JP4570031B2 - 真贋判別可能な包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、ホログラムや回折格子に代表される光回折構造を利用した真贋判別用の両面粘着シート、真贋判別用両面粘着シートを用いて真贋判定可能にした包装体に関する。
に真贋判別用両面粘着シートはその層構成の少なくとも一部に脆質性ならびに特定な光によって再生する光回折構造を持たせることにより、包装体の開封防止または真贋判別を行う技術に関するものである。
従来よりホログラムや回折格子に代表される光回折構造体を偽造防止媒体として利用する技術が提案されている。例えば特許文献1、特許文献2にはホログラムと脆質性を有する層とからなる脆質ラベルの構成が開示されている。脆質ラベルは、層構成の一部が脆質であるために、一旦被着物に貼着した後に剥がすとホログラムが破壊されるので当該ラベルの再利用が困難になることを利用して偽造防止を図ろうとするものである。
特許文献1はホログラム形成層、反射性金属薄膜層、および脆質接着剤層を順次積層した構成のホログラムラベルにより、証明書、身分証明書等の偽造されたくない被着体への適用の他、封書、包装物等の封印として利用する点が記載されている。
特許文献2は、特許文献1の脆質性を有する層を更に改善した発明で、光回折構造を構成する反射層を破壊層とし、該破壊層上に凹凸を有する粘着剤層を設けた脆質ラベルであって、当該ラベルは一旦被着体に貼付した後、被着体から剥離しようとすると前記粘着層の凹凸に応じて破壊層が破壊されるという構成のものである。同文献には脆質ラベルの用途として、開封検知、認証用として優れている点が記載されている。
何れにしても特許文献1ならびに特許文献2に記載されているような従来の脆質ラベルは、偽造防止したい対象物の表面に直接貼付し、脆質ラベルが対象物に正しく貼付されていることを以って真正の証とするものである。
以上のようにホログラムや回折格子に代表される光回折構造体が偽造防止に利用されるのは、その製造や複製が困難であることに起因している。しかしながら専門家の間ではそれらの製造方法は既に知られており、仮に精密な加工技術を用いて光回折構造体の偽造がなされたとすると、外観的には偽造された物と本物とを見分けることが困難になる。
そこで、特許文献3のようなコヒーレント光を照射することでのみ再生され、通常は目視では判別できない光回折構造体が開発れている。
実開昭62−43378号公報 特開平10−222071号公報 特開2003−122233号公報
特許文献1や特許文献2のような従来の脆質ラベルは、光回折構造体の状態を目視で確認し、光回折構造体が破壊されていないか否かだけで真贋判定をしていたので、光回折構造体そのものが偽造されたとすると、最早脆質ラベルを以って対象物の真正を確認することが困難であるという課題がある。
また、従来の脆質ラベルは、真正を証明したい対象物の表面に直接貼付し、脆質ラベルが前記対象物に正しく貼付されていることを以って真正の証とするものであるから、脆質ラベルを直接貼ることができない対象物の真正を証明する手段には利用できないという課題がある。
そこで本発明は、偽造変造が困難な真偽判別手段を備え、且つ、脆質ラベルを直接貼ることのできない対象物の真正証明手段の提供を目的とする。
本発明は、以下の各態様に記載の手段により上記の課題を解決するものである。
本発明の真贋判別可能な包装体の第1の態様は、支持体の一方の面上の少なくとも一部に脆質層と、少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される情報を含む光回折構造体と、粘着剤層とが順に積層され、前記支持体の他方の面上に粘着剤層が設けられている真贋判別用両面粘着シートであって、前記情報は、一辺の長さが10μm以上であって、0.3mm以下の正方形または円形である微小光学単位区域を配列した光学構造体を有し、同一の微小光学単位区域内に、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を複数種類配列している真贋判別用両面粘着シートを、二つ折りにして周縁二辺をシールしたポリカーボネートからなる包装体の開口部内に設けたことを特徴とする。
