JP4242684B2 - 室圧制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給気量又は排気量に対応して排気量又は給気量を制御することによって室圧を所望の値に制御する室圧制御システムに関し、特に、給気又は排気における開始過程や停止過程において、室圧を所望の値に制御することが可能な室圧制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
清浄な環境を必要とする製薬工場等の施設では、清浄な空気で満たされる複数の部屋が形成される。これらの部屋は、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されることによって一般に形成されている。これらの部屋では、その部屋で行われる工程やその部屋の用途に応じて、必要とされる清浄度が異なる。部屋の清浄度は、部屋の気圧(以下、「室圧」とも言う)を、大気圧や給気通路の気圧や排気通路の気圧に対して異なる気圧に保つことによって実現されており、部屋ごとの清浄度の相違は、部屋ごとに異なる室圧を制御することによって実現されている。このような室圧は、給気量と排気量の微妙な差で制御されている。
【0003】
このような室圧の制御に用いられるシステムとしては、例えば給気路及び排気路のそれぞれに直列に設けられる調整用のダンパと気密用のダンパを有し、これらのダンパの操作順位が規定されているシステム(例えば、特許文献1参照。)や、調整用のダンパによる室圧の制御を停止することなく、部屋に設けられた扉の閉じ時における大きな室圧変動を防止するシステム(例えば、特許文献2参照。)や、調整用のダンパの開度が中間開度となるようにファンの出力を制御するシステム(例えば、特許文献3参照。)や、複数の部屋に対応して設けられる排気調整用のダンパのうちの一つを他の全ての排気調整用のダンパよりも下流側の排気路に設けるシステム(例えば、特許文献4参照。)等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3089130号公報
【特許文献2】
特開2002−181361号公報
【特許文献3】
特開平11−173649号公報
【特許文献4】
特公平8−27044号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような清浄な空気が供給される部屋では、部屋内の滅菌や改修等を行うためには、部屋への給気を一旦停止する必要がある。前述したような複数の部屋に清浄な空気が供給されている場合では、一部の部屋への給気の停止過程や開始過程においても、前記部屋ごとの室圧が維持されることが望まれている。
【0006】
しかしながら、前述した従来の室圧制御システムでは、各部屋の実容積の違いや気密ダンパの開閉時間の差によって、給気量と排気量との微妙なバランスが崩れていまうことがある。したがって、従来の室圧制御システムでは、給気の停止過程又は開始過程において各部屋の設定値を維持することができず、部屋ごとの室圧を維持することができない場合がある。このため、従来の室圧制御システムでは、給気の停止過程又は開始過程において、複数の部屋の間におけるクロスコンタミネーション(相互汚染)が生じることがある。
【0007】
本発明は前記事項に鑑みなされたものであり、給気の停止過程又は開始過程、又は排気の停止過程又は開始過程において、室圧を設定値に保つことが可能な室圧制御システムを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、定常状態の運転では、所定の給気量又は所定の排気量に対応して排気量又は給気量を制御して部屋の室圧を一定に保ち、給気又は排気を停止あるいは開始する過程では、給気量又は排気量を特定の速度で変化させる以外は、定常状態の運転と同様に、給気量又は所定の排気量に対応して排気量又は給気量を制御して部屋の室圧を一定に保つシステムである。
【0009】
すなわち、本発明は、所定の流量の空気が給気通路から供給され排気通路へ空気が排出される部屋の気圧を検出する室圧検出手段と、室圧検出手段による検出値が設定値に保たれるように排気通路の通気量又は給気通路の通気量を制御する第一の通気量制御手段と、部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は部屋からの排気の停止過程又は開始過程に、給気通路の通気量又は排気通路の通気量を変化させる第二の通気量制御手段とを有し、第二の通気量制御手段は、部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は部屋からの排気の停止過程又は開始過程において、第一の通気量制御手段が室圧検出手段からの検出値を受けて排気通路の通気量又は給気通路の通気量を制御し、再び検出値を受けるまでの時間である第一の通気量制御手段の一制御周期の間に変化する、第二の通気量制御手段による給気通路の通気量又は排気通路の通気量が、第一の通気量制御手段の許容される制御偏差に対応する通気量となるように、給気通路の通気量又は排気通路の通気量を変化させる手段である、室圧制御システムである。
【0010】
