JP4573419B2 - 非接触型外形測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象物に平行光線を照射し、生じた影の部分の寸法を測定対象物の外形寸法として測定する非接触型外形測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような非接触型外形測定装置として、投光部にレーザとポリゴンミラーを用いた方式のものがある。ポリゴンミラーで一定の角度範囲に振られるレーザ光はミラー及びコリメータレンズを通って平行光線になる。この平行光線が測定対象物、例えば円柱状の長尺物に照射され、その影を含む平行光線が受光レンズを経て受光素子によって受光される。
【0003】
受光素子は、測定対象物の影を含む受光信号を電気信号に変換し、その電気信号はマイクロプロセッサを含む信号処理部に与えられる。信号処理部は、受光素子の受光信号のうち、測定対象物の影に相当する部分をエッジ抽出によって検出し、その時間から影の寸法を算出する。こうして求められた値が測定対象物の外形寸法測定結果として非接触型外形測定装置の表示部に表示される。
【0004】
上記のようなレーザを用いる非接触型外形測定装置は測定精度が高い利点の他に、測定対象物の表面に視認可能なレーザの軌跡が描かれるので、測定部位を容易に確認できる利点を有する。しかし、構成上、装置が高価になる欠点やポリゴンミラーを回転させる可動部の寿命を考慮しなければならない問題がある。
【0005】
別の方式の非接触型外形測定装置として、テレセントリック光学系を用いたものがある。テレセントリック光学系は、受光レンズの焦点位置に絞りが設けられ、受光レンズを通過する光のうち、平行光線又はそれに近い成分だけが絞りを通過して一次元イメージセンサに到達するように構成されている。
【0006】
この構成によれば、レーザに代えて発光ダイオードやランプ等の安価な光源を投光部に使用することができる。また、ポリゴンミラーのような偏向手段は必要ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、テレセントリック光学系を用いた非接触型外形測定装置の短所の一つとして、測定部位が分かりにくいことが挙げられる。レーザとポリゴンミラーを用いる方式では、コリメータレンズで得られる平行光線の断面が直線状になり、その軌跡が測定対象物の表面に描かれるので、測定部位が容易に視認できる。しかし、テレセントリック光学系を用いる方式では、コリメータレンズで得られる略均一の断面は円形であるため、視認しやすい色の光源を用いたとしても、測定部位を特定することが困難である。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決し、テレセントリック光学系を用いる方式の非接触型外形測定装置において、測定対象物の測定部位を容易に特定できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による非接触型外形測定装置は、光源からの光を光軸に平行な成分を含む光に変換する手段と、光の一部を遮るように置かれた測定対象物の影を含む光を受光する受光レンズと、該受光レンズの後側焦点位置に配置された絞りと、該絞りを通過した光を受光する一次元イメージセンサと、一次元イメージセンサから得られる電気信号を処理することにより、測定対象物の影部分に相当するエッジを抽出するエッジ抽出部と、エッジ抽出部により抽出されたエッジ位置に基づいて測定対象物の外形寸法を算出する距離計算部と、受光レンズと一次元イメージセンサとの間の光路上に配置されたビームスプリッタと、該ビームスプリッタで分けられた光を受光し、測定対象物のモニタ映像を出力する二次元イメージセンサと、一次元イメージセンサが受光する測定対象物の測定部位に対応し、モニタ映像に重ねて表示される測定ラインを生成する測定ライン生成部と、一次元イメージセンサ上の結像位置と二次元イメージセンサ上の前記測定ラインに沿う方向における位置との既知の関係に基づく所定の演算を行うことにより、エッジ抽出部により抽出されたエッジ位置に対応するモニタ映像上での測定ラインに沿う方向における位置を算出し、モニタ映像上に重ねて表示されるエッジカーソルを生成するエッジカーソル生成部と、二次元イメージセンサから出力されたモニタ映像に測定ラインとエッジカーソルを重ねて表示すると共に、距離計算部により算出された測定対象物の外形寸法を表示する表示部とを備えることを特徴とする。光源からの光を光軸に平行な成分を含む光に変換する手段には、コリメータレンズの他に、光拡散板を用いることができる。あるいは、光源に用いるLEDのレンズ表面を加工して拡散機能を持たせるようにしてもよい。
