JP4260929B2 - 光学的情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2枚の基板を貼り合わせてなる記録可能な光学的情報記録媒体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザー光線を利用して高密度な情報の記録あるいは再生を行う技術は公知であり、例えば光ディスクが実用化されている。光ディスクは、再生専用型、追記型、書き換え型に大別することができる。再生専用型は、音楽情報を記録したコンパクト・ディスクと称されるディスクや画像情報を記録したレーザー・ディスクと称されるディスク等として商品化され、また追記型は、文書ファイルや静止画ファイル等として商品化されている。現在では、書き換え型を中心に研究開発が進められており、この書き換え型は、パソコン用のデータファイル等として商品化されつつある。
【0003】
光ディスクの形態としては、厚さ1.2mmの透明樹脂基板の一方の表面に記録層を設け、その上にオーバーコート等の保護膜を設けたもの、あるいは基板と同一の保護板を接着剤により貼り合わせたものが一般的である。
【0004】
一方、近年、光ディスクの高密度化を図るために、レーザー波長を短くし、かつ開口数(NA)の大きな対物レンズを用いる検討がなされている。しかし、レーザー波長を短くしたり、開口数(NA)を大きくする程、レーザー光の入射方向に対するディスクの傾き角度(チルト)の許容値が小さくなる。このチルトの許容値を大きくするには、基板厚さ(基板表面から記録層までの厚さ)を薄くすることが有効であり、例えばデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)では、基板厚さを0.6mmとしている。厚さ0.6mmの樹脂基板は、単板では機械的強度が弱いために、記録層を内側にして2枚の基板を貼り合わせている。
【0005】
貼り合わせ方法としては、ホットメルト樹脂を一方の基板の面に塗布した後に各基板を密着・プレスする方法、各基板間に粘着シート(両面テープ)を介在させて貼り合わせる方法、紫外線(UV)硬化樹脂を一方の基板上に塗布し、各基板を密着してからUV照射して硬化させる方法等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクの基板の厚さを0.6mm程度まで薄くした場合には、この基板の表面に書き換え可能な記録媒体を含む薄膜層を成膜すると、基板が大きく反ることが分かった。
【0007】
この様な現象は、ディスクの基板の厚さを0.6mm程度まで薄くしても、再生専用の記録媒体、つまり金属反射層(Al,Au等)を含む薄膜層を該基板に成膜したときには発生せず、また厚さ1.2mmの基板を用いるならば、書き換え可能な記録媒体を含む薄膜層又は再生専用の記録媒体を含む薄膜層にかかわらず、発生しなかった。
【0008】
原因は、書き換え可能型では、薄膜層として、記録層及び該記録層を保護する誘電体層を形成するが、誘電体層の成膜によって大きな内部応力を発生するため、機械的強度の弱い基板を反らすためと考えられる。
【0009】
この様な大きな反りを有する基板と反っていない他の基板を貼り合わせて、片面からのみ記録再生が可能な光ディスクを作製した場合、この光ディスクにも大きな反りが発生し、実用的な光ディスクを提供することができない。
【0010】
ただし、同一の薄膜層を有する2枚の基板を対向させて貼り合わせる場合には、両者の基板が反っているので、それぞれの応力がバランスを保ち、結果として平面度の高い貼り合わせディスクを得ることができる。しかし、片面に記録する光ディスクでは、両面ともに、記録層を含む薄膜層を設けることはコストアップの大きな要因になる。
【0011】
そこで、本発明は、2枚の薄型基板を貼り合わせた片面記録再生型であっても、反らずに平坦で、かつコストの低い光学的情報記録媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の光学的情報記録媒体は、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成した第1の基板の表面を第2の基板に対向させて、前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせた光学的情報記録媒体であって、相互に面対称に反った前記第1の基板及び前記第2の基板を貼り合わせて、平板状に形成し、前記第1の基板に対向する前記第2の基板の表面に、誘電体層と金属層を含む薄膜層が形成されたことを特徴とする
【0015】
1実施形態では、前記薄膜層は、前記第1の基板の表面に形成された誘電体層と同一材料の層を含む。
【0017】
1実施形態では、前記薄膜層の膜厚は、前記第1の基板と略同一の反りが前記第2の基板に生じる様な厚みに設定される。
【0018】
1実施形態では、前記第1の基板に対向しない側の前記第2の基板の面に、硬化収縮型の樹脂層を形成している。
【0019】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である。
【0020】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線に対して透明である。
【0021】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層は、可視光に対して不透明である。
