JP4572035B2 - 光伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光伝送システム、特に同期網通信システムの多重化端局装置、光再生中継器、光線形中継器およびこれらの間を結ぶ光ファイバ伝送路から構成される光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
同期型のデジタル通信又は伝送システムの中継器等にあっては、動作基準としてクロック信号を使用する。斯かる技術分野における従来技術は、例えば特開平8−237196号公報の「光中継器監視システム」、特開平5−235815号公報の「中間中継局におけるクロック切替方式」および特開平5−199250号公報の「クロック切替方式」等に開示されている。
【0003】
図9は、従来の一般的な光伝送システムの構成を示すブロック図である。この光伝送システムは、対向する多重化端局装置(ラインターミナル・マルチプレクサ:LT−MUX)101および102間に光ファイバにより接続された複数の光再生中継器(単に中継器ともいう)103、104および105により構成される。複数の低速光信号108、109、110、111は、多重化端局装置101および102で高速光信号106、107に多重化される。多重化端局装置101および102から出力される高速光信号106、107は、光ファイバの損失による信号電力の減衰を受ける。そこで、中継器103、104、105を所定間隔で配置して、減衰した高速光信号を受信再生する。そして、光ファイバにおける信号波形の劣化を少なくして多重化端局装置101および102間の伝送距離を長くする。伝送後の高速光信号106、107は、多重化端局装置101および102で再び複数の低速光信号108、109、110、111に分離される。
【0004】
多重化端局装置101および102は、保守運用装置との通信機能、各中継器103〜105と伝送フレーム内の保守運用用通信チャンネル(例えば、SDH伝送フレームにおけるSTMフレームに含まれるRSOH内のD1、D2、D3バイト)又はLSV(監視制御信号処理部)内のチャンネルを使用して、保守運用情報を送受信する通信機能およびその保守運用情報から各中継器103〜105を監視する機能を有する。各中継器103〜105は、接続している光ファイバを含む中継区間を監視する機能、伝送フレーム内の保守運用チャンネル又はLSV(監視制御信号処理部)内のチャンネルを使用して保守運用情報を送受信する通信機能を有する。これらの機能を使用して、多重化端局装置101および102間に接続される再生中継器および線形中継器に対して、多重化端局装置101および102を経由して遠隔で監視する。
【0005】
再生中継器103〜105は、1つの中継システムでW−E(West−to―East:Westは第1の多重化端局装置側に対応し、Eastは第2の多重化端局装置側に対応する)方向中継ユニットおよびE−W方向中継から構成される。多重化端局装置101および102からの伝送信号は、受信・復調され、クロック抽出回路が再生した再生クロック信号によりリタイミング(タイミング調整)されて、同期網の基準クロック信号に同期した伝送信号を送出する。再生中継器103〜105では、監視信号分離回路は、伝送フレーム中の主信号と監視信号とを分離している。分離された監視信号は、監視回路部で処理される。他装置との間に設けられた通信チャンネルを介して転送された保守運用情報が、自装置宛であるか他装置宛であるかを判別する。自装置宛である場合には、その情報内容に応じた監視制御処理を行う。一方、他装置宛である場合には、その保守運用情報を隣接する他装置へ転送するアルゴリズムを有する。
【0006】
図10は、線形中継器を挿入した場合における従来の光伝送システムの構成を示すブロック図である。対向する多重化端局装置201および202間に配置接続された線形中継器203、204は、光信号を再生することなく光信号のまま増幅する線形中継器であり、多重化端局装置201又は再生中継205からの伝送信号は光信号のまま増幅される。
【0007】
図11は、図10中に示す線形中継器(例えば203)の具体的構成例を示す。1つの中継システムは、W−E方向中継ユニット301およびE−W方向中継ユニット302から構成される。また、主信号303、304、305、306とは別に、波長多重された保守運用情報信号(LSV信号)307、308、309、310は、その情報内容に応じた監視制御処理を行い、LSV信号を主信号に波長多重し送出する。
【0008】