本発明の真贋判別可能な包装体の第2の態様は、支持体の一方の面上の少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される情報を含む光回折構造体と、少なくとも一部に脆質層と、粘着剤層とが順に積層され、前記支持体の他方の面上に粘着剤層が設けられている真贋判別用両面粘着シートであって、前記情報は、一辺の長さが10μm以上であって、0.3mm以下の正方形または円形である微小光学単位区域を配列した光学構造体を有し、同一の微小光学単位区域内に、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を複数種類配列している真贋判別用両面粘着シートを、二つ折りにして周縁二辺をシールしたポリカーボネートからなる包装体の開口部内に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、コヒーレント光を照射することで再生される光学的な情報を含む光回折構造体で構成されているので、光回折構造体の状態を目視観察することで真贋を判断するものに比べて、偽造に対する安全性が高まるという効果がある。
また、本発明によれば、包装体の開口部に真贋判別用両面粘着シートを設けるようにしたので、脆質ラベルを直接貼ることのできない対象物の真正を証明することができるという効果がある。
また、本発明によれば、包装体の外側からコヒーレント光を照射することで真贋判別できるので、対象物を包装体に封緘したままの状態で包装体自体を壊さずに真贋判別できるという効果がある。
まず、真贋判別用両面粘着シートの実施の形態について図面を参照して説明する。以下、ホログラムまたは回折格子からなる光回折構造を、単にホログラムと呼ぶものとする。
(真贋判別用両面粘着シートの第1実施形態)
図1は真贋判別用両面粘着シートの第1の実施形態を説明する断面図である。図中、1は支持体、2は脆質層、3はホログラム形成層、4は反射層、5はホログラム形成層3と反射層4から構成される光回折構造体、6および7は粘着剤層、8および9は剥離シート、10aは真贋判別用両面粘着シートをそれぞれ示している。
図1に示すように、第1の実施形態の真贋判別用両面粘着シート10aの層構成は、支持体1の一方の面上の少なくとも一部に脆質層2と、少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される光学的な情報を含む光回折構造体5と、粘着剤層6とが順に積層され、前記支持体1の他方の面上に粘着剤層7が設けられているものである。このような真贋判別用両面粘着シート10aは、通常は粘着剤層6の表面に剥離シート8が、粘着剤層7の表面に剥離シート9が設けられている。
〔支持体〕 支持体1の材質としては、接着粘着シート、テープ、あるいはラベル用として使用されるものなら何でもよく特に制限はない。
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートなどの各種樹脂が使用できる。
支持体1の厚みは材質によって異なるが、通常10μm〜1000μm程度である。可撓性を有するフィルム状の真贋判別用両面粘着シートとするには、10μm〜100μm程度が好ましい。
〔脆質層〕 脆質層2は、接着性を有する合成樹脂を主成分とし、この合成樹脂を脆質化させる充填剤を添加した組成からなるものである。脆質層はこのように接着剤に充填剤を混ぜることでミクロ的に不完全な接着状態が生ずると共に、脆質層2の接着力は、粘着層6または粘着層7の接着力よりも小さくなるように調整されている。従って、支持体1と光回折構造体5の間に脆質層2を設けた真贋判別用両面粘着シートを用いて貼付した被着物を剥がそうとすると、脆質層2が破壊されるが如く剥がれ、光回折構造体5を構成するホログラム形成層3が破壊され、結果として光回折構造体5の再利用が不可能となり目的が達成される。
上記脆質層2に用いる接着性を有する合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂、塩素化プロピレン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
これらの合成樹脂を脆質化させる充填剤としては、例えば、シリコンオイル、脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛を混入した樹脂、あるいは無機フィラー等が挙げられる。
脆質層2の厚みは0.2〜5μm程度、好ましくは0.5〜2μm程度である。
脆質層2の厚みを5μmよりも厚くすると脆質層自体で層間剥離し、光回折構造への影響が出難くなり、光回折構造体の再利用防止効果が薄れる。また、脆質層2の厚みを0.2μmよりも薄くすると安定した皮膜形成が困難となる。
〔光回折構造体〕 光回折構造体5は、コヒーレント光を照射することにより再生されるタイプのものを少なくとも一部に含むもの使用することができる。このようなコヒーレント光を照射することにより再生される光回折構造体としては、例えば特許文献3に掲載のような光回折構造体を挙げることができる。
