JP4575621B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、薄膜トランジスタ(以下、TFTとも言う)およびその作製方法に関するものである。特に寄生トランジスタの発生を抑えたTFTおよびその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数〜数百nm程度)を用いてTFTを構成する技術が注目されている。TFTはICや電気光学装置のような電子デバイスに広く応用され、特に画像表示装置のスイッチング素子として開発が急がれている。
【0003】
従来のTFT構造の模式図を図1A,1B,1Cに示す。
【0004】
図1Aは、TFTを上から眺めた図であり、図1Bは図1AのTFTをX−X’線に沿って切断したときの断面図であり、図1Cは図1AのTFTをY−Y’線に沿って切断したときの断面図である。
【0005】
TFTは、ガラス基板16の上にSiO2絶縁膜15、その上にポリシリコン活性層14を積層し、ゲート絶縁膜13を介してゲート電極12を設け、さらにソース電極10、ドレイン電極11を設け、その上にさらに層間絶縁膜17を被覆している。
【0006】
図1A〜1Cにおいて、ポリシリコン活性層14は図1Bの両端部においても、図1Cの両端部においても、テーパー状の構造部14a,14bを有している。
【0007】
すなわち、従来のTFTにおいては、この図に示されるように、薄膜ポリシリコン活性層14の端部には、膜厚が徐々に減少するテーパー状の構造部が存在するのが一般的である。
【0008】
これは、たとえば直方体の断面端部のような構造とするとその端部に機械的、熱的応力が集中しやすく、クラック等の不具合の原因となりうるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造を持たせた場合、次のような問題が生じることが明らかになった。
【0010】
すなわち、TFTにおいて、ドープ量をNa、ポリシリコン膜厚をTsiとすると、ドレイン電流−ゲート電圧曲線における反転閾値電圧(以下、単に反転閾値電圧とも言う)は、Tsi×Naすなわちドープ濃度とシリコン膜厚との積に比例する関係となる。
【0011】
しかしながら、テーパー状の構造部においては、端部以外の平坦部の部分、すなわち薄膜ポリシリコン活性層本体、に比べて膜厚が薄いために、低い反転閾値電圧で、ドレイン電流−ゲート電圧曲線(以下、Id−Vg曲線とも言う)が立ち上がり、TFT本体に対する寄生トランジスタ(寄生TFT)として働くようになるのである。
【0012】
この寄生TFT特性は、ドーパントの濃度が高ければ高いほど、またテーパー角が小さければ小さいほど顕著に出てくる。なお、テーパー角とは図1のθの角度を意味する。
【0013】
テーパーの構造部分のテーパー角を大きくすれば、寄生TFT特性は減少していく。しかしながら、ポリシリコン活性層の上にゲート絶縁膜を成膜すると、ポリシリコン活性層の端部が急峻な構造となるため、ゲート絶縁膜の被膜性が悪くなる。
【0014】
すなわち、端部上のゲート絶縁膜による被膜部分の厚みが一定せず、薄くなって、その部分でのゲート電圧の電界強度が強くなり、ゲート電圧に対するストレスが強くなるため、TFT素子の耐圧や信頼性に悪影響を与えたり、逆に部分的にふくらんで、クラックが生じたりする問題を引き起こし、素子としての信頼性に大きな欠点を持つこととなる。
【0015】
また、その部分に基板及び各薄膜の応力が集中するため、素子特性の変動を引き起こし問題となる。
【0016】
本願発明は、TFTにおいて、テーパー構造を残しつつ、テーパー構造に起因する寄生TFTの発生を防ぐことを目的の一つとしている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有するTFTにおいて、活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有しているTFTに係るものである。
【0018】
本願発明の一つの側面は、そのようなTFTであって、当該テーパー状の構造部において、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次、もしくは段階的に、増加する構造を有するTFTである。
【0019】
また、本願発明の他の一つの側面は、そのようなTFTであって、Id−Vg曲線がその上昇部において、実質的に変曲点を有さないようになしたTFT、あるいは、反転閾値電圧が所定の範囲の値をもつTFTである。
【0020】
さらにまた、本願発明の他の一つの側面は、そのようなTFTの製造方法も包含する。
【0021】
このようにして、本願発明により、TFTにおいて、テーパー構造を残しつつ、テーパー構造に起因する寄生TFTの発生を防ぐことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図を用いて本願発明の実施の形態について説明する。ただし、これらの図は本願発明の実施の形態の一部に過ぎず、本願発明を限定するものではない。
【0023】
図2は、TFTのId−Vg曲線の1例である。図2において、横軸がVg、縦軸がIdである。図中のθはテーパー角を意味する。
【0024】
図2中のZ1に明確に示されるように、この例では、60゜以下のテーパー角の場合、Id−Vg曲線の上昇部には、変曲点が現れている。
