JP2009121993A - 自動分析装置 - Google Patents
自動分析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009121993A JP2009121993A JP2007297153A JP2007297153A JP2009121993A JP 2009121993 A JP2009121993 A JP 2009121993A JP 2007297153 A JP2007297153 A JP 2007297153A JP 2007297153 A JP2007297153 A JP 2007297153A JP 2009121993 A JP2009121993 A JP 2009121993A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reagent
- reagent container
- container
- remaining amount
- liquid level
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
Abstract
【課題】試薬容器内に残る試薬の残量を低減すること。
【解決手段】試薬容器15に収容した試薬の吸引および吐出を行なうプローブを試薬容器15上部の開口部を介して挿脱して試薬容器15から反応容器に試薬を分注し、前記反応容器内部で試料と前記試薬とを反応させて前記試料を分析する自動分析装置において、試薬容器15に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、試薬容器15内部の前記開口部下方領域に前記試薬が集まるように試薬容器15を傾ける傾斜手段142を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】試薬容器15に収容した試薬の吸引および吐出を行なうプローブを試薬容器15上部の開口部を介して挿脱して試薬容器15から反応容器に試薬を分注し、前記反応容器内部で試料と前記試薬とを反応させて前記試料を分析する自動分析装置において、試薬容器15に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、試薬容器15内部の前記開口部下方領域に前記試薬が集まるように試薬容器15を傾ける傾斜手段142を備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、試薬容器から反応容器へ試薬を分注して反応容器の内部で試料と試薬とを反応させ、反応液の特性を測定することによって試料を分析する自動分析装置に関するものである。
従来から、試薬容器に収容された試薬をプローブによって反応容器に分注して反応容器の内部で試薬と試料とを反応させて試料を分析する自動分析装置が知られている。この自動分析装置は、試薬吸引が確実に行え、試薬吸引後のプローブ洗浄が容易になるように、プローブに液面検知センサを備え、液面検知後さらに所定量プローブを下降させて吸引を行っている。
例えば、特許文献1には、試薬を試薬容器から吸引する際、試薬の液面を検知することによって試薬容器底部から液面までの高さを検知し、試薬を反応容器に分注するものが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された自動分析装置は、プローブに備えられた液面検知センサが検知した液面から試薬容器の底面までの距離が所定の距離よりも短いと、プローブが試薬容器の底面に接触する虞れがあることから、試薬の吸引を行わないようにしているので、分注可能な量の試薬が試薬容器にあっても分注せずに試薬容器内に残留させて無駄に廃棄してしまうという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、試薬容器内に残る試薬の残量を低減できる自動分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる自動分析装置は、試薬容器に収容した試薬の吸引および吐出を行なうプローブを該試薬容器上部の開口部を介して挿脱して前記試薬容器から反応容器に試薬を分注し、前記反応容器内部で試料と前記試薬とを反応させて前記試料を分析する自動分析装置において、前記試薬容器に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記試薬容器内部の前記開口部下方領域に前記試薬が集まるように前記試薬容器を傾ける傾斜手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる自動分析装置は、上記の発明において、前記傾斜手段は、前記試薬容器に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記試薬の残量の減少に伴って前記試薬容器を徐々に傾けることを特徴とする。
