JP4574076B2 - 高度安全施設とその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高度安全施設とその制御方法に関し、特に複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して少なくとも1つの支援室に付属させ、動物飼育室と付属する支援室間の空気の流れを一方向に維持しながら、各動物飼育室の稼働状況に応じて給・排気ファンの回転数を制御して高度安全施設における給・排気ファンの安全と省エネルギーを図る高度安全施設とその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高度安全施設においては、従来から複数の動物飼育室を中心にして、これに付属する動物飼育室と支援室から構成されている。複数の動物飼育室は、外部に対して所定の正圧もしくは負圧を保持することによって、飼育動物が発生する汚染物を外部に流出させないように防止したり、飼育動物が外気の流入によって不適正な汚染物質に付着されることの回避を図ると共に、複数の動物飼育室と支援室間の差圧は所定の圧力に保持されており、動物飼育室とドア等で連結している上記動物飼育室と支援室との間においても厳しく管理されるものであり、実験の内容に応じて動物飼育室とこれに付属する支援室との間の気流を所定の一方向に維持している。
【0003】
図10に示す高度安全施設40の例では、動物飼育室41に付属して前室42と汚染支援室43が配置されており、相互間は扉等で結合されている。無菌動物の飼育と実験を行う場合には、動物飼育室41の気圧を所定の高圧(P1)に維持しながら、前室42の気圧を動物飼育室41の気圧より低い所定の気圧(P2)に保持すると共に、汚染支援室43の気圧は動物飼育室41の気圧より低い負圧(P3)に維持されている。
【0004】
これによって、動物飼育室41からの気流は、常に前室42に流れる一方向に向けられており、汚染支援室43に対しても、同様に動物飼育室41から一方向に流れる気流を形成している。しかし、その風量は、気圧差の違いによって前室42に対するものより大きな流量値に維持されている。
【0005】
高度安全施設の例としては、この他にも動物飼育室41に前室42のみを付属させている場合がある。
【0006】
この場合には、動物飼育室41の気圧を所定の高圧(P1)に維持しながら、前室42の気圧を動物飼育室41の気圧より高い気圧に保持して、実験によって汚染された空気を動物飼育室41から前室を含めた外部に漏洩させないようにしており、前室42からの気流は、動物飼育室41に流れる一方向に常に向けられている。
【0007】
以上のように、配置されている複数の動物飼育室は、それぞれに異なる内容の実験をしたり各実験のスケジュールに対処することで、各室間の気流の流れ方向やその稼働時間を異にするものであり、それぞれの動物飼育室は、個別に制御する必要がある。
【0008】
一般に、動物飼育室、前室及び汚染支援室は、給気ファンと定風量装置(CAV)及び変風量装置(VAV)と排気ファンとによって、所定の圧力と室間の圧力差とが確保されるになるように制御されているが、従来の給・排気ファン、定風量装置(CAV)及び変風量装置(VAV)は、いずれもその運転状態に慣性を有している。
【0009】
このために、例えば動物飼育室の状態を変化させる場合等には、図11に示すように前室との間に所定の目標差圧を維持するための制御に際して、その差圧に変動を起こすことが多く、同時に給・排気ファンとの運転間に時間差を生じさせていた。
【0010】
従って、各動物飼育室を個別に制御することは困難であり、結果的に複数の動物飼育室を個別に稼働制御することは不可能であることから、給・排気ファンを含めて一斉の制御を強いられることになり実験消化においても支障をきたし不経済になっていた。
【0011】
一方、上記のような動物飼育室41と前室42との間に、所定の目標差圧を維持する制御において、その差圧に変動を起こすことなく動物飼育室41の状態を変化させる流量直接指令方式の高度安全施設が提案されている。(特願2001−345949号)
この高度安全施設50は、図12に示すように複数の動物飼育室41とこれに連通している共通の前室42から構成されている。各動物飼育室41と前室42は、給気ファン51と固定式ダンパー52、可変風量型定風量装置53と排気ファン54による総流量制御をすることで、制御時の変動を抑制して両室間の気流の流れを一方向に維持しており、動物飼育室41を所定の正圧に保持しながらその稼働制御を確立されている。
【0012】
しかしながら、この高度安全施設50においても、複数の動物飼育室41を個別に稼働させる制御に追随させて給・排気ファンを制御することは確立しておらず、複数の動物飼育室を個別に稼働制御しての省エネルギーは期待できなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の状況に鑑みて複数の動物飼育室を個別に稼働制御できるように提案するものであり、複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して少なくとも1つの支援室に付属させて、動物飼育室と付属する支援室間の空気の流れを一方向に維持しながら、各動物飼育室の稼働状況に応じて給・排気ファンの回転数を制御することで高度安全施設における給・排気ファンの安全と省エネルギーを図る高度安全施設とその制御方法を提供している。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明である高度安全施設は、複数の動物飼育室と動物飼育室に付属する少なくとも1つの支援室とから成り、各動物飼育室と支援室には、それぞれに給気ファンに繋がる給気側の風量制御装置と排気ファンに繋がる排気側の風量制御装置から成る給・排気機構が設けられ、各動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように各風量制御装置を制御して成る高度安全施設において、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置を全て可変風量型定風量装置で構成し、各可変風量型定風量装置は、最大風量に設定された場合、ファンの回転数を最小にすることでその入出力間の差圧が最小となり、最小風量に設定された場合、ファンの回転数を最大にすることでその入出力間の差圧が最大になる流通風量特性を備えて、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減するように制御されると共に、給気ファン、排気ファン及び全可変風量型定風量装置に接続してファン制御装置を設け、ファン制御装置は、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた各可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としており、稼働制御時における慣性による変動の少ない可変風量型定風量装置に給・排気ファンを追随制御させることで各動物飼育室における個別稼働を可能にし、同時に給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設の総合的な省エネルギー化を図っている。
