JP2017090242A - 自動分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料処理能力の低下を防止することが可能な自動分析装置を提供する。
【解決手段】自動分析装置1は、サンプルプローブ、重量センサ、位置予測部及びサンプルプローブ制御部を具備する。サンプルプローブは、試料を収容する試料容器から試料を吸引する。重量センサは、前記試料の重量を測定する。位置予測部は、前記重量に基づいて前記試料の第1の液面の位置を予測する。サンプルプローブ制御部は、前記第1の液面の位置に基づいて前記サンプルプローブの下降動作を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】自動分析装置1は、サンプルプローブ、重量センサ、位置予測部及びサンプルプローブ制御部を具備する。サンプルプローブは、試料を収容する試料容器から試料を吸引する。重量センサは、前記試料の重量を測定する。位置予測部は、前記重量に基づいて前記試料の第1の液面の位置を予測する。サンプルプローブ制御部は、前記第1の液面の位置に基づいて前記サンプルプローブの下降動作を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、自動分析装置に関する。
医療診断用の自動分析装置は、血液等の試料に含まれる多項目の血清成分を自動で定量的に測定するための装置であり、臨床検査において広く用いられている。
自動分析装置では、静電容量変化により試料の液面の位置をサンプルプローブで検知する方式が広く採用されている。また、この方式を用いて吸引時に検知した直前の試料の液面の位置情報をもとに、次の吸引時に液面近辺までサンプルプローブを高速下降させる技術がある。
この技術によりサンプルプローブの動作を制御する場合、初回吸引時には液面の位置情報がないため、サンプルプローブをゆっくり下降させて検知する必要がある。このため、初回の吸引時間が遅くなる分試料処理能力が低下してしまう。
実施形態の目的は、試料処理能力の低下を防止することが可能な自動分析装置を提供することにある。
実施形態によれば、自動分析装置は、サンプルプローブ、重量センサ、位置予測部及びサンプルプローブ制御部を具備する。サンプルプローブは、試料を収容する試料容器から試料を吸引する。重量センサは、前記試料の重量を測定する。位置予測部は、前記重量に基づいて前記試料の第1の液面の位置を予測する。サンプルプローブ制御部は、前記第1の液面の位置に基づいて前記サンプルプローブの下降動作を制御する。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる自動分析装置を説明する。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる自動分析装置を説明する。
図1は、第1の実施形態にかかる自動分析装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、自動分析装置1は、分析機構2、解析回路3、搬送機構4、表示回路5、入力インタフェース回路6、記憶回路7、重量検知機構8及びシステム制御回路9を備える。
分析機構2は、自動分析装置1の筐体に設けられている。分析機構2は、例えば、図2に示すように、反応ディスク21、サンプルディスク22、第1試薬庫23、第2試薬庫24、サンプルアーム25、サンプルプローブ26、第1試薬アーム27、第1試薬プローブ28、第2試薬アーム29、第2試薬プローブ30、第1攪拌アーム31、第1撹拌子32、第2攪拌アーム33、第2攪拌子34、測光機構、及び洗浄機構35を搭載する。また、分析機構2は、液面検知ユニット201、駆動ユニット202を備える。
反応ディスク21は、環状に配列された複数の反応管36を保持する。反応ディスク21は、既定の時間間隔で回動と停止とを交互に繰り返す。反応管36は、例えば、ガラスにより形成されている。
サンプルディスク22は、反応ディスク21の近傍に配置されている。サンプルディスク22は、試料が収容された試料容器100を保持する。サンプルディスク22は、分注対象の試料が収容された試料容器100が試料吸引位置に配置されるように回動する。
第1試薬庫23は、反応ディスク21の内側に配置される。第1試薬庫23は、第1試薬容器101を移動可能に保持する試薬容器ラック231を有する。
試薬容器ラック231は、第1試薬庫23内に配置される。試薬容器ラック231は、複数の第1試薬容器101を円周状に1列配列した状態で収容する。試薬容器ラック231は、システム制御回路9の制御の下、後述する駆動ユニット202によって第1試薬庫23の中心を通る鉛直線を回転中心として時計回りに回動される。
第2試薬庫24は、反応ディスク21の近傍に配置される。第2試薬庫24は、第1試薬庫23と同様の構造であり、不図示の円筒形状の試薬容器ラックを有する。
反応ディスク21とサンプルディスク22との間にはサンプルアーム25が配置される。サンプルアーム25の先端には、サンプルプローブ26が取り付けられている。また、サンプルプローブ26には、後述する液面検知ユニット201が備える液面検知センサが設置されている。サンプルアーム25は、サンプルプローブ26を上下動可能に支持している。また、サンプルアーム25は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能にサンプルプローブ26を支持している。サンプルプローブ26の回動軌跡は、搬送機構5上の分注位置Tc、サンプルディスク22上のサンプル吸引位置及び反応ディスク21上のサンプル吐出位置を通過する。
サンプルプローブ26は、試料の分注を分析サイクル毎に行う。なお、試料の分注とは、サンプルディスク22上のサンプル吸引位置に配置されている試料容器100から試料を吸引し、反応ディスク21上の試料吐出位置に配置されている反応管36に試料を吐出することである。また、分注とは、搬送機構4上のサンプルラック102に保持された試料容器100から試料を吸引し、反応ディスク21上の試料吐出位置に配置されている反応管36に試料を吐出することである。
反応ディスク21と第2試薬庫24との間には第1試薬アーム27及び第2試薬アーム29が配置され、後方が第1試薬アーム27であり、前方が第2試薬アーム29である。
第1試薬アーム27の先端には第1試薬プローブ28が取り付けられている。第1試薬アーム27は、第1試薬プローブ28を上下動可能に支持する。また、第1試薬アーム27は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能に第1試薬プローブ28を支持している。第1試薬プローブ28の回動軌跡は、第1試薬庫23上の第1試薬吸引位置と反応ディスク21上の第1試薬吐出位置とを通る。
第1試薬アーム27の先端には第1試薬プローブ28が取り付けられている。第1試薬アーム27は、第1試薬プローブ28を上下動可能に支持する。また、第1試薬アーム27は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能に第1試薬プローブ28を支持している。第1試薬プローブ28の回動軌跡は、第1試薬庫23上の第1試薬吸引位置と反応ディスク21上の第1試薬吐出位置とを通る。
第1試薬プローブ28は、第1試薬の分注を分析サイクル毎に行う。なお、第1試薬の分注とは、第1試薬庫23上の第1試薬吸引位置に配置されている第1試薬容器101から第1試薬を吸引し、反応ディスク21上の第1試薬吐出位置に配置されている反応管36に第1試薬を吐出することである。
第2試薬アーム29の先端には第2試薬プローブ30が取り付けられている。第2試薬アーム29は、第2試薬プローブ30を上下動可能に支持する。また、第2試薬アーム29は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能に第2試薬プローブ30を支持している。第2試薬プローブ30の回動軌跡は、第2試薬庫24上の第2試薬吸引位置と反応ディスク21上の第2試薬吐出位置とを通る。
第2試薬プローブ30は、第2試薬の分注を分析サイクル毎に行う。なお、第2試薬の分注とは、第2試薬庫24上の第2試薬吸引位置に配置されている不図示の第2試薬容器から第2試薬を吸引し、反応ディスク21上の第2試薬吐出位置に配置されている反応管36に第2試薬を吐出することである。
反応ディスク21の外側に沿って第1撹拌アーム31及び第2攪拌アーム33が配置される。第1撹拌アーム31の先端には第1撹拌子32が取り付けられている。第1撹拌アーム31は、第1撹拌子32を上下動可能に支持する。また、第1撹拌アーム31は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能に第1撹拌子32を支持している。第1撹拌子32は、反応ディスク21上の第1の撹拌位置に配置された反応管36内の試料及び第1試薬の混合液を攪拌する。
