JP4577016B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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この発明は、ボイラ排水の中和および冷却を行う排水処理装置に関するものである。
給水を加熱して蒸気を発生させる蒸気ボイラ缶体内の缶水は、給水中に含まれている炭酸水素イオンや炭酸イオンが熱分解して水酸化物イオンが生成し、この水酸化物イオンの濃縮により次第にアルカリ性が強くなる。また、前記蒸気ボイラの運転を続けると、缶水が過度に濃縮してキャリーオーバーなどの不都合が生じるため、適正な缶水濃度を維持するように、定期的に所定割合の缶水を前記蒸気ボイラから排出する必要がある。この操作は、通常、濃縮ブローと呼ばれている。さらに、前記蒸気ボイラを所定時間稼働させた後には、前記缶体の底部に沈殿したいわゆる釜泥(スラッジ)を除去するため、缶水を全て排出しながら洗い流す必要がある。この操作は、通常、全ブローと呼ばれている。
前記のような濃縮ブローや全ブローによるボイラ排水を放流する際には、条例などで定められた排水基準に適合するように、冷却や中和といった排水処理を行う必要がある。このような排水処理を行う装置として、特許文献1には、ボイラ排水の中和手段と、ボイラ排水の冷却手段と、ボイラ排水の貯留槽とを備えた排水処理装置が開示されている。
特開2001−293484号公報
前記のような排水処理装置は、通常、バッチ処理が採用されている。このバッチ処理は、前記貯留槽にボイラ排水の一定量を貯留し、所定の排水基準を満足するまで、貯留されたボイラ排水の水質を監視しながら処理を行う。このため、本来、安定した中和効率や冷却効率が得られる利点を有している。しかしながら、このようなバッチ処理を行っているときに、新たなボイラ排水が排出され、この新たなボイラ排水が処理中のボイラ排水と混合すると、中和効率や冷却効率の低下を招きやすい。
たとえば、前記濃縮ブローは、一般に缶水の電気伝導度に基づいて自動制御されているが、缶水の濃縮速度は、前記蒸気ボイラの負荷状態によって変動する。この結果、前記濃縮ブローの間隔が不規則になりやすく、ボイラ排水の処理中に、新たなボイラ排水が排出されやすい。また、前記蒸気ボイラを複数台設置している場合、個々の蒸気ボイラは、要求される蒸気量に応じて、燃焼と待機の何れかを行うように所定の運転パターンで制御されているが、前記各蒸気ボイラにおける缶水の濃縮速度は、それぞれの運転状態(すなわち、負荷状態)によって変動する。この結果、前記各蒸気ボイラからの前記濃縮ブローのタイミングが同期しにくく、ボイラ排水の処理中に、新たなボイラ排水が排出されやすい。
この発明が解決しようとする課題は、ボイラ排水の処理中に、新たなボイラ排水の排出が行われても、中和効率と冷却効率を維持することができる排水処理装置を実現することにある。
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、 ボイラ排水の中和手段と、ボイラ排水の冷却手段と、ボイラ排水の貯留槽とを備えた排水処理装置であって、前記貯留槽を複数設け、前記各貯留槽へのボイラ排水の供給を切替可能に接続し、前記各貯留槽にボイラ排水を循環させる循環経路をそれぞれ設け、前記各循環経路の一部を共用部分とし、この共用部分に、前記中和手段と前記冷却手段とを備えたことを特徴とする。
このような請求項1に記載の発明では、前記各貯留槽へのボイラ排水の供給を切り替えて行うことができ、ボイラ排水は、前記各貯留槽のうち、まず一の貯留槽へ供給される。この一の貯留槽に貯留されたボイラ排水は、前記中和手段で中和されるとともに、前記冷却手段で冷却される。そして、ボイラ排水の中和や冷却を行っているときには、新たなボイラ排水を他の貯留槽へ供給するように切り替える。前記一の貯留槽における排水処理が完了すると、前記他の貯留槽内のボイラ排水に対して排水処理が実施される。
そして、前記各貯留槽に貯留されたボイラ排水は、前記循環経路を循環しながら、それぞれが前記共用部分に備えられた前記中和手段および前記冷却手段において、中和されるとともに冷却される。