また、本発明にかかる自動分析装置は、上記の発明において、前記傾斜手段は、前記試薬容器の底部より下方かつ前記試薬容器の開口部下方領域から水平方向に離れて配置し、前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に伸長する所定の弾性係数を有した弾性部材を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる自動分析装置は、上記の発明において、前記傾斜手段は、前記試薬容器の底部より下方かつ前記試薬容器の開口部下方領域から水平方向に離れて配置され上下方向に昇降可能な昇降手段と、前記試薬容器内部の試薬の残量を検知する残量検知手段と、前記残量検知手段が検知した前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記昇降手段を上昇させる傾斜制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明にかかる自動分析装置では、傾斜手段が、試薬容器に収容された試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記試薬容器内部の開口部下方領域に前記試薬が集まるように前記試薬容器を傾けるようにし、同量の試薬であっても前記試薬容器内部の開口部下方領域では、前記試薬容器を傾けない場合に比して、前記試薬の液面から前記試薬容器の底面までを深くすることができるので、従来、プローブが前記試薬容器の底面に接触するために分注できなかった量の試薬の分注が可能になる。
以下、図面を参照して、本発明にかかる自動分析装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる自動分析装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる自動分析装置10は、試料としての検体および試薬を反応容器13aにそれぞれ分注し、分注した反応容器13a内部で生じる反応を光学的に測定する測定機構20と、測定機構20を含む自動分析装置10全体の制御を行うとともに測定機構20における測定結果の分析を行う制御装置30とを備える。自動分析装置10は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の生化学分析を自動的に行う。
図1は、実施の形態1にかかる自動分析装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる自動分析装置10は、試料としての検体および試薬を反応容器13aにそれぞれ分注し、分注した反応容器13a内部で生じる反応を光学的に測定する測定機構20と、測定機構20を含む自動分析装置10全体の制御を行うとともに測定機構20における測定結果の分析を行う制御装置30とを備える。自動分析装置10は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の生化学分析を自動的に行う。
まず、測定機構20について説明する。測定機構20は、大別して検体移送部11、検体分注機構12、反応テーブル13、試薬庫14、試薬分注機構16、攪拌部17、測光部18および洗浄部19を備える。
検体移送部11は、血液などの液体検体を収容した複数の検体容器11aを保持し、図中の矢印方向に順次移送する複数の検体ラック11bを備える。検体移送部11上の所定位置に移送された検体容器11a内部の検体は、検体分注機構12によって、反応テーブル13上に配列して搬送される反応容器13aに分注される。
検体分注機構12は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアーム12aを備える。このアーム12aの先端部には、検体の吸引および吐出を行なうプローブが取り付けられている。検体分注機構12は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。検体分注機構12は、上述した検体移送部11上の所定位置に移送された検体容器11aの中からプローブによって検体を吸引し、アーム12aを図中時計回りに旋回させ、反応容器13aに検体を吐出して分注を行う。
反応テーブル13は、反応容器13aへの検体や試薬の分注、反応容器13aの攪拌、測光、洗浄を行なうために反応容器13aを所定の位置まで移送する。この反応テーブル13は、制御部31の制御のもと、図示しない駆動機構が駆動することによって、反応テーブル13の中心を通る鉛直線を回転軸として回動自在である。反応テーブル13の上方と下方には、図示しない開閉自在な蓋と恒温槽がそれぞれ設けられている。
試薬庫14は、図1および図2に示すように試薬が収容された試薬容器15を複数収納する試薬テーブル141を備えている。試薬テーブル141には、複数の収納室が周方向に配置されており、各収納室には試薬容器15が着脱自在に収納される。試薬テーブル141は、制御部31の制御のもと、モータ144が駆動することによって、試薬容器15が試薬テーブル141の中心を通る回転軸143を軸心として時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬容器15を試薬分注機構16による試薬吸引位置まで移送する。試薬庫14の上方には、開閉自在な蓋(図示せず)が設けられている。また、試薬庫14の下方には、保冷庫が設けられている。このため、試薬庫14内部に試薬容器15が収納され、蓋が閉じられたときに、試薬容器15内部に収容された試薬を冷却し、試薬容器15内部に収容された試薬の蒸発や変性を抑制することができる。