第2撹拌アーム33の先端には第2撹拌子34が取り付けられている。第2撹拌アーム33は、第2撹拌子34を上下動可能に支持する。また、第2撹拌アーム33は、円弧状の回動軌跡に沿って回動可能に第2撹拌子34を支持している。第2撹拌子34は、反応ディスク21上の第2の撹拌位置に配置された反応管36内の試料、第1試薬及び第2試薬の混合液を攪拌する。
以下、反応ディスク21上の第1の撹拌位置に配置された反応管36内の試料と第1試薬との混合液及び反応ディスク21上の第2の撹拌位置に配置された反応管36内の試料と第1試薬と第2試薬との混合液を反応液と呼ぶことにする。
図2に示すように、反応ディスク21近傍には、不図示の測光機構が設けられている。測光機構は、システム制御回路9による制御に従って作動する。具体的には、測光機構は、不図示の光源と光検出器とを有している。光源から照射された光は、反応管36内の反応液を通過し、光検出器で検出される。光検出器は、検出された光の強度に応じた計測値を有するデータ(以下、測光データと呼ぶことにする。)を生成する。生成された測光データは、解析回路4に供給される。
反応ディスク21の外周には、洗浄機構35が設けられている。洗浄機構35は、駆動部3による制御に従って作動する。具体的には、洗浄機構35は、洗浄ノズルと乾燥ノズルとが取り付けられている。洗浄機構35は、反応ディスク21の洗浄位置にある反応管36を洗浄ノズルで洗浄し、乾燥ノズルで乾燥する。
液面検知ユニット201は、サンプルプローブ26と試料容器100内の試料との間の静電容量の変化により液面を検知するプロセッサである。液面検知ユニット201は、不図示の液面検知センサ及び液面検知判定回路を有する。液面検知センサは、サンプルプローブ26の先端に取り付けられる。液面検知センサは、例えば金属等の導電材料で形成されている。液面検知センサは、液面検知センサと試料容器100内の試料との間の静電容量の変化を検知して電気信号に変換して出力する。出力された電気信号は、液面検知判定回路に供給される。
液面検知判定回路は、液面検知センサから供給された電気信号に基づいてサンプルプローブ26が液面に到達したか否かを判定するプロセッサである。液面検知判定回路は、例えば液面検知センサから供給された電気信号の大きさが予め設定された閾値より大きい場合は、サンプルプローブ26が液面に到達したと判定する。液面検知判定回路は、サンプルプローブ26が液面に到達した旨をシステム制御回路9へ通知する。
駆動ユニット202は、不図示のギア及びステッピングモータ等を有している。駆動ユニット202は、システム制御回路9の制御に従い、例えばサンプルアーム25を回動駆動させる。また、駆動ユニット202は、サンプルプローブ26を上下移動させる。
解析回路3は、測光機構により生成された測光データに基づいて測定項目値を計算し、計算された測定項目値等の情報をシステム制御回路9へ連携するプロセッサである。解析回路3は、記憶回路7から動作プログラムを読み出し、動作プログラムに従って測定項目値の計算等を行う。解析回路3は、測光データに基づいて反応液についての比色測定に関する測定項目値を計算する。具体的には、解析回路3は、測光データに基づいて反応液の吸光度を算出し、算出された吸光度に基づいて測定項目値を計算する。解析回路3は算出された測定項目値等の情報をシステム制御回路9に連携する。
図3は、搬送機構4の構成の一例を示した上面図である。搬送機構4は、投入ユニット41と、回収ユニット42、バーコードリーダ43及び移動ユニット44とを備える。
投入ユニット41は、サンプルアーム21により分注される前の複数の試料容器100を保持する試料ラックが投入される少なくとも1つの投入レーンを有する。試料容器100は、例えば採血管等である。試料ラックに保持された複数の試料容器100各々には、試料容器100に収容された試料の情報を有する光学式マークが設けられる。試料の情報とは、例えば試料ID及び試料に関する検査の必要回数等である。光学式マークは、試料及びサンプル容器をユニークに識別可能な識別コードを符号化したマークである。また、サンプルラック102には、サンプルラック102に保持されたサンプル容器の情報に関する光学式マークが、試料ラックに設けられる。光学式マークとは、例えば、バーコードである。なお、光学式マークは、バーコードに限定されず、1次元画素コード、2次元画素コード等の任意の画素コードが用いられてもよい。また、図3には、1つの投入レーン511が示されているが、投入レーンは、2つ以上であってもよい。
投入ユニット41は、システム制御回路9の制御の下、投入レーンに投入されたサンプルラック102を、後述する移動ユニット44の搬送アーム442によりピックアップ可能な投入位置Taに移動させる。投入レーン511におけるサンプルラック102の移動は、例えば、ベルトコンベア、モータによりリードスクリューを回転させてサンプルラック102を押し出す又は引き出す機構、ロボットアーム等により実現される。
移動ユニット44は、サンプルラック102を搬送レール441に沿って移動させる搬送アーム442、分注レーン443、再検査バッファレーン444及び不図示のベルトコンベアを有する。
搬送アーム442は、載置されているサンプルラック102に設けられた、後述する1組の溝104に抜差し自在に設けられた1対の爪を有する。搬送アーム442における1対の爪は、上下移動自在である。搬送アーム442における1対の爪は、投入位置Ta等の載置面に載置されているサンプルラック102を載置面から持ち上げることができる。搬送アーム442における1対の爪は、持ち上げたサンプルラック102を所定の高さで保持することができる。搬送アーム442における1対の爪は、保持したサンプルラック572を、所定の載置面上に降ろすことができる。搬送アーム442は、1対の爪をサンプルラック102の溝に差込んだ状態で、フォークリフトがそのフォークで荷物を抱えて運ぶように、1対の爪でサンプルラックを搬送する。
搬送アーム442は、システム制御回路9の制御の下、投入ユニット41に投入されたサンプルラック102をバーコードリーダ43の読取り位置に搬送する。読取り位置に搬送されたサンプルラックにおける光学式マークの付与箇所は、バーコードリーダ43が有する光源及び受光素子が配置されている面に対して向けられる。搬送アーム442は、光学式マークの読取り完了後のサンプルラックを、読取り位置から分注レーン443の搬入位置Tbに搬送する。分注レーン443の搬入位置Tbに配置されたサンプルラック102は、例えばベルトコンベアにより、サンプルラックの保持された複数の試料容器100の各々を分注位置Tcに移動される。
搬送アーム442は、システム制御回路9の制御の下、例えば分注終了後のサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから回収ユニット42が有する回収レーン421の回収位置Teに搬送する。
搬送アーム442は、システム制御回路9の制御の下、分注にエラー(以下、分注エラーと呼ぶ)が生じた場合、例えば分注エラーに関するサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから回収ユニット42が有する回収レーン421の回収位置Teに搬送する。
分注エラーとは、例えば、サンプル容器からのサンプルの吸引エラーである。吸引エラーは、具体的には、フィブリン(fibrin:繊維素、線維素)等によるサンプルプローブにおける詰まりエラー、サンプル容器または反応管におけるサンプルの液面が所定の範囲外(サンプル過剰、サンプル不足)のエラー、サンプル容器に収容されたサンプル量が少ないことなどに起因するサンプルプローブへのエアーの混入などの吸引エラー(空吸い)などである。
また、搬送アーム442は、システム制御回路9の制御の下、所定の試料容器100に関する検査の必要回数が2回以上であった場合、分注が終了した当該試料容器100を保持するサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから再検査バッファレーン444の所定の位置に搬送する。この場合、再検査対象となったサンプルラック102は、再検査のために分注が実施される時点まで、再検査バッファレーン444に一時的に退避される。
また、搬送アーム442は、システム制御回路9の制御の下、退避されたサンプルラック102が保持する試料容器100から試料を分注する直前に、サンプルラック102を、再検査バッファレーン444の所定の位置からバーコード55が再検査される試料容器100を読取り可能な位置まで搬送する。
次に、図4を参照して、サンプルラック102の構成について説明する。図4は、サンプルラック102の構成の一例を示した図である。図4は、サンプルラック102の上面、短手方向からの側面及び長手方向からの側面を示している。
上面では、サンプルラック102は、図4に示すように、長手方向に複数の試料容器100を一列に保持可能な開口部103が形成されている。また、長手方向からの側面では、図4に示すように、側面の長手方向両端近傍に、1組の溝104が形成されている。また、図示しないが、バーコードリーダ43により読み取り可能なように背面側にラックIDが記されている。
