JP4824913B2 - グラフト薄膜を用いた光電素子及び太陽電池 - Google Patents

グラフト薄膜を用いた光電素子及び太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、有機薄膜を用いた光電変換技術に関し、特に、グラフト薄膜を用いた光電素子及び太陽電池に関する。
従来より、有機薄膜を用いた光電素子として、支持体に蒸着された透明電極の上に、電子供与性を有する有機半導体膜と入射する光を吸収する色素と電子受容性を有する有機半導体膜とからなる薄膜層を積層させ、さらにその上に対向電極を配置して構成されたものが知られている。このように薄膜層を透明基板上へ積層する従来の方法としては、これら有機半導体膜を構成する物質を透明基板上に真空蒸着させる方法や、有機半導体膜を構成する物質を揮発性溶媒に分散させ高速に回転する透明基板上に滴下したのち溶媒を除去して有機半導体膜を得るスピンコーティング法や、有機半導体膜を構成する物質を含む溶液に透明基板を浸漬・引き上げ・乾燥処理することにより有機半導体膜を得るディップコーティング法等がある(例えば、特許文献1、2)。
特開平7−240530号公報(段落0011) 特開平5−259493号公報(段落0027)
ところで、光電素子の特性を最大限に引き出すためには、分子レベルでその構造を制御して構成させることが要求される。これは、光電素子は、構成要素である薄膜層の内部を移動する電子の距離がナノメートルのオーダであるため、構造敏感な性質を有することによる。しかしながら、真空蒸着法、スピンコーティング法またはディップコーティング法などの方法により作製された従来の光電素子においては、薄膜層の構造を緻密に制御して構成させることはできなかった。また、これらの方法により作製された薄膜層は、物理的に吸着して各層が構成されているために界面における相互拡散等の作用により、経時的な状態変化を起しやすい。
このため、従来の光電素子においては、構造敏感な性質を有する光電素子の性能にばらつき及び経時的変化が生じやすいといった問題があった。
本発明は、以上の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、グラフト薄膜で薄膜層を形成することにより、構造を精密に制御して構成させることを可能とし、特性が安定した光電素子及び太陽電池を提供することを目的とするものである。
前記した目的を達成するために本発明の光電素子は、薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極と、を有する光電素子であって、前記薄膜層は、電子供与基、光増感基、電子受容基のいずれか少なくとも一つを有する高分子鎖の末端が、前記基板電極に化学結合してなることを特徴とする。
かかる構成により、前記基板電極の上に形成される前記薄膜層は、鎖長(または分子量)のそろった複数の高分子鎖が配向してなるグラフト膜により構成されることになる。
そして、電子供与基、光増感基、電子受容基をそれぞれ有する第1高分子鎖、第2高分子鎖、第3高分子鎖がブロック共重合体を形成して、末端が前記基板電極に化学結合すれば、前記グラフト膜は機能が異なる複数の層(正孔輸送層、光吸収層、電子輸送層)から構成されることになる。
また、前記した目的を達成するために本発明の太陽電池は、この光電素子で構成され、光エネルギーを電気エネルギーに変換し、電力として外部に取り出す機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、構造敏感な性質を有する光電素子において、その構造を分子レベルで精密に制御して構成させることが可能である。また高分子鎖の末端が基板電極に化学結合して薄膜層を構成しているので構造が安定であり、特性も安定してばらつきの少ない光電素子及び太陽電池を得ることができる。さらに、この高分子鎖は電子または正孔が電極に流れる方向に配向しているため、電子の輸送性能にすぐれ、変換効率の高い光電素子及び太陽電池を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明における光電素子の構成を示す概念図である。
図2は、リビング重合法によりグラフト膜を得る手順について示す説明図である。
図3は、本発明における光電素子のエネルギー準位を示す模式図である。
以下、符号に添字を付して例えば、符号101、102のように示す場合は、それぞれ図面上で示される個々のものを特定して指すこととし、例えば符号10のように添字を省略して示す場合は、省略された添字を含むすべてのもの(符号101、102、103…)を総括して指すこととする。
本発明にかかる光電素子10は、例えば、図1の(1)〜(13)に概念的に示される形態で構成される。図1に示すように、光電素子10は、光吸収層A、正孔輸送層P、電子輸送層Nのうち光吸収層Aを最低限含む薄膜層20を一対の電極(基板電極11,対向電極12)が挟むようにして構成される。
ここで、光吸収層Aとは、光エネルギーを吸収するものである。また、正孔輸送層Pとは、光吸収により発生した正孔を受容して隣接する電極(基板電極11または対向電極12)に引き渡すものである。そして、電子輸送層Nとは、光吸収により発生した電子を受容して隣接する電極(基板電極11または対向電極12)に引き渡すものである。
なお、図1に示すように、光吸収層A、正孔輸送層P、電子輸送層Nのうち基板電極11に接する層については、この基板電極11の表面を起点として成長した多数の高分子鎖(第1高分子鎖21、第2高分子鎖22若しくは第3高分子鎖23又はこれらのブロック共重合体)が一方向に配向して集合したグラフト膜により形成されている。これら高分子鎖の末端と基板電極11の表面との起点の部分は、カップリング剤を介した共有結合等により、強固に化学結合されている。なお、このグラフト膜は、平均分子量分布が1〜2.0の範囲に含まれることが望ましい。