ここで、試薬庫14は、試薬容器15を傾ける傾斜手段142をさらに備えている。この傾斜手段142は、試薬容器15に収容された試薬の残量が所定量より少なくなった場合に試薬容器15を傾け、試薬容器15の上部に設けられプローブ16bが挿脱される開口部の下方領域に試薬を集めるようにし、分注可能な試薬の量を増やしている。
試薬分注機構16は、検体分注機構12と同様に、試薬の吸引および吐出を行なうプローブ16bが先端部に取り付けられたアーム16aを備える。プローブ16bは、試薬の液面を検知する液面検知センサを備えている。アーム16aは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なう。試薬分注機構16は、試薬庫14上の所定位置に移動された試薬容器15内部の試薬の液面をプローブ16bによって検知した後、このプローブ16bによって試薬を吸引し、アーム16aを図中時計回りに旋回させ、反応テーブル13上の所定位置に搬送された反応容器13aに分注する。試薬分注機構16は、プローブ16bが先端部に取り付けられたアーム16aを昇降させる図示しないパルスモータのパルス数を制御部31に送信している。
攪拌部17は、反応容器13aに分注された検体と試薬との攪拌を行い、反応を促進させる。測光部18は、たとえば、所定の測光位置に搬送された反応容器13aに光源から分析光を照射し、反応容器13a内部の液体を透過した光を分光し、受光素子による各波長光の強度測定を行なうことによって、分析対象である検体と試薬との反応液に特有の波長の吸光度を測定する。
洗浄部19は、洗浄ノズルによって、測光部18による測定が終了した反応容器13a内部の混合液を吸引して排出するとともに、洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入および吸引することで分析処理が終了した反応容器13aを洗浄する。
つぎに、制御装置30について説明する。制御装置30は、制御部31、入力部32、記憶部33、分析部34および出力部35を備える。測定機構20および制御装置30が備えるこれらの各部は、制御部31に電気的に接続されている。
制御部31は、CPU等を用いて構成され、自動分析装置10の各部の処理および動作を制御する。制御部31は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行なう。また、制御部31は、試薬分注機構16から送信されるパルス数を利用することによって、プローブ16bが下降して液面を検知したときの試薬の液面高さを算出する。また、制御部31は、プローブ16bが試薬を吸引可能な限界の液面高さより低くなると、試薬分注処理を停止する制御を行なう。
入力部32は、キーボード、マウス、入出力機能を兼ねたタッチパネル等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。また、入力部32は、図示しない通信ネットワークを介して制御部31への指示情報を取得し、送信する。
記憶部33は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、自動分析装置10が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部33は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
分析部34は、測光部18によって測定された吸光度に基づいて検体の成分分析等を行なう。出力部35は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカー等を用いて構成され、検体の分析結果を含む諸情報を出力する。また、出力部35は、図示しない通信ネットワークを介して外部装置に諸情報を出力する。
以上のように構成された自動分析装置10では、列をなして順次搬送される複数の反応容器13aに対して、検体分注機構12が検体容器11a内部の検体を分注し、試薬分注機構16が試薬容器15内部の試薬を分注した後、測光部18が検体と試薬とを反応させた状態の検体の分光強度測定を行い、この測定結果を分析部34が分析することで、検体の成分分析等が自動的に行われ、洗浄部19が測光部18による測定が終了した後に搬送される反応容器13aを搬送させながら洗浄することで、一連の分析動作が連続して繰り返し行われる。
ここで、傾斜手段142が設けられた試薬庫14の詳細構成について説明する。図2は、試薬庫14の構成を模式的に示した断面図である。また、図3は、試薬庫14内で、試薬容器15が傾斜した状態を模式的に示した断面図である。図2および図3において、傾斜手段142は、試薬容器15を載置する板状の試薬容器設置板142aと、試薬テーブル141に固定された軸受142b−1および軸受142b−1を軸受け部とする回転軸142b−2からなる支軸142bと、バネ部材142cとを有している。試薬容器設置板142aは、回転軸142b−2を中心として回動自在に支持されている。バネ部材142cは、試薬容器設置板142aの試薬容器15が設置される面の裏面に試薬容器15の開口部下方領域から離れて配置され、圧縮された状態では試薬容器設置板142aを水平に支持する一方、伸長した状態では、図3に示すように、回転軸142b−2を中心として試薬容器設置板142aを回動して傾斜させる。