【0015】
請求項2に記載の発明である高度安全施設は、請求項1に記載の高度安全施設において、複数の動物飼育室を独立した複数の支援室に付属して構成することを特徴としており、上記機能に加えて、複数の動物飼育室を外部に対して所定の正圧もしくは負圧を保持することで、飼育動物が発生する汚染物を外部に流出させないように防止したり、飼育動物が外気の流入によって不適正な汚染物質に付着されることの回避を図っており、同時に複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して、実験の内容に応じて動物飼育室とこれに付属する支援室との間の気流を所定の一方向に維持している。
【0016】
請求項3に記載の発明である高度安全施設は、請求項1又は2に記載の高度安全施設において、各動物飼育室の給・排気機構を支援室の給・排気機構と独立して構成することを特徴としており、上記機能に加えて、各動物飼育室と支援室に対する給・排気機構の制御を個別の独立状態にして稼働の安全性を図っている。
【0017】
請求項4に記載の発明である高度安全施設は、請求項1又は2に記載の高度安全施設において、各動物飼育室の給・排気機構を支援室の給・排気機構と一体に構成することを特徴としており、上記機能に加えて、各動物飼育室と支援室に対する給・排気機構を併用することでコストの低減を図っている。
【0018】
請求項5に記載の発明である高度安全施設は、請求項1乃至4のいずれかに記載の高度安全施設において、動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量を動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に設定することを特徴としており、上記機能に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して動物飼育室と支援室間の気流の流れを一方向に維持している。
【0019】
請求項6に記載の発明である高度安全施設は、請求項5に記載の高度安全施設において、給・排気ファンの最小回転数を最大風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最小差圧以上に設定することを特徴としており、上記機能に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持するように給・排気ファンの運転を設定している。
【0020】
請求項7に記載の発明である高度安全施設は、請求項5に記載の高度安全施設において、給・排気ファンの最大回転数を最小風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最大差圧以下に設定することを特徴としており、上記機能に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持するように給・排気ファンの運転を設定している。
【0021】
請求項8に記載の発明である高度安全施設の制御方法は、請求項1乃至7のいずれかに記載の高度安全施設を用いた当該高度安全施設の制御方法であって、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置の全てを構成する各可変風量型定風量装置により、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減制御しつつ、ファン制御装置により、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じて、各動物飼育室と支援室間の差圧を保持しながら各動物飼育室の可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としており、稼働制御時の慣性による変動が少ない可変風量型定風量装置に給・排気ファンを追随制御させて各動物飼育室における個別稼働を可能にして、同時に給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設の総合的な省エネルギー化を図っている。
【0022】
請求項9に記載の発明である高度安全施設の制御方法は、請求項8に記載の高度安全施設の制御方法において、動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量を動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に制御することを特徴としており、上記機能に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して動物飼育室と支援室間の気流の流れを一方向に維持している。
【0023】
請求項10に記載の発明である高度安全施設の制御方法は、請求項8又は9に記載の高度安全施設の制御方法において、給・排気ファンの回転数を動物飼育室に接続した可変風量型定風量装置における入出力間差圧の最小値以上と最大値以下の範囲において制御することを特徴としており、上記機能に加えて、給・排気ファンは動物飼育室に対する供給流量の変化にも適正に追随して安全な制御を確立している。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明による高度安全施設は、基本的に、複数の動物飼育室と動物飼育室に付属する少なくとも1つの支援室とから成り、各動物飼育室と支援室には、それぞれに給気ファンに繋がる給気側の風量制御装置と排気ファンに繋がる排気側の風量制御装置から成る給・排気機構が設けられ、各動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように各風量制御装置を制御して成る高度安全施設であって、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置を全て可変風量型定風量装置で構成し、各可変風量型定風量装置は、最大風量に設定された場合、ファンの回転数を最小にすることでその入出力間の差圧が最小となり、最小風量に設定された場合、ファンの回転数を最大にすることでその入出力間の差圧が最大になる流通風量特性を備えて、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減するように制御されると共に、給気ファン、排気ファン及び全可変風量型定風量装置に接続してファン制御装置を設け、ファン制御装置は、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた各可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としている。
