JP5673075B2 - 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 - Google Patents
波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5673075B2 JP5673075B2 JP2010284574A JP2010284574A JP5673075B2 JP 5673075 B2 JP5673075 B2 JP 5673075B2 JP 2010284574 A JP2010284574 A JP 2010284574A JP 2010284574 A JP2010284574 A JP 2010284574A JP 5673075 B2 JP5673075 B2 JP 5673075B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- substrate
- partial
- movable
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
また、本発明の波長可変干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向する第二基板と、前記第一基板に設けられた第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜とギャップを介して対向する第二反射膜と、前記第一基板に設けられた第一電極と前記第二基板に設けられた第二電極とが対向する第一容量部と、前記第一基板に設けられた第三電極と前記第二基板に設けられた第四電極とが対向する第二容量部と、前記第一基板に設けられた第五電極と前記第二基板に設けられた第六電極とが対向する第三容量部と、を有する静電アクチュエーターと、を備え、前記第一電極、前記第二電極、前記第三電極、前記第四電極、前記第五電極および前記第六電極の面積は同一であり、前記第一容量部と前記第二容量部と前記第三容量部とは、前記第一基板および前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記第一反射膜の中心点を中心とした仮想円上で、周方向に沿って等角度間隔で配置され、かつ、電気的に直列に接続されていることを特徴とする。
これに対し、本発明では、部分アクチュエーターが、電気的に直列に接続されているので、2つの電圧印加用部分アクチュエーター間で電圧Vを印加すると、それぞれ容量リアクタンスに応じた分圧が印加されることとなり、各部分アクチュエーターにおいて保持される電荷量は同一となる。また、各第一部分電極が平面視において同一面積を有し、各第二部分電極は、第一部分電極と同一の形状に形成されている。このため、各部分アクチュエーターで作用する静電引力は、電極の面積、および保持される電荷量が同値となるため、同一の大きさとなる。
したがって、本発明では、第一基板または第二基板の傾斜により、各部分アクチュエーターにおける部分電極ギャップに差があった場合でも、各部分アクチュエーターに同じ大きさの静電引力を作用させることができる。これにより、第一反射膜および第二反射膜の間のギャップを変更した際に、第一基板または第二基板の一部に大きい静電引力が作用して第一および第二反射膜の平行関係を維持できなくなる不都合を防止でき、分解能の低下を抑えることができる。
本発明では、2つの電圧印加用部分アクチュエーター間に駆動電圧を印加するだけで、上述のように、各部分アクチュエーターに作用させる静電引力を均一にすることができ、分解能の低下を抑えることができる。このため、各部分アクチュエーターに印加する電圧を制御するための複雑な回路を不要にでき、各部分アクチュエーターに対する個別の電圧制御をも行う必要がないので、静電アクチュエーターの制御も容易に実施できる。
なお、部分アクチュエーターが2つである場合は、これらの2つの部分アクチュエーターが電圧印加用部分アクチュエーターであり、2つの電圧印加用部分アクチュエーターが直列に接続される構成となる。
例えば、2つの部分アクチュエーターにより構成された静電アクチュエーターを2つ並列接続する波長可変干渉フィルターと、4つの部分アクチュエーターにより構成された1つの静電アクチュエーターとを比較した場合、前者の波長可変干渉フィルターは、後者の波長可変干渉フィルターの略半分の駆動電圧で、後者の波長可変干渉フィルターと同じ静電引力を得ることができる。
したがって、このような波長可変干渉フィルターを備えた光モジュールでは、高分解能で取り出された光を検出部で検出することができるので、高精度な検出結果を得ることができる。
この発明では、光分析装置は、上述したような光モジュールを備えている。光モジュールは、上記のように、高分解能で取り出された光を検出して、高精度な検出結果を得ることができる。したがって、このような光モジュールを備えた光分析装置では、高精度な検出結果に基づいて、正確な光分析処理を実施することができる。
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔1.測色装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図である。
この測色装置1は、本発明の光分析装置であり、図1に示すように、検査対象Aに光を射出する光源装置2と、本発明の光モジュールである測色センサー3と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4とを備えている。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出される光を検査対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー3にて受光し、測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Aの色を分析して測定する装置である。
