JP4570818B2 - 導電膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は導電膜の製造方法、詳細には、表示素子や太陽電池などに有用な、電気伝導性と耐久性に優れる導電膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、さらにエレクトロルミネッセンス(EL)素子などに代表される画像表示体(ディスプレイ)が、テレビ、コンピューターや近年普及してきた各種モバイル装置など、様々な分野で広く用いられるようになってきており、目覚ましい発展を遂げている。また、地球環境に配慮した脱化石エネルギーの一環として、太陽電池の高機能化による普及への要求が高まっている。
このような表示素子、太陽電池には透明導電膜が使用されている。透明導電膜は高い電気伝導性と可視光領域での高い透過率、具体的には波長380〜780nmの範囲において80%以上の透過率を達成しうるものが好ましい。
【0003】
当初、導電膜はAu、Ag、Cu、Alなどの金属を厚さ3〜15nm程度の薄膜に製膜して用いていたが、金属薄膜は吸収が大きく、さらに膜強度にも問題があった。近年、透明導電膜としてガラス基板上に、錫をドーパントとして含む酸化インジウム(In2O3)を製膜してなる所謂ITO膜と称する低抵抗膜が液晶等の表示素子用電極として広く用いられるようになってきた。しかしながら、ITOの場合、出発原料が希少金属であるインジウムであるため高価であることから、基板の低コスト化には限界がある。
このため、酸化亜鉛(ZnO)膜を主成分とする透明導電膜がコスト及び安定供給の観点から徐々に普及してきている。このZnO膜はAl等の不純物を添加することによりITOに匹敵する低抵抗膜が得られる。このようなZnO系透明導電膜は、スパッタリング法およびCVD法により製造されるのが一般的である。スパッタリング法は、製造装置が高価であるため製造コストが高くなる、大面積の膜は形成しにくいなどの問題がある。また、CVD法は、装置が安価であり、連続生産可能なため製造コストが低いものの、平滑な表面の膜を形成すると抵抗値が上がり、導電性が低くなるというになるという欠点がある。
スパッタリング法やCVD法などのいずれの方法をとるにしても、金属薄膜は膜強度が不充分で耐磨耗性が低いという問題があった。膜強度向上の観点から金属などの導電性微粒子を、バインダーを用いて基材上に固定化する方法も提案されているが、バインダー自体は導電性を有さず、微粒子の固定状態によっては、導電性が低下する可能性もあり、十分な膜強度と導電性とを両立する導電膜を得られる製造方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような先行技術の欠点を考慮した本発明の目的は、導電性と耐久性に優れた導電膜を製造しうる導電膜の製造方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、上記特性を有し、且つ、画像表示素子や太陽電池などに好適に用いられる透明導電膜の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、グラフトポリマーを表面に有する基材のグラフトポリマーの強いイオン吸着性に着眼し研究を進めた結果、グラフトポリマー表面が荷電を有する微粒子に対して強い吸着性を有し、高密度で導電性粒子を配列、充填しうることを見出し、これを利用することで優れた導電性と耐久性とを有する導電膜を容易に製造し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の導電膜の製造方法は、基材の少なくとも片方の表面に、イオン性モノマーを表面グラフトさせるか、又は、イオン性基を有する高分子化合物鎖の末端に反応性官能基を付与してなるポリマーを、基材表面官能基とカップリング反応させることでイオン性基を導入し基を導入し、該イオン性基と結合しうる荷電を有する導電性微粒子の分散液を、イオン性基が導入された基材に接触させ、該導電性微粒子を静電的に結合させることを特徴とする。
【0006】
本発明の作用は明確ではないが、本発明においては基板上にイオン性モノマーを表面グラフトさせるか、又は、イオン性基を有する高分子化合物鎖の末端に反応性官能基を付与してなるポリマーを、基材表面官能基とカップリング反応させることでイオン性基を導入し、その表面上に該イオン性基とは反対の荷電を有する導電性微粒子の分散液を、イオン性基が導入された基材に接触させることで、該導電性微粒子がイオン性基に静電的に結合することで、導電性微粒子が高密度で均一に充填された層を形成し、結果として、バインダーを用いることなく導電性微粒子が密に充填された表面層が形成され、本発明の製造方法により得られた導電膜は、薄層であっても優れた導電性を発現する。また、表面にあるイオン性基とそれとは反対の荷電を有する導電性微粒子との間が静電的な引力により強固に吸着しているため、耐摩耗性が増大し、高い耐久性が発現したものと推定される。