即ち、微小光学単位区域を配列した光学構造体を有し、同一の微小光学単位区域内に、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を複数種類配列する。あるいは、隣り合う微小光学単位区域毎に原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を数種類配列する。このような構成とすることにより原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域が並べられているので、通常の観察によっては、ホログラムの存在が分からず、コヒーレント光を照射して初めて、ホログラムが再生可能となる。
また、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域が原画像の異なる複数種類にすることで、ホログラムを再生する際のコヒーレント光の照射角度等を変えることが可能になり、解析がより困難になる上、真正性の確認のためには、異なる原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した複数種類の微小区域からの再生像をすべて確認する必要があり、さらに信頼性を高めることができる。
光学構造体10を構成する微小光学単位区域は、視覚的な確認を困難にする目的で、大きさが小さい方が好ましく、具体的には、0.3mm以下であることが好ましい。微小光学単位区域の大きさが0.3mmを超える場合、微小光学単位区域4が視認できる可能性が高まり、解析される可能性が生じるからである。
なお、微小光学単位区域の大きさは、正方形であれば一辺の長さ、長方形であれば長辺の長さ、円であれば直径、楕円であれば長径等で表し、その他の形状であれば、差し渡し寸法の最大値で示すものとする。
また、微小光学単位区域の大きさは、レーザー光L(コヒーレント光)の径よりも充分小さい方が好ましく、その理由は、ホログラムの再生のためにレーザー光L(コヒーレント光)を照射した際に、微小光学単位区域4内のすべてのホログラム、およびすべての回折格子の再生が可能になるからである。
微小光学単位区域の大きさは、その中に、少なくとも二以上の微小区域が形成できる限り、小さくすることができるが、量産に支障がなく、再生された像の観察のしやすい点から、10μm以上であることが好ましい。
以上のような構造を有するホログラムパターンを樹脂に賦型しホログラム形成層3が得られる。ホログラム形成層3に用いる材料としては、賦型性があり、且つ、前記脆質層とともに破壊される条件を備えていればよく、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂あるいはこれらの共重合体又は混合物、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート樹脂等の熱硬化性樹脂あるいはこれらの共重合体又は混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成型性材料等が使用可能である。
反射層4は、入射した光を反射する層であり、金属感や反射特性及び屈折反射特性をだすときは、金属又は金属化合物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、或いはめっき法等の一般的な薄膜形成方法によって形成可能である。金属感は、平滑面による鏡面光沢でも、粗面による艶消しの金属感でもよい。金属薄膜層の具体例としては、例えば、アルミニウムを真空蒸着した金属薄膜である。この他、薄膜の形成材料としては、金、銀、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、チタン、ゲルマニウム、ケイ素、マグネシウム、スズ、インジウム等の金属およびその酸化物(例えば二酸化ケイ素)、窒化物、硫化物等を単独又は二種以上組み合わせて使用すれば良い。金属、金属酸化物、金属窒化物等からなる金属薄膜の厚みは、薄すぎると膜自身を視認できなくなる。従って、通常は、10〜1000nm、好ましくは、20〜60nm程度が良い。
また、反射層4を透明型反射層とするには、ホログラム形成層3の屈折率(通常、屈折率n:1.3〜1.6である)よりも大きい屈折率を有する金属化合物からなるものを反射層(透明型反射層)とすればよい。
このような透明型反射層となる薄膜の具体的な材質としては(以下、材質名の右にカッコ書きで屈折率:nを付記する)、
Sb2 S3 (n=3.0)、
Fe2O3(n=2.7)、TiO2(n=2.6)、CdS(n=2.6)、
CeO2(n=2.3)、ZnS(n=2.3)、PbCl2 (n=2.3)、
CdO(n=2.2)、Sb2O3(n=2.0)、WO3 (n=2.0)、
SiO(n=2.0)、Bi2O3 (n=2.5)、In2O3 (n=2.0)、
