JP4572454B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷房時の過冷却度検出手段と過熱度検出手段が暖房時の過熱度検出手段と過冷却度検出手段となるようにして室内を空調する空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機の例としては図8のものがあり、この図に示すように、室外ユニットAには、圧縮機1と、冷房時に凝縮器となり、暖房時に蒸発器となる室外熱交換器3と、室内ユニットBへ供給する冷媒流量の調整を行う電動膨張弁6と、圧縮機1へガス冷媒を供給するために吸入側低圧回路部の液冷媒とガス冷媒と分離して液冷媒を貯留するアキュームレータ10と、圧縮機1からの冷媒の流れを変えて冷房運転の冷媒の流にしたり、暖房運転の冷媒の流にしたりする四方弁2を具備している。
【0003】
なお、上記室外熱交換器3は、そのほぼ中央に設けられ、冷房運転時の凝縮飽和温度を検出する第1の室外温度検出器4と、その冷房運転時の冷媒出口側に設けられ、室外熱交換器3の出口温度を検出する第2の室外温度検出器5と、を具備している。
【0004】
また、室内ユニットBには、室内熱交換器9を具備し、この室内熱交換器9はそのほぼ中央に設けられた暖房時の凝縮飽和温度を検出する室内温度検出器8と、その暖房運転時の出口側温度を検出する第2の室内温度検出器7とを、具備している。
【0005】
次に、この構成の動作を冷房、暖房の順で説明する。
まず、電源が入れられ、圧縮機1が駆動して冷房運転が開始されると、冷媒は圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、電動膨張弁6、室内熱交換器9、及びアキュームレータ10を順次循環して室内を冷房する。
なお、この時、電動膨張弁6の開度は室内負荷と対応した冷媒をできるだけ室内熱交換器9へ供給しながら室外熱交換器(凝縮器)内の冷媒を確保して、電動膨張弁6のハンチング現象等を防止するために、凝縮器出口冷媒の過冷却度が目標過冷却度になるように決められている。
【0006】
即ち、第1及び第2の室外温度検出器4、5で検出した温度をT4、T5とすると、この検出されたT4、T5から求められる検出過冷却度SC、即ち、SC=T4−T5が予め設定された目標過冷却度になるように、制御手段が電動膨張弁6の開度を制御し、ハンチング現象等を防止しながら室内負荷に対応して室内を冷房する。
【0007】
次に、暖房運転について説明する。
まず、電源が入れられ、圧縮機1が駆動して暖房運転が開始されると、冷媒は圧縮機1、四方弁2、室内熱交換器9、電動膨張弁6、室外熱交換器3、及びアキュームレータ10を順次循環して室内を暖房する。
なお、この時に、電動膨張弁6の開度は冷房運転時と同様に室内負荷と対応した冷媒を室内熱交換器9へ供給するために、凝縮器出口冷媒の過冷却度が目標過冷却度になるように決められている。
【0008】
即ち、第1及び第2の室内温度検出器7、8で検出した温度をT7、T8とすると、この検出されたT7、T8から求められた検出過冷却度SC、即ち、SC=T8−T7が予め設定された目標過冷却度になるように、制御手段が電動膨張弁6の開度を制御し、室内負荷に対応して室内を暖房する。
【0009】
また、ここには図示しなが、従来の空気調和機においては、ハンチング現象等を防止しながら室内負荷と対応した冷媒を供給するために過熱度と過冷却度とによって電動膨張弁の開度を制御するもの、即ち、室内負荷と対応した蒸発器の過熱度のみに基づいて制御すると、室内負荷の増大に伴って電動膨張弁の開度を大きく開くため、冷媒が凝縮器から蒸発器へ移動し、凝縮器の冷媒が益々不足するために、更に電動膨張弁を開き、これによって過熱度が急激に小さくなるため、次に、電動膨張弁の開度を急激に閉じて冷媒を凝縮器へ封じ込め、それによって再び蒸発器の冷媒が不足して、前述の動作を繰り返す所謂ハンチング現象を防止するために、過冷却度を所定の範囲に維持しながら、言い換えれば、凝縮器内の冷媒を維持しながら電動膨張弁の開度を過熱度で制御するものはあるものの、これらのものは冷房時と暖房時における過冷却度検出手段と過熱度検出手段をそれぞれ別々に設けて制御するものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の空気調和機においては、冷房運転時と暖房運転時における過冷却度検出手段と過熱度検出手段は、それぞれ別々に設けられていたので、構成部品が多く、配線が煩雑になり、構成も複雑になるという問題があった。
