JP2005091699A - 偽造防止媒体および偽造防止シール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、視角の変化に応じて反射色に変化が生じる虹彩性多層フィルムに微小な凹凸がエンボスされてなる偽造防止媒体及びこの偽造防止媒体を用いた偽造防止シールに係り、特に目視による真偽の判定が容易であり、かつ偽造・改ざん・変造を困難とする偽造防止媒体および偽造防止シールの提供を目的とする。
【解決手段】二種またはそれ以上の種類の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルムの少なくとも一部に、レリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてなるホログラム等エンボス部を設けると共に、当該ホログラム等エンボス部を含む領域の上には透明保護層を最上層に位置するように設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、目視角度の変化に応じて反射色に変化が生じる虹彩性多層フィルムに微小な凹凸がエンボスされてなる偽造防止媒体及びこの偽造防止媒体を用いた偽造防止シールに係り、特に目視による真偽の判定が容易であり、かつ偽造・改ざん・変造を困難とする偽造防止媒体および偽造防止シールに関するものである。
従来、偽造を防止する手段としては、例えば、物品そのものを真似することが困難なものとするとか、或いは真似することが困難なものを本物であることの証明として物品に取りつけることにより、本物と偽物を区別できるようにする手段がある。後者の代表的なものとしては、近年多用されているレリーフ型ホログラム、回折格子、リップマン型ホログラムなどのホログラムを利用した偽造防止手段がある。ここで利用されるホログラムの中で、例えばレリーフ型ホログラムは、干渉縞を微細な凹凸状に再現したものであり、ここで生じる光の回折と干渉により見る角度(すなわち、ホログラムを支持している角度)に応じて固有のカラーシフト(反射光の色変化)を起こす。従って、このようなホログラムを偽造防止の一手段として用い、その部分におけるカラーシフトの有無を確認することにより、真正物であるか否かを容易に判定でき、真偽の確認が容易に行われるようになる。ところが、近年では上述のようなホログラムは、ホログラム原理やホログラムを構成する層などの構造が簡単であるため、偽造されやすくなりつつあることから、これによる偽造防止効果も薄れてきている。
これに対し、このホログラムと同様にカラーシフト(反射光の色変化)の効果を有するものとして、セラミックスや金属などからなり、光学特性の異なる薄膜を基材上に多層に積層した多層薄膜構造物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この多層薄膜構造物は薄膜の光学特性と膜厚との組合せにより得られる光の干渉作用を利用してカラーシフトが得られるようにしたものであり、特定の波長域に反射・透過特性を有し、観察する位置を違えることにより、この反射・透過特性が変化し、見える色が異なるようになっている。従って、このような多層薄膜構造物を偽造されたくないものの一部に担持させておき、真偽の判定が必要な時に対象物のカラーシフトの有無を確認することにより、真正物であるか否かを容易に判定することができる。この時、この多層薄膜構造物はそれを形成する基材が透明フィルムのままでは色の変化が判りづらいこともあって、多層薄膜の下地として黒等の濃色の着色層または金属反射膜を付加する場合がある。
これらのホログラムや多層薄膜構造物におけるカラーシフト(反射光の色変化)は、目視角度の違いによる色の変化が偽造物に対して真偽の判定を可能とし、特にコピー機、カラーコピー機などを利用して不正に複写をしようとした場合にはこのような光学特性までもは再現することが不可能であるため、偽造・変造を困難とし、さらには偽造・変造を諦めさせるよう作用する。
このような効果が期待できるようにするために、最近ではシール、または転写箔、転写シート等への展開が図られている。例えば、目視角度の変化に応じて反射色に変化が生じる多層薄膜層やホログラム等形成層をその一部に担持し、これらを被貼着物に貼着、または転写させることにより、所望の物品にホログラム等を形成せしめ、上記した各特性を発揮するようにしている。このような場合、さらにより高いセキュリティの付加として、特にその層構成を考慮し、シールを剥離困難とするとか、或いは脆性シールのような剥離後再生困難となるように構成し、一度貼り付けた後に剥離しようとするとホログラム等の一
部もしくは全体が破壊されることで、偽造ができなくなるだけでなく、改竄などの操作が加えられたことが一目で判別できるようにしている。
さらに、多層薄膜のカラーシフト効果を利用し、多層薄膜に一定角度のエンボスをつけることにより、一面上にて様々な色に見えるようにした偽造防止媒体もある(特許文献2参照)。