【0025】
また、図2中のZ2は、Id−Vg曲線における閾値電圧の例である。
【0026】
閾値は、全体としてみるとそれ以下のVgではVgの増加と共にIdが減少する関係が、それ以上のVgでは、Vgの増加と共にIdが増加する関係に転ずる点における電圧を意味するため、反転閾値電圧と呼ばれる。別の言い方で言えば、Id−Vg曲線の上昇部の起点である。
【0027】
このZ2の値がテーパー角によって変動することが図2から理解される。すなわち、反転閾値電圧は、テーパー角の減少と共に図2の左方に移動する。
【0028】
このような、変曲点の存在や反転閾値電圧の左方への移動は、ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有するTFTにおいて、活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域がテーパー状の構造部を有する場合に、その部分が寄生トランジスタとして働くためであると推定される。
【0029】
すなわち、このような寄生トランジスタのない場合(図2のθ=90゜の場合)に対し、寄生トランジスタのある場合には、それより左側に反転閾値をもつ寄生トランジスタが現れるために、こぶ状の変曲点が現れ、また、反転閾値が左の方に移動して観察されるものと推定される。
【0030】
従って、上記テーパー状の構造部の構造を適切なものとすることにより、上記の変曲点を解消し、あるいは反転閾値電圧を十分大きくできれば、寄生トランジスタの問題の解消を図ることができる。
【0031】
すなわち、変曲点の観点から見れば、これを実質的に有さないようにすることが有用である。具体的にはたとえば、60゜を越えるθを採用した場合に見られる程度に変曲点を消滅させることを目標とすることができる。
【0032】
また、反転閾値電圧の観点から見れば、たとえば、60゜を越えるθを採用した場合に見られる程度の反転閾値電圧以上の値を所定の範囲として目標とすることができる。
【0033】
このような、効果を与える方法として、可能ならば、公知のどのような方法を利用しても良いが、なかんずく、前記構造部において、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次、もしくは段階的に、増加するようにすること、あるいは、これに、ドーパントの種類の変更や前記構造部のテーパー角の調節を組み合わせることが、再現性、確実性、大きな効果といった点で優れていることが判明した。
【0034】
ドーパントの濃度を、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次、もしくは段階的に、増加するようにすることによって、テーパー部分が薄いところほど、アクセプター濃度が濃くなってくるので、テーパー状の構造部の反転閾値電圧が右側に寄り、寄生TFTの発生を防ぐことができるのである。
【0035】
TFTにおけるドープ量NaとId−Vg曲線との関係を図3に示す。
【0036】
図3から、Naの増大と共に反転閾値電圧が増大することが理解される。
【0037】
先述したごとく、反転閾値電圧はTsi×Naに比例する関係にあるところから、テーパー状の構造部については、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次、もしくは段階的に増加する構造を有するようにするのが好ましい。
【0038】
また、テーパー角も影響することから、テーパー角を考慮してドーパントの濃度を決めることが望ましい。
【0039】
すなわち、このような構造とすることにより、テーパー状の構造部が寄生トランジスタとして働かないようにするものである。
【0040】
別の言い方をすれば、どのような方法であれ、その部分がチャネルとして機能した場合にも、反転閾値電圧が、θ=90゜の場合の反転閾値電圧に近くなり、上記のZ1のような変曲点が実質的に消滅するようになすことが好ましい。
【0041】
テーパー角としての望ましい範囲は30゜〜60゜である。この範囲より大きいと、ゲート絶縁膜の耐圧が低下する等の欠点が増大する傾向が大きくなる。この範囲より小さいと、素子自体の構造が大きくなったり、寄生トランジスタを十分には消せない等の問題が出てくる場合が増える。
【0042】
さらに、ドーパントの種類を変更することも有効である。たとえば、当該構造部において、ドーパントの濃度を、活性層の下部から上部に向かう方向に、漸次、減少させるドーピングを行い、最上層部分のみについて、別種のドーパントを使用してドーピングする方法が考えられる。たとえば、上記の濃度を変えるドーパントがIII族の場合、V族の元素を別種のドーパントとして使用することが好ましい。
【0043】
なお、上記において漸次とは、次第にと言う意味である。
【0044】
上記のような場合に最適な条件を見出すには、上記の変曲点や反転閾値電圧を確認しつつ試行錯誤による検討をすることも、適当な基礎データを元に、シミュレーションにより求めることも可能である。
【0045】
本願発明の効果を得るためのId−Vg曲線における適切な条件としては、その実現手段の如何を問わず、上記の変曲点が実質的に存在しないことや、反転閾値電圧がθ=90゜の場合の反転閾値電圧に近くなっていることが望ましい条件として挙げられる。
【0046】
次に、図1を用いて本願発明に係るTFTの構造を説明する。