図12は、中継器におけるクロック系の原理図を示す。図12には、多重化端局装置401および402、線形中継器403、404、405、基準クロック発生器406、407により構成される。各線形中継器403、404、405は、それぞれ1対のクロック発振回路408−409、410−411、412−413および1対のセレクタ414−415、416−417、418−419を有する。基準クロック発生器406、407は、クロック供給装置により網に同期したクロックを多重化端局装置401および402へ供給する。そして、線形中継器403〜405は、基準クロックに同期して信号を伝送する。動作例として、線形中継器403の上流伝送信号が断となった場合には、この中継ユニットは、クロック発振回路によるクロック信号に基づき信号を送出する。受信入力断アラーム信号によりセレクタ414を切り替えて、クロック発振回路409のクロック信号に基づき対向装置との間の通信を行う。クロック発振回路409のクロック信号と同期網の基準クロック信号407との間には同期関係がないため、対向の多重化端局装置402では、このデータを受信する際にスリップ等が発生する。同期網通信システムの中間中継局におけるクロック切替方式において、中継ユニットにおける上流からの伝送信号が断となった場合に、他の中継ユニットで再生した再生クロック信号に切り替えることにより、下流への監視情報の通信を確保する。これにより、基準クロック信号に同期した信号を送出し、中継器への伝送路故障の場合でも多重化させることも提案されている。また、光信号を再生することなく光信号のまま増幅する線形中継器が開発されている。従って、図10に示す如く中継器として、従来の再生中継器と共に線形中継器を使用することができる。この線形中継器は、その簡単な構成により再生中継器よりも安価であり、それを使用することにより光伝送システムのコスト低減を図ることができる。
【0009】
図13は、上述した線形中継器のクロック系の原理図を示す。このクロック系では、多重化端局装置からの伝送信号513、514を増幅する光アンプ501、502、デマルチプレクサ(DMUX)503、508、クロック抽出回路504、509、セレクタ505、510、マルチプレクサ(MUX)506、511およびクロック発振回路507、512により構成される。
【0010】
また、図14は、線形中継器対向時のクロック系の詳細構成図を示す。多重化端局装置からの伝送信号601、602は、光アンプ603、604、605、606により光信号のまま増幅される。主信号とは別に、波長多重された保守運用情報信号(LSV信号)607、608、609、610より抽出再生した再生クロック信号611、612、613、614によりLSV信号は、リタイミングされることで同期網の基準クロック信号に同期したLSV信号615、616、617、618を主信号に波長多重して送出する。また、図15は、従来の中継器監視システムの基本構成を示すブロック図である。保守運用装置650に、光再生中継器652、654および光線形中継器653の両端に配置接続された多重化端局装置651および655が双方向に接続されて監視制御するよう構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き従来技術において、再生中継器にて上流の伝送信号が断した場合に、下流の多重化端局装置では、このデータを受信する際にスリップ等が発生することを防ぐため、自己クロック発振器によるクロックを使用しない。その代わり、下流の多重化端局装置から受信したクロックを折り返すことにより、多重化端局装置と同期したクロックで打合せ信号や監視制御信号を主信号のオーバーヘッドに多重し、下流へ送出する手段を提案している。光信号を再生することなく光信号のまま増幅する線形中継器にこの方式を採用した場合には、光再生中継器とは、クロック系の構成が異なるが、再生中継器における主信号系のクロックを、線形中継器における監視制御系(LSV)信号のクロックに置き換えて構成することにより、線形中継器にも応用可能であるが、次の如き課題を有する。
【0012】
第1に、再生中継器および線形中継器のクロック切替方式は、伝送路障害等により、片側が多重化端局装置から切り離された場合について記述してあるが、中継局の建設時等に考えられる中継器対中継器のみの接続時に、打合せ信号や監視信号を正しく再生させることができない。再生中継器および線形中継器は、多重化端局装置からの基準クロックに同期して伝送する特性により、建設時等の如く上流又は下流に多重化端局装置が接続されない状態では、基準クロックが存在しないため、例えば自己発振器に切り替えた場合でも、対向する再生中継器および線形中継器において、それぞれ異なるクロックで動作し、受信側の装置では、データにスリップが生じ、打合せ信号や監視信号を正しく再生できないためである。
【0013】
第2に、上述した第1の問題を解決するために、上流から受信したクロックと、下流から受信した折り返しクロックと、自己発振器の3系統のクロックを切り替えるセレクタ部を備えた再生中継器および線形中継器を考える。その場合には、中継器対中継器のみの接続時に対向した装置のセレクタ部は、それぞれの中継器において、下流から受信した折り返しクロックを選択すると、クロックを喪失してしまう。