しかしながら、基材にセラミックスや金属などからなり、光学特性の異なる薄膜を多層に積層した多層薄膜層の安定製造は難しく、特に広い面積を所定の膜厚にて何層にも形成するためには、コスト高になる問題がある。
特開平7−146650号公報 特開平11−224050号公報
上述の問題点に鑑みなされた本発明は、多層薄膜の薄膜構成材料としてセラミックスや金属などではなく、二種以上のプラスチックフィルムを多層に積層して一定の条件下で延伸して得られる、所謂カラーシフト効果を持つ虹彩性多層フィルムを使用し、この虹彩性多層フィルムの少なくとも一部にレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスして設けてあると共に、このエンボス部を含む領域の上に透明保護層が最上層に位置するように設けてなるものであり、真偽判定が目視にて容易に可能であると共に、偽造、変造、改ざんなどの不正行為が困難で、さらにはエンボス部分が汚れたり崩壊しにくいようにしたことを特徴とする、偽造防止媒体およびこの偽造防止媒体を用いた偽造防止シールを提供することを課題とする。
上記課題を達成するためになされ、請求項1に記載の発明は、二種またはそれ以上の種類の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルムの少なくとも一部にレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてホログラム等エンボス部が設けられており、さらに該ホログラム等エンボス部を含む領域の上には透明保護層が最上層に位置するように積層されて設けられていることを特徴とする偽造防止媒体である。
また、請求項2に記載の発明は、二種またはそれ以上の種類の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム上にホログラム等形成層が設けられており、該ホログラム等形成層の少なくとも一部にはレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてホログラム等エンボス部が設けられていると共に、該ホログラム等エンボス部を含む領域の上には透明保護層が最上層に位置するように積層されて設けられていることを特徴とする偽造防止媒体である。
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の偽造防止媒体において、前記ホログラム等エンボス部が位置する側とは反対側の虹彩性多層フィルム面の一部または全部に光吸収層が設けられていることを特徴とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の偽造防止媒体において、前記ホログラム等エンボス部が位置する側とは反対側の虹彩性多層フィルム面の一部または全部に光吸収層が設けられ、さらに該光吸収層の上層には光反射層が設けられていることを特徴とする。
さらにまた、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の偽造防止媒体において、前記光反射層は、前記ホログラム等エンボス部の微小な凹凸の形成領域に部分的に設けている
ことを特徴とする。
さらにまた、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の偽造防止媒体に、さら粘着層が設けられていることを偽造防止シールである。
本発明の偽造防止媒体および偽造防止シールは、目視角度の違いによって色が変化する虹彩性多層フィルムの少なくとも一部にレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸が設けてあり、必要に応じてパターン状に光吸収層を設け、さらにフィルム全面に光反射層を設けることで、ホログラム等が鮮明に目視できると共に、目視角度の違いにより所定のパターン状に色が変化して観察されるようになるので、カラーコピー機などによる偽造・改ざん・変造などの不正行為を未然に防ぐことが出来、さらにはレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸が施されていることより、カラーコピー機などでの再現は困難となり、より一層の偽造防止効果を高めることが出来る。また、虹彩性多層フィルムのレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸が設けられている側の最上層には透明保護層が設けてあるので、レリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸部が汚れたり崩壊し難い。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の偽造防止媒体の一実施形態を示す平面説明図であり、図2は図1に示す偽造防止媒体のX−X線における断面図である。図3は本発明の偽造防止媒体の他の実施形態に係る断面説明図である。図4は本発明の偽造防止シールの一実施形態を示す平面説明図であり、図5は図4に示す偽造防止シールのX−X線における断面図である。また、図6は本発明の偽造防止シールの他の実施形態を示す平面説明図であり、図7は図6に示す偽造防止シールのX−X線における断面図である。