また、図中、グラフト膜を構成する高分子鎖は、並列に三本の矢印で示されているが、これは、観念的に示すものであって、現実的なグラフト密度は、後記するリビング重合により生成されるものであれば、0.01本/nm2〜1本/nm2の値を有し、好ましくは0.07本/nm2〜0.7本/nm2の範囲である。
正孔輸送層Pをグラフト膜で構成した場合、このグラフト膜を成す第1高分子鎖21には、官能基が電子を自らの側から押し出そうとする性質を有する電子供与基が付加されている。そして、光吸収層Aをグラフト膜で構成した場合、このグラフト膜を成す第2高分子鎖22には、光エネルギーを吸収すると活性化する光増感基が付加されている。また、電子輸送層Nをグラフト膜で構成した場合、このグラフト膜を成す第3高分子鎖23には、官能基が電子を自らの側に引き寄せようとする性質を有する電子受容基が付加されている。
以下、図1で示される光電素子10の各々について個別に説明を行う。
図1(1)に示す、光電素子101には、基板電極111の表面から成長した第1高分子鎖211の多数が集合して成るグラフト膜により、正孔輸送層P1が形成されている。そして、この正孔輸送層P1の上には、光吸収層A1が形成されている。なお、この光吸収層A1は、光増感性を示す物質を塗布・蒸着等の物理的な手段により配置して構成される。図1(1)の光電素子101は、請求項1に対応する構成を有している。
図1(2)に示す光電素子102は、電子供与基を含む第1高分子鎖212と光増感基を含む第2高分子鎖222とのブロック共重合体が、その末端を基板電極111に化学結合させて多数集合して成るグラフト膜(薄膜層202)により形成されている。そして、第1高分子鎖212の集合体が正孔輸送層P2を形成し、この正孔輸送層P2に隣接して、第2高分子鎖222の集合体が光吸収層A2を形成している。図1(2)の光電素子102は、請求項2に対応する構成を有している。
図1(3)に示す光電素子103は、図1(2)で示すグラフト膜(薄膜層202)の上に電子輸送層N3を設けた薄膜層203が形成されている。そして、この電子輸送層N3は、電子受容性を示す物質を塗布・蒸着等の物理的な手段により吸着させたものであったり、活性を有する第2高分子鎖223の先端が電子受容性を示す物質(例えばフラーレン)で化学修飾されて構成されたものであったりする。図1(3)の光電素子103は、請求項3に対応する構成を有している。
図1(3)´に示す光電素子103´は、図1(1)で示すグラフト膜(薄膜層201)の上に、電子輸送層N3が形成されて薄膜層203´が形成されている。そして、この電子輸送層N3´は、電子受容性を示す物質が塗布・蒸着等の物理的な手段により固定されてなるものである。図1(3)´の光電素子103´は、請求項3に対応する構成を有している。
図1(4)に示す光電素子104は、電子供与基を含む第1高分子鎖214と光増感基を含む第2高分子鎖224と電子受容基を含む第3高分子鎖234とのブロック共重合体が、その末端を基板電極114に化学結合させて多数集合して成るグラフト膜(薄膜層204)を含む構成となっている。そして、第1高分子鎖214の集合体が正孔輸送層P4を形成し、この正孔輸送層P4に隣接して、第2高分子鎖224の集合体が光吸収層A4を形成し、この光吸収層A4に隣接して第3高分子鎖234の集合体が電子輸送層A4を形成している。図1(4)の光電素子104は、請求項4に対応する構成を有している。
以上説明した光電素子101〜104においては、光エネルギーは光吸収層Aにおいて光吸収され、この光吸収により発生した正孔は正孔輸送層Pにより基板電極11に輸送される。そして、この光吸収により発生した電子は対向電極12に輸送される。このため、図1(1)〜(4)で示される光電素子10は、基板電極11が正極(+)として、対向電極12が負極(−)として作用することとなる。
図1(5)〜(8)に示す光電素子105、106、107、107´、108は、基板電極11の上のグラフト膜が電子輸送層Nであることを特徴としており、その他の説明は、光電素子101、102、103、103´、104においてした説明の電子輸送層Nと正孔輸送層Pとに関する項目を置き換えれば対応する説明となる。
このため、図1(5)〜(8)で示される光電素子10は、基板電極11が負極(−)、対向電極12が正極(+)として作用することとなる。図1(5)〜(8)の光電素子105〜108は、それぞれ請求項5〜請求項8に対応する構成を有している。
図1(9)〜(12)に示す光電素子109、1010、1011、1012は、基板電極11に隣接するグラフト膜が光吸収層Aであることを特徴としている。そして、図1(9)に示す光電素子109は、光吸収層A9のグラフト膜の上に電子輸送層N9が塗布・蒸着等の物理的な手段により形成される。また、図1(11)に示す光電素子1011は、光吸収層A11のグラフト膜の上に正孔輸送層P11が塗布・蒸着等の物理的な手段により形成される。
図1(10)に示す光電素子1010は、光増感基を含む第2高分子鎖2210と電子受容基を含む第3高分子鎖2310とのブロック共重合体が、その末端を基板電極1110に化学結合させて多数集合して成るグラフト膜(薄膜層2010)により形成されている。そして、図1(12)に示す光電素子1012は、光増感基を含む第2高分子鎖2212と電子供与基を含む第1高分子鎖2112とのブロック共重合体が、その末端を基板電極1112に化学結合させて多数集合して成るグラフト膜により形成されている。図1(9)〜(12)の光電素子109〜1012は、それぞれ請求項9〜請求項12に対応する構成を有している。
