JP4567595B2 - 紫外線で硬化可能な被覆組成物 - Google Patents
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Description
本願は、2003年6月10日出願の米国特許仮出願第60/477,413号について優先権を主張するものである。
車両表面の補修に使用される被覆は、プライマー、ベースコート及びクリヤーコートのような種々の被覆組成物の様々な層を有する。プライマー被覆組成物は、通常は車両被覆補修法で利用される初期被覆層である。プライマーは、ベアメタル又は電着塗装された基体に直接適用できる。塗り換え用途においては、プライマーは1層以上の被覆層を有する基体に適用することもできる。その被覆は迅速に硬化して、塗料層であって、サンドペーパー又は他の研磨材で研磨して塗料層から欠陥を除くことができる層をもたらすことが望ましい。一般に塗料層の厚さは25μm〜100μmである。
本発明は、プライマー組成物及びプライマー組成物を基体に適用するための方法に関する。本発明は、UV−B量を非常に低く有し、かつ実質的にUV−C量を有さないUV線に暴露させるか又は屋外自然光下で2〜5分以内に硬化しうるプライマー組成物を提供する。該プライマーは、前記の条件下に硬化させた後に指触乾燥表面を呈し、かつ良好な研磨特性、良好な隠蔽性を示し、そして冷間圧延鋼並びに電着塗装された基体、そして年数を経た被覆を有する基体に対して付着を呈する。
本発明は、プライマー組成物及びプライマー組成物を基体に適用するための方法に関する。そのUV線により硬化可能なプライマーは、成分A)を含有し、該成分は1分子当たりに1つのエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物を有し、該成分は5〜50質量%、より有利には10〜40質量%、最も有利には25〜35質量%の量で存在しており;成分B)を含有し、該成分は1分子当たりに2つ以上のエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物を有し、該成分は5〜50質量%、より有利には10〜40質量%、最も有利には25〜35質量%の量で存在しており;成分C)を含有し、該成分は1種以上の顔料、充填剤及び/又は染料を有し、該成分は1〜60質量%、より有利には10〜60質量%の量で存在しており;成分D)を含有し、該成分は1種以上の光開始剤を有し、該成分は0.1〜0.98質量%、より有利には0.1〜0.95質量%の量で存在しており;成分E)を含有し、該成分は揮発性有機溶剤を有し、該成分は0〜20質量%の量で場合により存在し;並びに成分F)を含有し、該成分は慣用の添加剤を有し、該成分は0.1〜20質量%、より有利には0.1〜15質量%、最も有利には0.1〜10質量%の量で存在している。全ての量は被覆組成物全質量に対するものである。全ての量範囲は、その範囲内の各点と全ての点を含むことを意図している。
光開始剤溶液
以下の成分:8.3グラムのIrgacure 819と、1.7グラムのIrgacure 651(両方の光開始剤組成物はCiba社から入手できる)と、90グラムのアセトンを撹拌しながら合して、光開始剤溶液を作成した。
プライマー被覆組成物
プライマーペースト配合物を以下のように製造した:
表面硬化についてのプライマーの評価
前記のように硬化させた後に、その板を以下のような表面試験に供した。(1)被覆された板に砂をかけた − 評価は、どれ程の領域が大きな砂粒によって覆われたかである(完全に覆われていることが100%である);(2)綿球を板表面に押し付けた − 評価は、綿球繊維によって覆われた表面の%である;(3)紙を板上に置き、そして1分間にわたり100グラム重をかけた − 紙が剥がれ落ちたら合格、紙が板にくっついたら失格。試験結果は以下の通りである。
耐湿性と付着性についてのプライマーの評価
1. 白い家屋において、2003年5月6日のオハイオ州で可視光波長約340〜430nm及び強度45〜65ミリジュール/cm2で、指示された時間にわたり昼光に暴露する;
2. 基体と光源との距離を10インチにして、指示された時間にわたり紫外線ランプPanacol 450(UV−Aのみ)に暴露する;
3. Dバルブを有する紫外線ランプ下で2回、その際、1回あたりUV−A強度1.6ジュール/cm2、UV−B強度0.5ジュール/cm2、UV−C強度0.3ジュール/cm2でUV−A/B/Cを織り交ぜて暴露する。
屋外自然光で硬化されたプライマー
以下の成分を共に混合して、プライマー組成物を形成させた。
Claims (14)
- UV線により硬化可能なプライマー被覆組成物であって、
a. 1分子当たり1つのエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物5〜50質量%
