JP4570511B2 - 水質分析前処理システム - Google Patents

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Description

本発明は一般に、水質分析において前処理工程を実施するためのシステムに関する。より詳細には、本発明は、水質分析において検体から目的成分(特に、重金属等の金属類)を測定する際の前処理工程を自動的に実施するためのシステムに関する。本発明のシステムにおける水質分析には、溶出試験液の分析を含む、水質分析全般が含まれる。
水道法や下水分析法においては、水質の分析、特に、水に重金属等の金属類が含まれているか否かの分析を行うための方法や手順が規定されている。このような水質分析では、実際に水質分析を行うに先立って、検体を前処理する必要がある。従来、検体の前処理に際しては、検査員が、水道法や下水分析法に規定されている手順に従って、前処理の各工程(試薬の添加、煮沸、分注、濾過、計量等)をいわば手作業で行っている。
しかしながら、前処理の各工程を手作業で行うと、前処理に手間と時間がかかり、検査コストの高騰を招く一因になるという課題がある。また、非熟練者が前処理の各工程を手作業で行うと、検体の前処理を一定の精度で行うことできず、これにより高精度の分析を実施するのが困難になるという課題もある。
本発明は、このような状況に鑑みて開発されたものであって、水質分析全般における金属類の測定の際の前処理工程を自動的に実施することができる水質分析前処理システムを提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の水質分析前処理システムは、分析しようとする検体を入れる第1容器を載せる第1容器載置パレットと、前記検体に試薬を添加するための試薬添加ユニットと、前記試薬が添加された検体が入っている容器を加温するための加温ユニットと、加温された検体が分注された第2容器を載せる第2容器載置パレットと、前記検体の重量及び/又は容量を計量するための計量ユニットと、前記第1容器載置パレットを前記試薬添加ユニット及び前記加温ユニットに搬送する第1搬送手段と、前記第2容器載置パレットを前記計量ユニットに搬送する第2搬送手段と、前記第1容器及び前記第2容器を把持し所要箇所に移動させるための1又は複数のロボットハンドと、前記ロボットハンド、前記第1及び第2搬送手段、前記試薬添加ユニット、前記加温ユニット、及び前記計量ユニットの作動を制御するための制御ユニットとを備え、前記試薬添加ユニットにおいて検体に試薬を添加し、前記加温ユニットにおいて検体を加温し、前記計量ユニットにおいて検体を計量することによって、前処理工程を自動的に実施するように構成されていることを特徴とするものである。
本願請求項2に記載の水質分析前処理システムは、前記請求項1のシステムおいて、前記試薬添加ユニットが、第1搬送手段よりも高い箇所に配置され、前記第1容器の開口の設置行数と同数の開口が設けられた試薬添加ステージと、前記開口と同数のノズルを有する試薬添加用ディスペンサとを有し、前記試薬添加ステージに容器を載せ、試薬添加用ディスペンサを前記開口の直上に水平方向に移動させて試薬を添加させるように構成されていることを特徴とするものである。
本願請求項3に記載の水質分析前処理システムは、前記請求項1又は2のシステムおいて、前記加温ユニットが、前記第1容器に被せるための蓋を供給する蓋供給装置を有し、前記蓋供給装置が、複数の蓋が載せられる昇降テーブルと、前記蓋が落下しないように案内するための案内部材と、前記昇降テーブルの雌ねじ部に噛み合うボールネジと、前記ボールネジを回転させる駆動手段とを有し、前記駆動手段を駆動させ、前記ボールネジを回転させることにより、前記蓋が載せられた昇降テーブルを昇降させることができるように構成されていることを特徴とするものである。
本願請求項4に記載の水質分析前処理システムは、前記請求項1から請求項3までのいずれか1項のシステムにおいて、前記計量ユニットが、検体の容量を計測し、規定の容量に不足している場合には純水を添加して規定の容量にするためのメスアップ装置を有し、前記メスアップ装置が、第2容器に純水を添加するためのディスペンサと、前記ディスペンサを昇降させるための第1昇降手段と、前記第1昇降手段を昇降させるための第2昇降手段と、撮影手段と、前記第2容器を前記ディスペンサの直下に移動させるための水平移動手段とを有し、検体が入っている第2容器が載せられている前記水平移動手段を前記ディスペンサの直下に移動させ、前記撮影手段により前記第2容器の標線を検索させるようにして前記第2昇降手段を昇降させ、次いで、前記第1昇降手段を昇降させて、前記ディスペンサのノズル先端を前記第2容器の上端に入れ、前記撮影手段で監視しつつ、所要量になるまで前記第2容器内に純水を添加するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明のシステムによれば、水質分析における前処理工程を自動的に実施することができるので、迅速かつ廉価に検査を行うことが可能になる。また、本発明のシステムによれば、検体の前処理を一定の精度で行うことができるので、高精度の分析が可能になる。
