JP4578587B2 - 集積型同調可能型ファブリペロット形干渉計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、干渉計に関するものであり、特に、静電制御可能なかつ同調可能なファブリペロット(Fabry-Perot) 形干渉計の構成に関するものである。このタイプの装置は、例えば、干渉フィルタとして使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
欧州特許文献第668 490号および欧州特許文献第693 683号には、静電制御式の集積型ファブリペロット形干渉計が開示されている。
【0003】
このタイプの干渉計は、また、M.Blomberg氏他による、”Physica Scripta”,vol. T69, pages 119-121, 1997 における、”Electrically Tunable Micro- machined Fabry-Perot Interferometer in Gas Analysis” と題する文献にも開示されている。また、M.Viitasalo氏他による、SENSOR 97, Poster A7.36, pages 193-198 における、”Carbon Dioxide Sensor based on Micromachined Fabry-Perot Interferometer”と題する文献にも開示されている。
【0004】
これらの文献には、シリコン基板内に加工された光学共鳴キャビティが開示されている。このキャビティは、動作波長をλとしたときに、厚さがλ/2の空気層を備えている。空気層は、2つの平行誘電ミラーどうしの間に設けられている。ミラーのうちの一方は、移動可能とされており、他方は、固定されている。各ミラーには、それぞれ、制御電極が設けられている。制御電極は、高度にドーピングされた導電性シリコン層からなる成膜層を備えることができる。制御電極どうしの間に電位差を印加することにより、可動ミラーを固定ミラーに向けて引っ張ることができる。これによって、空気ギャップの寸法を可変として、共鳴波長を変えることができる。
【0005】
欧州特許文献第668 490号に開示された装置においては、 可動ミラーの電極は、環状であって、そのため、ミラーの周縁部を薄くすることができる。これにより、中央部の剛性を高めることができて、中央部における有効光学領域の平面配置性を向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献に開示された装置においては、2つの平行ミラーに対してそれぞれ取り付けられた複数の制御電極を使用している。静電的な命令は、これら電極間に電圧を印加することにより、直接的に得られる。この方法においては、互いに対向して配置される2つの導電表面に、電気的コンタクトが形成される必要がある。このため、装置が複雑化してしまい、製造に要する作業が多くなってしまう。とりわけ、上側ミラーへのコンタクト形成が困難であり、高度にドーピングされた複数層の局所積層を必要とする。様々な能動要素どうしを絶縁することに注意が払われなければならず、回路の短絡が発生しないようにすることに注意が払われなければならない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、静電的に制御される同調可能なファブリペロット形干渉計であって、
−浮遊電極が取り付けられた第1ミラーと、
−第1および第2制御電極が取り付けられた第2ミラーと、
−前記第1および第2ミラーによって画定され長さがdとされている共鳴キャビティと、
を具備してなり、
前記第1および第2ミラーのうちの一方が固定され、かつ、他方が移動可能とされ、前記2つの制御電極の間に電圧を印加することにより、移動可能とされたミラーが、固定された方のミラーに対して変位し、それにより、前記共鳴キャビティの長さを変えることができるようになっている干渉計に関するものである。
【0008】
ミラーの一方に取り付けられた電極が浮遊電極(接続されていない電極)であることにより、このミラーにコンタクトを設ける必要がない。したがって、最終的な構造においては、コンタクトが形成される必要があるのは、1ポイントだけであり、それはとりわけ両制御電極である。
【0009】
その結果、本発明による干渉計は、2つの制御電極の双方が装置の一面に取り付けられているだけであっても、静電的に制御可能である。
【0010】
浮遊電極および浮遊電極が取り付けられたミラーは、第1基板の表面上に形成することができる。例えば、この基板は、シリコン製とすることができ、浮遊電極は、シリコンをドーピングすることによって形成することができる。
【0011】
他方のミラーおよび制御電極は、また例えばシリコン製とされた第2基板の表面上に形成することができる。
【0012】
本発明の一実施形態においては、可動ミラーは、基板内にエッチングされた膜から構成することができる。
【0013】
制御電極は、例えば可動ミラーとされている、制御電極が取り付けられたミラーの反射領域の両サイド(または両面または両側面または両側部)に形成することができる。言い換えれば、このミラーは、中央反射領域と、制御電極が取り付けられている側方領域と、を備えている。
【0014】
中央反射領域は、円形形状とすることができる。これが可動ミラーである場合には、制御電極によって形成されたこの円形形状によって、可動反射領域の完全な平面的変位(平面性を維持したままの変位)を可能とすることができる。その理由は、静電引力が、反射領域の周縁部においてのみ引き起こされるからである。そのため、フィルタ出力をダイヤフラムに取り付けることができる。