b. 1分子当たり2つ以上のエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物であり、かつ、二官能性及び多官能性のウレタンアクリレートからなる群から選択される化合物B5〜50質量%
c. 1種以上の顔料、充填剤及び/又は染料1.0〜60質量%
d. アシルホスフィンオキサイド及びベンジルケタールからなる群から選択される、光開始剤0.1〜0.95質量%
e. 揮発性有機溶剤0〜20質量%、及び
f. 添加剤として、光相乗剤(photosynergist)、付着促進剤、顔料分散剤、流動助剤、湿潤助剤及びレオロジー調節剤からなる群より選ばれるいずれか;0.1〜10質量%
を含有し、その際、該塗料はUV−A強度0.8〜1.6ジュール/cm2のUVA線放出ランプ下で2分間以内に、そして波長320〜430nmであり、かつ、45〜65ミリジュール/cm2の強度を有する屋外光で5分以内に硬化して指触乾燥表面となるプライマー被覆組成物。 - 化合物Aが、1−オクテン、1−ヘキセン、1−デセン、ビニルアセテート、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、メタクリル酸のエステル及びアクリル酸のエステルからなる群から選択される、請求項1記載のプライマー被覆組成物。
- 化合物Aが、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソデシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びオクチルアクリレートから選択される、請求項1記載のプライマー被覆組成物。
- 顔料のバインダーに対する質量比が0.8〜2.0である、請求項1記載のプライマー被覆組成物。
- 顔料のバインダーに対する質量比が1.2〜1.8である、請求項1記載のプライマー被覆組成物。
- プライマー被覆組成物を基体に適用するための方法において、
A. UV線により硬化可能なプライマーを基体に適用すること;
B. 該プライマーを、UV−B量:UV−A量比1:1又はそれ未満を有する1種以上のUVランプ及び波長320〜430nmを有する屋外自然光及びその組み合わせからなる群から選択される光源を用いて硬化させること
を含み、その際、
UV線により硬化可能なプライマーが
a. 1分子当たり1つのエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物5〜50質量%
b. 1分子当たり2つ以上のエチレン系不飽和のラジカル重合可能な基を有する1種以上の化合物であり、かつ、二官能性及び多官能性のウレタンアクリレートからなる群から選択される化合物B5〜50質量%
c. 1種以上の顔料、充填剤及び/又は染料1.0〜60質量%
d. アシルホスフィンオキサイド及びベンジルケタールからなる群から選択される、光開始剤0.1〜0.95質量%
e. 揮発性有機溶剤0〜20質量%、及び
f. 添加剤として、光相乗剤(photosynergist)、付着促進剤、顔料分散剤、流動助剤、湿潤助剤及びレオロジー調節剤からなる群より選ばれるいずれか;0.1〜10質量%
を含有する方法。 - 適用される塗料が、1−オクテン、1−ヘキセン、1−デセン、ビニルアセテート、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、メタクリル酸のエステル及びアクリル酸のエステル及びそれらの混合物からなる群から選択される化合物Aを含有する、請求項6記載の方法。
- 適用される塗料が、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソデシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びオクチルアクリレート及びそれらの混合物から選択される化合物Aを含有する、請求項6記載の方法。
- 適用される塗料が、顔料のバインダーに対する質量比0.8〜2.0を有する、請求項6記載の方法。
- 適用される塗料が、顔料のバインダーに対する質量比1.2〜1.8を有する、請求項6記載の方法。
- UV−A強度が0.8〜1.6ジュール/cm2であり、UV−B強度が0.001〜0.5ジュール/cm2であり、そしてUV−C強度が0.001〜0.3ジュール/cm2であるUV光源を利用する、請求項6記載の方法。
- 塗料を自然光条件下に硬化させ、その際、その光は5〜100ミリジュール/cm2の強度を示す、請求項6記載の方法。
- 塗料が施与される基体が自動車車両を含む、請求項6記載の方法。
- 被覆法が、自動車車両の補修におけるプライマー被覆の適用を含む、請求項6記載の方法。
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