【0025】
これによって、稼働制御時における慣性による変動の少ない可変風量型定風量装置と給・排気ファンとを関連制御することで、各動物飼育室における個別稼働を可能にしながら、給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設を総合的に省エネルギー化している。
【0026】
以下に、本発明による高度安全施設の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明による高度安全施設の一実施の形態であって、複数の動物飼育室が付属している支援室が前室の例であり、複数の動物飼育室が共通の前室に連結している実施の形態である。
【0028】
本実施の形態での高度安全施設10は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の前室2とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0029】
一方、前室2は給気ファン3’から配置された可変風量型定風量装置7を経由させて給気されており、前室2からの気流は可変風量型定風量装置8を経由させて排気ファン6’によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0030】
動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持されており、可変風量型定風量装置7と可変風量型定風量装置8とで設定されている前室2の気圧P2よりも低値に維持されていることから、動物飼育室1と前室2との間の気流は、常に前室2から動物飼育室1の一方向に流れるように構成されている。
【0031】
本発明においては、給気ファン3、3’、排気ファン6、6’の制御が各可変風量型定風量装置4、5、7、8の稼働制御に追随するように関連付けられており、各可変風量型定風量装置の作動に応じて給・排気ファンの運転状態を変化させている。
【0032】
このために、本発明による高度安全施設においては、配置したファン制御装置11を用いて可変風量型定風量装置4、5、7、8と給気ファン3、3’、排気ファン6、6’との接続回路12が、図2に示すように構成されている。
【0033】
即ち、給気ファン3、3’への接続線13、13’、排気ファン6、6’への接続線16、16’は、ファン制御装置11に接続され、同様に、各動物飼育室に設けた可変風量型定風量装置4、5への接続線14、14’と前室に配置した可変風量型定風量装置7、8への接続線15、15’もファン制御装置11に接続されている。
【0034】
ファン制御装置11内には、通常の手法で必要な制御回路が構成されており、各動物飼育室における可変風量型定風量装置の作動に追随させて、給・排気ファンの運転状態を関連させながら制御するための接続回路が形成されている。
【0035】
本発明による高度安全施設の制御方法については、その詳細な説明を後述するが、本実施の形態では、以上のように可変風量型定風量装置4、5、7、8と給気ファン3、3’、排気ファン6、6’との間にファン制御装置11を設けているので、各動物飼育室1における可変風量型定風量装置の作動に追随させて、給・排気ファンの運転状態を関連させながら制御することを可能にしており、これによって、各動物飼育室における個別の稼働を可能にしながら、給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設を総合的に省エネルギー化している。
【0036】
図3は、本発明による高度安全施設における他の実施形態であって、複数の動物飼育室が共通の汚染支援室に連結している実施の形態である。
【0037】
本実施の形態での高度安全施設20は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の汚染支援室17とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0038】
一方、汚染支援室17は給気ファン3’から配置された可変風量型定風量装置18を経由して給気されており、汚染支援室17からの気流は可変風量型定風量装置19を経由させて排気ファン6’によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0039】
動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持されており、可変風量型定風量装置18と可変風量型定風量装置19とで設定されている汚染支援室17の気圧P3よりも高い値に維持されていることによって、動物飼育室1と汚染支援室17との間の気流は、常に動物飼育室1から汚染支援室17への一方向に流れるように構成されている。
【0040】
又、本実施の形態においても、動物飼育室1の可変風量型定風量装置4、5及び汚染支援室17の可変風量型定風量装置18、19に対して給気ファン3、3’、排気ファン6、6’をファン制御装置11によって、上記実施の形態の例と同様に、各動物飼育室1における可変風量型定風量装置の作動に追随させて、給・排気ファンの運転状態を関連させて制御することを可能にしている。
【0041】
従って、本実施の形態においても、各動物飼育室における個別の稼働を可能にしながら、給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設を総合的に省エネルギー化させている。
【0042】
図4は、本発明による高度安全施設における他の実施形態であり、SPF動物飼育施設の例である。
【0043】
SPF(Specific Pathogen Free)動物飼育施設は、特に指定された微生物・寄生虫のいない動物を飼育する施設であり、指定以外の微生物・寄生虫に対しては必ずしも規制されていない。このために、SPF動物飼育施設は、複数の動物飼育室が共通の前室と汚染支援室に連結している。
【0044】
動物飼育室では、特定の菌について無菌の動物による実験が行われるものであり、特定の菌がいない動物に実験者が菌を投与することによって、菌の量を制御している。これによって、特定の菌に対する薬の効果等の試験を行っているが、室の用途上から無菌状態を守るために外部からの空気を室内に侵入させないことが基本である。
【0045】
