JP4569622B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、画像内の文字領域を抽出する領域抽出手段と、前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字を認識する文字認識手段と、前記文字認識手段による認識結果を翻訳する翻訳手段と、前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字の方向及び前記翻訳手段によって翻訳された言語の文字の方向が異なる場合であって、文章を重視するか否かに関する操作者の操作に応じて、前記領域抽出手段によって抽出された文字領域を含めて、前記画像の構成を回転の処理又は反転の処理のいずれかによって変更する変更手段を具備し、前記文字の方向は、行内の文字列の方向、行の方向、又はこれらの組み合わせであることを特徴とする画像処理装置である。
図9(a)は原画像910を示している。原画像910内には、タイトルである原文字領域911があり、前文である原文字領域912が1段で構成されており、その下に、原文字領域913、原文字領域914、原文字領域915の段落が2段組で構成されている。そして、横書きである英文の構成の場合、つまり文字列の方向が左から右へ進むものであり、行は上から下へ進むような構成の場合、原文字領域912、913、914、915の順番で読まれるべきものである。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。
さらに、文字列の方向をレイアウト解析モジュール101が抽出するようにしてもよい。例えば、文字領域内の黒画素のヒストグラムを縦方向又は横方向にとり、そのヒストグラムの形状が横書き、縦書きに特有のものであるか否かによって抽出するようにしてもよい。また、文字の方向は文字列方向判定モジュール104へ渡す。
ここで、文字の方向が異なるとは、単に横書き、縦書きで相違することであってもよいし、横書き、縦書きのみならず、横書きならば左から右へなのか、右から左へなのかについての相違を判断の対象としてもよいし、さらに、行の方向(縦書きならば右から左なのか、左から右なのか等)も加えて判断の対象としてもよい。
なお、翻訳された言語の文字の方向は、言語によっては2種類以上の文字の方向があるので(例えば、日本語は左から右への横書きで行は上から下へ進む、上から下への縦書きで行は右から左へ進む)、そのような場合は所定の方向とする。ここで所定の方向とは、予め定められている方向、操作者の指定操作に応じた方向等である。
また、回転/反転選択モジュール105は、レイアウト解析モジュール101によって画像領域を抽出したか否かに応じて、回転処理又は反転処理を選択するようにしてもよい。つまり、画像領域を抽出した場合は、文字の方向にかかわらず反転処理を選択するようにしてもよい。
回転処理モジュール107が行う回転処理とは、画像のレイアウトを右側又は左側に90度回転することである。具体的な例について図3を用いて後述する。
反転処理モジュール108が行う反転処理とは、画像のレイアウトを鏡像反転(左右を反転)することである。具体的な例について図4を用いて後述する。
画像配置処理モジュール110は、全体レイアウト変更処理モジュール109、翻訳文配置処理モジュール111と接続されており、レイアウト解析モジュール101によって抽出された画像を全体レイアウト変更処理モジュール109によって変更されたレイアウトに配置し、翻訳文配置処理モジュール111へ渡す。そのときに、画像領域のサイズが原画像と異なったものとなっていた場合は、そのサイズに合わせた拡大縮小を行うようにしてもよい。なお、レイアウト解析モジュール101によって画像領域を抽出しなかった場合は、画像配置処理モジュール110による処理を行わない。
翻訳文配置処理モジュール111は、画像配置処理モジュール110と接続されており、画像配置処理モジュール110によって画像が配置された後に、翻訳モジュール103による翻訳結果を変更された文字領域に配置する。いわゆる流し込み処理を行う。つまり、対象領域内に、文字列の方向、文字サイズに応じて、翻訳後の文字を順次配置していく処理である。また、翻訳文配置処理モジュール111は、このレイアウト変更した翻訳結果を出力するようにしてもよい。ここで、出力とは、翻訳結果の画像をプリンタにて出力すること、ハードディスク等にその画像を記憶すること、ファックスにて他のファックスへ送信すること、通信回線を介して他の装置に送信すること等がある。
ステップS202では、レイアウト解析モジュール101が、受け付けた画像のレイアウト解析を行い、各領域の座標情報を取得する。ここで、座標情報とは、画像内における領域を特定できる情報である。また、その領域が主にどのような領域であるかの情報も取得する。
ステップS204では、文字認識モジュール102がステップS202で取得された文字領域内の画像を文字認識し、翻訳モジュール103が、文字認識結果に対して翻訳を行う。