【0010】
このような構成によれば、測定対象物の測定部位を含むモニタ映像が表示部に表示されるので、ユーザは容易に測定対象物の測定部位を特定することができる。なお、受光レンズとその後側焦点位置に配置された絞りとで形成されるテレセントリック光学系における平行光線の円形断面がモニタ映像として表示される領域となる。
【0011】
好ましくは、ビームスプリッタが絞りと一次元イメージセンサとの間に配置されている。これは、絞りと一次元イメージセンサとの距離を長くすることができる拡大光学系の場合に可能な配置であり、ビームスプリッタから二次元イメージセンサへの光学路に絞りが不要となる利点がある。
【0012】
また、ビームスプリッタを受光レンズと絞りとの間に配置する場合は、ビームスプリッタと二次元イメージセンサとの間に形成される受光レンズの第2の後側焦点位置に第2の絞りを更に設ける必要があるが、絞りと一次元イメージセンサとの間の距離を短くして縮小光学系とすることにより、光学系をコンパクトに構成することができる利点が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る非接触型外形測定装置の光学系を含む構成を示すブロック図である。この非接触型外形測定装置1は、LED(発光ダイオード)又はランプを用いた光源11、光源駆動回路12、コリメータレンズ13、受光レンズ14、第1絞り15、ビームスプリッタ16、一次元イメージセンサ(リニアセンサともいう)17、第2絞り18、二次元イメージセンサ(エリアセンサともいう)19、信号処理部20、及びCRT(例陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)を用いた表示部21を備えている。
【0017】
光源駆動回路12によって駆動される光源11から発した光は、コリメータレンズ13によって略平行光線22とされ、測定対象物23に照射される。例えば測定対象物23は略円柱状の長尺物であり、その直径が測定すべき外形寸法である。測定対象物23の後側には影部分24が生じるので、この影部分24の幅(寸法)を求めることにより、測定対象物23の外形寸法が測定される。
【0018】
測定対象物23の影部分24を含む略平行光線22は受光レンズ14で集光されビームスプリッタ16及び第1絞り15を通って一次元イメージセンサ17に入射する。また、ビームスプリッタ16で分けられた光は第2絞り18を通って二次元イメージセンサ19に入射する。
【0019】
第1絞り15は、受光レンズ14の後側焦点の位置に配置されている。これにより、受光レンズ14を通過する光のうち、平行光線又はそれに近い成分だけが第1絞り15を通過して一次元イメージセンサ17へ到達するテレセントリック光学系が形成されている。同様に、第2絞り18はビームスプリッタ16と二次元イメージセンサ19との間に形成される第2の後側焦点位置に配置されており、受光レンズ14を通過する光のうち、平行光線又はそれに近い成分だけが第2絞り18を通過して二次元イメージセンサ19へ到達する。
【0020】
一次元イメージセンサ17は、例えばCCDの画素が一列に並べられたリニアイメージセンサである。一般に、一次元イメージセンサは測定対象物の一次元情報(長さ)の取得に特化しているため、二次元イメージセンサに比べて画素間のピッチが小さく(分解能が高く)、しかも1サイクルの電荷転送に要する処理時間が短い特長を有する。このような一次元イメージセンサ17を外形寸法の測定に用いることにより、信号処理部の構成が簡素になると共に高速測定が可能になる。
【0021】