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、検査対象Aに対して白色光を射出する。複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれていてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから検査対象Aに向かって射出する。
なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば検査対象Aが液晶パネルなどの発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
測色センサー3は、本発明の光モジュールを構成する。この測色センサー3は、図1に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光して検出する検出部31と、波長可変干渉フィルター5に駆動電圧を印加する電圧制御部32と、を備えている。また、測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、検査対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光のみを分光し、分光した光を検出部31にて受光する。
検出部31は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、検出部31は、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
図2は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図であり、図3は、図2をIII−III線で断面した波長可変干渉フィルター5の断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図2に示すように、平面正方形状の板状の光学部材である。この波長可変干渉フィルター5は、図3に示すように、本発明の第一基板である固定基板51、および本発明の第二基板である可動基板52を備えている。これらの2枚の基板51,52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶などにより形成されている。そして、これらの2つの基板51,52は、外周部近傍に形成される接合部513,523が、例えば常温活性化接合やプラズマ重合膜を用いたシロキサン接合などにより、接合されることで、一体的に構成されている。
さらに、固定基板51と可動基板52との間には、固定反射膜56および可動反射膜57の間のギャップの寸法を調整するための静電アクチュエーター54が設けられている。この静電アクチュエーター54は、固定基板51側に設けられる本発明の第一電極としての固定電極541と、可動基板52側に設けられる本発明の第二電極としての可動電極542とを備えている。
図4は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5における固定基板51を可動基板52側から見た平面図である。
固定基板51は、厚みが例えば500μmに形成されるガラス基材を加工することで形成される。具体的には、図3に示すように、固定基板51には、エッチングにより電極形成溝511および反射膜固定部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極541および可動電極542間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極541の内部応力による固定基板51の撓みはない。
また、固定基板51には、電極形成溝511から、固定基板51の外周縁の頂点方向(例えば図4における左下方向、および右上方向)に向かって延出する一対の電極引出溝514(図示略)が設けられている。さらに、一対の電極引出溝のうちの一方の先端部(本実施形態では、図4において右上方向に延出した電極引出溝の先端部)には、図4に示すように、切欠部515が形成されている。
この固定電極541は、図4に示すように、円弧状の複数の固定部分電極543(543A,543B,543C)により構成されている。これらの固定部分電極543は、本発明の第一部分電極を構成する。
これらの固定部分電極543A,543B,543Cは、それぞれ、基板厚み方向から見た平面視における平面形状が同一であり、かつ同一厚み寸法に形成されている。そして、これらの固定部分電極543A,543B,543Cは、平面視において、波長可変干渉フィルター5の平面中心を中心とした仮想円Pの円周に沿って、等角度間隔で配置されている。すなわち、これらの固定部分電極543A,543B,543Cは、各重心位置が120度間隔となるように、それぞれ配置されている。
また、固定部分電極543Bと、固定部分電極543Cとは、固定電極接続線546により接続されている。
さらに、これらの固定部分電極543上には、固定電極541および可動電極542の間の放電を防止するための絶縁膜が積層されている。
図5は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5における可動基板52を固定基板51側から見た平面図である。
可動基板52は、厚みが例えば200μmに形成されるガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。
具体的には、可動基板52は、図2、図5に示すような平面視において、基板中心点を中心とした円形の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、を備えている。