このバネ部材142cの弾性係数および形状は、例えば、試薬容器設置板142aの面積、試薬容器15に収容される試薬の体積および試薬の比重から求まる全体荷重と支点と作用点の距離によるモーメントを求めて選定する。選定された所定の形状および所定の弾性係数をもつバネ部材142cは、負荷される荷重が所定の荷重より少なくなった場合に、荷重の減少に伴って圧縮状態から徐々に伸長する。この結果、傾斜手段142は、試薬容器15に収容された試薬が所定量よりも少なくなった場合に、試薬容器15内部の開口部下方領域に試薬が集まるように試薬容器15を徐々に傾斜させることができる。
この実施の形態1では、試薬が所定量より少なくなった場合に、傾斜手段142が試薬容器15内部の開口部下方領域に試薬が集まるように試薬容器15を傾ける。これ以降プローブ16bが試薬の吸引が可能な限界の液面高さに達するまで、試薬分注機構16は、傾いて試薬が集められた状態の試薬容器15から試薬分注処理を行う。
以上、説明したように、本発明の実施の形態1では、試薬容器15に収容された試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、傾斜手段142が試薬容器15内部の開口部下方領域に試薬が集まるように試薬容器15を傾けるため、同量の試薬であっても試薬容器15内部の開口部下方領域では、試薬容器15を傾ける前の試薬の液面から試薬容器15の底面までの距離D1(図2参照)よりも、試薬容器15を傾けた後の試薬の液面から試薬容器15の底面までの距離D2を長くすることが可能となり(図3参照)、従来、プローブ16bが試薬容器15の底面に接触するため分注できなかった量の試薬の分注が可能となる。すなわち、従来に比して、分注できずに試薬容器に残っていた試薬の残量を低減することができる。
また、試薬容器15に収容された試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、試薬の残量の減少に伴って徐々に試薬容器15を傾けるようにしているため、液面の波立ちを抑制でき、液面検知センサによる液面の誤検知を防止できる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、試薬の残量が所定量より少なくなった場合に伸長する所定の弾性係数を有するバネ部材142cを用いて、試薬容器15を傾けるようにしていたが、この実施の形態2では、試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、制御装置50の制御部51による制御のもとに試薬容器15を傾けるようにしている。
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、試薬の残量が所定量より少なくなった場合に伸長する所定の弾性係数を有するバネ部材142cを用いて、試薬容器15を傾けるようにしていたが、この実施の形態2では、試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、制御装置50の制御部51による制御のもとに試薬容器15を傾けるようにしている。
図4は、本発明の実施の形態2にかかる自動分析装置40の構成を示す模式図である。図5は、図4に示した試薬庫21の要部断面図である。この実施の形態2では、制御部51は、実施の形態1にかかる自動分析装置10の制御部31に、試薬の残量検知手段としての液面高さ算出部51aと、傾斜制御手段としての傾斜制御部51bとをさらに設けている。また、試薬庫21は、図5に示すように、実施の形態1のバネ部材142cに替えて昇降部材145aおよび昇降部材145aを上下方向に駆動させる図示しない駆動機構を備えた昇降手段145を有する。また、この実施の形態2では、試薬分注機構16が、プローブ16bが先端部に取り付けられたアーム16aを昇降させる図示しないパルスモータのパルス数を制御部51に送信している。また、記憶部33は、制御部51が試薬容器15を傾ける判断基準とする傾斜判断液面高さ33aを予め記憶させている。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
液面高さ算出部51aは、上述したパルス数を利用することによって、プローブ16bが下降して液面を検知したときの試薬の液面高さを算出する。
傾斜制御部51bは、液面高さ算出部51aによって算出された液面高さが、上述した傾斜判断液面高さ33aに比して低くなった場合に、昇降手段145の図示しない駆動機構を駆動して、図6に示すように、昇降部材145aを上昇させることによって、試薬容器15を載置する試薬容器設置板142aを傾ける。すなわち、傾斜制御部51bは、試薬容器15内部の開口部下方領域に試薬が集まるように試薬容器15を傾斜させる。ここで、昇降部材145aの上昇速度の調整は、例えば、上述した昇降手段145の駆動機構の調整によって行う。
つぎに、この実施の形態2にかかる自動分析装置40の制御部51が試薬分注処理時に実施する試薬容器傾斜制御処理手順について説明する。
