JP4573011B2 - 集積商品の自動箱詰方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、予め、所定数に集積した商品を、その集積状態を維持して展開状態の段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせて包装を行う集積商品の自動箱詰方法及びその装置に関し、特に、比較的安定性及び重量を有しないカップ状商品(例えば、カップ麺等)の箱詰めに有効であることを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記カップ状商品の箱詰装置として、集積したカップ状商品の所定数を吸着吊り上げ、上部を開放した段ボールケースに充填する箱詰装置(特開平11−91704号公報参照)、その他、予め、所定数に集積したカップ状商品を展開状態の段ボールシートの底部フラップ上に一括供給して包装を行うことも提案されている(特公昭55−9321号公報参照)。さらに前記箱詰めに先立って、所定数のカップ状商品を自動集積する装置も各種提案されている(特許第2660648号公報、特開平11−157508号等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記、予め、所定数に集積したカップ状商品を、その集積部から展開状態の段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせて包装する箱詰方法及び装置は、装置の簡素化を図ることができるが、前記比較的安定性及び重量を有しない商品、たとえば、前記カップ状商品を前記段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせる過程において、前記所定数に集積したカップ状商品の整列状態が変化し、カップ状商品の変形に伴う不良品の発生、その後の包装過程において障害が生じるなどの問題があった。前記現象は、前記カップ状商品を段積み包装とする場合に著しいものであった。
【0004】
前記現象は、カップ状商品が不安定形状であること、カップ状商品の集積部と段ボールシートの底部フラップの滑り具合が異なること、その他、カップ状商品の素材及び底部形状等に由来するものであった。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑み、前記比較的安定性及び重量を有しない商品、例えば、カップ状商品等の所定数の集積商品を、その集積部から展開状態の段ボールシートの底部フラップ上にスムーズに一括スライドさせ、商品の変形に伴う不良品の発生を防止し、さらにその後の包装過程に障害が生じることのない集積商品の自動箱詰方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決しようとする手段】
前記目的を達成するため、請求項1に示す集積商品の自動箱詰方法は、展開状態の段ボールシートの底部フラップと水平位置に集積した商品を、前記展開状態の段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせて包装を行う集積商品の箱詰方法であり、前記集積商品の一括スライド過程時に、前記段ボールシートの底部フラップの上方に前記集積商品の上部と小間隙をあけた浮き上がり防止板を位置させるとともに、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる集積商品の底部との間にエアーを噴射することを特徴とする。
【0007】
ここで、展開状態の段ボールシートとは、完全に展開された段ボールシートの他、底部フラップのみが水平状態で、両側フラップ及び蓋部フラップが起立させられ、さらに両端各フラップが伸長させられた状態の段ボールシート等をも含むことを意味する。
【0008】
また、前記段ボールシートの底部フラップの上方に前記集積商品の上部と小間隙をあけた浮き上がり防止板を位置させるとは、前記集積商品の一括スライド過程時に、前記段ボールシートの底部フラップの上方に前記浮き上がり防止板を進出等させることの他、予め、前記集積商品の上方に位置させておき、前記集積商品とともにスライドさせる場合をも含むことを意味する。
【0009】
前記集積商品の一括スライド過程時に、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる集積商品の底部との間にエアーを噴射させることは、前記一括スライド過程において、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる集積商品の底部との間にエアー膜を生成させて前記集積商品の一括スライドをスムーズに行うためである。
【0010】
請求項2に示す集積商品の自動箱詰装置は、展開状態で供給された段ボールシートの底部フラップと水平かつ隣接させて商品の集積部が設けられ、該集積部には前記集積された商品の上部と小間隙をあけた浮き上り防止板及び前記集積された商品を前記段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせる押圧部を有する搬送装置が設けられ、前記段ボールシートの底部フラップと前記商品の集積部間に、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる商品の底部との間に向けたエアー噴射ノズルを設けたことを特徴とする。
【0011】
なお、前記隣接とは、展開状態で供給された段ボールシートの底部と前記商品の集積部との間に前記エアー噴射ノズルがのぞく小間隙をあけた状態で前記商品の水平に集積部を設けることの他、小間隙をあけることなく、ほぼ密接状態とし、前記商品の集積部の前記段ボールシート側の端部に前記エアー噴射ノズルが覗く小さな切欠凹部を設けることをも含む。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は、要部の斜視図、図2は、要部の断面図である。
【0013】
図中、Gは、カップ状商品であり、二段に集積されている。また、図中、1は、展開状態で自動供給される段ボールシートであり、図面実施の一形態では、完全な展開状態ではなく、底部フラップ1aが水平に保持され、該底部フラップ1aの両側に、それぞれ両側フラップ1bが起立させられ、その一方の両側フラップ1bに蓋部フラップ1cが連続させられている。その他、両端各フラップ1dが伸長させられて、公知の方法により自動的に移送供給されるように構成されている。(特開平11−91704号公報参照)。