また、可動基板52は、図2および図5に示すように、切欠部524を備えている。この切欠部524は、固定基板51の電極パッド545Pに対応する位置に設けられている。これにより、波長可変干渉フィルター5の可動基板52側から見た面に電極パッド545Pが露出する。
ここで、この可動反射膜57は、上述した固定反射膜56と同一の構成の反射膜が用いられる。
このため、保持部522は可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により固定基板51側に撓ませることが可能となる。この際、可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、静電引力により可動基板52を撓ませる力が作用した場合でも、可動部521の撓みはほぼなく、可動部521に形成された可動反射膜57の撓みも防止できる。
この可動電極542は、図5に示すように、円弧状の複数の可動部分電極544(544A,544B,544C)により構成されている。これらの可動部分電極544は、本発明の第二部分電極を構成する。
これらの可動部分電極544A,544B,544Cは、それぞれ、基板厚み方向から見た平面視における平面形状が固定部分電極543A,543B,543Cと同一に形成されている。すなわち、可動部分電極544A,544B,544C、および固定部分電極543A,543B,543Cは、平面視において全て同一形状に形成される。また、各可動部分電極544A,544B,544Cは、それぞれ同一厚み寸法に形成されている。なお、可動部分電極544A,544B,544Cの厚み寸法が、固定部分電極543A,543B,543Cの厚み寸法と同一寸法に形成される構成としてもよい。
そして、これらの可動部分電極544A,544B,544Cは、図2に示すように、平面視において、それぞれ、固定部分電極543A,543B,543Cと重なる位置に配置されている。
さらに、可動部分電極544Aと、可動部分電極544Bとは、可動電極接続線548により接続されている。
図6は、第一実施形態の静電アクチュエーター54の配線図である。
静電アクチュエーター54は、図2に示すように、固定部分電極543Aおよび可動部分電極544Aにより構成される部分アクチュエーター55Aと、固定部分電極543Bおよび可動部分電極544Bにより構成される部分アクチュエーター55Bと、固定部分電極543Cおよび可動部分電極544Cにより構成される部分アクチュエーター55Cとを備えている。
そして、部分アクチュエーター55A,55Bは、可動電極接続線548により接続され、部分アクチュエーター55B,55Cは、固定電極接続線546により接続されている。つまり、静電アクチュエーター54を構成する各部分アクチュエーター55(55A,55B,55C)は、図6に示すように、電気的に直列接続されている。
また、各部分アクチュエーター55A,55B,55Cにおける固定部分電極543と可動部分電極544との間の寸法(部分電極間ギャップ)をそれぞれd1、d2、d3、固定部分電極543および可動部分電極544の面積をS、誘電率をεとすると、各部分アクチュエーター55A,55B,55Cの静電容量C1,C2,C3はそれぞれ、以下の式(1)〜(3)で表される。
C1=εS/d1 …(1)
C2=εS/d2 …(2)
C3=εS/d3 …(3)
Q=C1V1=C2V2=C3V3 …(4)
したがって、静電引力F1,F2,F3は、上記式(1)〜(4)を代入すると、以下の式(5)〜(7)のように表せる。
F1=E1Q=Q2/εS …(5)
F2=E2Q=Q2/εS …(6)
F3=E3Q=Q2/εS …(7)
したがって、例えば、初期ギャップにおいて、部分電極間ギャップd1、d2、d3の値に、例えば測定精度に影響しない程度の僅かな差があり、静電アクチュエーター54に電圧を印加した場合であっても、これらの部分電極間ギャップd1、d2、d3の差が開くことがなく、保持部522を均一に撓ませることができる。
電圧制御部32は、制御装置4からの入力される制御信号に基づいて、静電アクチュエーター54に印加する電圧を制御する。
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。
この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。
そして、制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、および本発明の分析処理部を構成する測色処理部43などを備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部32は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、静電アクチュエーター54への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、検出部31により検出された受光量から、測定対象Aの色度を分析する。
上述したように、上記実施形態の波長可変干渉フィルター5は、可動部521を固定基板51に向かって進退させるための静電引力を発生させる静電アクチュエーター54を備えている。そして、この静電アクチュエーター54は、複数の固定部分電極543により構成された固定電極541と、複数の可動部分電極544により構成された可動電極542とを備えている。そして、これらの各固定部分電極543および各可動部分電極544は、平面視において同一形状に形成され、固定部分電極543および可動部分電極544が対向して配置されることで部分アクチュエーター55が構成される。また、これらの部分アクチュエーター55は、仮想円Pの周方向に沿って等角度間隔(120度間隔)で配置され、電気的に直列接続されている。
