JP4577404B2 - 光ディスク記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク記録媒体として特にピットにより情報が記録される記録層を複数備える光ディスク記録媒体を安価に製造するための、光ディスク記録媒体の製造方法に関する。
近年、光学的な情報記録方式の一つである光ディスク記録媒体は、パーソナルコンピュータの普及や、地上波デジタル放送の開始と普及、ハイビジョンテレビの一般家庭への普及の加速に伴い、より多くの情報が記録可能であることが求められている。そのため、光ディスク記録媒体の、記録密度の大容量化が求められている。
光ディスク記録媒体は、基板上に、例えば記録膜や誘電体層等が積層された記録層が形成されてなる。そして、光ディスク記録媒体に対する情報の信号の読み出し、又は書き込みは、記録膜を有する記録層にレーザ光を照射することによって行われる。
光ディスク記録媒体の記録密度の高密度化は、記録膜上に集光される光スポット径を、小さくすることによって行うことができる。光スポット径は、光源の波長(λ)と対物レンズの開口数(NA:Numerical Aperture)によって制限されており、λ/2NAに比例する。
光ディスク記録媒体の、記録密度の高密度化を達成するためには、照射するレーザ光の短波長化、及び対物レンズの高NA化が必要とされる。波長に関しては、第1世代の光ディスク記録媒体であるCDの830nmから、DVD(Digital Versatile Disc)では650nmまで短波長化されている。また、NAに関しても、第1世代光ディスク記録媒体であるCDでは、およそ0.45、DVDでは0.60と高NA化が進んでいる。
さらに、最近では、波長405nmの青色レーザを光源として用い、NAを0.85まで高めた光ディスクシステム(Blu-ray Disk:登録商標,以下BD)が実用化されている。
このBDは、光スポット径を小さくすることによる記録密度の高密度化と合わせて、さらなる高密度化の手法である、記録層を多層化する手法を用いた光ディスク記録媒体である。
大容量の光ディスク記録媒体としてのBDは、厚み1.1mmの基板上の凹凸に金属薄膜や誘電体膜などを積層し、厚み約0.1mmの保護層を設けるなどして構成されている。
多層の記録層を有し、BDとして知られている光ディスク記録媒体の製造方法は、例えば下記特許文献1に記載されているが、一般的には次のようにしてなされる。
一例として記録層が2つ構成された、光ディスク記録媒体の製造方法について、図15を用いて説明する。
まず、図15Aに示すように、片面にピットや案内溝となる凹凸パターンを有する、厚み約1.1mmの成形用樹脂基板200上に、金属薄膜や熱記録が可能な薄膜材料などを形成し、第1の記録層L0を形成する。
次に、図15Bに示すように、隣接する記録層を隔てる数μmから、数十μmの厚みを有するスペーサー層201を、成形用樹脂基板200上の第1の記録層L0上に形成する。このスペーサー層201は例えば、紫外線硬化樹脂からなる。
そして、スペーサー層201の上に、片面にピットや案内溝などの凹凸パターンを有する透明スタンパ203を押圧し、透明スタンパ203上面から、紫外線を照射して、スペーサー層201を硬化させる。これによって、図15Cに示すように、ピットや、案内溝の凹凸パターン201aが、スペーサー層201上に転写される。
続いて、図15Dに示すように、スペーサー層201の上に転写されたピットや案内溝の凹凸パターン201a上に、記録再生するレーザ光の波長に対して所定の透過率を有する金属薄膜、あるいは熱記録が可能な薄膜材料を形成し、第2の記録層L1を形成する。
そして、最後に、図15Eに示すように、第2の記録層L1を保護する保護層202を、第2の記録層L1上に形成する。
以上の工程によって、2層の記録層が構成された光ディスク記録媒体は形成される。
2層以上の記録層によって、多層化を図る場合は、例えば下記特許文献2に記載されているように、信号の記録再生時の層間クロストークを考慮しつつ、上述した第2の記録層の形成工程を数回繰り返し、複数の記録層を順に積層することで可能となる。
上記のようにして構成される多層の光ディスク記録媒体は、ディスクの傾きによる信号劣化の影響を低減させるために、積層された記録層を0.1mmの範囲内に形成することが求められる。そして、上記2層の記録層を有する光ディスク記録媒体では、第1の記録層L0と、数ミクロンから数十ミクロンのスペーサーを介して第2の記録層L1が形成され、その上に光透過性の保護層202が構成される。
また、上記多層の記録層を有する光ディスク記録媒体は、成形用樹脂基板200の最内周から最外周にかけて均質な記録や、読み出しを行うことが可能であることが求められる。このために、第1の記録層L0と第2の記録層L1の間に設定されるスペーサー層201の光学的特性、および物理的形状の、均質性と均一性が求められる。同時に安価な光ディスク記録媒体の製造方法が期待されている。
さらに、これら光ディスク記録媒体は、長期保存の用途がその使用目的の重要なひとつであるから、長期にわたって、記録情報が保持されることが期待される。このため高温多湿環境や、低温環境下でも良好な記録特性を保持可能な多層構造が求められる。
特開2003−22586公報 特開2007−257759公報