表示回路5は、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを有する。表示回路5は、システム制御回路9の制御の下、例えば該表示デバイスを通じて、後述する試料管理テーブル及び順序管理テーブルに登録されたレコード一覧並びに解析部4が算出した測定項目値等を表示する。また、表示回路5は、図5示すように、システム制御回路9の制御の下、試料の液面の位置情報を算出するための設定条件である試料の種類及び試料容器の種類を操作者に選択させるための選択画面を表示する。また、表示回路5は、システム制御回路9の制御の下、重量測定が終了した旨を操作者に対して表示する。
入力インタフェース回路6は、オペレータからの入力機器を介した各種指令又は/及び情報入力を受け付ける。入力機器としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチボタン等の選択デバイス、あるいはキーボードやタッチスクリーン等の入力デバイスが適宜利用可能である。入力インタフェース回路6は、受け付けた各種指令や情報入力をシステム制御回路9へ通知する。
記憶回路7は、磁気的若しくは光学的記録媒体又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を有する。記憶回路7は、試料容器検出機能94、重量算出機能92、位置予測機能93及びサンプルプローブ制御機能95を実現するためのプログラム、解析回路4の動作プログラム、解析部4が計算した測定項目値、予め設定された光検出信号の強度の閾値I、後述するバーコードリーダ84により検知された試料の属性情報及び後述する重量センサ82により検知された重量検知情報等を記憶している。
記憶回路7は、試料対応テーブルを記憶する。試料対応テーブルとは、試料の種類における複数の項目を記した一覧表である。試料対応テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、血液、尿及び髄液等である試料の種類及び試料の種類に対応する比重等である。試料の種類には、性別及び年齢等の要素が含まれていてもよい。試料対応テーブルにおける行(レコード)には、異なる性質を有する試料毎にフィールドの情報が記憶される。試料対応テーブルは、例えば操作者が入力インタフェース回路6を介し、レコードの追加、削除及び更新をすることが可能なテーブルである。
記憶回路7は、試料容器対応テーブルを記憶する。試料容器対応テーブルとは、試料容器の種類における複数の項目を記した一覧表である。試料容器対応テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、試料容器の種類、試料容器の重量及び試料容器の形状を考慮した断面積等である。試料容器対応テーブルにおける行(レコード)には、異なる性質を有する試料容器毎にフィールドの情報が記憶される。試料容器対応テーブルは、例えば操作者が入力インタフェース回路6を介し、レコードの追加、削除及び更新をすることが可能なテーブルである。
記憶回路7は、試料管理テーブルを記憶する。試料管理テーブルとは、処理対象となる試料における複数の項目を記した一覧表である。試料管理テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、試料ID、第1の液面の位置情報、第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数等である。第1の液面の位置情報とは、例えば後述するシステム制御回路9の位置予測機能93により算出される、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離である。上死点とは、サンプルプローブ26が上下運動をする際に、最上端で行き止まりになる最も高い位置を表す点である。上死点は、サンプルプローブ26の上下移動におけるホームポジションを示す点であってもよい。第2の液面の位置情報とは、例えば後述するサンプルプローブ制御機能95により算出されるn回目(n≧2)の吸引に際し参照される、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離に基づく位置情報である。試料管理テーブルにおける行(レコード)には、検査対象となる試料毎にフィールドの情報が記憶される。試料管理テーブルは、例えば操作者が入力インタフェース回路6を介し、レコードの追加、削除及び更新をすることが可能なテーブルである。
記憶回路7は、順序管理テーブルを記憶する。順序管理テーブルとは、サンプルプローブ26により試料を吸引する対象となる試料の処理順序における複数の項目を記した一覧表である。順序管理テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、分注対象となる試料ID等である。処理順序テーブルにおける行(レコード)には、処理順にフィールドの情報が記憶される。処理順序テーブルは、例えば操作者が入力インタフェース回路6を介し、レコードの追加、削除及び更新をすることが可能なテーブルである。
試料の液面の位置情報は、試料容器の種類、試料の種類及び試料の重量のうち少なくとも試料の重量に応じた試料の液面の位置を表す情報である。試料の液面の位置情報は、例えば上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を表す情報である。すなわち、当該距離を移動するのに必要な駆動パルス数を表す情報である。
図6は、重量検知機構8の構成の一例を示した図である。図6に示すように、重量検知機構8は、試料容器ホルダ81と、重量センサ82と、試料容器検出センサ83と、バーコードリーダ84とを備える。重量検知機構8は、図2及び図3に示すように、例えば分析機構2の上面に配置される。
試料容器ホルダ81は、後述する重量センサ82上に予め設置されている。試料容器ホルダ81は、試料容器100を保持する。
重量センサ82は、例えばロードセルである。ロードセルとは、例えば起歪体とひずみケージを有し、起歪体に加わる外力をひずみゲージがひずみとして感知し電気信号として出力する圧力センサである。重量センサ82は、試料容器ホルダ81に試料容器100が設置されることを契機として測定を開始する。重量センサ82は、試料容器ホルダ81に保持された試料及び試料容器100の重量の合計値に係るひずみを電気信号に変換する。なお、試料容器ホルダ81の重量に相当する信号成分は、予めオフセットしておく。以下、重量センサ82から出力される電気信号を、重量検出信号と呼ぶことにする。重量検出信号は、システム制御回路9に供給される。
試料容器検出センサ83は、例えば光センサである。光センサとは、例えば投光部と受光部を有し、投光部より検出対象に投光を行い、その入力光に対する反射光を受光部で検出し、検出された反射光の強度に応じた電気信号を出力する反射型光センサである。試料容器検出センサ83は、試料容器ホルダ81により保持された試料容器100に対し投光可能な位置に設けられる。
試料容器検出センサ83は、システム制御回路9から供給される試料容器100の有無の検知開始の指示を受け付けることを契機として、投光を開始する。以下、試料容器検出センサ83から出力される電気信号を、光検出信号と呼ぶことにする。光検出信号は、システム制御回路9に供給される。
バーコードリーダ84は、システム制御回路9からのID読取開始の指示を契機として、読取りを開始する。バーコードリーダ84は、試料容器100に付されたバーコードから試料の属性情報を読み取る。試料の属性情報には、試料ID等が含まれる。バーコードリーダ84は、読取った試料の属性情報をシステム制御回路9に供給する。なお、バーコードリーダ84は、RFID(Radio Frequency IDentification)等を利用した他のセンサで代替してもよい。
システム制御回路9は、例えば自動分析装置1の各構成回路を制御するプロセッサである。システム制御回路9は、自動分析装置1の中枢として機能する。システム制御回路9は、記憶回路7から各動作プログラムを呼び出し、呼び出したプログラムを実行することで試料管理機能91、重量算出機能92、位置予測機能93、試料容器検出機能94、サンプルプローブ制御機能95、搬送制御機能96及び基本制御機能97を実現する。
試料管理機能91は、記憶回路7が記憶する試料管理テーブルに対して、レコードの参照、追加、更新及び削除を実行する機能である。
具体的には、試料管理機能91では、システム制御回路9は、例えば記憶回路7が記憶する試料管理テーブルに試料ID及び第1の液面の位置情報を登録する。すなわち、システム制御回路9は、バーコードリーダ84から供給される試料の属性情報に含まれる試料IDを取得する。また、システム制御回路9は、取得した試料IDを試料管理テーブルの試料IDとして登録する。また、システム回路9は、後述する位置予測機能93により算出される上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を試料管理テーブルの第1の液面の位置情報として登録する。なお、システム制御回路9は、上記試料ID及び第1の液面の位置情報の登録と同じタイミングで他のフィールドである第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数フィールドに所定の初期値を登録するようにしてもよい。具体的には、第2の液面の位置情報フィールドには、例えば空値が登録される。また、吸引回数フィールドには、例えば値0が登録される。