請求項1に記載の発明によれば、前記各貯留槽へのボイラ排水の供給を切替可能に構成しているので、一の貯留槽で中和や冷却を行っているときに、蒸気ボイラから新たなボイラ排水が排出されても、この新たなボイラ排水を他の貯留槽へ供給することができる。この結果、中和や冷却を行っている貯留槽へ新たなボイラ排水が流入することなく、前記排水処理装置の中和効率と冷却効率を維持することができる。
そして、前記各貯留槽に貯留されたボイラ排水は、前記各循環経路を循環しながら前記中和手段と前記冷却手段とにより、中和および冷却される。この結果、中和と冷却が十分に行われ、処理されたボイラ排水の水質が安定する。また、前記中和手段と前記冷却手段を前記共用部分に備えるように構成したので、前記各循環経路ごとに備える場合に比べ、前記排水処理装置のコンパクトな構成が可能となるとともに、そのコストを低減させることができる。
以下、この発明に係る排水処理装置を実施するための最良の形態を説明する。
この発明が実施される排水処理装置は、蒸気ボイラからのアルカリ性ブロー排水,すなわちボイラ排水の中和を行うとともに冷却を行い、排水基準に適合した処理水として排出するものである。
まず、第一実施形態について説明する。この第一実施形態における排水処理装置は、ボイラ排水の中和手段と、ボイラ排水の冷却手段と、ボイラ排水の貯留槽とを備えている。
前記貯留槽は、複数設置されており、各貯留槽へのボイラ排水の供給が切替可能となっている。そして、前記中和手段による中和と前記冷却手段による冷却は、前記各貯留槽に貯留されたボイラ排水に対してそれぞれ行われるようになっている。
前記中和手段は、ボイラ排水の流通経路,たとえばボイラ排水を循環させる循環経路に対し、外部から中和剤を取り込むとともに、この中和剤をボイラ排水へ混合させるものである。この中和手段は、前記流通経路に中和剤供給経路を接続することにより構成することができ、この中和剤供給経路との接続部において、前記中和剤が取り込まれるとともに、ボイラ排水へ混合される。ここにおいて、前記中和剤は、塩酸,硫酸,硝酸等の酸性薬品を利用することができ、また炭酸ガス等の酸性ガスを利用することができ、さらには炭酸ガスを含んでいるボイラ排ガスを利用することができる。
また、前記中和手段において、前記接続部には、ボイラ排水の流れによって発生させた負圧を利用して前記中和剤供給経路から前記中和剤を吸引するとともに、この中和剤とボイラ排水を混合して吐出する吸引混合器,たとえばエゼクタやアスピレーターが設けられている。具体的には、前記吸引混合器は、ボイラ排水の供給口および吐出口を有しており、この供給口および吐出口がそれぞれ前記流通経路と接続される。また、前記吸引混合器は、前記中和剤の吸引口を有しており、この吸引口が前記中和剤供給経路と接続される。このような吸引混合器を設けた場合、前記中和剤を効率よく取り込み、この中和剤とボイラ排水の混合を促進することができる。さらに、前記中和剤供給経路は、前記中和剤の供給とその停止を制御するため、開閉バルブを備えている。
ここで、前記中和手段は、安全性やランニングコストの点から、前記中和剤にボイラ排ガスを用いる構成が好適である。さらには、中和効率に優れる点から、前記接続部に前記エゼクタを設ける構成がとくに好適である。このような構成による中和について具体的に説明すると、まず前記流通経路を流れるボイラ排水が前記エゼクタ内に取り入れられる。そして、このエゼクタ内において、前記中和剤供給経路から吸引されたボイラ排ガスがボイラ排水と混合される。この結果、ボイラ排ガスがボイラ排水に接触しながら溶解し、ボイラ排水が中和される。さらに、前記エゼクタで生じる乱流効果によってボイラ排水が撹拌されるので、効率よく中和することができる。また、前記エゼクタは、可動部を持たないことから、ボイラ排ガスの熱によって故障や劣化を起こしにくい。このため、ボイラ排水に対し、安定してボイラ排ガスを供給することができる。
前記冷却手段は、たとえば熱交換器であって、前記流通経路を流れるボイラ排水を供給する排水入口と、冷却されたボイラ排水を排出する排水出口とを備えている。そして、前記排水入口と前記排水出口とがそれぞれ前記流通経路と接続されている。さらに、この冷却手段は、冷却水を供給する冷却水入口と、熱交換された冷却水を排出する冷却水出口とを備えている。