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る水質分析前処理システムについて詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る水質分析前処理システムの全体像を示した模式図である。図1において全体として参照符号10で示される本発明の好ましい実施の形態に係る水質分析前処理システムは、分析しようとする検体を入れる第1容器14を載せる第1容器載置パレット12を備えている。第1容器載置パレット12は、矩形のプレート12aに複数(図示される例では、5行×3列=15個)の開口12bが設けられている。開口12bの大きさは、第1容器14が第1容器載置パレット12の所定箇所からずれたり落下したりしないように、第1容器14の下部が嵌まり込む程度に形成されている(図3(b)参照)。なお、図示されている第1容器14は、開放した上部が比較的幅広で閉鎖した下部が比較的幅狭の形態に形作られているが、第1容器の形態はこれに限定されるものではない。
水質分析前処理システム10は又、検体に試薬を添加するための試薬添加ユニット20を備えている。第1容器載置パレット12は、第1搬送手段16によって試薬添加ユニット20に搬送されるが、試薬添加ユニット20において検体に試薬が添加された後に第1容器載置パレット12が後述する次の領域に容易に搬送されるように、試薬添加ユニット20は、搬送手段16が設けられている高さよりも高い箇所に配置されている(図2参照)。なお、試薬添加ユニット20において添加される試薬は、塩酸又は硝酸である。また、第1搬送手段16は、通常のベルトコンベアを用いてよい。
試薬添加ユニット20は、試薬添加ステージ22と、試薬添加用ディスペンサ24とを有している。搬送手段16よりも高い箇所に配置されている試薬添加ステージ22には、第1容器載置パレット12の開口12bの設置行数と同数(5個)の開口22aが設置されている。なお、開口22aは、開口12bと同じ大きさとなるように形作られている。試薬添加用ディスペンサ24は、開口12bの設置行数と同数(5基)だけ設置されており、各ディスペンサ24は水平部材26に取付けられている。試薬添加ステージ22の開口22aの下流側には、開口22aに隣接して、各ディスペンサ24のノズル24aを洗浄するためのノズル洗浄容器28が配置されている。水平部材26(従って、水平部材26に取付けられている各ディスペンサ24)は、レール26aに沿って摺動できるように構成されており、各ディスペンサ24は、駆動源(図示せず)によって駆動されるシリンダ(図示せず)によって、開口22aの直上又はノズル洗浄容器28の直上の位置に移動されるようになっている。
水質分析前処理システム10は又、試薬が添加された検体が入っている第1容器14を加温するための加温ユニット30を備えている。加温ユニット30は、ホットプレート32を有している。ホットプレート32は、公知の型式のものを使用してよい。第1容器14をホットプレート32上に載せて加温することによって、第1容器14内の検体が煮沸される。
好ましくは、加温ユニット30は、蓋供給装置34を有している。ホットプレート32において第1容器14内の検体の煮沸時に、検体の第1容器14外への飛散防止や外部から第1容器14内への汚染物質の混入を防ぐため、加温に際して、第1容器14に蓋36が被せられる。蓋36として時計皿が図示されているが、時計皿以外のものを使用してもよい。
図5は、蓋供給装置34を概略的に示した図である。蓋供給装置34は、蓋36が載せられる昇降テーブル34aと、蓋36が落下しないように案内するための案内部材34bと、昇降テーブル34aの雌ねじ部(図示せず)に噛み合うボールネジ34cと、ボールネジ34cを回転させる駆動手段34dとを有しており、駆動手段34dを駆動させ、ボールネジ34cを回転させることにより、蓋36が載せられた昇降テーブル34aを昇降させることができるように構成されている。