このような構成では、静電アクチュエーター54に駆動電圧を印加した際に、上記式(5)〜(7)に示すように、各部分アクチュエーター55に同一大きさの静電引力が作用する。また、上述のように、各部分アクチュエーター55が等角度間隔に配置されているので、保持部522は、等角度間隔に配置されたこれらの部分アクチュエーター55により、均一な静電引力を受けて、固定基板51側に均一に撓み、可動部521も、初期状態の姿勢を保ったまま固定基板51側に移動可能となる。
したがって、固定反射膜56および可動反射膜57間のギャップを変動させた場合でも、固定反射膜56および可動反射膜57の平行性を維持することができ、分解能の低下を抑えることができる。
また、このような波長可変干渉フィルター5を備えた測色センサー3では、検出部31にて、高分解能で分光された光を検出することができ、正確な光量検出結果を得ることができる。さらに、測色装置1では、この測色センサー3により検出された光量により、検査対象Aの測色を行うことで、精度の高い測色処理を行うことができる。
このような構成では、固定電極接続線546、可動電極接続線548の距離を短くすることができ、抵抗の増大を防止することができる。特に、静電アクチュエーター54を構成する部分アクチュエーターの個数が4つ以上となり、電圧印加用部分アクチュエーターの個数が増えるほど、各部分アクチュエーターを接続する接続線の本数が増える。このような場合、部分アクチュエーターが、不規則な順番で電気的に直列に接続される場合、固定電極接続線546や可動電極接続線548の構成も複雑化し、抵抗が増大するが、上記のように、仮想円Pの周方向に沿って配置される順に電気的に直列に接続される場合、効果的に抵抗増大を防止することができる。
次に、本発明の第二実施形態について図面に基づいて説明する。
第二実施形態は、上記第一実施形態の測色装置1における波長可変干渉フィルター5を変形したものである。したがって、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aについて、以下説明する。
図7は、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aの概略構成を示す平面図である。図8は、波長可変干渉フィルター5Aの固定基板51を可動基板52側から見た平面図である。図9は、波長可変干渉フィルター5Aの可動基板52を固定基板51側から見た平面図である。図10は、波長可変干渉フィルター5Aにおける配線図である。なお、上記第一実施形態と同一の構成については同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
これに対して、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aでは、複数の静電アクチュエーター(第一静電アクチュエーター54A,第二静電アクチュエーター54B)が設けられ、これらが電気的に並列接続される構成となる。以下、このような波長可変干渉フィルター5Aの構成について詳述する。
(6−1.固定基板の構成)
波長可変干渉フィルター5Aの固定基板51には、第一実施形態と同様に、エッチングにより電極形成溝511および反射膜固定部512が形成されている。また、第二実施形態の固定基板51には、切欠部515が形成されない。
第一固定電極541Aは、図8に示すように、円弧状の複数(第二実施形態では2つ)の第一固定部分電極543D(543D1,543D2)により構成されている。これらの第一固定部分電極543Dは、第一静電アクチュエーター54Aにおける本発明の第一部分電極を構成する。
第二固定電極541Bは、図8に示すように、円弧状の複数(第二実施形態では2つ)の第二固定部分電極543E(543E1,543E2)により構成されている。これらの第二固定部分電極543Eは、第二静電アクチュエーター54Bにおける本発明の第一部分電極を構成する。
第二固定部分電極543Eも、それぞれ、平面視における平面形状が同一であり、かつ同一厚み寸法に形成され、仮想円Pの円周に沿って、等角度間隔(180度間隔)で配置されている。
また、第一固定部分電極543Dおよび第二固定部分電極543Eは、それぞれ、平面視における平面形状が同一であり、同一厚み寸法に形成されることが好ましい。
さらに、第二固定部分電極543Eおよび第一固定部分電極543Dは、同一形状に形成され、かつ、これらの第一および第二固定部分電極543D,543Eが仮想円Pの円周方向に沿って等角度間隔(90度間隔)で配置されることが好ましい。
また、第一固定部分電極543D2と第二固定部分電極543E2とは、固定電極接続線545Bにより接続されている。この固定電極接続線545Bからは、図7、図8における右上方向に延出する電極引出溝514に沿って、固定電極引出線546Bが延出形成されている。この固定電極引出線546Bの先端部には、電圧制御部32に接続される電極パッド546P2が設けられている。
さらに、これらの固定部分電極543上には、固定電極541および可動電極542の間の放電を防止するための絶縁膜が積層されている。
波長可変干渉フィルター5Aの可動基板52は、第一実施形態と同様、エッチングにより形成される可動部521と、保持部522とを備えている。
また、波長可変干渉フィルター5Aの可動基板52は、図7および図9に示すように、固定基板51の電極パッド546P1、546P2に対応する位置に、それぞれ切欠部524を備えている。これらの切欠部524により、波長可変干渉フィルター5Aの可動基板52側の面に電極パッド546P1、546P2が露出する。
第二可動電極542Bも、同様に、円弧状の複数(第二実施形態では2つ)の第二可動部分電極544E(544E1,544E2)により構成されている。これらの第二可動部分電極544Eは、第二静電アクチュエーター54Bにおける本発明の第二部分電極を構成する。