【0022】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層によって、図柄を形成している。
【0029】
本発明の光学的情報記録媒体は、複数の誘電体層、該各誘電体層間に介在する信号記録用の記録層、及び金属層を形成した第1の基板と、少なくとも1つの誘電体層、及び金属層からなる信号記録不可能な薄膜を形成した第2の基板とを備え、前記各誘電体層、前記記録層、及び前記各金属層を前記第1の基板と前記第2の基板間に挟み込んで、該各基板を貼り合わせている。
【0030】
1実施形態では、前記第1の基板に形成された各誘電体層の合計膜厚と、前記第2の基板に形成された各誘電体層の合計膜厚が略等しい。
【0031】
本発明の光学的情報記録媒体は、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成した第1の基板と、硬化収縮型の樹脂層を形成した第2の基板とを備え、前記誘電体層及び前記記録層を前記第1の基板と前記第2の基板間に挟み込み、かつ前記硬化収縮型の樹脂層を前記第1の基板に対向させずに、該各基板を貼り合わせている。
【0032】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である。
【0033】
本発明の光学的情報記録媒体は、誘電体層、信号記録用の記録層を少なくとも有する情報層が形成された第1の基板と、前記情報層上に形成された硬化収縮型の第1の樹脂層と、第2の基板と、前記第1の樹脂層と前記第2の基板との間に形成された第2の樹脂層とを有することを特徴とする光学的情報記録媒体である。
また1実施形態では、前記第2の樹脂層の内周端は、前記第1の樹脂層の内周端より内周側であることを特徴とする。
【0034】
1実施形態では、前記第1の基板に対向する前記第2の基板の表面に、前記第1の基板の前記硬化収縮型の樹脂層よりも引っ張り応力が小さな樹脂層を形成している。
【0035】
1実施形態では、前記第2の基板の表面に形成された前記樹脂層は、前記第1の基板の前記硬化収縮型の樹脂層よりも膜厚が薄い。
【0036】
1実施形態では、前記第2の基板の表面に形成された前記樹脂層は、紫外線に対して透明である。
【0037】
1実施形態では、前記第2の基板の表面に形成された前記樹脂層は、可視光に対して不透明である。
【0038】
1実施形態では、前記第2の基板の表面に形成された前記樹脂層によって、図柄を形成している。
【0039】
1実施形態では、前記第1の基板及び前記第2の基板のうちの少なくとも一方は、0.8mm以下の厚さである。
【0040】
本発明の光学的情報記録媒体の製造方法は、第1の基板の表面に、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成する第1工程と、前記第1の基板と同様な反りを第2の基板に発生させる第2工程と、同様に反った前記第1の基板と前記第2の基板を面対称に配置し、該各基板を貼り合わせて平板状にする第3工程とを有し、前記第2工程は、前記第1の基板に対向する前記第2の基板の表面に、誘電体層と金属層を含む薄膜層を形成する工程であることを特徴とする。
【0043】
1実施形態では、前記薄膜層は、前記第1の基板の表面に形成された誘電体層と同一材料の層を含む。
【0045】
1実施形態では、前記第2工程は、前記第1の基板に対向しない側の前記第2の基板の面に、硬化収縮型の樹脂層を形成する工程である。
【0046】
1実施形態では、前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である。
【0048】
本発明の光学的情報記録媒体の製造方法は、第1の基板の表面に、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成する第1工程と、前記第1の基板の表面に、硬化収縮型の樹脂層を形成する第2工程と、前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせる第3工程とを有する光学的情報記録媒体の製造方法。
【0049】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施形態の概略を説明する。
【0050】
書き換え可能な記録媒体の一般的な構造は、ポリカーボネイト等の透明基板上に複数の誘電体層を形成すると共に、これらの誘電体層間に記録層をサンドイッチして設け、さらに必要に応じて反射層を設ける。誘電体層は、侵入してくる水分や酸素から記録層を保護し、また信号記録時に記録層が高温に達するため、この温度によって基板がダメージを受けるのを保護する等の働きがあり、書き換え可能な記録媒体では、ほとんどのものが誘電体層を必須とする。
【0051】
誘電体層の材料としては、金属や半金属の酸化物、窒化物、カルコゲン化物、フッ化物、炭化物等及びこれらの混合物、具体的にはSiO2,SiO,Al23,GeO2,In23,Ta25,TeO2,TiO2,MoO3,WO3,ZrO2,Si34,Ge34,AlN,BN,TiN,ZnS,CdS,CdSe,ZnSe,ZnTe,AgF,PbF2,MnF2,NiF2,SiC等の単体あるいはこれらの混合物等、さらにはダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカーボン等が使用できる。
【0052】