また、システム制御回路9は、バーコードリーダ43により検査対象となる試料容器100に貼付されたバーコードが読み取られた際に、所定の条件の下、記憶回路7が記憶する試料管理テーブルに試料IDを登録する。すなわち、システム制御回路9は、バーコードリーダ43から供給される試料IDを取得する。システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在するか否か確認する。システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在しない場合、当該試料IDを試料管理テーブルに登録する。なお、システム制御回路9は、上記試料IDの登録と同じタイミングで他のフィールドである第1の液面の位置情報、第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数フィールドに所定の初期値を登録するようにしてもよい。具体的には、第1の液面の位置情報フィールド及び第2の液面の位置情報フィールドには、例えば空値が登録される。また、吸引回数フィールドには、例えば値1が登録される。
また、システム制御回路9は、バーコードリーダ43により検査対象となる試料容器100に貼付されたバーコードが読み取られた際に、所定の条件の下、試料管理テーブルの吸引回数フィールドの値を更新する。すなわち、システム制御回路9は、バーコードリーダ43から供給される試料IDを取得する。システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在するか否か確認する。システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在する場合、当該レコードの吸引回数フィールドの値をインクリメントする。インクリメントは、例えばシステム制御回路9により論理的に実現されるカウンタ機能98により実行される。
また、システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブが試料の液面に到達した旨の通知を受け付けた場合に、後述するサンプルプローブ制御機能95により算出された距離で試料管理テーブルの第2の液面の位置情報フィールドを更新する。
重量算出機能92は、予め設定された試料の属性情報及び重量センサ82から供給される重量検出情報から試料の重量を算出する機能である。具体的には、重量算出機能92では、システム制御回路9は、記憶回路7に記憶された試料容器対応テーブルを参照し、試料容器の種類を検索キーとして、当該試料容器の重量を取得する。試料容器の種類は、例えばシステム制御回路9が図5に示すような選択画面を表示回路5に表示することで、試料容器100が試料容器ホルダ81に載置される前に、操作者により入力インタフェース回路6を介して予め指定される。システム制御回路9は、取得した試料容器の重量を、重量センサ82から供給される重量検出情報に含まれる試料及び試料容器100の重量の合計値から減算することで、試料の重量を算出する。算出された試料の重量は、記憶回路7に記憶される。
位置予測機能93は、重量算出機能92により算出された試料の重量に基づいて試料の液面の位置を予測する機能である。具体的には、位置予測機能93では、システム制御回路9は、記憶回路7に記憶された試料対応テーブルを参照し、試料の種類を検索キーとして、予め設定された試料の種類に対応する試料の比重を取得する。試料の種類は、例えばシステム制御回路9が図5に示すような選択画面を表示回路5に表示することで、試料容器100が試料容器ホルダ81に載置される前に、操作者により入力インタフェース回路6を介して予め指定される。システム制御回路9は、記憶回路7に記憶された試料容器対応テーブルを参照し、試料容器の種類を検索キーとして、予め設定された試料容器の種類に対応する試料容器の断面積を取得する。試料容器の種類は、例えばシステム制御回路9が図5に示すような選択画面を表示回路5に表示することで、試料容器100が試料容器ホルダ81に載置される前に、操作者により入力インタフェース回路6を介して予め指定される。また、システム制御回路9は、算出された試料の重量、取得した試料の比重及び取得した試料容器の断面積に基づいて試料の液面の高さを算出する。システム制御回路9は、例えば予め記憶回路7に記憶された上死点に位置するサンプルプローブ26の先端からサンプル容器100の底とサンプルラック102との接触面までの距離から算出した試料の液面の高さを差し引くことで、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を算出する。
試料容器検出機能94は、試料容器検出センサ83より供給された光検出信号に基づいて試料容器ホルダ81上に試料容器91が保持されているか否かを判定し、試料容器91が保持されていると判定した場合、バーコードリーダ84に検知開始を指示する機能である。具体的には、試料容器検出機能94では、システム制御回路9は、例えば記憶回路7に記憶された光検出信号の強度の閾値Iを読み出す。システム制御回路9は、供給される光検出信号の強度が閾値I以上の場合、試料容器ホルダ81上に試料容器91が保持されていると判定し、バーコードリーダ84に検知開始を指示する。なお、試料容器検出機能94では、重量センサ82から供給される重量検知情報に基づいて試料容器ホルダ81上に試料容器91が保持されているか否かを判定するようにしてもよい。
サンプルプローブ制御機能95は、駆動ユニット202を制御し、サンプルプローブ26の上下移動及び試料の分注を制御する機能である。具体的には、サンプルプローブ制御機能95では、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、搬送機構4上でサンプルラック102に保持され、分注位置Tcに停止された試料容器100内の試料を分注する。また、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、駆動パルスをステッピングモータに供給することで、サンプルプローブ26の上下移動を制御する。
サンプルプローブ制御機能95では、試料管理テーブルを参照して、所定の条件の下、制御モードを切り替える。制御モードには、初回高速下降モード、液面検知モードA及び液面検知モードBがある。初回高速下降モードは、1回目の分注において試料管理テーブルの第1の液面の位置情報フィールドの値が空値でない場合に、位置予測機能93により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブ26を下降させる制御モードである。液面検知モードAは、1回目の分注において試料管理テーブルの第1の液面の位置情報フィールドの値が空値の場合に、上死点から液面までサンプルプローブを初回高速下降モードより遅い速度で下降させる制御モードである。液面検知モードBは、n回目(n≧2)以降の分注において、後述する液面検知により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブを下降させる制御モードである。
以下、サンプルプローブ制御機能95によるサンプルプローブ26の下降制御の各パターンについて図面を参照しながら説明する。
(1)初回高速下降モード
図7は、重量検知機構8により重量測定された検体容器に対し、1回目のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図7は、重量検知機構8により重量測定された検体容器に対し、1回目のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図7に示すように、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、プローブ起点から試料を吸引可能な停止位置までサンプルプローブ26を下降させる。具体的には、システム制御回路9は、例えば区間L1では所定の速度V1でサンプルプローブ26を下降させる。区間L1は、プローブ起点から位置予測機能93により予測された第1の液面の位置情報が示す距離に対応する駆動パルス数分下降させた点(以下、区間L1の最下点と呼ぶ)までの区間である。なお、システム制御回路9は、図7に示すように、区間L1の最下点が試料の液面よりも少し上の位置になるように駆動パルス数を設定する。また、システム制御回路9は、例えば区間L2では速度V1よりも遅い所定の速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L2は、区間L1の最下点から液面検知ユニット201によって検知される試料の液面までの区間である。また、システム制御回路9は、区間L3では、例えば区間L2と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L3は、試料の液面から試料を吸引可能な停止位置までの区間である。