動物飼育室に付属している前室は、実験者が飼育室に入るための導入通路であって人間の移動する区域なので、本来的には動物飼育室から実験による汚染物質を流入させないのが基本であるが、動物飼育室を無菌に保つことと両立できない面も抱えている。
【0046】
又、汚染支援室では、実験に使用した汚染器具等の汚染物を一時的に保管しているが、動物飼育室と汚染支援室との間にバスルーム等が配置されている場合には、結果的に汚染物をバスルーム等の介在の下に実験者から汚染支援室の作業者に手渡している。基本的には、外部に空気が漏れない負圧制御を維持することになる。
【0047】
そして、各室間の空気の流れは、人害の少ない菌であることも考慮しながら動物飼育室の無菌室化を優先するか、前室の清浄度を優先させるかで異なってくるもので、次の形態が適宜に選択されることになる。
【0048】
1)動物飼育室における無菌状態の維持を優先する場合であり、空気の流れ方向は、動物飼育室→汚染支援室、動物飼育室→前室であるが、前室との圧力差と流れ量は最小限にしている。
【0049】
2)前室における人間の安全性を優先する場合であり、前室→動物飼育室→汚染支援室の空気の流れ方向を選択しているが、前室と動物飼育室との圧力差と流れ量は最小限にしている。
【0050】
以上の環境状態を受けて、本実施の形態での高度安全施設30は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の前室2と汚染支援室17とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0051】
一方、前室2は給気ファン3’から配置された可変風量型定風量装置7を経由して給気されており、前室2からの気流は可変風量型定風量装置8を経由して排気ファン6’によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0052】
同様に、汚染支援室17も給気ファン3’から配置された可変風量型定風量装置18を経由して給気されており、汚染支援室17からの気流は可変風量型定風量装置19を経由して排気ファン6’によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0053】
本実施の形態は、上述した二形態において動物飼育室における無菌状態の維持を優先する場合を示している。
【0054】
従って、動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持されており、これに対して、可変風量型定風量装置7と可変風量型定風量装置8とで設定されている前室2の気圧P2は、P1よりも低値に維持されることで、動物飼育室1と前室2との間の気流は、常に動物飼育室1から前室2の一方向に流れるように構成されている。又、汚染支援室17の気圧P3は、可変風量型定風量装置18と可変風量型定風量装置19とによって動物飼育室1の気圧P1よりも低い値に維持されているので、動物飼育室1と汚染支援室17との間の気流は、常に動物飼育室1から汚染支援室17への一方向に流れるように構成されている。
【0055】
しかして、前室2の気圧P2と汚染支援室17の気圧P3との気圧差は、汚染支援室17からの空気を外部に漏らさずに動物飼育室1と前室との間の圧力差と流れ量を最小限にするという、上述した条件に合わせてP2>P3の関係に設定されている。
【0056】
そして、本実施の形態でも、動物飼育室1の可変風量型定風量装置4、5と前室2の可変風量型定風量装置7、8及び汚染支援室17の可変風量型定風量装置18、19に対して、給気ファン3、3’、排気ファン6、6’がファン制御装置11によって相互にフィードバック制御されており、ファン制御装置11内の相互接続によって、各動物飼育室1の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた稼働状態に追随させて、給・排気ファンの運転が制御されるように構成されている。
【0057】
従って、本実施の形態においても、各動物飼育室毎に個別の稼働を可能にしながら、給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設を総合的に省エネルギー化させている。
【0058】
次に、本発明に用いる可変風量型定風量装置について説明する。
従来の高度安全施設に用いられている定風量装置(CAV)及び変風量装置(VAV)は、いずれもその運転状態に慣性を有しているために、個々の装置を運転、停止するに際して変化のために遅延時間を要することになり、高度安全施設の稼働制御において乱調を生じていた。
【0059】
しかるに、本発明に用いる可変風量型定風量装置は、高速度応答と高精度を確立させており、風量制御において運転の切り替えにおいて遅延時間のない即応性を発揮している。
【0060】
即ち、本実施の形態における可変風量型定風量装置は、装置の入口での圧力と出口での圧力との差圧によってその調整風量を制御している高速度応答の風量コントローラを備えた圧力独立性バルブ(Accel2、山武ビルシステム株式会社製商品名)であり、入力信号と風量との関連がリニアになるように調整されていて、0〜10VDCの入力信号の下で1秒以内の風量制御を確立している。
【0061】
そこで、高速度応答と高精度を確立させた可変風量型定風量装置を本発明による高度安全施設とその制御方法に用いる場合には、動物飼育室、前室及び汚染支援室の制御における風量の変更命令にも迅速に反応できるものであり、動物飼育室の稼働状態に追随させて、給・排気ファンの運転を高精度かつ迅速に制御することができる。
【0062】
又、本可変風量型定風量装置では、最大風量に設定された場合において、ファンの回転数を最小にするとその入出力間の差圧が最小となり、反対に、最小風量に設定された場合には、ファンの回転数を最大にするとその入出力間差圧が最大になる特性を備えているが、本発明による高度安全施設では、この特性を活用して給・排気ファンの風量を有効に設定することができる。
【0063】
即ち、本可変風量型定風量装置の調整に追随させる給・排気ファンの制御においては、給・排気ファンの風量を本可変風量型定風量装置の流通風量に対応させて、その最大給・排気風量や最小給・排気風量を設定することが、各動物飼育室を単独に稼働制御する場合に給・排気ファンの安全な制御において効率良く機能するからである。
【0064】
尚、本発明に用いる可変風量型定風量装置は、上記実施の形態で示した圧力独立性バルブの例に限定されるものでなく、同程度の性能を備えた風量制御装置であれば採用可能であり、各種の形態を予定することができる。
【0065】
図5に示す風量の制御特性図は、本発明による高度安全施設の制御方法において、動物飼育室の給気状態と排気状態とを示している。
【0066】