【0014】
図中、2は、前記のごとくして供給され所定位置に停止させられた前記段ボールシート1の前記底部フラップ1aと水平かつ隣接させて設けられた前記カップ状商品Gの集積部である。
【0015】
なお、前記集積部2へのカップ状商品Gの集積は、商品製造工程から一列に送られて来るカップ状商品Gを、エアー噴射ノズル、移送路切り換えレバー等(図示せず)により、必要とする数の移送路に振り分け移送すること等により自動的に行われ、さらに必要に応じて段積み集積される(特許第2660648号公報参照)。
【0016】
図中、3は、エアー噴射ノズルであり、前記段ボールシート1の底部フラップ1aと前記カップ状商品Gの集積部2間に、前記段ボールシート1の底部フラップ1aと前記一括スライドさせられるカップ状商品Gの底部との間に向けて設けられ、前記カップ状商品Gの一括スライド過程時に、前記段ボールシート1の底部フラップ1aと前記一括スライドさせられるカップ状商品Gの底部との間にエアー噴射を行うものである。
【0017】
また、図中、4は、前記カップ状商品Gの集積部2の前記段ボールシート1側の端部に形成した前記エアー噴射ノズル3の先端が覗く切欠凹部であり、前記カップ状商品Gの集積列数、すなわち、図面実施の一形態では、カップ状商品Gの二列の集積列数に合わせて二か所に形成されている。
【0018】
図中、5は、前記段ボールシート1の底部フラップ1aのガイドプレートであり、前記カップ状商品Gの集積部2の手前位置において、移送供給された前記段ボールシート1の底部フラップ1aに連続する前記端部フラップ1dを、前記カップ状商品Gの集積部2の下方に一時的に折り曲げ、前記段ボールシート1の底部フラップ1aと前記カップ状商品Gの集積部2の水平かつ隣接状態を確保するものである。
【0019】
図中、6は、前記カップ状商品Gの集積部2に集積されたカップ状商品Gを前記段ボールシート1の底部フラップ1a上に一括スライドさせる搬送装置であり、図面実施の一形態では、前記集積されたカップ状商品Gの上部と小間隙Sをあけて設けられた浮き上がり防止板7と、前記集積されたカップ状商品Gを前記段ボールシート1の底部フラップ1a上に一括スライドさせる押圧部8で構成されている。
【0020】
もっとも、図面実施の一形態では、前記押圧部8に加えて、一括スライド過程において、前記カップ状商品Gの前方への倒れ等を防止する前部押え板9が設けられている。その結果、前記カップ状商品Gは、一括スライド方向の前後と上方、さらには図示しない両側を規制され、前記カップ状商品Gの整列状態が変化させられることなく一括スライドさせられるように構成されている。なお、図中10は、それぞれ前記押圧部8及び前部押え板9の駆動用のシリンダである。
【0021】
さらに、前記浮き上がり防止板7、押圧部8、前部押え板9、シリンダ10は一体に構成され、その上端支持部11がスクリューロッド12に螺合保持され、前記段ボールシート1側にスライド及び復帰自在に構成される。
【0022】
前記構成の自動箱詰装置は、予め、前記展開状態の段ボールシート1移送供給と前記カップ状商品Gの集積完了のタイミングが合わされ、該タイミングの合致が検知されると、前記スクリューロッド12が駆動させられ、同時に、前記エアー噴射ノズル3からエアーが噴射され、前記搬送装置6が前記集積部2に集積されたカップ状商品Gを隣接する段ボールシート1の底部フラップ1a上に一括スライドさせる。
【0023】
すなわち、前記自動箱詰装置によれば、前記エアー噴射ノズル3から段ボールシート1の底部フラップ1aと一括スライド過程時のカップ状商品Gの底部間にエアーが供給され、前記カップ状商品Gが前記浮き上がり防止板7により上方移動を規制されながらも浮き上がり状態になり、前記段ボールシート1の底部フラップ1a上をスライドさせられる。
【0024】
具体的には、前記段ボールシート1の底部フラップ1aと前記一括スライドさせられるカップ状商品Gの底部間にエアー膜が形成された状態となり、前記一括スライドがスムーズに行われるものである。
【0025】
【発明の効果】
本発明の方法及び装置によれば、集積商品を、その集積部から段ボールシートの底部フラップ上にスムーズに一括スライドさせることができ、商品の変形に伴う不良品の発生や、その後の包装過程に障害を生じさせることが防止されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動箱詰装置の実施の一形態を示す要部の斜視図である。
【図2】本発明の自動箱詰装置の実施の一形態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 段ボールシート
1a 底部フラップ
2 集積部
3 エアー噴射ノズル
6 搬送装置
7 浮き上がり防止板
8 押圧部

Claims (2)

  1. 展開状態の段ボールシートの底部フラップと水平位置に集積した商品を、前記展開状態の段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせて包装を行う集積商品の箱詰方法であり、前記集積商品の一括スライド過程時に、前記段ボールシートの底部フラップの上方に前記集積商品の上部と小間隙をあけた浮き上がり防止板を位置させるとともに、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる集積商品の底部との間にエアーを噴射することを特徴とする集積商品の自動箱詰方法。
  2. 展開状態で供給された段ボールシートの底部フラップと水平かつ隣接させて商品の集積部が設けられ、該集積部には前記集積された商品の上部と小間隙をあけた浮き上がり防止板及び前記集積された商品を前記段ボールシートの底部フラップ上に一括スライドさせる押圧部を有する搬送装置が設けられ、前記段ボールシートの底部フラップと前記商品の集積部間に、前記段ボールシートの底部フラップと前記一括スライドさせられる商品の底部との間に向けたエアー噴射ノズルが設けられてなることを特徴とする集積商品の自動箱詰装置。
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