ところで、上述した、従来の2層の記録層を有する光ディスク記録媒体の製造方法で用いられる、片面にピットや案内溝などの凹凸パターンを有する透明スタンパ203(図15B)は、多くの場合、透明樹脂で構成されている。2層の記録層を有する光ディスク記録媒体では、この透明スタンパを一枚使用するが、n層の記録層が形成される光ディスク記録媒体では、n−1枚の透明スタンパを使用することになる。かつ、この透明スタンパは、再利用できない。このため、従来のスタンパプロセスにおいては、コストが高くなってしまう。そこで、安価な光ディスク記録媒体の製造においては、そのスタンパプロセスの改善が求められていた。
上述の点に鑑み、本発明は、安価な光ディスク記録媒体の製造が可能な光ディスク記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の光ディスク記録媒体の製造方法では、転写用基板を準備し、転写用基板上に、紫外線硬化樹脂層を形成する。そして、紫外線硬化樹脂層に、所望の凹凸パターンを有するニッケルスタンパを押印加圧すると同時に、転写用基板側から紫外線照射することにより、紫外線硬化樹脂層に凹凸パターンを形成する。そして、凹凸パターンが形成された紫外線硬化樹脂層上に、記録層を形成する。
さらに、前段で形成された記録層上に、紫外線硬化樹脂層を形成し、紫外線硬化樹脂層に、所望の凹凸パターンを有するニッケルスタンパを押印加圧する。それと同時に、転写用基板側から紫外線照射することにより、紫外線硬化樹脂層に凹凸パターンを形成し、凹凸パターが形成された紫外線硬化樹脂層上に、前段で形成した記録層の光透過率よりも低い光透過率を有する、他の記録層を形成する。
また、他の記録層を形成する工程を必要に応じて複数回繰り返すことにより、順次、前段で形成される記録層よりも光透過率の低い記録層を形成していく。
そして、成形基板を準備し、転写用基板上に形成された、複数の記録層を有する積層膜を、成形基板に転写し、積層膜が転写された成形基板上に、前記積層膜を被覆するハードコート層を形成する。これらに工程により、本発明の光ディスク記録媒体が製造される。
本発明の光ディスク記録媒体の製造方法では、転写用基板上に、光透過率の高い順に、記録層が複数層形成される。したがって、転写用基板裏面側から紫外線照射しても、効率よく、紫外線硬化樹脂層を硬化させることができる。また、ニッケルスタンパが用いられるため、スタンパ工程において、スタンパを繰り返し使用することが可能となる。
本発明によれば、多層の記録層を有する光ディスク記録媒体を、その構成の高透過率側から紫外線硬化させることが可能となるため、記録層の設計の自由が大きく、かつプロセス整合性良く、安価に製造することが出来る。
以下に、本発明の各実施の形態を、図1〜図14を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1に、本発明の第1の実施形態で形成される光ディスク記録媒体の、要部概略断面構成を示す。本実施形態で形成される、光ディスク記録媒体は、4層の記録層を有する光ディスク記録媒体である。図1は、厚みが1.1mm、外径が約120mmの円盤状の成形用樹脂基板1上に、4層の記録層が形成された光ディスク記録媒体の断面の一部を示したものである。
図1に沿って、その構成を説明する。
本実施形態例の光ディスク記録媒体は、1.1mm厚の樹脂からなる成形基板(以下、成形用樹脂基板)1上に、第1の記録層L0、スペーサー層51、第2の記録層L1、スペーサー層52、第3の記録層L2、スペーサー層53、第4の記録層L3、カバー層61、ハードコート層71が順に積層されて形成される。
また、図2は、図1に示す光ディスク記録媒体の断面構成をより詳細に図示したものである。
第1の記録層L0は、成形用樹脂基板1側から、反射膜12、第1の誘電膜13、記録膜14、第2の誘電膜15が積層されて構成される。
第2の記録層L1は、成形用樹脂基板1側から、反射膜22、第1の誘電膜23、記録膜24、第2の誘電膜25が積層されて構成される。
第3の記録層L2は、成形用樹脂基板1側から、反射膜32、第1の誘電膜33、記録膜34、第2の誘電膜35が積層されて構成される。
第4の記録層L3は、成形用樹脂基板1側から、反射膜42、第1の誘電膜43、記録膜44、第2の誘電膜45が積層されて構成される。
ここで記録膜14,24,34,44は、追記型相変化材料からなる記録膜で、読み取り時の各層からの信号量が同等となるように膜設計される。
すなわち、本実施形態例の光ディスク記録媒体における第1〜第4の記録層L0〜L3の光透過率の大小関係は、L0<L1<L2<L3となる。
第1〜第4の記録層L0〜L3に用いられる、第1及び第2の誘電膜13,15,23,25,33,35,43,45の厚さは、好ましくは3nm〜100nmの範囲であり、光学特性および熱特性を考慮して決定される。
第1及び第2の誘電膜13,15,23,25,33,35,43,45の材料としては、記録再生用レーザの波長に対して吸収能の低い材料が好ましく、具体的には、消衰係数Kの値が0.2以下である材料が好ましい。かかる材料としては、例えばZnS−SiO混合体(好ましくは、モル比4:1)を挙げることができる。ZnS−SiO混合体以外にも、従来から光ディスク記録媒体の誘電膜の材料として用いられている公知のものを用いることも可能である。
第1及び第2の誘電膜13,15,23,25,33,35,43,45の材料としては、例えば、Al、Si、Ta、Ti、Zr、Nb、Mg、B、Zn、Pb、Ca、La、Ge等の金属および半金属等の元素の窒化物、酸化物、炭化物、フッ化物、硫化物、窒酸化物、窒炭化物、酸炭化物等およびこれらを主成分と材料を用いることができる。好ましくは、AlN(0.5≦X≦1)、AlN、Al2−X(0≦X≦1)、Al、Si4−X(0≦X≦1)、Si4−X、SiO(1≦X≦2)、SiO、SiO、MgO、Y、MgAl、TiO(1≦X≦2)、TiO、BaTiO、StTiO、Ta5−X(0≦X≦1)、Ta、GeO(1≦X≦2)、SiC、ZnS、PbS、Ge−N、Ge−N−O、Si−N−O、CaF、LaF、MgF、NaF、ThF等を用いることができる。