図示の制御特性図は、風量(Q)の制御で示されているが、動物飼育室、前室及び汚染支援室における関連は、要求される各室における圧力(P)とその圧力差(ΔP)において調整されており、この圧力と風量との関連は各室に接続された可変風量型定風量装置の制御において関係付けられている。
【0067】
この状態を、図4に示した実施の形態で説明すると、風量(Q)と圧力(P)との間には、Q=aΔPnの関係があり、動物飼育室1の室圧(P1)は、給気ファン3から供給され可変風量型定風量装置4で調整される給気量(Q1)と可変風量型定風量装置5で調整されて排気ファン6から排出される排気量(Q2)との差、ΔQ=Q1−Q2を制御することで、一定に維持されている。
【0068】
同様に、前室2の室圧(P2)や汚染支援室の室圧(P3)に関しても、それぞれに接続されている各可変風量型定風量装置7、8もしくは18、19によって調整されることで、所定の値に維持されている。この調整によって形成される流量、気圧差が、動物飼育室1と各室間に形成される空気の流れを形成しているが、動物飼育室1の稼働制御においては、室圧(P1)を確保することによって他の装置への影響が発生しないので、これに関する以降の説明は省略する。
【0069】
図5では、給気量(Q1)と排気量(Q2)及びこれらの差、ΔQ=Q1−Q2が一定に維持されている状態を示しており、同時に、動物飼育室1の稼働状況に呼応してその風量を変更して、給気量(Q1 `)と排気量(Q2 ')にしたとしてもこれらの差、ΔQ=Q1 `−Q2 'は依然として一定に維持されている状況を表示している。
【0070】
図示から明らかなように、本発明による高度安全施設は、上述した高速度応答と高精度を確立させた可変風量型定風量装置を用いることによって、動物飼育室の稼働状況に従って最適な空気の供給量に変更する調整をしても、可変風量型定風量装置の安定した作動とこれに追随した給・排気ファンの制御が円滑に遂行されることで、動物飼育室の室圧を常に一定状態に維持しながら、その風量を何らの支障無く増減させることを可能にしている。
【0071】
これによって、本発明による高度安全施設は、動物飼育室の稼働状況に適切に追随した給・排気ファンの運転を可能にしており、給・排気ファンの不要な運転を回避することで経費の節減を図っている。
【0072】
図6に示す風量の制御特性図は、動物飼育室の稼働状態を終息させながら、最終的に稼働を停止させた過程での給気状態と排気状態とを示している。
【0073】
本図に示す稼働形態では、前半において、動物飼育室の稼働状態が実験を継続する際に必要な最低の給・排気量を供給している状態を示しており、これに次ぐ後半では、動物飼育室の稼働を停止した際の給・排気状態を示している。
【0074】
前半では、動物飼育室の実験が最小の範囲で継続されており、実験者の活動に必要な空気の供給を確保するための給気量(Q1)と排気量(Q2)が確保されている。
【0075】
この風量は、動物飼育室1の室圧(P1)を維持するために必要なΔQ=Q1−Q2を確保しながら、これに加えて、実験者の活動に必要な空気の供給を確保するための給気量(Q1)とこれに見合った排気量(Q2)を継続して補給するように、図示のような供給風量と排気風量とを設定している。
【0076】
一方、後半は、動物飼育室の稼働を停止した状態であり、動物飼育室1の室圧(P1)を維持するために必要なΔQ=Q1−Q2を確保するための設定が行われている。
【0077】
この状態では、 動物飼育室1の稼働を停止するために給気ファンからの風量は、可変風量型定風量装置4の調整によって給気量(Q1 `)に変更している。給気量(Q1 `)は、図示のように動物飼育室1の室圧(P1)を維持するために必要なΔQと同等の風量であり、この際の排気量(Q2 ')は可変風量型定風量装置5の調整によって制御されて零に設定され、排気ファンからの排気風量は特に要求されるものでない。
【0078】
従って、稼働が停止している動物飼育室1の室圧(P1)は、これらの差、ΔQ=Q1 `−Q2 'として一定に維持されたままの状態であり、実験をしていなくても動物飼育室1に外部からの空気が侵入してくるのを阻止している。
【0079】
そして、動物飼育室1の室圧(P1)が保持されている状態では、前室2と汚染支援室17との関係においても所望の方向に規制された空気流が確実に維持されているので、稼働中の他の動物飼育室1に何らの支障も与えるものでない。
【0080】
以上のように、本発明による高度安全施設は、複数の動物飼育室を適宜の稼働状態で運転させると共に任意の時期にその稼働を停止させても、これらの状態に的確に追随させて給・排気ファンを適切に制御しているものであるから、給・排気ファンに過剰な負担を与えずに安全に使用できるものである。
【0081】
さらに、動物飼育室に接続している給・排気ファンと可変風量型定風量装置とを、上記のように精密に関連付けながらそれぞれに制御できる状態の下では、上述したように可変風量型定風量装置の最低供給量を動物飼育室の所要正圧の保持に必要な供給風量以上に設定することが有効であり、この他にも、上述したように、可変風量型定風量装置の調整特性を活用して給・排気ファンの制御を可変風量型定風量装置の入出力間差圧の変化に関連付けて制御させることも可能である。
【0082】
そして、この際の設定においては、給・排気ファンの最小回転数を動物飼育室の最大風量時に接続した可変風量型定風量装置の入出力間差圧が最小差圧以上になるようにすると同時に、給・排気ファンの最大回転数を動物飼育室の最小風量時に接続した可変風量型定風量装置の入出力間差圧が最小差圧以下になるように設定することで、より精密な関連制御を追求できるものである。
【0083】
以上のように、本発明による高度安全施設においては、動物飼育室に接続する可変風量型定風量装置と給・排気ファンとを機能的かつ効率的に関連付けることによって、各動物飼育室の単独稼働制御を、給・排気ファンの破壊障害を防止すると共にその供給運転を適宜に変更して稼働経費の削減を図ることができるものである。
【0084】
次に、本発明による高度安全施設における他の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0085】
図7は、本発明による高度安全施設の他の実施形態であって、複数の動物飼育室が付属している支援室が前室の例であり、複数の動物飼育室が共通の前室に連結している実施の形態である。
【0086】
本実施の形態は、図1で説明した実施の形態を改良したものであり、本実施の形態での高度安全施設10’は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の前室2とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0087】