(2)液面検知モードA
図8は、重量検知機構8により重量測定されなかった検体容器に対し、1回目のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図8に示すように、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、プローブ起点から試料を吸引可能な停止位置までサンプルプローブ26を下降させる。具体的には、システム制御回路9は、例えば区間L4では速度V1よりも遅い所定の速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L4は、プローブ起点から液面検知ユニット201によって検知される試料の液面までの区間である。また、システム制御回路9は、区間L3では、例えば区間L2と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L3は、試料の液面から試料を吸引可能な停止位置までの区間である。
図8は、重量検知機構8により重量測定されなかった検体容器に対し、1回目のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図8に示すように、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、プローブ起点から試料を吸引可能な停止位置までサンプルプローブ26を下降させる。具体的には、システム制御回路9は、例えば区間L4では速度V1よりも遅い所定の速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L4は、プローブ起点から液面検知ユニット201によって検知される試料の液面までの区間である。また、システム制御回路9は、区間L3では、例えば区間L2と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L3は、試料の液面から試料を吸引可能な停止位置までの区間である。
(3)液面検知モードB
図9は、n回目(n≧2)のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図9は、n回目(n≧2)のサンプルプローブ26の下降を行う場合のサンプル容器100の液面に対するサンプルプローブ26の先端の通過及び停止位置を表す図の一例である。
図9に示すように、システム制御回路9は、駆動ユニット202を制御し、プローブ起点から試料を吸引可能な停止位置までサンプルプローブ26を下降させる。具体的には、システム制御回路9は、例えば区間L5では所定の速度V2よりも大きい速度V3でサンプルプローブ26を下降させる。区間L5は、プローブ起点から(n−1)回目の分注時の液面検知時に算出した第2の液面の位置情報が示す距離に対応する駆動パルス数分下降させた点(以下、区間L5の最下点と呼ぶ)までの区間である。また、システム制御回路9は、例えば区間L6では速度V3よりも遅い所定の速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L6は、区間L5の最下点から液面検知ユニット201によって検知される試料の液面までの区間である。また、システム制御回路9は、区間L7では、例えば区間L2と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる。区間L7は、試料の液面から試料を吸引可能な停止位置までの区間である。なお、速度V3は上記初回高速下降モードにおける速度V1と同じであってもよい。
また、システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブが試料の液面に到達した旨の通知を受け付ける。システム制御回路9は、供給した駆動パルスの数を不図示の内部メモリに記憶する。システム制御回路9は、(n−1)回目の吸引時に内部メモリ記憶した駆動パルスの数に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端からn回目の吸引時の液面付近までの距離を算出する。n回目の吸引時の液面付近までの距離は、例えば(n−1)回目の吸引前の液面の位置から1回分の吸引量に相当する高さを差し引き、この差し引いた後の液面の位置より数パルス分上の位置を区間L5の最下点として算出する。なお、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端からn回目の吸引時の液面付近までの距離の算出を行うタイミングは、(n−1)回目のサンプルプローブ26の下降動作制御中に液面検知ユニット201からサンプルプローブが試料の液面に到達した旨の通知を受けた直後でもよいし、n回目のサンプルプローブ26の下降動作制御の直前でもよい。
搬送制御機能96は、搬送機構4におけるサンプルラック102の搬送等を制御する機能である。具体的には、搬送制御機能96では、システム制御回路9は、投入ユニット41を制御し、投入レーンに投入されたサンプルラック102を、後述する移動ユニット44の搬送アーム442によりピックアップ可能な投入位置Taに移動する。
また、システム制御回路9は、移動ユニット44を制御し、投入位置Ta等の載置面に載置されているサンプルラック102を載置面から持ち上げる。システム制御回路9は、移動ユニット44を制御し、持ち上げたサンプルラック102を所定の高さで保持する。システム制御回路9は、移動ユニット44を制御し、保持したサンプルラック572を、所定の載置面上に降ろす。システム制御回路9は、移動ユニット44を制御し、搬送アーム442の1対の爪をサンプルラック102の溝104に差込んだ状態で、フォークリフトがそのフォークで荷物を抱えて運ぶように、1対の爪でサンプルラック102を搬送する。
システム制御回路9は、例えば不図示のベルトコンベアを制御し、投入ユニット41に投入されたサンプルラック102をバーコードリーダ43の読取り位置に搬送する。システム制御回路9は、移動ユニット44を制御し、光学式マークの読取り完了後のサンプルラックを、読取り位置から分注レーン443の搬入位置Tbに搬送する。
システム制御回路9は、不図示のベルトコンベアを制御し、分注レーン443の搬入位置Tbに配置されたサンプルラック102が保持する複数の試料容器100の各々を分注位置Tcに移動する。
システム制御回路9は、搬送アーム442を制御し、例えば分注終了後のサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから回収ユニット42が有する回収レーン421の回収位置Teに搬送する。
システム制御回路9は、搬送アーム442を制御し、分注にエラー(以下、分注エラーと呼ぶ)が生じた場合、例えば分注エラーに関するサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから回収ユニット42が有する回収レーン421の回収位置Teに搬送する。
また、システム制御回路9は、搬送アーム442を制御し、所定の試料容器100に関する検査の必要回数が2回以上であった場合、分注が終了した当該試料容器100を保持するサンプルラック102を、分注レーン443の搬出位置Tdから再検査バッファレーン444の所定の位置に搬送する。この場合、再検査対象となったサンプルラック102は、再検査のために分注が実施される時点まで、再検査バッファレーン444に一時的に退避される。
また、システム制御回路9は、搬送アーム442を制御し、退避されたサンプルラック102が保持する試料容器100から試料を分注する直前に、サンプルラック102を、再検査バッファレーン444の所定の位置からバーコードリーダ43が再検査対象となる試料容器100を読取り可能な位置まで搬送する。
基本制御機能97は、自動分析装置1の入出力等の基本動作を制御する機能である。具体的には、基本制御機能97では、システム制御回路9は、表示回路5を介し、試料管理テーブル及び順序管理テーブルに登録されたレコード一覧並びに解析部4が算出した測定項目値等を表示する。また、システム制御回路9は、表示回路5を介し、図5示すように試料の液面の位置情報を算出するための設定条件である試料の種類及び試料容器の種類を操作者に選択させるための選択画面を表示する。また、システム制御回路9は、例えば入力インタフェース回路7を介して、操作者が選択した試料の種類及び試料容器の種類を受け付ける。また、システム制御回路9は、例えば表示回路5を制御し、重量測定が終了した旨を操作者に対して表示する。
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
