JP6888410B2 - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
特許文献1には、組版により分断された単語や文章の意味的なつながりがOCRで認識することができないことによる文字認識効率の低下を改善し、また、複数印刷物の同時OCRを可能とすることを課題とし、文章の領域要素と、その連結関係や順序関係を電子透かし情報として文章上に埋め込むことにより、認識処理に先立って文字の順序関係を正確に把握可能とし、文字認識効率を向上させ、また、領域指定方法を座標基準領域と相対化することで、印刷物との対応関係を正確に把握したまま、複数印刷物の同時OCRを可能とすることが開示されている。
特開2005−167522号公報
文書には図や企業ロゴ等が含まれている場合がある。そのような文書を翻訳するにあたっては、図中や企業ロゴの文字等、翻訳対象とすべきではない領域がある。しかし、文書を翻訳するにあたって、一般的に、翻訳対象とすべき領域を指定することは可能であるが、翻訳対象とすべきでない領域を明示的に指定することはできない。
本発明は、翻訳対象外とする領域を指定する情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、翻訳対象の文書を受け付ける受付手段と、前記文書に対して、翻訳対象外とする領域を取得する取得手段と、前記領域内を翻訳せず、該領域以外の部分を翻訳する翻訳手段と、前記文書のレイアウト解析を行う解析手段を有し、前記取得手段は、前記領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係を取得し、前記翻訳手段は、前記接続関係にしたがって翻訳を行い、前記取得手段は、前記解析手段によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による接続関係の選択指示にしたがって、前記文字領域内の文字の接続関係を取得する、情報処理装置である。
請求項2の発明は、前記翻訳手段による翻訳結果を、翻訳前の前記文書のレイアウトを維持して配置する配置手段をさらに有する請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3の発明は、前記配置手段は、前記翻訳結果を、前記領域以外の領域に配置する、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項の発明は、コンピュータを、翻訳対象の文書を受け付ける受付手段と、前記文書に対して、翻訳対象外とする領域を取得する取得手段と、前記領域内を翻訳せず、該領域以外の部分を翻訳する翻訳手段と、前記文書のレイアウト解析を行う解析手段として機能させ、前記取得手段は、前記領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係を取得し、前記翻訳手段は、前記接続関係にしたがって翻訳を行い、前記取得手段は、前記解析手段によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による接続関係の選択指示にしたがって、前記文字領域内の文字の接続関係を取得する、情報処理プログラムである。
請求項1の情報処理装置によれば、翻訳対象外とする領域を指定することができる。また、領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係にしたがって翻訳を行うことができる。そして、レイアウト解析の結果を提示し、操作者の選択指示にしたがって、文字領域内の文字の接続関係を取得することができる。
請求項2の情報処理装置によれば、翻訳結果を、翻訳前の文書のレイアウトを維持して配置することができる。
請求項3の情報処理装置によれば、翻訳結果を、翻訳対象外とする領域以外の領域に配置することができる。
請求項の情報処理プログラムによれば、翻訳対象外とする領域を指定することができる。また、領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係にしたがって翻訳を行うことができる。そして、レイアウト解析の結果を提示し、操作者の選択指示にしたがって、文字領域内の文字の接続関係を取得することができる。
本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。 本実施の形態による処理対象の例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 除外領域テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 レイアウト情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 レイアウト情報テーブル(処理後)のデータ構造例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 翻訳対象外イメージテーブルのデータ構造例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態による処理例を示す説明図である。 本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
本実施の形態である情報処理装置100は、翻訳(機械翻訳)を行うものであって、図1の例に示すように、文書受付モジュール105、翻訳処理モジュール110、出力モジュール130を有している。
文書には文字領域以外に図や企業ロゴ等が含まれている場合がある。そのような文書を翻訳するにあたっては、図中や企業ロゴの文字等を翻訳対象とすべきではない領域がある。しかし、文書を翻訳するにあたって、一般的に、翻訳対象とすべき領域を指定することは可能であるが、翻訳対象とすべきでない領域を明示的に指定することはできない。つまり、このような場合、翻訳対象とすべきでない領域を指定しないことによって、翻訳対象とすべきでない領域を指定することになる。特に、文字領域が多く、翻訳対象とすべきではない領域が少ないような場合は、操作者の操作が多くなってしまう。