又、前室2にも各動物飼育室1と同様の給気ファン3から配置された可変風量型定風量装置7を経由させて給気されており、前室2からの気流は可変風量型定風量装置8を経由させて排気ファン6によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0088】
本実施の形態の場合も、図1で説明した実施の形態と同様に、動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持され、可変風量型定風量装置7と可変風量型定風量装置8とで設定されている前室2の気圧P2よりも低値に維持されており、動物飼育室1と前室2との間の気流は、常に前室2から動物飼育室1の一方向に流れるように構成されている。
【0089】
そして、給気ファン3、排気ファン6は、動物飼育室1と前室2とで併用されながら、各可変風量型定風量装置4、5、7、8の稼働制御に追随するように関連付けて制御されており、各可変風量型定風量装置の作動に応じて給・排気ファンの運転状態を変化させているので、各動物飼育室の単独稼働制御においても、動物飼育室1の気圧P1、前室2の気圧P2を常に所定値に維持できることから、給・排気ファンの併用でコストを低減させると共に破壊障害を防止しながら供給運転を適宜に変更して稼働経費の削減を図ることができる。
【0090】
図8は、本発明による高度安全施設の他の実施形態であって、複数の動物飼育室が共通の汚染支援室に連結している実施の形態である。
【0091】
本実施の形態は、図3で説明した実施の形態を改良したものであり、本実施の形態での高度安全施設20’は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の汚染支援室17とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0092】
又、汚染支援室17にも各動物飼育室1と同様の給気ファン3から配置された可変風量型定風量装置18を経由させて給気されており、汚染支援室17からの気流は可変風量型定風量装置19を経由させて排気ファン6によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0093】
本実施の形態の場合も、図3で説明した実施の形態と同様に、動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持され、可変風量型定風量装置18と可変風量型定風量装置19とで設定されている汚染支援室17の気圧P3よりも高い値に維持されており、動物飼育室1と汚染支援室17との間の気流は、常に動物飼育室1から汚染支援室17の一方向に流れるように構成されている。
【0094】
そして、給気ファン3、排気ファン6の制御は、各可変風量型定風量装置4、5、18、19の稼働制御に追随するように関連付けられており、各可変風量型定風量装置の作動に応じて給・排気ファンの運転状態を変化させているので、各動物飼育室の単独稼働制御においても、動物飼育室1の気圧P1、汚染支援室17の気圧P3を常に所定値に維持できることから、給・排気ファンの併用でコストを低減させると共に破壊障害を防止しながら供給運転を適宜に変更して稼働経費の削減を図ることができる。
【0095】
図9は、本発明による高度安全施設における他の実施形態であり、SPF動物飼育施設の例である。
【0096】
本実施の形態での高度安全施設30’は、複数の動物飼育室1、1・・とこれに連通する共通の前室2と汚染支援室17とから構成されており、各動物飼育室1には共通の給気ファン3から個別に配置された可変風量型定風量装置4、4・・を経由して給気され、各動物飼育室1からは個別に配置された可変風量型定風量装置5、5・・を経由して共通の排気ファン6から排気される給・排気機構が設けられている。
【0097】
一方、前室2と汚染支援室17も各動物飼育室1と同様の給気ファン3から配置された可変風量型定風量装置7、18を経由して給気されており、前室2と汚染支援室17からの気流は可変風量型定風量装置8、19を経由して各動物飼育室1と同様の排気ファン6によって排気される給・排気機構が設けられている。
【0098】
動物飼育室1の気圧P1は、可変風量型定風量装置4と可変風量型定風量装置5とによって所定の値に維持されている。可変風量型定風量装置7と可変風量型定風量装置8とで設定されている前室2の気圧P2は、P1よりも低値に維持され、動物飼育室1と前室2との間の気流は、常に前室2から動物飼育室1の一方向に流れるように構成されている。又、汚染支援室17の気圧P3は、可変風量型定風量装置18と可変風量型定風量装置19とによって動物飼育室1の気圧P1よりも低い値に維持され、動物飼育室1と汚染支援室17との間の気流は、常に動物飼育室1から汚染支援室17への一方向に流れるように構成されている。
【0099】
そして、前室2の気圧P2と汚染支援室17の気圧P3との気圧差は、汚染支援室17からの空気を外部に漏らさずに動物飼育室1と前室との間の圧力差と流れ量を最小限にしてP2>P3の関係に設定されている。
【0100】
本実施の形態においても、動物飼育室1の可変風量型定風量装置4、5と前室2の可変風量型定風量装置7、8及び汚染支援室17の可変風量型定風量装置18、19に対して、給気ファン3、排気ファン6がファン制御装置11の介在によって相互にフィードバック制御されており、各動物飼育室1の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた稼働状態に追随させて、給・排気ファンの運転が制御されている。
【0101】
従って、本実施の形態においても図4で示した実施の形態と同様に、各動物飼育室毎に個別の稼働を可能にしながら、給・排気ファンの併用でコストを低減させると共にを安全に制御することで高度安全施設を総合的に省エネルギー化させている。
【0102】
次に、本発明による高度安全施設の制御方法について説明する。本発明による高度安全施設の制御方法は、基本的に、上記の本発明による高度安全施設において、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置の全てを構成する各可変風量型定風量装置により、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減制御しつつ、ファン制御装置により、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じて、各動物飼育室と支援室間の差圧を保持しながら各動物飼育室の可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としており、稼働制御時の慣性による変動が少ない可変風量型定風量装置に給・排気ファンを追随制御させて各動物飼育室における個別稼働を可能にして、同時に給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設の総合的な省エネルギー化を図っている。
