JP4572154B2 - 塵芥収集車 - Google Patents
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Description
また、塵芥投入箱はその上部を中心として上方へ回動可能であり、これによって塵芥収容箱に対しての開閉動作が可能となる。そして、塵芥投入箱が上方へ回動した開放状態で、塵芥収容箱に収容された塵芥は当該塵芥収容箱内に設けられている排出板によって車両後方へ押され、外部へ排出される。
塵芥投入箱が下方にある閉鎖状態において、塵芥収容箱や塵芥投入箱にある塵芥から生じた汚水が、塵芥収容箱と塵芥投入箱との間から外部に漏れるのを防止するために、両者の間にシール部材が設けられている。例えば、特許文献1に記載されている塵芥収集車では、塵芥投入箱の前端面にシール部材が設けられている。そして、塵芥収容箱の後端面に前記シール部材が接触するシール面を有している。
そこで、本発明はこのような従来の問題点に鑑み、塵芥収容箱と塵芥投入箱との間から漏れた汚水が車体の車幅方向の外側へ出るのを防止することができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
この構成によれば、側部のシール部材とそのシール面との間から汚水が漏れた場合であっても、漏れた汚水は、止水部材によって受け止められ、車体の外側へ出てしまうのを防ぐことができる。さらに、前方側の塵芥収容箱と後方側の塵芥投入箱との各対向面は車両後方へ下傾している面であるため、側部のシール部材とシール面との間から漏れた汚水は塵芥収容箱側の底壁に沿って流れることとなるが、止水部材がこの底壁から塵芥投入箱側へ向かって突出しているため、当該止水部材によって汚水が車体の車幅方向の外側へ出るのを防ぐことができる。さらに、漏れた汚水がシール部材と止水部材との間で下方へ流れても、その汚水を汚水受け部材によって受け止めることができる。
これにより、止水部材を別途塵芥収容箱に取り付ける作業が不要となる。
また、前記止水部材はその先端部側に、前記塵芥投入箱の前端部の側壁部材に対して車両前後方向で重なっている重なり部を有している構成とすることができる。
これによれば、車体の外側から見ると側部のシール部材は隠された状態となる。したがって、漏れた汚水が側部のシール部材から止水部材をつたうことなく直接側方へ飛び出しても、重なり部があるため、車体よりも外側へ汚水が飛び出ることを防ぐことができる。
図1において、この塵芥収集車1は、後端部が開口している塵芥収容箱2と、その後方側に連接して設けられている塵芥投入箱3とを備えている。塵芥投入箱3の後部には塵芥が投入される投入口3aが設けられており、この投入口3aに対応して上下にスライドして開閉される蓋3bが設けられている。また、塵芥投入箱3の前方下部には、塵芥を塵芥収容箱2に積み込むために当該塵芥収容箱2側に開口している開口部3dが形成されている。
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点Pを中心に回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能となる。塵芥投入箱3は、図の実線で示す位置で塵芥収容箱2を閉鎖し、図の二点鎖線で示す上方へ回動した位置で塵芥収容箱2の後端部を開放し、塵芥を後方へ排出することができる状態となる。
従って、図1の状態から、プレスシリンダ12の収縮動作により押込板8を反時計回り方向に回動させ、押込板8を反転させる。次に、プッシュシリンダ9の収縮動作によりスライダ5と押込板8とを共に斜め後方に降下させ、投入口3aから投入された塵芥を圧縮する(一次圧縮)。プレスシリンダ12の伸長動作により押込板8を時計回り方向に回動させ二次圧縮を行う。そして、プッシュシリンダ9の伸長動作によりスライダ5と押込板8とを斜め前方に上昇させ、圧縮した塵芥を塵芥収容箱2側へ押し込む(図1の二点鎖線で示した状態から実線で示した状態へ移動させる工程)。このように、積込装置50は順に反転工程、一次圧縮工程、二次圧縮工程及び押込工程を1サイクルとして行い、塵芥投入箱3に投入された塵芥を前記開口部3dを通じて塵芥収容箱2に積み込む動作を行うことができる。