図1(13)に示す光電素子1013は、光増感基を含む第2高分子鎖2213が、その末端を基板電極1113に化学結合させて多数集合して成るグラフト膜(薄膜層2013)により形成されている。このように、機能層が一層のみ形成される場合であっても、基板電極1113または対向電極1213のいずれか一方が、正孔輸送層または電子輸送層としての機能を奏すれば光電素子としての機能を果たし得る。具体的には、フラーレン等の電子受容性を有する物質を基板電極1113の表面に固定することにより、またはTiO2を基板電極1113に用いることにより、実現される。図1(13)の光電素子1013は、請求項13に対応する構成を有している。
(グラフト膜の作製方法)
図2を参照して、グラフト膜の作製方法について説明する。本発明における光電素子10を構成するグラフト層(薄膜層20のうち、第1、第2、第3高分子鎖21,22,23により形成されている層)は、一般に、リビング重合法により得ることができる。
ここで、リビング重合とは、重合反応中は、開始と成長反応だけからなり、連鎖反応や停止反応が起きず、連鎖成長先端の活性が常に維持される重合方法である。この方法によると、成長鎖の先端のみが活性を有し、周囲のモノマーが枯渇するまで分子鎖の成長が継続し、別のモノマーを加えると、ブロック共重合体を形成することができる。リビング重合により生成したグラフト膜は、成長する高分子鎖の成長速度がいずれにおいても一定なため、分子量分布が(重量平均分子量)/(数平均分子量)の値で1.0以上2.0以下の範囲に含まれ、鎖長のそろった高分子鎖が得られる。また、グラフト鎖の密度が極めて高いため、それぞれの高分子鎖の成長方向は一方向に規定され、高分子鎖は一方向に配向を有することになる。
まず図2(a)に示すように、基板電極11の上に、重合を開始させる開始点24を固定させる。この際、開始点24の固定には、例えばシランカップリング剤を用いることができる。次に、第1高分子鎖21を構成するモノマーを投入すると、図2(b)に示すように、この開始点24を起点にしてリビング重合が開始され、モノマーが枯渇するまで直線状の均等長さの第1高分子鎖21の集合体(正孔輸送層)が形成される。
次に、モノマーの種類をかえて投入することにより(ここでは、第2高分子鎖22を構成するモノマーとする)、第1高分子鎖21の活性な先端から再び、リビング重合が再開され、図2(c)に示すように、第1高分子鎖21の先端に第2高分子鎖22をブロック共重合させることができる。このように、リビング重合によりグラフト層を形成することにより、各機能層(正孔輸送層P、光吸収層A、電子輸送層N)(図1参照)の構成をコントロールして形成させることができる。そして、このようにして成長した高分子鎖の末端は、基板電極11に対して化学結合(シランカップリング剤を用いた場合は共有結合)により強力に固定されている。
さらに、図2(d)に示すように、第2高分子鎖22の成長の終了後にグラフト膜の上に対向電極12を蒸着等により形成すれば図1(2)に対応する光電素子102が得られる。
(光電変換のメカニズム)
次に、図3を参照して、光電素子における光電変換のメカニズムについて説明する。
図3(a)は、図1(3)または(4)に示すように、基板電極11、正孔輸送層P、光吸収層A、電子輸送層N及び対向電極12が隣接するもののポテンシャル勾配を示す図である。図3(a)に示すように、基板電極11、正孔輸送層P、光吸着層Aに着目すれば、基板電極11に向かうに従い最高被占電子準位が向上している。このようなポテンシャルの勾配は、正孔輸送層Pをなす第1高分子鎖21(図1参照)に導入されている電子供与基の化学構造を変化させることによりつけることができる。
一方、光吸収層A、電子輸送層N、対向電極12に着目すると、対向電極12に向かうに従い最低空電子準位が低下している。このようなポテンシャル勾配は、電子輸送層Nをなす第3高分子鎖23(図1参照)に導入されている電子受容基の化学構造を変化させることによりつけることができる。
光吸収層Aが光エネルギーを吸収し電子的に励起されると、励起子が生成する。光吸収層内に生じた内部電場により、あるいは、隣接する正孔輸送層Pあるいは電子輸送層Aとの界面における電荷分離により、励起子は正孔及び電子に解離する。正孔は、正孔輸送層Pの中を移動し基板電極11に達するため、正孔輸送層Pに隣接する基板電極11は正極を構成する。電子は、電子輸送層Nの中を移動し、対向電極に達するため、電子輸送層Nに隣接する対向電極12は負極を構成する。その結果、基板電極11及び対向電極12の間に電位差が生じる。このような正孔または電子のスムーズな移動は、前述したような、正孔輸送層Pを介した光吸収層A及び基板電極11の最高被占電子準位の勾配、あるいは電子輸送層Nを介した光吸収層A及び対向電極12の最低空電子準位の勾配により達成される。
なお、前記した図3(a)における説明に関し、基板電極11と対向電極12とを入れ替えて説明すれば、図1(7)または図1(8)に示す光電素子10の動作メカニズムの説明となる。
図3(b)は、図1(9)または(10)に示すように、基板電極11、光吸収層A、電子輸送層N及び対向電極12から構成される光電素子10のポテンシャル勾配を示す図である。図3(b)に示すように、基板電極11、光吸収層A、電子輸送層N及び対向電極12のエネルギー準位がポテンシャル勾配を有している。基板電極11及び光吸収層Aでは後者の最高被占電子準位が低くなっている。一方、光吸収層A、電子輸送層N、及び対向電極12では、この順番に従い最低空電子準位が低下している。
そして、光吸収層Aが光を吸収することにより、正孔及び電子が生成する。正孔は、基板電極11に達し、電子は、電子輸送層Nの中を移動し、対向電極12に達する。その結果、基板電極11及び対向電極12の間に電位差が生じる。