本発明においては、基材として透明なものを選択し、吸着させる導電性微粒子の粒径を選択することで、容易に透明な導電性膜を形成しうるという利点をも有する。
【0007】
このような構造の微粒子を有する表面層の存在は、透過型電子顕微鏡、或いは、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて表面を観察し、表面の緻密な凹凸形状が形成されていることによりその構造を確認することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電膜の製造方法は、基材の少なくとも片面にイオン性を有する表面を形成し、そのようなイオン性基を有する表面は、一般的に表面グラフト法により作成されたものであることが好ましい。また、透明導電膜を得ようとする場合には、この基材として透明基材を用いることが好ましい。
【0009】
表面グラフト法により作成された表面とは、基材を構成する高分子表面上に光、電子線、熱などの従来公知の方法にてイオン性モノマーをグラフトし、該グラフトされたイオン性モノマーが表面のイオン性基を形成した状態を指す。また、イオン性基を形成するイオン性モノマーとしては、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマー、もしくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基を有するモノマー等が挙げられる。
【0010】
フィルム基材上にグラフトポリマーからなる、イオン性基を有する表面を作成する方法としては、公知の方法を適用すればよく、具体的には、例えば、日本ゴム協会誌,第65巻,604,1992年,杉井新治著,「マクロモノマーによる表面改質と接着」の記載を参考にすることができる。その他、以下に述べる表面グラフト重合法と呼ばれる方法を適用することもできる。
表面グラフト重合法とは高分子化合物鎖上に活性種を与え、これによって開始する別の単量体を重合し、グラフト(接ぎ木)重合体を合成する方法で、特に活性種を与える高分子化合物が固体表面を形成する時には表面グラフト重合と呼ばれる。
【0011】
本発明を実現するための表面グラフト重合法としては、文献記載の公知の方法をいずれも使用することができる。たとえば、新高分子実験学10、高分子学会編、1994年、共立出版(株)発行、P135には表面グラフト重合法として光グラフト重合法、プラズマ照射グラフト重合法が記載されている。また、吸着技術便覧、NTS(株)、竹内監修、1999.2発行、p203,p695には、γ線、電子線などの放射線照射グラフト重合法が記載されている。
光グラフト重合法の具体的方法としては特開昭63−92658号公報、特開平10−296895号公報および特開平11−119413号公報に記載の方法を使用することができる。
表面グラフトポリマーを有する表面を作成するための手段としてはこれらの他、高分子化合物鎖の末端にトリアルコキシシリル基、イソシアネート基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基などの反応性官能基を付与し、これと基材表面官能基とのカップリング反応により形成することもできる。
【0012】
プラズマ照射グラフト重合法、放射線照射グラフト重合法においては上記記載の文献、およびY.Ikada et al, Macromolecules vol. 19, page 1804(1986)などの記載の方法にて作成することができる。具体的にはPETなどの高分子表面をプラズマ、もしくは電子線にて処理し、表面にラジカルを発生させ、その後、その活性表面とイオン性官能基を有するモノマーとを反応させることによりグラフトポリマー表面層、即ち、イオン性基を有する表面層を得ることができる。
光グラフト重合は上記記載の文献のほかに特開昭53−17407号公報(関西ペイント)や、特開2000−212313号公報(大日本インキ)記載のように、フィルム基材の表面に光重合性組成物を塗布し、その後イオン性ラジカル重合化合物とを接触させ光を照射することによっても作成することができる。
【0013】
本発明において好適に用い得るイオン性基を形成し得るイオン性モノマーとは、前記したように、アンモニウム,ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマーもしくはスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基を有するモノマーが挙げられる。