図1並びに図2に示す本発明の偽造防止媒体1は、二種またはそれ以上の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム11の一部に、レリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてなるホログラム等エンボス部12が設けられ、さらにホログラム等エンボス部12を含む領域の上に透明保護層が最上層に位置するように設けられている。また、図3に示す本発明の偽造防止媒体1’は、二種またはそれ以上の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム11の上にホログラム等形成層13が設けられており、このホログラム等形成層13の一部にはレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてなるホログラム等エンボス部12が設けられ、さらにはホログラム等エンボス部12を含む領域の上に透明保護層13が最上層に位置するように設けられている。
また、図4並びに図5に示す本発明の偽造防止シール2は、二種またはそれ以上の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム21上にホログラム等形成層24が設けられており、このホログラム等形成層24の一部にレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてなるホログラム等エンボス部22が設けられていると共に、ホログラム等エンボス部22を含む領域の上には透明保護層23が最上層に位置するように設けられている。一方、ホログラム等形成層24が設けられていない虹彩性多層フィルム21の他方の面の一部には光吸収層25がパターン状に設けられており、さらにその上には光反射層26と粘着層27がこの順序で全面に積層状態で設けられている。
一方、図6並びに図7に示す本発明の偽造防止シール3は、二種またはそれ以上の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム31の一部にはにホログラム等形成層34が設けられており、このホログラム等形成層34の一部にレリーフ型ホログラムか回折格子
に係る微小な凹凸がエンボスされてなるホログラム等エンボス部32が設けられていると共に、ホログラム等エンボス部32を含む領域の上には透明保護層33が最上部に位置するように設けられている。一方、ホログラム等形成層34が設けられていない虹彩性多層フィルム21の他方の面には光吸収層35がパターン状に設けられており、またその上には光反射層35がパターン状に設けられていると共に、その上には粘着層37が全面に積層状態で設けられている。
上記各虹彩性多層フィルム11、21、31は、屈折率の異なる2種類以上の薄膜が交互に多層に積層されてなるもので、さらに具体的には屈折率の異なる2種類以上のポリマー薄膜を交互に多層に積層したものである。薄膜の構成材料として用いられるポリマーとしては、高屈折率ポリマーとしてはポリエチレンナフタレート(1.63=屈折率n:以下同じ)、ポリカーボネート(1.59)、ポリスチレン(1.59)、ポリエチレンテレフタレート(1.58)などが挙げられ、また低屈折率ポリマーとしてはナイロン(1.53)、ポリメチルメタアクリレート(1.49)、ポリメチルペンテン(1.46)、フッ素系ポリメチルメタアクリレート(1.4)などが挙げられる。これらのポリマーの中から高屈折率材料より少なくとも一種、低屈折率材料より少なくとも一種を選択し、それらを所定の厚さで交互に積層させることにより、特定の波長の可視光に対する特有の吸収あるいは反射特性を示し、目視角度の変化に応じて反射色に変化が生じる虹彩性多層フィルムが得られる。
一方、ホログラム等形成層14、24、34は、光の干渉を利用したレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸を形成し、立体画像の表現や見る角度によりパターンが変化するチェンジングを生じる表示部を形成するための層である。このレリーフ型のホログラム(回折格子)は光学的な撮影方式により、微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のマスター版を作製した後、電気メッキ法により前記マスター版からパターンを複製したプレス版を得、このプレス版をポリカーボネート樹脂等からなる層に押し当てて賦型することによって得られる。前記ホログラム等形成層14、24、34へのレリーフ型ホログラムもこのような方法、すなわちプレス版を加熱してホログラム等形成層14、24、34に押し当て、ホログラム等エンボス部12、22、32を形成する方法が採られる。それゆえ、ホログラム等形成層14、24、34は熱による成形性が良好で、プレスムラが生じ難く、明るい再生像が得られる材料によって構成する。具体的には、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいは、ラジカル重合性不飽和基を有する紫外線や電子線硬化性樹脂を単独あるい複合して用いることができる。また、上記以外ものでも、ホログラム等のレリーフパターンが形成可能で安定性を有する材料であれば使用可能である。