なお、前記した図3(b)における説明に関し、基板電極11と対向電極12とを入れ替えて説明すれば、図1(5)または図1(6)に示す光電素子10の動作メカニズムの説明となる。
図3(c)は、図1(1)または(2)に示すように、基板電極11、正孔輸送層P、光吸着層A及び対向電極12から構成される光電素子10のポテンシャル勾配を示す図である。図3(c)に示すように、基板電極11、正孔輸送層P、光吸収層A及び対向電極12のエネルギー準位がポテンシャル勾配を有している。光吸収層A及び対向電極12では後者の最低空電子準位が低くなっている。一方、光吸収層A、正孔輸送層P、及び基板電極11では、この順番に従い最高被占電子準位が向上している。
そして、光吸収層Aが光を吸収することにより生成した正孔は、正孔輸送層Pの中を移動し、基板電極11に達し、また、同様に生成した電子は、対向電極12に達する。その結果、基板電極11及び対向電極12の間に電位差が生じる。
なお、前記した図3(c)における説明に関し、基板電極11と対向電極12とを入れ替えて説明すれば、図1(11)または図1(12)に示す光電素子10の動作メカニズムの説明となる。
(太陽電池の構成)
図4は、本発明にかかる光電素子を用いて構成した太陽電池の第1実施形態を示す断面図である。図4に示すように、太陽電池30は、ガラス基板13と、図1に示すいずれかの光電素子10の電極層(基板電極11または対向電極12)とが接して構成される。なお、このガラス基板13に接する電極層は、ガラス基板13を通過して入射する光を透過する透明電極である。そして、それぞれの電極には、端子接点14に一端が固定された導線15が設けられ、光電変換反応により発生した電気がこの導線により外部に出力される。
図5は、本発明にかかる光電素子を用いて構成した太陽電池の第2実施形態を示す図で(a)は断面図を示し(b)は上面図を示す。図5に示す、太陽電池30´においては、ガラス基板13と、このガラス基板13に接する電極(透明電極)との界面に、グリッド配線16を櫛歯状に形成したものである。そして、このグリッド配線16上に端子接点14が設けられ、導線15の一端が固定されている。
一般に、透明電極(基板電極)11は、電気抵抗が高いため、正孔輸送層Pまたは電子輸送層Nと、透明電極11との電子の受け渡しの抵抗を上昇させ、光電変換効率の低下が懸念される。しかし、図5に示す太陽電池30´の構成をなすと、グリッド配線16をこの透明電極11の上に形成することにより電子が透明電極11の上を移動する距離が短縮され、電気抵抗を低下させ光電変換効率の向上が実現されることになる。ここで、このグリッド配線16は、材料として高導電性を有する銅、銀、はんだ、アルミニウム、金等であることが望ましく、これらの材料が、蒸着法等によりガラス基板13または透明電極11の上に形成される。なお、透明電極11の上にグリッド配線16を設ける場合は、グリッド配線16と、正孔輸送層Pまたは電子輸送層Nとが直接接触しないようにグリッド配線16の表面を絶縁膜で覆うことが望ましい。
次に実施例により本発明を説明する。(以下、適宜、図1、2を参照する。)
(重合開始剤の固定化)
ここで、基板電極11は、透明電極であるITO(インジウム・スズ酸化膜)基板である。まず、トルエン、アセトン、エタノール溶液を用いてITO基板を各10分間超音波洗浄する。次に、オゾンクリーナを用いてUV−オゾン処理を1時間行い、基板表面を親水性とする。そして、親水処理を施したITO電極をガラス容器に挿入し、シランカップリング剤である3-アミノフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン(3-aminopropyltriethoxysilane)を1 mL含む脱水トルエン溶液13 mLを窒素雰囲気下にて加熱還流させることにより、ITO電極(基板電極11)にシランカップリング剤を固定化した。このITO基板(基板電極11)を、トルエンおよびアセトン溶液により洗浄し、窒素ガスを用いて乾操する。
続いて、50 × 50 mmの秤量瓶に、50 mLの脱水塩化メチレン溶液に、開始剤である2-フ゛ロモ-2-メチルフ゜ロヒ゜オン酸(2-bromo-2-methylpropionic acid)167 mg(1.0 mmol)と4-シ゛メチルアミノヒ゜リシ゛ン(4-dimethylaminopyridine)30 mg(0.25 mmol)を加えた後、縮合剤であるシ゛シクロヘキシルカルホ゛シ゛イミト゛(dicyclohexylcarbodiimide)258 mg(1.25 mmol)を氷浴中にて加える。4-シ゛メチルアミノヒ゜リシ゛ンは、不溶性のN-アシル尿素の副生を避ける効果を有するので添加することが望ましい。この溶液中に基板を室温で一晩浸漬することにより、ITO電極(基板電極11)に固定化されたシランカップリング剤に開始剤を結合し、固定化開始剤24とする。
なお、基板電極11と開始剤を結合するカップリング剤は、適用する基板電極11に対して反応性を有するとともに、開始剤と反応する官能基をも有する二官能性化合物であれば特に限定されるものでなく、用いる基板及び開始剤にあわせて適宜、選択できる。前記した3-アミノフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン(3-aminopropyltriethoxysilane)は、アルコシ基と基板電極11の表面のOH基が反応することによりこの表面に固定化され、残ったアミノ基に対して開始剤を導入することができる。また、2-(4-クロロスルフォニルフェニル)エチルトリクロロシラン(2-(4-chlorosulfonylphenyl)ethyltrichlorosilane)や2-(4-クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン(2-(4-chlorosulfonylphenyl)ethyltrimethoxysilane)等は、クロロスルフォニルフェニル(chlorosulfonylphenyl)基が重合開始能を有するのでそのまま固定化開始剤24として用いることができる。