図7は、制御部51による試薬容器傾斜制御処理手順を示すフローチャートである。図7に示すように、まず制御部51は、試薬分注の開始処理によって、アーム16aを昇降させる図示しないパルスモータを駆動してプローブ16bを下降させ、プローブ16bから液面検知信号の送信を受けると、プローブ16bの下降を停止させて試薬の液面高さを算出する(ステップS101)。次に、制御部51は、試薬の液面高さが傾斜判断液面高さ33aより低いか否かを判断する(ステップS102)。試薬の液面高さが傾斜判断液面高さ33aより低くない場合、すなわち試薬の液面高さが傾斜判断液面高さ33a以上の場合(ステップS102:NO)、制御部51は、試薬容器15が水平状態のままでの試薬分注処理を行ってこの処理を終了させる。
一方、試薬の液面高さが傾斜判断の液面高さより低い場合(ステップS102:YES)、制御部51は、プローブ16bを上昇させた後、図示しない駆動機構を駆動して昇降部材145aを徐々に上昇させることによって、試薬容器15を徐々に傾ける(ステップS103)。次に、制御部51は、アーム16aを昇降させる図示しないパルスモータを駆動してプローブ16bを下降させ、プローブ16bから液面検知信号の送信を受けると、プローブ16bの下降を停止させて試薬の液面高さを算出する(ステップS104)。
次に、制御部51は、試薬の吸引が可能な限界の液面高さ未満か否かを判断する(ステップS105)。試薬の液面高さが、限界の液面高さ以上の場合(ステップS105:NO)、制御部51は、試薬容器15が傾いて試薬が集められた状態の試薬容器15から試薬分注処理を行ってこの処理を終了させる。
一方、試薬の液面高さが、限界の液面高さ未満の場合(ステップS105:YES)、制御部51は、試薬分注処理を停止する制御を行なった後、図示しない駆動機構を駆動して昇降部材145aを下降させ(ステップS106)、試薬容器15を水平状態に復帰してこの処理を終了させる。
以上、説明したように、本発明の実施の形態2では、残量検知手段が検知した試薬の液面高さが予め設定した傾斜判断液面高さ33aより低くなった場合に、制御部51が、昇降手段145を上昇させて試薬容器15内部の開口部下方領域に試薬が集まるように試薬容器15を傾けるため、同量の試薬であっても試薬容器15内部の開口部下方領域では、試薬容器15を傾ける前の試薬の液面から試薬容器15の底面までの距離D1(図5参照)よりも、試薬容器15を傾けた後の試薬の液面から試薬容器15の底面までの距離D2を長くすることが可能となり(図6参照)、従来、プローブ16bが試薬容器15の底面に接触するため分注できなかった量の試薬の分注が可能となる。すなわち、従来に比して、分注できずに試薬容器に残っていた試薬の残量を低減することができる。また、試薬容器15に収容された試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、徐々に試薬容器15を傾けるよう昇降手段145の上昇速度を調整できるため、液面の波立ちを抑制でき、液面検知センサによる液面の誤検知を防止できる。従って、この実施の形態2は、上述した実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、上述した実施の形態2では、制御部51は、昇降部材145aを徐々に上昇させることによって、液面の波立ちを抑制しながら試薬容器15を徐々に傾けるようにしていたが、これに限らず、試薬容器15を一挙に傾けてもよい。例えば、制御部51は、試薬容器15に収容された試薬の残量が所定量より少なくなったら、昇降部材145aを一挙に上昇させて試薬容器15を一挙に傾斜させた後、液面の波立ちが収まるのを待ってから試薬分注処理を再開するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、バネ部材142cが試薬容器15を載置した試薬容器設置板142aを傾けることよって、試薬容器15を傾けるようにしていたが、これに限らず、バネ部材142cが試薬容器15に直接結合していてもよい。例えば、図8,9に示すように、バネ部材142cが試薬容器15に直接接して試薬容器15を傾けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、傾斜手段142がバネ部材142を用いるものを一例として示したが、これに限らず、弾性係数の選定が可能な部材であればよい。例えば、ゴム部材を用いてもよい。
また、上述した実施の形態2では、試薬の残量検知手段として試薬の液面高さを検知するものを一例として示したが、これに限らず、試薬の残量が検知できるものであればよい。例えば、荷重を測定する荷重測定器を試薬庫に備えて、試薬を収容した試薬容器15の荷重を測ることによって、試薬の残量を検知するようにしてもよい。
10,40 自動分析装置
11 検体移送部
11a 検体容器
11b 検体ラック
12 検体分注機構
12a アーム
13 反応テーブル
13a 反応容器
14,21,22 試薬庫
15 試薬容器
16 試薬分注機構
16b プローブ
17 攪拌部
18 測光部
19 洗浄部
20 測定機構
30,50 制御装置
31,51 制御部
32 入力部
33 記憶部
33a 傾斜判断液面高さ
34 分析部
35 出力部
51a 液面高さ算出部
52b 傾斜制御部
141 試薬テーブル6
142,146 傾斜手段
142a 試薬容器設置板
142b 支軸
142b−1 軸受
142b−2,143 回転軸