また、相変化記録を行う場合、記録層材料として、GeSbTe,InSbTe,InSbTeAg,GaSb,InGaSb,GeSnTe,AgSbTe等の合金が使用できる。さらに他のメカニズムにより記録される材料でもよい。上記誘電体層や記録層の成膜は、スパッタ法や真空蒸着法等によって実現できる。スパッタ法や真空蒸着法等によって、薄い基板(例えば0.6mmの厚さの基板)に誘電体層を含む薄膜層を成膜すると、この基板に大きな反りを生じる。この大きな反りを生じた基板と、薄膜層を有さず、反りを生じていない基板を貼り合わせ、これによって片面からのみ記録再生が可能な光ディスクを作製した場合、光ディスクも大きな反りを持ち、該光ディスクが実用的でなくなる。
【0053】
発明者らは、2枚の基板を同じ程度に反らせたり、一方の基板の反りを抑制してから、該各基板を貼り合わせ、これによって反りを小さく抑制して、平板状の光ディスクを形成するという発想の基に様々な検討を行い、本発明に至った。
【0054】
次に、具体的な各実施形態を順次詳細に説明する。
【0055】
(実施形態1)
図1(a)乃至(f)は、実施形態1の光ディスクの製造方法を示している。図2(a)及び(b)は、実施形態1の光ディスクにおける第1の基板上の積層構造及び第2の基板上の積層構造を示している。
【0056】
本実施形態1の光ディスクは、厚さ0.6mmの第1の基板1と第2の基板2を貼り合わせてなる。第1の基板1の表面には、信号記録用の案内溝が形成され、更に誘電体層と記録層を少なくとも積層してなる積層情報書き換え層が設けられている。この積層情報書き換え層を設けたことにより、第1の基板1に反りが発生する。このため、第2の基板2の面に誘電体層を設けて、この第2の基板2にも反りを発生させ、この後に第1及び第2の基板1,2を面対称に配置し、第1及び第2の基板1,2を貼り合わせている。これによって、平板状の光ディスクが得られる。
【0057】
図1(a)及び(b)の第1及び第2の基板1,2は、インジェクション法により共に作製され、同一の材質、形状及び大きさを有し、例えば厚さ0.6mm、直径120mm、中心穴1a,2aの直径15mmのポリカーボネイト基板である。第1及び第2の基板1,2の上面には、信号記録用の案内溝が設けてある。
【0058】
第1の基板1上には.図1(c)のように積層情報書き換え層3を設ける。詳しくは、図2(a)に示す様に、第1の基板1の表面にZnS−SiO2からなる誘電体層102、GeSbTe合金からなる記録層103、ZnS−SiO2からなる誘電体層104、及びAlからなる金属層(反射層)105を順次積層している。積層情報書き換え層3は、誘電体層102、記録層103、誘電体層104、及び金属層105からなる。
【0059】
第1の基板1上に、スパッタ法によって、ZnS−SiO2(ZnSとSiO2の混合物からなる)を誘電体層102として110nm積層し、同じくスパッタ法によって、レーザー照射に応答してアモルファスと結晶間で可逆的に状態変化をするGeSbTe合金を相変化型の記録層103として30nm積層し、同じくスパッタ法によって、ZnS−SiO2を誘電体層104として20nm積層し、同じくスパッタ法によって、Alを金属層105として100nm積層し、これによって積層情報書き換え層3を形成した。
【0060】
図1(c)に示す様に、第1の基板1は、積層情報書き換え層3の圧縮応力により、積層情報書き換え層3側が凸になるように、外周で約1.5°反った。この反りの原因のほとんどは、積層情報書き換え層3のうち、誘電体層102,104、つまりZnS−SiO2に起因する。
【0061】
反り角は、図3のように定義した。第1及び第2の基板1,2に相当する基板11をその中心近傍で水平になるように支持台12に保持し、直径約1mmの平行光であるレーザー光13を下方から基板11面に入射し、該レーザ光13と基板11面からの反射光14とのなす角度を反り角α(°)とした。
【0062】
光ディスクに許容される反り角αは、光ディスクを記録再生する装置により異なるが、例えば0.7°以下に抑える必要がある。
【0063】
積層情報書き換え層3を成膜した第1の基板1に対して、第2の基板2をそのまま接着剤によって貼り合わせた場合、接着剤がホットメルト樹脂及びUV硬化樹脂のいずれであっても、光ディスクの反り角αが1°以上あり、実用的ではなかった。
【0064】
そこで、図2(b)に示す様に、第2の基板2の表面に、スパッタ法によって、ZnS−SiO2からなる誘電体層4を約130nm設けた。これによって、図1(d)に示す様に、第2の基板2に第1の基板1と同等の反り角を持たせた。
【0065】
次に、図1(e)に示す様に、第1の基板1上の内周近傍に同心円状にUV硬化樹脂7を滴下し、第2の基板2の誘電体層4を第1の基板1に対向させて、第1及び第2の基板1,2を密着させ、さらに図1(f)に示す様に、第1及び第2の基板1,2を各ガラス板8,9間に挟み込んで、第1及び第2の基板1,2の反りを矯正した状態で、第2の基板2側からUV光10を照射して、UV硬化樹脂7を硬化させ、該各基板1,2の貼り合わせを完了した。
【0066】
なお、第2の基板2の誘電体層4、つまりZnS−SiO2は、UV光に対して略透明である。
【0067】
このようにして作製した光ディスクのチルトは、0.5°以下であり、充分実用的な光ディスクが得られた。ここでは、貼り合わせ工法として、UV照射法を用いたが、ホットメルト法、粘着テープ法でも同様の効果が得られた。さらには、遅効性のUV硬化樹脂をスピンコートあるいは印刷法によって第1及び第2の基板1,2の表面に塗布し、UV光を照射して、UV硬化樹脂に粘着性を持たせた後、第1及び第2の基板1,2をプレスして貼り合わせ、更に完全に硬化する方法(遅効性UV法)でも同様の効果が得られた。更に、各ガラス板8,9の代わりに、他の材質の板を用いて、第1及び第2の基板1,2を挟み込んだり、他の方法によって第1及び第2の基板1,2の反りを矯正しても良い。