ステップS208では、文字列方向判定モジュール104が、レイアウトの補正(変更)を自動で設定するか否かを判断する。かかる判断で自動で設定する場合(Yの場合)はステップS210へ進み、それ以外の場合(Nの場合)はステップS220へ進む。ここで、自動で設定する(つまり、本実施の形態がレイアウトを決定する)か否かは、予め定められていてもよいし、操作者の操作に基づいて、自動で設定するか否かを判断するようにしてもよい。
また、ここでは、文字の方向のみで回転と反転を選択するようにしてもよい。
また、ここでは、ステップS210で選択された処理ではない処理を選択するようにしてもよい。つまり、ステップS210で「回転」が選択された場合は「反転」を選択する。
ステップS218では、回転/反転選択モジュール105が、ステップS210で選択された処理又はステップS216で採用された処理の結果、「反転」と判断したか否かを判断する。「反転」と判断した場合(Yの場合)はステップS224へ進み、それ以外の場合(Nの場合)はステップS222へ進む。
ステップS222では、回転/反転選択モジュール105が、レイアウトの変更処理は「回転」を選択し、回転処理モジュール107が回転処理を行う。
ステップS224では、回転/反転選択モジュール105が、レイアウトの変更処理は「反転」を選択し、反転処理モジュール108が反転処理を行う。
ステップS228では、画像配置処理モジュール110が、画像を配置する。その場合に、領域のサイズの変更に合わせて、画像のサイズを指定縮小率の範囲内で縮小する。ここで指定縮小率とは、縮小する際に、縮小率の限界を示すものであり、予め定めておいてもよいし、画像に応じて定めるようにしてもよい。画像によっては指定縮小率以上に縮小しては見難くなる場合があるのでこれに対処するためである。
ステップS230では、翻訳文配置処理モジュール111が、翻訳を行った文章を、元の文字領域(サイズ、位置等は異なっている場合がある)内に配置する。
図3(a)に示す原画像310は、原文字領域311、原文字領域312、原文字領域313、原文字領域314、原文字領域315を有している。図9(a)に示した構成と同様である。
図3(b)に示す変換画像320は、原画像310に対して回転処理を施したものである。つまり、変換文字領域321は原文字領域311に対応し、変換文字領域322は原文字領域312に対応し、変換文字領域323は原文字領域313に対応し、変換文字領域324は原文字領域314に対応し、変換文字領域325は原文字領域315に対応している。つまり、変換画像320のレイアウトは、原画像310のレイアウトを右に90度回転させたものであり、原画像310の横置きから変換画像320の縦置きとなっている。また、変換画像320の読むべき順番は、変換文字領域322、323、324、325となり、図9(b)に比べて、より日本語として適切なレイアウトになっている。
図4(a)に示す原画像310は、図3(a)に示した構成と同様である。
図4(b)に示す変換文字領域421は、原画像310に対して反転処理を施したものである。つまり、変換文字領域421は原文字領域311に対応し、変換文字領域422は原文字領域312に対応し、変換文字領域423は原文字領域313に対応し、変換文字領域424は原文字領域314に対応し、変換文字領域425は原文字領域315に対応している。つまり、変換画像420のレイアウトは、原画像310のレイアウトを左右反転させたものであり、原画像310では原文字領域313は左側にあるが、変換画像420では、原文字領域313に対応する変換文字領域423は右側にある。また、原画像310では原文字領域314、原文字領域315は右側にあるが、原文字領域314、原文字領域315に各々対応する変換文字領域424、変換文字領域425は左側にある。また、変換画像420の読むべき順番は、変換文字領域422、423、424、425となり、図9(b)に比べて、より日本語として適切なレイアウトになっている。
図5(a)に示す原画像510は、原文字領域511、原文字領域512、原文字領域513、原図形領域514を有している。
図5(b)に示す変換画像520は、原画像510に対して回転処理を施したものであり、変換文字領域521は原文字領域511に対応し、変換文字領域522は原文字領域512に対応し、変換文字領域523は原文字領域513に対応し、変換図形領域524は原図形領域514に対応している。ただし、変換画像520を横置きにするために、変換図形領域524の縦横比が原図形領域514とは異なったものになってしまう。
図5(c)に示す変換画像530は、原画像510に対して反転処理を施したものであり、変換文字領域531は原文字領域511に対応し、変換文字領域532は原文字領域512に対応し、変換文字領域533は原文字領域513に対応し、変換図形領域534は原図形領域514に対応している。変換画像530は、原図形領域514がそのままの比率で維持されている画像である。
回転処理は、全体レイアウトの意味的再現性能が高い場合が多い。回転処理は縦書きと横書きを入れ替える場合に使用することが多い。この際に、回転処理は文字列・行、それぞれの進行方向の両方が一致するため再現性能が高い。