また、第一可動部分電極544Dおよび第二可動部分電極544Eは、それぞれ、平面視における平面形状が同一形状に形成されることが好ましい。すなわち、第一固定部分電極543D、第一可動部分電極544D、第二固定部分電極543E、および第二可動部分電極544Eは、平面視において全て同一形状に形成されることが好ましい。
そして、これらの第一可動部分電極544Dおよび第二可動部分電極544Eは、図7に示すように、平面視において、それぞれ、第一固定部分電極543Dおよび第二固定部分電極543Eと重なる位置に配置されている。
内側可動接続電極547Aは、仮想円Pの内周側に形成され、第一可動部分電極544D1および第一可動部分電極544D2を接続する。外側可動接続電極548Aは、仮想円Pの外周側に形成され、第二可動部分電極544E1および第二可動部分電極544E2を接続する。
図10は、第二実施形態の静電アクチュエーター54A,54Bの配線図である。
第一静電アクチュエーター54Aおよび第二静電アクチュエーター54Bは、図10に示すように、電気的に並列に接続される。したがって、電極パッド546P1,546P2間に駆動電圧を印加すると、これらの第一静電アクチュエーター54Aおよび第二静電アクチュエーター54Bに同じ駆動電圧が印加される。
第二静電アクチュエーター54Bにおいても同様であり、互いに対向する第二固定部分電極543E(543E1,543E2)および第二可動部分電極544E(544E1,544E2)により、第二部分アクチュエーター55E(55E1,55E2)が構成される。そして、これらの第二部分アクチュエーター55E1および第二部分アクチュエーター55E2は、上記第一実施形態と同様、電気的に直列に接続されている。
これにより、例えば、初期ギャップにおいて、部分電極間ギャップの値に、例えば測定精度に影響しない程度の僅かな差があり、静電アクチュエーター54A,54Bに電圧を印加した場合であっても、これらの部分電極間ギャップの差が開くことがなく、保持部522を均一に撓ませることができる。
第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aは、第一静電アクチュエーター54Aおよび第二静電アクチュエーター54Bを備え、これらが電気的に並列に接続されている。また、第一静電アクチュエーター54Aは、第一部分アクチュエーター55D1,55D2が直列に接続されることで構成され、第二静電アクチュエーター54Bは、第二部分アクチュエーター55E1,55E2が直列に接続されることで構成されている。また、第一部分アクチュエーター55D1,55D2は180度間隔で配置され、すなわち、基板中心に対して点対称となる位置に配置されている。同様に、第二部分アクチュエーター55E1,55E2は、180度間隔で配置され、すなわち、基板中心に対して点対称となる位置に配置されている。さらに、第一部分アクチュエーター55D1,55D2を構成する第一固定部分電極543D1、543D2および第一可動部分電極544D1,544D2は、平面視において、同一形状に形成されており、第一固定部分電極543D1と第一可動部分電極544D1とが互いに対向し、第一固定部分電極543D2と第一可動部分電極544D2とが互いに対向して配置されている。第二部分アクチュエーター55E1,55E2を構成する第二固定部分電極543E(543E1,543E2)および第二可動部分電極544E(544E1,544E2)も、平面視において、同一形状に形成され、互いに対向して配置されている。
また、このような波長可変干渉フィルター5を備えた測色センサー3では、検出部31にて、高分解能で分光された光を検出することができ、正確な光量検出結果を得ることができる。さらに、測色装置1では、この測色センサー3により検出された光量により、検査対象Aの測色を行うことで、精度の高い測色処理を行うことができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
この場合、梁状保持部が等角度間隔で配置される構成とすることで、保持部が撓んだ際の応力バランスを均一にで、可動部の傾斜を抑えることができる。また、この場合、静電アクチュエーターは、各梁状保持部の位置に対応して部分アクチュエーターが配置される構成とすればよい。
例えば、本発明の光モジュールを、波長可変干渉フィルター5により取り出された光を受光素子により受光することで、ガス特有の吸収波長を検出するガス検出モジュールとして用いることもでき、光分析装置として、ガス検出モジュールにより検出された吸収波長からガスの種類を判別するガス検出装置として用いることもできる。
さらには、例えば、光モジュールは、例えば光ファイバーなどの光伝達媒体により伝送された光から所望の波長の光を抽出する光通信モジュールとしても用いることができる。また、光分析装置として、このような光通信モジュールから抽出された光からデータをデコード処理し、光により伝送されたデータを抽出する光通信装置として用いることもできる。
Claims (6)
- 第一基板と、
前記第一基板に対向する第二基板と、
前記第一基板に設けられた第一反射膜と、
前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜とギャップを介して対向する第二反射膜と、
前記第一基板に設けられた第一電極、および前記第二基板に設けられて前記第一電極に対向する第二電極を備えた静電アクチュエーターと、を具備し、
前記第一電極は、前記第一基板および前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、それぞれ同一面積となる形状に形成され、前記第一反射膜の中心点を中心とした仮想円上で、周方向に沿って等角度間隔で配置された複数の第一部分電極を備え、
前記第二電極は、前記平面視において、前記第一部分電極と同一形状に形成され、かつ、前記第一部分電極と重なる位置に設けられた複数の第二部分電極を備え、