【0047】
本願発明においても、外観的構造は図1に示すごとく、従来技術と変わるところはない。
【0048】
TFTの構造をさらにくわしく説明すると、図1は、ポリシリコンからなる薄膜を活性層14として有するTFTであり、図1Cの図で、ポリシリコン活性層14のうち、ゲート電極12と重畳して見える重畳部分18が、図1Bで見れば、テーパー状の構造部14aを有しているため、その部分による寄生トランジスタ効果を抑制せんとするのが本願発明の根底をなすものである。
【0049】
すなわち、活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域とはこの重畳部分18を指す。
【0050】
なお、この重畳部分以外について本願発明と同様の構成とすることも本願発明の範疇に含めることができる。
【0051】
図4は、本願発明の、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次増加する構造を作製する方法をモデル的に示したものである。
【0052】
図4Aは、TFTについて、図1におけるY−Y’方向の断面(横断面)から見た場合、図4Bは、TFTについて、図1におけるX−X’方向の断面(縦断面)から見た場合における上記構造作製の順を示している。なお、ポリシリコン活性層は最初にアモルファスシリコン膜が形成され、ついでそれが、ポリシリコン化(多結晶化)され、ついでポリシリコン活性層となるため、便宜上同一の符号14を付してある。
【0053】
先ず、図4A1,4B1に従い、透明絶縁基板たとえばガラス基板16上に、PCVD(plasma chemical vapor deposition)等によってSiO2絶縁膜15を成膜し、その上にアモルファスシリコン膜14を50nm程度成膜する。
【0054】
ついで、アモルファスシリコン膜14中には反転閾値電圧調整用にB(ホウ素)等のIII族のドーパントがドーピングされる。ここではアモルファスシリコン膜14の成膜中、原料ガス中にB26等のガスを混ぜることによってドーピングを行う。
【0055】
具体的には、図4A1,4B1に示すように、ドーパント濃度をアモルファスシリコン膜の下から上に向かって傾斜状もしくは段階的に薄くしていく。グラデーションで表してある部分の内、濃い方がドーパント濃度が高いことを意味する。
【0056】
その後アモルファスシリコン膜14をレーザーアニールなどの手段によって、ポリシリコン化する。
【0057】
ポリシリコン膜14上にレジストを塗布し、アイランド形状にパターンニング後RIE(reactive ion etching)等のドライエッチング、もしくはウエットエッチングによって、ポリシリコン活性層となるポリシリコンアイランド14を形成する。
【0058】
この際、たとえばRIEなどのドライエッチングにおいて、シリコンアイランド端はエッチングガスであるCF4とO2との混合ガス中における、O2ガスを多めに添加すること等によって意図的にテーパー状の構造部を造ることができる。
【0059】
テーパー状の構造部14aのテーパー角はゲート絶縁膜の被膜性を考えて、30゜から60゜が望ましい。このテーパー状の構造部の様子は図4A2,4B2に示されている。
【0060】
ついで、図4A3,4B3に示すように、ゲート絶縁膜13を成膜する。
【0061】
次に、図4A4,4B4に示すように、ゲートメタルとしてAl等をスパッターなどの方法で成膜し、このAlをパターンニング、エッチング等して、ゲート電極12を形成する。
【0062】
ついで、ソース,ドレインとすべき位置の上にあるゲート絶縁膜をエッチングにより除去し、ゲート電極をマスクしてイオンドーピングなどの方法によって、ソースドレインにドーパントを注入する。
【0063】
ドーピングガスとして、Nチャネルの場合、たとえばPH4を用い、Pチャネルの場合、たとえばB26を用いる。加速電圧は10Kev〜30Kev程度、ドース量は1×1013〜1×1015/cm2程度である。
【0064】
その後ドーパント活性化のためにエキシマレーザー等を用いて、表面にレーザー光を照射する。
【0065】
レーザーによる活性化後、図4A5に示すように、層間絶縁膜17を成膜し、ついで、図4A6に示すように、ソース電極、ドレイン電極10,11を作製する。
【0066】
以上の工程で、本願発明に係るTFTを作製することができる。
【0067】
なお、前記構造部において、活性層の上部におけるドーパントの種類が、下部におけるドーパントの種類とは、異なるようにすることも有用である。
【0068】
活性層の上部におけるドーパントの種類としては、上記ドーパントとしてIII族のBを使用した場合には、V族のPが好ましいものの一つである。
【0069】
実験によれば、前記テーパー状の構造部のドーパント濃度は、たとえば、テーパー角が30゜の場合、ポリシリコン膜の下半分にドープしたときに、ドープ濃度2×1017/cm3で寄生TFT特性が消滅した。すなわち、ドレイン電流−ゲート電圧曲線がその上昇部において、実質的に変曲点を有さないようになり、反転閾値電圧がθ=90゜の時の値と実質的に同程度になった。
【0070】
この場合は、2段階のドーピングであって、上半分にはドーピングを行わない場合(ゼロドーピング)に該当する。
【0071】