【0068】
また、第1及び第2の基板1,2として、インジェクション法により作製された同一の基板を用いたが、他の異なる成型機で作製した基板を用いてもよく、本実施例に適用できる基板は作製方法によって限定されるものではない。
【0069】
さらに、積層情報書き換え層3の各誘電体層102,104及び第2の基板2の誘電体層4を同一の材料で形成すれば、同一のスパッタ装置の単一のターゲットから離脱した誘電体を第1及び第2の基板1,2に堆積させて、それぞれの誘電体層を共に形成できるというメリットがある。
【0070】
また、ZnS−SiO2を第2の基板2に成膜した場合、膜厚を厚くする程、第2の基板2の反り角は大きくなり、膜厚が約130nmのときに、第1の基板1とほぼ同じ反り角になった。第2の基板2の反り角を略等しくすれば、貼り合わせ後の2枚の基板間の応力がバランスして、結果として得られる光ディスクの反りも小さくなることが分かった。すなわち、第2の基板2に成膜する誘電体は、第1の基板1と同じ反り角になるように膜厚を選ぶのがよい。具体的には、同じ材質の誘電体層であれば、第1の基板1上の1つ乃至複数の誘電体層の合計の厚みと、第2の基板2上の1つ乃至複数の誘電体層の合計の厚みが相互に等しいのが最も好ましい。
【0071】
また、第2の基板2の誘電体層4の上に、さらにAl・Au等の金属層(反射層)を設けても良い。このとき上述のUV貼り合わせ法を適用することはできないが、ホットメルト法、遅効性UV法等を適用することができる。第2の基板2に金属層を貼り合わせた場合、樹脂の塗布面に泡が混入しても、該塗布面の泡が金属層によって覆い隠されるので、良好な外観を得ることができる。
【0072】
さらに、第1の基板1の積層情報書き換え層3として、誘電体層102、記録層103、誘電体層104、金属層105の4層を積層した構造としたが、他の積層構造、例えば金属層105を有しない積層構造、あるいは誘電体層自体が複数種類の材質を積層してなる積層構造になっていても、本発明の趣旨に反するものではない。
【0073】
(実施形態2)
図4(a),(b),(c)は、実施形態2の光ディスクを示すものである。図4(a)は、第1の基板5上の積層構造を示し、図4(b)は、第2の基板6上の積層構造を示し、図4(c)は、第1及び第2の基板5,6を含む光ディスクの積層構造を示している。
【0074】
図4(a)に示す様に、第1の基板5の表面に、ZnS−SiO2からなる誘電体層202、GeNからなる誘電体層203、GeSbTe合金からなる記録層204、GeNからなる誘電体層205、及びAlからなる金属層(反射層)206、オーバーコート層207を順次積層している。
【0075】
また、図4(b)に示す様に、第2の基板6の表面に、ZnS−SiO2からなる誘電体層212、GeNからなる誘電体層213、GeNからなる誘電体層215、及びAlからなる金属層(反射層)216、オーバーコート層217を順次積層している。
【0076】
図4(c)に示す様に、第1及び第2の基板5,6を樹脂層221を介して貼り合わせ、第1及び第2の基板5,6の外側両面にそれぞれのハードコート層201,211を形成している。
【0077】
ここで、第2の基板6の表面上の積層構造は、第1の基板5の表面上の積層構造から記録層204を除いたものに等しく、第1の基板5の表面上の積層構造と同様に、各誘電体層、金属層、及びオーバーコート層を有する。第1及び第2の基板5,6間では、記録層204を除く、各誘電体層、金属層、オーバーコート層のそれぞれの厚みが相互に等しい。
【0078】
この様に記録層204を除いて、第1及び第2の基板5,6の積層構造を同一にした場合は、第1及び第2の基板5,6に略等しい応力が作用して、第1及び第2の基板5,6の反りの程度が相互に等しくなる。また、時間の経過に伴い、第1及び第2の基板5,6に作用するそれぞれの応力が変化しても、これらの応力が常に同じ様に変化するので、長い月日を経過しても、第1及び第2の基板5,6からなる光ディスクを平坦に保つことができる。
【0079】
ところで、図4(c)に示す光ディスクを第2の基板6側から見た場合、第2の基板6に入射し、金属層216によって反射された光は、GeNからなる誘電体層213,215によって黄色に着色されるので、光ディスクの記録不可能な面が黄色に見える。
【0080】
これに対して、光ディスクを第1の基板5側から見た場合、第1の基板5に入射し、金属層206によって反射された光は、GeNからなる誘電体層203,205によって黄色に着色される共に、GeSbTe合金からなる記録層204によって青色に着色される。このとき、記録層204による青色の着色の程度が強いので、光ディスクの記録可能な面が青色に見える。
【0081】
したがって、図4(c)の積層構造の光ディスクの場合、記録面と非記録面の識別が容易である。
【0082】
(実施形態3)
図5(a)乃至(f)は、実施形態3の光ディスクの製造方法を示している。
【0083】