このような第一実施形態の排水処理装置では、ボイラ排水は、前記各貯留槽のうち、まず一の貯留槽へ供給される。この一の貯留槽に貯留されたボイラ排水は、前記中和手段で中和されるとともに、前記冷却手段で冷却される。そして、ボイラ排水の中和や冷却を行っているときには、新たなボイラ排水を他の貯留槽へ供給するように切り替える。前記一の貯留槽における排水処理が完了すると、前記他の貯留槽内のボイラ排水に対して排水処理が実施される。
以上のように、前記第一実施形態の排水処理装置によれば、前記各貯留槽へのボイラ排水の供給を切替可能に構成しているので、前記一の貯留槽で中和や冷却を行っているときに、蒸気ボイラから新たなボイラ排水が排出されても、この新たなボイラ排水を前記他の貯留槽へ供給することができる。この結果、中和や冷却を行っている貯留槽へ新たなボイラ排水が流入することなく、前記排水処理装置の中和効率と冷却効率を維持することができる。
つぎに、第二実施形態について説明する。この第二実施形態は、前記第一実施形態の変形例である。この第二実施形態の排水処理装置は、前記各貯留槽にボイラ排水を循環させる循環経路がそれぞれ設けられている。そして、この各循環経路の一部を共用部分とし、この共用部分に前記中和手段と前記冷却手段とを備えている。
また、前記各循環経路は、前記共用部分の上流側および下流側において、それぞれ開閉バルブを備えている。このように構成することにより、前記中和手段および前記冷却手段に対し、特定の貯留槽からボイラ排水を供給し,かつこの特定の貯留槽へボイラ排水を還流することができる。すなわち、ボイラ排水の中和および冷却を行う貯留槽を選択的に切り替えることができる。
以上のように、前記第二実施形態の排水処理装置によれば、前記各貯留槽に貯留されたボイラ排水は、前記各循環経路を循環しながら、前記中和手段と前記冷却手段とにより、中和および冷却される。この結果、中和と冷却が十分に行われ、処理されたボイラ排水の水質が安定する。また、前記中和手段と前記冷却手段を前記共用部分に備えるように構成したので、前記各循環経路ごとに備える場合に比べ、前記排水処理装置のコンパクトな構成が可能となるとともに、そのコストを低減させることができる。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明を実施する排水処理装置の構成を示す概略的な説明図である。
図1において、排水処理装置1は、蒸気ボイラ2からのアルカリ性のブロー排水(以下、「ボイラ排水」と云う。)をボイラ排ガスに含まれる炭酸ガスにより中和し、また冷却して、排水基準に適合した処理水として排出するものである。
排水処理装置1は、蒸気ボイラ2からボイラ排水を供給する排水経路3と、ボイラ排水の第一貯留槽4,第二貯留槽5と、中和に使用するボイラ排ガスを供給する中和剤供給経路6とを備えている。
前記蒸気ボイラ2は、燃料を燃焼させた排ガスを屋外へ排出する排気筒7を備えており、排ガスの一部を取り出すように、前記排気筒7と前記中和剤供給経路6とが接続されている。
前記排水経路3は、途中で分岐し、並列設置された前記第一貯留槽4および前記第二貯留槽5に接続されている。前記排水経路3には、分岐部より下流側において、前記第一貯留槽4側に第一供給切替バルブ8が設けられ、前記第二貯留槽5側に第二供給切替バルブ9が設けられている。前記各供給切替バルブ8,9は、いずれか一方を開状態にするとともに、他方を閉状態にすることにより、前記蒸気ボイラ2からのボイラ排水が前記各貯留槽4,5のいずれかへ択一的に流入し、貯留されるようになっている。ここにおいて、前記各供給切替バルブ8,9は、それぞれ制御部(図示省略)によって開閉制御される。
前記第一貯留槽4には、貯留されたボイラ排水を循環させる第一循環経路10の両端部がそれぞれ接続されている。一方、前記第二貯留槽5には、貯留されたボイラ排水を循環させる第二循環経路11の両端部がぞれぞれ接続されている。ここにおいて、前記各循環経路10,11は、それぞれの一部を共有する共用部分12を有している。すなわち、前記第一貯留槽4内のボイラ排水は、前記第一循環経路10の上流部分,前記共用部分12,前記第一循環経路10の下流部分をこの順に流れることができるように構成されている。一方、前記第二貯留槽5内のボイラ排水は、前記第二循環経路11の上流部分,前記共用部分12,前記第二循環経路11の下流部分をこの順に流れることができるように構成されている。