また、好ましくは、加温ユニット30は、共洗い領域38を有している。第1容器14内の検体が煮沸されると、第1容器14の底に残留固形物が生ずる場合があるが(図6(c)参照)、分析の精度を向上させるため、この残留固形物も分析物の中に含める必要がある。そこで、残留固形物が生じた場合には、加温した検体を他の容器に分注した後に、第1容器14内に純水を注入して残留固形物を溶解させ、このようにして得られた残留固形物溶解水を検体と一緒にして、後続の工程に供することが望ましい。本明細書における「共洗い」とは、上述のように、加温によって生じた残留固形物に純水を添加して溶解させることを意味している。なお、図1において参照符号40は、加温工程に用いられた使用済みの蓋36を廃棄するための廃棄口を示している。
好ましくは、水質分析前処理システム10は又、濾過領域42を備えている。濾過領域42においては、ピペットチップにフィルターを装着した状態で、ピペットチップを用いて各第1容器14から第2容器44に検体を分注する。ピペットチップにフィルターを装着する代わりに、フィルター付きピペットチップを用いてもよい。検体が分注された第2容器44は、第2容器載置パレット46に置かれ、第2搬送手段47によって搬送され、次の工程に供される(第2搬送手段47は、通常のベルトコンベアを用いてよい)。第2容器44としては、例えばメスフラスコ等が使用される。なお、図1において、参照符号48a、48b、48c、48dは、ピペットチップセットラック、フィルターセットラック、使用済みピペットチップ廃棄口、使用済みフィルター廃棄口をそれぞれ示している。
水質分析前処理システム10は又、計量ユニット50を備えている。計量ユニット50は、重量計52及びメスアップ装置54の一方又は両方を有している。重量計52は、通常の自動計量計を用いてよい。メスアップ装置54は、検体の容量を計測し、規定の容量に不足している場合には純水を添加して規定の容量にするための装置である。
図7は、メスアップ装置54の一例を示した図である。メスアップ装置54は、第2容器44に純水を添加するためのディスペンサ54aと、ディスペンサ54aを昇降させるための第1昇降手段54bと、第1昇降手段54bを昇降させるための第2昇降手段54cと、撮影手段54dと、容器をディスペンサ54aの直下に移動させるための水平移動手段54eとを有している。なお、撮影手段54dとしては、公知の型式のCCDカメラを用いてよい。図1において参照符号54fは、ディスペンサ54aに取り付けるピペットチップ用のセットラックを示している。
図8は、メスアップ装置54の一連の動作を示した図である。まず、駆動源(図示せず)によって水平移動手段54fを作動させ、水平移動手段54fに載せられている第2容器44(図8(a)参照)をディスペンサ54aの直下に移動させる(図8(b)参照)。次いで、撮影手段54eを作動させ、撮影手段54eにより第2容器44の標線を検索させるようにして第2昇降手段54dを昇降させる(図8(c)参照)。次いで、第1昇降手段54cを昇降させて、ディスペンサ54aのノズル先端を第2容器44の上端に入れ、撮影手段54で監視しつつ、所要量になるまで第2容器44内に純水を添加する(図8(d)参照)。
好ましくは、水質分析前処理システム10は又、第2容器44等に収容されている検体を、分析に適した他の容器(例えば、バイアル)に移し替えるための分注領域56を備えている。図1において参照符号56aは、バイアル用セットラックを示している。
水質分析前処理システム10は又、3基のロボットハンドA1、A2、A3を備えている。各ロボットハンドA1、A2、A3は、後述するように、第1及び第2容器14、44や蓋36等を把持する等の精密な作業を行うため、多関節型式のものが用いられる。ロボットハンドA1、A2、A3自体は公知の型式のものを使用してよい。各ロボットハンドA1、A2、A3は、後述する制御ユニットの制御を受けて、モータ等の駆動源(図示せず)によって駆動される。なお、ロボットハンドA1、A2、A3は、制御ユニットの制御の下、駆動源(図示せず)によって搬送路a1、a2、a3上をそれぞれ移動できるように構成されている。
水質分析前処理システム10は更に、各ロボットハンドA1、A2、A3、第1及び第2搬送手段16、47、試薬添加ユニット20、加温ユニット30、及び計量ユニット50の動作を制御するための制御ユニット60を備えている。制御ユニット60は、バスによって相互に接続された中央演算装置(CPU)、メモリ、ハードディスク、キーボード等の入力装置、及び表示装置であるディスプレイを有する通常のコンピュータによって構成されている。