(1)重量測定時における試料管理テーブル登録フロー
図10は、重量検知機構8から重量検知情報が通知され、試料管理テーブルに試料IDをキーとするレコードが登録されるまでのフローチャートの一例を示す図である。
図10は、重量検知機構8から重量検知情報が通知され、試料管理テーブルに試料IDをキーとするレコードが登録されるまでのフローチャートの一例を示す図である。
図10に示すように、システム制御回路9は、試料容器検出センサ83から光検出信号が通知されるまで待機する(ステップSA1)。
システム制御回路9は、試料容器検出センサ83から光検出信号が通知された場合(ステップSA1のYES)、試料容器検出機能94を実行し、試料容器検出センサ83より供給される光検出信号の強度に基づいて試料容器ホルダ81上に試料容器100が保持されているか否かを判定する(ステップSA2)。
システム制御回路9は、試料容器検出センサ83より供給される光検出信号の強度が閾値I以上の場合(ステップSA2のYES)、バーコードリーダ84に検知開始を指示する(ステップSA3)。
また、システム制御回路9は、バーコードリーダ84から試料の属性情報が供給されるまで待機する(ステップSA4)。
また、システム制御回路9は、バーコードリーダ84から試料の属性情報が通知された場合(ステップSA4のYES)、試料管理機能91を実行し、試料の属性情報に含まれる試料ID及び上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を試料管理テーブルの試料IDフィールド及び第1の液面の位置情報フィールドに1レコードとして登録する(ステップSA5)。
一方、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離は、以下のように算出する。すなわち、システム制御回路9は、重量検知機構8から重量検知情報が通知されるまで待機する。システム制御回路9は、重量検知機構8から重量検知情報が通知された場合、重量算出機能92を実行し、予め設定された試料の属性情報及び重量センサ82から供給される重量検出情報から試料の重量を算出する。システム制御回路9は、位置予測機能93を実行し、重量算出機能92により算出された試料の重量、予め設定された試料の種類及び試料容器の種類に基づいて上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を算出する。
システム制御回路9は、上記試料ID及び第1の液面の位置情報の登録と同じタイミングで他のフィールドである第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数フィールドに所定の初期値を登録する。具体的には、第2の液面の位置情報フィールドには、空値を登録する。また、吸引回数フィールドには、例えば値0を登録する。
システム制御回路9は、上記レコード登録後、基本制御機能97を実行し、表示回路5を介して、重量測定が終了した旨を操作者に報知する(ステップSA6)。
(2)搬送機構4が有するバーコードリーダ43による読取り時における試料管理テーブル更新及び登録フロー
図11は、バーコードリーダ43により読み取られたバーコードに含まれる試料の属性情報含まれる試料ID対応するレコードが試料管理テーブルに存在するか否かによって、試料管理テーブルに対して登録処理又は更新処理が行われるフローチャートの一例を示す図である。
図11は、バーコードリーダ43により読み取られたバーコードに含まれる試料の属性情報含まれる試料ID対応するレコードが試料管理テーブルに存在するか否かによって、試料管理テーブルに対して登録処理又は更新処理が行われるフローチャートの一例を示す図である。
図11に示すように、まず、システム制御回路9は、試料管理機能91を実行し、搬送機構4が有するバーコードリーダ43から供給される試料の属性情報に含まれる試料IDを取得する(ステップSB1)。
システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在するか否か確認する(ステップSB2)。
システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在する場合(ステップSB2のYES)、当該レコードの吸引回数フィールドの値をインクリメントする(ステップSB3)。インクリメントは、システム制御回路9により論理的に実現されるカウンタ機能98により実行される。
システム制御回路9は、取得した試料IDを持つレコードが試料管理テーブルに存在しない場合(ステップSB2のNO)、当該試料IDを試料管理テーブルに登録する(ステップSB4)。このとき、システム制御回路9は、他のフィールドである第1の液面の位置情報、第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数フィールドに所定の初期値を合わせて登録する。具体的には、第1の液面の位置情報フィールド及び第2の液面の位置情報フィールドには、空値を登録する。また、吸引回数フィールドには、値1を登録する。
(3)サンプルプローブ下降制御フロー
図12は、システム制御回路9が、重量検知機構8により重量測定された試料容器100に対し、サンプルプローブ26を下降させる場合の制御のフローチャートの一例を示す図である。また、図13は、システム制御回路9が、重量検知機構8により重量測定されなかった試料容器100に対し、サンプルプローブ26を下降させる場合の制御のフローチャートの一例を示す図である。
図12は、システム制御回路9が、重量検知機構8により重量測定された試料容器100に対し、サンプルプローブ26を下降させる場合の制御のフローチャートの一例を示す図である。また、図13は、システム制御回路9が、重量検知機構8により重量測定されなかった試料容器100に対し、サンプルプローブ26を下降させる場合の制御のフローチャートの一例を示す図である。
図12に示すように、システム制御回路9は、順序管理テーブルの先頭レコードに含まれる試料IDを取得する(ステップSC1)。
システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、取得した試料IDをキーとして、試料管理テーブルを検索する。システム制御回路9は、検索した結果得られた該当レコードに含まれる第1の液面の位置情報フィールドの値を取得し、その値が空値でないか否かを確認する(ステップSC2)。
システム制御回路9は、第1の液面の位置情報フィールドの値が空値でない場合(ステップSC2のYES)、取得した試料IDをキーとして、試料管理テーブルを検索し、該当レコードに含まれる吸引回数フィールドの値を取得し、その値が1か2以上であるかを確認する(ステップSC3)。
システム制御回路9は、吸引回数フィールドの値が1であった場合(ステップSC3のYES)、サンプルプローブ26を下降するための制御モードを初回高速下降モードに設定する(ステップSC4)。
システム制御回路9は、区間L1において、サンプルプローブ26を所定の速度V1で下降させる(ステップSC5)。
システム制御回路9は、区間L2において、サンプルプローブ26を速度V1よりも遅い速度V2で下降させる(ステップSC6)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知されるまで待機する(ステップSC7)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知された場合(ステップSC7のYES)、液面に到達するまでに要した駆動パルス数に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から次回の吸引時の液面付近までの距離を算出する(ステップSC8)。
システム制御回路9は、試料管理機能91を実行し、サンプルプローブ制御機能95により算出された距離で試料管理テーブルの分注対象となる試料IDを持つレコードの第2の液面の位置情報フィールドを更新する(ステップSC9)。
システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、区間L3において、例えば区間L2と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる(ステップSC10)。
また、システム制御回路9は、吸引回数フィールドの値が2以上であった場合(ステップSC3のNO)、サンプルプローブ26を下降するための制御モードを液面検知モードBに設定する(ステップSC11)。
システム制御回路9は、区間L5において、サンプルプローブ26を例えば所定の速度V3で下降させる(ステップSC12)。