【0011】
この発明は係る問題点を解決するためになされたもので、簡単な構成で、冷房運転時と暖房運転時の過冷却度と過熱度を検出して制御する経済的で、信頼性の高い空気調和機を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、電動膨張弁、及び室内熱交換器が順次配管で接続され、室内を冷房又は暖房する空気調和機において、前記冷房運転時に凝縮器となる前記室外熱交換器の過冷却度検出手段が、前記室外熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室外温度検出器で構成され、前記暖房運転時に蒸発器となる該室外熱交換器の過熱度検出手段となり、前記冷房運転時に蒸発器となる前記室内熱交換器の過熱度検出手段が、前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室内温度検出器で構成され、前記暖房運転時に凝縮器となる該室内熱交換器の過冷却度検出手段となり、これらの第1及び第2の室外温度検出器並びに第1及び第2の室内温度検出器の検出結果をもとに前記冷房又は前記暖房運転時における凝縮器の出口温度から所定の過冷却度がとれている凝縮飽和温度と仮定し、この仮定した前記凝縮飽和温度と蒸発器の冷媒入口及び出口温度から算出された凝縮器の算出冷媒入口温度と検出された凝縮器入口の検出冷媒入口温度とが一致するまで繰り返し算出を行い、この算出結果から前記凝縮器の過冷却度を検出すると共に、凝縮器の冷媒入口温度と冷媒出口温度の差による前記過熱度検出検出手段から前記蒸発器の過熱度を検出するものである。
【0015】
また、前記電動膨張弁が前記室内熱交換器側に設けらた空気調和機において、前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との接続配管が所定値以上長くなり、前記冷房運転時の必要冷媒量が前記暖房運転時の必要冷媒量より多くなったものに適用するものである。
【0016】
また、制御手段が、前記過冷却度検出手段及び前記過熱度検出手段の検出結果に基づいて前記電動膨張弁の開度を制御するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施形態について図1を用いて説明する。
この図に示すように、室外ユニットAには、圧縮機1と、冷房時に凝縮器となり、暖房時に蒸発器となる室外熱交換器3と、室内ユニットBへ供給する冷媒流量の調整を行う電動膨張弁6と、圧縮機1へガス冷媒を供給するために吸入側低圧回路部の液冷媒とガス冷媒と分離して液冷媒を貯留するアキュームレータ10と、圧縮機1からの冷媒の流れを変えて冷房運転の冷媒の流にしたり、暖房運転の冷媒の流にしたりする四方弁2を具備している。
【0019】
なお、上記室外熱交換器3は、その冷房運転時の入口と中央とのほぼ中間に設けられ、冷房運転時にはその凝縮飽和温度を検出し、蒸発器として機能する暖房運転時にはその蒸発後の冷媒温度である過熱温度を検出する第1の室外温度検出器4と、室外熱交換器3の冷房運転時の冷媒出口側に設けられ、冷房運転時には過冷却の度合いを示す出口冷媒温度を検出し、蒸発器として機能する暖房運転時には蒸発飽和である入口冷媒温度を検出する第2の室外温度検出器5と、を具備している。
【0020】
また、室内ユニットBには、室内熱交換器9を具備し、この室内熱交換器9はその冷房運転時の出口と中央とのほぼ中間に設けられ、冷房運転時にはその蒸発後の冷媒温度である過熱温度を検出し、凝縮器として機能する暖房運転時にはその凝縮飽和温度を検出する第2の室内温度検出器8と、室内熱交換器9の冷房運転時の入口に設けられ、冷房運転時には蒸発飽和である入口冷媒温度を検出し、凝縮器として機能する暖房運転時には過冷却の度合いを示す出口冷媒温度を検出する第1の室内温度検出器7とを、具備している。
【0021】
次に、以上のように構成された空気調和機の動作を冷房、暖房の順で説明する。
まず、電源が入れられ、圧縮機1が駆動して冷房運転が開始されると、冷媒は圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、電動膨張弁6、室内熱交換器9、及びアキュームレータ10を順次循環して室内を冷房する。
なお、この時、図7に示すように、制御手段11は冷凍サイクル内の冷媒分布をほぼ適正に維持しながらハンチング現象等を防止して室内負荷と対応した冷媒を室内熱交換器9へ供給するために、室外熱交換器3の過冷却度(凝縮器の過冷却度)を目標過冷却度範囲になるようにして、室内熱交換器9の過熱度(蒸発器の過熱度)に基づいて電動膨張弁6の開度を制御する。