前記構成によれば、前記部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は部屋からの排気の停止過程又は開始過程において、給気量又は排気量の変動速度が排気量又は給気量の制御速度を下回り、前記検出値を前記設定値に保つための給気量と排気量のバランスが適切に維持されることから、給気の停止過程又は開始過程、又は排気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つことが可能となる。本発明では、第一の通気量制御手段及び第二の通気量制御手段の設置形態によって、前述のいずれの過程において、室圧を設定値に保つことが可能である。
【0011】
本発明では、第二の通気量制御手段は、給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段であり、第一の通気量制御手段は、排気通路又は給気通路を自在に開閉する手段であり、第二の通気量制御手段の全開から全閉まで又は全閉から全開までの制御時における所要時間は、第一の通気量制御手段の全開から全閉までの最短時間の10〜60倍であることが、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されているシステムに本発明を適用する上で好ましく、かつ給気の停止過程又は開始過程、又は排気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つ上で好ましい。
【0012】
また、本発明では、第二の通気量制御手段は、給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段であり、第二の通気量制御手段の全開から全閉まで又は全閉から全開までの制御時における所要時間は180秒以上であることが、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されているシステムに本発明を適用する上で好ましく、かつ給気の停止過程又は開始過程、又は排気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つ上で好ましい。
【0013】
また、本発明では、給気通路から前記部屋に供給される空気は、空気中の汚染物質を除去する空気浄化手段によって浄化された空気であることが、高い清浄度を必要とするシステムに本発明を適用する上で好ましい。
【0014】
本発明は、部屋と、所定の流量の空気を部屋に供給する給気通路と、部屋の空気を排出する排気通路とを有するシステムに適用される。本発明では、前記部屋の数は特に限定されない。複数の部屋に対して本発明を適用する場合では、複数の部屋は、通常、給気通路及び排気通路に対して並列に接続される。
【0015】
前記室圧検出手段は、前記部屋の気圧を検出する手段であれば特に限定されない。このような室圧検出手段としては、公知の気圧計を用いることができる。
【0016】
前記第一の通気量制御手段は、前記室圧検出手段による検出値が設定値に保たれるように、前記部屋から排出される空気の量、又は前記部屋に供給される空気の量を制御する手段である。このような第一の通気量制御手段は、例えば、指示コマンドに応じて排気通路又は給気通路を開閉するダンパや弁等の手段と、室圧検出手段による検出値と設定値とに基づいて通気量を決定し、排気通路又は給気通路を開閉する手段の操作量を決定し、排気通路又は給気通路を開閉する手段に操作量に関する指示コマンドを送信するフィードバック制御手段とによって構成することができる。
【0017】
前記設定値は、部屋の気圧を設定できる値であれば特に限定されず、例えば、部屋の絶対圧やゲージ圧で設定されていても良いし、部屋の内外の気圧の差圧の値で設定されていても良い。前記検出値は、設定値と適切に対比できる種類の値であれば良く、例えば、そのまま設定値と対比される値であっても良いし、何らかの計算処理をした後に設定値と対比される値であっても良い。前記計算処理は、前記室圧検出手段によって行われても良いし、第一の通気量制御手段によって行われても良いし、または他の手段によって行われても良い。前記部屋の気圧を前記差圧の値で設定する場合では、室外の適当な場所の気圧を検出する気圧検出手段が用いられる。この気圧検出手段は、前記室圧検出手段を同じ手段によって構成することができる。
【0018】
前記第二の通気量制御手段は、前記部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は前記部屋からの排気の停止過程又は開始過程に、部屋への給気量又は部屋からの排気量を変化させる手段である。第二の通気量制御手段は、部屋への給気と部屋からの排気に関し、前記第一の通気量制御手段に対して対に設けられる。例えば、第一の通気量制御手段が排気通路の通気量を制御する手段であれば、第二の通気量制御手段は給気通路の給気量を制御する手段であり、第一の通気量制御手段が給気通路の通気量を制御する手段であれば、第二の通気量制御手段は排気通路の通気量を制御する手段である。第一の通気量制御手段と第二の通気量制御手段は、その機能において対に設けられていれば良く、これらの手段の構成や設置位置、及び給気通路や排気通路と前記部屋との接続形態等に応じて、様々な形態をとり得る。
【0019】