PbO(n=2.6)、Ta2O5 (n=2.4)、ZnO(n=2.1)、
ZrO2(n=2.0)、Cd2O3 (n=1.8)、Al2O3 (n=1.6)、
CaO ・SiO2(n=1.8)などが挙げられる。
上記薄膜はその屈折率がホログラム形成層3の屈折率よりも0.3以上大きいことが好ましく、より好ましくは0.5以上大きいことである。
上記透明型反射層となる薄膜の膜厚は1000nm以下の厚みであればよく、通常は20〜60nmが好ましい。前記薄膜の膜厚が1000nmを越えてしまうと薄膜内部での上記の如き多重反射が良好に生じなくなってしまう、また膜厚が10nm以下になると安定した製膜が困難になる。
(真贋判別用両面粘着シートの第2実施形態)
図2は本発明の真贋判別用両面粘着シートの第2の実施形態を説明する断面図である。第2の実施形態に係る真贋判別用両面粘着シート10bは、第1の実施形態の真贋判別用両面粘着シート10aの脆質層2を、支持体1から見て光回折構造体5の反射層4の外側に積層するようにしたもので、他の構成は第1の実施形態のものと同様である。
即ち、第2の実施形態の真贋判別用両面粘着シート10bの層構成は、支持体1の一方の面上の少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される光学的な情報を含む光回折構造体5と、少なくとも一部に脆質層2と、粘着剤層6とが順に積層され、前記支持体1の他方の面上に粘着剤層7が設けられているものである。
脆質層2の材質、厚みは第1の実施形態のものと同様のものが使用できる。脆質層2の接着力は、粘着層6または粘着層7の接着力よりも小さくなるように調整されている。粘着剤層6と光回折構造体5の反射層4との間に脆質層2を設けた真贋判別用両面粘着シートを用いて貼付した被着物を剥がそうとすると、脆質層2が破壊されるが如く剥がれ、光回折構造体5を構成する反射層4ならびにホログラム形成層3の一部が破壊され、結果として光回折構造体5の再利用が不可能となり目的が達成される。
光回折構造体も第1の実施形態のものと同様のものが使用できるが、第2の実施形態においては脆質層2が反射層4の表面に形成されるので、反射層4が厚すぎると反射層の脆弱性がなくなってしまう。従って、反射層4が金、銀、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、チタン、ゲルマニウム、ケイ素、マグネシウム、スズ、インジウム等の金属およびその酸化物などの反射性薄膜の場合は、その膜厚は20〜60nm程度が好ましい。
(真贋判別可能な包装体の実施形態)
図3(a)は本発明の真贋判別用両面粘着シートを用いて包装体を封緘した状態の一例を示す図、図3(b)は同図(a)のA−A断面矢視図である。
図中、10は真贋判別用両面粘着シート10a、10b何れかの構成からなる真贋判別用両面粘着シート、20は包装体、21はシール部、22は開口部、30は内容物である。
本実施形態の例に示す包装体20は、包装体となる基材シートを二つ折りにして周縁二辺にシール部21を設けてなり、前記周縁二辺をシールすることにより開口部22を有する袋状の包装体を得る。
次いで、真贋判別用両面粘着シート10の一方の側の剥離シートを剥がし、前記開口部の一方の側に真贋判別用両面粘着シートを貼付する。この状態において真贋判別用両面粘着シートの他方には剥離シートが付いている。
包装体20の形態・材質は何でもよいが、少なくとも真贋判別用両面粘着シート10の光回折構造体5にコヒーレント光を照射することで所定の光学的情報が再生される領域は光を透過させる必要があることから光学的な透明性が必要である。例えば、包装体20の材質を透明性のある合成樹脂フィルム、あるいはプラスチックとし、前記光学的情報が再生される領域以外に隠蔽層や絵柄印刷層を形成したり、あるいは不透明な部材をラミネートするようにしてもよい。
このようにして得られた真贋判別用両面粘着シート10の設けられた包装体20の中に真正を証明したい対象物となる内容物30を入れる。次いで真贋判別用両面粘着シート10から剥離シートを剥がして開口部22を封緘する。
上記のようにして真正を証明したい対象物である内容物30が封緘された包装体20の開口部22を開封しようとすると、真贋判別用両面粘着シート10の光回折構造体5が破壊される。一旦破壊された光回折構造体にコヒーレント光を照射しても正しい情報は再生されない。また、破壊された光回折構造体は再び元に戻すことができない。従って封緘された包装体20から内容物30を取り出し、これと他の物品とを入れ替えたりすることは不可能である。
また、未封緘状態の包装体20に貼付された真贋判別用両面粘着シート10を剥ぎ取って他の包装体に流用しようとしても、前記真贋判別用両面粘着シート10を剥ぎ取った段階で光回折構造体5が破壊されてしまう。