第1〜第4の記録層L0〜L3に用いられる記録膜14,24,34,44の膜厚は、好ましくは5nm〜30nmの範囲であり、例えば15nm程度である。この記録膜14,24,34,44の材料としては、レーザ光の照射を受けて不可逆的な状態変化を生じる相変化材料を使用できる。このような材料としては、例えば、カルコゲン化合物または単体のカルコゲン等を使用できる。カルコゲン化合物としては、例えば、Sb、Teの共晶系材料を使用でき、好ましくは、Geなどの添加元素が添加されたSb、Teの共晶系材料を使用できる。
例示するならば、Ge−Sb−Te、Sb−Te、In−Sb−Te、Ag−In−Sb−Te、Au−In−Sb−Te、Ge−Sb−Te−Pd、Ge−Sb−Te−Se、Ge−Sb−Te−Bi、Ge−Sb−Te−Co、Ge−Sb−Te−Auを含む系、またはこれらの系に窒素、酸素などのガス添加物を導入した系等を挙げることができる。
添加元素を記録膜14,24,34,44に添加すると、信頼性などの特性を向上できる一方、信号特性の低下を招いてしまう。この点を考慮すると、記録膜14,24,34,44における添加元素の量は10atm%以下にすることが好ましい。
第1〜第4の記録層L0〜L3に用いられる反射膜12,22,32,42の厚さは、好ましくは3nm以上であり、より好ましくは5nm〜60nmの範囲である。
反射膜12,22,32,42の材料としては、例えば金属または半金属を使用できる。反射膜12,22,32,42の材料は、反射能および熱伝導率を考慮して選ぶことが好ましく、例えば、記録再生用レーザ光の波長に対して反射能を有し、熱伝導率が0.0004[J/(cm・K・s)]〜4.5[J/(cm・K・s)]の範囲にある金属元素、半金属元素およびそれらの化合物あるいは混合物である。
反射膜12,22,32,42の材料を、具体的に例示するならば、Al、Ag、Au、Ni、Cr、Ti、Pd、Co、Si、Ta、W、Mo、Ge等の単体、またはこれらを主成分とする合金を挙げることができる。これらのうち、特にAl系、Ag系、Au系、Si系、Ge系の材料が実用性の面から好ましい。合金としては、例えばAl−Ti、Al−Cr、Al−Cu、Al−Mg−Si、Ag−Pd−Cu、Ag−PdTi、Si−B等が好適に用いられる。
これらの材料のうちから、光学特性および熱特性を考慮して設定することが好ましい。例えば、短波長領域においても高反射率を有する点を考慮すると、Al系またはAg系材料を用いることが好ましい。一般には反射膜12,22,32,42の膜厚を光が透過しない程度の厚さ、例えば50nm以上に設定すると、反射率を高くすることができ、且つ、熱を逃げやすくできる。反射膜12,22,32,42の膜厚を適度な厚さ、例えば10nm程度に設定すると、透過率を上げつつ、熱の逃げを確保することができる。
また、反射膜12,22,32,42は単層の構造に限られず、例えば金属または半金属よりなる層(反射層)を2層積層した積層構造とすることも可能であり、さらに、2層以上の多層構造とすることも可能である。これにより光学設計がし易くなり、且つ、熱特性とのバランスも取り易くなる。なお、誘電体層と反射層の間に、SiN膜などからなるバリア層を設けてもよい。
スペーサー層51,52,53は、光ディスク記録媒体の多層構造を形成する紫外線感光性を有する光透過性の材料(以下、紫外線硬化樹脂)をスピンコート法で回転塗布され紫外線の照射で硬化して配置される。多層の光ディスク記録媒体から情報信号の記録再生をする場合、このスペーサーの配置と膜厚は、層間クロストークを抑制する目的で設定される。
カバー層61は、光ディスク記録媒体の保護を目的として形成される。情報信号の記録再生は、例えば、レーザ光がカバー層61を通じて、情報信号を記録するための記録層に集光されることによって行われる。カバー層61としては、例えば、紫外腺硬化樹脂、紫外線硬化樹脂とポリカーボネートシート、または接着層とポリカーボネートシートを用いることができる。カバー層61は、多層の光ディスク記録媒体では、1.1mmの成形用樹脂基板1上に、多層の記録層を含めて100μmとなるように設定される。
ハードコート層71は、カバー層61と同様に、光ディスク記録媒体の機械的な衝撃、傷に対する保護、さらには利用者の取り扱い時の指紋の付着などから、情報信号の記録再生品質を保護するために用いられる。ハードコート層71としては、機械的強度を向上させるためにシリカの微粉末を混入したものや、溶剤タイプ、無溶剤タイプなどの紫外線硬化樹脂が用いることが出来る。機械的強度を有し、指紋などの油脂分をはじくためには、1μmから数μmの厚さを有する。
図3〜図13を用いて、本実施形態例の光ディスク記録媒体の製造方法を説明する。
まず、図3Aに示すように、樹脂からなる転写用基板(以下、転写用樹脂基板)10を用意する。この転写用樹脂基板10は、ポリカーボネート、ゼオノア、ゼオネックスなど光透過性の樹脂基板を用いることが出来、例えば、射出成形により形成される。板厚は、0.5mmから1.1mmで、直径は約φ120mmの円盤状である。また、転写用樹脂基板10の中心部には、直径約φ15mmの中心孔2が形成されている。