塵芥収容箱2と塵芥投入箱3との間において、相互の対向面14a、14b間にはシール部材15が設けられている。具体的に説明すると、塵芥収容箱2側の対向面14aは塵芥収容箱2の後端面の周縁部とされ、塵芥投入箱3側の対向面14bは塵芥投入箱3の前端面の周縁部とされており、塵芥収容箱2の後端面の周縁部と塵芥投入箱3の前端面の周縁部との間にシール部材(シールゴム)15が設けられている。塵芥収容箱2の後端面は斜め上方を向く面とされており、閉鎖した状態にある塵芥投入箱3の前端面は斜め下方を向く面とされているため、両対向面14a,14bは車両の後方に向かって下傾している傾斜面状とされる。
側部シール22は塵芥投入箱3の対向面14bに固定した取り付け金具26によって固定されている。そして、側部シール22は対向面14bから車両前方側へ突出するように固定されている。
さらに、側部シール22よりも車幅方向外側には止水部材(突出部材)16が形成されている。止水部材16は塵芥収容箱2の後端面の側縁部に設けられており、底壁18から塵芥投入箱3側へ突出している。止水部材16は板状とされており、塵芥収容箱2の後端面の側縁部に沿って高さ方向に延伸している。この止水部材16は、少なくとも側部シール22の下端から上端までの高さ方向の範囲に設けられており、側部シール22と平行とされている。
汚水受け部材17は対向面14a,14b側(上方)に向かって開口する樋部材とされている。図3の破線で示しているように、汚水受け部材17は車幅方向の全長にわたって設けられている。具体的に説明すると、汚水受け部材17の端部は、左右それぞれにおいて、車幅方向外側へ側部シール22を越えて延伸し、さらに、前記止水部材16の車幅方向の外側面よりも外側位置まで延伸している。
さらに、底壁18とシール面32は共に後方に向かって下傾している面となるため、底壁18とシール面32上の汚水はそれぞれの面に沿って下方へ流れ落ちるが、この汚水は前記汚水受け部材17によって受け止められる。これにより、道路上に汚水が落下するのを防ぐことができる。
塵芥投入箱3のさらに下方には汚水タンク24が設けられている。汚水タンク24は塵芥投入箱3の車幅方向の略全長にわたって設けられている。
この重なり部37によれば、この部分について車体の側部を外側から見ると、側部シール22は隠された状態となる。したがって、塵芥収集車1の左右旋回時に車体に作用する左右遠心力によって、側部シール22とそのシール面32との間から漏れた汚水が側部シール22から底壁18をつたうことなく直接に車幅方向の側方へ飛び出しても、この重なり部37があるため、車体よりも外側へ汚水が飛び散るのを防ぐことが可能となる。
また、前記の各実施の形態では、止水部材16が塵芥収容箱2の外壁を構成している板部材30と一体とされているが、別の実施の形態としては、止水部材16の部分が塵芥収容箱2の外壁を構成している板部材30と別部材とされている(図示せず)。この場合、止水部材16を、この板部材30よりも車幅方向内側に設けても良く、または、板部材30の車幅方向外側に設けても良い。
また、前記シール部材15を塵芥投入箱3側に取り付けたものとして説明したが、別の実施の形態として、図示しないが、シール部材15を塵芥収容箱2側に取り付けたものとすることができる。
2 塵芥収容箱
3 塵芥投入箱
14a 対向面
14b 対向面
15 シール部材
16 止水部材
17 汚水受け部材
18 底壁
28 側壁部材
30 板部材(塵芥収容箱の外壁を構成している部材)
37 重なり部
50 積込装置
Claims (3)
- 塵芥収容箱と、
この塵芥収容箱の後方側に連接して設けられている塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、
車両後方に向かって下傾した状態で互いに対向している前記塵芥収容箱と前記塵芥投入箱との対向面の間にあって、少なくとも下部及び側部に設けられたシール部材と、
前記側部のシール部材よりも車幅方向外側に位置するように前記塵芥収容箱に設けられ、前記側部のシール部材とそのシール面との間から外側へ漏れた汚水がさらに車幅方向外側へ出るのを抑制する止水部材と、
前記止水部材の下方に設けられ、漏れた汚水を受ける汚水受け部材と、を備え、
前記止水部材の車幅方向内側には、漏れた汚水がつたって流れる底壁が形成され、前記止水部材は当該底壁よりも前記塵芥投入箱側に突出して当該底壁に対する側壁となっていることを特徴とする塵芥収集車。 - 前記塵芥収容箱の外壁を構成している部材の一部が、前記止水部材とされている請求項1に記載の塵芥収集車。
- 前記止水部材はその先端部側に、前記塵芥投入箱の前端部の側壁部材に対して車両前後方向に重なっている重なり部を有している請求項1又は2に記載の塵芥収集車。
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