(リビングラジカル重合)
リビングラジカル重合には種々の手法があるが、ここでは原子移動ラジカル重合法(Atom Transfer Radical Polymerization, ATRP)法について述べる。ATRP法では、成長鎖先端のハロゲンをハロゲン化銅(CuIX)/リガンド(L)錯体が引き抜くことにより可逆的に生成する成長ラジカルにモノマーが付加して進行し、成長鎖の先端が十分な頻度で可逆活性化・不活性化することにより分子量分布が規制される。平面基板など比表面積の小さな材料表面へのグラフト重合の場合、固定化開始剤の濃度を十分に高くすることが困難であるため、十分な頻度での可逆的不活性化が起こらないため、CuIIX2/L錯体を添加するか、あるいは、固定化されていないフリーの重合開始剤を添加することが望ましい。
第1モノマーとしてフェロセニルメチルメタクリレート(ferrocenylmethyl methacrylate)、フリー開始剤としてエチル2-フ゛ロモイソフ゛チレート(ethyl 2-bromoisobutylate)、触媒として臭化銅(I)(CuBr)、リガンドとしてスパルタイン、重合溶媒としてアニソール(anisole)を用いる。フェロセニルメチルメタクリレート 2.96 gとエチル2-フ゛ロモイソフ゛チレート 20 mgをアニソール4 gに溶解し、臭化銅(I) 15 mgとスパルタイン96 mgをアニソール1.5 gに溶解し、それぞれ凍結−溶解−脱気法により溶存酸素を除去する。脱気処理した後、各溶液を混合することにより、第1モノマー(フェロセニルメチルメタクリレート):フリー開始剤(エチル2-フ゛ロモイソフ゛チレート):触媒(臭化銅(I)):リガンド(スパルタイン)=100:1:1:2のモル比からなる重合溶液(モノマー濃度35wt%)を調製する。固定化開始剤24を有する基板電極11を上記重合溶液中に導入し、70℃にて1-1.5時間重合する。重合終了後、基板電極11をアニソール溶媒により洗浄する。
続いて、第2モノマーとして2-(9-カルハ゛ソ゛リル)エチルメタクリレート(2-(9-carbazolyl)ethyl methacrylate) 3.77 gとエチル2-フ゛ロモイソフ゛チレート 26 mgをアニソール5 gに溶解し、臭化銅(I) 19 mgとスパルタイン 63 mgをアニソール2 gに溶解し、上記と同様の操作を繰り返し、90℃にて1.5-2時間ブロック重合を行う。重合反応後、各基板はTHFを用いて12時間ソックスレー洗浄を行い、未反応モノマーおよびフリーポリマー等を除く。以上によりITO基板(基板電極11)の上に第1モノマーと第2モノマーのブロック共重合体からなるグラフト薄膜層が形成される。なお、フリーの開始剤、リガンド、溶媒、重合温度等の種類および条件は、用いるモノマーの種類に応じて適宜変更されるべきものである。また、モノマー:フリー開始剤の比を変えることにより、あるいは重合時間を変えることにより、重合度すなわちグラフト鎖長を制御することができる。
(対向電極の作製)
上述の手法により作製した透明電極(基板電極11)上のグラフト薄膜に、真空蒸着装置を用いて、対向電極12としてアルミニウムを蒸着する。2 nm/sの蒸着速度にて50秒間蒸着を行い、厚さ100 nmのアルミニウム電極を得る。
図6(a)は、上記操作により得られた光電素子の模式図である。図6(a)に示す光電素子は、図1(2)の類型に属するといえる。この図6(a)に示す光電素子にITO基板側から白色光を照射したところ光電流の発生が観察された。
次に、図6(b)は、図6(a)と同様に前記第1モノマーにフェロセニルメチルメタクリレートを用い、前記第2モノマーに2-(9-カルハ゛ソ゛リル)エチルメタクリレートを用いでブロック共重合体のグラフト膜を得た後、支持電解質としてテトラフ゛チルアンモニウムテトラフルオロホ゛レート(tetrabutylammonium tetrafluoroborate)を、アクセプター分子として1,4-シ゛シアノヘ゛ンセ゛ン(1,4-dicyanobenzene)を含むアセトニトリル溶液を介して対向電極(Pt板)を配置した光電素子の模式図である。この図6(b)に示す光電素子にITO基板側から330 nmの単色光(10 mW/cm2)を照射したところ、図7に示すような光電流の発生が観察された。
また、図6(c)は、Al蒸着を施す前に、フラーレンC60のキャストフィルムを塗布した光電素子である。そして、図6(d)は、グラフト膜を構成する高分子鎖の先端をフラーレンC60により修飾した光電素子である。また、図6(e)は、前記第1モノマーにヒ゛チオフェニルメチルメタクリレート(bithiophenylmethyl methacrylate)を用い、前記第2モノマーにクマリン誘導体を側鎖に有するメタクリレートモノマーを用いでブロック共重合体のグラフト膜を得た後、導電性液晶ヘキシロキシフェニルヘキシロキシヒ゛フェニルオキサシ゛アソ゛ール(hexyloxyphenyl-hexyloxybiphenyloxadiazole)(液晶物質)を介して対向電極(Pt板)を配置した光電素子である。図6(f)は、図6(e)の導電性液晶にかえてフラーレンを塗布した光電素子である。以上の図6(b)~(f)に示す光電素子は、図1(3)の類型に属するといえる。