【0022】
即ち、第1及び第2の室外温度検出器4、5で検出した温度をT4、T5とし、第1及び第2の室内温度検出器7、8で検出した温度をT7、T8とすると、この検出されたT4、T5から求められる検出過冷却度SC、即ち、SC=T4−T5が目標過冷却度範囲内であれば、冷媒が凝縮器内に充分あると判断し、電動膨張弁6の開度を検出過熱度SH=T8−T7に基づいて制御し、SC=T4−T5が目標過冷却度範囲外であれば、冷媒が凝縮器内に充分ないと判断し、その検出過冷却度SC=T4−T5に基づいて制御する。
【0023】
なお、この時、凝縮器としての室外熱交換器3の各部温度は、図2に示すように、該室外熱交換器の入口側では冷媒温度が高いため、外気温度との温度差が大きくなり、熱交換容量が大きくなるため、その入口から約15%程度ぐらいの位置で凝縮飽和温度となる。従って、室外熱交換器3の冷房時の入口とその中央とのほぼ中間位置から凝縮飽和温度を求めることができる。
【0024】
また、この時、蒸発器としての室内熱交換器9の出口と中央とのほぼ中間の位置から過熱度を求めて、電動膨張弁の開度を調整するようにと、図3に示すように、熱交換器を100%利用できなくなるものの、この過熱領域では温度差が小さくなるため、熱交換容量に与える影響は小さいので、熱交換容量を余り低下させなくても済むし、例えば、過熱度2deg℃で過熱度5deg℃と読むようにすれば、更に、熱交換容量を余り低下させずに、冷房運転をすることができるようになる。
【0025】
次に、暖房運転について説明する。
まず、電源が入れられ、圧縮機1が駆動して暖房運転が開始されると、冷媒は圧縮機1、四方弁2、室内熱交換器9、電動膨張弁6、室外熱交換器3、及びアキュームレータ10を順次循環して室内を暖房する。
なお、この時、図7に示すように、制御手段11は冷凍サイクル内の冷媒分布をほぼ適正に維持しながらハンチング現象等を防止して室内負荷と対応した冷媒を室内熱交換器9へ供給するために、室内熱交換器9の過冷却度(凝縮器の過冷却度)を目標過冷却度範囲になるようにして、室外熱交換器3の過熱度(蒸発器の過熱度)に基づいて電動膨張弁6の開度を制御する。
【0026】
即ち、第1及び第2の室外温度検出器4、5で検出した温度をT4、T5とし、第1及び第2の室内温度検出器7、8で検出した温度をT7、T8とすると、この検出されたT7、T8から求められる検出過冷却度SC、即ち、SC=T8−T7が目標過冷却度範囲内であれば、冷媒が凝縮器内に充分あると判断し、電動膨張弁6の開度を検出過熱度SH=T4−T5に基づいて制御し、SC=T8−T7が目標過冷却度範囲外であれば、冷媒が凝縮器内に充分ないと判断し、その検出過冷却度に基づいて制御する。
【0027】
なお、この時、蒸発器としての室外熱交換器3の各部温度は、図3に示すように、室外熱交換器3の出口(冷房時入口)とその中央とのほぼ中間で過熱度を検出するようになるので、熱交換器を100%利用できなくなるものの、この過熱領域では前述したように温度差が小さいので、熱交換容量に与える影響は小さくなるため、熱交換容量を余り低下させることなく暖房運転が可能となる。この時更に、例えば、過熱度2deg℃で過熱度5deg℃と読むようにしたりすれば、更に熱交換容量を余り低下させずに、暖房能力を余り低下させることなく、暖房運転をすることができる。
【0028】
また、図2に示すように、凝縮器としての室内熱交換器9の入口(冷房時の出口)と中央とのほぼ中間の位置で検出した温度と、その出口温度との温度差から過冷却度を検出し、電動膨張弁の開度を調整するようになるが、前述したようにし、該室内熱交換器の入口側では冷媒温度が高いため、外気温度との温度差が大きくなり、熱交換容量が大きくなるため、その入口から約15%程度ぐらいの位置、即ち、入口と中央とのほぼ中間の位置で凝縮飽和温度を検出できるので、この検出飽和温度とその出口温度から簡単に過冷却度が検出され、開度を調整するようになる。
【0029】
また、以上のような構成で冷房時と暖房時の過冷却度と過熱度をそれぞれ検出して、この検出結果に基づいて電動膨張弁の開度を制御し、室内を冷房したり、暖房したりするやり方は、特に、室内熱交換器と室外熱交換器との接続配管が長い場合に有効である。即ち、接続配管が長い時はその長尺液配管のために、冷房時の必要冷媒が暖房時よりも多くなり、その必要冷媒量に合わせると、暖房時には冷媒量が多くなり過ぎ、液冷媒が圧縮機1ヘ戻り、圧縮機1を破損したりする恐れがある