【0014】
【発明の目的】
上述した従来技術の問題を解決し、中継器対中継器のみの対向で、打合せ信号や監視信号を正しく再生できる光伝送システムを提供することである。
【0015】
本発明の光伝送システムは、それぞれ多重化部および基準クロック発生器を有する第1及び第2の多重化端局装置間に1以上の中継器が接続される光伝送システムにおいて、前記中継器は、内部クロックを生成するクロック発振器と、前記クロック発振器により生成されたクロックと前記第1の多重化端局装置側から入力されたクロックと前記第2の多重化端局装置側から入力されたクロックとのうちいずれかを選択するセレクタと、を備え、前記中継器は、前記セレクタにより選択されたクロックに基づき、前記中継器から前記第2の多重化端局装置側への信号の伝送を行う。
【0016】
また、本発明の光伝送システムの好適実施形態によると、中継器は、再生中継器又は線形中継器である。多重化端局装置が接続されず基準クロックが存在しない中継器対中継器のみの接続時に、対向する中継器に優先を付け、対向する中継器の何れか一方が有するクロック発生器を基準クロックとして動作する。中継器は、対向する装置からのクロックを抽出するクロック抽出部と、セレクタが選択出力するクロックの位相を監視する位相監視部とを備える。セレクタは、予め決められた切替え条件に従って切替えられる。各中継器は、WEST側およびEAST側クロック発生器を備え、セレクタがWEST側かEAST側かにより、セレクタの動作時間を変更して対向する装置間で何れのクロック発生器を基準として動作するかを決める。
【0017】
【発明の実態の形態】
次に、本発明による光伝送システムの好適実施形態例の構成および動作を、添付図を参照して詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1は、本発明による光伝送システムの好適実施形態例のクロック切替部を中心とする基本構成図である。この光伝送システムは、対向配置された1対の多重化端局装置10、20およびこれら多重化端局装置10、20間に配置接続された複数(図示の特定例では3個)の中継器(REP)30、40、50により構成される。多重化端局装置10、20の多重化部12、14および22、24には、それぞれ基準クロック発生器15、25から基準クロックが供給されている。多重化端局装置10、20において、多重化部12、22は上り多重化部であり、多重化部14、24は下り多重化部である。各中継器30、40、50は、それぞれ1対のセレクタ32−34、42−44、52−54および1対のクロック発振回路36−38、46−48、56−58を有する。
【0019】
次に、図2は、図1中の中継器、例えば中継器30および40の更に詳細な構成を示すブロック図である。中継器30は、光アンプを有する主信号伝送路に加えて、図1を参照して上述したセレクタ32、34およびクロック発振回路36、38、更にデマルチプレクサ(DMUX)31a、31b、クロック抽出部33a、33b、マルチプレクサ(MUX)35a、35bおよび位相監視部37a、37bを含んでいる。同様に、中継器40も、光アンプを有する主信号伝送路に加えて、セレクタ42、44、クロック発振器46、48、デマルチプレクサ41a、41b、クロック抽出回路43a、43b、マルチプレクサ45a、45および位相監視部47a、47bを含んでいる。
【0020】
次に、図3、図4および図5を参照して、上述した図1および図2に示す本発明の光伝送システムの動作を説明する。先ず、図3は、全てが正常動作時における光伝送システム内の基準クロックの流れを示す。この場合には、図3中に点線で示す如く、基準クロック発生器15からの基準クロックは、多重化端局装置10の多重化部12、中継器30、40、50を介して多重化端局装置20の多重化部22へ供給される。また、基準クロック発生器25からの基準クロックは、多重化端局装置20の多重化部24、中継器50、40、30を介して多重化端局装置10の多重化部14に供給される。詳細に後述する如く、セレクタ32−34、42−44、52−54は、自装置から抽出したクロックを基準クロックとして選択する。このとき、各中継器30、40、50は、接続される多重化端局装置の基準クロックに同期して動作する。
【0021】
次に、図4は、X印で示す如く、多重化端局装置10と中継器30との間で伝送路障害が発生した場合のクロック切替方式の動作状態を示す。この場合には、多重化端局装置20に接続される基準クロック発生器25からの基準クロックを中継器50、40、30を介し、更に中継器30において折り返されて、中継器40、50を介して多重化端局装置20に戻る。このとき、対向装置は、接続される多重化端局装置の基準クロックに同期して動作しているため、そのクロックを折り返りて動作することにより、網の基準クロックに同期する。図5は、光伝送システム建設時の基準クロックルートを示す。中継器30と多重化端局装置10間および中継器50と多重化端局装置20間は、X印で示す如く断状態である。この場合には、図5中に点線で示す如く、中継器50の基準クロック58が、中継器40、30を介して中継器50へ折り返される。