また、光吸収層25、35は、前記虹彩性多層フィルム11、21、31の光学特性をより強調させるために設ける層である。前記虹彩性多層フィルム11、21、31はその膜厚により特定の波長を吸収させ、それ以外の波長を反射させる性質を持っているが、前記吸収波長を光吸収層25、35にて吸収することにより、より鮮明に反射波長のみが見えることになる。この光吸収層25、35は、虹彩性多層フィルム11、21、31によって吸収される光の波長を吸収出来る色で有れば特に限定はなく、一般的には濃色の色を用いるが、黒色が一般的に使用される。
さらに、光反射層26、36は、光反射性を有する層であれば特に限定されるものではなく、各種金属、合金等の蒸着膜、スパッタリング膜などを用いることができる。例えば、使用される金属としてはAl、Cr、Ni、Cu、Agなどがあり、合金としてはPt・Rh、Ni・Crなどがある。また、上記金属のペーストを用いてスクリーン印刷法もしくはグラビア印刷法にて設けることも可能である。
この光反射層は、図6に示すように、パターン状に形成されていることより、レリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスがなされた偽造防止シール3は、虹彩性多層フィルム31がそのままの状態、虹彩性多層フィルムの下層に光吸収層35が設けられた状態および虹彩性多層フィルムの下層に光反射層36が設けられた状態となり、装飾性がより多様になると同時に偽造をより一層困難にしている。
また、透明保護層13、23、33は、ホログラム等エンボス部12、22、32のエンボス部分の汚れもしくは、他の樹脂との溶解によるホログラム等に係る微小な凹凸が破壊するのを防止する目的で最上層に位置するように設けられるもので、例えばセラミックス薄膜を真空蒸着法もしくはスパッタリング法にて形成する。
このセラミック薄膜を構成するセラミックスとしては、Sb23(3.0=屈折率n:以下同じ)、Fe23(2.7)、TiO2(2.6)、CdS(2.6)、CeO2(2.3)、ZnS(2.3)、PbCl2(2.3)、CdO(2.2)、Sb23(2.0)、WO3(2.0)、SiO(2.0)、Si23(2.5)、In23(2.0)、PbO(2.6)、Ta23(2.4)、ZnO(2.1)、ZrO2(2.0)、MgO(1.6)、SiO2(1.5)、MgF2(1.4)、CeF3(1.6)、CaF2(1.3〜1.4)、AlF3(1.6)、Al23(1.6)、GaO(1.7)などが挙げられ、ホログラム等に係る微小な凹凸がエンボスされたホログラム等エンボス部12、22、32のエンボスを壊さない透明なセラミックであれば特に制限はないが、ホログラム等形成層13、23、33の樹脂と屈折率が異なるセラミックスを使用した方がレリーフ型ホログラムや回折格子の視認性が良くなるため好ましい。
一方、本発明の偽造防止シール2、3の一部を構成する粘着層27、37は、接する光吸収層25、35や、虹彩性多層フィルム11、21、31、光反射層26、36もしくはホログラム等形成層14、24、34を変質させたり、冒すものでなければ、一般的な粘着材料を用いて形成することが出来る。例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系ポリアミド、アクリル系、ブチルゴム系、天然ゴム系、シリコン系、ポリイソブチル系の粘着剤を単独、もしくはアルキルメタクリレート、ビニルエステル、アクリルニトリル、スチレン、ビニルモノマーなどの凝集成分、不飽和カルボン酸、ヒドロキシ基含有モノマー、アクリルニトリルなどに代表される改質成分や重合開始剤、可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、酸化防止剤などの添加剤を必要に応じて添加したものを用いることが出来る。粘着層27、37の形成には公知のグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法などの印刷方法やバーコート法、グラビア法、ロールコート法などの塗布方法などを用いることが出来る。
このような粘着層は、図2、3に示す本発明の偽造防止媒体1、1’において、ホログラム等エンボス部12やホログラム等形成層14が設けられていない面の上に設けることで、それらを偽造防止シールとすることができる。以下、本発明を、具体的な実施例を挙げて詳細に説明する。