図8(a)は、前記第1モノマーにヒ゛チオフェニルメチルメタクリレートを用いて、グラフト膜を得た後、フラーレンを塗布した光電素子である。なお、図示されていないが、このフラーレンは、グラフト膜を構成する高分子鎖の先端を修飾して配置される場合もある。図8(a)に示す光電素子は、図1(9)の類型に属するといえる。なお、ここでホ゜リヒ゛チオフェニルメチルメタクリレートにより構成された光吸収層22は、この内部やフラーレンの層との界面で生成した正孔を基板電極11に輸送する正孔輸送層としての機能も奏するものである。図8(b)は、図8(a)におけるフラーレンにかえ、クマリン誘導体を側鎖に有するホ゜リメタクリレートとフラーレンとの混合物をグラフト膜の上に塗布したものである。図8(c)は、ホ゜リヒ゛チオフェニルメチルメタクリレートの一層のグラフト膜上に、ルテニウム錯体誘導体を側鎖に有するホ゜リカチオンの層及びフラーレンの層をそれぞれ別個に設けた光電素子である。図8(d)は、図8(c)のフラーレンの層にかえ、導電性液晶ヘキシロキシフェニルヘキシロキシヒ゛フェニルオキサシ゛アソ゛ールを配置したものである。図8(b)(c)(d)に示す光電素子は、図1(3)´の類型に属するといえる。
(酸化スズ透明電極の作製)
前記した方法により洗浄したITO電極上に、SnO2微粒子(〜15nm)15wt%コロイド懸濁水溶液(安定剤としてNH4OHを含有)をキャストし、ホットプレート上にて乾操する。乾操した基板を、電気炉を用いて400℃にて1時間アニールし、SnO2透明電極を得る。
(C60C(COOH)2の固定化)
前記した、ITO電極上へのシランカップリング反応と同様の方法により、SnO2透明電極上に、3-アミノフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン(3-aminopropyltriethoxysilane)を固定化する。基板はトルエン、アセトン溶液を用いて洗浄した後、それぞれ1 mMのC60C(COOH)2およびヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール-1-オール(1H-benzotriazol-1-o1)を含むブロモベンゼン(bromobenzene)溶液に浸漬し、0℃に冷却した後シ゛シクロヘキシルカルホ゛シ゛イミト゛(dicyclohexylcarbodiimide)を加え、室温で撹拌しながら固定化を行う。C60C(COOH)2の固定化量は、浸漬時間を変えることにより任意に制御することが可能である。また、C60C(COOH)2の固定化はシランカップリング剤を用いることなく直接SnO2透明電極基板に対して行うことも可能である。
(リビングラジカル重合)
前記した方法により、開始剤の固定化を行い、リビングラジカル重合を行う。
(対向電極の作製)
対向電極には仕事関数の大きな金(Au)等を用い、前記したように真空蒸着法によりコートしたり、電解質溶液、導電性液晶または導電性高分子キャスト膜などを介して対向電極を配置したりできる。
図9(a)は、基板電極(SnO2)11の上にC60C(COOH)2を固定化したのち、前記第1モノマーにヒ゛チオフェニルメチルメタクリレートを用いてグラフト膜を得た後、対向電極(Au)を蒸着させたものである。図9(b)は、基板電極(SnO2)11の上にC60C(COOH)2を固定化したのち、前記第1モノマーにクマリン誘導体を側鎖に有するメタクリレートモノマーを用いてグラフト膜を得、さらに導電性液晶シ゛オクチルターチオフェン(dioctylterthiophene)を塗布して対向電極(Pt)を配置したものである。図9(c)は、図9(a)においてグラフト膜を形成後、ヨウ素およびヨウ化カリウムをアセトニトリルに溶解した電解質溶液を介して対向電極(Pt)を配置したものである。図9(d)は、図9(b)においてグラフト膜を形成後、ホ゜リ(3,4-エチレンシ゛オキシチオフェン)/ホ゜リ(4-スチレンスルフォネート)(PEDOT/PSS)を塗布して対向電極(Pt)を配置したものである。図9(a)に示す光電素子は、図1(13)の類型に属するといえる。図9(b)(c)(d)に示す光電素子は、図1(11)の類型に属するといえる。
図10は、TiO2透明電極の上に前記第1モノマーとしてクマリン誘導体を側鎖に有するメタクリレートモノマーを用いてグラフト膜を得た後、ヨウ素およびヨウ化カリウムをアセトニトリルに溶解した電解質溶液を介して対向電極(Pt)を配置した光電素子である。図10に示される光電素子は、図1(11)の類型に属するといえる。
以上、グラフト膜を構成する高分子鎖が有する、電子供与基、光増感基、電子受容基として、具体的にその化合物名を挙げて示したが、それらに限定されることなく、例えば、電子供与基は、チオフェン系、フェロセン系、パラフェニレンビニレン系、カルバゾール系、ピロール系、アニリン系、ジアミン系、フタロシアニン系、ヒドラゾン系の化合物、テトラチアフルバレン誘導体等の物質を有して構成されていてもよい。
また光増感基は、ルテニウム錯体系、クマリン系、カルバゾール系、ポルフィリン系、フタロシアニン系、チオフェン系、スピロ系、フェロセン系、フルオレノン系、フルギド系、イミダゾール系、ペリレン系、フェナジン系、フェノチアジン系、ポリエン系、アゾ系、キノン系、インジゴ系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、ポリメチン系、アクリジン系、アクリジノン系、カルボスチリル系、クマリン系、ジフェニルアミン系、クナクリドン系、キノフタロン系、フェノキサジン系、フタロペリノン系、ポルフィン系、クロロフィル系、フタロシアニン系、クラウン系、スクアリリウム系、チアフルバレン系等の物質を有して構成されていてもよい。