本実施形態3の光ディスクは、厚さ0.6mmの第1の基板21と第2の基板22を貼り合わせてなる。第1の基板21の表面には、信号記録用の案内溝が形成され、更に誘電体層と記録層を少なくとも積層してなる積層情報書き換え層が設けられる。この積層情報書き換え層を設けたことにより、第1の基板21に反りが発生する。このため、第1の基板21に対向しない側の第2の基板22の面に硬化収縮型の樹脂層を設けて、この第2の基板22にも反りを発生させ、この後に第1及び第2の基板21,22を面対称に配置し、第1及び第2の基板21,22を貼り合わせている。これによって、平板状の光ディスクが得られる。
図5(a)及び(b)の第1及び第2の基板21,22は、インジェクション法により共に作製され、同一の材質、形状及び大きさを有し、例えば厚さ0.6mm、直径120mm、中心穴21a,22aの直径15mmのポリカーボネイト基板である。第1及び第2の基板21,22の上面には、信号記録用の案内溝が設けてある。
【0084】
第1の基板21上には、図5(c)のように、積層情報書き換え層23を設ける。この積層情報書き換え層23は、上記実施形態1の積層情報書き換え層3と同様の構成とした。従って、第1の基板21は、積層情報書き換え層23側が凸になる様に、外周で約1.5°反った。
【0085】
一方、第1の基板21に対向しない側の第2の基板22の面に(第2の基板22の案内溝がある面と反対側の面)、硬化すると体積が収縮するタイプの樹脂層を設けた。具体的には、放射線硬化型樹脂であるUV硬化樹脂を第2の基板22の面上に滴下し、第2の基板22を回転させて(スピンコート)、約5μmの均質な膜厚とし、その後UV光を照射した。UV硬化樹脂は、硬化収縮するため10%以上の体積変化を生じる。この結果として引っ張り応力が発生して、図5(d)の様に、第2の基板22は、UV硬化樹脂層25を形成した面と反対側の面、つまり案内溝がある面が凸に反った。
【0086】
次に、図5(e)の様に、第1の基板21上の内周近傍に同心円状にUV硬化樹脂27を滴下し、第2の基板22をUV硬化樹脂層25が外側になるように対向させて密着させ、さらに図5(f)の様に、第1及び第2の基板21,22を各ガラス板28,29間に挟み込んで反りを矯正した状態で、第2の基板22側からUV光30を照射して、UV硬化樹脂27を硬化させ、貼り合わせを完了した。
【0087】
なお、UV樹脂層25は、UV光に対して略透明な材料を使用した。略透明とすることにより、上述のようなUV硬化樹脂による貼り合わせが可能となる。
【0088】
このようにして作製したディスクのチルトは、0.5°以下であり、充分実用的な光ディスクが得られた。ここでは、貼り合わせ工法として、UV照射法を用いたが、ホットメルト法、粘着テープ法、遅効牲UV法でも同様の効果が得られた。
【0089】
なお、UV樹脂層25として可視光領域で不透明な樹脂を採用すると、上述のUV貼り合わせ法は使用できないが、ホットメルト法、遅効性UV法等を適用することができる。不透明なUV樹脂層25を適用した場合、樹脂の塗布面に対応する泡が混入しても、該塗布面の泡がUV樹脂層25によって覆い隠されるので、良好な外観を得ることができる。
【0090】
さらに、硬化収縮型の樹脂層をスピンコート法で形成したが、印刷法等によって形成してもよい。印刷法の場合は、樹脂層に図柄を形成することができるので、光ディスクの外観は更に良くなり、またユーザーが必要に応じて記録内容等を記録できる領域を設けることも可能となる。
【0091】
(実施形態4)
図6(a)乃至(e)は、実施形態4の光ディスクの製造方法を示している。また、図7は、第2の基板の製造方法を示している。
【0092】
本実施形態4の光ディスクは、厚さ0.6mmの第1の基板31と第2の基板32を貼り合わせてなる。第1の基板31の表面には、誘電体層と記録層を少なくとも積層してなる積層情報書き換え層が設けられるので、第1の基板31に反りが発生する。このため、第2の基板32を後述するインジェクション法によって作製するに際し、この第2の基板32にも反りを発生させ、この後に第1及び第2の基板31,32を面対称に配置し、第1及び第2の基板31,32を貼り合わせている。これによって、平板状の光ディスクが得られる。
図6(a)及び(b)の第1及び第2の基板31,32は、インジェクション法により共に作製され、同一の材質、形状及び大きさを有し、例えば厚さ0.6mm、直径120mm、中心穴31a,32aの直径15mmのポリカーボネイト基板である。第1及び第2の基板31,32の上面には、信号記録用の案内溝が設けてある。
【0093】
インジェクション法とは、図7に示す様な金型Aと金型Bによって形成された内部空間に、溶融した樹脂(例えばポリカーボネイト)を射出することであって、これによって第1及び第2の基板31,32が作製される。金型Bには、スタンパーCを設けており、このスタンパーCによって基板の表面に信号記録用の案内溝が形成される。このとき金型の温度は、射出された樹脂が急激に冷却せず、スタンパーCの案内溝の形状が基板に忠実に転写される様に、かなり高温(例えば100℃以上)に保たれる。
【0094】
ここで、第1の基板31上には、図6(c)に示す様に、上記実施形態1の積層情報書き換え層3と同様の層33を積層するので、この第1の基板31が外周で約1.5°反る。
【0095】
そこで、第2の基板32をインジェクション法によって作製するに際し、この第2の基板32にも、案内溝の面が凸側となる様に、第1の基板31と同様の反りを発生させる。第2の基板32の反り角の調整は、インジェクション条件を変化させることで可能である。
【0096】