システム制御回路9は、区間L6において、サンプルプローブ26を例えば速度V3よりも遅い速度V2で下降させる(ステップSC13)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知されるまで待機する(ステップSC14)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知された場合(ステップSC14のYES)、液面に到達するまでに要した駆動パルス数に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から次回の吸引時の液面付近までの距離を算出する(ステップSC15)。
システム制御回路9は、試料管理機能91を実行し、サンプルプローブ制御機能95により算出された距離で試料管理テーブルの分注対象となる試料IDを持つレコードの第2の液面の位置情報フィールドを更新する(ステップSC16)。
システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、区間L7において、例えば区間L6と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる(ステップSC17)。
また、図13に示すように、システム制御回路9は、第1の液面の位置情報フィールドの値が空値である場合(ステップSC2のNO)、取得した試料IDをキーとして、試料管理テーブルを検索し、該当レコードに含まれる吸引回数フィールドの値を取得し、その値が1か2以上であるかを確認する(ステップSC18)。
システム制御回路9は、吸引回数フィールドの値が1であった場合(ステップSC18のYES)、サンプルプローブ26を下降するための制御モードを液面検知モードAに設定する(ステップSC19)。
システム制御回路9は、区間L4において、サンプルプローブ26を所定の速度V2で下降させる(ステップSC20)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知されるまで待機する(ステップSC21)。
システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブ26が液面に到達した旨が通知された場合(ステップSC21のYES)、液面に到達するまでに要した駆動パルス数に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から次回の吸引時の液面付近までの距離を算出する(ステップSC22)。
システム制御回路9は、試料管理機能91を実行し、サンプルプローブ制御機能95により算出された距離で試料管理テーブルの分注対象となる試料IDを持つレコードの第2の液面の位置情報フィールドを更新する(ステップSC23)。
システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、区間L3において、例えば区間L4と同じ速度V2でサンプルプローブ26を下降させる(ステップSC24)。
また、システム制御回路9は、吸引回数フィールドの値が2以上であった場合(ステップSC18のNO)、サンプルプローブ26を下降するための制御モードを液面検知モードBに設定する(ステップSC25)。
ステップS26からステップSC31までの処理内容については、ステップSC12からステップSC17までの処理内容と同様である。
第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、重量算出機能92を実行し、予め設定された試料の属性情報及び重量センサ82から供給される重量検出情報から試料の重量を算出する。システム制御回路9は、位置予測機能93を実行し、重量算出機能92により算出された試料の重量に基づいて試料の液面の位置を予測する。システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、1回目の分注において試料管理テーブルの第1の液面の位置情報フィールドの値が空値でない場合に、位置予測機能93により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブ26を下降させる。これにより、初回分注時にサンプルプローブ26を液面付近の位置まで素早く下降させることができる。
したがって、本実施形態に係る自動分析装置によれば、試料処理能力の低下を防止することが可能な自動分析装置を提供することが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、位置予測機能93により予測された液面の位置情報が示す上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離に基づいて、サンプルプローブ26を区間L1の距離だけ下降させる。これにより、初回分注時から高い精度でサンプルプローブ26を下降させることが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、位置予測機能93により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブ26を速度V2よりも速い速度V1で下降させる。これにより、初回分注時にサンプルプローブ26を区間L1の最下点まで早く到達させることが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、1回目の分注において試料管理テーブルの第1の液面の位置情報フィールドの値が空値でない場合に、位置予測機能93により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブ26を下降させる制御モードでサンプルプローブ制御機能95を実行する。また、システム制御回路9は、n回目(n≧2)以降の分注において、液面検知により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブを下降させる制御モードでサンプルプローブ制御機能95を実行する。これにより、2回目以降の吸引では、サンプルプローブ26を高速下降させることが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、1回目の分注時に、試料管理テーブルにおいて、分注対象となる試料の試料IDを持つレコードに含まれる第1の液面の位置情報フィールドの値が空値の場合に、液面検知モードAでサンプルプローブ制御機能95を実行し、サンプルプローブ26の下降動作を制御する。これにより、重量測定がされなかった試料に対しても、サンプリングプローブ26の下降動作の制御が可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、液面検知ユニット201からサンプルプローブが試料の液面に到達した旨の通知を受け付ける。システム制御回路9は、供給した駆動パルスの数を不図示の内部メモリに記憶する。システム制御回路9は、(n−1)回目の吸引時に内部メモリ記憶した駆動パルスの数に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端からn回目の吸引時の液面付近までの距離を算出する。また、システム制御回路9は、この算出した距離に基づいて、n回目の吸引時のサンプルプローブ26の下降動作を制御する。これにより、システム制御回路9は、2回目以降の吸引では、サンプルプローブ26を高速下降させることが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、試料管理機能91を実行し、試料の分注回数に応じて、分注対象となる試料の試料IDを持つレコードに含まれる吸引回数フィールドの値をインクリメントする。インクリメントは、システム制御回路9により論理的に実現されるカウンタ機能98により実行される。システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、試料管理テーブルにおいて、分注対象となる試料の試料IDを持つレコードに含まれる吸引回数フィールドの値が2以上であった場合、サンプルプローブ26を下降するための制御モードを液面検知モードBに設定する。これにより、2回目以降の吸引では、自動的に液面検知モードBでサンプルプローブ26を制御することが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、位置予測機能93を実行し、重量算出機能92により算出された試料の重量及び予め設定された試料の種類に対応する試料の比重に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を算出する。これにより、試料の重量のみに基づいて当該距離を算出する場合に比べて、より実態に則した位置予測をすることが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、システム制御回路9は、位置予測機能93を実行し、重量算出機能92により算出された試料の重量、予め設定された試料の種類に対応する試料の比重及び予め設定された試料容器の種類に対応する試料容器の断面積に基づいて、上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離を算出する。これにより、試料の重量及び試料の比重に基づいて当該距離を算出する場合に比べて、より実態に則した位置予測をすることが可能となる。