本実施の形態の情報処理装置100は、翻訳対象とすべき領域を指定する場合に比べて、翻訳対象外とする領域を指定するのに、操作者の操作を少なくすることができる。
文書受付モジュール105は、翻訳処理モジュール110と接続されている。文書受付モジュール105は、翻訳対象の文書(原稿)を受け付ける。文書は、紙文書を読み取った画像である文書画像であってもよいし、電子文書(構造化文書を含む)等であってもよい。文書画像として、例えば、文書をスキャナ、カメラ等で読み込んだ画像、ファックス等で通信回線を介して外部機器から受信した画像等がある。電子文書(ファイルとも言われる)とは、翻訳対象となるテキストデータを少なくとも含み、数値データ、図形データ、画像データ、動画データ、音声データ等、又はこれらの組み合わせであり、記憶、編集及び検索等の対象となり、システム又は利用者間で個別の単位として交換できるものをいい、これらに類似するものを含む。例えば、文書作成プログラムによって作成された文書、Webページ等の文書がある。
「文書を受け付ける」として、文書をスキャナで読み込むこと、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている文書を読み出すこと等が含まれる。文書画像は、2値画像、多値画像(カラー画像を含む)であってもよい。受け付ける文書は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。また、文書の内容として、翻訳対象の文字が含まれていればよく、例えば、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。
また、文書受付モジュール105が、文書画像を受け付けた場合は、その文書画像を対象として文字認識してもよい。その文字認識結果を翻訳対象とすればよい。なお、文書画像を受け付けた場合は、翻訳対象外領域を、文字認識の対象としないようにしてもよい。翻訳する必要がないからである。また、文字認識の際に、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析を行うようにしてもよい。
文書受付モジュール105が受け付ける文書には、翻訳対象外領域を示す情報画像が記載されていてもよい。ここで「情報画像」とは、機械可読な態様で電子データを表すために体系的に作られた画像コードをいい、例えば、1次元バーコード、2次元コード、電子透かし情報等がある。具体的には、2次元コードとして、QRコード(Quick Response code:登録商標)等がある。情報画像内に、翻訳対象外領域を示す情報(例えば、領域の左上端点と右下端点の座標を示す情報等)が埋め込まれている。
翻訳処理モジュール110は、除外領域取得モジュール115、レイアウト解析モジュール120、機械翻訳モジュール125を有しており、文書受付モジュール105と接続されている。翻訳処理モジュール110は、文書受付モジュール105が受け付けた文書を翻訳する。
除外領域取得モジュール115は、レイアウト解析モジュール120、機械翻訳モジュール125、出力モジュール130と接続されている。除外領域取得モジュール115は、文書に対して、翻訳対象外とする領域を取得する。ここで「翻訳対象外とする領域(以下、翻訳対象外領域ともいう)」とは、翻訳対象とすべきでない領域であって、例えば、図、企業ロゴ等が該当する。特に、図中や企業ロゴの文字等が記載されている領域が該当する。ただし、これら以外の領域を含めてもよい。例えば、操作者の選択操作によって選ばれた文字領域を翻訳対象としないようにしてもよい。
また、「翻訳対象外領域を取得する」のに、操作者による指示操作(具体的には、領域を囲む操作、レイアウト解析による結果である領域を選択する操作等)であってもよいし、文書内の情報画像の読み込みであってもよい。つまり、除外領域取得モジュール115は、文書内に情報画像がある場合は、その情報画像から翻訳対象外領域を取得するようにしてもよい。
また、除外領域取得モジュール115は、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による翻訳対象外領域の選択指示にしたがって、その翻訳対象外領域を取得するようにしてもよい。
さらに、除外領域取得モジュール115は、既に翻訳対象外とされている画像と類似する画像の領域を抽出し、その領域を翻訳対象外領域の候補として提示するようにしてもよい。そして、操作者は、その提示された翻訳対象外領域の候補を選択して、翻訳対象外領域を指定するようにしてもよい。ここで「既に翻訳対象外とされている画像」として、予め定められた画像、又は、操作者の操作等によって既に翻訳対象外とされた領域内の画像がある。
また、除外領域取得モジュール115は、複数の領域内の文字の接続関係を取得するようにしてもよい。特に、除外領域取得モジュール115は、翻訳対象外領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係を取得するようにしてもよい。
また、除外領域取得モジュール115は、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による接続関係の選択指示にしたがって、文字領域内の文字の接続関係を取得するようにしてもよい。
レイアウト解析モジュール120は、除外領域取得モジュール115、機械翻訳モジュール125、出力モジュール130と接続されている。レイアウト解析モジュール120は、文書のレイアウト解析を行う。レイアウト解析は、既存の技術を用いればよい。例えば、電子文書の場合は、タグ情報によってレイアウトを解析してもよいし、文書画像である場合は、画像内の特徴量によって、文字領域、写真領域、図形領域等を分けることを行うようにしてもよい。
機械翻訳モジュール125は、除外領域取得モジュール115、レイアウト解析モジュール120、出力モジュール130と接続されている。機械翻訳モジュール125は、除外領域取得モジュール115によって指定された翻訳対象外領域内を翻訳せず、その翻訳対象外領域以外の部分を翻訳する。ここで「翻訳対象外領域以外の部分」は、翻訳対象と指示された領域であって、文字が記載されている。なお、翻訳技術は、既存の技術を用いればよい。