例えば、金型Aと金型Bの温度を次の表に示す様な条件1又は条件2で設定すると、第2の基板32に第1の基板31と同様の反りが発生する。条件2の方が条件1よりも、第2の基板32の反りが大きくなる。
【0097】
【表1】
Figure 0004260929
【0098】
条件1及び条件2は、特定の金型についての一例に過ない。金型の構造、基板の材質等に応じて、第2の基板32に第1の基板31と同様の反りを発生させるための条件は多様に変化する。また、金型の温度によって、基板の複屈折特性等が変化するので、金型の温度設定は、基板の各種の特性を考慮に入れて、設定する必要がある。
【0099】
次に、図6(d)に示す様に、第1の基板31上の内周近傍に同心円状にUV硬化樹脂を滴下し、第2の基板32を案内溝面が内側になるように対向させて密着させ、さらに図6(e)に示す様に、第1及び第2の基板31,32を各ガラス板36,37間に挟み込んで、反りを矯正した状態で、第2の基板32側からUV光を照射して、UV硬化樹脂を硬化させ、貼り合わせを完了した。
【0100】
このようにして作製した光ディスクのチルトは0.5°以下であり、充分実用的な光ディスクが得られた。
【0101】
ここでは、貼り合わせ工法としてUV照射法を用いたが、ホットメルト法、粘着テープ法、遅効性UV法でも同様の効果が得られた。
【0102】
なお、ここでは、第2の基板32をインジェクション法によって作製するときに、第2の基板32に反りを生じさせているが、第2の基板32に反りを発生させ得る基板の作製方法であれば、どの様な方法であっても適用することができる。
【0103】
(実施形態5)
図8(a)乃至(f)は、実施形態5の光ディスクの製造方法を示している。また、図9は、実施形態5の光ディスクの断面構造を示している。
【0104】
本実施形態5の光ディスクは、厚さ0.6mmの第1の基板41と第2の基板42を貼り合わせてなる。第1の基板41の表面には、誘電体層と記録層を少なくとも積層してなる積層情報書き換え層が設けられるので、第1の基板41に反りが発生する。このため、第1の基板41の積層情報書き換え層上に、更に硬化収縮する樹脂層を設けて、この第1の基板41の反りを矯正し、この第1の基板41を平板状に戻してから、第1及び第2の基板21,22を貼り合わせている。これによって、平板状の光ディスクが得られる。
図8(a)及び(b)の第1の基板41,42は、インジェクション法により共に作製され、同一の材質、形状及び大きさを有し、例えば厚さ0.6mm、直径120mm、中心穴41a,42aの直径15mmのポリカーボネイト基板である。第1及び第2の基板41,42の上面には、信号記録用の案内溝が設けてある。
【0105】
第1の基板41上には、図8(c)に示す様に、積層情報書き換え層43を設ける。この積層情報書き換え層43は、上記実施形態1の積層情報書き換え層3と同様の構成であるため、積層情報書き換え層43側が凸になる様に、第1の基板41が外周で約1.5°反った。
【0106】
そこで、図8(d)に示す様に、積層情報書き換え層43上に、さらに硬化収縮型の樹脂層44を設けて、この樹脂層44の縮小に伴う応力によって、第1の基板41の反りを矯正した。具体的には、UV硬化樹脂を積層情報書き換え層43上に滴下して、第1の基板41を回転させて(スピンコート)約5μmmの均質な膜厚の樹脂層44を形成し、その後UV光を照射して、該樹脂層44を硬化させた。UV硬化樹脂は、硬化収縮するために10%以上の体積変化を生じ、この結果として引っ張り応力が発生して、第1の基板41の反りが小さくなる方向に、第1の基板41が変形した。
【0107】
次に、図8(e)に示す様に、積層情報書き換え層43と樹脂層44を設けた第1の基板41上の内周近傍に同心円状にUV硬化樹脂を滴下し、第2の基板42を信号案内溝が内側になるように対向させて、第1及び第2の基板41,42を密着させ、さらに図8(f)に示す様に、第1及び第2の基板41,42を各ガラス板47,48間に挟み込んで、第2の基板42側からUV光を照射して、UV硬化樹脂を硬化させ、貼り合わせを完了した。
【0108】
本実施形態5の光ディスクの断面構造の詳細は、図9に示す様に、第1の基板41の表面に誘電体層122、記録層123、誘電体層124及び金属層125からなる積層情報書き換え層43を形成し、更に樹脂層44及びオーバコート層126を形成している。第1の基板41のオーバコート層126と第2の基板42間に樹脂層44を介在させて、第1及び第2の基板41,42を貼り合わせ、第1及び第2の基板41,42の外側面に、それぞれのハードコート層121,127を形成している。
【0109】
このようにして作製した光ディスクのチルトは0.5°以下であり、充分実用的な光ディスクが得られた。
【0110】
ここでは、貼り合わせ工法としてUV照射法を用いたが、ホットメルト法、粘着テープ法、遅効性UV法でも同様の効果が得られた。
【0111】
また、案内溝がある第2の基板42の面にも、樹脂層を設ける場合には、第1の基板41上に設けた樹脂層44より引っ張り応力の小さい樹脂層を設ければ、貼り合わせ後のチルトを小さくすることができる。具体的には、樹脂層44と同一の材料で膜厚が薄い、あるいは硬化収縮率が小さい材料で樹脂層を形成する。
【0112】
ここで、第2の基板42の案内溝側にも樹脂層を設ける理由は、第1及び第2の基板41,42を貼り合わせる接着剤と第2の基板42の材質との接着力が弱く、この接着力を強化するためである。このとき第1の基板42に設けた樹脂層がUV光に対して略透明であれば、図8(f)と同様のUV貼り合わせ法を利用することができる。