【0022】
次に、図6は、本発明による光伝送システムにおける光線形中継器(L−REP)60、70の構成図を示す。図7は、図6の光線形中継器の動作説明図である。また、図8は、図6および図7中のセレクタの切替え条件の説明図である。
図6では、1対の線形中継器(L−REP)60、70が対向して接続されている。例えば線形中継器60は、EAST側を、線形中継器70と対向し、主信号伝送信号を光信号のまま増幅する光アンプ部と、監視制御インタフェース部67より送出される信号を多重し送出するMUX64と、対向装置70からの監視制御信号を受信し、監視制御インタフェース部77へ送出するDMUX65と、対向装置70からの監視制御信号を受信し、クロック信号を抽出するCLK抽出部66と、クロック切替え条件を判断し、適切な基準クロックを選択するセレクタ(SEL)61と、自己発振器(OSC)62と、自装置60内WEST側監視制御信号から抽出したクロック信号と対向装置70からの監視制御信号から抽出したクロック信号を比較し、切替え条件の一部を生成する位相監視部63とから構成される。一方、線形中継器70は、WEST側を線形中継器60と対向し、上述した線形中継器60と同様の構成素子71〜77を有する。
【0023】
次に、本発明によるクロック切替方式の実施形態例の動作を詳細に説明する。
図3の正常時の基準クロックルート図に示した条件のとき、図6の線形中継器(L―REP)60のセレクタ61は、EAST側から抽出したクロックC16を基準クロックとして選択する。また、線形中継器70のセレクタ71は、 WEST側から抽出したクロックC22を基準クロックとして選択する。このとき、図6における線形中継器60および70は、それぞれWEST側、EAST側に接続される多重化端局装置の基準クロックに同期して動作する。
【0024】
図4の伝送路障害時における基準クロックルート図に示した条件のとき、図6における線形中継器60のセレクタ61は、線形中継器60のEAST側から抽出したクロックC16を基準クロックとして選択する。また、線形中継器70のセレクタ71は、この線形中継器70のWEST側から抽出したクロックC22を基準クロックとして選択する。このとき、図6における線形中継器60および70は、EAST側に接続される多重化端局装置の基準クロック信号に同期して動作する。
【0025】
図5の光伝送システム建設時の基準クロックルート図に示した条件のとき、図6における線形中継器60、70のセレクタ61、71は、それぞれ自己の発振器62、72からのクロックC23を基準クロックとして選択する。このとき、図6における線形中継器60、70は、それぞれ自己の発振器62、72からのクロックC23に同期して動作する。
【0026】
上述した基本動作時のセレクタ61の切替え条件を、図7等を参照して説明する。線形中継器60のセレクタ61には、▲1▼対向装置のクロック、▲2▼自装置のクロックおよび▲3▼OSC62のクロックが入力され、これら▲1▼〜▲3▼のクロックのうち最適なクロックをセレクタ61で選択し出力するよう構成されている。線形中継器60は、選択されたクロックに基づき、内部処理を行い、監視制御信号を送出する。▲2▼自装置のクロックと▲4▼セレクタ61で選択後の基準クロックは、位相監視部63に入力され、セレクタ61に入力されるクロックと、選択後の基準クロックのスリップを監視する。セレクタ61の切替えを行う位相監視部63は、WEST側かEAST側かの判別信号により、OSCクロックへ切替え遷移する時間制御回路を有する。
【0027】
次に、図3の正常時の基準クロックルート図に示した条件のとき、図7におけるセレクタ61は、▲2▼自装置から抽出したクロックを基準クロックとして選択する。このとき、線形中継器60は、接続される多重化端局装置の基準クロックに同期して動作する。また、図4の伝送路障害時の基準クロックルート図に示した条件のとき、図7におけるセレクタ61は、▲1▼対向装置70のクロックを基準クロックとして選択する。このとき、対向装置70は、接続される多重化端局装置の基準クロックに同期して動作しているため、そのクロックを折り返して動作することにより、網の基準クロックに同期する。図8は、セレクタ61の切替え条件を示す。このときの動作は、図8(B)の状態遷移図中のaに相当し、伝送路障害時には、▲2▼自装置から抽出したクロックから▲1▼対向装置70のクロックへ切り替わる。
【0028】