そして、前記電子受容基は、フラーレン、オキサジアゾール、オキサドール、ペリレン、ナフタレンの誘導体、金属錯体等の物質を有して構成されていてもよい。
また、前記した説明においては、透明電極としてITO、TiO2、SnO2を用いたものを例示したが、IZO(インジウム・亜鉛酸化膜)またはZnOを用いて形成してもよい。さらに、前記した説明において透明電極は、基板電極または対向電極のいずれか一方において使用される場合について示したが、両方の電極に用いてもよい。
そして、図6、図8〜図10に示される光電素子を形成する各機能層(正孔輸送層、光吸収層、電子輸送層)は、重合度nの範囲が10〜100で形成されることが望ましい。
また、本発明において保護される技術的範囲は、詳細な説明において図1に示すように光電素子をなす薄膜層20の構成を類型化して示したが、これら類型化したパターンに限定されることなく、末端が電極に化学結合した高分子鎖からなるグラフト膜を含む光電変換素子として広く解釈すべきである。
また、図1において薄膜層20の構成をそれぞれ、機能別に分類して正孔輸送層P、光吸収層A、電子輸送層Nのように示したが、これらの層うち一つの層が同時に他の層の機能も併せ持つ場合も現実には充分にありうる。よって、かかる場合においても、本発明において保護される技術的範囲と解釈すべきである。
本発明における光電素子の構成を示す概念図である。 リビング重合法によりグラフト膜を得る手順について示す説明図である。 本発明における光電素子のエネルギー準位を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる太陽電池を示す断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態にかかる太陽電池を示す断面図を示し、(b)は上面図を示す。 (a)〜(f)は、本発明の光電素子の実施例においてグラフト2層系を示す模式図である。 図6(b)に示す光電素子の光電流測定の結果である。 (a)〜(d)は、本発明の光電素子の実施例においてグラフト1層が塗布膜を有する系を示す模式図である。 (a)〜(d)は、本発明の光電素子の実施例においてグラフト1層の表面が修飾された系を示す模式図である。 本発明の光電素子の実施例においてグラフト1層の片面が電解液で満たされた系を示す模式図である。
符号の説明
10(101、102…) 光電素子
11(111、112…) 基板電極
12(121、122…) 対向電極
20(201、202…) 薄膜層
21(211、212…) 第1高分子鎖
22(221、222…) 第2高分子鎖
23(231、232…) 第3高分子鎖
24 開始点
30 太陽電池
P 正孔輸送層
A 光吸収層
N 電子輸送層

Claims (29)

  1. 薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極とを有する光電素子であって、
    前記薄膜層は、
    光エネルギーを光吸収する光吸収層と、
    この光吸収により発生した正孔を受容して前記基板電極に引き渡す正孔輸送層とを少なくとも含み、
    前記正孔輸送層は、電子供与基を有する第1高分子鎖の末端が前記基板電極に化学結合してなり、
    前記電子供与基は、チオフェン系、フェロセン系の群から選ばれる一の物質を少なくとも含むことを特徴とする光電素子。
  2. 前記光吸収層は、光増感基を有する第2高分子鎖からなり、その末端が前記第1高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項1に記載の光電素子。
  3. 前記光吸収により発生した電子を受容して前記対向電極に引き渡す電子輸送層を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電素子。
  4. 前記電子輸送層は、電子受容基を有する第3高分子鎖からなり、その末端が前記第2高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項3に記載の光電素子。
  5. 薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極とを有する光電素子であって、
    前記薄膜層は、
    前記光エネルギーを光吸収する光吸収層と、
    この光吸収により発生した前記電子を受容して前記基板電極に引き渡す電子輸送層とを少なくとも含み、
    前記電子輸送層は、電子受容基を有する第3高分子鎖の末端が前記基板電極に化学結合してなり、
    前記電子受容基は、フラーレン及びその誘導体、またはペリレン及びその誘導体を少なくとも含むことを特徴とする光電素子。
  6. 前記光吸収層は、光増感基を有する第2高分子鎖からなり、その末端が前記第3高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項5に記載の光電素子。
  7. 前記光吸収により発生した正孔を受容して前記対向電極に引き渡す正孔輸送層を含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光電素子。
  8. 前記正孔輸送層は、電子供与基を有する第1高分子鎖からなり、その末端が前記第2高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項7に記載の光電素子。
  9. 薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極とを有する光電素子であって、
    前記薄膜層は、