従って、未封緘状態の包装体20に貼付された真贋判別用両面粘着シート10を剥ぎ取って他の包装体に流用することも不可能である。
(真贋判別方法の実施形態)
に真贋判別用両面粘着シートによる真贋判別方法の実施形態について説明する。上記第1実施形態の真贋判別用両面粘着シート10aまたは第2実施形態の真贋判別用両面粘着シート10bの何れかを包装体20の開口部22に設け、内容物30(真正証明対象)を当該包装体に入れ、これを封緘する。
その後、当該包装体20の外側から前記真贋判別用両面粘着シートの光回折構造体5の所定箇所にコヒーレント光であるレーザー光Lを照射する(図3(b)矢印L参照)。 光回折構造体5の所定箇所にレーザー光Lを照射することで再生する光学的情報が形成されているので、光学的情報が再生される。仮に当該包装体20が開封された場合は、光回折構造体が破壊されているので、レーザー光Lを照射しても何らの光学的な情報も得られない。
前記光学的な情報は、目視認識可能な所定の絵柄あるいは文字情報、あるいはバーコードのような機械的手段で認識可能な情報でもよい。また、レーザー光Lを照射する箇所を包装体20に印刷により表示しておいてもよい。
(実施例1)
本発明の実施例について図1を参照して説明する。支持体1(材質:ポリエチレンテレフタレート、厚さ:約50μm)の一方の面上に、脆質接着剤(材質(主成分):アクリル系樹脂、(充填剤):ポリエステル、)をグラビアリバース方法で塗布し脆質層2を形成した。
なお、脆質接着剤塗布後の膜厚は約0.5〜1.5μmである。前記脆質層の上に、別途製造した光回折構造体5のホログラム形成層3側を接着した。
光回折構造体5(ホログラム形成層3、反射層4)は以下のようにして得た。即ち、所定の光学的情報を賦型したホログラム形成層3(厚さ1〜3μmの紫外線硬化型の透明樹脂)に反射層4(材質:アルミニウム)を真空蒸着法で、厚さ30〜50nmに製膜した。
剥離シート8、9の剥離面上に粘着剤層6、7を形成した部材を予め用意しておく。前記部材としては、剥離シート8、9の剥離剤形成面に、粘着剤層6、7(材質:アクリル樹脂を主成分とする粘着剤)を、グラビアリバース法により厚さ20〜30μmに塗布形成したものを使用した。
上記支持体1の他方の面(脆質層2の形成された面と反対の面)に粘着剤層7、剥離シート9からなる上記部材を貼り合わせた。また、上記反射層4の表面に粘着剤層6、剥離シート8からなる上記部材を貼り合わせた。
以上のようにして、両面に剥離シート8、9の形成された真贋判別用両面粘着シート10aが得られた。
このように製造した真贋判別用両面粘着シート10aを、包装体20(厚さ400μmのポリカーボネートからなる包材)の開口部22に貼付し、封緘した状態で包装体20の外側からレーザー光を照射した結果、所定の光学的な情報を目視で確認できた。
また、上記包装体20の開口部を開封した状態で、包装体20の外側からレーザー光Lを照射した結果、所定の光学的な情報を目視で確認することはできなかった。
(実施例2)
本発明の第2の実施例について図2を参照して説明する。支持体1(材質:ポリエチレンテレフタラート、厚さ:約50μm)の一方の面上に、別途製造した光回折構造体5のホログラム形成層3側を設ける。
光回折構造体5(ホログラム形成層3、反射層4)は以下のようにして得た。即ち、所定の光学的情報を賦型したホログラム形成層3(厚さ1〜3μmの紫外線硬化型の透明樹脂)に反射層4(材質:アルミニウム)を真空蒸着法で、厚さ30〜50nmに製膜した。
上記反射層4の上に脆質接着剤(材質(主成分):アクリル系樹脂、(充填剤):ポリエステル、)をグラビアリバース方法で塗布し脆質層2を形成した。なお、脆質接着剤塗布後の膜厚は約0.5〜1.5μmである。
剥離シート8、9の剥離面上に粘着剤層6、7を形成した部材を予め用意しておく。前記部材としては、剥離シート8、9の剥離剤形成面に、粘着剤層6、7(材質:アクリル樹脂を主成分とする粘着剤)を、グラビアリバース法により厚さ20〜30μmに塗布形成したものを使用した。
上記支持体1の他方の面(光回折構造体5の形成された面と反対の面)に粘着剤層7、剥離シート9からなる上記部材を貼り合わせた。また、上記脆質層2の表面に粘着剤層6、剥離シート8からなる上記部材を貼り合わせた。
以上のようにして、両面に剥離シート8、9の形成された真贋判別用両面粘着シート10bが得られた。
このように製造した真贋判別用両面粘着シート10bを、包装体20(厚さ400μmのポリカーボネートからなる包材)の開口部22に貼付し、封緘した状態で包装体20の外側からレーザー光を照射した結果、所定の光学的な情報を目視で確認できた。