より詳しくは、前記第二の通気量制御手段は、部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は前記部屋からの排気の停止過程又は開始過程において、第一の通気量制御手段の一制御周期の間に変化する、第二の通気量制御手段による給気通路の通気量又は排気通路の通気量が、第一の通気量制御手段の許容される制御偏差に対応する通気量となるように、給気通路の通気量又は排気通路の排気量を変化させる手段である。なお、前記第一の通気量制御手段の一制御周期は、第一の通気量制御手段が室圧検出手段からの検出値を受けて排気通路の通気量又は給気通路の通気量を制御し、再び前記検出値を受けるまでの時間である。
【0020】
このような第二の通気量制御手段には、給気通路又は排気通路の通気量を特定の速度で変化させる手段が用いられ、例えば給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉するダンパや弁等の手段や、通気量を自在に調整することができるファン等の送風手段等が用いられる。
【0021】
給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段を第二の通気量制御手段として用いる場合では、給気通路又は排気通路に複数の部屋が並列に接続されている場合に、給気通路又は排気通路の通気を停止することなく特定の部屋の給気又は排気のみを、その部屋の室圧を維持したまま停止させ、又は開始することが可能である。また、前記送風手段を第二の通気量制御手段として用いる場合では、給気通路又は排気通路に複数の部屋が並列に接続されている場合に、全ての部屋への給気又は排気を、全ての部屋の室圧を維持したまま一括して停止させ、又は開始することが可能である。
【0022】
前記第二の通気量制御手段において給気量又は排気量を変化させる速度は、第一の通気量制御手段の許容される制御偏差によって異なる。第一の通気量制御手段の許容される制御偏差とは、第一の通気量制御手段が単独で室圧を設定値に維持することができる、設定値と検出値との偏差である。なお、第二の通気量制御手段が「第一の通気量制御手段の許容される制御偏差に対応する通気量となるように給気通路の通気量又は排気通路の通気量を変化させる」とは、第一の通気量制御手段の一制御周期の間に、第二の通気量制御手段の通気量の変化に応じて変化する前記検出値が、第一の通気量制御手段の許容される制御偏差の範囲内に収まるように、第二の通気量制御手段が給気量又は排気量を変化させることである。
【0023】
第一の通気量制御手段の許容される制御偏差は、第一の通気量制御手段による通気量の制御が実質的に有効になるまでの所要時間によって異なる。したがって、給気の停止過程又は開始過程、又は排気の停止過程又は開始過程における、前記第二の通気量制御手段が給気量又は排気量を変化させる速度(第二の通気量制御手段の作動速度)は、部屋の容積、部屋の気密性、及び第一の通気量制御手段の作動速度等の要素に応じて設定される。
【0024】
本発明では、前記第二の通気量制御手段が、前述したダンパ等のように給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段であり、前記第一の通気量制御手段が、やはり前述したダンパ等のように排気通路又は給気通路を自在に開閉する手段である場合では、第二の通気量制御手段の全開から全閉まで又は全閉から全開までの制御時における所要時間が、前記第一の通気量制御手段の全開から全閉までの最短時間の10〜60倍であるか、又は第二の通気量制御手段の前記制御時における所要時間が180秒以上であることが好ましい。
【0025】
第二の通気量制御手段の前記制御時における所要時間が前記範囲又は180秒よりも小さいと、室圧が大きく変動してしまい、室圧を設定値に維持することができないことがある。また第二の通気量制御手段の前記制御時における所要時間が前記範囲よりも大きいと、部屋への給気の停止作業や開始作業、或いは部屋からの排気の停止作業や開始作業に不要に時間がかかり好ましくない。
【0026】
前記給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段では、モータ等の駆動手段の駆動をダンパや弁における羽根に伝達するギアのギア比や、前記駆動手段の通電比率を調整することによって、前記制御時における所要時間を制御することが可能であり、また前記送風手段では、羽根の回転数を調整することによって、前記制御時における所要時間を制御することが可能である。
【0027】
本発明では、前述した各手段以外の他の手段を必要に応じて用いても良い。このような他の手段としては、例えば、空気中の汚染物質を除去する空気浄化手段や、温度や湿度等を調整して給気通路に供給する空調機や、送風手段や、給気通路における第二の通気量制御手段又は第一の通気量制御手段よりも上流側や、排気通路における第一の通気量制御手段又は第二の通気量制御手段よりも下流側に設けられ、給気通路又は排気通路を気密に閉じることができる気密ダンパ等の公知の手段が挙げられる。
【0028】
本発明は、製薬工場や半導体の製造工場のような、室圧の制御を要するあらゆる分野に適用される。
【0029】
【発明の実施の形態】
<第一の実施の形態>