機械翻訳モジュール125は、除外領域取得モジュール115によって取得された文字の接続関係にしたがって翻訳を行うようにしてもよい。
出力モジュール130は、除外領域取得モジュール115、レイアウト解析モジュール120、機械翻訳モジュール125と接続されている。出力モジュール130は、機械翻訳モジュール125による翻訳結果を、翻訳前の文書(文書受付モジュール105が受け付けた文書)のレイアウトを維持するように配置して出力を行う。ここで、翻訳後の文書を出力するとは、例えば、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、文書データベース等の文書記憶装置へ文書を書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。
また、出力モジュール130は、機械翻訳モジュール125による翻訳結果を、翻訳対象外領域以外の領域に配置するようにしてもよい。具体的には、翻訳対象外領域の周囲の翻訳結果を、その翻訳対象外領域を避けて配置してもよい。つまり、翻訳対象外領域には、翻訳結果を重ねて配置することはしないようにする。
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
図2(a)の例に示す画像処理装置200は、情報処理装置100を有している。画像処理装置200は、例えば、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)であって、スキャナで読み込んだ文書を翻訳して、その翻訳結果をプリンタが印刷する。その印刷された文書は、スキャン対象の文書のレイアウトを維持して翻訳結果が配置されていてもよい。
図2(b)の例に示すシステムでは、情報処理装置100、画像処理装置210、ユーザー端末220、文書リポジトリとしての文書記憶装置230は、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100、文書記憶装置230による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
例えば、画像処理装置210が文書を読み込み、文書画像を情報処理装置100に送信し、情報処理装置100から翻訳された文書を受け取って印刷してもよい。また、ユーザー端末220のユーザーの操作によって、ユーザー端末220又は文書記憶装置230内の電子文書を情報処理装置100に送信し、情報処理装置100から翻訳された文書を受け取ってもよい。その後、翻訳された文書を画像処理装置210で印刷してもよいし、文書記憶装置230に記憶させてもよい。
図3は、本実施の形態による処理対象の例を示す説明図である。
図3に示す文書300の例は、ロゴ領域330の周囲に「富士ゼロックスは、1962年の創業以来、複写機によるドキュメントの伝達を通して、「情報の民主化」に貢献してきました。その後、90年代に入って、IT革命により情報量は飛躍的に増大しただけでなくその流通経路や形態も多様化、複雑化しました。さらに、近年では情報通信技術(ICT)の進化によって、価値ある知識や情報を選別し活用する力が一層求められるようになりました。このような大きなパラダイムシフトのもとで、当社はもとよりお客様も、従前のやり方で事業成長を継続させることは困難になっており、複雑化・高度化する情報化社会にどのように向き合い、どう事業成長を継続させるべきか、企業としての真価が問われています。」という文章が記載されている。
本実施の形態を用いない場合、ロゴであるロゴ領域330も翻訳されてしまう。そして、レイアウト解析を行った結果として、文章領域310、文章領域320、文章領域340、文章領域350のように分かれた領域となる。特に、文字の接続関係は規定されていないので、2行の文字列がロゴ領域330を境にして、文章領域320と文章領域340に分かれている。つまり、物理的な分断が論理的な分断となってしまい、左右の領域(文章領域320と文章領域340)が個々に翻訳され、人が意図する翻訳結果とならない場合が生じる。具体的には、文章の流れとして、単に文章領域320内の文字列の次に、ロゴ領域330内の文字列を続ければよいわけではなく、文章領域320内の1行目の文字列の次に、文章領域340内の1行目の文字列、次に文章領域320内の2行目の文字列、そして、文章領域340内の2行目の文字列が続いている。後者のような文字列を翻訳対象としないと、誤訳してしまうことになってしまう。
図4は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS402では、文書受付モジュール105は、文書を受け付ける。
ステップS404では、除外領域取得モジュール115は、受け付けた文書を表示する。例えば、情報処理装置100が有している液晶ディスプレイ等の表示装置を表示する。例えば、図5に示すように、画面500の文書表示領域520内に文書を表示する。そして、文書表示領域520の上にメッセージ領域510を表示し、そのメッセージ領域510に例えば「枠を描いて除外領域(翻訳対象外領域)を指定してください。」と表示する。
ステップS406では、除外領域取得モジュール115は、ユーザーの指定操作にしたがって翻訳対象外領域を取得する。図5の例に示すように、文書表示領域520内の表示された文書上で、ユーザーの操作で翻訳対象外領域530を指定する。ユーザーの操作として、タッチパネルを兼ねる液晶ディスプレイを制御して、ユーザーの指又はペン操作を受け付ける。この他、マウス、キーボード、カメラ、マイク等を用いたユーザーの操作(視線、ジェスチャ、音声等も含む)を受け付けるようにしてもよい。
翻訳対象外領域530を示す情報として、例えば、除外領域テーブル600がある。図6は、除外領域テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。図4の例に示すフローチャートのステップS406の処理結果である。除外領域テーブル600は、ID欄610、矩形領域欄620を有している。ID欄610は、翻訳対象外領域を本実施の形態で一意に識別するための情報(ID:IDentification)を記憶している。矩形領域欄620は、その翻訳対象外領域の矩形領域を示す情報(左上端点と右下端点の座標)を記憶している。