【0015】
制御電極は、金属成膜から構成することができる。しかも、一方の基板の表面上において、制御電極に、電気的コンタクトを直接的に形成することができる。
【0016】
本発明は、また、同調可能なファブリペロット形干渉計の製造方法であって、−第1ミラーと該第1ミラーに取り付けられた浮遊電極とを備えた第1アセンブリを形成するステージと、
−反射領域を有した第2ミラーと該第2ミラーに取り付けられた第1および第2制御電極とを備えた第2アセンブリを形成するステージと、
−前記第1アセンブリおよび前記第2アセンブリを組み合わせることによって、前記第1および第2ミラーによって画定され長さがdとされた共鳴キャビティを形成するステージと、
を具備してなり、
前記第1および第2ミラーのうちの一方を固定し、かつ、他方を移動可能とし、
前記制御電極どうしの間に電圧を印加することにより、前記移動可能なミラーの前記反射領域を、前記固定ミラーに対して変位させ、それにより、前記共鳴キャビティの長さを変え得るようになっている方法に関するものである。
【0017】
特に、浮遊電極および対応するミラーを、第1基板の表面上に形成することができる。例えば、基板は、シリコン製とすることができ、浮遊電極は、少なくとも1つの誘電体層により形成されている第1ミラーの表面上におけるシリコン薄膜をドーピングすることによって形成することができる。この場合、第1ミラー自身は、基板上に成膜される。
【0018】
他方のミラーおよび第1および第2制御電極は、第2基板の表面上に形成することができる。例えば、第2ミラーは、膜から構成することができ、膜の一部(可動反射領域)は、第2基板のエッチングにより移動可能とすることができる。
【0019】
制御電極は、一方のミラー上における金属成膜によって構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるファブリペロット形干渉計を概略的に示す図である。
図2は、本発明による干渉計における制御電極および可動ミラーを示す平面図である。
図3は、本発明による干渉計の実施形態を示す断面図である。
図4は、本発明による干渉計における制御電極の電気的接続を示す図である。
図5は、本発明による干渉計における反射膜の偏向のシミュレーションである。
図6〜図18は、本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【0021】
図1は、本発明による静電制御式の同調可能型ファブリペロット形干渉計の構造を示している。
【0022】
この構造は、浮遊電極2が設けられた第1の固定されたミラー4を備えている。固定ミラー4は、例えば、基板上に形成されている。浮遊電極2は、ミラー4の表面に取り付けられている。ミラー4は、異なる誘電特性を有した複数層の積層から構成されている。例えば、SiO2 とドーピングされていないSiとから、あるいは、少なくとも1つのSiO2 層と誘電体としての1つのドーピングされていないSi層とから、構成されている。浮遊電極は、ミラーを形成している積層のうちの、最後の層とすることができる。その場合、浮遊電極は、ドーピングされた、したがって導電性を有した、シリコンから構成される。第2ミラー6は、干渉計の軸XX’に関して移動可能であるようにして、固定ミラー2に対向して設けられている。2つの制御電極8,10が、この第2ミラーに取り付けられている。これら電極は、例えば、第2ミラー6をなす反射膜の電気メッキ部分によって構成することができる。
【0023】
2つのミラーは、互いの間の距離がdであるように維持されている。この距離は、ミラー4,6によって形成される共鳴キャビティの長さを構成している。
【0024】
2つのミラーは、例えば、図1には図示していない十字形部材(クロスピース)や係止体やスペーサによって、互いの間の距離がdであるように維持されている。
【0025】
図1には図示していない手段を使用して、2つの電極8,10間に電圧を印加することにより、可動ミラー6を、固定ミラーに向けて軸XX’に沿って変位させることができる。これにより、共鳴キャビティの長さを変えることができる。
【0026】
ファブリペロットキャビティの長さdは、次の関係式によって記述することができる。
2nd=mλ …(1)
ここで、dは反射表面どうしの離間距離、mは全体数、nは2つのミラーどうしの間に位置しているキャビティの屈折係数、λは波長である。したがって、dが変化すると、干渉計透過バンドの中心波長が変化する。
【0027】
電気的に説明すれば、上記のように形成されたキャビティは、制御電極8,10と浮遊電極2との間に、キャパシタC1 を形成する。制御電極どうしの間に電圧を印加すれば、空気ギャップからなるキャパシタC1 を介して、浮遊電極2の電位を変えることができる。これにより、可動ミラー2は、固定ミラーに向けて引っ張られる。
【0028】
上記手法は、浮遊電極が可動ミラーに取り付けられかつ制御電極が固定ミラー固定ミラーに取り付けられている場合でも、変わることがない。詳細な説明は、浮遊電極が固定ミラーに取り付けられている構成に関して、以下に与えられている。しかしながら、本発明は、双方の構成に対して適用することができる。第2の構成であれば、第1の構成に対して、制御電極と参照電極とを入れ替えることにより、容易に構成することができる。
【0029】