本発明の一実施の形態として、給気量に対応して排気量を制御して室圧を制御するシステムを図1に示す。
【0030】
本実施の形態における室圧制御システムは、給気通路101、102のいずれかに接続され、排気通路103、104のいずれかに接続されている複数の部屋であるA区画からF区画の、それぞれの区画の気圧を検出する室圧検出手段である区画内差圧発信器1と、それぞれの区画内差圧発信器1による検出値が設定値に保たれるように各区画から排出される空気の量を制御する第一の通気量制御手段である可変風量制御弁(VAV弁)2と、各区画への給気の停止過程又は開始過程に各区画への給気量を変化させる第二の通気量制御手段である可変ストローク時間制御弁(VST弁)3とを有する。
【0031】
給気通路101、102は、給気通路100から分岐している通路である。給気通路100には、例えば冷却コイル、加熱コイル及びファンから構成されるトランジスターインバータ駆動の空調機10と、空気浄化手段の一種である中性能フィルタ11と、給気通路100の気圧を検出する気圧検出手段である風路設置の差圧発信器12と、給気通路100の給気量を所定の流量に維持する一定風量弁(CAV弁)13とが設けられている。
【0032】
給気通路101は、風路設置の差圧発信器12とCAV弁13との間の給気通路100から分岐している給気通路であって、A区画からE区画の五つの区画を並列に接続する給気通路である。給気通路101には、給気通路101の給気量を所定の流量に維持するCAV弁14と、給気通路101を気密に遮断することが可能な高気密ダンパ15と、A区画からE区画のそれぞれの区画に対応して設けられている五つのVST弁3と、A区画からE区画のそれぞれの区画に対応して各区画の吹き出し口を構成する五つの高性能フィルタ付き給気ユニット16とが設けられている。
【0033】
給気通路102は、給気通路101と同様に、風路設置の差圧発信器12とCAV弁13との間の給気通路100から分岐している給気通路であって、F区画に接続されている給気通路である。給気通路102には、給気通路102の給気量を所定の流量に維持するCAV弁17と、給気通路102を気密に遮断することが可能な高気密ダンパ18と、VST弁3と、F区画の吹き出し口を構成する高性能フィルタ付き給気ユニット19とが設けられている。
【0034】
排気通路103は、A区画、B区画、C区画、及びF区画の四つの区画を並列に接続する排気通路である。排気通路103には、A区画の吸い込み口を構成する室内設置型のフィルタ付き排気ユニット20と、他の三つの各区画のそれぞれの吸い込み口を構成する天井設置型のフィルタ付き排気ユニット21と、四つの各区画に対応して設けられているVAV弁2と、排気通路103を気密に遮断することが可能な高気密ダンパ22と、排気ファン23とが設けられている。
【0035】
排気通路104は、D区画及びE区画の二つの区画を並列に接続する排気通路であり、空調機10の給気側に接続され、これらの区画の排気を空調機10に還気する排気通路である。排気通路104には、各区画のそれぞれの吸い込み口を構成する室内設置型のフィルタ付き排気ユニット24と、各区画に対応して設けられているVAV弁2と、排気通路104を気密に遮断することが可能な高気密ダンパ25と、還気ファン26とが設けられている。
【0036】
なお、空調機10の給気側には、外気を供給するための外気供給通路105が接続されている。また、排気ファン23及び還気ファン26は、インバータを有さず、定風量で運転する送風手段である。
【0037】
風路設置の差圧発信器12は、給気通路100の気圧を検出し、検出値を電気信号として区画内差圧発信器1に発信する機器である。区画内差圧発信器1は、区画の室圧を検出し、風路設置の差圧発信器12からの電気信号を受けて、給気通路100の気圧と区画の室圧との差圧に対応する電気信号をVAV弁2に発信する機器である。なお、風路設置の差圧発信器12は、給気通路100の気圧の検出値を電気信号として空調機10にも発信する。
【0038】
VAV弁2は、区画内差圧発信器1から送られる、差圧に対応する電気信号に応じて自動的に風量を調節する可変風量制御弁である。VAV弁2は、バタフライ弁と、このバタフライ弁の羽根を駆動させるモータと、このモータの回転駆動を前記バタフライ弁に伝達するギアと、前記バタフライ弁の開度を前記電気信号に応じて制御するフィードバック制御手段とから構成されている。前記モータは、モータの回転軸が90度回転するのに要する時間は例えば0.3秒程度、前記ギアのギア比は100分の1程度である。この場合、VAV弁2の、前記バタフライ弁が90度回転するのに要する時間(全開から全閉までの最短時間、以下「ストローク時間」とも言う)は、30秒程度に設定されている。
【0039】
VST弁3は、給気の停止過程又は開始過程において、給気量を所定の速度で変化させる可変ストローク時間制御弁である。VST弁3は、バタフライ弁と、このバタフライ弁の羽根を駆動するモータと、このモータの回転駆動を前記バタフライ弁に伝達するギアと、前記モータの通電比率を制御する通電制御手段とから構成されている。前記モータは、モータの回転軸が90度回転するのに要する時間が例えば0.3秒程度、前記ギアのギア比は600分の1程度である。
【0040】
