JPH09264464A - 流体輸送用ホース - Google Patents
流体輸送用ホースInfo
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- JPH09264464A JPH09264464A JP8076522A JP7652296A JPH09264464A JP H09264464 A JPH09264464 A JP H09264464A JP 8076522 A JP8076522 A JP 8076522A JP 7652296 A JP7652296 A JP 7652296A JP H09264464 A JPH09264464 A JP H09264464A
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- hose
- layer
- intermediate layer
- reinforcing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 流体輸送用ホースの耐久性を損なうことな
く、ポンプ等の脈動発生源から伝播した脈動を効率よく
かつ安価に吸収する。 【解決手段】 流体輸送用ホースは、内側チューブ11
と、中間層12と、補強層(編組)13と、外層14と
からなる。中間層12は、発泡ゴム、発泡樹脂等のスポ
ンジ材料または軟質エラストマー材料により構成され
る。流体輸送用ホースにおいては、ポンプ等から伝播す
る脈動が、中間層によって変化し、その脈動圧力が弱め
られると共に、中間層を設けない場合の脈動圧力に比べ
て、脈動周波数のピークがずらされ、異音発生の原因と
される脈動の主成分が弱められる。そのため、ホースか
ら発生する異音を抑制することができ、車室内等への異
音の伝達が弱められ、車両の乗り心地を高めることがで
きる。
く、ポンプ等の脈動発生源から伝播した脈動を効率よく
かつ安価に吸収する。 【解決手段】 流体輸送用ホースは、内側チューブ11
と、中間層12と、補強層(編組)13と、外層14と
からなる。中間層12は、発泡ゴム、発泡樹脂等のスポ
ンジ材料または軟質エラストマー材料により構成され
る。流体輸送用ホースにおいては、ポンプ等から伝播す
る脈動が、中間層によって変化し、その脈動圧力が弱め
られると共に、中間層を設けない場合の脈動圧力に比べ
て、脈動周波数のピークがずらされ、異音発生の原因と
される脈動の主成分が弱められる。そのため、ホースか
ら発生する異音を抑制することができ、車室内等への異
音の伝達が弱められ、車両の乗り心地を高めることがで
きる。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、燃料等の流体輸送用のホ
ースに係り、特に振動吸収性の良いホースに関する。
ースに係り、特に振動吸収性の良いホースに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、自
動車の燃料系や水系等の流体輸送用ホースは、例えば図
4に示すように、ゴムまたは樹脂の一層またはこれらの
複層であるホース内層1と、その外周面に補強糸を巻き
付けた補強層2と、ホース内層1及び補強層2の外周面
を被覆する外層3とを備えている。そして、これら燃料
系ホースや水系ホースには、燃料や冷却液の供給のため
に、ポンプ、燃料噴射用インジェクタ、流路切り替え用
バルブ等が接続されている。これらポンプ等は、微小な
脈動を発生しており、この脈動がホースに伝えられて、
ホースとの共振により、脈動音や流動音等の異音を発生
させている。これらの異音が、車両内の乗員に不快感を
与えている。
動車の燃料系や水系等の流体輸送用ホースは、例えば図
4に示すように、ゴムまたは樹脂の一層またはこれらの
複層であるホース内層1と、その外周面に補強糸を巻き
付けた補強層2と、ホース内層1及び補強層2の外周面
を被覆する外層3とを備えている。そして、これら燃料
系ホースや水系ホースには、燃料や冷却液の供給のため
に、ポンプ、燃料噴射用インジェクタ、流路切り替え用
バルブ等が接続されている。これらポンプ等は、微小な
脈動を発生しており、この脈動がホースに伝えられて、
ホースとの共振により、脈動音や流動音等の異音を発生
させている。これらの異音が、車両内の乗員に不快感を
与えている。
【0003】これに対しては種々の対策が試みられてお
り、例えば、ポンプやインジェクタ等の脈動発生源の改
良や、配管系にダンパ、アキュムレータ等を装着して脈
動圧力を低減させること、ホースと車室との間に防音材
を配設することにより車室内への異音の伝達を抑制する
方法、ゴムブッシュ等によりホースを車体に弾性支持し