前記静電アクチュエーターは、互いに対向する前記第一部分電極および前記第二部分電極により構成された部分アクチュエーターを3つ以上備えるとともに、前記3つ以上の部分アクチュエーターのうちのいずれか2つにより電圧印加用部分アクチュエーターが構成され、2つの前記電圧印加用部分アクチュエーター間で、前記3つ以上の部分アクチュエーターが電気的に直列に接続されている
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
2つの前記電圧印加用部分アクチュエーターは、前記仮想円上で、互いに隣り合って配置され、
前記静電アクチュエーターにおいて、2つの前記電圧印加用部分アクチュエーター間で、前記仮想円の周方向に沿って配列された前記部分アクチュエーターが順に電気的に直列に接続された
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1または請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記静電アクチュエーターが複数設けられ、これらの静電アクチュエーターが電気的に並列に接続された
ことを特徴とした波長可変干渉フィルター。 - 第一基板と、
前記第一基板に対向する第二基板と、
前記第一基板に設けられた第一反射膜と、
前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜とギャップを介して対向する第二反射膜と、
前記第一基板に設けられた第一電極と前記第二基板に設けられた第二電極とが対向する第一容量部と、前記第一基板に設けられた第三電極と前記第二基板に設けられた第四電極とが対向する第二容量部と、前記第一基板に設けられた第五電極と前記第二基板に設けられた第六電極とが対向する第三容量部と、を有する静電アクチュエーターと、を備え、
前記第一電極、前記第二電極、前記第三電極、前記第四電極、前記第五電極および前記第六電極の面積は同一であり、
前記第一容量部と前記第二容量部と前記第三容量部とは、前記第一基板および前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記第一反射膜の中心点を中心とした仮想円上で、周方向に沿って等角度間隔で配置され、かつ、電気的に直列に接続されている
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターと、
前記波長可変干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部と、
を具備したことを特徴とする光モジュール。 - 請求項5に記載の光モジュールと、
前記光モジュールの前記検出部により検出された光に基づいて、前記光の光特性を分析する分析処理部と、
を具備したことを特徴とする光分析装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010284574A JP5673075B2 (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 |
US13/331,568 US20120154915A1 (en) | 2010-12-21 | 2011-12-20 | Variable wavelength interference filter, optical filter device, optical module, and electronic apparatus |
CN201110433595.6A CN102540312B (zh) | 2010-12-21 | 2011-12-21 | 波长可变干涉滤波器、光学组件以及电子设备 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010284574A JP5673075B2 (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012133093A JP2012133093A (ja) | 2012-07-12 |
JP2012133093A5 JP2012133093A5 (ja) | 2014-02-13 |
JP5673075B2 true JP5673075B2 (ja) | 2015-02-18 |
Family
ID=46648777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010284574A Expired - Fee Related JP5673075B2 (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5673075B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013088468A (ja) * | 2011-10-13 | 2013-05-13 | Seiko Epson Corp | 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012150353A (ja) * | 2011-01-20 | 2012-08-09 | Seiko Epson Corp | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2768812B1 (fr) * | 1997-09-19 | 1999-10-22 | Commissariat Energie Atomique | Interferometre fabry-perot accordable integre |
JP4561728B2 (ja) * | 2006-11-02 | 2010-10-13 | セイコーエプソン株式会社 | 光学デバイス、光学デバイスの製造方法、波長可変フィルタ、波長可変フィルタモジュール、および光スペクトラムアナライザ |