ステップS408では、レイアウト解析モジュール120は、文書からレイアウト情報を取得する。図5の例に示すように、レイアウト解析結果領域540がレイアウト解析の結果の領域として抽出される。なお、図5の例では、レイアウト解析の結果として、下部分だけを示している。
レイアウト解析結果領域540を示す情報として、例えば、レイアウト情報テーブル700がある。図7は、レイアウト情報テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。図4の例に示すフローチャートのステップS408の処理結果である。レイアウト情報テーブル700は、ID欄710、矩形領域欄720を有している。ID欄710は、レイアウト解析結果の領域を本実施の形態で一意に識別するための情報(ID)を記憶している。矩形領域欄720は、そのレイアウト解析結果領域の矩形領域を示す情報(左上端点と右下端点の座標)を記憶している。
ステップS410では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト情報から翻訳対象外領域を除外する。レイアウト解析結果領域540から翻訳対象外領域530を除外した結果、レイアウト解析結果領域540は除外処理後領域550と除外処理後領域560に分かれることになる。
除外処理後領域550と除外処理後領域560を示す情報として、例えば、レイアウト情報テーブル(処理後)800がある。図8は、レイアウト情報テーブル(処理後)800のデータ構造例を示す説明図である。図4の例に示すフローチャートのステップS410の結果処理結果である。レイアウト情報テーブル(処理後)800は、ID欄810、矩形領域欄820を有している。ID欄810は、レイアウト解析結果領域から翻訳対象外領域を除外した後の領域を本実施の形態で一意に識別するための情報(ID)を記憶している。矩形領域欄820は、その領域の矩形領域を示す情報(左上端点と右下端点の座標)を記憶している。
ステップS412では、機械翻訳モジュール125は、翻訳対象外領域を避けて文書を機械翻訳する。
ステップS414では、出力モジュール130は、元の文書のレイアウトを維持して、翻訳結果を配置する。
ステップS416では、出力モジュール130は、配置結果を出力する。
図9は、本実施の形態による具体的な処理例を示す説明図である。
図9(a)に示す例は、文書受付モジュール105が受け付けた翻訳対象の文書900である。文書900内には、テキスト領域が隣接しているグラフ領域がある。このグラフ領域が翻訳対象外領域である。
図9(b)に示す例は、文書900から翻訳対象外領域910がユーザーの操作によって指定されて、除外領域取得モジュール115が翻訳対象外領域910を取得した例である。
なお、この翻訳対象外領域910が指定されないと(つまり、情報処理装置100を使用しない場合)、グラフ軸のラベルや見出しが、グラフ左側のテキスト領域(テキスト領域950)の一部とみなされ、翻訳結果が妥当でなくなることがある。さらに、出力結果として、グラフ左側の翻訳結果がグラフ上に重なって記載されてしまうことがある。
図9(c)に示す例は、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析結果を示すものである。文書900は、翻訳対象であるテキスト領域922、テキスト領域924、テキスト領域926、テキスト領域928、テキスト領域930、テキスト領域932、テキスト領域934、テキスト領域936、テキスト領域938、テキスト領域940、テキスト領域942、テキスト領域944、テキスト領域946、テキスト領域948、テキスト領域950、テキスト領域952を有している。これらは、翻訳対象外領域910を除外した文書900のレイアウト解析結果であり、ユーザーの操作は不要である。
図9(d)に示す例は、翻訳結果990の出力結果である。文書900のレイアウトを維持したまま翻訳している。そして、翻訳対象外領域910は、翻訳せずに、そのまま表示している。
図10は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図4の例に示したフローチャートでは、ユーザーの操作によって翻訳対象外領域が指定された後に、レイアウト解析を行ったが、逆に、図10の例に示すフローチャートのように、レイアウト解析を行った後に、翻訳対象外領域が指定されてもよい。なお、ステップS1002、ステップS1010からステップS1016までの処理は、図4の例に示したフローチャートのステップS402、ステップS410からステップS416までの処理と同等である。
ステップS1002では、文書受付モジュール105は、文書を受け付ける。
ステップS1004では、レイアウト解析モジュール120は、受け付けた文書からレイアウト情報を取得する。
ステップS1006では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト解析後の文書を表示する。
ステップS1008では、除外領域取得モジュール115は、ユーザーの指定操作にしたがって翻訳対象外領域を取得する。ユーザーは、レイアウト解析結果を見ながら、翻訳対象外領域を指定(又は、レイアウト解析結果の領域をそのまま選択)することができる。
ステップS1010では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト情報から翻訳対象外領域を除外する。
ステップS1012では、機械翻訳モジュール125は、翻訳対象外領域を避けて文書を機械翻訳する。
ステップS1014では、出力モジュール130は、元の文書のレイアウトを維持して、翻訳結果を配置する。
ステップS1016では、出力モジュール130は、配置結果を出力する。