前記共用部分12の上流側において、前記第一循環経路10には、第一循環切替バルブ13が設けられ、また前記第二循環経路11には、第二循環切替バルブ14が設けられている。さらに、前記共用部分12の下流側において、前記第一循環経路10には第三循環切替バルブ15が設けられ、また前記第二循環経路11には第四循環切替バルブ16が設けられている。
前記各循環切替バルブ13,14,15,16は、それぞれを所定の状態に開閉制御することにより、前記各貯留槽4,5に対する循環経路を択一的に形成できるようになっている。たとえば、前記第一循環切替バルブ13および前記第三循環切替バルブ15を開状態にするとともに、前記第二循環切替バルブ14および前記第四循環切替バルブ16を閉状態にすると、前記第一貯留槽4内のボイラ排水が前記第一循環経路10の上流部分,前記共用部分12,前記第一循環経路10の下流部分を流れる循環経路が形成される。一方、前記第一循環切替バルブ13および前記第三循環切替バルブ15を閉状態にするとともに、前記第二循環切替バルブ14および前記第四循環切替バルブ16を開状態にすると、前記第二貯留槽5内のボイラ排水が前記第二循環経路11の上流部分,前記共用部分12,前記第二循環経路11の下流部分を流れる循環経路が形成される。ここにおいて、前記各循環切替バルブ13,14,15,16は、それぞれ制御部(図示省略)によって開閉制御される。
前記共用部分12には、上流側から順に循環ポンプ17,冷却手段18,エゼクタ19がそれぞれ直列配置されている。
前記冷却手段18は、熱交換器であって、前記共用部分12を流れるボイラ排水が流入する排水入口20と、冷却されたボイラ排水を排出する排水出口21とを備えている。さらに、この冷却手段18は、冷却水が流入する冷却水入口22と、熱交換された冷却水を排出する冷却水出口23とを備えている。前記冷却水入口22には、冷却水供給経路24が接続されており、この冷却水供給経路24には、冷却水供給バルブ25が設けられている。この冷却水供給バルブ25は、前記制御部によって開閉制御される。
前記エゼクタ19は、中和手段を構成する部材であり、前記共用部分12が接続される排水供給口26と前記中和剤供給経路6が接続される中和剤吸引口27とを有している。そして、このエゼクタ19は、前記排水供給口26からボイラ排水を取り入れるとともに、前記中和剤吸引口27からボイラ排ガスを吸引し、ボイラ排水と混合するようになっている。ボイラ排ガスが混合されたボイラ排水は、前記エゼクタ19の吐出口28から吐出されるようになっている。
ここにおいて、前記エゼクタ19は、可動部を持たないことから、ボイラ排ガスの熱によって故障や劣化を起こしにくい。このため、ボイラ排水に対し、安定してボイラ排ガスを供給,混合し、中和を行うことができる。
また、ボイラ排ガスは、前記中和剤供給経路6に設けられた中和剤供給バルブ29とエアバルブ30を開閉操作することで、前記エゼクタ19へ供給され,あるいは供給が停止されるようになっている(後で詳しく説明する)。前記中和剤供給バルブ29と前記エアバルブ30は、それぞれ前記制御部によって開閉制御されている。
前記第一貯留槽4には、貯留されたボイラ排水の水温およびpHを検出するための第一温度センサ31と第一pHセンサ32とがそれぞれ設けられている。同様に、前記第二貯留槽5には、第二温度センサ33と第二pHセンサ34とがそれぞれ設けられている。前記各温度センサ31,33および前記各pHセンサ32,34からの信号は、それぞれが前記制御部へ入力されるようになっている。
また、前記第一貯留槽4の底部には、中和されたボイラ排水,すなわち処理水を系外へ排出する第一排出経路35が接続されており、この第一排出経路35には、第一排出バルブ36が設けられている。この第一排出バルブ36は、前記第一温度センサ31および前記第一pHセンサ32による検出値が排水基準に適合した水温とpHになったとき、前記制御部からの指令で開くように制御されている。一方、前記第二貯留槽5の底部には、第二排出経路37が接続されており、この第二排出経路37には第二排出バルブ38が設けられている。この第二排出バルブ38は、前記第二温度センサ33および前記第二pHセンサ34による検出値が排水基準に適合した水温とpHになったとき、前記制御部からの指令で開くように制御されている。