続いて、図3Bに示すように、転写用樹脂基板10をスピンコート装置に搬入し、カバー層61を形成するために、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により、転写用樹脂基板10に塗布する。スピンコート法においては、図示しないスピンコート装置の回転テーブルに、転写用樹脂基板10を設置する。そして、ディスペンサーから転写用樹脂基板10上に所望の塗布液を供給し、回転部を高速で回転させることにより、転写用樹脂基板10上に、塗布液を一様に行き渡らせ、所望の膜を成膜する。
本実施形態例においては、転写用樹脂基板10の中央部を原点としたときに、紫外線硬化樹脂はディスペンサーを介して半径15mmの位置に適量供給する。このとき、スピンコート装置の回転部は、紫外線硬化樹脂が供給されている間は、60rpmの低速で回転している。紫外線硬化樹脂は、5〜10秒後に供給完了し、回転部の回転は、3000rpmと加速されて5秒後に停止する。その後、紫外線硬化樹脂が塗布された転写用樹脂基板10をUV露光部に搬送して、フラッシュランプで、転写用樹脂基板10裏面からUV照射することにより、紫外線硬化樹脂が硬化し、カバー層61として成膜される。
次に、図3Cに示すように、第4の記録層L3成膜のために、ピットや案内溝を有する凹凸パターン形成するための樹脂層を、転写用樹脂基板10上に形成する。第4の記録層L3は、本実施形態例で形成される記録層のうち、一番高い光透過率を有する層である。
凹凸パターンを形成する樹脂層として、カバー層61をそのまま用いてもよいし、スペーサー層用の紫外線硬化樹脂を新たに成膜してもよい。図3Cに示す例においては、スペーサー層用の紫外線硬化樹脂を用いる場合であり、カバー層61の上面に、スペーサー層61aを形成している。このスペーサー層61aを形成するために、紫外線硬化樹脂を、スピンコート法により塗布して成膜する。転写用樹脂基板10の中央部を原点としたときに、紫外線硬化樹脂はディスペンサーを介して半径15mmの位置に適量供給される。このとき、スピンコート装置の回転部は、紫外線硬化樹脂が供給されている間は、例えば、60rpmの低速で回転する。紫外線硬化樹脂は、例えば、5〜10秒後に供給完了し、回転部が8000rpmと加速されて5秒後に停止し、所望の厚さに塗布される。
なお、図3Cに示す概略断面構成では、スペーサー層61aを、カバー層61よりも厚く図示しているが、実際には、カバー層61の厚みが、およそ55μmなのに対して、スペーサー層61aは、1〜3μmに成膜されるものである。
続いて、転写用樹脂基板10を、所望の凹凸パターンを具備したニッケルスタンパを有する転写部に搬送する。そして、転写部において、カバー層61もしくは、本実施形態例では、カバー層61上に形成された紫外線硬化樹脂(スペーサー層61a)に、ニッケルスタンパを押圧する。それと同時に、フラッシュランプで、転写用樹脂基板10裏面からUV照射することにより、図4Dに示すように、凹凸パターン3aを有するスペーサー層61aを成膜する。
次に、図4Eに示すように、スペーサー層61a上に凹凸パターン3aが付与された転写用樹脂基板10を、スパッタ装置に搬入し、第4の記録層L3を成膜する。本実施形態例において、第4の記録層L3は、本実施形態例で成膜される記録層のうち、もっとも光透過率の高い記録層である。第4の記録層L3の成膜は、図2で示したように、第2の誘電膜45、記録膜44、第1の誘電膜43、反射膜42の順に連続的に真空中でなされる。そして、それらの積層膜により、第4の記録層L3が形成される。また、このスパッタ法において、第2の誘電膜45、記録膜44、第1の誘電膜43、反射膜42の成膜は、マスクを用いて所望の位置に成膜され、例えば、中心部から直径40mm〜118mmの範囲に形成される。
次に、図4Fに示すように、ピットや案内溝を有する凹凸パターンを樹脂層に形成する目的で、第4の記録層L3上に、紫外線硬化樹脂を塗布することにより、スペーサー層53を形成する。スペーサー層53を形成するために、紫外線硬化樹脂は、スピンコート法により塗布されて成膜される。転写用樹脂基板10の中央部を原点としたときに、紫外線硬化樹脂は、ディスペンサーを介して、転写用樹脂基板10の半径15mmの位置に適量供給される。このとき、スピンコート装置の回転部は、紫外線硬化樹脂が供給されている間は、例えば、60rpmの低速で回転する。紫外線硬化樹脂は、例えば、5〜10秒後に供給完了し、回転部が4000rpmと加速されて5秒後に停止し、所望の厚さに塗布される。
次に、図5Gに示すように、紫外線硬化樹脂からなるスペーサー層53が形成された転写用樹脂基板10を、所望の形状の凹凸パターンを具備したニッケルスタンパを有する転写部に搬送する。そして、ここにおいて、スペーサー層53上に凹凸パターン53aを形成する。ここでは、ニッケルスタンパを押圧すると同時に、フラッシュランプで、転写用樹脂基板10裏面からUV照射して、凹凸パターン53aを有するスペーサー層53を成膜する。本実施形態例では、前段において、スペーサー層53よりも光照射側に、第4の記録層L3が形成されているが、第4の記録層L3は、フラッシュランプの光をスペーサー層53に透過するものである。このため、転写用樹脂基板10裏面側からのUV照射によっても、スペーサー層53に、所望の凹凸パターン53aが形成される。
次に、図5Hに示すように、スペーサー層53上に凹凸パターン53aが付与された転写用樹脂基板10を、スパッタ装置に搬入し、第3の記録層L2を成膜する。本実施形態例において、第3の記録層L2は、本実施形態例で成膜される記録層のうち、2番目に光透過率の高い記録層である。第3の記録層L2の成膜は、第2の誘電膜35、記録膜34、第1の誘電膜33、反射膜32の順に連続的に真空中でなされる。そして、それらの積層膜により、第3の記録層L2が形成される。また、このスパッタ法において、第2の誘電膜35、記録膜34、第1の誘電膜33、反射膜32の成膜は、マスクを用いて所望の位置に成膜され、例えば、中心部から直径40mm〜118mmの範囲に形成される。