図2は、制御電極8,10と可動ミラー6とを示す平面図である。この実施形態においては、制御電極8,10は、反射表面または反射膜を電気メッキすることにより、構成されている。金属成膜には、反射表面上に円形開口12が設けられている。これにより、反射性でありかつ移動可能とされた中央領域が設けられている。成膜には、2つのグルーブ14,16が設けられている。これらグルーブは、制御電極8,10を互いに絶縁するよう機能する。実用的には、電極は、電気メッキの後に、領域12,14,16をエッチングすることにより形成される。
【0030】
図3は、本発明による干渉計の実施形態を示している。干渉計は、例えば、SOI(Silicon On Insulator)から形成された2つの基板20,22に構成されている。ミラー32,26は、薄膜成膜によって形成されており、例えば、異なる誘電性を有した複数層の積層から構成された成膜とすることができ、2つの基板の互いに対向した各表面28,30上にλ/4の厚さで形成することができる。積層は、例えば、SiO2 層とSi層との交互積層とすることができ、この場合、ドーピングされていないSi層は、誘電体である。成膜されるべき積層をなす各層の厚さおよび積層数は、フィルタまたは干渉計が共鳴するまた所望の透過精度が得られるような波長に依存する。
【0031】
ミラー32上においては、積層の外層24が、外層24を導電性とするよう既にドーピングされているシリコンから形成されている。
【0032】
2つのミラー32,26は、ファブリペロットキャビティを形成している。このキャビティの共鳴波長は、上記式(1)によって決定される。この場合、dは、2つのミラーの表面どうしの離間距離である。
【0033】
固定ミラー32には、浮遊電極として知られている電極24が設けられている。ミラー26には、例えば図2に関して上述したようなタイプの、2つの制御電極38,40が設けられている。電気的コンタクトは、これら制御電極に取り付けられている。2つのキャビティ42,44は、これら電気的コンタクトの挿通を可能とするよう、基板22内にエッチングすることができる。
【0034】
浮遊電極は、例えば基板22へのドーピング量の大きなドーピングによって、形成することができる。
【0035】
2つの基板は、係止体46,48によって、長さdのファブリペロットキャビティを形成し得るよう互いに所定位置に維持されており、シールまたは樹脂スタッド50,52によってシールすることにより、互いに所定位置に維持されている。好ましくは、ファブリペロットキャビティの内外の圧力を均等とし得るよう、樹脂シール内に通風口が形成されている。
【0036】
図4は、構造全体の電気接続を示している。図において、C1 は、制御電極と浮遊電極との間の制御キャパシタであり、C2 は、例えば図2の実施形態におけるグルーブ14,16に基づく浮遊キャパシタである。再度、図2の例を使用すれば、直径D=1mm、長さL=1.37mm(つまり、スタッド46,48間の間隔)、l1 =2mmかつl2 =1.9mmというサイズの電極、約10μm幅のグルーブ14,16、約300nm厚さに電気メッキされて形成された電極8,10であって、d=1.8μmに対しては、C1 =33pF、C2 =0.26fFとなる。
【0037】
Si3N4(厚さ:2μm)/SiO2 (厚さ:0.7μm)/Si(厚さ:0.3μm)/SiO2 (厚さ:0.7μm)/Si(厚さ:0.3μm)という積層から構成された膜からなる可動ミラーの偏向を、30ボルトのもとでシミュレートすることにより、膜の中央活性領域全体の偏向が平面的であることが確認された。この例においては、電圧は、2つの平行電極どうしの間に印加された。このシミュレーションは、有限要素法(ANSYS)を使用して行われた。図5に結果を示す。膜の半分だけが図示されている。すなわち、中央可動領域54と周縁メッキ領域56とが示されている。矢印は、静電力が印加されている領域を示している。得られた偏向δは、0.32μmである。
【0038】
図6〜図18は、本発明による装置を形成するための製造ステージを示している。
【0039】
図6〜図11は、干渉計の第1部分を形成するための製造ステージを示している。
【0040】
例えばSOIタイプからなる、基板60の上表面には、SiO2 からなる成膜62が設けられている。符号64も、また、SiO2 層を示している。これら2つの層間には、Si製の層63が存在している。
【0041】
次のステージにおいては、光リソグラフィーが使用される。すなわち、Schipley 1828タイプのポジティブ樹脂が、基板上に広げられて、その後、乾燥される。続いて、照射ステージが行われて、分離した係止体が形成される(図7参照。図3に図示された係止体46,48)。その後、基板が現像される。すなわち、照射された樹脂が除去される。基板は、その後、焼鈍処理される。係止体は、CHF3/O2を使用してエッチングすることができ、樹脂は、発煙硝酸で除去することができる。
【0042】
結果的に得られた係止体(図8)の両面は、その後、Si3N4製の1μm厚さのコーティング層70でコーティングされる。
【0043】
次のステージ(図9)においては、キャビティ42,44を形成するために、上面のSi3N4のためのポジティブ樹脂が光リソグラフィー的にエッチングされる。このエッチングは、CHF3/O2によって行われ、樹脂は、発煙HNO3 を使用して除去される。
【0044】
次に、キャビティ42,44が、CHF3/O2を使用し、その後、約2時間にわたって85℃の20%KOHでもってエッチングされる(図10)。
【0045】
最後に(図11)、上面のSi3N4が、CHF3/O2によるエッチングによって除去される。
【0046】