図11は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図11(a)に示す例は、文書受付モジュール105が受け付けた翻訳対象の文書1100である。文書1100内には、テキスト領域が隣接しているグラフ領域がある。このグラフ領域が翻訳対象外領域である。
図11(b)に示す例は、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析結果を示すものである。文書1100は、テキスト領域1122、テキスト領域1124、テキスト領域1126、テキスト領域1128、テキスト領域1130、テキスト領域1132、テキスト領域1134、テキスト領域1136、テキスト領域1138、テキスト領域1140、テキスト領域1142、テキスト領域1144、テキスト領域1146、テキスト領域1148、テキスト領域1150を有している。これらは、文書1100のレイアウト解析結果であり、ユーザーの操作は不要である。
図11(c)に示す例は、文書1100から翻訳対象外領域1110がユーザーの操作によって指定されて、除外領域取得モジュール115が翻訳対象外領域1110を取得した例である。つまり、テキスト領域1150内から翻訳対象外領域1110が除外された領域が翻訳対象となる。他のテキスト領域は、翻訳対象外領域の指定が終了した時点で、翻訳対象となる。
なお、この翻訳対象外領域1110が指定されないと(つまり、情報処理装置100を使用しない場合)、グラフ軸のラベルや見出しが、グラフ左側のテキスト領域(テキスト領域1150)の一部とみなされ、翻訳結果が妥当でなくなることがある。さらに、出力結果として、グラフ左側の翻訳結果がグラフ上に重なって記載されてしまうことがある。
また、レイアウト解析モジュール120によるレイアウト解析のアルゴリズムによっては、グラフ領域だけを抽出することができる場合があり、その場合は、その領域を翻訳対象外領域として選択すればよい。
図11(d)に示す例は、翻訳結果1190の出力結果である。文書1100のレイアウトを維持したまま翻訳している。そして、翻訳対象外領域1110は、翻訳せずに、そのまま表示している。
図12は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図12の例に示すフローチャートは、既に翻訳対象外とされている画像と類似する画像の領域を抽出し、その領域を翻訳対象外領域の候補として提示する処理例を示すものである。
なお、ステップS1202、ステップS1210からステップS1218までの処理は、図4の例に示したフローチャートのステップS402、ステップS408からステップS416までの処理と同等である。
ステップS1202では、文書受付モジュール105は、文書を受け付ける。
ステップS1204では、既に翻訳対象外とされている画像と類似する画像を、受け付けた文書から抽出する。ここで「既に翻訳対象外とされている画像」として、予め定められた画像、又は、操作者の操作等によって既に翻訳対象外領域とされた領域内の画像がある。「予め定められた画像」として、例えば、管理者等が指定した画像であって、一般的には、ロゴ画像、記号(例えば、地図記号等)、絵文字等がある。「操作者の操作等によって既に翻訳対象外領域とされた領域」として、既に情報処理装置100による処理が行われており、過去に「翻訳対象外領域とされた領域」が該当する。類似する画像を抽出する処理は、既存の技術を用いればよい。例えば、パターンマッチング技術を用いてもよいし、特徴抽出後に特徴空間内での一致度を用いるようにしてもよい。
ステップS1206では、抽出した画像の領域を翻訳対象外領域の候補として、文書を表示する。例えば、翻訳対象外領域の候補を、赤枠で表示すること、点滅させること等の強調表示を行うようにしてもよい。
ステップS1208では、ユーザーの指定操作にしたがって、翻訳対象外領域を取得する。ここでユーザーの操作として、翻訳対象外領域の候補を選択するだけで、翻訳対象外領域の指定操作になる。
ステップS1210では、レイアウト解析モジュール120は、文書からレイアウト情報を取得する。
ステップS1212では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト情報から翻訳対象外領域を除外する。
ステップS1214では、機械翻訳モジュール125は、翻訳対象外領域を避けて文書を機械翻訳する。
ステップS1216では、出力モジュール130は、元の文書のレイアウトを維持して、翻訳結果を配置する。
ステップS1218では、出力モジュール130は、配置結果を出力する。
なお、ステップS1206の処理結果が正しければ、ユーザーは翻訳対象外領域の指定操作なしに、ステップS1210の処理を終了することになる。また、ステップS1206の処理結果に誤りがある場合は、翻訳対象外領域の候補を翻訳対象の領域に変更指定する操作、又は、翻訳対象の領域を翻訳対象外領域として変更指定する操作が行われる。
図13は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図12の例に示したフローチャートでは、ユーザーの操作によって翻訳対象外領域が指定された後に、レイアウト解析を行ったが、逆に、図13の例に示すフローチャートのように、レイアウト解析を行った後に、翻訳対象外領域が指定されてもよい。なお、ステップS1302、ステップS1304、ステップS1312からステップS1318までの処理は、図12の例に示したフローチャートのステップS1202、ステップS1204、ステップS1212からステップS1218までの処理と同等である。
ステップS1302では、文書受付モジュール105は、文書を受け付ける。
ステップS1304では、既に翻訳対象外とされている画像と類似する画像を、受け付けた文書から抽出する。
ステップS1306では、類似画像の領域をレイアウト解析結果の領域となるように、レイアウト解析を行う。具体的には、類似画像の領域を、既にレイアウト解析が終了している領域として扱うことによって、類似画像の領域をレイアウト解析結果の領域とできる。
ステップS1308では、ステップS1304で抽出した画像の領域を翻訳対象外領域の候補として、レイアウト解析後の文書を表示する。