前記通電制御手段は、両端に電圧が加えられる抵抗を接触移動する摺動子の位置に比例した電圧を出力するポテンショメータと、ポテンショメータの抵抗値に比例してモータへの通電とその遮断とを一定のパルス間隔で交互に繰り返す操作信号を発信する電力スイッチング素子と、前記操作信号に応じてモータへの通電とその遮断とを操作するトランジスタリレーとによって構成されている。
【0041】
この場合、VST弁3のストローク時間は、通電比率が100%の時は180秒程度であり、通電比率が小さくなると長くなり、例えば通電比率が10%の時では1800秒程度である。このように、VST弁3は、モータへの通電とその遮断によるモータの通電比率を適宜調整することにより、制御時における全開から全閉まで又は全閉から全開までの所要時間を180秒以上の所望の時間に制御することが可能である。
【0042】
CAV弁13、14、17は、高性能フィルタ付き給気ユニット16、19に備えられている高性能フィルタの経時的な目詰まりによる圧力損失の増加が原因で低下する給気量に対応して給気通路の給気量を増加させ、圧力損失の増加による給気量の低下を補償し、所定の給気量を維持する一定風量弁である。高気密ダンパ15、18、22、25は、ストローク時間が20〜30秒程度のダンパである。高性能フィルタ付き給気ユニット16、19及び高性能フィルタ付き排気ユニット20、21、24は、空気浄化手段である高性能フィルタが備え付けられているユニットである。
【0043】
本実施の形態の室圧制御システムの作動状態を説明する。まず、所定の流量の空気が各区画に供給されている定常状態におけるシステムの作動状態を説明する。
【0044】
本実施の形態では、A区画からF区画は、図示するように区画の容積が異なる。区画の容積は、例えばその区画での作業に応じて設定される。これらの区画のそれぞれは、必要とされる清浄度が隣接する区画に対して異なる区画であり、この必要とされる清浄度に応じて各区画の室圧が設定されている。各区画の室圧の設定値は、各区画と給気通路100との差圧によって定められている。本実施の形態では、A区画の室圧の設定値は20Paであり、B区画の室圧の設定値は0Paであり、C区画の室圧の設定値は10Paであり、D区画の室圧の設定値は20Paであり、E区画の室圧の設定値は40Paであり、F区画の室圧の設定値は20Paである。本実施の形態の定常状態の運転では、高気密ダンパ15、18、22、25、及びVST弁3は全開となっている。
【0045】
外気供給通路105から外気が空調機10に供給される。また、空調機10には、後述する排気通路104から還気が供給される。空調機10に供給された空気は、温度と湿度が調節され、中性能フィルタ11に送られる。中性能フィルタ11では、空気中から塵埃が除去される。
【0046】
給気通路100における給気量は、風路設置の差圧発信器12による検出値が所定の値を維持するように、空調機10におけるトランジスターインバータで電源周波数を制御し、空調機10の回転数が制御されることにより、決定される。
【0047】
温度と湿度が調節され塵埃が除去された給気通路100の清浄空気は、CAV弁13、14、17に送られる。CAV弁13は、下流側に接続される他の区画や低露点空気製造装置等に必要な所定の流量の清浄空気を通す。CAV弁14は、A区画からE区画の室圧を維持するのに必要とされる所定の流量の清浄空気を給気通路101に供給する。CAV弁17は、F区画の室圧を維持するのに必要とされる所定の流量の清浄空気を給気通路102に供給する。
【0048】
このように、空調機10による給気通路100の給気量の制御、及び各CAV弁による給気量の制御によって、A区画からF区画の各区画には、室圧の設定値を維持するのに十分な流量の空気が常時供給される。
【0049】
給気通路101に供給された清浄空気は、高性能フィルタ付き給気ユニット16の高性能フィルタを通って、A区画からE区画の各区画に供給される。このように、A区画からE区画の各区画には、所定の流量の清浄空気が給気通路101から供給される。
【0050】
同様に、給気通路102に供給された清浄空気は、高性能フィルタ付き給気ユニット19の高性能フィルタを通って、F区画に供給される。このように、F区画には、所定の流量の清浄空気が給気通路102から供給される。
【0051】
区画内差圧発信器1は、各区画の室圧を検出し、風路設置の差圧発信器12の検出値との差に対応する電気信号をVAV弁2に送信する。VAV弁2は、室圧と給気通路100の気圧との差圧の偏差に対応する電気信号を受信して、検出値から求められた差圧が設定値になるように、前記バタフライ弁の操作量をPID動作によって求め、排気量を制御する。
【0052】
このようなVAV弁2の排気量の制御により、A区画からE区画の各区画では、各区画の室圧が所望の値に保たれるように、各区画への給気量に応じた量の空気が、高性能フィルタ付き排気ユニット20、21、24の高性能フィルタを介して各区画から排出される。このようにして、A区画からE区画の各区画の室圧は設定値に対応して一定に維持されている。
【0053】
同様に、このようなVAV弁2の排気量の制御により、F区画では、F区画の室圧が所望の値に保たれるように、F区画への給気量に応じた量の空気が、高性能フィルタ付き排気ユニット21の高性能フィルタを介してF区画から排出される。このようにして、F区画の室圧は設定値に対応して一定に維持されている。