142c バネ部材
144 モータ
145 昇降手段
145a 昇降部材
L 試薬
D1,D2 距離
11 検体移送部
11a 検体容器
11b 検体ラック
12 検体分注機構
12a アーム
13 反応テーブル
13a 反応容器
14,21,22 試薬庫
15 試薬容器
16 試薬分注機構
16b プローブ
17 攪拌部
18 測光部
19 洗浄部
20 測定機構
30,50 制御装置
31,51 制御部
32 入力部
33 記憶部
33a 傾斜判断液面高さ
34 分析部
35 出力部
51a 液面高さ算出部
52b 傾斜制御部
141 試薬テーブル6
142,146 傾斜手段
142a 試薬容器設置板
142b 支軸
142b−1 軸受
142b−2,143 回転軸
142c バネ部材
144 モータ
145 昇降手段
145a 昇降部材
L 試薬
D1,D2 距離
Claims (4)
- 試薬容器に収容した試薬の吸引および吐出を行なうプローブを該試薬容器上部の開口部を介して挿脱して前記試薬容器から反応容器に試薬を分注し、前記反応容器内部で試料と前記試薬とを反応させて前記試料を分析する自動分析装置において、
前記試薬容器に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記試薬容器内部の前記開口部下方領域に前記試薬が集まるように前記試薬容器を傾ける傾斜手段を備えたことを特徴とする自動分析装置。 - 前記傾斜手段は、前記試薬容器に収容された前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記試薬の残量の減少に伴って前記試薬容器を徐々に傾けることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
- 前記傾斜手段は、前記試薬容器の底部より下方かつ前記試薬容器の開口部下方領域から水平方向に離れて配置し、前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に伸長する所定の弾性係数を有した弾性部材を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動分析装置。
- 前記傾斜手段は、
前記試薬容器の底部より下方かつ前記試薬容器の開口部下方領域から水平方向に離れて配置され上下方向に昇降可能な昇降手段と、
前記試薬容器内部の試薬の残量を検知する残量検知手段と、
前記残量検知手段が検知した前記試薬の残量が所定量より少なくなった場合に、前記昇降手段を上昇させる傾斜制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007297153A JP2009121993A (ja) | 2007-11-15 | 2007-11-15 | 自動分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007297153A JP2009121993A (ja) | 2007-11-15 | 2007-11-15 | 自動分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009121993A true JP2009121993A (ja) | 2009-06-04 |
Family
ID=40814301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007297153A Withdrawn JP2009121993A (ja) | 2007-11-15 | 2007-11-15 | 自動分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009121993A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011133390A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-07 | Kyoto Electron Mfg Co Ltd | 液体試料測定装置及び液体試料自動連続測定装置 |
JP2017111050A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | シスメックス株式会社 | 検体分析装置および検体分析方法 |
CN107703322A (zh) * | 2017-06-15 | 2018-02-16 | 迈克医疗电子有限公司 | 试剂吸样机构及样本分析仪 |
JP2020051956A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | シスメックス株式会社 | 試薬容器ラックおよび検体分析装置 |
JP2020109420A (ja) * | 2020-03-26 | 2020-07-16 | シスメックス株式会社 | 試薬容器ラックおよび検体分析装置 |
JP7422396B2 (ja) | 2020-04-21 | 2024-01-26 | D-テック合同会社 | 生体物質の検査装置および生体物質の検査用の容器 |
-
2007