二次元イメージセンサ19は、通常のCCDエリアセンサであり、測定対象物23の影部分24を含む略平行光線22の範囲内のモニタ映像を撮像するために使用される。カラーイメージセンサでもモノクロイメージセンサでもよい。
【0022】
図2は、一次元イメージセンサ17の出力信号の電圧波形の例を示している。電圧レベルは一次元イメージセンサ17の受光量に相当し、測定対象物23の影部分24に相当する部分で電圧レベルが大きく下がる。したがって、一次元イメージセンサ17の出力信号を所定のしきい値Vshと比較することにより、測定対象物23の影部分24の幅寸法に相当する時間Tshが求まる。この時間Tshに相当する長さ(寸法)を算出すれば、測定対象物23の外形寸法(例えば円柱状長尺物の径)が測定されたことになる。
【0023】
実際の信号処理部20では、時間Tshを正確に求めるために一次元イメージセンサ17の出力信号における立上りエッジ及び立下りエッジを正確に求めるエッジ検出が行われる。エッジ検出を行う方法としては、例えば2階微分波形のゼロクロス点を求める方法がよく知られている。このようにして求められたエッジ間の時間を算出することにより、測定対象物23の外形寸法に相当する時間Tshが正確に求められる。
【0024】
図3は、本実施形態の非接触型外形測定装置における信号処理部20の内部構成を示すブロック図である。信号処理部20は、A/D変換器31、エッジ抽出部32、サブピクセル処理部33、距離計算部34、エッジカーソル生成部35、測定ライン生成部36、及び信号合成部37を有する。
【0025】
一次元イメージセンサ17の出力信号はA/D変換器31でディジタル信号に変換された後、エッジ抽出部32に与えられる。エッジ抽出部32では上述の測定対象物23の影部分24に相当する部分の立上りエッジ及び立下りエッジが抽出される。更に、サブピクセル処理部33において、イメージセンサの画素(ピクセル)間の階段状の電圧変化を平均化処理によって滑らかにするサブピクセル処理が行われ、処理後のデータが距離計算部34に与えられる。距離計算部34は、エッジ位置のデータに基づいてエッジ間の距離(長さ)を算出する。これらの各部の処理は、本実施形態では主としてマイクロプロセッサのプログラムによって実行される。
【0026】
距離計算部34で算出された距離のデータは、信号合成部37を経て表示部21に与えられ、表示部21の画面上に外形寸法の測定値として数値表示される。また、信号合成部37には、二次元イメージセンサ19の出力信号が直接入力されている。二次元イメージセンサ19の出力信号は、前述のように、測定対象物23の影部分24を含む略平行光線22の範囲内のモニタ映像信号に相当する。これにより、表示部21の画面上には、外形寸法の測定値と共に測定対象物23の測定部位を含むモニタ映像が表示される。
【0027】
また、測定ライン生成部36で生成された測定ラインと、エッジカーソル生成部35で生成されるエッジカーソル(エッジ位置マーク)とが上記モニタ映像に重ねられて、表示部21の画面上に表示される。これらの表示の詳細については後述する。
【0028】
図4は、本実施形態の非接触型外形測定装置における表示部21による画面表示の例を示している。
【0029】
表示画面41の右側に、外形寸法の測定値42が表示され、左側に測定部位を含むモニタ映像45が表示されている。測定値42の下の数値表示枠43及び44は、あらかじめ設定した上限値及び下限値である。測定値42が上限値及び下限値で規定される許容範囲内に入っているか否かを判定することができる。
【0030】
モニタ映像45の表示枠の中央部に縦線46が表示されており、これが測定ライン生成部36で生成された測定ラインであり、一次元イメージセンサ17によって測定される測定部位を示している。また、2箇所の三角形状のマーク47は、エッジカーソル生成部35で生成されるエッジカーソルであり、測定ライン46における測定対象物23の影部分24のエッジ位置を示している。
【0031】