【0054】
なお、VAV弁2の制御周期、すなわち、前記電気信号がVAV弁2に入力され、設定値との制御偏差が求められ、VAV弁2の操作量が求められ、VAV弁2の操作が行われ、再び前記電気信号がVAV弁2に入力されるまでの時間は、約300ミリ秒である。
【0055】
A区画、B区画、C区画、及びF区画から排出された空気は、排気通路103を通り、排気ファン23から外気に放出される。D区画及びE区画から排出された空気は、排気通路104を通り、還気ファン26から空調機10に送られる。還気ファン26から空調機10に送られた還気は、給気用の清浄空気に再利用される。
【0056】
本実施の形態のシステムでは、外気供給通路105からの外気は、還気量の変化を補償し、給気量を担保するために取り入れられる。最低外気供給量は、還気の変化量に応じて設定されるが、還気の変化量は、予め設定することができるので、以下に説明する給気の停止過程及び開始過程においても、本実施の形態では最低外気供給量は確保される。
【0057】
次に、所望の区画の改修や滅菌等の処置を行うために、定常状態から所望の区画への給気を停止するための本実施の形態のシステムの作動状態を説明する。なお、VST弁3には、VAV弁の制御動作に影響を与えないストローク時間が設定される。VST弁3のストローク時間は、各区画の容積や気密性に応じて、VST弁3ごとに異なる時間に設定されていても良いし、全てのVST弁3について、最も遅いストローク時間を要する区画に対応するVST弁3のストローク時間に設定されていても良い。
【0058】
VST弁3は、前述したように、定常状態では全開状態で保持されている。所望の区画での改修又は滅菌等の処置を行おうとする場合では、対象となる区画と給気通路を同じくするVST弁3を一括して、全開から全閉に操作する。この操作が行われるVST弁3は、設定されたストローク時間に応じて、VAV弁2のストローク時間に比べてゆっくりとした速度で閉じる。
【0059】
VST弁3が閉じている間、給気通路101、102の給気量は変わらないが、このVST弁3に対応する区画への給気量は低下し、室圧の検出値も低下する。閉じているVST弁3に対応するVAV弁2は、前述した検出値の低下に応じて、室圧が設定値に基づいて一定に維持されるように、排気量が低下する方向に作動する。
【0060】
VST弁3は、前述したストローク時間でゆっくりと作動することから、VAV弁2の一制御周期の間に変化する区画への給気量の変化量が小さく、この給気量の変化に応じて変化する室圧の低下も小さい。したがって、VAV弁2の一制御周期の間には、室圧は、VAV弁2の操作のみによって設定値への回復が可能な程度しか変化しない。したがって、VST弁3が全閉するまで、このVST弁3に対応する区画の室圧は一定に維持される。
【0061】
VST弁3が全閉したことを確認したら、対応する高気密ダンパを全閉に操作し、対象となる区画を完全に遮断する。
【0062】
改修、滅菌等の処置が終了したら、前記高気密ダンパを全閉から全開に操作し、VST弁3を全閉から全開に一括して操作する。VST弁3は、設定されたストローク時間に応じて、VAV弁2のストローク時間に比べてゆっくりとした速度で開く。VST弁3の閉操作時と同様に、VAV弁2の一制御周期の間には、室圧は、VAV弁2の操作のみによって設定値への回復が可能な程度しか変化しない。したがって、VST弁3が全開するまで、このVST弁3に対応する区画の室圧は一定に維持される。
【0063】
なお、本実施の形態では、給気通路101、102、及び排気通路103、104に対応して高気密ダンパを設ける構成としたが、個々のVST弁3及びVAV弁2に対応して高気密ダンパを設ける構成とすると、同一の給気系統の特定の区画のみの給気を、室圧を維持したまま停止し又は開始することが可能である。
【0064】
また、排気ファン23の回転数の制御については、VAV弁2の開度と排気通路の差圧(例えば排気通路の気圧と大気圧との差圧)とで制御することも考えられるが、このような排気量の制御を行うと、VAV弁2の制御と排気ファン23の回転数の制御とが互いに干渉し合い、ハンチングを生じることがある。このような観点から、本実施の形態では、排気ファン23の回転数の制御は行わないものとした。
【0065】
また、本実施の形態では、区画内差圧発信器1が、各区画の室圧と給気通路100の気圧との差圧に応じた電気信号を発信する構成としたが、本発明ではこの構成に限定されず、例えば区画内差圧発信器1と風路設置の差圧発信器12とのそれぞれがVAV弁2に検出値に応じた電気信号を発信し、VAV弁2において検出値から差圧を求める構成としても良い。
【0066】
また、本実施の形態では、給気の停止過程又は開始過程において、各区画への給気量をVST弁3によって制御する構成とした。このような構成は、室圧が正圧である場合に好適であるが、本発明では室圧は負圧であっても良い。室圧を負圧に維持する場合では、給気の停止過程又は開始過程において、空調機10のファンの回転数によって室圧を一定に維持することも可能である。
【0067】