て振動を吸収する方法等である。しかし、これらの対策
は、何れもホースの特性を考慮するものではなく、かつ
高価になるという欠点がある。
り、例えば、ポンプやインジェクタ等の脈動発生源の改
良や、配管系にダンパ、アキュムレータ等を装着して脈
動圧力を低減させること、ホースと車室との間に防音材
を配設することにより車室内への異音の伝達を抑制する
方法、ゴムブッシュ等によりホースを車体に弾性支持し
て振動を吸収する方法等である。しかし、これらの対策
は、何れもホースの特性を考慮するものではなく、かつ
高価になるという欠点がある。
【0004】一方、ホース自体の脈動の吸収性を高める
ためには、ホースの柔軟性を上げること、及びホースの
耐圧膨張量を増加させることが効果があると考えられ
る。ホースの柔軟性については、材料の硬さやモジュラ
スを下げることにより、また耐圧膨張量については、補
強糸の強力(引っ張り強さ)を下げ、本数を少なくし、
また編み角度を下げることにより効果が得られる。しか
し、これらの方法は、いずれもホースの耐久性を低下さ
せる原因となるものであり、変更の許容度には限界があ
る。そのため、これらの方法によって、満足な脈動吸収
性を得ることは困難である。
ためには、ホースの柔軟性を上げること、及びホースの
耐圧膨張量を増加させることが効果があると考えられ
る。ホースの柔軟性については、材料の硬さやモジュラ
スを下げることにより、また耐圧膨張量については、補
強糸の強力(引っ張り強さ)を下げ、本数を少なくし、
また編み角度を下げることにより効果が得られる。しか
し、これらの方法は、いずれもホースの耐久性を低下さ
せる原因となるものであり、変更の許容度には限界があ
る。そのため、これらの方法によって、満足な脈動吸収
性を得ることは困難である。
【0005】また、ホースの肉厚を薄くしたり、長さを
長くしたりすることも振動吸収性を高めるのに効果があ
るが、ホースの薄肉化には限度があり、また長さの変更
はレイアウトの変更を伴うので現実的な方法とはいえな
い。本発明は、上記した問題を解決しようとするもの
で、耐久性を損なうことなく、ポンプ等の脈動発生源か
ら伝播した脈動を効率よくかつ安価に吸収することがで
きる流体輸送用ホースを提供することを目的とする。
長くしたりすることも振動吸収性を高めるのに効果があ
るが、ホースの薄肉化には限度があり、また長さの変更
はレイアウトの変更を伴うので現実的な方法とはいえな
い。本発明は、上記した問題を解決しようとするもの
で、耐久性を損なうことなく、ポンプ等の脈動発生源か
ら伝播した脈動を効率よくかつ安価に吸収することがで
きる流体輸送用ホースを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ホース
内層と、ホース内層の外周面上に設けた弾性体材料から
なる中間層と、中間層の外周面上に補強糸を巻き付けて
なる補強層と、補強層上に設けた外層とを備えたことに
ある。
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ホース
内層と、ホース内層の外周面上に設けた弾性体材料から
なる中間層と、中間層の外周面上に補強糸を巻き付けて
なる補強層と、補強層上に設けた外層とを備えたことに
ある。
【0007】上記のように請求項1に係る発明を構成し
たことにより、ポンプ等から伝播する脈動が、中間層に
よって変化し、図2に概略的に示すように、その強度が
弱められると共に、脈動のピークがずらされ、異音発生
の原因とされる脈動の主成分が弱められる。そのため、
ホースから発生する異音を抑制することができる。その
結果、車室内等への異音の伝達が弱められ、車両の乗り
心地を高めることができる。そして、弾性体材料の種
類、発泡度、硬さ等を変えることにより、異音発生量を
調整することができる。また、この流体輸送用ホース
は、ホース内層と補強層間に中間層を設けるのみであ
り、製造方法も従来と同様であり、かつ特別な部材等を
用いる必要もないので、安価に異音低減効果を得ること
ができる。さらに、この流体輸送用ホースは、ホース内
層と補強層間に中間層を設けるのみなので、ホースの耐
久性を低下させることもない。
たことにより、ポンプ等から伝播する脈動が、中間層に
よって変化し、図2に概略的に示すように、その強度が
弱められると共に、脈動のピークがずらされ、異音発生
の原因とされる脈動の主成分が弱められる。そのため、
ホースから発生する異音を抑制することができる。その
結果、車室内等への異音の伝達が弱められ、車両の乗り
心地を高めることができる。そして、弾性体材料の種
類、発泡度、硬さ等を変えることにより、異音発生量を
調整することができる。また、この流体輸送用ホース