図5(a)は、測定対象物23の一例を示す斜視図であり、図5(b)及び(c)は、測定すべき部位が正しく測定されない場合のモニタ映像45の例を示している。この測定対象物23は略円柱形状を有し、軸方向中央部に小径部(溝部)が形成されている。この小径部の直径φDが測定すべき外形寸法であるとする。図4に示した表示画面41のモニタ映像45では、測定ライン46上に測定対象物23(影部分24)の小径部分が正しく位置し、2つのエッジカーソル47が小径部の直径φDを測定していることを明示している。
【0032】
しかし、図5(b)に示すモニタ映像45の例では、測定ライン46が影部分24の小径部からずれており、2つのエッジカーソル47は、小径部ではなく大径部の直径を測定していることを示している。また、図5(c)に示すモニタ映像45の例では、測定ライン46に対して測定対象物23の影部分24が傾いており、小径部を正しく測定していないことが2つのエッジカーソル47の表示からも分かる。
【0033】
上記のように、表示画面41に測定値42を表示するだけでなく、測定部位を含むモニタ映像45を表示することにより、測定すべき部位が傾いたりずれたりしていないかを容易に確認することができる。また、一次元イメージセンサ17によって測定される測定部位を示す測定ライン46と、測定ライン46におけるエッジ位置を示すエッジカーソルをモニタ映像45上に重ねて表示するので、上記のような測定対象物23の細部の外形寸法を測定する場合に、モニタ映像45を見ながら測定対象物23の位置決めを正確に行うことができる。
【0034】
測定ライン46の表示位置は、モニタ映像45の中央に固定されるが、外形測定装置1の出荷前に例えば次のようにして微調整を行うことが好ましい。その理由を先に説明する。図1の光学系において、光源11からビームスプリッタ16までの光路に関しては、一次元イメージセンサ17の受光系と二次元イメージセンサ19の受光系に共通であるから、両者の結像位置関係のずれを生じさせることはない。しかし、ビームスプリッタ16の後の光学系は、一次元イメージセンサ17の受光系と二次元イメージセンサ19の受光系のそれぞれが個別の受光路となるために、両者の結像位置関係にずれが生じ得る。
【0035】
つまり、一次元イメージセンサ17及び二次元イメージセンサ19の取り付け位置や傾きの誤差に起因する結像位置関係のずれが外形測定装置1ごとに生じ得る。これを補正するために、モニタ映像45の表示枠における測定ライン46の表示位置を外形測定装置1ごとに微調整しておくことが好ましい。
【0036】
図6は、モニタ映像45の表示枠における測定ライン46の表示位置の微調整を行う方法の一例を示している。
【0037】
まず、図6(a)に示すような2つのピンホール52が形成された金属板51を用意する。この金属板51をテスト用の測定対象物として、外形測定装置1で測定し、2つのピンホール52が測定ライン46上に位置するように位置決めを行う。この位置決めは、図6(b)に示すような一次元イメージセンサ17の出力電圧信号をモニタしながら行う。一次元イメージセンサ17の出力信号をオシロスコープ等の測定器で観測してもよいし、外形測定装置1の表示部21に一次元イメージセンサ17の出力電圧信号を表示させるテストモード機能を外形測定装置1に備えさせてもよい。
【0038】
2つのピンホール52が測定ライン46上に位置する場合は、図6(b)に示すように、2つのピンホール52に対応する2箇所のピークレベルが現れる。この2つのピークレベルが共に最大レベルとなるように、金属板51の位置決めを行えばよい。このとき、外形測定装置1の表示部21にはモニタ映像45として2つのピンホール52に対応する2箇所のピンホール映像53が表示される。
【0039】
もしも、上述の理由により、一次元イメージセンサ17の結像位置と二次元イメージセンサ19の結像位置との間にずれがある場合は、モニタ映像45における2箇所のピンホール映像53が測定ライン46からずれることになる。この場合は、測定ライン46の表示位置(及び傾き)を所定のキー入力等によって変更し、2箇所のピンホール映像53が測定ライン46上に位置するように微調整を行う。
【0040】
このようにして微調整された測定ライン46の表示位置は、測定ライン生成部36のメモリに記憶される。このような微調整は、外形測定装置1ごとに行う必要があるが、出荷前に一度調整すればよく、ユーザが調整をおこうなう必要はない。また、測定ライン46の表示位置(及び傾き)を変更する代わりに、例えば二次元イメージセンサ19のホルダの固定位置を動かすことによって2箇所のピンホール映像53が測定ライン46上に位置するように微調整することも可能である。