19μm厚の虹彩性多層フィルム上に下記[ホログラム等形成層形成用インキ組成]に係るインキを用いてグラビア法で厚さ0.8μmのホログラム等形成層を塗工・形成した。次に、微小な凹凸のホログラムパターンを有するニッケル製のホログラム画像形成金型を165℃に加熱し、ロールエンボス法により前記ホログラム等形成層上に押圧することで、その一部に微小な凹凸状のホログラムパターンを形成した。続いてホログラムパターンがエンボスされている面の上に硫化亜鉛を真空蒸着法にて厚さを80nmで成膜し、透明保護層を設けた。続いて、前記工程でホログラムパターン等が設けられた面とは反対側
の虹彩性多層フィルムの上に下記[光吸収層形成用インキ組成]に係るインキを用いてスクリーン印刷法で厚さ3μmの光吸収層をパターン状に塗工し、さらにその上に真空蒸着法にてアルミニウムを厚さ80nmで蒸着し、光反射層を設けた。そして最後に、下記[粘着層形成用粘着剤組成]に係る粘着剤をグラビア法で厚さ10μmで塗工して粘着層を設けると共に、離型紙を貼り合わせ、所定の大きさに切り取り偽造防止シールを得た。
[ホログラム等形成層用インキ組成]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部
ウレタン樹脂 10部
メチルエチルケトン 70部
トルエン 30部
[光吸収層形成用インキ組成]
スミインキ 90部
(商品名:SS66 911墨 東洋インキ製造社製)
希釈溶剤(商品名:S695溶剤 東洋インキ製造社製) 10部
[粘着層形成用粘着剤組成]
アクリル系樹脂
(商品名:BPS5160 東洋インキ製造社製) 60部
希釈溶剤(商品名:VC202C溶剤 東洋インキ製造社製) 40部
上記偽造防止シールを商品券等の被帖着物に添付カラーコピーを行ったところ、真正品(偽造防止シールを添付した被貼着物)ではホログラムが鮮明に目視でき、さらに所定のパターンが目視角度を違えることによって色が変化して見えるのに対して、複製品(カラー複写物)はホログラムが観察されず、目視角度を違えても色変化が生じないことより、真正品と複製品を容易に区別することが出来た。
本発明の偽造防止媒体の一実施形態を示す平面説明図である。 図1に示す偽造防止媒体のX−X線における断面図である。 本発明の偽造防止媒体の他の実施形態を示す平面説明図である。 本発明の偽造防止シールの一実施形態を示す平面説明図である。 図4に示す偽造防止シールのX−X線における断面図である。 本発明の偽造防止シールの他の実施形態を示す平面説明図である。 図6に示す偽造防止シールのX−X線における断面図である。
符号の説明
1、1’ 偽造防止媒体
2、3 偽造防止シール
11、21、31 虹彩性多層フィルム
12、22、32 ホログラム等エンボス部
13、23、33 透明保護層
14、24、34 ホログラム等形成層
25、35 光吸収層
26、36 光反射層
27、37 粘着層

Claims (6)

  1. 二種またはそれ以上の種類の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルムの少なくとも一部にレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてホログラム等エンボス部が設けられており、さらに該ホログラム等エンボス部を含む領域の上には透明保護層が最上層に位置するように積層されて設けられていることを特徴とする偽造防止媒体。
  2. 二種またはそれ以上の種類の薄膜が交互に積層されてなる虹彩性多層フィルム上にホログラム等形成層が設けられており、該ホログラム等形成層の少なくとも一部にはレリーフ型ホログラムか回折格子に係る微小な凹凸がエンボスされてホログラム等エンボス部が設けられていると共に、該ホログラム等エンボス部を含む領域の上には透明保護層が最上層に位置するように積層されて設けられていることを特徴とする偽造防止媒体。
  3. 前記ホログラム等エンボス部が位置する側とは反対側の虹彩性多層フィルム面の一部または全部に光吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の偽造防止媒体。
  4. 前記ホログラム等エンボス部が位置する側とは反対側の虹彩性多層フィルム面の一部または全部に光吸収層が設けられ、さらに該光吸収層の上層には光反射層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の偽造防止媒体。
  5. 前記光反射層は、前記ホログラム等エンボス部の微小な凹凸の形成領域に部分的に設けていることを特徴とする請求項4記載の偽造防止媒体。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の偽造防止媒体に、さら粘着層が設けられていることを特徴とする偽造防止シール。
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