【0113】
案内溝がある第2の基板42の面に設ける樹脂層として、可視光領域で不透明な樹脂を採用すれば、上述のUV貼り合わせ法を適用できないが、ホットメルト法、遅効性UV法等を適用することができる。不透明なUV樹脂層を適用した場合、樹脂の塗布面に対応する泡が混入しても、該塗布面の泡が該UV樹脂層によって覆い隠されるので、良好な外観を得ることができる。
【0114】
さらに、案内溝がある第2の基板42の面に設ける樹脂層は印刷法等によって形成してもよく、印刷法の場合は、樹脂層に図柄を形成することができるので、光ディスクの外観は更に良くなる。
【0115】
なお、上記各実施形態1〜5では、厚さ0.6mmの基板を用いたが、本発明は、基板の厚さに限定されるものではない。
【0116】
ただし、厚さが0.8mmを超える基板の場合は、積層情報書き換え層を成膜したことによって反りが生じた第1の基板に、平板状の第2の基板を貼り合わせただけでも、光ディスクが反る角度は小さくなり、例えば光ディスクの反り角を0.7°以下に抑えることは可能である。したがって、本発明は、厚さが0.8mm未満の2枚の基板を貼り合わせて光ディスクを作製する場合に特に有効である。
【0117】
また、上述の各実施形態では、第2の基板として、片面に信号記録用の案内溝を有するものを採用したが、第2の基板に記録層を設けないため、第2の基板に案内溝が存在しなくても構わない。
【0118】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな様に、本発明によれば、薄い基板を2枚貼り合わせた片面記録再生型でも、チルトが小さくて平坦な光ディスクを提供することができる。すなわち、本発明の光学的情報記録媒体は、レーザーの短波長化、対物レンズの高NA化を妨げず、より高密度記録が可能な光ディスクシステムの開発及び提供を促進するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(f)は、本願発明の実施形態1である光ディスクの製造方法を示しており、(a)は第1の基板の断面図、(b)は第2の基板の断面図、(c)は積層情報書き換え層を設けた第1の基板の断面図、(d)は薄膜を備えた第2の基板の断面図、(e)は第1の基板と第2の基板間に接着剤を塗布する工程の断面図、(f)は第1の基板と第2の基板との貼り合わせ工程の断面図である。
【図2】(a)は実施形態1の光ディスクにおける第1の基板上の積層構造を示す断面図、(b)は実施形態1の光ディスクにおける第2の基板上の積層構造を示す断面図である。
【図3】基板の反り角の測定方法を示す図である。
【図4a】本願発明の実施形態2の光ディスクにおける第1の基板上の積層構造を示す断面図である。
【図4b】実施形態2の光ディスクにおける第2の基板上の積層構造を示す断面図である。
【図4c】実施形態2の光ディスクを示す断面図である。
【図5】(a)乃至(f)は、本願発明の実施形態3である光ディスクの製造方法を示しており、(a)は第1の基板の断面図、(b)は第2の基板の断面図、(c)は積層情報書き換え層を設けた第1の基板の断面図、(d)は薄膜を備えた第2の基板の断面図、(e)は第1の基板と第2の基板間に接着剤を塗布する工程の断面図、(f)は第1の基板と第2の基板との貼り合わせ工程の断面図である。
【図6】(a)乃至(e)は、本願発明の実施形態4である光ディスクの製造方法を示しており、(a)は第1の基板の断面図、(b)は第2の基板の断面図、(c)は積層情報書き換え層を設けた第1の基板の断面図、(d)は第1の基板と第2の基板間に接着剤を塗布する工程の断面図、(e)は第1の基板と第2の基板との貼り合わせ工程の断面図である。
【図7】実施形態4の第2の基板を製造するための金型を示す断面図である。
【図8】(a)乃至(f)は、本願発明の実施形態5である光ディスクの製造方法を示しており、(a)は第1の基板の断面図、(b)は第2の基板の断面図、(c)は積層情報書き換え層を設けた第1の基板の断面図、(d)は積層情報書き換え層上に薄膜を設けた第1の基板の断面図、(e)は第1の基板と第2の基板間に接着剤を塗布する工程の断面図、(f)は第1の基板と第2の基板との貼り合わせ工程の断面図である。
【図9】実施形態5の光ディスクを示す断面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41 第1の基板
2,22,32,42 第2の基板
3 積層情報書き換え層
4 誘電体層
8,9,28,29,38,39,48,49 ガラス板
25 UV硬化樹脂層
44 樹脂層

Claims (25)

  1. 誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成した第1の基板の表面を第2の基板に対向させて、前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせた光学的情報記録媒体であって、
    相互に面対称に反った前記第1の基板及び前記第2の基板を貼り合わせて、平板状に形成し、