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態では、試料管理テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、試料ID、第1の液面の位置情報、第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数としたが、これに限定されない。例えば、重量算出機能92により算出された試料の重量を試料管理テーブルにおける列(フィールド)の項目としてもよい。これにより、重量測定が行われた試料であるか否かを試料管理テーブルにおいて直接的に確認することが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態では、試料管理テーブルにおける列(フィールド)の項目は、例えば、試料ID、第1の液面の位置情報、第2の液面の位置情報及び当該試料の吸引回数としたが、これに限定されない。例えば、重量算出機能92により算出された試料の重量を試料管理テーブルにおける列(フィールド)の項目としてもよい。これにより、重量測定が行われた試料であるか否かを試料管理テーブルにおいて直接的に確認することが可能となる。
また、第1の実施形態では、システム制御回路9は、表示回路5を制御し、視覚情報を用いることで重量測定が終了した旨を操作者に対して表示したが、これに限定されない。例えば、音声又は電子音等の聴覚情報によって報知してもよい。
また、第1の実施形態では、試料IDを持つ試料容器の処理について説明したがこれに限定されない。試料IDを持たない採血管又はサンプルカップに関しては、順序管理テーブル登録の際に、当該テーブルの試料IDフィールドに予め所定の値、例えば空値が設定されるようにしておく。このとき、システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、初回分注時に順序管理テーブルの先頭レコードに含まれる試料IDが空値の場合、液面検知モードAでサンプルプローブ26の下降動作を制御するようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、試料の種類及び試料容器の種類について、図5に示すような選択画面を表示回路5に表示し、操作者に入力インタフェース回路6を介して予め指定させるようにしたが、これに限定されない。例えば、機械的なスイッチを介して指定させるようにしてもよい。また、タッチパネルのような操作画面を介して指定させるようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、システム制御回路9は、サンプルプローブ制御機能95を実行し、重量検知機構8により重量測定された検体容器に対し、初回の分注では、位置予測機能93により予測された上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離に基づいてサンプルプローブ26を下降させた。また、システム制御回路9は、2回目以降の分注では、液面検知により予測された液面の位置情報に基づいてサンプルプローブを下降させた。しかしながら、これに限定されない。例えば、システム制御回路9は、初回以降すべての分注において、位置予測機能93により予測された上死点に位置するサンプルプローブ26の先端から試料の液面までの距離に基づいてサンプルプローブ26を下降させてもよい。すなわち、2回目以降の分注では、システム制御回路9は、吸引によって減少する試料の高さを、初回の分注前に位置予測機能93により算出した距離から逐次差し引く。システム制御回路9は、この差し引いた後の距離に基づいてサンプルプローブ26を下降させてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1及び図6における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として表示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば、識別コードを取得したり、収容している試料の重量を取得したりする試料容器は、搬送機構4によって搬送されるものではなく、サンプルディスク22によって保持されているものでも良い。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…自動分析装置、2…分析機構、3…解析回路、4…搬送機構、5…表示回路、6…入力インタフェース回路、7…記憶回路、8…重量検知機構、9…システム制御回路、21…反応ディスク、22…サンプルディスク、23…第1試薬庫、24…第2試薬庫、サ25…サンプルアーム、26…サンプルプローブ、27…第1試薬アーム、28…第1試薬プローブ、29…第2試薬アーム、30…第2試薬プローブ30、31…第1攪拌アーム、32…第1撹拌子、33…第2攪拌アーム、34…第2攪拌子、35…洗浄機構、36…反応管、41…投入ユニット、42…回収ユニット、43…バーコードリーダ、44…移動ユニット、81…試料容器ホルダ、82…重量センサ82、83…試料容器検出センサ、84…バーコードリーダ、100…サンプル容器、101…試薬容器、102…サンプルラック、201…液面検知ユニット、202…駆動ユニット。
Claims (11)
- 試料を収容する試料容器から試料を吸引するサンプルプローブと、
前記試料の重量を測定する重量センサと、
前記重量に基づいて前記試料の第1の液面の位置を予測する位置予測部と、
前記第1の液面の位置に基づいて前記サンプルプローブの下降動作を制御するサンプルプローブ制御部と
を具備する自動分析装置。 - 前記サンプルプローブ制御部は、前記サンプルプローブの下降量を制御する請求項1記載の自動分析装置。
- 前記サンプルプローブ制御部は、前記サンプルプローブの下降速度を制御する請求項1又は2に記載の自動分析装置。
- 前記サンプルプローブ制御部は、前記試料の初回吸引時のみ前記第1の液面の位置に基づいて前記サンプルプローブの下降動作を制御する請求項1乃至3のうちいずれかに記載の自動分析装置。
- 前記試料の液面を検知する液面検知部をさらに具備し、
前記サンプルプローブ制御部は、前記重量が測定されていない前記試料に対しては、前記液面検知部による検知結果に基づいて、前記サンプルプローブの下降動作を制御する請求項1乃至4のうちいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記試料の液面を検知する液面検知部をさらに具備し、
前記サンプルプローブ制御部は、前記液面検知部による液面検知により第2の液面の位置を予測し、前記試料に対する吸引回数が予め設定された値以上の場合は、前記予測した第2の液面の位置に基づいて、前記試料に対し予め設定された吸引回数以降の前記サンプルプローブの下降動作を制御する請求項1乃至4のうちいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記試料の吸引回数をカウントするカウンタ部をさらに具備し、
前記サンプルプローブ制御部は、前記カウント値が予め設定された値以上の場合に、前記第2の液面の位置情報に基づいて、前記サンプルプローブの下降動作を制御する請求項6に記載の自動分析装置。 - 前記サンプルプローブ制御部は、前記重量が測定されていない前記試料に対しては、前記液面検知部による検知結果に基づいて、前記サンプルプローブの下降動作を制御する請求項6又は7に記載の自動分析装置。
- 前記サンプルプローブ制御部は、分注対象となる試料における複数の項目を記した試料管理テーブルの所定のレコードを参照し、前記レコードに前記第1の液面の位置が登録されていないことを確認することで前記重量が測定されていない前記試料であると認識する請求項5又は8に記載の自動分析装置。
- 前記位置予測部は、前記重量に加え、前記試料の種類に基づいて前記第1の液面の位置を予測する請求項1乃至9のうちいずれかに記載の自動分析装置。
- 前記位置予測部は、前記重量及び前記試料の種類に加え、前記試料容器の種類に基づいて前記第1の液面の位置を予測する請求項10に記載の自動分析装置。
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JP2015220389A Pending JP2017090242A (ja) | 2015-11-10 | 2015-11-10 | 自動分析装置 |
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2015
- 2015-11-10 JP JP2015220389A patent/JP2017090242A/ja active Pending
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