は、ホース内層と補強層間に中間層を設けるのみであ
り、製造方法も従来と同様であり、かつ特別な部材等を
用いる必要もないので、安価に異音低減効果を得ること
ができる。さらに、この流体輸送用ホースは、ホース内
層と補強層間に中間層を設けるのみなので、ホースの耐
久性を低下させることもない。
【0008】また、上記請求項2に係る発明の構成上の
特徴は、ホース内層と、ホース内層の外周面上に補強糸
を巻き付けてなる第1の補強層と、第1の補強層上に設
けた弾性体材料からなる中間層と、中間層の外周面上に
補強糸を巻き付けてなる第2の補強層と、第2の補強層
上に設けた外層とを備えたことにある。上記のように請
求項2に係る発明を構成したことによっても、上記請求
項1の発明と同様の効果が得られる。
特徴は、ホース内層と、ホース内層の外周面上に補強糸
を巻き付けてなる第1の補強層と、第1の補強層上に設
けた弾性体材料からなる中間層と、中間層の外周面上に
補強糸を巻き付けてなる第2の補強層と、第2の補強層
上に設けた外層とを備えたことにある。上記のように請
求項2に係る発明を構成したことによっても、上記請求
項1の発明と同様の効果が得られる。
【0009】また、上記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載の流体輸送
用ホースにおいて、中間層をスポンジ材料により構成し
たことにある。このように、中間層として、スポンジ材
料を採用することにより、上記請求項1の発明の効果が
確実に得られる。
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載の流体輸送
用ホースにおいて、中間層をスポンジ材料により構成し
たことにある。このように、中間層として、スポンジ材
料を採用することにより、上記請求項1の発明の効果が
確実に得られる。
【0010】また、上記請求項4に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載の流体輸送
用ホースにおいて、中間層を軟質エラストマー材料によ
り構成したことにある。このように、中間層として軟質
エラストマー材料を採用することにより、上記請求項1
の発明の効果が確実に得られる。
特徴は、前記請求項1または請求項2に記載の流体輸送
用ホースにおいて、中間層を軟質エラストマー材料によ
り構成したことにある。このように、中間層として軟質
エラストマー材料を採用することにより、上記請求項1
の発明の効果が確実に得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を用いて説明すると、図1は、同実施形態に係る流体
輸送用ホースを斜視図により概略的に示したものであ
る。この流体輸送用ホースは、内側チューブ11と、中
間層12と、補強層(編組)13と、外層14とからな
る。内側チューブ11は、流体に耐性のあるゴム、樹
脂、またはゴム/樹脂複層構造であり、通常0.5〜
3.0mm厚さに形成される。例として、ゴム材料とし
ては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、水素添
加NBR(H−NBR)、ブチルゴム(IIR)、塩素
化ブチルゴム(Cl−IIR)、フッ素ゴム(FK
M)、ヒドリンゴム(CHC)、アクリルゴム(AC
M)、フッ素アクリルブレンドゴム(FACM)、クロ
ロプレンゴム(CR)等が用いられる。樹脂材料として
は、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等
が用いられる。
面を用いて説明すると、図1は、同実施形態に係る流体
輸送用ホースを斜視図により概略的に示したものであ
る。この流体輸送用ホースは、内側チューブ11と、中
間層12と、補強層(編組)13と、外層14とからな
る。内側チューブ11は、流体に耐性のあるゴム、樹
脂、またはゴム/樹脂複層構造であり、通常0.5〜
3.0mm厚さに形成される。例として、ゴム材料とし
ては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、水素添
加NBR(H−NBR)、ブチルゴム(IIR)、塩素
化ブチルゴム(Cl−IIR)、フッ素ゴム(FK
M)、ヒドリンゴム(CHC)、アクリルゴム(AC
M)、フッ素アクリルブレンドゴム(FACM)、クロ
ロプレンゴム(CR)等が用いられる。樹脂材料として
は、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等
が用いられる。
【0012】中間層12は、スポンジ材料または軟質エ
ラストマー材料により構成され、通常0.5〜3.0m