なお、上記のドーピングにおいては、特にマスキングを行わなかったので、本願発明に係る領域以外のテーパー状部分や平坦部分も同様に2段階のドーピング処理が施されている。このように、本願発明に係る領域以外の部分についても、本願発明に係る領域についてと同様の処理をすることも本願発明の範疇に属し、マスキング等のよけいな処理を必要としないためより、合理的である場合が多い。
【0072】
また、本願発明では、上記のようにゼロドーピングを含むような場合も含まれる。
【0073】
ただし、TFTの反転閾値電圧が、ポリシリコン膜中の欠陥や絶縁膜中の固定電荷などに大きく影響されるため、ドーパントの濃度は、TFT作製条件によって変化する。従って上記ドープ濃度以外の濃度が適切である場合もあり得る。
【0074】
なお、本願発明を纏めると次の付記のようになる。
【0075】
(付記1) ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有し、
当該構造部において、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次、もしくは段階的に、増加する構造を有する
薄膜トランジスタ。
【0076】
(付記2) 前記構造部のテーパー角が30゜から60゜の間にあることを特徴とする付記1に記載の薄膜トランジスタ。
【0077】
(付記3) ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有し、
ドレイン電流−ゲート電圧曲線がその上昇部において、実質的に変曲点を有さないようになした薄膜トランジスタ。
【0078】
(付記4) ドレイン電流−ゲート電圧曲線がその上昇部において、実質的に変曲点を有さないようになしたことを特徴とする付記1または2に記載の薄膜トランジスタ。
【0079】
(付記5) ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有し、
ドレイン電流−ゲート電圧曲線における反転閾値電圧が所定の範囲の値をもつ薄膜トランジスタ。
【0080】
(付記6) 前記構造部において、活性層の上部におけるドーパントの種類が、下部におけるドーパントの種類とは、異なることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
【0081】
(付記7) ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有する薄膜トランジスタの製造方法であって、ドレイン電流−ゲート電圧曲線がその上昇部において、実質的に変曲点を有さないように、当該構造部におけるドーパントの種類、ドーパント濃度の調節、当該構造部のテーパー角の内の少なくともいずれか一つを調節あるいは変更する薄膜トランジスタの製造方法。
【0082】
(付記8) ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有する薄膜トランジスタの製造方法であって、ドレイン電流−ゲート電圧曲線における反転閾値電圧が所定の範囲の値をもつように、当該構造部におけるドーパントの種類、ドーパント濃度の調節、当該構造部のテーパー角の内の少なくともいずれか一つを調節あるいは変更する薄膜トランジスタの製造方法。
【0083】
【発明の効果】
本願発明により、TFTにおいて、テーパー構造を残しつつ、テーパー構造に起因する寄生TFTの発生を防ぐことが可能となる。
【0084】
従って、本願発明は、液晶ディスプレイや、イメージセンサーなどの駆動回路に組み込まれる、TFTとして有用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】TFTの構成図の1例を表す。
【図2】本願発明に係るTFTのId−Vg曲線の1例を表す。
【図3】TFTにおけるドープ量NaとId−Vg曲線との関係を表す。
【図4】本願発明の、ドーパント構造を作製する方法をモデル的に示したものである。
【符号の説明】
10 ソース電極
11 ドレイン電極
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 ポリシリコン活性層
15 SiO2絶縁膜
16 ガラス基板
17 層間絶縁膜

Claims (3)

  1. ポリシリコンからなる薄膜を活性層として有する薄膜トランジスタにおいて、
    活性層の端部のうち、ソース電極からドレイン電極を望む方向と一致する方向に沿って存在する端部の領域であって、少なくとも前記ポリシリコン活性層上にあるゲート電極が重畳する領域が、テーパー状の構造部を有し、
    当該構造部において、ドーパントの濃度が、活性層の上部から下部に向かう方向に、漸次増加する構造を有し、
    前記構造部のテーパー角が30゜から60゜の間にある、
    薄膜トランジスタ。
  2. ドレイン電流−ゲート電圧曲線がその上昇部において、変曲点を有さないようになした、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記構造部において、活性層の上部におけるドーパントの種類が、下部におけるドーパントの種類とは、異なることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
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