【0041】
次に、モニタ映像に重ねて表示されるエッジカーソルの表示位置の調整方法について説明する。エッジカーソルの表示位置は、図3に示したように、エッジカーソル生成部35が一次元イメージセンサ17からの信号に基づいて決定する。したがって、例えば図4における2つのエッジカーソル47の間隔は一次元イメージセンサ17の出力信号に基づいて算出される測定値に正確に対応している。しかし、二次元イメージセンサ19で撮像されたモニタ映像45(測定対象物23の影部分24)にエッジカーソル47を正しく重ねて表示するためには、測定ライン46に沿う方向での両者の位置関係(バイアス及びゲイン)をあわせる必要がある。
【0042】
一次元イメージセンサ17及び二次元イメージセンサ19の画素数及び画素サイズが既知であるので、一次元イメージセンサ17上の結像位置と二次元イメージセンサ19上の測定ライン46に沿う方向における位置との関係は計算により求まる。したがって、エッジカーソル生成部35は、一次元イメージセンサ17の出力信号から求められたエッジ位置に所定の演算を行うことにより、モニタ映像45上の測定ライン46に沿う方向における位置を求めることができる。あるいは、あらかじめ両者の位置関係を所定の間隔で算出した対照表(ルックアップテーブル)をエッジカーソル生成部35のメモリに記憶しておいてもよい。この場合、エッジカーソル生成部35は、ルックアップテーブルを参照することにより、一次元イメージセンサ17の出力信号から求められたエッジ位置に対応するモニタ映像45上の測定ライン46に沿う方向における位置を求めることができる。
【0043】
なお、エッジカーソル47の表示位置とモニタ映像45との関係について、測定ライン46の表示位置と同様に、一次元イメージセンサ17及び二次元イメージセンサ19の取り付け位置や傾きの誤差に起因するずれが外形測定装置1ごとに生じ得る。したがって、エッジカーソル47の表示位置についても、外形測定装置1の出荷前に、微調整を行うことが好ましい。この微調整は、適当な測定対象物23を測定したときに表示されるモニタ映像のエッジ部分に正しくエッジカーソル47が表示されるように、所定のキー入力等によりエッジカーソル47の表示位置を変更することによって行われる。
【0044】
つぎに、本発明の別の実施形態に係る非接触型外形測定装置の光学系を含む構成を図7に示す。
【0045】
図7に示す光学系は、図1に示した実施形態の光学系と異なり、ビームスプリッタ16が第1絞り15と一次元イメージセンサ17との間に配置されている。こうすることにより、図1の光学系では必要な第2絞り18が図7の光学系では不要になる。図7の光学系は、拡大光学系の場合のように、第1絞り15と一次元イメージセンサ17との距離を比較的長くとることができる構成において採用し易い。通常の縮小光学系のように、一次元イメージセンサ17のサイズが小さく、第1絞り15と一次元イメージセンサ17との距離が短い場合は、その間にビームスプリッタ16を配置することが難しいので、図1に示した光学系の構成が適している。
【0046】
以上、本発明の実施形態を、変形例を適宜含めながら説明したが、本発明は上記の実施形態や変形例に限らず、種々の形態で実施することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によるテレセントリック光学系を用いる方式の非接触型外形測定装置によれば、測定対象物の測定部位を含むモニタ映像が表示部に表示されるので、ユーザは容易に測定対象物の測定部位を特定することができる。また、一次元イメージセンサによって測定される測定部位を示す測定ラインと、測定ラインにおけるエッジ位置を示すマークをモニタ映像上に重ねて表示するので測定対象物の細部の外形寸法を測定する場合に、モニタ映像を見ながら、測定対象物の位置ずれや傾きが無いように、位置決めを正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る非接触型外形測定装置の光学系を含む構成を示すブロック図である。