本実施の形態における室圧制御システムは、所定の給気量を維持し、排気量を制御することによって室圧を制御するシステムにおいて、排気量の制御に影響を与えない速度で開閉するVST弁3を設けたことから、定常状態において室圧を維持する制御によって、給気の停止過程又は開始過程における室圧を維持するように制御することができる。したがって、給気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つことができ、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されている場合においても、複数の部屋の間におけるクロスコンタミネーション(相互汚染)を防止することができる。
【0068】
また、本実施の形態における室圧制御システムは、複数の部屋に清浄な空気が供給され、それぞれの部屋に個別に設定されている室圧を、給気中のいかなる場合でも維持することができることから、製薬工場や半導体工場等のような、厳密な清浄環境を要する施設に適用することができる。
【0069】
<第二の実施の形態>
本発明の他の実施の形態として、排気量に対応して給気量を制御して室圧を負圧に制御するシステムを図2に示す。
【0070】
本実施の形態の室圧制御システムは、CAV弁13、14及び17が取り外され、給気通路101にはAからEの五つの各区画に対応するVAV弁32が設けられ、給気通路102にはF区画に対応するVAV弁32が設けられ、排気通路103には、AからC及びFの四つの各区画に対応するVST弁33が設けられ、また高気密ダンパ22と排気ファン23との間にCAV弁34が設けられ、排気通路104には、D及びEの二つの各区画に対応するVST弁33が設けられ、また高気密ダンパ25と還気ファン26との間にCAV弁37が設けられ、排気ファン23及び還気ファン26をトランジスターインバータ駆動のファンとし、トランジスターインバータで電源周波数を制御して、排気通路103の総通気量及び排気通路104の総通気量を制御する以外は、第一の実施の形態の室圧制御システムと同様に構成されている。
【0071】
本実施の形態の室圧制御システムでは、排気ファン23とCAV弁34によってAからC及びFの各区画の排気量が一定に保たれ、還気ファン26とCAV弁37によってD及びEの各区画の排気量が一定に保たれる。これに対して各区画への給気量は、区画内差圧発信器1から送られる電気信号によって、給気通路100の気圧に対して負圧に設定されている各区画毎の室圧を維持するように、VAV弁32により自動的に制御される。
【0072】
排気の停止過程や排気の開始過程では、VST弁33を第一の実施の形態と同様に作動させる。これにより、各区画の室圧を給気通路100の気圧に対して負圧に維持した状態で、排気の停止及び排気の開始を行うことができる。
【0073】
【実施例】
本実施例では、A室、B室、及びC室の三つの部屋が同一の給気通路によって並列に接続され、かつ同一の排気通路によって並列に接続されている以外は、図1に示したシステムと同様に構成されている実験施設を用いた。A室の容積は16.45m3であり、B室の容積は16.45m3であり、C室の容積は10.71m3である。各室には所定の流量の清浄空気を供給し、各室の室圧は、VAV弁による排気量の制御によって所定の値に維持されている。この実験施設において、A室に対応するVST弁を1080秒のストローク時間で閉止した。このときの各室の室圧を図3に示し、このときの各室の給気量及び排気量を図4に示す。
【0074】
1080秒のストローク時間でVST弁を閉止した場合では、図3に示すように、VST弁の閉止操作前、閉止過程、及び閉止操作後において、各室の室圧が一定に維持されている。また、1080秒のストローク時間でVST弁を閉止した場合では、図4に示すように、各室における給気量と排気量との逆転は見られず、各室において、室圧を一定に維持するための給気量と排気量とのバランスが適切に保たれている。
【0075】
<比較例>
実施例1と同じ実験施設を用い、A室に対応するVST弁を20秒のストローク時間で閉止した。このときの各室の室圧を図5に示し、このときの各室の給気量及び排気量を図6に示す。
【0076】
20秒のストローク時間でVST弁を閉止した場合では、図5に示すように、各室における室圧の順位の逆転は見られなかったが、室圧は大きく変動した。また、20秒のストローク時間でVST弁を閉止した場合では、図6に示すように、各室における給気量と排気量との逆転が見られ、各室において、室圧を一定に維持するための給気量と排気量とのバランスが一時的に崩れている。
【0077】
【発明の効果】
本発明の室圧制御システムは、所定の流量の空気が給気通路から供給され排気通路へ空気が排出される部屋の気圧を検出する室圧検出手段と、室圧検出手段による検出値が設定値に保たれるように排気通路の通気量又は給気通路の通気量を制御する第一の通気量制御手段と、部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は部屋からの排気の停止過程又は開始過程に、給気通路の通気量又は排気通路の通気量を変化させる第二の通気量制御手段とを有し、第二の通気量制御手段は、部屋への給気の停止過程又は開始過程、又は部屋からの排気の停止過程又は開始過程において、第一の通気量制御手段が室圧検出手段からの検出値を受けて排気通路の通気量又は給気通路の通気量を制御し、再び検出値を受けるまでの時間である第一の通気量制御手段の一制御周期の間に変化する、第二の通気量制御手段による給気通路の通気量又は排気通路の通気量が、第一の通気量制御手段の許容される制御偏差に対応する通気量となるように、給気通路の通気量又は排気通路の通気量を変化させる手段であることから、給気の停止過程又は開始過程や排気の停止過程又は開始過程において、室圧を設定値に保つことができる。