    前記第1の基板に対向する前記第2の基板の表面に、誘電体層と金属層を含む薄膜層が形成されていることを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 前記薄膜層は、前記第1の基板の表面に形成された誘電体層と同一材料の層を含む請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  3. 前記薄膜層の膜厚は、前記第1の基板と略同一の反りが前記第2の基板に生じる様な厚みに設定される請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  4. 前記第1の基板に対向しない側の前記第2の基板の面に、硬化収縮型の樹脂層を形成した請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  5. 前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線に対して透明である請求項4又は5に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 前記硬化収縮型の樹脂層は、可視光に対して不透明である請求項4又は5に記載の光学的情報記録媒体。
  8. 前記硬化収縮型の樹脂層によって、図柄を形成した請求項7に記載の光学的情報記録媒体。
  9. 複数の誘電体層、該各誘電体層間に介在する信号記録用の記録層、及び金属層を形成した第1の基板と、
    少なくとも1つの誘電体層、及び金属層からなる信号記録不可能な薄膜を形成した第2の基板とを備え、
    前記各誘電体層、前記記録層、及び前記各金属層を前記第1の基板と前記第2の基板間に挟み込んで、該各基板を貼り合わせた光学的情報記録媒体。
  10. 前記第1の基板に形成された各誘電体層の合計膜厚と、前記第2の基板に形成された各誘電体層の合計膜厚が略等しい請求項9に記載の光学的情報記録媒体。
  11. 誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成した第1の基板と、
    硬化収縮型の樹脂層を形成した第2の基板とを備え、
    前記誘電体層及び前記記録層を前記第1の基板と前記第2の基板間に挟み込み、かつ前記硬化収縮型の樹脂層を前記第1の基板に対向させずに、該各基板を貼り合わせた光学的情報記録媒体。
  12. 前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である請求項11に記載の光学的情報記録媒体。
  13. 誘電体層、信号記録用の記録層を少なくとも有する情報層が形成された第1の基板と、
    前記情報層上に形成された硬化収縮型の第1の樹脂層と、
    第2の基板と、
    前記第1の樹脂層と前記第2の基板との間に形成された第2の樹脂層とを有することを特徴とする光学的情報記録媒体。
  14. 前記第2の樹脂層の内周端は、前記第1の樹脂層の内周端より内周側であることを特徴とする請求項13に記載の光学的情報記録媒体。
  15. 前記第2の基板と前記第2の樹脂層との間に、前記硬化収縮型の第1の樹脂層よりも引っ張り応力が小さな第3の樹脂層を形成した請求項13に記載の光学的情報記録媒体。
  16. 前記第2の基板の表面に形成された前記第3の樹脂層は、前記第1の基板の前記硬化収縮型の第1の樹脂層よりも膜厚が薄い請求項15に記載の光学的情報記録媒体。
  17. 前記第2の基板の表面に形成された前記第3の樹脂層は、紫外線に対して透明である請求項15に記載の光学的情報記録媒体。
  18. 前記第2の基板の表面に形成された前記第3の樹脂層は、可視光に対して不透明である請求項15に記載の光学的情報記録媒体。
  19. 前記第2の基板の表面に形成された前記第3の樹脂層によって、図柄を形成した請求項15に記載の光学的情報記録媒体。
  20. 前記第1の基板及び前記第2の基板のうちの少なくとも一方は、0.8mm以下の厚さである請求項13に記載の光学的情報記録媒体。
  21. 第1の基板の表面に、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成する第1工程と、
    前記第1の基板と同様な反りを第2の基板に発生させる第2工程と、
    同様に反った前記第1の基板と前記第2の基板を面対称に配置し、該各基板を貼り合わせて平板状にする第3工程とを有し、
    前記第2工程は、前記第1の基板に対向する前記第2の基板の表面に、誘電体層と金属層を含む薄膜層を形成する工程であることを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  22. 前記薄膜層は、前記第1の基板の表面に形成された誘電体層と同一材料の層を含む請求項21に記載の光情報記録媒体。
  23. 前記第2工程は、前記第1の基板に対向しない側の前記第2の基板の面に、硬化収縮型の樹脂層を形成する工程である請求項21に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  24. 前記硬化収縮型の樹脂層は、紫外線硬化樹脂である請求項21に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  25. 第1の基板の表面に、誘電体層と信号記録用の記録層を少なくとも形成する第1工程と、
    前記第1の基板の表面に、硬化収縮型の樹脂層を形成する第2工程と、
    前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせる第3工程と
    を有する光学的情報記録媒体の製造方法。
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