- 2007-11-15 JP JP2007297153A patent/JP2009121993A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011133390A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-07 | Kyoto Electron Mfg Co Ltd | 液体試料測定装置及び液体試料自動連続測定装置 |
JP2017111050A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | シスメックス株式会社 | 検体分析装置および検体分析方法 |
CN107037223A (zh) * | 2015-12-17 | 2017-08-11 | 希森美康株式会社 | 样本分析装置、样本分析方法和试剂容器支架 |
US10591500B2 (en) | 2015-12-17 | 2020-03-17 | Sysmex Corporation | Sample analyzer, sample analyzing method, and reagent container holder |
CN107037223B (zh) * | 2015-12-17 | 2021-08-27 | 希森美康株式会社 | 样本分析装置、样本分析方法和试剂容器支架 |
CN107703322A (zh) * | 2017-06-15 | 2018-02-16 | 迈克医疗电子有限公司 | 试剂吸样机构及样本分析仪 |
CN107703322B (zh) * | 2017-06-15 | 2024-06-04 | 迈克医疗电子有限公司 | 试剂吸样机构及样本分析仪 |
JP2020051956A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | シスメックス株式会社 | 試薬容器ラックおよび検体分析装置 |
US11772100B2 (en) | 2018-09-28 | 2023-10-03 | Sysmex Corporation | Reagent container rack and specimen analyzer |
JP2020109420A (ja) * | 2020-03-26 | 2020-07-16 | シスメックス株式会社 | 試薬容器ラックおよび検体分析装置 |
JP7171641B2 (ja) | 2020-03-26 | 2022-11-15 | シスメックス株式会社 | 試薬容器ラックおよび検体分析装置 |
JP7422396B2 (ja) | 2020-04-21 | 2024-01-26 | D-テック合同会社 | 生体物質の検査装置および生体物質の検査用の容器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4812352B2 (ja) | 自動分析装置及びその分注方法 | |
JP5236612B2 (ja) | 自動分析装置 | |
WO2007086477A1 (ja) | 自動分析装置及びプローブ昇降方法 | |
JP2011128075A (ja) | 自動分析装置、自動分析装置の検体攪拌方法および検体分注方法 | |
JP2009180605A (ja) | 分注装置 | |
JP2009121993A (ja) | 自動分析装置 | |
JP2010048695A (ja) | 自動分析装置および恒温槽安定化方法 | |
JP2009041961A (ja) | 液体ハンドリング用プローブの洗浄方法および分析装置 | |
JP2008180538A (ja) | 分析装置 | |
CN105606836A (zh) | 自动分析装置及自动分析装置中的棒状构件的升降动作方法 | |
JP2011232249A (ja) | 自動分析装置 | |
JP6800953B2 (ja) | 自動分析装置 | |
JP2010210596A (ja) | 自動分析装置およびプローブ洗浄方法 | |
JP4891749B2 (ja) | 自動分析装置 | |
JP5583337B2 (ja) | 自動分析装置及びその分注方法 | |
JP5575410B2 (ja) | 自動分析装置 | |
JP5199785B2 (ja) | 血液サンプル検出方法、血液サンプル分注方法、血液サンプル分析方法、分注装置および血液サンプル種類検出方法 | |
JP4871025B2 (ja) | 自動分析装置およびその検体分注方法 | |
JP2011007760A (ja) | 自動分析装置 | |
JP2009145143A (ja) | 自動分析装置 | |
JP2017083269A (ja) | 自動分析装置 | |
WO2009148013A1 (ja) | 検体分注装置のプローブ洗浄方法、検体分注装置及び自動分析装置 | |
JP5606843B2 (ja) | 自動分析装置 | |
JP6791690B2 (ja) | 自動分析装置 | |
JP2014066730A (ja) | 自動分析装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20100208 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110201 |