【0078】
本発明では、第二の通気量制御手段は、給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段であり、第一の通気量制御手段は、排気通路又は給気通路を自在に開閉する手段であり、第二の通気量制御手段の全開から全閉まで又は全閉から全開までの制御時における所要時間は、第一の通気量制御手段の全開から全閉までの最短時間の10〜60倍であると、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されているシステムに本発明を適用する上でより一層効果的であり、かつ給気の停止過程又は開始過程や排気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つ上でより一層効果的である。
【0079】
また、本発明では、第二の通気量制御手段は、給気通路又は排気通路を一定の速度で開閉する手段であり、第二の通気量制御手段の全開から全閉まで又は全閉から全開までの制御時における所要時間は180秒以上であると、給気通路及び排気通路に対して複数の部屋が並列に接続されているシステムに本発明を適用する上でより一層効果的であり、かつ給気の停止過程又は開始過程や排気の停止過程又は開始過程において室圧を設定値に保つ上でより一層効果的である。
【0080】
また、本発明では、給気通路から前記部屋に供給される空気は、空気中の汚染物質を除去する空気浄化手段によって浄化された空気であると、高い清浄度を必要とするシステムに本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の実施例で示した実験施設のA室に対応するVST弁を、ストローク時間1080秒で定常状態から閉止したときの各室の室圧を示す図である。
【図4】本発明の実施例で示した実験施設のA室に対応するVST弁を、ストローク時間1080秒で定常状態から閉止したときの各室の給気量及び排気量を示す図である。
【図5】本発明の実施例で示した実験施設のA室に対応するVST弁を、ストローク時間20秒で定常状態から閉止したときの各室の室圧を示す図である。
【図6】本発明の実施例で示した実験施設のA室に対応するVST弁を、ストローク時間20秒で定常状態から閉止したときの各室の給気量及び排気量を示す図である。
【符号の説明】
1 区画内差圧発信器
2、32 VAV弁
3、33 VST弁
10 空調機
11 中性能フィルタ
12 風路設置の差圧発信器
13、14、17、34、37 CAV弁
15、18、22、25 高気密ダンパ
16、19 高性能フィルタ付き給気ユニット
20、21、24 フィルタ付き排気ユニット
23 排気ファン
26 還気ファン
100〜102 給気通路
103、104 排気通路
105 外気供給通路

Claims (3)

  1. 所定の流量の空気が給気通路から供給され排気通路へ空気が排出される部屋の気圧である室圧を検出する室圧検出手段と、
    前記室圧検出手段からの検出値に応じて前記排気通路の通気量又は前記給気通路の通気量を制御する手段であり、一制御周期毎に該制御を繰り返すことで、前記室圧を設定値に保つ第一の通気量制御手段と、
    前記部屋への給気の停止若しくは開始、又は前記部屋からの排気の停止若しくは開始を行う過程において、前記給気通路の通気量又は前記排気通路の通気量を、該通気量が所定の速度で変化するように設定された所要時間をかけて前記給気通路または前記排気通路を一定の速度で開閉することで制御する第二の通気量制御手段とを有し、
    前記所要時間に、該所要時間をかけて前記給気通路または前記排気通路を開閉した場合の前記第二の通気量制御手段による通気量の変化の速度が前記第一の通気量制御手段による通気量の変化の速度を下回るような所要時間が予め設定されることで、前記第二の通気量制御手段によって制御される前記通気量の変化の速度は、該通気量の変化による前記室圧への影響が、前記第一の通気量制御手段が前記一制御周期で前記室圧を設定値に保つことが可能な範囲内となる、通気量の変化の速度となることを特徴とする室圧制御システム。
  2. 前記一制御周期は、前記第一の通気量制御手段が前記室圧検出手段からの検出値を受けて前記排気通路の通気量又は前記給気通路の通気量を制御し、再び前記検出値を受けるまでの時間であることを特徴とする請求項1に記載の室圧制御システム。
  3. 前記設定値に保つことが可能な範囲内とは、前記第一の通気量制御手段が前期一制御周期の間に単独で前記室圧を前記設定値に維持することができる、前記設定値と前記検出値との偏差の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の室圧制御システム。
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