JP2010230867A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Olympus Corp | 可変形状鏡システム |
JP5724557B2 (ja) * | 2011-04-07 | 2015-05-27 | セイコーエプソン株式会社 | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 |
-
2010
- 2010-12-21 JP JP2010284574A patent/JP5673075B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013088468A (ja) * | 2011-10-13 | 2013-05-13 | Seiko Epson Corp | 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012133093A (ja) | 2012-07-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5724557B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 | |
US9664890B2 (en) | Variable wavelength interference filter, optical module, and optical analyzer | |
JP5641220B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 | |
JP5779852B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 | |
JP6015090B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 | |
JP5673049B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 | |
US20120019812A1 (en) | Interference filter, optical module, and analyzing device | |
JP5707780B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 | |
US20120154915A1 (en) | Variable wavelength interference filter, optical filter device, optical module, and electronic apparatus | |
JP2012150353A (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 | |
JP2011053510A (ja) | 波長可変干渉フィルター、測色センサー、測色モジュール、および波長可変干渉フィルターの制御方法 | |
JP5895414B2 (ja) | 分光測定装置、及び分光測定方法 | |
JP2013072930A (ja) | 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 | |
US20200333519A1 (en) | Wavelength variable interference filter and optical module | |
JP5445303B2 (ja) | 光フィルター素子、光フィルターモジュール、および分析機器 | |
JP5673075B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 | |
JP2012128136A (ja) | 光センサー | |
JP5593671B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、測色センサー、測色モジュール | |
JP5617621B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 | |
JP2016048187A (ja) | 光学モジュール及び電子機器 | |
JP2012088419A (ja) | 光モジュール、及び光分析装置 | |
JP2012141347A (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 | |
JP2016090251A (ja) | 分光測定装置、及び分光測定方法 | |
JP2012150193A (ja) | 波長可変干渉フィルター、光モジュール、および光分析装置 | |
JP5884393B2 (ja) | 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131219 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131219 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140527 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140528 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140725 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141215 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5673075 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |