JP4576585B2 - テルペン類の製法 - Google Patents

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Description

この発明は、テルペン類の合成法に関し、より詳細には、トランス型のビニル基を有するテルペン類の合成法に関する。
テルペンは,1,5−ポリエン構造のイソプレンユニットから成り、ビタミンA、カロチン、補酵素Q,ビタミンK、ビタミンE、ドリコール、ベチュラプレノール、バクテリアプレノール、天然ゴムなどを含む重要な天然有機化合物であり、シス型又はトランス型のイソプレンユニットを連続して含む構造をしている。その合成は、アルキルアリルスルホンに強塩基を作用させ、アルキルアリルスルホンアニオンを生成させ、アルキルアリルハライドとカップリング反応させる方法が一般的であるが、その合成は多段階を要し、また脱スルホン時に二重結合の異性化が起きるなど問題があった(非特許文献1〜3)。
一方、下式で表されるアリルビニルアミンの[3,3]転位はアザクライゼン転位反応として知られている(非特許文献4)。
Figure 0004576585
しかし、この転位反応には200℃以上の高温を必要とするため、実際の合成にはほとんど用いられていない。そのため、より低温で進行するこの転位反応が求められていた。
:S.Inoue and K.Honda,″Chemical Structures of Synthetic Polyisoprenoids″Biopolymers vol.2,pp27−48,Wiley−VCH(2001) :K.Honda,et al.,Chemistry Letters 671−672(1996) :井上誠一,本田清「多置換オレフィン類の立体選択的構築」有機合成化学協会誌 第51巻、第10号、894−909(1993) :Y.Makisumi,Tetrahedron Letters No.52,pp.6413−6417(1966)
本発明者は、テルペンを合成する研究を行ってきたが、従来より遥かに低温で進行するアザクライゼン反応を見出し、この反応を利用してトランス型のビニル基(例えば、イソプレンユニット)が連続するテルペン類を合成する方法を提供する。
発明者は、以下の反応機構により、トランス型のビニル基(アルキル基などの置換基を有していてもよい)を構築することが出来ることを見出した。
即ち、まずビニル基に結合する炭素原子に4級アンモニウム基を有する4級アンモニウム塩を合成する。これに塩基を作用させると、中間体として窒素イリドが生成する。この転位反応によりトランス型のビニル基が生成し、同時にイミニウム塩が生成する。その後このイミニウム塩を還元してアミンを得る。この反応により、トランス型のビニル基が付加される。この反応は−70〜30℃程度の低温で進行する。また、これらの反応を繰り返すことにより、トランス型のビニル基を複数付加することが可能になり、テルペン類を合成することが可能になった。
即ち、本発明は、下記一般式(1)
Y−CHR−X (1)
(式中、YはRC≡C−又はRC=CR−を表し、R、R及びRはそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、Rはアルキル基を表し、Rは水素原子又は−CH−ORを表し、Rはアルキル基、−COR基(但し、Rはアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)、−SO基(但し、Rはアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)又はアリール基を表し、Xはハロゲン原子又はスルホナート基を表す。)で表される化合物と下記一般式(2)
10C=CR11−CH(NR1213)−CH−R14 (2)
(式中、R及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、R12及びR13はアルキル基を表し、R14は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基、又はこれらの置換体を有していてもよく不飽和結合を有していてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物とを反応させる第1段階、及びアルコール又はエーテル系溶媒中で第1段階の生成物に塩基及び還元剤を作用させる第2段階から成る下式で表わされるテルペン類の製法である。
(a) R が水素原子を表す場合:
Y−CH(NR 12 13 )−CH −CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
(b) R が−CH −OR を表し、YがR C≡C−を表す場合:
NR 12 13 −CH −C(=CR )−CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
(c) R が−CH −OR を表し、YがR C=CR −を表す場合:
NR 12 13 −CH −CR (−CR )−CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
前記塩基は下記一般式(3)
15OM (3)
(式中、R15はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)で表される塩基又はその前駆体であることが好ましい。
また、前記一般式(1)で表される化合物は、
C=CR16−CH(−CH−OR)−X
で表される化合物であり、前記一般式(2)で表される化合物は、
C=CR16−CH(NR1213)−CH−(CH−CR16=CH−CH−R17
で表される化合物(これらの式中、CH−CR16=CH−CH基はトランスであり、R16は水素原子又はアルキル基を表し、nは0〜30の整数を表し、R17は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基又はこれらの置換体を表す。)であることが好ましい。
本発明の方法は、従来に比べ低温でアザクライゼン転位反応を起こすことができる。この反応により、テルペン類にトランス型のビニル基を付加することができる。この反応を順次繰り返すことができるので、その結果、所望の数のトランス型イソプレンユニットを付加することができる。本発明の方法により得られるテルペン類は、天然のテルペン類などの有用なテルペン類を合成するための中間体等に利用することができるなど広い応用が可能である。
本発明の方法の第1段階は、下記一般式(1)
Y−CHR−X (1)
で表される化合物と下記一般式(2)
10C=CR11−CH(NR1213)−CH−R14 (2)
で表される化合物(アミン)とを反応させる。
以下、一般式(1)
Y−CHR−X (1)
で表される化合物を説明する。
YはRC≡C−又はRC=CR−を表す。
このR、R及びRは、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、好ましくは水素原子を表す。これらは、水素原子以外は、メチル基に変換可能な置換基である。R及びRの一方は水素原子であることが好ましい。また、電子供給性のアルキル基よりも電子吸引性のアルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基が好ましい。また、アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は4以下が好ましく、アルコキシカルボニル基の炭素数は5以下が好ましい。
は、水素原子又はアルキル基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、最も好ましくはメチル基を表す。
は、水素原子又は−CH−ORを表す。YがRC≡C−で表される場合には、Rは水素原子であり、YがRC=CR−で表される場合には、Rは−CH−ORで表されることが好ましい。このRは、−CH−ORからORとして脱離する性質を有する基であればよく、−ORが脱離した結果−CH−ORはメチレン基(=CH)となる。このようなRとして、アルキル基、−COR基、−SO基又はアリール基、好ましくはアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は好ましくは4以下である。アリール基は好ましくはp又はm位に置換基を有していてもよいフェニル基である。この置換基としてメチル基、メトキシ基又はニトロ基が挙げられる。R及びRはアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。このアルキル基の炭素数は好ましくは4以下であり、このアリール基は好ましくはフェニル基である。
Xは、脱離基として機能し、ハロゲン原子又はスルホナート基、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素原子又は臭素原子を表す。このスルホナート基は一般式−OSOR(Rはアルキル基、アリール基など)で表される。
このような一般式(1)で表される化合物として、例えば、CH≡CHCHX、RC≡CHCHX、ROCOC≡CHCHX、HNOCC≡CHCHX、CH=CHRCHXCHOR、RCH=CHRCHXCHOR、CH=CHRCHXCHOPh、ROCOCH=CHRCHXCHOR、HNOCCH=CHRCHXCHOR、NCC≡CHCHX、HNOCC≡CHCHX(式中、Rはメチル基又はエチル基、Xは塩素原子、臭素原子、メタンスルホナート基、ベンゼンスルホナート基又はトリフルオロメタンスルホナート基、Phはp又はm位にメチル基、メトキシ基又はニトロ基を有していてもよいフェニル基を表す。)等が挙げられる。
以下、一般式(2)
10C=CR11−CH(NR1213)−CH−R14 (2)
で表される化合物を説明する。
及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、好ましくは水素原子である。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、好ましくはアルキル基又はアルコキシメチル基、より好ましくはアルキル基である。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基であり、アルコキシ基の炭素数は好ましくは4以下である。
12及びR13はアルキル基を表し、その炭素数は小さいほど好ましく、より好ましくは4以下である。R12及びR13は、同じであっても異なってもよく、好ましくは同じである。R12及びR13は、最も好ましくは両者ともメチル基である。
14は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基(aralkyl基)、エステル基、アラルキロキシ基、シロキシ基、又は炭化水素基を表す。
この炭化水素基は不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基は好ましくは直鎖であり、炭素数が2以下のアルキル基、好ましくはメチル基の側鎖を有してもよく、含まれ得る不飽和結合は、好ましくは二重結合である。
また、この炭化水素基は、置換基としてアルコールの保護基となりうる基を有していてもよく、このアルコールの保護基となりうる基として、特に限定は無いが、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基、シロキシ基又はこれらの置換体が挙げられる。このアリール基は好ましくはフェニル基であり、アリールオキシ基は好ましくはフェノキシ基である。アルコキシ基は、好ましくはその炭素数が4以下であり、より好ましくはメトキシ基又はエトキシ基である。
また、置換体の置換基は、炭素数が4以下のアルキル基、炭素数が4以下のアルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、チオ基、シロキシ基、アリール基、アラルキロキシ基、アリールオキシ基などであってもよい。
このアルコールの保護基となりうる基として、例えば、ベンジルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシチオメチル基、p−メトキシベンゾイルメチル基、p−ニトロベンゾイルメチル基、o−ニトロベンゾイルメチル基、t−ブトキシメチル基、シロキシメチル基、l−エトキシエチル基、アリルオキシ、p−メトキシベンジルオキシ基、o−ニトロベンチルオキシ基、p−ニトロベンチルオキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基、t−ブチルジフェニルシロキシ基、トリベンジルシロキシ基、t−ブチルメトキシフェニルシロキシ基、アセテート基、クロロアセテート基、ジクロロアセテート基、トリクロロアセテート基、フェノキシアセテート基、ピバロエート基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、p−メトキシベンゾイル基、3,4−ジメトキシベンゾイル基、p−ニトロベンゾイル基などが挙げられる。
本発明の製法は、一般式(2)で表される化合物に、一般式(1)で表される化合物に含まれるビニル基等を含む部分を順次付加することができるため、このR14は、本発明の製法によりこのように付加された生成物の部分を表すことが好ましい。従って、R14は−(CH−CR16=CH−CH−R17であることが好ましい。このビニル基はトランスである。
16は水素原子又はアルキル基、好ましくはアルキル基を表す。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
nは0〜30、好ましくは0〜20の整数を表す。
17は、上記のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアルアルキル基などのアルコールの保護基となりうる基である。
このような一般式(2)で表される化合物として、例えば、CH=CHRCH(NR)CHOR、CH=CHRCH(NR)CHOPh、CH=CHRCH(NR)CHPh、CH=CHRCH(NR)CH(CHCR=CHCHOR、CH=CHRCH(NR)CH(CHCR=CHCHOPh、CH=CHRCH(NR)CH(CHCR=CHCHPh、(NR)(CHCH(=R))CHCH=CHCHOR、(NR)(CHCH(=R))CHCH=CHCHOPh、(NR)(CHCH(=R))CHCH=CHCHPh、(NR)(CHCH(=R))CHCHR=CHCHOR、(NR)(CHCH(=R))CHCHR=CHCHOPh、(NR)(CHCH(=R))CHCHR=CHCHPh(式中、Rは1価の場合はメチル基又はエチル基、2価の場合はメチレン基又はメチルメチレン基、Phはフェニル基、n及びmは30以下の整数を表す。)等が挙げられる。
第1段階の反応は容易に進行し、第2段階に比べて反応条件の制限は少ない。この反応は通常液相で行われ、溶媒として、いかなるものを用いても進行するが、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、DMFなどのアミド、DMSO、ニトリル系溶媒などが好ましく、より好ましくはニトリル系溶媒を用いる。ニトリル系溶媒として、アセトニトリル、ベンゾニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられるが、アセトニトリルが最も好ましい。
反応溶液中の一般式(2)で表される化合物(アミン)の濃度は1〜40重量%が好ましい。
一般式(2)で表される化合物(化合物2)に対して、一般式(1)で表される化合物(化合物1)は、過剰量(モル基準)用いることが好ましい。この化合物2:化合物1(モル比)は、好ましくは1:1〜10、より好ましくは1:1〜2である。
第1段階は、通常−40〜30℃、好ましくは0〜室温にて行われる。
この反応の結果、4級アンモニウム塩が生成する。この生成物を反応液から一旦取り出し、更に精製することが好ましい。
第2段階においては、第1段階の生成物(4級アンモニウム塩)に塩基及び還元剤を作用させる。この段階は、下記(1)又は(2)のいずれかの方法で行われることが好ましい。
(1)溶媒中で、第1段階の生成物、塩基及び還元剤を混合する。
即ち、この方法においては、第2段階は一段階で行われる。各成分の投入順序はいずれでもよい。通常第1段階の生成物を溶媒に溶解し、塩基及び還元剤を加える。
(2)溶媒中で、第1段階の生成物及び塩基を混合する。次に、この混合液に還元剤を加える。
即ち、この方法においては、第2段階は二段階で行われる。前段階においてまず通常第1段階の生成物を溶媒に溶解し、それに塩基を加える。次段階で前段階の反応液に還元剤を加える。
この段階の溶媒として、アルコール又はエーテル系溶媒を用いる。
第1段階と第2段階で用いる溶媒が異なる場合には、通常第1段階の生成物を一旦取り出して第2段階の溶媒に溶解して用いる。

塩基としては、一般式(3)〜(6)で表される塩基、DBU(ジアザビシクロウンデセン)、DBN(ジアザビシクロノネン)、トリアジン等を用いることができる。
15OM (3)
15はアルキル基、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基を表す。R15として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基が挙げられる。
はアルカリ金属、特に、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。
塩基として、最終的にこの一般式(3)で表される塩基が反応系に存在すればよいため、一般式(3)で表される塩基の前駆体を用いてもよい。例えば、前駆体としてn−BuLiを用いて、これを溶媒であるメタノールに溶解すると、MeOLiが生成する。従って、溶媒としては、R15OHで表されるアルコール(即ち、塩基と同じアルキル基を有するアルコール)を用いることが好ましい。
16 (4)
16は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はシリル基を表す。
はアルカリ金属又はアルカリ土類金属、好ましくはアルカリ金属、より好ましくは、Li、Na又はKを表す。
17 NM (5)
17は、炭化水素基、特にアルキル基又はアリール基を表す。Mはアルカリ金属、特にLi、Na又はKを表す。
18 N (6)
18は、炭化水素基、特にアルキル基又はアリール基を表す。
この中で好ましい塩基は、一般式(3)で表される塩基である。
還元剤は、中間体として生成するイミニウム塩を還元すればよいため、いかなる還元剤を用いることができる。但し、上記のように溶媒としてアルコールを用いることが好ましいため、アルコール中で機能する還元剤が好ましいこととなる。このような還元剤として、例えば、LiBH、NaBH、KBH、Zn(BH、Ca(BH・2THF、NaBCHCN、Li(BuO)AlH、Li(EtO)AlH、Li(s−Bu)BH、K(s−Bu)BH、K(iPrO)BH、LiEtBHなどが挙げられる。
反応溶液中の4級アンモニウム塩の濃度は1〜10重量%が好ましい。
反応溶液中の4級アンモニウム塩:塩基(当量比)は、好ましくは1:1〜10、より好ましくは1:1〜2である。
反応溶液中の4級アンモニウム塩:還元剤(当量比)は、好ましくは1:0.2〜10、より好ましくは1:0.2〜2である。
第2段階は、通常−70〜80℃、好ましくは−40〜30℃、より好ましくは−10℃〜室温にて行われる。
以上の第1段階及び第2段階から成る本発明の方法によって、一般式(2)で表される化合物(アミン)に、一般式(1)で表される化合物(ハロゲン化物)から、トランス型のビニル基(例えば、イソプレンユニット)を導入することができる。第2段階の生成物に、更にこの第1段階及び第2段階を所望の回数繰り返せば、所望の数のトランス型のビニル基(例えば、イソプレンユニット)を導入することができる。
以下、本発明の方法によりトランス型のビニル基(C4)を連続的に導入する方法の例を説明する。
まず、出発物質として、例えば、下式で表される化合物を用意する(式中、Rはアルキル基を表し、Meはメチル基を表す。)。
Figure 0004576585
これに、塩基の存在下で、下式
Figure 0004576585
で表されるようなビニル基とハロゲン原子やスルホナート基(X)を有する化合物を反応させると、4級アンモニウム塩が得られ、更に塩基を作用させると、中間体として窒素イリドを経て、転位反応によりトランス型のビニル基が生成する。同時に生成するイミニウム塩を、還元剤を用いてアミン(b)を得る。
この反応経路を下式に示す。
Figure 0004576585
ここで生成するアミン(b)は、出発物質(a)にトランス型のビニル基を付加したものであり、その他の構造は出発物質(a)と同一である。更に、このアミン(b)を出発物質として、4級アンモニウム塩の生成及び転位−還元反応を繰り返すことにより、トランス型のビニル基を連続的に導入し、下記一般式
Figure 0004576585
で表わされるアミン(c)(nは1〜30程度の整数)を製造することができる。
また、本発明の生成物の末端にOR基が残存する場合には、アルコールにより処理することでアルコール末端のものが得られ、更にハロゲン化して還元すれば、炭化水素末端のものが得られる。
また、本発明の生成物は、上記アミン(c)のように、末端にアミノ基を有するが、これを既報(S.Inoue et al.,Chem.Lett.,1986,2035)に従って、酸化し、加水分解すれば、アルコール末端のものが得られ、更にハロゲン化して還元すれば、炭化水素末端のものが得られる。これを上記アミン(c)の場合で示すと下記のような反応機構となる。
Figure 0004576585
このような処理により、アルコール末端のもの(d)や炭化水素末端のもの(e)を得ることができる。
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
本実施例では、以下の分析機器を用いた。
赤外吸収スペクトル:PERKIN ELMER FT−IR Spectrometer PARAGON 1000
核磁気共鳴スペクトル:JEOL EX−270
ガスクロマトグラフ:島津ガスクロマトグラフGC−14A
キャピラリーカラム:レステック社製RtX(登録商標)−5 Amine(内径0.25mm×30m)
精製用シリカゲル:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学株式会社製シリカゲルBW−127ZH)
ガスクロマトグラフィー分析条件は以下のとうりである。
He流量 1.25ml/min
Column Temp.200℃
INJ.Temp.200℃
DET.Temp.250℃
Rt=(Z)10.16min.(E)11.07min.
合成例1
この合成例では、
(6E)−3−dimethylamino−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene(3)を合成した。
1000mLナスフラスコに14.6gの(2E)−1−benzyloxy−3,7−dimethyl−octa−2,6−diene(1)(59.9mmol)、水52mL、次亜塩素酸カルシウム7.9g(55.2mmol)、塩化メチレン380mLを加え、更にドライアイスの小片を加えながら室温で1時間撹拌した。セライトろ過後、塩化メチレンで抽出し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、溶媒を減圧留去し、定量的に(6E)−8−benzyloxy−3−chloro−2,6−dimethylocta−1,6−diene 2を得た。300mLナスフラスコに全量の2と43mLのエタノールと51%ジメチルアミン水溶液130mLを加え、室温で9日間撹拌した。エタノールと過剰のジメチルアミンを減圧留去し、ジエチルエーテルと塩化ナトリウムを加えて塩析した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50倍、メタノール)により精製し、7.5gのアミン(3)を収率44%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3070,3030,2945,2860,2815,2770,1670,1650,1450,1370,1205,1070,900,740,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.4−2.0(4H,m),1.64(3H,s),1.66(3H,s),2.20(6H,s),2.40(1H,dd,J=3.8,10.1H),4.03(2H,d,J=6.6H),4.51(2H,s),4.8−4.9(2H,m),5.40(1H,t,6.6H),7.2−7.4(5H,m)
合成例2
この合成例では、まず5−phenyl−1−penten−3−ol(6)を合成し、続いて3−dimethyl amino−5−phenyl−pent−1−ene(8)を合成した。
52mLのビニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.75M,39.0mmol)を0度に冷やした200mLのフラスコにいれ、3.40gの3−phenylpropanal(5)(25.3mmol)を30分かけて滴下した。混合物を30分間0度に保った後、1時間かけて室温に戻した。泡立つのが止まるまで氷を加え、反応を停止させ、懸濁溶液が均一になるまで1M硫酸を加えた。エーテルで抽出し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。エーテル濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製してアルコール(6)を収率75%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3380,3025,2930,2860,1495,1455,1045,990,925,750,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.8−1.9(2H,m),2.6−2.8(2H,m),4.13(1H,q,J=6.2Hz),5.14(1H,d,J=10.6Hz),5.25(1H,d,J=17.15Hz),5.8−6.0(1H,m),7.1−7.3(5H,m)
3.0gの5−phenyl−1−penten−3−ol(6)(18.5mmol)をフラスコに入れ、無水塩化メチレン40mLに溶解させ、トリエチルアミン3.8mL(29.75mmol、1.5当量)を加えた。更に2.49gのメシルクロリド(20.35mmol)を加え、30分間撹拌した。更に50mLの無水のジメチルアミンを加え、室温で9日間撹拌した。ジメチルアミン及び塩化メチレンを留去し、0.1M水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100倍,酢酸エチル)を用いて精製し、アミン(8)を収率58%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3070,3025,2940,2860,2820,2775,1455,1035,920,745,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.5−1.8(1H,m),1.8−2.0(1H,m),2.24(6H,s),2.4−2.8(2H,m),5.11(1H,d,J=17.8Hz),5.25(1H,d,J=10.2Hz),5.6−5.8(1H,m),7.1−7.4(5H,m)
この実施例では、まず[(6E)−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene−3−yl]−[prop−1−yne−3−yl]−dimethylammonium bromide(4)を合成した。
50mLナスフラスコに317mgの合成例1で得たアミン(3)と無水のアセトニトリル10mLを加え、更に蒸留したプロパルギルブロマイド0.6mLを加えた。室温で2日間撹拌し、アセトニトリル及び過剰のプロパルギルブロマイドを減圧留去し、無水エーテル及びヘキサンを加え洗浄し、デカンテーションを数回繰り返したのち、エーテル及びヘキサンを減圧留去し、437mgの4級アンモニウム塩(4)を収率97%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3470,3160,2940,2115,1435,1080,915,745,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.71(3H,s),1.94(3H,s),1.9−2.1(2H,bs),2.2−2.3(2H,bs),2.87(1H,s),3.34(3H,s),3.46(3H,s),4.03(2H,d,J=6.6Hz),4.3−4.4(1H,bs),4.50(2H,s),4.88(2H,s),5.42(1H,t,J=6.6Hz),5.58(2H,s),7.2−7.4(5H,m)
次に、[(6E)−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene−3−yl]−[prop−1−yne−3−yl]−dimethylammonium bromide(4)から転位反応により(2E,6E)−(1−benzyloxy−3,7−methyl−10−dimetylamino−9−methylene)deca−2,6−diene(11)を合成した。
338mgの4級アンモニウム塩(4)(0.83mmol)と154mgの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH,4.15mmol)をフラスコに入れ、10mLの無水エタノールで完全に溶解させた。60mgの金属ナトリウムを4mLの無水エタノールに入れ完全に溶解させ、ナトリウムエトキシド塩基(NaOEt)のエタノール溶液を調整した。この一部の2mLのナトリウムエトキシド塩基のエタノール溶液を0℃に冷やした4級アンモニウム塩(4)を入れたフラスコに8分かけて滴下した。温度を0℃に保ったまま24時間撹拌し、その後10%塩酸で反応を停止した。水酸化ナトリウムを用いて塩基性に戻した後、エタノールを減圧留去した。酢酸エチルで抽出し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製し、200mgの転位生成物(11)を収率73%で得た。更に転位生成物のトランス:シス生成比はガスクロマトグラフィーを用いてE(トランス)/Z(シス)=94/6と決定した。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 3480,2850,1455,1360,1090,1070,1030,900,735,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.56(3H,s),1.65(3H,s),2.0−2.2(4H,m),2.17(6H,s),2.72(4H,s),4.03(2H,d,J=6.3Hz),4.50(2H,s),4.85(1H,s),4.94(1H,s),5.20(1H,t,J=6.3Hz),5.40(1H,t,J=6.0Hz),7.2−7.7(5H,m)
13C NMR(CDCl)δ(ppm)15.8,16.4,26.4,39.5,44.6,45.4,64.6,66.5,72.0,113.3,120.8,126.4,127.5,127.8,128.3,132.8,138.5,140.3,145.1
本実施例では、まず(5−phenyl−pent−1−ene−3−yl)−(prop−1−yne−3−yl)−dimethyl ammonium bromide(9)を合成した。
50mLのナスフラスコに、合成例2で得たアミン(8)157mg及び無水のアセトニトリル10mLを入れ、更に、蒸留したプロパルギルブロマイド0.5mLを加えた。室温で2日間撹拌した後、アセトニトリル及び過剰のプロパルギルブロマイドを減圧留去し、無水エーテル及びヘキサンを加え洗浄した。更に同様に洗浄とデカンテーションを数回繰り返し、エーテル及びヘキサンを減圧留去し、437mgの4級アンモニウム塩(9)を収率94%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3400,2115,1465,1350,1010,950,860,750,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)2.0−2.2(1H,m),2.3−2.7(2H,m),2.7−2.9(1H,m),2.77(1H,s),3.34(3H,s),3.40(3H,s),4.14(1H,t,J=10.9),4.80(2H,q),5.7−6.0(3H,m),7.1−7.6(5H,m)
次に、実施例1と同様の操作により、4級アンモニウム塩(9)から(3E)−7−dimethylamino−6−methlene−1−phenyl−3−heptene(12)を収率53%で得た。この転位生成物のトランス:シス生成比はガスクロマトグラフィーを用いてE/Z=95/5と決定した。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 3025,2940,2855,2815,2765,1455,1030,970,900,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)2.09(6H,s),2.2−2.4(2H,m),2.5−2.7(6H,m),4.7−4.9(2H,m),5.4−5.5(2H,m),7.0−7.3(5H,m)
13C NMR(CDCl)δ(ppm)34.3,36.0,37.2,45.4,65.4,112.5,125..7,128.2,128.4,131.3,142.0,146.3
本実施例では、まず(5−phenyl−pent−1−ene−3−yl)−(but−2−yne−1−yl)−dimethylammonium bromide(10)を合成した。
実施例1と同様の方法により、合成例2で得たアミン(8)と1−ブロモ−2−ブチンから4級アンモニウム塩(10)を収率98%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3440,2120,1470,1460,1010,990,950,880,740,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.77(3H,s),2.0−2.2(1H,m),2.3−2.6(2H,m),2.8−2.9(1H,m),3.29(3H,s),3.36(3H,s),4.06(1H,t,J=9.2Hz),4.63(2H,s),5.6−6.0(3H,m),7.1−7.4(5H,m)
次に、実施例1と同様の操作により、4級アンモニウム塩(10)から転位反応により(3E)−7−dimethylamino−6−ethylidene−1−phenyl−3−heptene(13)を収率33%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 2970,2810,1740,1600,1495,1450,1260,1030,970,860,745,700
H NMR(CDCl)δ(ppm)1.61,1.64(3H,each d,J=6.6Hz;(E)−Me 1.61,(Z)−me 1.64,E:Z=1:3(積分比)),2.1−2.2(6H,m),2.2−2.4(2H,m),2.6−2.9(6H,m),5.36(1H,dt,J=7.0Hz,17.3Hz,5.51(1H,dt,J=7.0,17.3Hz),5.54(1H,q,J=6.6Hz),7.1−7.4(5H,m)
(2E)−1−benzyloxy−3,7−dimethyl−octa−2,6−diene(1)の代わりにプレニルベンジルエーテル(化16)
Figure 0004576585
を用いて合成例1と同様の操作を行い、3−chloro−4−phenoxy−2−methylbut−1−ene(14)及び4−benzyloxy−3−dimethyl amino−2−methylbut−1−ene(15)を得た。
3−chloro−4−phenoxy−2−methylbut−1−ene(14)2g(10mmol)をアセトニトリル20mlに溶かし100mlのフラスコに入れ、4−benzyloxy−3−dimethylamino−2−methylbut−1−ene(15)0.43g(2mmol)を滴下し、50℃で3日間加熱撹拌をした。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残った固体を乾燥エーテルでよく洗浄した。充分に洗浄を終えた固体を室温で減圧乾燥し、四級アンモニウム塩[4−benzyloxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−[4−phenoxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−dimethylammonium chloride(16)を収量0.51g(収率90%)で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3440,2870,1635,1455,1360,1110,745,700
H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.87(6H,s),2.9−3.1(6H,m),3.6−3.9(4H,m),4.30(2H,m),4.50(2H,m),5.4−5.6(4H,m),6.8−7.4(10H,m)
次に、実施例1と同様の操作により、4級アンモニウム塩[4−benzyloxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−[4−phenoxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−dimethylammonium chloride(16)から(6E)−3−dimethylamino−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene(3)を収率67%で合成した。
この反応式を以下に示す。
Figure 0004576585
5−phenyl−1−penten−3−ol(6)の代わりに3−hydroxy−4−phenoxy−2−methylbut−1−eneを用いて合成例2と同様の操作を行い、4−phenoxy−2−methyl−1−buten−3−yl methansulfonate(17)を得た。
4−phenoxy−2−methyl−1−buten−3−yl methansulfonate(17)1.2g(4.7mmol)をアセトニトリル10mlに溶かし100mlのフラスコに入れ、(6E)−3−dimethylamino−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene(3)0.25g(0.9mmol)を室温で滴下し10日間、ゆっくりと撹拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残った固体を乾燥エーテルでよく洗浄した。充分に洗浄を終えた固体を室温で減圧乾燥し、四級アンモニウム塩[(6E)−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−dien−3−yl]−[4−phenoxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−dimethylammonium methanesulfonate(18)を収量0.40g(収率85%)で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3440,1640,1420,1360,1120,1060,915,820,755,690
H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.72(3H,s),1.85(6H,s),1.7−2.1(4H,m),2.72(3H,s),2.9−3.1(6H,m),3.7−3.9(4H,m),4.24(2H,m),4.52(2H,m),5.4−5.6(5H,m),6.8−7.4(10H,m)
次に、実施例1と同様の操作により、4級アンモニウム塩[(6E)−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−dien−3−yl]−[4−phenoxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−dimethylammonium methanesulfonate(18)から(6E,10E)−3−dimethylamino−12−benzyloxy−2,6,10−trimethyl dodecyl−1,6,10−triene(19)を収率65%で合成した。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
Figure 0004576585
Figure 0004576585
IR(neat)cm−1 3080,3030,2940,2860,1650,1440,1370,1200,1050,900,820,745,695
H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.62(9H,bs),1.8−2.4(8H,m),2.12(6H,s),2.63(1H,t,J=7.0Hz),3.92(2H,d,J=7.0Hz),4.38(2H,s),4.6−4.8(2H,m),4.9−5.4(2H,m),7.1−7.3(5H,m)

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Y−CHR−X (1)
    (式中、YはRC≡C−又はRC=CR−を表し、R、R及びRはそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、Rはアルキル基を表し、Rは水素原子又は−CH−ORを表し、Rはアルキル基、−COR基(但し、Rはアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)、−SO基(但し、Rはアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)又はアリール基を表し、Xはハロゲン原子又はスルホナート基を表す。)で表される化合物と下記一般式(2)
    10C=CR11−CH(NR1213)−CH−R14 (2)
    (式中、R及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、R12及びR13はアルキル基を表し、R14は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基、又はこれらの置換体を有していてもよく不飽和結合を有していてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物とを反応させる第1段階、及びアルコール又はエーテル系溶媒中で第1段階の生成物に塩基及び還元剤を作用させる第2段階から成る下式で表わされるテルペン類の製法。
    (a) R が水素原子を表す場合:
    Y−CH(NR 12 13 )−CH −CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
    (b) R が−CH −OR を表し、YがR C≡C−を表す場合:
    NR 12 13 −CH −C(=CR )−CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
    (c) R が−CH −OR を表し、YがR C=CR −を表す場合:
    NR 12 13 −CH −CR (−CR )−CR 10 −CR 11 =CH−CH −R 14
  2. 前記塩基が下記一般式(3)
    15OM (3)
    (式中、R15はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)で表される塩基又はその前駆体である請求項1に記載の製法。
  3. 前記第2段階が、下記(1)又は(2)のいずれかから成る請求項1又は2に記載の製法。
    (1)溶媒中で、第1段階の生成物、塩基及び還元剤を混合する段階
    (2)溶媒中で、第1段階の生成物及び塩基を混合する段階、及び前段階の反応液に還元剤を加える段階
  4. 前記一般式(1)で表される化合物が、
    C=CR16−CH(−CH−OR)−X
    で表される化合物であり、前記一般式(2)で表される化合物が、
    C=CR16−CH(NR1213)−CH−(CH−CR16=CH−CH−R17
    で表される化合物(これらの式中、CH−CR16=CH−CH基はトランスであり、R16は水素原子又はアルキル基を表し、nは0〜30の整数を表し、R17は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基又はこれらの置換体を表す。)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製法。
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