図12〜図17は、干渉計の第2部分を形成するための製造ステージを示している。
【0047】
上記と同様に、例えばSOIタイプからなる基板72が使用される。基板の上面には、300nm厚さの金と、10nm厚さのクロム成膜74が設けられる。
【0048】
制御電極は、その後、
−ポジティブ樹脂による光リソグラフィーと、
−400mlのH2O と600mlのエタノールとの中に80gのNH4I と21gのI2 とを混合した混合体を使用した金層のエッチングと、
−625mlのH2O と125mlのHNO3 との中に25gのCe(SO4)2、2NH2SO4、2H2O を混合した混合体を使用したクロム層のエッチングと、
−発煙HNO3 を使用した樹脂の除去と、
を使用してエッチングされる(図13)。
【0049】
次に、両面が、Si3N4製の1μm厚さのコーティング層75でコーティングされる(図14)。
【0050】
ポジティブ樹脂による光リソグラフィーが、樹脂の下層内にウィンドウ76を開けるために使用される(図15)。つまり、下側のSi3N4の表面がCHF3 /O2 によってエッチングされ、樹脂が発煙HNO3 を使用して除去される。
【0051】
次のステージにおいては(図16)、反射膜の下面が、約5時間にわたって85℃の20%KOHでもってエッチングされる。
【0052】
Si3N4製の上側層74は、制御電極を露出させるよう、CHF3/O2を使用してエッチングされる。
【0053】
このようにして得られた2つの構造は、連結され、ネガティブ樹脂を使用してシールされる(図18)。ネガティブ樹脂による光リソグラフィーが、基板60の上表面に対して適用され、シールは、200℃でもって行われる。
【0054】
最後に、制御電極が結線される。
【0055】
浮遊電極が可動ミラーに取り付けられる場合には、浮遊電極は、制御電極が形成される基板ではない基板上においてエッチングされる。
【0056】
本発明による干渉計は、同調可能なものであって、波長選択が要求されるようなすべてのガス分析システム内に組み込むことができる。本発明の同調可能性により、動作波長でもって複数のガスを検出することができる。本発明による干渉計は、光学周波数変調モードにおいても動作することができる。
【0057】
最後に、本発明による干渉計は、遠隔通信の分野において使用することができる。というのは、シリコンは、微細加工することができるからであり、そのため、1.3μmおよび1.55μmの領域の波長で共鳴させることができるような非常に小さなキャビティを作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファブリペロット形干渉計を概略的に示す図である。
【図2】本発明による干渉計における制御電極および可動ミラーを示す平面図である。
【図3】本発明による干渉計の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明による干渉計における制御電極の電気的接続を示す図である。
【図5】本発明による干渉計における反射膜の偏向のシミュレーションである。
【図6】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図7】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図8】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図9】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図10】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図11】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図12】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図13】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図14】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図15】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図16】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図17】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【図18】本発明による干渉計の各製造ステージを示す図である。
【符号の説明】
2 浮遊電極
4 第1ミラー
6 第2ミラー
8 制御電極
10 制御電極
20 基板
22 基板
24 浮遊電極
26 ミラー
32 ミラー
38 制御電極
40 制御電極
46 係止体
48 係止体
Claims (22)
- 静電的に制御されかつ共鳴キャビティの長さを変えることができるファブリペロット形干渉計であって、
−浮遊電極が取り付けられた第1ミラーと、
−第1および第2制御電極が取り付けられた第2ミラーと、
−前記第1および第2ミラーによって画定され長さがdとされている共鳴キャビティと、
を具備してなり、
前記第1および第2ミラーのうちの一方が固定され、かつ、他方が移動可能とされ、
