施形態の主要な構成要素は、製品タンク20、製品タンク20につながる製品パイプ7、製品タンク7に直列につながる本発明の装置1、並びに、製品パイプ7に接続され、3台の充填ステーション8を具備する充填機21である。各充填ステーション8における充填プロセスは、充填バルブ9を用いて制御され、充填パイプ22が各充填バルブ9から延びる。
さらなる充填機21を製品パイプ7に接続してもよく、各充填ステーション8は2個以上の充填バルブ9を具備しても構わないことが理解されるであろう。
液体製品は、かくして、製品タンク20から本発明の装置1を介して充填装置8まで製品パイプ7の中を流れる。
容器10に充填するため、充填ステーション8の充填パイプ22が容器10に挿入され、その後、関連した充填バルブ9が開かれ、製品が容器10に流し込まれる。
次に発生するシステム19内の圧力低下は、本発明の装置1がそのチューブ部2を自由につぶすことによって補償される。
図から明らかであるように、本発明の装置1は水平面に対して角度を付けて取り付けられる。より詳細には、装置1は、その出口6が入口5よりも下方に配置されるように向けられる。これによって、チューブ部2は、図7aおよび図7bに示されるように、製品の放出を促進するような形で確実につぶれる。
より詳細に説明すると、チューブ部2は、初期的に、上記入口5と共につぶれる。その理由は、重力の作用下でチューブ部2内の圧力は、入口5よりも出口6の方で若干高くなるからである。このようにして、上記入口5側のチューブ部2は、出口6側のチューブ部2よりもつぶれる傾向がある。
圧力が低下するとき、チューブ部2はこのように最初に入口5側でつぶれ、その後、チューブ部2のつぶれた部分は、継続的な重力の作用下で、充填プロセス中に出口6へ向かって移動する。本発明の装置からの製品の放出量は、製品パイプから装置への製品の補給量よりも多いので、つぶれた部分は、図7bから分かるように、出口へ向かって移動するのに伴って大きくなる。上記の方法で装置を傾けることにより、製品が充填プロセス中に本発明の装置1から連続的に確実に押し出され、これが容器10の正確な充填を促進することは明白である。
本発明によれば、製品パイプ7内の圧力低下を補償する装置1、並びに、このような装置1を具備するシステム19が提供される。
装置1は、製品パイプ7に接続可能であり、つぶれ可能なチューブ部2を具備する。この装置1は、円周方向におけるチューブ部2の伸びを妨げるように構成されると共にチューブ部2の自由なつぶれを許容するようにも構成された制限手段3をさらに具備する。
このような装置は、製品パイプ7に直接的に接続可能であるチューブ部2を具備するので、清浄および殺菌が非常に容易に行える装置1が提供される。
チューブ部2の自由なつぶれ可能性は、また、製品パイプ7内の圧力低下が効率的に補償可能であることを保証する。
最後に、制限手段3がチューブ部2の伸びを妨げる能力を備えていることは、チューブ部2の繰り返される伸びによる疲労および損傷のリスクが除去されることを意味する。これは本発明の装置1の十分な耐用年数を保証する。
本発明が、例示された実施形態に限定されないことは明らかであろう。
このように複数の変形および変更が実施可能であり、したがって、本発明はもっぱら特許請求の範囲によって定められる。
影響を受けていない状態にある本発明による装置の側面図である。 圧力低下による影響を受けた状態の本発明による装置の側面図である。 サージによる影響を受けた状態の本発明による装置の側面図である。 本発明の一実施形態の断面図である。 本発明の第2実施形態の断面図である。 本発明によるシステムの概略図である。 つぶされ、傾斜した状態にある装置の側面図である。 つぶされ、傾斜した状態にある装置の側面図である。

Claims (10)

  1. 製品パイプ(7)に接続可能であり、つぶれ可能なチューブ部(2)を具備し、液体が中を流れる前記製品パイプ(7)内の圧力低下を補償する装置(1)において、
    制限手段(3)であって、円周方向における前記チューブ部(2)の伸びを妨げるように構成されており、前記チューブ部(2)と一体的に自由につぶれることができるように可撓性を有する制限手段(3)を備え
    前記チューブ部(2)および前記制限手段(3)が内部に配置されたケーシング(4)をさらに具備し、動作中の前記チューブ部(2)内に広がる通常の圧力よりも僅かに低い、前記ケーシング(4)内に広がる圧力を加える圧力手段(15)が配置されている、ことを特徴とする装置。
  2. 前記制限手段(3)が前記チューブ部(2)のチューブ壁(14)に組み入れられている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記制限手段(3)が前記チューブ壁(14)に組み入れられた補強部(13)を具備する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記制限手段(3)が前記チューブ部(2)の外部に配置されている、請求項1に記載の装置。
  5. 前記制限手段(3)が、大気圧よりも高い1〜10バールの範囲内の前記チューブ部に広がる圧力での円周方向における前記チューブ部(2)の伸びを阻止するような引張強さを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記圧力手段(15)が圧縮空気手段(15)である、請求項に記載の装置。
  7. 前記チューブ部(2)が可撓性であり伸張性がある、請求項1からのいずれか一項に記載の装置。
  8. 少なくとも1個の充填バルブ(9)を備えた少なくとも1台の充填ステーション(8)につながる製品パイプ(7)を具備し、容器(10)に液体内容物を充填するシステム(19)であって、
    前記製品パイプ(7)に接続可能であり、つぶれ可能なチューブ部(2)と、円周方向における前記チューブ部(2)の伸びを妨げるように構成されており、前記チューブ部(2)と一体的に自由につぶれることができるように可撓性を有する制限手段(3)と、を有する装置(1)を備え、
    前記チューブ部(2)および前記制限手段(3)が内部に配置されたケーシング(4)をさらに具備し、動作中の前記チューブ部(2)内に広がる通常の圧力よりも僅かに低い、前記ケーシング(4)内に広がる圧力を加える圧力手段(15)が配置されており、
    前記装置(1)は、前記少なくとも1台の充填ステーション(8)の上流に置かれ、前記製品パイプ(7)に接続され、前記製品パイプ(7)内の圧力低下を補償する、ことを特徴とするシステム。
  9. 前記チューブ部(2)が本質的に直線状に延ばされ、水平面に対して角度を付けて配置されている、請求項に記載のシステム。
  10. 前記角度が、5から90度の範囲、より好ましくは、10から45度の範囲、最も好ましくは、25から35度の範囲に収まる、請求項に記載のシステム。
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