    前記光エネルギーを光吸収する光吸収層と、
    この光吸収により発生した前記電子を受容して前記対向電極に引き渡す電子輸送層とを少なくとも含み、
    前記光吸収層は、光増感基を有する第2高分子鎖の末端が前記基板電極に化学結合してなり、
    前記光増感基は、ルテニウム錯体系、クマリン系、カルバゾール系、フタロシアニン系、チオフェン系の群から選ばれる一の物質を少なくとも含むことを特徴とする光電素子。
  10. 前記電子輸送層は、電子受容基を有する第3高分子鎖からなり、その末端が前記第2高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項9に記載の光電素子。
  11. 薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極とを有する光電素子であって、
    前記薄膜層は、
    前記光エネルギーを光吸収する光吸収層と、
    この光吸収により発生した正孔を受容して前記対向電極に引き渡す正孔輸送層とを少なくとも含み、
    前記光吸収層は、光増感基を有する第2高分子鎖の末端が前記基板電極に化学結合してなることを特徴とする光電素子。
  12. 前記正孔輸送層は、電子供与基を有する第1高分子鎖からなり、その末端が前記第2高分子鎖の先端に化学結合していることを特徴とする請求項11に記載の光電素子。
  13. 薄膜層と、この薄膜層の両面に配置した基板電極および対向電極とを有する光電素子であって、
    前記薄膜層は、電子供与基、光増感基、電子受容基のいずれか少なくとも一つを有する高分子鎖の末端が、前記基板電極に化学結合してなり、
    前記電子供与基は、チオフェン系、フェロセン系の群から選ばれる一の物質を少なくとも含み、
    前記光増感基は、ルテニウム錯体系、クマリン系、カルバゾール系、フタロシアニン系、チオフェン系の群から選ばれる一の物質を少なくとも含み、
    前記電子受容基は、フラーレン及びその誘導体、またはペリレン及びその誘導体を少なくとも含むことを特徴とする光電素子。
  14. 前記光吸収層は、前記光吸収により発生した電子を前記対向電極に輸送する機能を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電素子。
  15. 前記光吸収層は、前記光吸収により発生した正孔を前記対向電極に輸送する機能を有していることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光電素子。
  16. 前記光吸収層は、前記光吸収により発生した正孔を前記基板電極に輸送する機能を有していることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光電素子。
  17. 前記光吸収層は、前記光吸収により発生した電子を前記基板電極に輸送する機能を有していることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の光電素子。
  18. 前記電子輸送層は、電解液を含んでなることを特徴とする請求項3または請求項9に記載の光電素子。
  19. 前記正孔輸送層は、電解液を含んでなることを特徴とする請求項7または請求項11に記載の光電素子。
  20. 前記電子輸送層は、液晶物質から構成されることを特徴とする請求項3または請求項9に記載の光電素子。
  21. 前記正孔輸送層は、液晶物質から構成されることを特徴とする請求項7または請求項11に記載の光電素子。
  22. 前記電子輸送層は、前記第2高分子鎖の先端がフラーレンにより装飾されて形成されることを特徴とする請求項3または請求項9に記載の光電素子。
  23. 前記基板電極にはフラーレンが化学結合していることを特徴とする請求項5〜請求項8、請求項11〜請求項13、請求項15、請求項17、請求項19、請求項21のいずれか一項に記載の光電素子。
  24. 前記対向電極にはフラーレンが化学結合していることを特徴とする請求項1〜請求項4、請求項9、請求項10、請求項13、請求項14、請求項16、請求項18、請求項20、請求項22のいずれか一項に記載の光電素子。
  25. 前記基板電極は、IZO、ZnO、ITO、TiO2、SnO2、金、白金、アルミニウム、マグネシウムの群から選ばれる少なくとも一の物質より構成されることを特徴とする請求項1〜請求項24のいずれか一項に記載の光電素子。
  26. 前記対向電極は、IZO、ZnO、ITO、TiO2、SnO2、金、白金、アルミニウム、マグネシウムの群から選ばれる少なくとも一の物質より構成されることを特徴とする請求項1〜請求項24のいずれか一項に記載の光電素子。
  27. 前記基板電極に末端が化学結合する前記第1高分子鎖、前記第2高分子鎖または前記第3高分子鎖の密度は、0.01本/nm2以上1本/nm2以下の範囲に含まれることを特徴とする請求項1〜請求項26のいずれか一項に記載の光電素子。
  28. 前記第1高分子鎖により構成される前記正孔輸送層、前記第2高分子鎖により構成される前記吸収層、前記第3高分子鎖により構成される前記電子輸送層は、それぞれ分子量分布が(重量平均分子量)/(数平均分子量)の値で1.0以上2.0以下の範囲に含まれることを特徴とする請求項1〜請求項12、請求項14〜請求項27のいずれか項に記載の光電素子。
  29. 請求項1〜請求項28のいずれか一項に記載の光電素子を用い、光エネルギーを電気エネルギーに変換し、電力として外部に取りだす機能を有することを特徴とする太陽電池。
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