ここで、前記排水処理装置1の作用について説明する。前記蒸気ボイラ2からのボイラ排水は、前記排水経路3を介して前記各貯留槽4,5のいずれかへ貯留される。ここでは、まず前記第一貯留槽4へ貯留する場合について説明する。
前記蒸気ボイラ2からのボイラ排水を前記第一貯留槽4へ貯留する場合、前記第一供給切替バルブ8を開状態にするとともに、前記第二供給切替バルブ9を閉状態にする。すると、前記蒸気ボイラ2からのボイラ排水は、前記排水経路3を介して第一貯留槽4へ供給される。そして、前記第一貯留槽4内の水位が所定水位になると、前記第一供給切替バルブ8を閉状態にするとともに、前記第二供給切替バルブ9を開状態にする。
続いて、前記第一循環切替バルブ13および前記第三循環切替バルブ15を開状態にするとともに、前記第二循環切替バルブ14および前記第四循環切替バルブ16を閉状態にする。この状態で前記循環ポンプ17を駆動させると、前記第一貯留槽4内のボイラ排水は、前記第一循環経路10の上流部分,前記共用部分12,前記第一循環経路10の下流部分を循環する。そして、ボイラ排水は、前記共用部分12において、冷却されるとともに中和される。
ここでボイラ排水の冷却について具体的に説明する。前記共用部分12を流れるボイラ排水は、前記排水入口20から前記冷却手段18の内部流路(図示省略)へ導入される。この状態で前記冷却水供給バルブ25を開くと、冷却水が前記冷却水供給経路24を介して前記冷却水入口22から前記内部流路の外側へ供給される。この冷却水は、ボイラ排水の熱を奪い、前記冷却水出口23から排出される。冷却されたボイラ排水は、前記排水出口21から前記共用部分12へ排出され、前記第一貯留槽4内へ還流する。
つぎに、ボイラ排水の中和について具体的に説明する。前記共用部分12を流れるボイラ排水は、前記中和剤供給経路6から供給されるボイラ排ガスによって、前記エゼクタ19の作用で中和される。具体的には、前記エゼクタ19は、前記排水供給口26からボイラ排水を取り入れるとともに、前記中和剤供給経路6から供給されるボイラ排ガスを前記中和剤吸引口27から吸引し、ボイラ排水とボイラ排ガスとを混合する。これにより、ボイラ排水とボイラ排ガスとを効率よく接触させ、さらに前記エゼクタ19内で生じる乱流効果でボイラ排水を撹拌することによって、ボイラ排水中へボイラ排ガスを溶解させて中和する。そして、このボイラ排水は、前記吐出口28から吐出され、前記第一貯留槽4内へ還流する。
さて、前記排水処理装置1は、前記第一温度センサ31で検出されたボイラ排水の水温に基づき、前記冷却手段18による冷却を前記制御部で制御している。また、前記第一pHセンサ32で検出されたボイラ排水のpHに基づき、前記エゼクタ19(すなわち、前記中和手段)による中和を前記制御部で制御している。
まず、前記冷却手段18による冷却の制御について具体的に説明する。前記第一温度センサ31で検出されるボイラ排水の水温が、排水基準で定められた所定値を超えているとき、前記制御部は前記冷却水供給バルブ25を開状態とする。この結果、前記冷却水供給経路24を介して冷却水が前記冷却手段18へ供給され、ボイラ排水が継続的に冷却される。一方、前記第一温度センサ31で検出されるボイラ排水の水温が、排水基準で定められた所定値以下になったとき、前記制御部は、前記冷却水供給バルブ25を閉状態とする。この結果、前記冷却手段18に対する冷却水の供給が遮断され、ボイラ排水の冷却が停止される。
つぎに、エゼクタ19による中和の制御について具体的に説明する。前記第一pHセンサ32で検出されるボイラ排水のpHが、排水基準で定められた所定値を超えているとき、前記制御部は、前記中和剤供給バルブ29を開状態とするとともに、前記エアバルブ30を閉状態とする。この結果、前記エゼクタ19が前記中和剤供給経路6を介してボイラ排ガスを吸引可能となり、ボイラ排水が継続的に中和される。一方、前記第一pHセンサ32で検出されるボイラ排水のpHが、排水基準で定められた所定値以下になったとき、前記制御部は、前記中和剤供給バルブ29を閉状態とするとともに、前記エアバルブ30を開状態とする。この結果、前記エゼクタ19へは外気が吸引され、ボイラ排水の中和が停止される。このように、ボイラ排ガスを供給しないときに外気を吸入させると、前記エゼクタ19内で発生する圧力変動に起因する振動が抑制される。
以上のように、前記第一貯留槽4内のボイラ排水が前記第一循環経路10を循環しながら、排水基準に適合する水温とpHになるまで、冷却の制御と中和の制御がそれぞれ個別に行われる。そして、前記第一貯留槽4内のボイラ排水が排水基準に適合した水温とpHになったとき、前記制御部は、前記第一排出バルブ36を開状態にし、前記第一排出経路35を介してボイラ排水を系外へ排出する。
ところで、前記蒸気ボイラ2は、前記排水処理装置1とは独立して運転されているため、前記第一貯留槽4内のボイラ排水に対して冷却と中和が行われているとき、前記蒸気ボイラ2から新たなボイラ排水が排出されることがある。前記したように、前記第一供給切替バルブ8が閉状態になっているとともに、前記第二供給切替バルブ9が開状態になっているので、新たなボイラ排水は前記排水経路3を介して前記第二貯留槽5へ流入する(図1は、このときの前記各貯留槽4,5の貯留状態を示している)。
つぎに、前記第二貯留槽5へ貯留されたボイラ排水は、前記第一貯留槽4における排水処理が終了したのち、新たに冷却と中和が実施される。前記第一貯留槽4内のボイラ排水が系外へ排出され,かつ前記第二貯留槽5内の水位が所定水位になると、前記第一供給切替バルブ8を開状態にするとともに、前記第二供給切替バルブ9を閉状態にする。
続いて、前記第一循環切替バルブ13および前記第三循環切替バルブ15を閉状態にするとともに、前記第二循環切替バルブ14および前記第四循環切替バルブ16を開状態にする。この状態で前記循環ポンプ17を駆動させると、前記第二貯留槽5内のボイラ排水は、前記第二循環経路11の上流部分,前記共用部分12,前記第二循環経路11の下流部分を循環する。そして、ボイラ排水は、前記共用部分12において、冷却されるとともに中和される。ここにおいて、前記冷却手段18および前記エゼクタ19による冷却と中和の作用は、前記したとおりである。
さて、前記排水処理装置1は、前記第二温度センサ33で検出されたボイラ排水の水温に基づき、前記冷却手段18による冷却を前記制御部で制御している。また、前記第二pHセンサ34で検出されたボイラ排水のpHに基づき、前記エゼクタ19(すなわち、前記中和手段)による中和を前記制御部で制御している。ここにおいて、前記冷却手段18による冷却の制御および前記エゼクタ19による中和の制御は、前記第一貯留槽4における排水処理の場合と同様に行われる。
以上のように、前記第二貯留槽5内のボイラ排水が前記第二循環経路11を循環しながら、排水基準に適合する水温とpHになるまで、冷却の制御と中和の制御がそれぞれ個別に行われる。そして、前記第二貯留槽5内のボイラ排水が排水基準に適合した水温とpHになったとき、前記制御部は、前記第二排出バルブ38を開状態にし、前記第二排出経路37を介してボイラ排水を系外へ排出する。
ところで、前記第二貯留槽5内のボイラ排水に対して冷却と中和が行われているとき、前記蒸気ボイラ2から新たなボイラ排水が排出された場合、前記したように前記第一供給切替バルブ8が開状態になっているとともに、前記第二供給切替バルブ9が閉状態になっているので、新たなボイラ排水は、前記排水経路3を介して前記第一貯留槽4へ流入する。そして、前記第二貯留槽5における排水処理が終了したのち、前記第一貯留槽4へ貯留されたボイラ排水に対して新たに冷却と中和が実施される。
この発明に係る排水処理装置の一実施例の構成を示す概略的な説明図である。
符号の説明
1 排水処理装置
4 第一貯留槽
5 第二貯留槽
10 第一循環経路
11 第二循環経路
18 冷却手段
19 エゼクタ(中和手段)

Claims (1)

  1. ボイラ排水の中和手段と、ボイラ排水の冷却手段と、ボイラ排水の貯留槽とを備えた排水処理装置であって、
    前記貯留槽を複数設け、
    前記各貯留槽へのボイラ排水の供給を切替可能に接続し
    前記各貯留槽にボイラ排水を循環させる循環経路をそれぞれ設け、
    前記各循環経路の一部を共用部分とし、この共用部分に、前記中和手段と前記冷却手段とを備えたことを特徴とする排水処理装置。
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