本発明においてとくに有用なイオン性モノマーの具体例としては、次のモノマーを挙げることができる。例えば、(メタ)アクリル酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン酸塩、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルスチレンスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アクリレート、3−スルホプロピレン(メタ)アクリレートもしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩等の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基もしくはそれらの塩、2−トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはそのハロゲン化水素酸塩等の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基もしくはそれらの塩、などを使用することができる。
【0014】
本発明の製造方法により得られた導電膜を使用する場合、画像表示素子、太陽電池に用いられる透明導電膜を得るためには、表面平滑性の透明基材を用いることが好ましいが、導電性をより向上させるためには、表面積を増加させてより多くのイオン性基の導入を図る目的で、基材表面を予め粗面化することも可能である。
基材を粗面化する方法としては基材の材質に適合する公知の方法を選択することができる。具体的には、例えば、基材が樹脂フィルムの場合には、グロー放電処理、スパッタリング、サンドブラスト研磨法、バフ研磨法、粒子付着法、粒子塗布法等が挙げられる。また、基材がアルミニウム板のような金属板の場合には、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法などが適用でき、機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、両者を組み合わせた方法も利用することができる。
【0015】
次に、前記イオン性基とイオン的に結合しうる荷電を有する導電性微粒子について説明する。
本発明に用い得る微粒子としては、導電性を有するものであれば特に制限はなく、公知の導電性材料からなる微粒子を任意に選択して用いることができる。例えば、Au、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Crなどの金属微粒子、In2O3、SnO2、ZnO、Cdo、TiO2、CdIn2O4、Cd2SnO2、Zn2SnO4、In2O3−ZnOなどの酸化物半導体微粒子、及びこれらに適合する不純物をドーパントさせた材料を用いた微粒子、MgInO、CaGaOなどのスピネル形化合物微粒子、TiN、ZrN、HfNなどの導電性窒化物微粒子、LaBなどの導電性ホウ化物微粒子、また、有機材料としては導電性高分子微粒子などが好適なものとして挙げられる。
導電性微粒子の粒径は0.1nmから1000nmの範囲であることが好ましく、1nmから100nmの範囲であることがさらに好ましい。粒径が0.1nmよりも小さくなると、微粒子同士の表面が連続的に接触してもたらされる導電性が低下する傾向がある。また、1000nmよりも大きくなると、グラフト界面とイオン的に結合する接触面積が小さくなるためグラフト表面と粒子との密着が低下し、膜強度が劣化する傾向がある。
また、特に透明導電膜を得ようとする場合には、光透過性を確保する観点から、好ましくは0.2〜100nm、さらに好ましくは1〜10nmの範囲のものを用いる。
本発明においては、グラフト界面とイオン的に結合する粒子は規則正しくほぼ単層状態に配置される。
【0016】
表面に高密度で正荷電を有する微粒子は、例えば、米澤徹らの方法、すなわち、T.Yonezawa, Chemistry Letters., 1999 page1061, T.Yonezawa, Langumuir 2000, vol16, 5218および米澤徹, Polymer preprints, Japan vol.49. 2911 (2000)に記載された方法にて作成することができる。米澤らは金属−硫黄結合を利用し、金属粒子表面を正荷電を有する官能基で高密度に化学修飾できることを示している。
【0017】
これらの微粒子は、基材表面のイオン性基に吸着し得る最大量結合されることが耐久性の点で好ましい。また、導電性確保の観点からは、分散液の分散濃度は、10〜20重量%程度が好ましい。
【0018】