【0030】
このため、一般的に、長尺配管(空調装置のスペックにもよるがほぼ10m以上)で膨張弁が室内側にあるときは冷・暖房能力の関係から暖房時の必要冷媒量に合わせて、冷房運転時の冷媒量をやや少なめにし、冷房運転時の室内熱交換器の能力をやや殺した状態で運転しなければならない装置に特に有効であり、このようにすると、冷・暖房時運転の冷媒量のバランスが良くなり、安定した冷凍サイクルが得られるため、安定した冷房運転と暖房運転をする信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0031】
以上説明したように、冷房運転時に凝縮器となる室外熱交換器の過冷却度検出器が暖房運転時に蒸発器となる該室外熱交換器の過熱度検出器となり、冷房運転時に蒸発器となる室内熱交換器の過熱度検出器が暖房運転時に凝縮器となる該室内熱交換器の過冷却度検出器となるようにしたので、少ない構成部品で、冷房時と暖房時との過冷却度及び過熱度を検出し、この検出結果に基づいて冷凍サイクル内の冷媒分布をほぼ適正に維持しながらハンチング現象等を防止して室内を冷房又は暖房する経済的で、信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0032】
また、過冷却度検出手段が室外熱交換器の冷房運転時の冷媒入口と中央とのほぼ中間に設けられた第1の室外温度検出器と、前記室外熱交換器の冷房運転時の冷媒出口側に設けられた第2の室外温度検出器とで構成され、過熱度検出手段が前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒入口側に設けられた第1の室内温度検出器と、前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒出口と中央とのほぼ中間に設けられた第2の室内温度検出器とで構成されたので、冷房時と暖房時の過冷却度及び過熱度を検出温度の温度差をから簡単に求められるようになるため、更に簡単な構成で、冷房時と暖房時の過冷却度及び過熱度を正確に検出する経済的で、信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0033】
実施の形態2.
この実施の形態2について、図4、5を用いて説明する。
この図に示すように、室外ユニットAには、圧縮機1と、冷房時に凝縮器となり、暖房時に蒸発器となる室外熱交換器3と、室内ユニットBへ供給する冷媒流量の調整を行う電動膨張弁6と、圧縮機1へガス冷媒を供給するために吸入側低圧回路部の液冷媒とガス冷媒と分離して液冷媒を貯留するアキュームレータ10と、圧縮機1からの冷媒の流れを変えて冷房運転の冷媒の流にしたり、暖房運転の冷媒の流にしたりする四方弁2を具備している。
【0034】
なお、上記室外熱交換器3は、冷房運転時の冷媒入口側の設けられ、その冷房運転時の入口側冷媒温度を検出し、蒸発器として機能する暖房運転時にはその蒸発後の出口温度、即ち、過熱温度を検出する第1の室外温度検出器4と、室外熱交換器3の冷房運転時の冷媒出口側に設けられ、過冷却の度合いを示す出口冷媒温度を検出し、蒸発器として機能する暖房運転時には蒸発飽和である入口冷媒温度を検出する第2の室外温度検出器5と、を具備している。
【0035】
また、室内ユニットBには、室内熱交換器9を具備し、この室内熱交換器9は、その冷房運転時の入口側設けられ、冷房運転時の蒸発飽和温度を検出し、凝縮器として機能する暖房運転時にはその凝縮後の過冷却の度合いを示す出口冷媒温度を検出する第1の室内温度検出器7と、室内熱交換器9の冷房運転時の出口に設けられ、冷房運転時にはその過熱温度である出口冷媒温度を検出し、凝縮器として機能する暖房運転時には入口冷媒温度を検出する第1の室内温度検出器7とを、具備している。
【0036】
次に、以上のように構成された空気調和機の動作を冷房、暖房の順で説明する。
まず、電源が入れられ、圧縮機1が駆動して冷房運転が開始されると、冷媒は圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、電動膨張弁6、室内熱交換器9、及びアキュームレータ10を順次循環して室内を冷房する。
なお、この時、図7に示すように、制御手段11は冷凍サイクル内の冷媒分布をほぼ適正に維持しながらハンチング現象等を防止して室内負荷と対応した冷媒を室内熱交換器9へ供給するために、室外熱交換器3の過冷却度(凝縮器の過冷却度)を目標過冷却度範囲になるようにして、室内熱交換器9の過熱度(蒸発器の過熱度)に基づいて電動膨張弁6の開度を制御する。