m厚さに形成される。スポンジ材料としては、発泡ゴム
として、CR、EPDM、シリコン等があり、発泡樹脂
としてポリウレタン、塩化ビニール等が用いられる。ま
た、軟質エラストマー材料としては、材料を限るもので
はないが、硬さHs (JIS A)40以下、好ましく
はHs 30以下の材料が用いられ、軟化剤を充填した前
記ゴム材料あるいはノーソレックス、シリコンゲル、M
NCS(特開平8−41363号公報を参照)等を用い
ることもできる。補強層13は、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン等の補強糸を用い、ブレード編み、スパイ
ラル編み、ニット編みあるいはシーサー編み等により形
成される。外層14としては、用途に応じて耐候性、耐
熱性、耐油性、耐摩耗性のゴム材料や樹脂材料を適宜選
択することができ、通常0.5〜3.0mm厚さに形成
される。
ラストマー材料により構成され、通常0.5〜3.0m
m厚さに形成される。スポンジ材料としては、発泡ゴム
として、CR、EPDM、シリコン等があり、発泡樹脂
としてポリウレタン、塩化ビニール等が用いられる。ま
た、軟質エラストマー材料としては、材料を限るもので
はないが、硬さHs (JIS A)40以下、好ましく
はHs 30以下の材料が用いられ、軟化剤を充填した前
記ゴム材料あるいはノーソレックス、シリコンゲル、M
NCS(特開平8−41363号公報を参照)等を用い
ることもできる。補強層13は、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン等の補強糸を用い、ブレード編み、スパイ
ラル編み、ニット編みあるいはシーサー編み等により形
成される。外層14としては、用途に応じて耐候性、耐
熱性、耐油性、耐摩耗性のゴム材料や樹脂材料を適宜選
択することができ、通常0.5〜3.0mm厚さに形成
される。
【0013】つぎに、流体輸送用ホースの製造方法の一
例について説明する。まず、ナイロン11等の樹脂の押
し出しにより内側チューブ11を形成する。つぎに、ス
ポンジシートを内側チューブ11の外周面に巻き付ける
ことにより中間層12が形成され、同時に、ポリエステ
ル樹脂製の補強糸を、中間層12の外周面にブレード編
みまたはスパイラル巻きすることにより補強層13が形
成される。さらに、補強層13及び中間層12外周に、
樹脂またはゴムを押し出すことにより、外層14が形成
される。なお、中間層12の形成を、スポンジシートの
代わりに軟質エラストマー材料を用いて押し出し成形に
より形成することもできる。その際、例えば押し出した
軟質エラストマー材料を液体窒素等により冷却しながら
行うことができ、それにより補強層13形成における補
強糸を巻く作業が容易に行われるようになる。
例について説明する。まず、ナイロン11等の樹脂の押
し出しにより内側チューブ11を形成する。つぎに、ス
ポンジシートを内側チューブ11の外周面に巻き付ける
ことにより中間層12が形成され、同時に、ポリエステ
ル樹脂製の補強糸を、中間層12の外周面にブレード編
みまたはスパイラル巻きすることにより補強層13が形
成される。さらに、補強層13及び中間層12外周に、
樹脂またはゴムを押し出すことにより、外層14が形成
される。なお、中間層12の形成を、スポンジシートの
代わりに軟質エラストマー材料を用いて押し出し成形に
より形成することもできる。その際、例えば押し出した
軟質エラストマー材料を液体窒素等により冷却しながら
行うことができ、それにより補強層13形成における補
強糸を巻く作業が容易に行われるようになる。
【0014】このように形成された流体輸送用ホースに
おいては、ポンプ等から伝播する脈動が、中間層12に
よって変化し、図2の点線で示すように、中間層12を
設けない場合の脈動圧力を示す実線に比べて、その脈動
圧力が弱められると共に、脈動周波数のピークがずらさ
れ、異音発生の原因とされる脈動の主成分が弱められ
る。そのため、流体輸送用ホースから発生する異音を抑
制することができ、車室内等への異音の伝達が弱めら
れ、車両の乗り心地を高めることができる。そして、中
間層12に用いる弾性体材料の種類、発泡度、硬さ等を
変えることにより、異音発生量を調整することができ
る。また、この流体輸送用ホースは、内側チューブ11
と補強層13間に中間層12を設けるのみであり、製造
方法も従来と同様であり、かつ特別な部材等を用いる必
要もないので、安価に異音低減効果を得ることができ
る。
おいては、ポンプ等から伝播する脈動が、中間層12に
よって変化し、図2の点線で示すように、中間層12を
設けない場合の脈動圧力を示す実線に比べて、その脈動