ステップS1310では、ユーザーの指定操作にしたがって、翻訳対象外領域を取得する。
ステップS1312では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト情報から翻訳対象外領域を除外する。
ステップS1314では、機械翻訳モジュール125は、翻訳対象外領域を避けて文書を機械翻訳する。
ステップS1316では、出力モジュール130は、元の文書のレイアウトを維持して、翻訳結果を配置する。
ステップS1318では、出力モジュール130は、配置結果を出力する。
図14は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図14(a)に示す例は、文書受付モジュール105が受け付けた翻訳対象の画像1400である。画像1400内には、テキスト領域が隣接している地図記号が記載されている領域がある。この地図記号領域が翻訳対象外領域である。
ここで、翻訳対象外イメージテーブル1500を用いて、既に翻訳対象外とされている画像と類似する画像を抽出する。図15は、翻訳対象外イメージテーブル1500のデータ構造例を示す説明図である。翻訳対象外イメージテーブル1500は、ID欄1510、翻訳対象外イメージ欄1520を有している。ID欄1510は、翻訳対象外とされている画像を本実施の形態で一意に識別するための情報(ID)を記憶している。翻訳対象外イメージ欄1520は、翻訳対象外の画像を記憶している。なお、画像そのものを記憶していてもよいし、画像を記憶しているファイルの名称(URL等の記憶位置)を記憶していてもよいし、特徴抽出結果を記憶していてもよい。画像1400内から、翻訳対象外イメージ欄1520内の画像に類似する画像を抽出する。つまり、類似する画像の領域を翻訳対象外領域の候補とする。
図14(b)に示す例は、ステップS1308に対応するものであり、翻訳対象外イメージ欄1520内の画像に類似する画像の領域として、翻訳対象外領域候補1410、翻訳対象外領域候補1420、翻訳対象外領域候補1430と表示し、レイアウト解析として、翻訳対象となるテキスト領域1412、テキスト領域1422、テキスト領域1432を表示する。ユーザーは、翻訳対象外領域候補1410、翻訳対象外領域候補1420、翻訳対象外領域候補1430を翻訳対象外領域として認める場合は、何も操作せずに終了させればよい。誤りがある場合は、翻訳対象外領域を指定すること、又は逆に、翻訳対象外領域候補の指定を解除すること等の操作を行えばよい。
図16は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図4の例に示したフローチャートに、翻訳対象外領域の周囲にあるテキスト領域間の接続関係を指定する処理を加えたものである。なお、ステップS1602からステップS1606までの処理、ステップS1610からステップS1618までの処理は、図4の例に示したフローチャートのステップS402からステップS406までの処理、ステップS408からステップS416までの処理と同等である。
ステップS1602では、文書受付モジュール105は、文書を受け付ける。
ステップS1604では、除外領域取得モジュール115は、受け付けた文書を表示する。
ステップS1606では、除外領域取得モジュール115は、ユーザーの指定操作にしたがって翻訳対象外領域を取得する。
ステップS1608では、ユーザーによる接続関係の指定操作にしたがって、翻訳対象外領域の周囲にあるテキストの論理的な接続関係を取得する。翻訳対象外領域の周囲に複数のテキスト領域がある場合、その翻訳対象外領域があることによって、テキスト領域の接続関係が生じたり、生じなかったりする。また、生じた場合も、その接続関係には、複数種類があり得る。この接続関係を正しくしないと、翻訳結果が異なることになる。そこで、ユーザーによる指定操作によって接続関係を決定している。
ステップS1610では、レイアウト解析モジュール120は、文書からレイアウト情報を取得する。
ステップS1612では、除外領域取得モジュール115は、レイアウト情報から翻訳対象外領域を除外する。
ステップS1614では、機械翻訳モジュール125は、翻訳対象外領域を避けて文書を機械翻訳する。
ステップS1616では、出力モジュール130は、元の文書のレイアウトを維持して、翻訳結果を配置する。
ステップS1618では、出力モジュール130は、配置結果を出力する。
なお、図16の例に示すフローチャートでは翻訳対象外領域の取得、接続関係の取得処理の後に、レイアウト解析を行っているが、前述の図10,図13の例に示すように、レイアウト解析を行った後に、翻訳対象外領域の取得、接続関係の取得処理を行うようにしてもよい。
図17は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図17(a)の例に示すように、除外領域取得モジュール115は、画面1700の文書表示領域1720内に文書を表示する。そして、文書表示領域1720の上にメッセージ領域1710を表示し、そのメッセージ領域1710に例えば「枠を描いて除外領域(翻訳対象外領域)を指定してください。枠を右クリックすると周囲テキストの接続関係を指定できます。」と表示する。
ここで、ユーザーの操作によって、翻訳対象外領域1730が指定された。
そして、翻訳対象外領域1730上で、右クリックされた場合、図17(b)の例に示す接続関係メニュー1740を表示する。接続関係メニュー1740は、接続関係を選択肢とするメニューであって、タイトル欄1742、自動欄1744、周囲を接続(周り込み)欄1746、左右のみ接続欄1748、上下のみ接続欄1750、縦段組接続欄1752、横段組接続欄1754、接続しない欄1756を有している。これらのいずれかが、ポインタ1790によって指定されることになる。
図18は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図18(a)の例に示すように、文書1800内は、ロゴ領域1830が翻訳対象外領域として指定され、レイアウト解析結果として、文章領域1810、文章領域1820、文章領域1840、文章領域1850がある。