次に、図5Iに示すように、ピットや案内溝を有する凹凸パターンを形成する目的で、転写用樹脂基板10の第3の記録層L2上に、紫外線硬化樹脂を塗布することにより、スペーサー層52を形成する。このスペーサー層52は、紫外線硬化樹脂を、スピンコート法により塗布することで成膜される。転写用樹脂基板10の中央部を原点としたときに、該紫外線硬化樹脂はディスペンサーを介して半径15mm位置に適量供給される。このとき、スピンコート装置の回転部は、該紫外線硬化樹脂が供給されている間は、例えば、60rpmの低速で回転し、5〜10秒後に供給完了し、5000rpmと加速されて5秒後に停止し、所望の厚さに塗布される。
次に、図6Jに示すように、転写用樹脂基板10を、ピットや案内溝を有する凹凸パターンを具備したニッケルスタンパを有する転写部に搬送し、スペーサー層52上に凹凸パターン52aを形成する。ここにおいても、ニッケルスタンパを押圧すると同時に、フラッシュランプで、転写用樹脂基板10裏面からUV照射される。そして、UV照射により、紫外線硬化樹脂が硬化され、凹凸パターン52aが形成されたスペーサー層52が成膜される。本実施形態例では、前段において、スペーサー層52よりも光照射側に、第4の記録層L3、及び第3の記録層L2が形成されているが、第4の記録層L3、及び第3の記録層L2は、フラッシュランプの光をスペーサー層52に透過するものである。このため、転写用樹脂基板10裏面側からの紫外線照射によっても、スペーサー層52に、所望の凹凸パターン52aが形成される。
次に、図6Kに示すように、スペーサー層52上に凹凸パターン52aが付与された転写用樹脂基板10を、スパッタ装置に搬入し、第2の記録層L1を成膜する。本実施形態例において、第2の記録層L1は、本実施形態例で成膜される記録層のうち、3番目に光透過率の高い記録層である。第2の記録層L1の成膜は、第2の誘電膜25、記録膜24、第1の誘電膜23、反射膜22の順に連続的に真空中でなされる。そして、それらの積層膜により、第2の記録層L1が形成される。また、このスパッタ法において、第2の誘電膜25、記録膜24、第1の誘電膜23、反射膜22は、マスクを用いて所望の位置に成膜され、例えば、中心部から直径40mm〜118mmの範囲に形成される。
次に、図6Lに示すように、成形用樹脂基板1との貼り合わせを目的として、第2の記録層L1上に、スペーサー層51aを、所定の厚さのおよそ半分の厚さで形成する。このスペーサー層51aとなる紫外線硬化樹脂は、スピンコート法により、転写用樹脂基板10上の第2の記録層L1上に塗布されて成膜される。本実施形態例では、転写用樹脂基板10の中央部を原点としたときに、紫外線硬化樹脂を、ディスペンサーを介して、転写用樹脂基板10の、半径15mm位置に適量供給する。この工程において、本実施形態例では、例えば、紫外線硬化樹脂が供給されている間は、スピンコート装置の回転部は、例えば、60rpmの低速で回転される。そして、紫外線硬化樹脂の供給は、例えば、5〜10秒後に完了し、回転部は、8000rpmと加速されて5秒後に停止される。これにより、紫外線硬化樹脂からなるスペーサー層51aは、所望の厚さに塗布される。
次に、図7Mに示すように、上記形成してきた転写用樹脂基板10上の多層膜に、後の工程で必要な、剥離転写用の切り欠き部を、プレス刃型300を用いて形成する。図11に、プレス刃型300の概略平面構成を示し、図12に、図11のA−A線上に沿う断面構成を示す。図11及び図12に示すように、プレス刃型300は、円盤状の台座301に、内周刃303と、外周刃304が埋設されて形成されている。また、円盤状の台座301の中心部には、開口部302が形成されており、転写用樹脂基板10の中心孔2とのアライメントに用いられる。内周刃303、外周刃304は、焼き入れされた鋼鉄製であり、端面がナイフエッジ化されている。また、台座301は、例えば、金属製、若しくはプラスチック製で形成されている。
本実施形態例においては、光ディスク記録媒体の内周及び外周フォーマットと、そのエリアをはずした位置に、切り欠き部が形成される。
図13A,Bに、例えば、BDの追記型・書換え型・再生専用型の記録層のレイアウトを示す。図13Aは、BDの概略平面構成であり、図13Bは、図13AのA−A線上に沿った断面構成である。
光ディスク記録媒体の構造は、大きく分けて、BCA(Burst Cutting Area)101、リードインゾーン(Lead-in Zone)102、データ領域103、リードアウトゾーン(Lead-out Zone)104、アウターゾーン(Outer-Zone)105に分かれている。BDのように、多層の記録層を有する光ディスク記録媒体の場合、第1の記録層以降の構造は、BCA101を除いて同様のレイアウトとなる。
本実施形態例では、プレス刃型300の内周刃303は、光ディスク記録媒体において、最内周部のBCA101よりも内側に構成され、外周刃304は、光ディスク記録媒体において、最外周部のリードアウトゾーン104よりも外側に形成される。