圧力が弱められると共に、脈動周波数のピークがずらさ
れ、異音発生の原因とされる脈動の主成分が弱められ
る。そのため、流体輸送用ホースから発生する異音を抑
制することができ、車室内等への異音の伝達が弱めら
れ、車両の乗り心地を高めることができる。そして、中
間層12に用いる弾性体材料の種類、発泡度、硬さ等を
変えることにより、異音発生量を調整することができ
る。また、この流体輸送用ホースは、内側チューブ11
と補強層13間に中間層12を設けるのみであり、製造
方法も従来と同様であり、かつ特別な部材等を用いる必
要もないので、安価に異音低減効果を得ることができ
る。
【0015】さらに、この流体輸送用ホースは、内側チ
ューブ11と補強層13間に弾性体材料からなる中間層
12を設けるのみなので、ホースの耐久性を低下させる
こともない。また、中間層12を設けることにより、補
強層13形成時の補強糸の位置ずれや乱れを防止するこ
とができる。また、これにより、補強糸の編組速度を速
くすることができる。
ューブ11と補強層13間に弾性体材料からなる中間層
12を設けるのみなので、ホースの耐久性を低下させる
こともない。また、中間層12を設けることにより、補
強層13形成時の補強糸の位置ずれや乱れを防止するこ
とができる。また、これにより、補強糸の編組速度を速
くすることができる。
【0016】なお、上記実施形態においては、流体輸送
用ホースは、内側チューブ11と、中間層12と、補強
層13と、外層14とにより構成されているが、変形例
として、図3に示すような構造とすることもできる。す
なわち、内側チューブ11の外周部に、ナイロン、ビニ
ロン、ポリエステル等の補強糸を、スパイラル巻きする
ことにより第1補強層15を形成し、つぎに、スポンジ
シートの巻き付け等により第1補強層15を設けた内側
チューブ11の外周面に中間層16を形成し、さらに、
上記と同一の補強糸あるいはモジュラスの異なる補強糸
を、中間層16の外周面に逆方向にスパイラル巻きする
ことにより第2補強層17を形成し、第2補強層17及
び中間層16の外周に、樹脂またはゴム層からなる外層
18を設けた構造にすることもできる。
用ホースは、内側チューブ11と、中間層12と、補強
層13と、外層14とにより構成されているが、変形例
として、図3に示すような構造とすることもできる。す
なわち、内側チューブ11の外周部に、ナイロン、ビニ
ロン、ポリエステル等の補強糸を、スパイラル巻きする
ことにより第1補強層15を形成し、つぎに、スポンジ
シートの巻き付け等により第1補強層15を設けた内側
チューブ11の外周面に中間層16を形成し、さらに、
上記と同一の補強糸あるいはモジュラスの異なる補強糸
を、中間層16の外周面に逆方向にスパイラル巻きする
ことにより第2補強層17を形成し、第2補強層17及
び中間層16の外周に、樹脂またはゴム層からなる外層
18を設けた構造にすることもできる。
【0017】つぎに、流体輸送用ホースの具体的な実施
例を示す。流体輸送用ホースは、上記実施形態に示した
構造のものであり、10種類の試料を用意した。試料の
内容は、下記表1に示すように、試料1〜4として、内
側チューブ11が、FKM/NBR複層であり、中間層
12は、発泡ゴムとしてCRゴムを用い、厚みが1.0
mm及び2.0mm、発泡密度が0.4(硬い)及び
0.2(軟かい)を組み合わせて用いた。また、試料6
〜9として、内側チューブ11が、ポリアミド樹脂(ま
たはフッ素樹脂)/NBR複層であり、中間層12は、
発泡樹脂としてウレタン樹脂を用い、厚みが1.0mm
及び2.0mm、発泡密度が0.4(硬い)及び0.2
(軟かい)を組み合わせて用いた。そして、補強層13
は、ポリエステル樹脂製の補強糸を、スパイラル巻きに
より順逆方向に二層に形成される。外層14、18に
は、CHCが用いられている。なお、試料5、10とし
て、中間層を設けない比較品を用意した。そして、試料
1〜10について、脈動減衰効果を測定し、その結果を
下記表1に示す。脈動減衰効果については、ホースから
の脈動出力を測定することにより、その結果を5段階で
表示することとし、効果の良好な順に◎、○、△、×、
※とした。
例を示す。流体輸送用ホースは、上記実施形態に示した
構造のものであり、10種類の試料を用意した。試料の
内容は、下記表1に示すように、試料1〜4として、内
側チューブ11が、FKM/NBR複層であり、中間層
12は、発泡ゴムとしてCRゴムを用い、厚みが1.0
mm及び2.0mm、発泡密度が0.4(硬い)及び
0.2(軟かい)を組み合わせて用いた。また、試料6
〜9として、内側チューブ11が、ポリアミド樹脂(ま
たはフッ素樹脂)/NBR複層であり、中間層12は、
発泡樹脂としてウレタン樹脂を用い、厚みが1.0mm