【0103】
さらに、本発明による制御方法の実施の形態としては、動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置を動物飼育室と支援室間の差圧を保持するのに必要な供給風量以上の供給量に制御したり、給・排気ファンの回転数を動物飼育室に接続した可変風量型定風量装置における入出力間差圧の最小値以上と最大値以下の範囲において制御することを特徴としている。
【0104】
これによって、動物飼育室の稼働を停止しても動物飼育室と支援室間の差圧が保持されて外部からの気流が動物飼育室に流入しない状態を維持して、給・排気ファンが動物飼育室に対する供給流量の変化にも適正に追随して安全な制御を確立している。
【0105】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、その適用範囲、可変風量型定風量装置の具体的な形態等に関して、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0106】
【発明の効果】
請求項1に記載の高度安全施設は、複数の動物飼育室と動物飼育室に付属する少なくとも1つの支援室とから成り、各動物飼育室と支援室には、それぞれに給気ファンに繋がる給気側の風量制御装置と排気ファンに繋がる排気側の風量制御装置から成る給・排気機構が設けられ、各動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように各風量制御装置を制御して成る高度安全施設において、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置を全て可変風量型定風量装置で構成し、各可変風量型定風量装置は、最大風量に設定された場合、ファンの回転数を最小にすることでその入出力間の差圧が最小となり、最小風量に設定された場合、ファンの回転数を最大にすることでその入出力間の差圧が最大になる流通風量特性を備えて、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減するように制御されると共に、給気ファン、排気ファン及び全可変風量型定風量装置に接続してファン制御装置を設け、ファン制御装置は、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた各可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としており、稼働制御時における慣性による変動の少ない可変風量型定風量装置に給・排気ファンを追随制御させることで各動物飼育室における個別稼働を可能にし、同時に給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設の総合的な省エネルギー化を図れる効果を発揮している。
【0107】
請求項2に記載の高度安全施設は、請求項1に記載の高度安全施設において、複数の動物飼育室を独立した複数の支援室に付属して構成することを特徴としており、上記効果に加えて、複数の動物飼育室を外部に対して所定の正圧もしくは負圧を保持することで、飼育動物が発生する汚染物を外部に流出させないように防止したり、飼育動物が外気の流入によって不適正な汚染物質に付着されることの回避を図っており、同時に複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して、実験の内容に応じて動物飼育室とこれに付属する支援室との間の気流を所定の一方向に維持できる効果を発揮している。
【0108】
請求項3に記載の高度安全施設は、請求項1又は2に記載の高度安全施設において、各動物飼育室の給・排気機構を支援室の給・排気機構と独立して構成することを特徴としており、上記効果に加えて、各動物飼育室と支援室に対する給・排気機構の制御を個別の独立状態にして稼働の安全性を図れる効果を発揮している。
【0109】
請求項4に記載の高度安全施設は、請求項1又は2に記載の高度安全施設において、各動物飼育室の給・排気機構を支援室の給・排気機構と一体に構成することを特徴としており、上記効果に加えて、各動物飼育室と支援室に対する給・排気機構を併用することでコストの低減を図れる効果を発揮している。
【0110】
請求項5に記載の高度安全施設は、請求項1乃至4のいずれかに記載の高度安全施設において、動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量を動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に設定することを特徴としており、上記効果に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して動物飼育室と支援室間の気流の流れを一方向に維持できる効果を発揮している。
【0111】
請求項6に記載の高度安全施設は、請求項5に記載の高度安全施設において、給・排気ファンの最小回転数を最大風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最小差圧以上に設定することを特徴としており、上記効果に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持するように給・排気ファンの運転を設定できる効果を発揮している。
【0112】
請求項7に記載の高度安全施設は、請求項5に記載の高度安全施設において、給・排気ファンの最大回転数を最小風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最大差圧以下に設定することを特徴としており、上記効果に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持するように給・排気ファンの運転を設定できる効果を発揮している。
【0113】
請求項8に記載の発明である高度安全施設の制御方法は、請求項1乃至7のいずれかに記載の高度安全施設を用いた当該高度安全施設の制御方法であって、全動物飼育室及び支援室の風量制御装置の全てを構成する各可変風量型定風量装置により、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減制御しつつ、ファン制御装置により、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じて、各動物飼育室と支援室間の差圧を保持しながら各動物飼育室の可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴としており、稼働制御時の慣性による変動が少ない可変風量型定風量装置に給・排気ファンを追随制御させて各動物飼育室における個別稼働を可能にして、同時に給・排気ファンを安全に制御すると共に高度安全施設の総合的な省エネルギー化を図れる効果を発揮している。
【0114】
請求項9に記載の高度安全施設の制御方法は、請求項8に記載の高度安全施設の制御方法において、動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量を動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に制御することを特徴としており、上記効果に加えて、動物飼育室の稼働を停止しても複数の動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して動物飼育室と支援室間の気流の流れを一方向に維持できる効果を発揮している。
【0115】
請求項10に記載の高度安全施設の制御方法は、請求項8又は9に記載の高度安全施設の制御方法において、給・排気ファンの回転数を動物飼育室に接続した可変風量型定風量装置における入出力間差圧の最小値以上と最大値以下の範囲において制御することを特徴としており、上記効果に加えて、給・排気ファンは動物飼育室に対する供給流量の変化にも適正に追随して安全な制御を確立できる効果を発揮している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高度安全施設における動物飼育室と前室の実施の形態図
【図2】本発明による高度安全施設におけるファン制御装置の実施の形態図
【図3】本発明による高度安全施設における動物飼育室と汚染支援室の実施の形態図
【図4】本発明による高度安全施設における動物飼育室と前室及び汚染支援室の実施の形態図
【図5】本発明による高度安全施設における風量特性図
【図6】本発明による高度安全施設における停止時の風量特性図
【図7】本発明による高度安全施設における動物飼育室と前室の他の実施形態図
【図8】本発明による高度安全施設における動物飼育室と汚染支援室の他の実施形態図
【図9】本発明による高度安全施設における動物飼育室と前室及び汚染支援室の他の実施形態図
【図10】従来の高度安全施設図
【図11】従来の高度安全施設における差圧の変動図
【図12】従来の流量直接指令方式による高度安全施設
【符号の説明】
1、41 動物飼育室、 2、42 前室、 3、3’、51 給気ファン、
4、5、7、8、18、19、53 可変風量型定風量装置、
6、6’、54 排気ファン、
10、10’、20、20’、30、30’、40、50 高度安全施設、
11 ファン制御装置、 12 接続回路、
13〜16、13’〜16’ 接続線、
17、43 汚染支援室、 52 固定式ダンパー、
Claims (10)
- 複数の動物飼育室と該動物飼育室に付属する少なくとも1つの支援室とから成り、各動物飼育室と支援室には、それぞれに給気ファンに繋がる給気側の風量制御装置と排気ファンに繋がる排気側の風量制御装置から成る給・排気機構が設けられ、各動物飼育室と支援室間の差圧を所定の圧力に保持して各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように各風量制御装置を制御して成る高度安全施設であって、
全動物飼育室及び支援室の風量制御装置を全て可変風量型定風量装置で構成し、
各可変風量型定風量装置は、最大風量に設定された場合、ファンの回転数を最小にすることでその入出力間の差圧が最小となり、最小風量に設定された場合、ファンの回転数を最大にすることでその入出力間の差圧が最大になる流通風量特性を備えて、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減するように制御されると共に、
給気ファン、排気ファン及び全可変風量型定風量装置に接続してファン制御装置を設け、
ファン制御装置は、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じた各可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴とする高度安全施設。 - 複数の動物飼育室が、独立した複数の支援室に付属して構成されることを特徴とする請求項1に記載の高度安全施設。
- 各動物飼育室の給・排気機構が、支援室の給・排気機構と独立して構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高度安全施設。
- 各動物飼育室の給・排気機構が、支援室の給・排気機構と一体に構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高度安全施設。
- 動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量が、動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高度安全施設。
- 給・排気ファンの最小回転数が、最大風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最小差圧以上に設定されることを特徴とする請求項5に記載の高度安全施設。
- 給・排気ファンの最大回転数が、最小風量時の可変風量型定風量装置における入出力間の最大差圧以下に設定されることを特徴とする請求項5に記載の高度安全施設。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の高度安全施設を用いた当該高度安全施設の制御方法であって、
全動物飼育室及び支援室の風量制御装置の全てを構成する各可変風量型定風量装置により、各動物飼育室の圧力を一定状態に維持しながらその風量を増減制御しつつ、
ファン制御装置により、各動物飼育室を個別に稼働制御するに際して給・排気ファンを効率良く制御するために、各動物飼育室の運転、停止もしくは作動状態の制御に応じて、各動物飼育室と支援室間の差圧を保持しながら各動物飼育室の可変風量型定風量装置の稼働制御に追随させて各動物飼育室と支援室間の空気の流れを一方向に維持するように給気ファンと排気ファンを制御することを特徴とする高度安全施設の制御方法。 - 動物飼育室の給気側に配置した可変風量型定風量装置の最低供給量が、動物飼育室と支援室間の差圧の保持に必要な供給風量以上に制御されることを特徴とする請求項8に記載の高度安全施設の制御方法。
- 給・排気ファンの回転数が、動物飼育室に接続した可変風量型定風量装置における入出力間差圧の最小値以上と最大値以下の範囲において制御されることを特徴とする請求項8又は9に記載の高度安全施設の制御方法。
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