本実施形態例では、図7Mに示すように、プレス刃型300を、簡易プレス機に装着し、転写用樹脂基板10をプレスステージ401に固定する。そして、上述した工程を経て製造された多層の記録層を有する光ディスク記録媒体の、中心孔2を基準にアライメントを取り、プレス刃型300を所定の圧力と深さに加圧する。そうすることにより、図8Nに示すように、剥離転写用の切り欠き部91,92が形成される。内周刃303により、内周の切り欠き部91が形成され、外周刃304により、外周の切り欠き部92が形成される。また、切り欠き部91,92は、少なくとも、転写用樹脂基板10に達する深さにまで形成される。
本実施形態例では、最内周部の切り欠き部91は、転写用樹脂基板10の中心部を原点として、直径φ20mmから直径φ40mm、より好ましくは直径φ24mmからφ35mmの範囲で形成する。最外周部の切り欠き部92は同様に、転写用樹脂基板10の中心部を原点として、直径φ119mmから直径φ119.5mmの範囲で形成することが好ましい。
また、最内周部の切り欠き部91と、最外周部の切り欠き部92は、光ディスク記録媒体の第2〜第4の記録層L1〜L3等の各膜を、その断面に有していないことが重要である。すなわち、光ディスク記録媒体の記録膜を構成する相変化記録材料が、切り欠き部91,92の断面に露出せずに、構造体としての紫外線硬化樹脂で被覆され続けている。これにより、高温高湿環境にさらされたり、低温環境に保持されたりしても、長期にわたって良好な記録特性を保持することになる。本実施形態例においては、第2〜第4の記録層L1〜L3が直径40mm〜118mmの範囲に形成されている。そして、切り欠き部91を、直径118mmよりも外側に、切り欠き部92を、直径40mmよりも内側に形成することにより、切り欠き部91,92の断面に、第2〜第4の記録層L1〜L3が露出されない。
次に、図9Oに示すように、射出形成により、凹凸パターン5が付与され、中心部に直径約15mmの中心孔4が形成された成形用樹脂基板1を用意する。この凹凸パターン5は、後に貼り合わせる第2〜第4の記録層L1,L2,L3の凹凸パターンと同一方向であることが求められる。この成形用樹脂基板1は、厚さ1.1mm、直径φ120mmのポリカーボネート、ゼオノア、ゼオネックスなど、成形可能で光透過性が高く、吸水性の小さい材料が好ましい。
次に、図9Pに示すように、凹凸パターン5が付与された成形用樹脂基板1を、スパッタ装置に搬入し、第1の記録層L0を成膜する。第1の記録層L0の成膜は、第2の誘電膜15、記録膜14、第1の誘電膜13、反射膜12の順に連続的に真空中でなされる。これにより、積層膜からなる、第1の記録層L0が形成される。本実施形態例では、成形用樹脂基板10側に、第1の記録層L0を形成することにより、転写用樹脂基板10側に、第1の記録層L0用の凹凸パターン5を形成する工程を削減することができる。
次に、図9Qに示すように、成形用樹脂基板1との貼り合わせを目的として、第1の記録層L0上に、スペーサー層51bが、所定の厚さのおよそ半分の厚さで形成される。このスペーサー層51bは、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により、第1の記録層L0上に塗布されて成膜される。本実施形態例では、スピンコート法において、成形用樹脂基板1の中央部を原点としたときに、紫外線硬化樹脂は、ディスペンサーを介して、成形用樹脂基板1上の半径15mm位置に適量供給される。このとき、該紫外線硬化樹脂が供給されている間、スピンコート装置の回転部は、60rpmの低速で回転される。そして、紫外線硬化樹脂の供給は、5〜10秒後に完了され、回転部が、8000rpmと加速されて、5秒後に停止される。これにより、第1の記録層L0上に、所望の厚さ、例えば数μmの厚さに塗布されたスペーサー層51bが成膜される。
次に、図10Rに示すように、図3A〜図8Nに示す工程で形成した剥離転写用の切り欠き部91,92を有する転写用樹脂基板10と、図9O〜図9Qに示す工程で形成した第1の記録層L0とスペーサー層51bを具備する成形用樹脂基板1を、中心孔2及び4を基準として、スペーサー層51a上に接合加圧する。この段階において、スペーサー挿51a,51bを構成する紫外線硬化樹脂は、未硬化の状態である。そして、転写用樹脂基板10側から紫外線を照射して接合硬化し、次に転写用樹脂基板10を剥離して、多層の記録層を有する積層膜を成形用樹脂基板1側に転写させる。ところで、本実施形態例では、前段において、光照射側に、第4の記録層L3、第3の記録層L2、第2の記録層L1が形成されている。これらの第2〜第4の記録層L1〜L3は、光照射側である転写用樹脂基板10上に、光透過率の高い順に形成されているものである。したがって、第4の記録層L3、第3の記録層L2、第2の記録層L1は、フラッシュランプの光を、接合部分のスペーサー層51a,51bに透過するものである。このため、転写用樹脂基板10側からのUV照射によっても、スペーサー層51a,51bが接合硬化する。これにより、図10Sに示すように、転写用樹脂基板10上に形成された積層膜が、成形用樹脂基板1上に転写される。
そして、図10Tに示すように、紫外線硬化樹脂を主成分とするハードコート材を、成形用樹脂基板1上の多層の光ディスク記録媒体に、スピンコート法で塗布し、その後、紫外線を照射して硬化させる。このとき、中心孔2部分には、ハードコート材が塗布されないように、厳密に管理される。
これによって、第1の記録層L0から第4の記録層L3までの多層膜、及びカバー層61の剥離用の端面が、硬化したハードコート層71で保護される。そして、ここにおいて、多層の光ディスク記録媒体が完成する。