及び2.0mm、発泡密度が0.4(硬い)及び0.2
(軟かい)を組み合わせて用いた。そして、補強層13
は、ポリエステル樹脂製の補強糸を、スパイラル巻きに
より順逆方向に二層に形成される。外層14、18に
は、CHCが用いられている。なお、試料5、10とし
て、中間層を設けない比較品を用意した。そして、試料
1〜10について、脈動減衰効果を測定し、その結果を
下記表1に示す。脈動減衰効果については、ホースから
の脈動出力を測定することにより、その結果を5段階で
表示することとし、効果の良好な順に◎、○、△、×、
※とした。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、何れの試料につ
いても中間層12の厚みを厚くし、発泡密度を低くした
軟らかい弾性材料とすることにより、大きな脈動減衰効
果が得られることが明らかにされた。
いても中間層12の厚みを厚くし、発泡密度を低くした
軟らかい弾性材料とすることにより、大きな脈動減衰効
果が得られることが明らかにされた。
【図1】本発明の一実施形態に係る流体輸送用ホースを
概略的に示す斜視図である。
概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明及び従来の流体輸送用ホースについての
脈動強度の周波数特性を概略的に示す特性図である。
脈動強度の周波数特性を概略的に示す特性図である。
【図3】変形例である流体輸送用ホースを概略的に示す
斜視図である。
斜視図である。
【図4】従来例である流体輸送用ホースを概略的に示す
斜視図である。
斜視図である。
11…内側チューブ、12…中間層、13…補強層、1
4…外層、15…第1補強層、16…中間層、17…第
2補強層、18…外層。
4…外層、15…第1補強層、16…中間層、17…第
2補強層、18…外層。
Claims (4)
- 【請求項1】 ホース内層と、同ホース内層の外周面上
に設けた弾性体材料からなる中間層と、同中間層の外周
面上に補強糸を巻き付けてなる補強層と、同補強層上に
設けた外層とを備えたことを特徴とする流体輸送用ホー
ス - 【請求項2】 ホース内層と、同ホース内層の外周面上
に補強糸を巻き付けてなる第1の補強層と、同第1の補
強層上に設けた弾性体材料からなる中間層と、同中間層
の外周面上に補強糸を巻き付けてなる第2の補強層と、
同第2の補強層上に設けた外層とを備えたことを特徴と
する流体輸送用ホース。 - 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の流
体輸送用ホースにおいて、前記中間層をスポンジ材料に
より構成したことを特徴とする流体輸送用ホース。 - 【請求項4】 前記請求項1または請求項2に記載の流
体輸送用ホースにおいて、前記中間層を軟質エラストマ
ー材料により構成したことを特徴とする流体輸送用ホー
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8076522A JPH09264464A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 流体輸送用ホース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8076522A JPH09264464A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 流体輸送用ホース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09264464A true JPH09264464A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13607624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8076522A Pending JPH09264464A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 流体輸送用ホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09264464A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1996
- 1996-03-29 JP JP8076522A patent/JPH09264464A/ja active Pending
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