図5の光伝送システム建設時の基準クロックルート図に示した条件のとき、図7におけるセレクタ61は、自分がWEST側かEAST側かにより異なったクロックの選択方式をとる。詳細な動作を以下に説明する。線形中継器60を初期立ち上げし、光ケーブルを接続しない状態のとき、セレクタ61に入力される▲2▼自装置から抽出したクロックと▲1▼対向装置70のクロックは、存在しない。このとき、セレクタ61は、図8(B)のb又はfに示すシーケンスにより▲3▼OSCクロックを選択した状態となる。即ち、図6における線形中継器60および70は、それぞれセレクタ61、71においてOSCクロックを選択した状態となる。
【0029】
次に、図6における線形中継器70から60へ光信号を接続した場合には、線形中継器60の位相監視部63は、自装置のOSC62からのクロックと、対向装置70のOSC72からのクロックを比較することになり、エラーを検出する。そのとき、セレクタ61は、図8(B)のcに示すシーケンスにより▲1▼対向装置70のクロックを選択する。
【0030】
次に、図6に示す線形中継器60から70へ光信号を接続した場合には、線形中継器70の位相監視部73は、自装置のOSC72からのクロックと、対向装置70で折り返しされた自装置のOSCクロックを比較することになり、エラーを検出しない。そのとき、セレクタ61は、図8(B)のgに示すシーケンスにより▲3▼OSCクロックを選択した状態となる。
【0031】
次に、図6における線形中継器60と70を対向した場合には、何れかの装置(中継器60又は70)が基準となって、一方は、自己発振器クロックに同期し、他方は、対向装置の発振器クロックに同期して動作することにより装置関の同期をとることができる。特殊動作として、両装置(中継器60、70)のセレクタ61、71が同時に▲1▼対向装置のクロックを選択した場合には、線形中継器60、70のどちらが基準となり動作するのかを、WEST側とEAST側で切替えに時間差をもたせることで、WEST側を優先とする。
【0032】
次に、図6における線形中継器60と70を対向し、何れかの装置が基準となって同期がとれた状態から、一側の装置に多重化中継装置が接続され、クロック供給装置からの基準クロックが入力された場合の動作について説明する。図6において、線形中継器60と70が対向で接続され、線形中継器70側のOSC72を基準に動作している場合に、線形中継器60のセレクタ61は、▲1▼対向装置のクロックを選択している。また、線形中継器70側は、▲3▼OSCクロックを選択した状態となる。このとき、線形中継器70側が多重化中継装置に接続され、クロック供給装置からの基準クロックが入力された場合に、線形中継器70のセレクタ71は、図8(B)の切替えシーケンスeにより、▲2▼自装置から抽出したクロックへ最優先で切り替る。同時に、線形中継器60のセレクタ61は、▲1▼対向装置のクロックを選択した状態から、状態の変更はない。そのため、線形中継器60と70は、線形中継器70に接続された多重化端局装置の基準クロックに同期する。
【0033】
図6において、線形中継器60と70が対向接続され、線形中継器70側のOSC72を基準に動作している場合に、線形中継器60のセレクタ61は、▲1▼対向装置70のクロックを選択している。また、線形中継器70側は、▲3▼OSCクロックを選択した状態となる。このとき、線形中継器60のセレクタ61は、図8(B)の切替えシーケンスeにより、▲2▼自装置から抽出したクロックへ最優先で切り替わる。同時に、線形中継器60のセレクタ61は、図8(B)の切替えシーケンスcにより、▲3▼OSCクロックを選択した状態で、送信しているクロックと、受信したクロックの位相が異なるため、位相監視エラーを検出し、▲1▼対向装置70のクロックを選択する。即ち、線形中継器60と70は、線形中継器60に接続された多重化端局装置の基準クロックに同期する。
【0034】
以上、本発明による光伝送システムの好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる好適実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、本発明の光伝送システムによると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。先ず第1に、線形中継器において、一側に伝送異常が発生した場合に、接続されている他側の多重化端局装置の基準クロックに同期して動作することにより、監視制御信号が正確に伝送できる。その理由は、線形中継器の基準クロックを自装置からのクロックと、対向装置のクロックからのクロックを選択できる構成としたためである。
【0036】
第2に、再生中継器および線形中継器において、多重化端局装置を接続しない状態で対向再生中継器又は線形中継器の何れかの自己発振器を基準クロックとして動作することにより、監視制御信号が正確に伝送できる。その理由は、再生中継器および線形中継器の基準クロックを自装置からのクロックと、対向装置のクロックからのクロックと自己発振器からのクロックを選択できる構成とし、位相監視回路および切替え条件回路を有する構成としたためである。