ところで、多層の光ディスク記録媒体を製造する際に、読み取り側の最表面からの再生信号の光強度は入射光の数パーセントが求められる。そして、多層になればなるほど読み出し側から見て最奥にある記録層からの信号量を増やすために、反射率は大きくすることが求められる。また、各層は読み取り側での最表面に達する光量は、ほぼ同一となるように設計される。このため、従来の方法のように、光透過率の低い、例えば、第1の記録層L0から積層させる方法では、ニッケルスタンパで凹凸パターンを転写し、転写用樹脂基板の裏面側からの紫外線照射により硬化させる場合、光透過率の低い側からの紫外線照射がなされる。したがって、従来の方法にニッケルスタンパを用いる場合には、その光透過率の低さゆえ、効率の悪さがあった。
本実施形態例では、光透過率の高い記録層、すなわち、本実施形態例では、第4の記録層L3側から、転写用樹脂基板10上に形成するので、転写用樹脂基板10側からでも、効率良く紫外線硬化させることが可能となる。このため、転写用樹脂基板10側から、効率良く光照射が可能となるので、ニッケルスタンパを用いることができる。そして、従来用いられていた1度しか用いることができない透明な樹脂スタンパでは無く、繰り返し使用可能なニッケルスタンパを用いることができるので、スタンパ工程において、コストを低減化することができる。また、本実施形態例では、ニッケルスタンパを用いることにより、紫外線硬化樹脂層に、効率良く凹凸パターンを転写することができる等、記録層の設計の自由度が大きく、かつプロセス整合性良い。また、記録層が、切り欠き部断面に露出されないように形成されるため、経時変化にも強く、高品質な光ディスク記録媒体を製造することができる。
本実施形態例においては、第1の記録層L0を、成形用樹脂基板1に形成し、その後、第2の記録層L1〜第4の記録層L3が形成された転写用樹脂基板10と接合させる構成とした。本実施形態例は、これに限定されるものではなく、第1の記録層L0を、第2の記録層L1の形成に引き続き、転写用樹脂基板10側に形成する例としてもよい。この場合においては、成形用樹脂基板1上に、転写用のスペーサー層のみを形成し、第1〜第4の記録層L0〜L4が形成された転写用樹脂基板10上の積層膜を成形用樹脂基板1に転写すればよい。
[第2の実施形態]
図14に本発明の第2の実施形態における4層構造の光ディスク記録媒体の、プロセス中の形状を示す。本実施形態例で形成される光ディスク記録媒体は、図1及び図2に示した光ディスク記録媒体と同様であるから、重複説明を省略する。本実施形態例では、転写樹脂基板20を外径が122〜128mmで好ましくは124mm〜126mm、厚みが0.1mm〜1.1mmで好ましくは0.4mmから0.6mmであり、中心孔のない円盤状とした例である。本実施形態例は、転写用樹脂基板20が、中心孔を有さない以外は、第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様の方法で形成される。図14Aは、第1の実施形態における製造工程では、図4Fに相当する段階の工程図である。図14Aにおいて、図4Fに対応する部分には、同一符号を付し、重複説明を省略する。
従来、中心部に約15mmの中心孔(貫通孔)を有する成形用樹脂基板に反射膜や誘電膜、記録膜など第一の記録層を成膜した後に、スペーサー層となる紫外線硬化樹脂をスピンコート法で塗布する場合、その中心部に、塗布すべき紫外線硬化樹脂を配置することが出来ない。このため、例えば、中心部の中心孔の閉塞手段として金属で加工されたキャップを勘合させて、基板上の中心部とほぼ等価の位置に、紫外線硬化樹脂を供給し、塗布膜厚の均一化をはかる等の手段が採られている。
これに対し、本実施形態例では、中心部に中心孔のない転写用樹脂基板20で、φ120mmを超える記録媒体としての無効部分を保持しながら、本発明の第1の実施例と同様のプロセスを経ることが出来る。この中心孔のない転写用樹脂基板20の利点として、カバー層61の成膜時においても、スペーサー層51a,52,53,61aの成膜時においても、紫外線硬化樹脂を転写用樹脂基板20の中央部に塗布することが可能となり、スピンコート法での膜厚分布は飛躍的に良好となる。
一般にスピンコート法で紫外線硬化樹脂を塗布する場合、その樹脂の粘度とスピンコート時の回転数、さらには樹脂と接する記録層界面の摩擦係数などで、塗布膜厚が決定する。より均一な膜厚を得るために、遠赤外光線を塗布回転中の転写樹脂基板20上を所定の速度で移動させる方法も知られているが、その制御は煩雑である。またそうした方法によっても、最外周部分の物理形状を良好に保持することは多くの労力を必要としている。
本実施形態例では、転写用樹脂基板20が、直径φ120mmよりも大きい、例えば直径φ124mmの基板を用いて、第1の実施形態と同様の工程で光ディスク記録媒体の多層化を行う。そして、転写用樹脂基板20の裁断プロセス、すなわち、図7及び図8で示した工程を経て、図14Bに示すように、中央部の中心孔94の開孔と、外周部の無効部分を裁断することで、記録膜の膜厚分布が良好な領域を安定して確保することが出来る。
本実施形態例においても、その後、第1の実施形態における図9〜図10に示したプロセスと同様の工程において、成型用樹脂基板1への転写と、ハードコート材の塗布を経て、良好な4層の記録層を有する光ディスク記録媒体が完成する。
また、本実施形態例では、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明は、第1及び第2の実施形態で、4層の光ディスク記録媒体の製造方法として説明したが、記録層は3層でも、5層以上でも本発明が有効であることは自明である。