【0037】
即ち、第1及び第2の室外温度検出器4、5で検出した温度をT4、T5とし、第1及び第2の室内温度検出器7、8で検出した温度をT7、T8とすると、この検出されたT4、T5、T7、T8から、まず、図5に示すように、凝縮器の出口温度であるT5から凝縮飽和温度(CT)を仮定する。即ち、例えば、T5はΔTdeg℃の過冷却度が取れているとものとし、CT=T5+ΔTと仮定する。
【0038】
次に、この仮設CTとT7(蒸発飽和温度)とT8(蒸発器出口温度)から凝縮器の入口温度を算出し、この算出した入口温度STと検出した入口温度T4とを比較し、同じであれば、仮設CTが正しかったと判断し、その後、このCTと出口温度T5との温度差を過冷却度とし、T8−T7を過熱度として、実施の形態1で説明したと同じように、電動膨張弁の開度を制御する。
【0039】
しかし、算出入口温度STと検出入口温度T4とが相違し、STがT4よりも大きい時には、仮定CTが大きかったと判断し、該仮定CTからその差の大きさに基づいて所定温度、又は図のように一定温度を引いて、CTを再仮設しなおして前述したと同じ動作、即ち、算出入口温度STを再算出し、この再算出入口温度STと検出入口温度T4とを比較し、その比較結果に基づいて再算出入口温度STと検出入口温度T4とが一致するまで繰り返す。
【0040】
また、STがT4よりも小さい時には、仮定CTが小さかったと判断し、該仮定CTからその差の大きさに基づいて所定温度、又は図のように一定温度を加算して、CTを再仮設しなおして前述したと同じ動作即ち、算出入口温度STを再算出し、この再算出入口温度STと検出入口温度T4とを比較し、その比較結果に基づいて再算出入口温度STと検出入口温度T4とが一致するまで繰り返す。
【0041】
なお、CT(凝縮温度)とT7(蒸発飽和温度)とT8(蒸発器出口温度)から凝縮器の入口温度を算出することは、空気調和機の仕様、即ち、各機器(圧縮機、凝縮器、蒸発器等)のスペックが決まれば、モリエル線図上からも解るように、求めることができる。
【0042】
次に、暖房運転についてであるが、図4、6に示すように、室内熱交換器9と室外熱交換器3の機能が変化し、この変化した機能に基づいて冷房運転と同じような動作をするので、詳細な説明は割愛する。
【0043】
以上説明したように、前記過冷却度検出手段が、前記室外熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室外温度検出器で構成され、前記過熱度検出手段が、前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室内温度検出器で構成され、これらの第1及び第2の室外温度検出器並びに第1及び第2の室内温度検出器の検出結果から前記冷房又は前記暖房運転時における凝縮器の凝縮飽和温度を算出し、この算出結果から前記凝縮器の過冷却度を検出すると共に、前記過熱度検出手段から前記蒸発器の過熱度を検出するようにしたので、簡単な構成で、過冷却度及び過熱度を正確に検出して、室内を冷房又は暖房する経済的で、信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0044】
【発明の効果】
以上の如く、本願発明の空気調和機においては、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、電動膨張弁、及び室内熱交換器が順次配管で接続され、室内を冷房又は暖房する空気調和機において、前記冷房運転時に凝縮器となる前記室外熱交換器の過冷却度検出手段が、前記室外熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室外温度検出器で構成され、前記暖房運転時に蒸発器となる該室外熱交換器の過熱度検出手段となり、前記冷房運転時に蒸発器となる前記室内熱交換器の過熱度検出手段が、前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室内温度検出器で構成され、前記暖房運転時に凝縮器となる該室内熱交換器の過冷却度検出手段となり、これらの第1及び第2の室外温度検出器並びに第1及び第2の室内温度検出器の検出結果をもとに前記冷房又は前記暖房運転時における凝縮器の出口温度から所定の過冷却度が取れている凝縮飽和温度と仮定し、この仮定した前記凝縮飽和温度と蒸発器の冷媒入口及び出口温度から算出された凝縮器の算出冷媒入口温度と検出された凝縮器入口の検出冷媒入口温度とが一致するまで繰り返し算出を行い、この算出結果から前記凝縮器の過冷却度を検出すると共に、凝縮器の冷媒入口温度と冷媒出口温度の差による前記過熱度検出検出手段から前記蒸発器の過熱度を検出するので、簡単な構成で、過冷却度及び過熱度を正確に検出して、室内を冷房又は暖房する経済的で、信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0047】