図18(b1)の例に示すように、翻訳対象外領域1830で右クリックされた場合は、図18(b2)の例に示す接続関係メニュー1740を表示する。そして、ポインタ1790によって周囲を接続(周り込み)欄1746が選択されたとする。
周囲を接続(周り込み)欄1746が選択された場合は、翻訳対象外領域であるロゴ領域1830がないとして、文章領域1810、文章領域1820、文章領域1840、文章領域1850内の文字列を接続する。つまり、図18(c)の例に示すように、接続マーク1812、接続マーク1814、接続マーク1822、接続マーク1844を表示し、文章領域1810内の文字列の次に、文章領域1820内の1行目の文字列、次に文章領域1840内の1行目の文字列、次に文章領域1820内の2行目の文字列、そして、文章領域1840内の2行目の文字列、次に文章領域1850内の文字列が続いている。つまり、図3の例に示したように、「富士ゼロックスは、1962年の創業以来、複写機によるドキュメントの伝達を通して、「情報の民主化」に貢献してきました。その後、90年代に入って、IT革命により情報量は飛躍的に増大しただけでなくその流通経路や形態も多様化、複雑化しました。さらに、近年では情報通信技術(ICT)の進化によって、価値ある知識や情報を選別し活用する力が一層求められるようになりました。このような大きなパラダイムシフトのもとで、当社はもとよりお客様も、従前のやり方で事業成長を継続させることは困難になっており、複雑化・高度化する情報化社会にどのように向き合い、どう事業成長を継続させるべきか、企業としての真価が問われています。」という文章を翻訳対象とする。
なお、左右のみ接続欄1748が選択された場合は、文章領域1820と文章領域1840内の文字列を接続し、上下のみ接続欄1750が選択された場合は、文章領域1810と文章領域1850内の文字列を接続し、縦段組接続欄1752が選択された場合は、縦断組のレイアウトとして文字列を接続し、横段組接続欄1754が選択された場合は、横断組のレイアウトとして文字列を接続し、接続しない欄1756が選択された場合は、文字列の接続処理は行わずに、各テキスト領域の文字列を翻訳対象とする。なお、これらの接続関係は、例示であって、他の接続関係を含めてもよい。
翻訳結果を図18(d)の例に示す。翻訳結果1890は、前述の文書を翻訳したものであり、翻訳対象外領域1830は、翻訳されずにそのまま表示されている。
図19は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図19(a)の例に示すように、文書1900のレイアウト解析結果として、翻訳対象となるテキスト領域1910、テキスト領域1920、テキスト領域1930、テキスト領域1940を有している。
図19(b1)の例に示すように、ユーザーの操作によってテキスト領域1910内に翻訳対象外領域1912が指定されたとする。そして、ユーザーの操作によって翻訳対象外領域1912で右クリックされ、図19(b2)の例に示すように、ポインタ1790の操作によって接続関係メニュー1740内の接続しない欄1756が指定されたとする。
すると、図19(c)の例に示すように、テキスト領域1910が、テキスト領域1914とテキスト領域1916とに分断され、テキスト領域1914内の文章、テキスト領域1916内の文章がそれぞれ独立した翻訳対象となる。
翻訳対象外領域1912内の画像を「既に翻訳対象外とされている画像」として記憶する。また、この場合の接続関係(図19の例では「接続しない」)も、その画像と対応して記憶する。つまり、今後、この画像と類似する画像を抽出した場合は、この画像に対して設定された接続関係を、類似する画像の周囲にあるテキスト領域の接続関係にも適用できるようにする。
図20は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図20(a)の例に示すように、翻訳対象外領域1912に類似する翻訳対象外領域1932を抽出する。これによって、テキスト領域1930が、翻訳対象外領域1932によって、テキスト領域1934とテキスト領域1936とに分断される。
そして、図20(b)の例に示すように、翻訳対象外領域1912内の画像に対応して、テキスト領域1914とテキスト領域1916内の文字列の接続関係1918は保存2040されているので、この接続関係1918をテキスト領域1934とテキスト領域1936内の文字列の接続関係(ここでは、「接続しない」)として適用する。
ユーザーインタフェースとして、図20(c)の例に示すように、画面2000に、保存済み除外領域(翻訳対象外領域)の検出ボタン2010、文書表示領域2020を表示する。
例えば、ポインタ2090によって保存済み除外領域(翻訳対象外領域)の検出ボタン2010が選択された場合、文書表示領域2020内の文書から翻訳対象外領域1912に類似する画像の領域を抽出して、その前後(上下の位置関係)にあるテキスト領域に対して、テキスト領域1914に対応した接続関係を適用する。
図21を参照して、本実施の形態の情報処理装置のハードウェア構成例について説明する。図21に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部2117と、プリンタ等のデータ出力部2118を備えたハードウェア構成例を示している。
CPU(Central Processing Unit)2101は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、文書受付モジュール105、翻訳処理モジュール110、除外領域取得モジュール115、レイアウト解析モジュール120、機械翻訳モジュール125、出力モジュール130等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
ROM(Read Only Memory)2102は、CPU2101が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)2103は、CPU2101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス2104により相互に接続されている。