また、本発明は、追記型記録媒体に限定されるものではなく、書き換え型、読み取り専用型の光ディスク記録媒体の製造方法にも適用可能である。
本発明の、多層の光ディスク記録媒体の製造プロセスは、透明スタンパの使用を廃して、数万回以上の繰り返し利用可能なニッケルスタンパを採用するに当たって、基板裏面からの紫外線照射を可能とする製造方法として、各記録層の透過率の高い層からの紫外線照射と硬化の工程を提案し、かつまた長時間使用可能な工程として大幅なコストダウンプロセスとして利用することができる。
本発明の第1及び第2の実施形態で形成される光ディスク記録媒体の要部の概略断面構成図(その1)である。 本発明の第1及び第2の実施形態で形成される光ディスク記録媒体の要部の概略断面構成図(その2)である。 A,B,C 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その1)である。 D,E,F 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その2)である。 G,H,I 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その3)である。 J,K,L 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その4)である。 M 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その5)である。 N 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その6)である。 O,P,Q 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その7)である。 R,S,T 本発明の第1の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図(その8)である。 本発明の第1の実施形態例で用いられるプレス刃型の概略平面構成図である。 図11に示すプレス刃型のA−A線上に沿う断面構成図である。 A,B BDの一般的な規格を示す概略平面構成図、及びそのA−A線上に沿う断面構成図である。 A,B 本発明の第2の実施形態における光ディスク記録媒体の製造工程図である。 A〜E 従来例における光ディスク記録媒体の概略製造工程図である。
符号の説明
1・・成形用樹脂基板、2,4・・中心孔、10・・転写用樹脂基板、12,22,32,42・・反射膜、13,23,33,43・・第1の誘電膜、14,24,34,44・・記録膜、15,25,35,45・・第2の誘電膜、61・・カバー層、71・・ハードコート層、91,92・・切り欠き部、51,52,53,61a・・スペーサー層

Claims (6)

  1. 転写用基板を準備する工程
    前記転写用基板表面に、紫外線硬化樹脂層を形成する工程
    前記紫外線硬化樹脂層に、所望の凹凸パターンを有するニッケルスタンパを押印加圧すると同時に、前記転写用基板裏面側から紫外線照射することにより、前記紫外線硬化樹脂層に凹凸パターンを形成し、前記凹凸パターンが形成された紫外線硬化樹脂層上に、記録層を形成する工程
    前記記録層上に、紫外線硬化樹脂層を形成し、前記紫外線硬化樹脂層に、所望の凹凸パターンを有するニッケルスタンパを押印加圧すると同時に、前記転写用基板側から紫外線照射することにより、前記紫外線硬化樹脂層に凹凸パターンを形成し、前記凹凸パターが形成された紫外線硬化樹脂層上に、前段で形成した前記記録層の光透過率よりも低い光透過率を有する、他の記録層を形成する工程
    前記他の記録層を形成する工程を、必要に応じて複数回繰り返すことにより、複数の記録層を有する積層膜を形成する工程と、
    を含む光ディスク記録媒体の製造方法。
  2. 成形基板を準備する工程
    前記転写用基板上に形成された前記複数の記録層を有する積層膜を、前記成形基板に紫外線硬化樹脂を介して接合し、前記転写用基板裏面側から紫外線照射することにより前記積層膜を前記成形基板側に転写する工程と、
    前記積層膜が転写された成形基板上に、前記積層膜の外周面を被覆するハードコート層を形成する工程
    を含む請求項記載の光ディスク記録媒体の製造方法。
  3. 前記積層膜を成形基板に転写する工程の前に、前記転写用基板上の前記積層膜に、前記複数の記録層の断面が露出されないように、前記転写用基板上の前記積層膜の内周部と外周部に、剥離用の切り欠き部を設ける工程と、
    前記成形基板上に、前記積層膜を転写する工程の後、前記転写用基板を剥離すると共に、前記切り欠き部の内周部と外周部の積層膜を剥離する工程と、
    を有する
    請求項記載の光ディスク記録媒体の製造方法。
  4. 前記成形基板を準備する工程では、前記成形基板は所望の凹凸パターンを有するように形成され、前記成形基板上に記録層を1層形成する工程を有する
    請求項3に記載の光ディスク記録媒体の製造方法。
  5. 前記転写用基板には、ニッケルスタンパを押印加圧する工程における芯出しに用いられる中心孔が形成されている
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ディスク記録媒体の製造方法。
  6. 前記中心孔は、前記切り欠き部を設ける工程の位置決めに用いられる
    請求項5記載の光ディスク記録媒体の製造方法。
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