表面にイオン性基を有する基材において、該イオン性基に前記導電性微粒子を結合させる方法としては、表面上に荷電を有する微粒子の分散液を表面グラフトポリマー、即ち、イオン性基を有する基材表面上に塗布する方法、及び、表面上に荷電を有する微粒子の分散液中にイオン性基を表面に有するフィルム基材を浸漬する方法などが挙げられる。塗布、浸漬のいずれの場合にも、過剰量の導電性微粒子を供給し、イオン性基との間に十分なイオン結合による導入がなされるために、分散液と表面にイオン性基を有する基材との接触時間は、10秒から180分程度であることが好ましく、1分から100分程度であることがさらに好ましい。
【0019】
(基材)
本発明において導電膜を形成するのに使用される基材としては、寸度的に安定な板状物であり、必要な可撓性、強度、耐久性等を満たせばいずれのものも使用できるが、光透過性を必要とする透明基材を選択する場合には、例えば、ガラス、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)等が挙げられる。また、透明性を必要としない導電膜の基材としては、上記のものに加えて、紙、プラスチックがラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等を挙げることができる。
これらのなかでも、高分子樹脂からなる表面を有する基材が好ましく、具体的には、樹脂フィルム、表面に樹脂が被覆されているガラスなどの透明無機基材、表面層が樹脂層からなる複合材のいずれも好適である。
表面に樹脂が被覆されている基材としては、表面に樹脂フィルムが貼着された積層板、プライマー処理された基材、ハードコート処理された基材などが代表例として挙げられる。表面層が樹脂層からなる複合材としては、裏面に接着剤層が設けられた樹脂シール材、ガラスと樹脂との積層体である合わせガラスなどが代表例として挙げられる。
【0020】
本発明の製造方法により得られる導電膜は、基板上に導入されたイオン性基に導電性微粒子が静電気的に高密度で均一に吸着した層が形成されており、バインダーを用いることなく、しかも、イオン性基に微粒子が単層状態で吸着した表面層が形成されているため、該表面は導電性微粒子の素材に由来する優れた導電性を有する薄膜が形成される。さらに、この導電膜は薄層で光透過性に優れることから、基材として透明基材を用いることで容易に透明導電膜を得ることができ、透過型の画像表示素子や太陽電池にも好適に使用できる。
この導電膜は、任意の基材表面に比較的簡易な処理で形成することが可能であり、さらには、優れた導電性を有する表面層の耐久性が良好であるため、先に述べたような多用な目的に好適に使用しうるという利点を有する。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例1、2)
〔イオン性基を表面に有する基材の作成〕
膜厚188μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A4100、東洋紡(株)社製)を用い、グロー処理として平版マグネトロンスパッタリング装置(芝浦エレテック製CFS−10−EP70)を使用し、下記の条件で酸素グロー処理を行った。
(酸素グロー処理条件)
初期真空 :1.2×10-3Pa
酸素圧力 :0.9Pa
RFグロー:1.5KW,処理時間 :60sec
【0022】
(イオン性基の導入)
次に、グロー処理したフィルムを窒素バブルしたスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液(10Wt%)に70℃にて7時間浸漬した。浸浸した膜を水にて8時間洗浄することによりスチレンスルホン酸ナトリウムが表面にグラフトポリマー化された基材Aを得た。
また同様に、スチレンスルホン酸ナトリウムをアクリル酸に変えた以外は上記と同じ方法にてアクリル酸がグラフトされた表面グラフトフィルムである基材Bを得た。
【0023】
〔該イオン性基とイオン結合しうる金属酸化物微粒子〕
本実施例においては、金属酸化物微粒子として、以下のようにして得られた正電荷を有するAg粒子を使用した。
過塩素酸銀のエタノール溶液(5mM)50mlにビス(1,1−トリメチルアンモニウムデカノイルアミノエチル)ジスルフィド3gを加え、激しく攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム溶液(0.4M)30mlをゆっくり滴下してイオンを還元し、4級アンモニウムで被覆された銀粒子の分散液を得た。この銀粒子のサイズを電子顕微鏡で測定したところ、平均粒径は5nmであった。
〔基材への荷電粒子の塗布〕
前記のように得られた正電荷Ag分散液中に、表面グラフトポリマーを有する基材A及び基材Bを浸漬し、その後、流水で表面を十分洗浄して余分な微粒子分散液を除去し導電膜A及び導電膜Bを得た。
【0024】
導電膜A及び、導電膜Bの表面を透過型電子顕微鏡(JEOL JEM−200CX)にて10万倍で観察したところ、いずれの表面においても、吸着したAg微粒子に起因する緻密な凹凸形状が形成されていることが確認された。