【図2】一次元イメージセンサの出力信号の電圧波形の例を示す図である。
【図3】信号処理部の内部構成を示すブロック図である。
【図4】表示部による画面表示の例を示す図である。
【図5】測定対象物の一例を示す斜視図と、そのモニタ映像の例を示す図である。
【図6】モニタ映像の表示枠における測定ラインの表示位置の微調整を行う方法の例を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係る非接触型外形測定装置の光学系を含む構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 光源
13 コリメータレンズ
14 受光レンズ
15 絞り(第1絞り)
16 ビームスプリッタ
17 一次元イメージセンサ
18 第2の絞り
19 二次元イメージセンサ
20 信号処理部
21 表示部
23 測定対象物
24 測定対象物の影
46 測定ライン
47 エッジ位置を示すマーク

Claims (5)

  1. 光源からの光を光軸に平行な成分を含む光に変換する手段と、
    前記光の一部を遮るように置かれた測定対象物の影を含む光を受光する受光レンズと、
    該受光レンズの後側焦点位置に配置された絞りと、
    該絞りを通過した光を受光する一次元イメージセンサと、
    前記一次元イメージセンサから得られる電気信号を処理することにより、前記測定対象物の影部分に相当するエッジを抽出するエッジ抽出部と、
    前記エッジ抽出部により抽出されたエッジ位置に基づいて前記測定対象物の外形寸法を算出する距離計算部と、
    前記受光レンズと前記一次元イメージセンサとの間の光路上に配置されたビームスプリッタと、
    該ビームスプリッタで分けられた光を受光し、前記測定対象物のモニタ映像を出力する二次元イメージセンサと、
    前記一次元イメージセンサが受光する測定対象物の測定部位に対応し、前記モニタ映像に重ねて表示される測定ラインを生成する測定ライン生成部と、
    前記一次元イメージセンサ上の結像位置と前記二次元イメージセンサ上の前記測定ラインに沿う方向における位置との既知の関係に基づく所定の演算を行うことにより、前記エッジ抽出部により抽出されたエッジ位置に対応する前記モニタ映像上での前記測定ラインに沿う方向における位置を算出し、前記モニタ映像上に重ねて表示されるエッジカーソルを生成するエッジカーソル生成部と、
    前記二次元イメージセンサから出力された前記モニタ映像に前記測定ラインと前記エッジカーソルを重ねて表示すると共に、前記距離計算部により算出された前記測定対象物の外形寸法を表示する表示部とを備えることを特徴とする非接触型外形測定装置。
  2. 前記一次元イメージセンサの結像位置と前記二次元イメージセンサ上の前記測定ラインに沿う方向における位置関係を所定の間隔で算出した対照表を記憶する記憶部を更に備え、
    前記エッジカーソル生成部は前記記憶部に記憶された対照表を参照することにより、前記エッジカーソルの表示位置を算出することを特徴とする請求項1に記載の非接触型外形測定装置。
  3. 前記ビームスプリッタが、前記絞りと前記一次元イメージセンサとの間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の非接触型外形測定装置。
  4. 前記ビームスプリッタが、前記受光レンズと前記絞りとの間に配置され、前記ビームスプリッタと前記二次元イメージセンサとの間に形成される前記受光レンズの第2の後側焦点位置に第2の絞りが更に備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の非接触型外形測定装置。
  5. 前記一次元イメージセンサは前記二次元イメージセンサに比べて画素間のピッチが小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の非接触型外形測定装置。
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