以上のように構成された水質分析前処理システム10の作動について説明する。まず、分析しようとする検体を第1容器14に入れ、第1容器14を第1容器載置パレット12に載せる(或いは、予め第1容器載置パレット12に載せた容器に検体を入れてもよい)。これと同時に、制御ユニット60の入力装置から、検体を入れた第1容器14の数を入力する(本例の場合、5行×3列=15個とする)。第1搬送手段16を作動させると、第1容器14を載せた第1容器載置パレット12が移動し、試薬添加ユニット20に到達する。第1容器載置パレット12が試薬添加ユニット20に到達したことをセンサ(図示せず)が検知すると、第1ロボットハンドA1が作動して、第1列目の第1容器14を試薬添加ステージ22に載せる。試薬添加ステージ22に第1容器14が載せられたことをセンサ(図示せず)が確認すると、試薬添加用ディスペンサ24が各第1容器14の直上に移動して、第1容器14内の検体に所定量の試薬を添加する。試薬が添加された第1容器14は、第1ロボットハンドA1によって第1容器載置パレット12の元の位置に戻され、次いで第2列目の第1容器14が試薬添加ステージ22に載せられる。このようにして、第2列目及び第3列目の第1容器14に対して同様の操作が繰り返される(なお、ディスペンサ24は試薬を添加した後、ノズル洗浄容器28の直上に移動してノズルの洗浄が行われる)。
次いで、第1容器載置パレット12は、第1搬送手段16によって加温ユニット30に隣接した箇所に搬送される。第1容器載置パレット12が加温ユニット30に隣接した箇所に到達したことをセンサ(図示せず)が検知すると、第1ロボットハンドA1が作動して、各第1容器14を第1容器載置パレット12からホットプレート32にそれぞれ載せる。それとともに、第2ロボットハンドA2が作動して、蓋供給装置34から蓋36を把持して、各第1容器14に被せる。次いで、第1容器14(従って、検体)を所定温度・所定時間で加温する。加温が完了すると、第2ロボットハンドA2を作動させて、第1容器14から蓋36を取った後、第2ロボットハンドA2により把持したピペットチップ(図示せず)により、第1容器14内の検体を吸引して、第2搬送手段47上にある第2容器載置パレット46上の第2容器44内に検体を排出する。その際、共洗いをする必要がある(第1容器14の底に残留固形物がある)場合には、第1容器14内に純水を注入して残留固形物を溶解させ、再びピペットチップにより吸引して第2容器44内に排出する。また、検体を濾過する必要がある(例えば、検体に不純物が混在している)場合には、ピペットチップにフィルターを装着する等して、分注を行う。ピペットチップ及びフィルターは、第3ロボットハンドA3によって、ピペットチップセットラック48a、フィルターセットラック48bからそれぞれ取得される。使用済みの蓋36、ピペットチップ、フィルターは、第2又は第3ロボットハンドA2、A3によって、使用済み蓋廃棄口40、使用済みピペットチップ廃棄口48c、使用済みフィルター廃棄口48dにそれぞれ廃棄される。
次いで、第2容器載置パレット46は、第2搬送手段47によって計量ユニット50に搬送される。第2容器載置パレット46が計量ユニット50に到達したことをセンサ(図示せず)が検知すると、第3ロボットハンドA3が作動して、第2容器44を重量計52及び/又はメスアップ装置54に移動させる。重量計52で重量計測された第2容器44は、第3ロボットハンドA3によって第2容器載置パレット46上に戻される。メスアップ装置54で容量計測され、規定容量に不足している場合には、純水を添加して規定容量にした後、第3ロボットハンドA3によって第2容器載置パレット46上に戻される。
次いで、必要がある場合には、検体を分注領域56においてバイアルに分注する。以上のようにして前処理された検体が水質分析に供される。
なお、制御ユニット60のメモリ又はハードディスクには、試薬添加ユニット20での試薬の添加量、計量ユニット50での重量値及び/又はメスアップ後の標線を含む画像に関するデータが記憶される。
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、3基のロボットハンドが設置されているが、設置基数を3基以外にしてもよいし、異なる形態のロボットハンドを用いてもよい。また、前記搬送手段16、47も、例えば異なる形態のチェーンコンベア等を用いてもよい。