【0025】
〔導電膜の性能評価〕
(導電性)
導電性、及び、導電膜におけるバラツキをシート抵抗を測定することで評価した。まず、表面抵抗値を、三菱化学(株)製、LORESTA−FPを用いて四探針法により測定し、形状補正した。
次に、この表面抵抗値を導電膜面内の任意の5ヵ所で同様の条件で測定し、平均値とのバラツキを検討した。平均値とのバラツキが±3%以内であるものを面内バラツキ許容(○)、バラツキが±3%を超えるものを面内バラツキ不可(×)として評価した。
さらに、導電膜A及び導電膜Bと同様の条件で5つの試料(導電膜A−1〜導電膜A−5及び導電膜B−1〜導電膜B−5)を作成し、各試料の表面抵抗値を前記と同様の条件で測定し、平均値とのバラツキを検討した。平均値とのバラツキが±3%以内であるものを再現性許容(○)、バラツキが±3%を超えるものを再現性不可(×)として評価した。
【0026】
導電膜Aの表面抵抗値は350Ω/□であり、面内バラツキ、再現性共に許容であった。また、導電膜Bの表面抵抗値は300Ω/□であり、面内バラツキ、再現性共に許容と判定された。このことから、いずれの導電膜も、導電膜としての機能に優れ、導電膜の均一性、及び作成における安定性(再現性)ともに問題の無いことがわかった。
【0027】
(光透過率)
空気をリファレンスとして、波長550nmにおける光透過率を自記分光光度計UV2400−PC(島津製作所製)を用いて測定したところ、導電膜Aの光透過率は80%以上であり、導電膜Bの光透過率は90%以上であり、いずれの導電膜も可視光の透過性に優れ、透明導電膜として用い得ることがわかった。
【0028】
〔耐磨耗性の評価〕
得られた導電膜A、Bを水で湿らせた布(BEMCOT、旭化成工業社製)を用いて手で往復30回こすった。こすった後に、前記と同様にして透過型電子顕微鏡(JEOL JEM−200CX)にて、その表面を10万倍で観察したところ、いずれの表面においても、こすり処理を行なう前と同様の微粒子に起因する緻密な凹凸形状が観察され、表面の緻密な凹凸形状がこすりにより損なわれなかったことが確認された。
【0029】
実施例の評価結果より、本発明の製造方法により得られた導電膜は、均一で優れた導電性を有し、表面に形成された導電性表面層の耐久性が良好であることが確認され、本発明は実用に適する有用なものであることがわかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明の導電膜の製造方法により得られた導電膜は、導電性と耐久性に優れており、さらに、透明基材を用いることで得られる本発明に係る透明導電膜は画像表示素子や太陽電池などに好適に用いることができる。
Claims (7)
- 基材の少なくとも片方の表面に、イオン性モノマーを表面グラフトさせてイオン性基を導入し、該イオン性基と結合しうる荷電を有する導電性微粒子の分散液を、イオン性基が導入された基材に接触させ、該導電性微粒子をイオン性基に静電的に結合させる導電膜の製造方法。
- 基材の少なくとも片方の表面に、イオン性基を有する高分子化合物鎖の末端に反応性官能基を付与してなるポリマーを、基材表面官能基とカップリング反応させてイオン性基を導入し、該イオン性基と結合しうる荷電を有する導電性微粒子の分散液を、イオン性基が導入された基材に接触させ、該導電性微粒子をイオン性基に静電的に結合させる導電膜の製造方法。
- 前記イオン性モノマーが、アンモニウム及びホスホニウムから選ばれる正の荷電を有するモノマー、又は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、及び、ホスホン酸基から選ばれる負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基を有するモノマーである請求項1に記載の導電膜の製造方法。
- 前記イオン性基と結合しうる荷電を有する導電性微粒子が、表面を、金属−硫黄結合により正荷電を有する官能基で化学修飾してなる金属粒子である請求項1〜請求項3に記載の導電膜の製造方法。
- 前記イオン性基と結合しうる荷電を有する導電性微粒子の粒径は0.1nmから1000nmの範囲である請求項1〜請求項4に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電性微粒子の分散液の濃度が、10重量%〜20重量%である請求項1〜請求項5に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電性微粒子の分散液の、該イオン性基が導入された基材への接触時間が10秒から180分の範囲にある請求項1〜請求項6に記載の導電膜の製造方法。
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