【0037】
第3に、構成が簡略化できる。その理由は、対向装置からのクロックが、多重化端局装置から送出される網に同期したクロックか、再生中継器および線形中継器から送出されたクロックからの識別を、位相監視部の位相差検出回路により実現する構成としたので、対向する装置の状態を情報転送のための固定ビットを定義することなく判定することができるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光伝送システムにおけるクロック系の原理図である。
【図2】線形中継器が対向時のクロック系の詳細制御図である。
【図3】図1の光伝送システムで、伝送路が正常時の基準クロックルート図である。
【図4】図1の光伝送システムで、伝送路障害時の基準クロックルート図である。
【図5】光伝送システム建設時の基準クロックルート図である。
【図6】本発明による光伝送システムの詳細構成を示すブロック図である。
【図7】図6中に示す線形中継器における基本動作時のセレクタ切替え条件説明図である。
【図8】図7中に示すセレクタ切替え条件説明図であり、(A)は構成図、(B)は状態遷移図である。
【図9】一般的な光伝送システムの基本構成図である。
【図10】線形中継器を挿入した場合の光伝送システムの構成図である。
【図11】図10中に示す線形中継器の構成図である。
【図12】中継器におけるクロック系の原理図である。
【図13】線形中継器のクロック系の詳細制御図である。
【図14】線形中継器が対向時のクロック系の詳細図である。
【図15】従来の光中継器監視システムの基本構成図である。
【符号の説明】
10、20 多重化端局装置(LT−MUX)
12、14、22、24 多重化部
15、25 基準クロック発生器
30、40、50 再生中継器(REP)
32、34、42、44、61、71 セレクタ(SEL)
33、43、66、76 クロック抽出部
36、38、46、48、56、58、62、72 クロック発生器(OSC)
60、70 線形中継器
63、73 位相監視部
64、74 マルチプレクサ(MUX)
Claims (7)
- それぞれ多重化部および基準クロック発生器を有する第1及び第2の多重化端局装置間に1以上の中継器が接続される光伝送システムにおいて、
前記中継器は、
内部クロックを生成するクロック発振器と、
前記クロック発振器により生成されたクロックと前記第1の多重化端局装置側から入力されたクロックと前記第2の多重化端局装置側から入力されたクロックとのうちいずれかを選択するセレクタと、を備え、
前記中継器は、前記セレクタにより選択されたクロックに基づき、前記中継器から前記第2の多重化端局装置側への信号の伝送を行うことを特徴とする光伝送システム。 - 前記中継器は、再生中継器又は線形中継器であることを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
- 前記中継器と前記第1の多重化端局装置の接続が確立しておらず、前記中継器と前記第2の多重化端局装置が接続されている場合に、
前記セレクタは、前記第2の多重化端局装置側から入力されたクロックを選択し、
前記中継器は、前記第2の多重化端局装置側から入力されたクロックに基づいて、前記中継器から前記第2の多重化端局装置側への信号の伝送を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光伝送システム。 - 前記多重化端局装置が接続されず基準クロックが存在しない中継器対中継器のみの接続時に、対向する中継器に優先順位を付け、前記対向する中継器の何れか一方が有する前記クロック発振器を基準クロックとし動作することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光伝送システム。
- 前記中継器は、対向する装置からのクロックを抽出するクロック抽出部と、前記セレクタが選択出力するクロックの位相を監視する位相監視部とを備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光伝送システム。
- 前記セレクタは、予め決められた切替え条件に従って切替えられることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光伝送システム。
- 前記各中継器は、第1の多重化端局装置側および第2の多重化端局装置側クロック発振器を備え、前記セレクタ部が第1の多重化端局装置側か第2の多重化端局装置側かにより、前記セレクタの動作時間を変更して対向する装置間で何れのクロック発振器を基準として動作するかを決めることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の光伝送システム。
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