また、前記電動膨張弁が前記室内熱交換器側に設けらた空気調和機において、前記室内熱交換器と前記室外熱交換器との接続配管が所定値以上長くなり、前記冷房運転時の必要冷媒量が前記暖房運転時の必要冷媒量より多くなったものに適用するので、冷・暖房時運転の冷媒量のバランスが良くなり、安定した冷凍サイクルが得られるため、安定した冷房運転と暖房運転をする信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0048】
また、制御手段が、前記過冷却度検出手段及び前記過熱度検出手段の検出結果に基づいて前記電動膨張弁の開度を制御するので、冷凍サイクル内の冷媒分布をほぼ適正に維持してハンチング現象等を防止するようになるため、室内を安定的に冷房又は暖房する信頼性の高い空気調和機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における凝縮器の各位置とモリエル線図上の温度関係を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態1における蒸発器の各位置とモリエル線図上の温度関係を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態2における空気調和機の冷凍サイクル構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2における冷房運転時の凝縮飽和温度を求めるフロー図である。
【図6】本発明の実施の形態2における暖房運転時の凝縮飽和温度を求めるフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態1、2の過熱度と過冷却度と必要冷媒量との関係を示した図である。
【図8】従来の空気調和機の冷凍サイクル構成図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 四方弁、 3 室外熱交換器、 4 第1の室外温度検出器、 5 第2の室外温度検出器、 7 第1の室内温度検出器、 8 第2の室内温度検出器、 6 電動膨張弁 9 室内熱交換器、 10 アキュームレータ、 11 制御手段。
Claims (2)
- 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、電動膨張弁、及び室内熱交換器が順次配管で接続され、室内を冷房又は暖房する空気調和機において、前記冷房運転時に凝縮器となる前記室外熱交換器の過冷却度検出手段が、前記室外熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室外温度検出器で構成され、前記暖房運転時に蒸発器となる該室外熱交換器の過熱度検出手段となり、前記冷房運転時に蒸発器となる前記室内熱交換器の過熱度検出手段が、前記室内熱交換器の冷房運転時の冷媒入口及び冷媒出口側にそれぞれ設けられた第1及び第2の室内温度検出器で構成され、前記暖房運転時に凝縮器となる該室内熱交換器の過冷却度検出手段となり、これらの第1及び第2の室外温度検出器並びに第1及び第2の室内温度検出器の検出結果をもとに前記冷房又は前記暖房運転時における凝縮器の出口温度から所定の過冷却度が取れている凝縮飽和温度と仮定し、この仮定した前記凝縮飽和温度と蒸発器の冷媒入口及び出口温度から算出された凝縮器の算出冷媒入口温度と検出された凝縮器入口の検出冷媒入口温度とが一致するまで繰り返し算出を行い、この算出結果から前記凝縮器の過冷却度を検出すると共に、凝縮器の冷媒入口温度と冷媒出口温度の差による前記過熱度検出検出手段から前記蒸発器の過熱度を検出することを特徴とする空気調和機。
- 制御手段が、前記過冷却度検出手段及び前記過熱度検出手段の検出結果に基づいて前記電動膨張弁の開度を制御することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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