本発明の好ましい実施の形態に係る水質分析前処理システムの全体像を示した模式図である。 図1の水質分析前処理システムの試薬添加ユニットを示した概略斜視図である。 図3(a)は第1容器載置パレットの斜視図、図3(b)は図3(a)の第1容器載置パレットに第1容器が載せられている状態を示した斜視図である。 試薬添加ユニットの正面図である。 加温ユニットに配置される蓋供給装置を示した図である。 図6(a)はホットプレート上に第1容器が載せられている状態を示した図、図6(b)は第1容器に時計皿が被せられている状態を示した断面図、図6(c)は加温後に第1容器の底に残滓分が残っている状態を示した断面図である。 図7(a)はメスアップ装置の正面図であり、図7(b)は図7(a)の線7b−7bに沿って見た図である。 図7のメスアップ装置の動作を示した一連の図である。
符号の説明
10 水質分析前処理システム
12 第1容器載置パレット
14 第1容器
16 第1搬送手段
20 試薬添加ユニット
22 試薬添加テーブル
24 試薬添加ディスペンサ
30 加温ユニット
32 ホットプレート
34 蓋供給装置
38 共洗い領域
40 使用済み蓋の廃棄口
42 濾過領域
44 第2容器
46 第2容器載置パレット
47 第2搬送手段
50 計量ユニット
52 重量計
54 メスアップ装置
56 分注領域
60 制御ユニット
A1、A2、A3 ロボットハンド

Claims (4)

  1. 水質分析において検体中の金属類の測定をする際の前処理工程を実施するためのシステムであって、
    分析しようとする検体を入れる第1容器を載せる第1容器載置パレットと、
    前記検体に試薬を添加するための試薬添加ユニットと、
    前記試薬が添加された検体が入っている容器を加温するための加温ユニットと、
    加温された検体が分注された第2容器を載せる第2容器載置パレットと、
    前記検体の重量及び/又は容量を計量するための計量ユニットと、
    前記第1容器載置パレットを前記試薬添加ユニット及び前記加温ユニットに搬送する第1搬送手段と、
    前記第2容器載置パレットを前記計量ユニットに搬送する第2搬送手段と、
    前記第1容器及び前記第2容器を把持し所要箇所に移動させるための1又は複数のロボットハンドと、
    前記ロボットハンド、前記第1及び第2搬送手段、前記試薬添加ユニット、前記加温ユニット、及び前記計量ユニットの作動を制御するための制御ユニットとを備え、
    前記試薬添加ユニットにおいて検体に試薬を添加し、前記加温ユニットにおいて検体を加温し、前記計量ユニットにおいて検体を計量することによって、前処理工程を自動的に実施するように構成されていることを特徴とするシステム。
  2. 前記試薬添加ユニットが、第1搬送手段よりも高い箇所に配置され、前記第1容器の開口の設置行数と同数の開口が設けられた試薬添加ステージと、前記開口と同数のノズルを有する試薬添加用ディスペンサとを有し、前記試薬添加ステージに第1容器を載せ、試薬添加用ディスペンサを前記開口の直上に水平方向に移動させて試薬を添加させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記加温ユニットが、前記第1容器に被せるための蓋を供給する蓋供給装置を有し、前記蓋供給装置が、複数の蓋が載せられる昇降テーブルと、前記蓋が落下しないように案内するための案内部材と、前記昇降テーブルの雌ねじ部に噛み合うボールネジと、前記ボールネジを回転させる駆動手段とを有し、前記駆動手段を駆動させ、前記ボールネジを回転させることにより、前記蓋が載せられた昇降テーブルを昇降させることができるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記計量ユニットが、検体の容量を計測し、規定の容量に不足している場合には純水を添加して規定の容量にするためのメスアップ装置を有し、前記メスアップ装置が、第2容器に純水を添加するためのディスペンサと、前記ディスペンサを昇降させるための第1昇降手段と、前記第1昇降手段を昇降させるための第2昇降手段と、撮影手段と、前記第2容器を前記ディスペンサの直下に移動させるための水平移動手段とを有し、検体が入っている第2容器が載せられている前記水平移動手段を前記ディスペンサの直下に移動させ、前記撮影手段により前記第2容器の標線を検索させるようにして前記第2昇降手段を昇降させ、次いで、前記第1昇降手段を昇降させて、前記ディスペンサのノズル先端を前記第2容器の上端に入れ、前記撮影手段で監視しつつ、所要量になるまで前記第2容器内に純水を添加するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のシステム。
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