前記2つの制御電極の間に電圧を印加することにより、移動可能とされたミラーが、固定された方のミラーに対して変位し、それにより、前記共鳴キャビティの長さを変えることができるようになっていることを特徴とする干渉計。 - 前記浮遊電極および該浮遊電極が取り付けられたミラーは、第1基板の表面上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記基板がシリコン製であり、前記浮遊電極がドーピングされたシリコンから形成されていることを特徴とする請求項2記載の干渉計。
- 前記制御電極および該制御電極が取り付けられたミラーは、第2基板の表面上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記浮遊電極および該浮遊電極が取り付けられたミラーは、第1基板の表面上に形成され、
前記制御電極および該制御電極が取り付けられたミラーは、第2基板の表面上に形成され、
前記移動可能とされたミラーは、前記第1基板または前記第2基板のエッチングにより当該基板に形成された膜の一部とされていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。 - 前記基板がシリコン製であることを特徴とする請求項4または5記載の干渉計。
- 前記制御電極が、該制御電極が取り付けられたミラーの反射領域の両サイドに形成されていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記移動可能とされたミラーは、中央反射領域と、前記制御電極または前記浮遊電極が取り付けられている側方領域と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記制御電極が、金属成膜から構成されていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記制御電極には、電気的コンタクトが直接的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
- 前記反射領域が、円形形状とされていることを特徴とする請求項7または8記載の干渉計。
- 共鳴キャビティの長さを変えることができるファブリペロット形干渉計の製造方法であって、
−第1ミラーと該第1ミラーに取り付けられた浮遊電極とを備えた第1アセンブリを形成するステージと、
−反射領域を有した第2ミラーと該第2ミラーに取り付けられた第1および第2制御電極とを備えた第2アセンブリを形成するステージと、
−前記第1アセンブリおよび前記第2アセンブリを組み合わせることによって、前記第1および第2ミラーによって画定され長さがdとされた共鳴キャビティを形成するステージと、
を具備してなり、
前記第1アセンブリを形成する前記ステージおよび前記第2アセンブリを形成する前記ステージにおいては、前記第1および第2ミラーのうちの一方を固定されたミラーとして形成し、かつ、前記第1および第2ミラーのうちの他方を移動可能なミラーとして形成し、
前記制御電極どうしの間に電圧を印加することにより、前記移動可能なミラーの前記反射領域を、前記固定されたミラーに対して変位させ、それにより、前記共鳴キャビティの長さを変え得るようになっていることを特徴とする方法。 - 前記浮遊電極および該浮遊電極が取り付けられたミラーを、第1基板の表面上に形成することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記基板がシリコン製であり、前記浮遊電極を、前記基板のドーピングによって形成することを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記第1アセンブリを形成する前記ステージの直後に、前記第1ミラーに対して、前記固定されたミラーおよび前記移動可能とされたミラーを休止状態において距離dに維持するための手段を設けるというステージを適用することを特徴とする請求項12または13記載の方法。
- 前記固定されたミラーおよび前記移動可能とされたミラーを距離dに維持するための前記手段が、係止体であることを特徴とする請求項15記載の方法。
- 前記固定されたミラーおよび前記移動可能とされたミラーを休止状態において距離dに維持するための前記手段が、エッチングにより得られていることを特徴とする請求項15記載の方法。
- 前記第1アセンブリを形成する前記ステージの直後に、さらに、側方キャビティをエッチングによって前記第1アセンブリの両側方位置において、前記第1アセンブリのうちの前記浮遊電極が形成されている面において開口しているようにして、形成するというステージを具備することを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記第2ミラーおよび前記第1および第2制御電極を、第2基板の表面上に形成することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記第2ミラーは、移動可能なミラーとされ、前記第2基板のエッチングによりこの第2基板に形成された膜の一部とされていることを特徴とする請求項19記載の方法。
- 前記制御電極を、前記第2ミラーを電気メッキすることにより形成することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記第2アセンブリを形成する前記ステージの直後に、前記第1および第2制御電極の金属コンタクトを形成するという付加的なステージを具備することを特徴とする請求項19記載の方法。
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