また、上記包装体20の開口部を開封した状態で、包装体20の外側からレーザー光Lを照射した結果、所定の光学的な情報を目視で確認することはできなかった。
(変形例)
本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であり、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば以下のようなものが挙げられる。
(1)真贋判別用両面粘着シート10の形態は、テープ状でもよいし、所定形状に打ち抜いた形態(半抜きラベル状)でもよい。
(2)真贋判別用両面粘着シート10の粘着剤層6の表面に剥離シート8を、粘着剤層7の表面に剥離シート9を設けて保存する例を示したが、当該粘着シートが長尺のテープ状の形態であれば、表裏に剥離性のある剥離シートを一方の粘着剤層の表面に設けることにより、真贋判別用両面粘着シート10をロール状に巻き込むようにして保存することができる。
(3)包装体20の形態として、基材シートを二つ折りにして周縁二辺にシール部21を設けシールする例に示したが、シール部21も真贋判別用両面粘着シートでシールするようにしてもよい。また、包装体20の形態として、2枚の基材シートを上下から貼り合わせる形態のものでもよい。その場合、基材シートの四辺の真贋判別用両面粘着シートを設けるようにしてもよい。
(4)包装体20の形態として袋状のものを例に示したが、開口部以外から出し入れしようとすると包装体自体を破壊せざるを得ないものなら何でもよい。例えば、名刺ケースのように箱部本体とその蓋部に分離した形態のものでもよい。また、ブリスターパックと呼ばれる形態のものでもよい。また、包装体20の材質は柔軟性のあるものでもプラスチックケースのような硬質のものでもよい。また、内容物の種類にもよるが、完全密封されている必要もない。
(5)光回折構造体はコヒーレント光を照射することで再生する光学的な情報の他、白色光で再生する構造を併せて具備しているものでもよい。このような構成にすることで、コヒーレント光照射と目視の双方で真贋判別することが可能になる。
(6)さらに、真贋判別用両面粘着シート10を構成する各層の層間に、オーバーコート層を設けてもよく、このようにすることで層間の密着性を上げたり、溶剤の浸透を防ぐ効果がある。
贋判別用両面粘着シートの第1の実施形態を説明する断面図である。 贋判別用両面粘着シートの第2の実施形態を説明する断面図である。 (a)は真贋判別用両面粘着シートを用いて包装体を封緘した状態の一例を示す図、図3(b)は同図(a)のA−A断面矢視図である。
符号の説明
1 ・・・ 支持体
2 ・・・ 脆質層
3 ・・・ ホログラム形成層
4 ・・・ 反射層
5 ・・・ 光回折構造体
6、7 ・・・ 粘着剤層
8、9 ・・・ 剥離シート
10、10a、10b ・・・ 真贋判別用両面粘着シート
20 ・・・ 包装体
21 ・・・ シール部
22 ・・・ 開口部
30 ・・・ 内容物
L ・・・ レーザー光

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  1. 支持体の一方の面上の少なくとも一部に脆質層と、少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される情報を含む光回折構造体と、粘着剤層とが順に積層され、前記支持体の他方の面上に粘着剤層が設けられている真贋判別用両面粘着シートであって、前記情報は、一辺の長さが10μm以上であって、0.3mm以下の正方形または円形である微小光学単位区域を配列した光学構造体を有し、同一の微小光学単位区域内に、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を複数種類配列している真贋判別用両面粘着シートを、二つ折りにして周縁二辺をシールしたポリカーボネートからなる包装体の開口部内に設けたことを特徴とする真贋判別可能な包装体。
  2. 支持体の一方の面上の少なくとも一部にコヒーレント光を照射することで再生される情報を含む光回折構造体と、少なくとも一部に脆質層と、粘着剤層とが順に積層され、前記支持体の他方の面上に粘着剤層が設けられている真贋判別用両面粘着シートであって、前記情報は、一辺の長さが10μm以上であって、0.3mm以下の正方形または円形である微小光学単位区域を配列した光学構造体を有し、同一の微小光学単位区域内に、原画像のフーリエ変換像の位相情報を多値化して深さとして記録した微小区域を複数種類配列している真贋判別用両面粘着シートを、二つ折りにして周縁二辺をシールしたポリカーボネートからなる包装体の開口部内に設けたことを特徴とする真贋判別可能な包装体。
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