ホストバス2104は、ブリッジ2105を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス2106に接続されている。
キーボード2108、マウス等のポインティングデバイス2109は、操作者により操作されるデバイスである。ディスプレイ2110は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等があり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。また、ポインティングデバイス2109とディスプレイ2110の両方の機能を備えているタッチスクリーン等であってもよい。その場合、キーボードの機能の実現について、キーボード2108のように物理的に接続しなくても、画面(タッチスクリーン)上にソフトウェアでキーボード(いわゆるソフトウェアキーボード、スクリーンキーボード等ともいわれる)を描画して、キーボードの機能を実現するようにしてもよい。
HDD(Hard Disk Drive)2111は、ハードディスク(フラッシュ・メモリ等であってもよい)を内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU2101によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、除外領域テーブル600、レイアウト情報テーブル700、レイアウト情報テーブル(処理後)800、翻訳対象外イメージテーブル1500、翻訳対象の文書、翻訳結果、翻訳結果を反映した文書等が格納される。さらに、その他の各種データ、各種コンピュータ・プログラム等が格納される。
ドライブ2112は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体2113に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース2107、外部バス2106、ブリッジ2105、及びホストバス2104を介して接続されているRAM2103に供給する。なお、リムーバブル記録媒体2113も、データ記録領域として利用可能である。
接続ポート2114は、外部接続機器2115を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート2114は、インタフェース2107、及び外部バス2106、ブリッジ2105、ホストバス2104等を介してCPU2101等に接続されている。通信部2116は、通信回線に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部2117は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部2118は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
なお、図21に示す情報処理装置のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図21に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに図21に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機などに組み込まれていてもよい。
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
100…情報処理装置
105…文書受付モジュール
110…翻訳処理モジュール
115…除外領域取得モジュール
120…レイアウト解析モジュール
125…機械翻訳モジュール
130…出力モジュール
200…画像処理装置
210…画像処理装置
220…ユーザー端末
230…文書記憶装置
290…通信回線

Claims (4)

  1. 翻訳対象の文書を受け付ける受付手段と、
    前記文書に対して、翻訳対象外とする領域を取得する取得手段と、
    前記領域内を翻訳せず、該領域以外の部分を翻訳する翻訳手段と、
    前記文書のレイアウト解析を行う解析手段
    を有し、
    前記取得手段は、前記領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係を取得し、
    前記翻訳手段は、前記接続関係にしたがって翻訳を行い、
    前記取得手段は、前記解析手段によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による接続関係の選択指示にしたがって、前記文字領域内の文字の接続関係を取得する、
    情報処理装置。
  2. 前記翻訳手段による翻訳結果を、翻訳前の前記文書のレイアウトを維持して配置する配置手段
    をさらに有する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記配置手段は、前記翻訳結果を、前記領域以外の領域に配置する、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. コンピュータを、
    翻訳対象の文書を受け付ける受付手段と、
    前記文書に対して、翻訳対象外とする領域を取得する取得手段と、
    前記領域内を翻訳せず、該領域以外の部分を翻訳する翻訳手段と、
    前記文書のレイアウト解析を行う解析手段
    として機能させ
    前記取得手段は、前記領域の周囲にある文字領域内の文字の接続関係を取得し、
    前記翻訳手段は、前記接続関係にしたがって翻訳を行い、
    前記取得手段は、前記解析手段によるレイアウト解析の結果を提示し、操作者による接続関係の選択指示にしたがって、前記文字領域内の文字の接続関係を取得する、
    情報処理プログラム。
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