ただし、デメリットとして、全体の縦横の比率が変化してしまうことが挙げられる。これは、全体の画像が回転するので、元の縦横比を維持できないためである。そのため、画像や表領域で不整合が起こりやすい。画像や表領域は、文章領域ほどの柔軟性がないため、縦横比の変化の影響が強いためである。
ただし、デメリットとして、全体レイアウトの意味的再現性能が回転処理に比べて劣る場合が多い。縦書き横書きの入れ替えの場合は、文字列と行の進行方向が入れ替わった形で一致するためである。
したがって、安定したレイアウト構成の翻訳文書を作成するために、使用用途や場合によって回転・反転処理を切り替えるようにしてもよい。例えば、回転/反転選択モジュール105は、原画像内に図形領域がある場合は、反転処理を選択するようにしてもよい。
表領域については、レイアウト解析モジュール101がその表領域の構成をも解析するようにしてもよい。そして、画像配置処理モジュール110が表の構成を変更するようにしてもよい。例えば、図6(a)に示すように4行3列の表に対して、レイアウトの変更(具体的には縦横比の変更)を施す場合、単純に拡大縮小によって縦横比を変更するのではなく、図6(b)に示すように、行と列を入れ替えて、3行4列の表に変更するようにしてもよい。
縦書きで1行に1文字となるような場合を図4に示したが、縦書きの言語を横書きの言語に翻訳した場合に、他のレイアウトの関係で、横書きの文字領域にすることなく、縦書きの文字領域のままにするようなことを行ってもよい。例えば、図7(a)に示すように「回答」という縦書き1行の文字領域を、図7(b)に示すように縦書きの「answer」のようにしてもよい。これらの書法も許されているからである。
なお、前記実施の形態においては、英語から日本語への翻訳を主に説明したが、これに限らず逆の日本語から英語、又は他の言語(例えば、仏語、中国語、アラビア語等)との翻訳であってもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
102…文字認識モジュール
103…翻訳モジュール
104…文字列方向判定モジュール
105…回転/反転選択モジュール
106…回転/反転処理モジュール
107…回転処理モジュール
108…反転処理モジュール
109…全体レイアウト変更処理モジュール
110…画像配置処理モジュール
111…翻訳文配置処理モジュール
Claims (5)
- 画像内の文字領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字を認識する文字認識手段と、
前記文字認識手段による認識結果を翻訳する翻訳手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字の方向及び前記翻訳手段によって翻訳された言語の文字の方向が異なる場合であって、文章を重視するか否かに関する操作者の操作に応じて、前記領域抽出手段によって抽出された文字領域を含めて、前記画像の構成を回転の処理又は反転の処理のいずれかによって変更する変更手段
を具備し、
前記文字の方向は、行内の文字列の方向、行の方向、又はこれらの組み合わせである
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記領域抽出手段は、前記画像から画像領域をも抽出し、
前記変更手段は、前記領域抽出手段によって画像領域を抽出した場合は、反転処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記領域抽出手段は、表領域をも抽出し、
前記変更手段は、前記領域抽出手段によって抽出した表領域の行と列を入れ替えることによって、構成を変更する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。 - 前記翻訳手段による翻訳結果を前記変更手段によって変更された画像の構成に配置する翻訳結果配置手段と、
前記翻訳結果配置手段によって配置された画像を出力する画像出力手段
を具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
画像内の文字領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字を認識する文字認識手段と、
前記文字認識手段による認識結果を翻訳する翻訳手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された文字領域内の文字の方向及び前記翻訳手段によって翻訳された言語の文字の方向が異なる場合であって、文章を重視するか否かに関する操作者の操作に応じて、前記領域抽出手段によって抽出された文字領域を含めて、前記画像の構成を回転の処理又は反転の処理のいずれかによって変更する変更手段
を具備し、
前記文字の方向は、行内の文字列の方向、行の方向、又はこれらの組み合わせである
ことを特徴とする画像処理プログラム。
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